JP2006269332A - 固体酸化物形燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 シンプルかつ製造原価が廉価となる構造で、セルの燃料極がコーキングされるといった不具合を回避するとともに、セル自体を効果的に除熱し、さらに、運転負荷に応じた適切な温度制御を行うことができる固体酸化物形燃料電池システムの提供を目的とする。
【解決手段】 SOFCシステム1aは、燃焼室2と、この燃焼室2の内部に設けられた、燃料電池3,改質器4及びバーナー5と、燃焼室2の外部に設けられ、配管72を介して改質器4と連結されたガス組成変成器6aと、ガス組成変成器6aを冷却する熱交換器8を備えた構成としてある。
【選択図】 図3

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池システムに関し、特に、改質器が、炭素数が2以上の炭化水素を含まない水素リッチな改質ガスを生成し、ガス組成変成器が、上記改質ガスのガス組成を変成し、メタン濃度を増加させることにより、燃料電池においてメタンが水蒸気改質される際の吸熱反応によって、燃料電池を効果的に冷却することができる固体酸化物形燃料電池システムに関する。
固体酸化物形燃料電池システム(適宜、SOFC(Solid Oxide FUEL CELL)システムと略称する。)は、固体電解質(安定化ジルコニア)の両側に燃料極と空気極を配設したセル(単電池)を集合させたスタック又はバンドルを備え、スタック又はバンドルに水素リッチな改質ガスと空気等の酸化剤ガスを供給し、電気化学的に反応させて酸素イオンを空気極から燃料極に移動させることにより発電する。
(従来例)
図5は、従来例に係る固体酸化物形燃料電池システムの、基本的な構成を説明するための概略ブロック図を示している。
同図において、SOFCシステム100は、灯油等の石油系燃料を原燃料とした固体酸化物形燃料電池システムであり、水を約200℃の水蒸気とする加熱手段110と、灯油を約200℃にて脱硫する脱硫器111と、水蒸気及び脱硫された灯油を混合するとともに気化させる気化器112と、気化された改質用燃料を約700〜800℃で改質反応させ、水素リッチな改質ガスを生成する改質器140と、改質ガス及び空気等の酸化剤ガスを電気化学反応させる燃料電池130と、燃料電池130にて発生した直流(DC)電力を交流(AC)電力に変換するインバータ113を備えた構成としてある。
図6は、従来例に係る固体酸化物形燃料電池システムの、燃料電池の基本的な構成を説明するための要部の概略図であり、(a)は平板型セルからなる燃料電池の斜視図を、(b)は円筒縦縞型セルからなる燃料電池の斜視図を示している。
同図(a)において、燃料電池130は、帯状の平板型のセル311を、隙間を開けて五枚積層してスタック312とし、このスタック312を、隙間を開けて三つ並設した構成としてある。
この燃料電池130は、各セル311の下端部から内部の改質ガス供給路(図示せず)に改質ガスが供給され、上端部から未利用の改質ガスが排出される。また、スタック間313とセル間314には、下方から空気が供給され、上方に排気ガスが排出される。なお、本従来例の燃料電池130は、空気が下方から供給される構成としてあるが、空気の供給方向は、下方からに限定されるものではない。
また、同図(b)において、燃料電池130aは、円筒縦縞型のセル321を、隙間を開けて五つ並べてバンドル322とし、このバンドル322を、隙間を開けて三つ並設した構成としてある。
この燃料電池130aは、バンドル間323とセル間324に、下方から改質ガスが供給され、上方に未利用の改質ガスが排出される。また、各セル321は、有底円筒状であり、開口された円筒上部から空気導入管(図示せず)が挿入されており、この空気導入管の上端から空気を供給し、下端から排出された空気が、電気化学反応しながら上昇し、各セル321の上端から排出される。
また、図7は、従来例に係る固体酸化物形燃料電池システムの、平板型セルの他の例を説明するための要部の概略図であり、(a)は矩形状の平板型セルからなる燃料電池の斜視図を、(b)は円盤状の平板型セルからなる燃料電池の斜視図を示している。
同図(a)において、燃料電池130bは、矩形状の平板型のセル331を、隙間を開けて五枚積層してスタック332とした構成としてある。
この燃料電池130bは、各セル331の一方の側面から改質ガスが供給され、他方の側面から未利用の改質ガスが排出される。また、スタック332の上方及び下方から空気が供給され、上記他方の側面方向に排気ガスが排出される。
同図(b)において、燃料電池130cは、円盤状の平板型のセル341を、隙間を開けて五枚積層してスタック342とした構成としてある。
この燃料電池130cは、各セル341の一方の側面から改質ガスが供給され、他方の側面から未利用の改質ガスが排出される。また、スタック342の上方及び下方から空気が供給され、上記他方の側面方向に排気ガスが排出される。
なお、上記燃料電池(セル,スタック又はバンドルを含む)130,130a,130b,130cは一例であり、現在、様々な構成のものが研究開発されている。
また、セル311,331,341は、内部を改質ガスが流れ、外部を空気が流れる構成としてあるが、この構成に限定されるものではなく、たとえば、セル321は、内部を空気が流れ、外部を改質ガスが流れる構成としてある。
ところで、SOFCシステム100は、燃料電池130の作動温度が約700〜1000℃の高温となることから、発電効率が高く、高温スチームを回収できるなどといった長所を有しており、定置用の燃料電池として注目されている。
ただし、燃料電池130の作動温度が約700〜1000℃の高温となることは、構成部材の熱的劣化,材料選択の自由度などの観点からすれば、逆に短所となることから、燃料電池130を冷却する技術が様々提案されてきた。
たとえば、電池スタックを収容する発電室内に放射型熱交換器を設け、電池スタックで発生する反応熱で、電池スタックに供給する燃料ガス又は空気を効率良く予熱して、SOFCの過度の温度上昇を防止するようにしたSOFCの技術が開示されている(特許文献1参照)。
この技術によれば、電池スタックに供給する空気量は、発電反応に使用される程度に低減でき、供給装置の小容量化、動力の低減ができ、システム効率に秀れたSOFCとすることができる。
また、セルスタックに積層された反応層の複数段毎に挿入された冷却板,セルスタック内で同一方向に、燃料ガスと空気を流すように形成された燃料通路と酸化剤通路,燃料通路から排出される再循環ガスを冷却する外壁に設けた外壁通路,及び,燃料通路と直交する方向に冷却板に設けられ、外壁通路で冷却された再循環ガスを通過させて隣接するセルスタックを冷却する冷却板通路を備えたSOFCの技術が開示されている(特許文献2参照)。
この技術によれば、従来と同様の燃料ガスの内部改質による吸熱作用、および燃料ガスの再循環による冷却等で、十分な冷却ができ、しかもセルスタック内の段方向、および面内での温度分布を、従来より温度差の小さい許容温度分布にすることができる。
また、改質器の水蒸気改質反応による吸熱量分布と、セルの発電反応による発熱量分布とをほぼ一致させた固体電解質型燃料電池の技術が開示されている(特許文献3参照)。
この技術によれば、セル全体を過不足なくほぼ均一に冷却して、セルの信頼性および耐久性の向上を実現すると共に、高出力化および高効率化をも実現し、加えて、自動車搭載時に要求をされる小型化にも対応することができる。
特開平9−7624号公報 特開平9−22709号公報 特開2003−317785号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術は、放射型熱交換器が電池スタック群を外周から冷却する構成となるため、電池スタック群の中央部に位置する電池スタックに対する冷却効率が低く、実用的でないといった問題があった。
また、特許文献2,3に記載された技術は、高温に耐えることが可能な複数の冷却板や改質器を挿入する必要があり、製造原価のコストダウンを図ることができないといった問題や、高温部の構造が複雑化することにより、装置としての信頼性が低下する心配があるといった問題があった。
さらに、炭素数が2以上の炭化水素を多量に含む原燃料、たとえば、灯油などの石油系燃料を使用する場合には、炭素数が2以上の炭化水素成分が改質ガス中に残留していると、セルの燃料極がコーキングし劣化することから、改質温度を高くして転化率を高め、炭素数が2以上の未改質成分が改質ガスに残留しないようにする必要がある。このようにすると、燃料電池に高温の改質ガスが供給されるので、セルが過熱され安定的に発電できなくなるといった問題や、セル自体の劣化も懸念されるといった問題があった。
また、トータル的に固体酸化物形燃料電池システムの発電効率を向上させるには、運転負荷に応じた適切な温度制御を行う必要があった。
本発明は、上記問題を解決するために提案されたものであり、シンプルかつ製造原価が廉価となる構造で、セルの燃料極がコーキングされるといった不具合を回避するとともに、セル自体を効果的に除熱し、さらに、運転負荷に応じた適切な温度制御を行うことができる固体酸化物形燃料電池システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、炭素数が2以上の炭化水素を含む原燃料を使用する固体酸化物形燃料電池システムであって、改質触媒を介して前記原燃料と水を反応させて、水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器から排出される前記改質ガスを改質触媒中で冷却し、該改質ガスのメタン濃度を増加させるガス組成変成器と、固体電解質を介して、前記ガス組成変成器から排出されるメタン濃度を増加させた前記改質ガスと酸化剤ガスを電気化学反応させることにより、直接発電を行うセルを有する燃料電池とを備えた構成としてある。
このようにすると、ガス組成変成器が、改質ガスを触媒中で冷却することにより、改質ガスの平衡組成をメタンが増える方向に移動させるので、燃料電池のセルにおいて、メタンが再度水蒸気改質される。この改質反応は、セルの発熱を利用しており、すなわち、燃料電池のセル自体が直接的に除熱されるので、極めて効果的に冷却することができる。また、燃料電池に冷却手段を設けていないので、全体的な構成が単純化され、製造原価のコストダウンを図ることができる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、前記改質器が、炭素数が2以上の炭化水素が残留しない改質ガスを生成する構成としてある。
このようにすると、改質器が、炭素数が2以上の炭化水素がほぼ存在しない改質ガスを生成するので、セルの燃料極がコーキングされるといった不具合を回避することができる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、前記改質器の熱源として、前記燃料電池からの排熱を利用する構成としてある。
このようにすると、燃料電池からの排熱を有効利用することができるとともに、構造を単純化でき小型化することができる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、前記改質器とガス組成変成器を一体的に設けた構成としてある。
このようにすると、構造が単純化され、製造原価のコストダウンを図ることができる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、前記燃料電池に供給されるメタン量を制御する制御手段を備えた構成としてある。
このようにすると、たとえば、メタン量を制御することにより、燃料電池を、運転負荷に応じた適切な温度に維持することができ、発電効率を向上させることができる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、前記ガス組成変成器を、前記改質器と前記燃料電池との間に、並列に設けた構成としてある。
このようにすると、メタン量の制御を迅速かつ容易に行うことができ、発電効率をさらに向上させることができる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、前記ガス組成変成器に、熱回収手段を設けた構成としてある。
このようにすると、たとえば、改質反応や発電に必要な水や空気などを予熱することができ、エネルギー効率を向上させることができる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、前記ガス組成変成器を空冷した構成としてある。
このようにすると、冷却手段の構造が単純化され、製造原価のコストダウンを図ることができる。
以上のように、本発明の固体酸化物形燃料電池システムによれば、シンプルかつ製造原価が廉価となる構造で、セルの燃料極がコーキングされるといった不具合を回避するとともに、セル自体を効果的に除熱し、さらに、運転負荷に応じた適切な温度制御を行うことができる。
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態に係る固体酸化物形燃料電池システムの要部の概略断面図を示している。
同図において、SOFCシステム1は、燃焼室2と、この燃焼室2の内部に設けられた、燃料電池3,改質器4及びバーナー5と、燃焼室2の外部に設けられ、改質器4と連結した状態で一体的に設けられたガス組成変成器6を備えた構成としてある。
なお、SOFCシステム1の基本的な構成は、上記従来例のSOFCシステム100とほぼ同様としてある。
(燃焼室)
燃焼室2は、燃料電池3から放出される水蒸気や熱を外部に対して遮蔽する燃焼容器である。
この燃焼室2は、ほぼ中央部に、燃料電池3が設けられており、燃料電池3に下方から燃料ガス(改質ガスB)を供給する配管71を備えている。また、燃料電池3の下方に、空気などの酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給口21と、起動時等に改質器4及び燃料電池3を加熱するためのバーナー5を設けてある。さらに、燃料電池3の上方に、改質触媒(図示せず)を封入した改質器4と、電気化学反応及び燃焼による排気ガスを排出するための排気口22が設けられている。
(改質器)
改質器4は、内部に改質触媒が封入された反応容器であり、燃料電池3からの排熱(たとえば、700〜1000℃)によって高温に加熱される。このように高温に加熱されることにより、改質器4は、炭素数が2以上の炭化水素を含む原燃料、たとえば、灯油等の石油系燃料と水を、改質用燃料として反応させた場合であっても、炭素数が2以上の炭化水素がほぼ残留しない水素リッチな改質ガスAを生成することができる。
本実施形態では、灯油と水蒸気からなる改質用燃料を使用して改質反応を行っており、たとえば、改質器4の点X(供給口付近)において約200℃の改質用燃料を、点Y(排出口付近)において約800℃となるように加熱する(図1及び図2(a)参照)。これにより、改質器4から排出される改質ガスAは、水素,一酸化炭素及び二酸化炭素からなるガス組成となり、炭素数が2以上の炭化水素を含んでいないので、燃料電池3に設けられたセル(図示せず)の燃料極がコーキングされるといった不具合を回避することができる。
また、改質器4は、燃料電池3の上方に改質器4を配置することにより、直接的に改質器4を加熱する構成としてあり、このようにすると、燃料電池3から排出される排熱を利用して、改質器4を加熱することができるとともに、構造を単純化でき、固体酸化物形燃料電池システムを小型化することができる。
なお、本実施形態では、燃料電池3の上方に改質器4を配置することにより、直接的に改質器4を加熱する構成としてあるが、この構成に限定されるものではなく、たとえば、改質器4を燃焼室2の外部に配置し、熱交換器や改質用バーナー(図示せず)などを用いて改質器4を加熱する構成としてもよい。また、この場合の熱交換器の種類は、特に限定されるものではない。
(ガス組成変成器)
ガス組成変成器6は、内部に改質触媒(図示せず)が封入された冷却容器であり、燃焼室2の外部に露出した状態で設けられ、外気によって空冷されることにより、改質器4から排出される改質ガスAを改質触媒中で冷却することができる。このように改質触媒中で冷却されることにより、改質ガスAは、たとえば、図2(a)に示すように、点Y(ガス組成変成器の供給口付近)において約800℃の状態から点Z(ガス組成変成器の排出口付近)において約400℃まで冷却される。また、本実施形態のガス組成変成器6は、改質器4と一体的に連結してあるので、構造が単純化され、製造原価のコストダウンを図ることができる。さらに、ガス組成変成器6は、空冷される構成としてあるので、冷却手段の構造を簡素化することができる。
図2(b)は、改質ガスAの改質触媒中における、改質ガス温度と改質ガス組成の関係を示しており、改質ガスAは、冷却されることによりガス組成が変成される。すなわち、ガス組成変成器6は、供給された約800℃の改質ガスA(ガス組成は、水素約70%,一酸化炭素約17%,二酸化炭素約13%である。)を約400℃に冷却することにより、水素約40%,二酸化炭素約40%,メタン約20%のガス組成の改質ガスBに変成し、メタン濃度を増加させた改質ガスBを排出する。
なお、図2(b)に示す改質ガス温度と改質ガス組成の関係は、反応条件によって大きく変化し、また、セルの特性によって、最適なメタン量も変化することから、反応条件等が変われば、上記冷却温度や改質ガスBのガス変成は変化する。
また、本実施形態では、空冷方式としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、改質反応や発電に必要な水や空気などの予熱、又は、コジェネレーションによる熱回収を行う構成としてもよい。
(燃料電池)
燃料電池3は、セルからなるスタック及び/又はバンドル(図示せず)の集合体であり、各セルにおいて、水素と酸素を電気化学反応させて、電力,水蒸気及び熱を発生する。また、電気化学反応しなかった余剰の水素は、燃料電池3の上方において燃焼される。
また、燃料電池3に供給される改質ガスBは、メタン濃度が約20%であり、このメタンは、燃料電池3に供給されると、再度、水蒸気改質される。この改質反応は、各セルにおける電気化学反応による発熱を利用しており、すなわち、各セルがメタンの改質反応によって直接的に除熱されるので、効果的に燃料電池3(各セル)を冷却することができる。さらに、燃料電池3に複数の冷却板などを設ける必要がないので、構造がシンプルとなり、製造原価のコストダウンを図ることができ、また、高温となる燃料電池3の耐久性や信頼性を向上させることができる。
なお、本発明における燃料電池3は、セルの型式やスタック及び/又はバンドルの構成などによっては、特に限定されるものではない。また、メタンから再度の水蒸気改質によって生成された水素は、他の水素と同様に電気化学反応し発電に寄与するので、発電効率が低下することはない。
このように、本実施形態のSOFCシステム1は、ガス組成変成器6が、改質ガスAを改質触媒中で冷却することによりメタン濃度が増加した改質ガスBに変成し、この改質ガスBを燃料電池3に供給するので、燃料電池3のセルにおいてメタンが再度水蒸気改質される際、セル自体を極めて効果的に冷却することができる。また、燃料電池3に冷却手段を設けていないので、全体的な構成が単純化され、製造原価のコストダウンを図ることができる。
さらに、改質器4が、炭素数が2以上の炭化水素がほぼ存在しない改質ガスを生成するので、セルの燃料極がコーキングされるといった不具合を回避することができる。
[第二実施形態]
図3は、本発明の第二実施形態に係る固体酸化物形燃料電池システムの概略断面図を示している。
同図において、SOFCシステム1aは、第一実施形態と比較して、配管72を介して、改質器4とガス組成変成器6aを連結し、ガス組成変成器6aを冷却する熱交換器8を設けた点が相違する。他の構成要素は第一実施形態と同様としてある。
したがって、図3において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
熱交換器8は、冷却媒体として、改質反応や発電等に使用する、空気,水,灯油などを用いており、エネルギー効率を向上させることができる。
また、熱交換器8は、燃料電池3や排気口22に設けられた温度センサなどからの測定信号にもとづいて、冷却媒体の流量及び/又は温度を調整する構成とするとよい。このようにすると、熱交換器8は、ガス組成変成器6aから排出される改質ガスBの温度を制御することができるので、図2(b)の関係により改質ガスBのメタン濃度を制御する制御手段として機能する。すなわち、熱交換器8の冷却能力を制御することにより、改質ガスBのメタン濃度を調整することができるので、燃料電池3を、運転負荷に応じた適切な温度に維持することができ、発電効率を向上させることができる。
このように、本実施形態のSOFCシステム1aは、熱交換器8がメタン濃度を制御する制御手段として機能するので、燃料電池3を、運転負荷に応じた適切な温度に維持することができ、発電効率を向上させることができる。また、熱交換器8を熱回収手段として有効使用することにより、コジェネレーション熱回収が可能となり、エネルギー効率を向上させることができる。
[第三実施形態]
図4は、本発明の第三実施形態に係る固体酸化物形燃料電池システムの概略断面図を示している。
同図において、SOFCシステム1bは、第二実施形態と比較して、配管71と配管72の間にバイパス配管73を接続し、ガス組成変成器6aとバイパス配管73の下流に、それぞれバルブ74,75を設けた点が相違する。他の構成要素は第二実施形態と同様としてある。
したがって、図4において、図3と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
同図において、SOFCシステム1bは、ガス組成変成器6aと並列にバイパス配管73を設け、さらに、ガス組成変成器6aを通過する改質ガスAの流量を制御する構成としてある。このようにすると、燃料電池3に供給される燃料ガスに含まれるメタン量の制御を迅速かつ容易に行うことができ、発電効率をさらに向上させることができる。
このように、本実施形態のSOFCシステム1bは、メタン量の制御を迅速かつ容易に行うことができるので、燃料電池3を、運転負荷に応じた適切な温度により精度よく維持することができ、さらに発電効率を向上させることができる。
以上、本発明の固体酸化物形燃料電池システムについて、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る固体酸化物形燃料電池システムは、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、SOFCシステム1bは、燃料電池3の外周部に位置するセルに、バイパス配管73からメタンの存在しない改質ガスAを供給し、高温となりやすい燃料電池3の中央部に位置するセルに、ガス組成変成器6aからメタンを含む改質ガスBを供給する構成としてもよい。このようにすると、燃料電池3の温度を簡単な構造でより精度よく制御することができる。
以上説明したように、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、すでに開発された、あるいは、これから開発される様々な構成の燃料電池(セル,スタック又はバンドルを含む)に広く有効に適用することができる。
本発明の第一実施形態に係る固体酸化物形燃料電池システムの要部の概略断面図を示している。 本発明の第一実施形態に係る固体酸化物形燃料電池システムの、改質器及びガス組成変成器を説明するための概略図であり、(a)は改質器とガス組成変成器におけるガス温度曲線を表すグラフを、(b)は改質ガス温度に対する改質ガス組成曲線を表すグラフを示している。 本発明の第二実施形態に係る固体酸化物形燃料電池システムの要部の概略断面図を示している。 本発明の第三実施形態に係る固体酸化物形燃料電池システムの要部の概略断面図を示している。 従来例に係る固体酸化物形燃料電池システムの、基本的な構成を説明するための概略ブロック図を示している。 従来例に係る固体酸化物形燃料電池システムの、燃料電池の基本的な構成を説明するための要部の概略図であり、(a)は平板型セルからなる燃料電池の斜視図を、(b)は円筒縦縞型セルからなる燃料電池の斜視図を示している。 従来例に係る固体酸化物形燃料電池システムの、平板型セルの他の例を説明するための要部の概略図であり、(a)は矩形状の平板型セルからなる燃料電池の斜視図を、(b)は円盤状の平板型セルからなる燃料電池の斜視図を示している。
符号の説明
1,1a,1b,100 SOFCシステム
2 燃焼室
3 燃料電池
4 改質器
5 バーナー
6,6a ガス組成変成器
8 熱交換器
21 酸化剤ガス供給口
22 排気口
71,72 配管
73 バイパス配管
74,75 バルブ
110 加熱手段
111 脱硫器
112 気化器
113 インバータ
130,130a,130b,130c 燃料電池
140 改質器
311 セル
312 スタック
313 スタック間
314 セル間
321 セル
322 バンドル
323 バンドル間
324 セル間
331 セル
332 バンドル
334 セル間
341 セル
342 バンドル
344 セル間

Claims (9)

  1. 炭素数が2以上の炭化水素を含む原燃料を使用する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    改質触媒を介して前記原燃料と水を反応させて、水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、
    この改質器から排出される前記改質ガスを改質触媒中で冷却し、該改質ガスのメタン濃度を増加させるガス組成変成器と、
    固体電解質を介して、前記ガス組成変成器から排出されるメタン濃度を増加させた前記改質ガスと酸化剤ガスを電気化学反応させることにより、直接発電を行うセルを有する燃料電池と
    を備えたことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  2. 前記改質器が、炭素数が2以上の炭化水素が残留しない改質ガスを生成することを特徴とする請求項1記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  3. 前記改質器の熱源として、前記燃料電池からの排熱を利用することを特徴とする請求項1又は2記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  4. 前記改質器とガス組成変成器を一体的に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池に供給されるメタン量を制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  6. 前記ガス組成変成器を、前記改質器と前記燃料電池との間に、並列に設けたことを特徴とする請求項5記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  7. 前記ガス組成変成器に、熱回収手段を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  8. 前記原燃料を、石油系燃料としたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  9. 前記ガス組成変成器を空冷したことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
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