JP5267572B2 - 電磁誘導加熱ユニットおよび空気調和装置 - Google Patents
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Description
本発明は、電磁誘導加熱ユニットおよび空気調和装置に関する。
冷凍サイクルには、冷媒の熱を放出させる放熱器や、冷媒に対して熱を与える加熱器等が備えられている。冷凍サイクルを循環する冷媒は、例えば、冷房運転サイクルにおいては室内の空気との間で熱交換を行って熱を得ており、暖房運転サイクルにおいては屋外の空気との間で熱交換を行って熱を得ている。
以下に示す特許文献1(特開平8−210720号公報)に記載の空気調和機の冷凍サイクルによると、上述のような室内の空気や屋外の空気から熱を得るだけでなく、別個に冷媒加熱装置によって冷媒が熱を得るシステムが提案されている。この冷媒加熱装置では、冷媒の流れる熱交換器をバーナで加熱させることにより、熱交換器内部を流れる冷媒に熱を与えている。このように、この空気調和機では冷媒加熱装置を採用しているため、冷媒が熱を必要とする場合において、室内や屋外の気温等の制約を受けることなく、冷媒を加熱することを可能にしている。
上述のような冷媒加熱装置として、バーナ等の火を用いる方式の加熱ではなく、電気的な方式として電磁誘導加熱方式を採用することもできる。例えば、磁性体材料を含んでいる冷媒配管の周りに電磁誘導コイルを巻き、この電磁誘導加熱コイルに対して電流を流すことで生じた磁束に起因して冷媒配管を発熱させることができる。そして、この冷媒配管における発熱を用いて、冷媒を加熱することができる。
しかし、冷媒配管を電磁誘導によって加熱させる場合に磁界を生じさせると、冷媒配管の内部だけでなく、それ以外の部分にも磁界が生じてしまう。
これに対して、冷媒配管の周囲に、磁束を取りこみやすい材料を有する部材を配置することが考えられるが、それでもなお、磁界の漏れ出しを十分に抑えることが困難な場合がある。
本発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、電磁誘導加熱ユニットによって磁界を生じさせて電磁誘導加熱を行う場合であっても、冷媒配管以外の部分に漏れ出す磁界を小さく抑えることが可能な電磁誘導加熱ユニットおよび空気調和装置を提供することにある。
第1発明に係る電磁誘導加熱ユニットは、冷媒配管および/または冷媒配管中を流れる冷媒と熱的接触をする部材を加熱する電磁誘導加熱ユニットであって、コイルと、外部部材と、磁性体部を備えている。コイルは、冷媒配管の近傍に配置されている。外部部材は、冷媒配管の周囲に配置され、磁性体を含んでいる。磁性体部は、コイルの冷媒配管側である内側とは反対側の外側であってかつ外部部材の内側に配置され、外部部材よりも透磁率が高い磁性体材料を含んでいる。冷媒配管の延びる方向において、外部部材の両端部は、磁性体部の両端部よりも内側に位置している。すなわち、外部部材は、磁性体部の冷媒配管の延びる方向における一端側と他端側の間に位置している。なお、ここでの電磁誘導加熱ユニットによる加熱としては、例えば、冷媒配管と熱的接触をしている発熱部材を電磁誘導加熱する場合、冷媒配管中を流れる冷媒と熱的接触をしている発熱部材を電磁誘導加熱する場合、および、冷媒配管の少なくとも一部を構成する発熱部材を電磁誘導加熱する場合、が少なくとも含まれる。
電磁誘導加熱する場合には、発熱させる目的の磁性体だけでなく、その周囲にまで磁界が生じてしまうことがある。
これに対して、この電磁誘導加熱ユニットでは、コイルの外側に外部部材よりも透磁率の高い磁性体材料を含んだ磁性体部が配置されているため、この冷媒配管以外の部分に生じる磁界は、外部部材よりも磁性体部を優先的に通過するようになる。さらに、冷媒配管の延びる方向において、外部部材の両端部が、磁性体部の両端部よりも内側に位置していることで、冷媒配管以外の部分に漏れ出そうとする磁束を外部部材よりもより効率的に捕らえることができる。これにより、電磁誘導加熱を行う場合において、冷媒配管以外の部分に生じる磁界を、効率的に磁性体部に通過させることができるため、磁性体部より外側において磁性体部以外の部分に漏れ出す程度を小さく抑えることができる。
第2発明の電磁誘導加熱ユニットは、第1発明の電磁誘導加熱ユニットにおいて、コイルは、冷媒配管の少なくとも一部の周りを取り巻いている。
この電磁誘導加熱ユニットでは、コイルに電流を流すことで生じる磁束の一部を、冷媒配管が伸びている方向に沿わせることができる。このため、冷媒配管に含まれている磁性体の長手方向と冷媒配管の軸方向とが略同一である場合に、電磁誘導による加熱効率を向上させることができる。
第3発明の電磁誘導加熱ユニットは、第1発明または第2発明の電磁誘導加熱ユニットにおいて、磁性体部の少なくとも一部は、冷媒配管が延びている方向におけるコイルの一方側とコイルに対して一方側とは反対側である他方側との少なくともいずれか一方まで延びている。
この電磁誘導加熱ユニットでは、コイルに電力を供給することで生じ、冷媒配管とは反対側に漏れ出そうとする磁束を、外部部材に導かれる前に磁性体部が取りこむことができる。このため、外部部材よりも磁性体部の方が多くの磁界漏れを抑えることができるようになる。これにより、磁性体部の外側における磁界漏れが低減されるだけでなく、さらに外部部材がこの磁性体部の外側に漏れた磁界を捕らえることで、外部部材の外側における磁界漏れをより効果的に低減させることができる。
第4発明の電磁誘導加熱ユニットは、第1発明から第3発明のいずれかの電磁誘導加熱ユニットにおいて、磁性体部の少なくとも一部は、冷媒配管の軸方向視において、冷媒配管の外側であってコイルの内側まで延びている。
この電磁誘導加熱ユニットでは、コイルが生じさせる磁界が磁性体部以外の部分に漏れ出す程度をより小さく抑えて、より効率的に磁性体部を通過させることができるようになる。
第5発明の電磁誘導加熱ユニットは、第1発明から第4発明のいずれかの電磁誘導加熱ユニットにおいて、磁性体部は、磁束の通過方向に並ぶようにして互いに接触して配置されている複数の磁性体部品を有している。
この電磁誘導加熱ユニットでは、磁性体部を目的の形状に沿った一体部材とするのではなく、複数の部品を組み合わせて目的の形状にすることができる。そして、これらの磁性体部品は互いに接触した状態で配置されているため、磁性体部品の接続部分における透磁率の低下を小さく抑えることができるようになる。
第6発明の電磁誘導加熱ユニットは、第1発明から第5発明のいずれかの電磁誘導加熱ユニットにおいて、磁性体部は、良導体材料を含んでいる。
この電磁誘導加熱ユニットでは、磁性体部より外側における磁力線を小さく抑えるために磁性体部に磁束を通過させる場合であっても、磁性体部が良導体材料を含んでいるため、電気抵抗によって生じるジュール熱を小さく抑えることができる。
第7発明の電磁誘導加熱ユニットは、第1発明から第6発明のいずれかの電磁誘導加熱ユニットにおいて、磁性体部は、フェライトを含んでいる。
この電磁誘導加熱ユニットでは、フェライトを含んでいる磁性体部に積極的に磁束を通過させることができ、磁性体部よりも外側に漏れ出す磁界を小さく抑えることができる。
第8発明の空気調和装置は、第1発明から第7発明のいずれかの電磁誘導加熱ユニットと、冷媒配管に冷媒を流す部分を含む冷凍サイクルと、を備えている。
この空気調和装置では、空気調和装置において電磁誘導加熱を行う場合であっても、電磁誘導加熱ユニットの周囲への影響を小さく抑えることが可能になる。
第1発明の電磁誘導加熱ユニットでは、磁性体部より外側において磁性体部以外の部分に漏れ出す程度を小さく抑えることができる。
第2発明の電磁誘導加熱ユニットでは、電磁誘導による加熱効率を向上させることができる。
第3発明の電磁誘導加熱ユニットでは、磁性体部の外側における磁界漏れが低減されるだけでなく、さらに外部部材がこの磁性体部の外側に漏れた磁界を捕らえることで、外部部材の外側における磁界漏れをより効果的に低減させることができる。
第4発明の電磁誘導加熱ユニットでは、より効率的に磁性体部を通過させることができるようになる。
第5発明の電磁誘導加熱ユニットでは、磁性体部品の接続部分における透磁率の低下を小さく抑えることができるようになる。
第6発明の電磁誘導加熱ユニットでは、電気抵抗によって生じるジュール熱を小さく抑えることができる。
第7発明の電磁誘導加熱ユニットでは、磁性体部よりも外側に漏れ出す磁界を小さく抑えることができる。
第8発明の空気調和装置では、空気調和装置において電磁誘導加熱を行う場合であっても、電磁誘導加熱ユニットの周囲への影響を小さく抑えることが可能になる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態における電磁誘導加熱ユニット6を備えた空気調和装置1を例に挙げて説明する。
<1−1>空気調和装置1
図1に、空気調和装置1の冷媒回路10を示す冷媒回路図を示す。
図1に、空気調和装置1の冷媒回路10を示す冷媒回路図を示す。
空気調和装置1は、熱源側装置としての室外機2と、利用側装置としての室内機4とが冷媒配管によって接続されて、利用側装置が配置された空間の空気調和を行うものであって、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、室外電動膨張弁24、アキュームレータ25、室外ファン26、室内熱交換器41、室内ファン42、ホットガスバイパス弁27、キャピラリーチューブ28および電磁誘導加熱ユニット6等を備えている。
圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、室外電動膨張弁24、アキュームレータ25、室外ファン26、ホットガスバイパス弁27、キャピラリーチューブ28および電磁誘導加熱ユニット6は、室外機2内に収容されている。室内熱交換器41および室内ファン42は、室内機4内に収容されている。
冷媒回路10は、吐出管A、室内側ガス管B、室内側液管C、室外側液管D、室外側ガス管E、アキューム管F、吸入管G、ホットガスバイパス回路H、分岐配管Kおよび合流配管Jを有している。室内側ガス管Bおよび室外側ガス管Eは、ガス状態の冷媒が多く通過するものではあるが、通過する冷媒をガス冷媒に限定しているものではない。室内側液管Cおよび室外側液管Dは、液状態の冷媒が多く通過するものではあるが、通過する冷媒を液冷媒に限定しているものではない。
吐出管Aは、圧縮機21と四路切換弁22とを接続している。吐出管Aには、通過する冷媒温度を検知する吐出温度センサ29dが設けられている。なお、圧縮機21には、電力供給部21eが電力の供給を行う。この電力供給部21eの供給電力量は、圧縮機電力検知部29fが検知している。
室内側ガス管Bは、四路切換弁22と室内熱交換器41とを接続している。この室内側ガス管Bの途中には、通過する冷媒の圧力を検知する圧力センサ29aが設けられている。
室内側液管Cは、室内熱交換器41と室外電動膨張弁24とを接続している。
室外側液管Dは、室外電動膨張弁24と室外熱交換器23とを接続している。
室外側ガス管Eは、室外熱交換器23と四路切換弁22とを接続している。
アキューム管Fは、四路切換弁22とアキュームレータ25とを接続しており、室外機2の設置状態で鉛直方向に伸びている。アキューム管Fの一部に対して、電磁誘導加熱ユニット6が取り付けられている。アキューム管Fのうち、少なくとも後述するコイル68によって周囲を覆われている発熱部分は、内側に冷媒を流している銅管F1の周囲を覆うように設けられた磁性体管F2によって構成されている(図11参照)。この磁性体管F2は、SUS(Stainless Used Steel:ステンレス鋼)430によって構成されている。このSUS430は、強磁性体材料であって、磁界に置かれると渦電流を生じつつ、自己の電気抵抗によって生ずるジュール熱により発熱する。冷媒回路10を構成する配管のうち磁性体管F2以外の部分は、銅管で構成されている。なお、上記銅管の周囲を覆う管の材質はSUS430に限定されるものではなく、例えば、鉄、銅、アルミ、クロム、および、ニッケルからなる群より選ばれる一種の導体、および、この群から選ばれる少なくとも2種以上の金属を含有する合金等とすることができる。また、SUSとしては、例えば、フェライト系、マルテンサイト系の2種およびこれらの種類を組み合わせたものが例として挙げられる。なお、強磁性体であって電気抵抗が比較的高いものであり使用温度範囲よりもキュリー温度が高い材料が好ましい。なお、ここでのアキューム管Fは、より多くの電力が必要とされるが、磁性体および磁性体を含有する材料を備えていなくてもよく、誘導加熱が行われる対象となる材質を含有するものであってもよい。なお、磁性体材料は、例えば、アキューム管Fのすべてを構成していてもよいし、アキューム管Fの内側表面のみに形成されていてもよく、アキューム管Fを構成する材料中に含有されることで存在していてもよい。このように電磁誘導加熱を行うことで、アキューム管Fを電磁誘導によって加熱させることができ、アキュームレータ25を介して圧縮機21に吸入される冷媒を暖めることができる。これにより、空気調和装置1の暖房能力を向上させることができる。また、例えば、暖房運転の起動時においては、圧縮機21が十分に暖まっていない場合であっても、電磁誘導加熱ユニット6による迅速な加熱によって起動時の能力不足を補うことができる。さらに、四路切換弁22を冷房運転用の状態に切り換えて、室外熱交換器23等に付着した霜を除去するデフロスト運転を行う場合には、電磁誘導加熱ユニット6がアキューム管Fを迅速に加熱することで、圧縮機21は迅速に暖められた冷媒を対象として圧縮することができる。このため、圧縮機21から吐出するホットガスの温度を迅速に上げることができる。これにより、デフロスト運転による霜の解凍に要する時間を短縮化できる。これにより、暖房運転中に適時デフロスト運転を行うことが必要となる場合であっても、できるだけ早く暖房運転に復帰させることができ、ユーザの快適性を向上させることができる。
吸入管Gは、アキュームレータ25と圧縮機21の吸入側とを接続している。
ホットガスバイパス回路Hは、吐出管Aの途中に設けられた分岐点A1と室外側液管Dの途中に設けられた分岐点D1とを接続している。ホットガスバイパス回路Hは、冷媒の通過を許容する状態と許容しない状態とを切換可能なホットガスバイバス弁27が、途中に配置されている。なお、ホットガスバイパス回路Hは、ホットガスバイバス弁27と分岐点D1との間に、通過する冷媒圧力を下げるキャピラリーチューブ28が設けられている。このキャピラリーチューブ28は、暖房運転時の室外電動膨張弁24による冷媒圧力の低下後の圧力に近づけることができるため、ホットガスバイパス回路Hを通じた室外側液管Dへのホットガスの供給による室外側液管Dの冷媒圧力上昇を抑えることができる。
分岐配管Kは、室外熱交換器23の一部を構成しており、熱交換を行うための有効表面積を増大させるために、室外熱交換器23のガス側出入口23eから伸びる冷媒配管が後述する分岐合流点23kで複数本に分岐した配管である。この分岐配管Kは、分岐合流点23kから合流分岐点23jまでそれぞれ独立して延びている第1分岐配管K1、第2分岐配管K2および第3分岐配管K3を有しており、これらの各分岐配管K1、K2、K3は合流分岐点23jで合流している。なお、合流配管J側から見ると、合流分岐点23jで分岐して分岐配管Kが延びている。
合流配管Jは、室外熱交換器23の一部を構成しており、合流分岐点23jから室外熱交換器23の液側出入口23dまで伸びている配管である。合流配管Jは、冷房運転時に室外熱交換器23から流れ出る冷媒の過冷却度を統一させることができるとともに、暖房運転時に室外熱交換器23の下端近傍に着霜した氷を解凍させることができる。合流配管Jは、各分岐配管K1、K2、K3の断面積の略3倍の断面積を有しており、通過冷媒量が、各分岐配管K1、K2、K3の略3倍になっている。
四路切換弁22は、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切換可能である。図1では、暖房運転を行う際の接続状態を実線で示し、冷房運転を行う際の接続状態を点線で示している。暖房運転時には、室内熱交換器41が冷媒の冷却器として、室外熱交換器23が冷媒の加熱器として機能する。冷房運転時には、室外熱交換器23が冷媒の冷却器として、室内熱交換器41が冷媒の加熱器として機能する。
室外熱交換器23は、ガス側出入口23e、液側出入口23d、分岐合流点23k、合流分岐点23j、分岐配管K、合流配管Jおよび熱交フィン23zを有している。ガス側出入口23eは、室外熱交換器23の室外側ガス管E側の端部に位置しており、室外側ガス管Eと接続される。液側出入口23dは、室外熱交換器23の室外側液管D側の端部に位置しており、室外側液管Dと接続される。分岐合流点23kは、ガス側出入口23eから伸びる配管を分岐させており、流れる冷媒の方向に応じて冷媒を分岐もしくは合流させることができる。分岐配管Kは、分岐合流点23kにおける各分岐部分から複数本伸びている。合流分岐点23jは、分岐配管Kを合流させており、流れる冷媒の方向に応じて冷媒を合流もしくは分岐させることができる。合流配管Jは、合流分岐点23jから液側出入口23dまで伸びている。熱交フィン23zは、板状のアルミフィンが板厚方向に複数枚並んで、所定の間隔で配置されて構成されている。分岐配管Kおよび合流配管Jは、いずれも、熱交フィン23zを共通の貫通対象としている。具体的には、分岐配管Kおよび合流配管Jは、共通の熱交フィン23zの異なる部分で板圧方向に貫通して配置されている。この室外熱交換器23に対して、室外ファン26の空気流れ方向風下側には、室外の気温を検知する室外気温センサ29bが設けられている。また、室外熱交換器23には、分岐配管Kを流れる冷媒温度を検知する室外熱交温度センサ29cが設けられている。
室内機4内には、室内温度を検知する室内温度センサ43が設けられている。また、室内熱交換器41には、室外電動膨張弁24が接続されている室内側液管C側の冷媒温度を検知する室内熱交温度センサ44が設けられている。
室外機2内に配置される機器を制御する室外制御部12と、室内機4内に配置されている機器を制御する室内制御部13とが、通信線11aによって接続されることで、制御部11を構成している。この制御部11は、空気調和装置1を対象とした種々の制御を行う。
また、室外制御部12には、各種制御を行う際に経過時間をカウントするタイマ95が設けられている。
なお、制御部11には、ユーザからの設定入力を受け付けるコントローラ90が接続されている。
<1−2>室外機2
図2に、室外機2の正面側の外観斜視図を示す。図3に、室外熱交換器23および室外ファン26との位置関係についての斜視図を示す。図4に、室外熱交換器23の背面側の斜視図を示す。
図2に、室外機2の正面側の外観斜視図を示す。図3に、室外熱交換器23および室外ファン26との位置関係についての斜視図を示す。図4に、室外熱交換器23の背面側の斜視図を示す。
室外機2は、天板2a、底板2b、フロントパネル2c、左側面パネル2d、右側面パネル2fおよび背面パネル2eによって構成される略直方体形状の室外機ケーシングによって外表面を構成している。
室外機2は、室外熱交換器23および室外ファン26等が配置されており左側面パネル2d側である送風機室と、圧縮機21や電磁誘導加熱ユニット6が配置されており右側面パネル2f側である機械室と、に仕切り板2hを介して区切られている。また、室外機2は、底板2bに対して螺着されることで固定され、室外機2の最下端部を右側と左側において構成する室外機支持台2gを有している。なお、電磁誘導加熱ユニット6は、機械室のうちの左側面パネル2dおよび天板2aの近傍である上方の位置に配置されている。ここで、上述した室外熱交換器23の熱交フィン23zは、略水平方向に板厚方向が向くようにしつつ、板厚方向に複数並んで配置されている。合流配管Jは、室外熱交換器23の熱交フィン23zのうち最も下の部分において、熱交フィン23zを厚み方向に貫通することで配置されている。ホットガスバイパス回路Hは、室外ファン26および室外熱交換器23の下方を沿うように配置されている。
図5に、室外機2の機械室の内部構造を示す全体前方斜視図を示す。図6に、室外機2の機械室の内部構造を示す斜視図を示す。図7に、室外熱交換器23と底板2bとの配置関係についての斜視図を示す。図8に、電磁誘導加熱ユニット6の配置関係についての上面図を示す。
室外機2の仕切り板2hは、室外熱交換器23および室外ファン26等が配置されている送風機室と、電磁誘導加熱ユニット6、圧縮機21およびアキュームレータ25等が配置されている機械室と、を区切るように前方から後方に向けて上端から下端に掛けて仕切っている。圧縮機21およびアキュームレータ25は、室外機2の機械室の下方の空間に配置されている。そして、電磁誘導加熱ユニット6、四路切換弁22および室外制御部12は、室外機2の機械室の上方の空間であって、圧縮機21やアキュームレータ25等の上の空間に配置されている。室外機2を構成する機能要素であって機械室に配置されている圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、室外電動膨張弁24、アキュームレータ25、ホットガスバイパス弁27、キャピラリーチューブ28および電磁誘導加熱ユニット6は、図1において示した冷媒回路10による冷凍サイクルを実行するように、吐出管A、室内側ガス管B、室外側液管D、室外側ガス管E、アキューム管F、ホットガスバイパス回路H等を介して接続されている。ここで、ホットガスバイパス回路Hは、後述するように、第1バイパス部分H1〜第9バイパス部分H9の、9つの部分が繋がって構成されており、ホットガスバイパス回路Hに冷媒が流れる際は、第1バイパス部分H1から順番に第9バイパス部分H9に向かう方向に流れる。
<1−3>電磁誘導加熱ユニット6
図9に、アキューム管Fに取り付けられた電磁誘導加熱ユニット6概略斜視図を示す。図10に、電磁誘導加熱ユニット6から遮蔽カバー75を取り除いた状態の外観斜視図を示す。図11に、アキューム管Fに取り付けられた電磁誘導加熱ユニット6の断面図を示す。
図9に、アキューム管Fに取り付けられた電磁誘導加熱ユニット6概略斜視図を示す。図10に、電磁誘導加熱ユニット6から遮蔽カバー75を取り除いた状態の外観斜視図を示す。図11に、アキューム管Fに取り付けられた電磁誘導加熱ユニット6の断面図を示す。
電磁誘導加熱ユニット6は、アキューム管Fのうち発熱部分である磁性体管F2を径方向外側から覆うように配置されており、電磁誘導加熱によって磁性体管F2を発熱させる。このアキューム管Fの発熱部分は、内側の銅管F1と外側の磁性体管F2とを有する二重管構造となっている。
電磁誘導加熱ユニット6は、第1六角ナット61、第2六角ナット66、第1ボビン蓋63、第2ボビン蓋64、ボビン本体65、第1フェライトケース71、第2フェライトケース72、第3フェライトケース73、第4フェライトケース74、第1フェライト98、第2フェライト99、コイル68、遮蔽カバー75、サーミスタ14およびヒューズ15等を備えている。
第1六角ナット61および第2六角ナット66は、樹脂製であって、図示しないC型リングを用いて、電磁誘導加熱ユニット6とアキューム管Fとの固定状態を安定させる。第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64は、樹脂製であって、アキューム管Fをそれぞれ上端位置および下端位置において径方向外側から覆っている。この第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64は、後述する第1〜第4フェライトケース71〜74をネジ69を介して螺着させるための、ネジ69用の螺着孔を4つ有している。さらに、第2ボビン蓋64は、サーミスタ14を差し込んで、磁性体管F2の外表面に取り付けるための電磁誘導サーミスタ差し込み開口64fを有している。また、第2ボビン蓋64は、図13に示すヒューズ15を差し込んで、磁性体管F2の外表面に取り付けるためのヒューズ差し込み開口64eを有している。サーミスタ14は、検知温度を信号にして制御部11まで伝える。ヒューズ15は、検知結果を信号にして制御部11まで伝える。ヒューズ15から所定制限温度を超えた温度検知の知らせを受けた制御部11は、コイル68への電力供給を停止させる制御を行って、機器の熱損傷を回避させる。ボビン本体65は、樹脂製であって、コイル68が巻き付けられる。コイル68は、ボビン本体65の外側においてアキューム管Fの延びる方向を軸方向として螺旋状に巻き付けられている。コイル68は、図示しない制御用プリント基板18に接続されており、高周波電流の供給を受ける。制御用プリント基板は、制御部11によって出力制御される。図12に示すように、ボビン本体65と第2ボビン蓋64とが勘合している状態で、サーミスタ14およびヒューズ15が取り付けられる。ここで、サーミスタ14の取り付け状態では、板バネ16によって磁性体管F2の径方向内側に押されることで、磁性体管F2の外表面との良好な圧接状態を維持している。また、ヒューズ15の取り付け状態も同様に、板バネ17によって磁性体管F2の径方向内側に押されることで、磁性体管F2の外表面との良好な圧接状態を維持している。このように、サーミスタ14およびヒューズ15がアキューム管Fの外表面との密着性を良好に保たれているために、応答性を向上させ、電磁誘導加熱による急激な温度変化も迅速に検出できるようにしている。第1フェライトケース71は、第1ボビン蓋63と第2ボビン蓋64とをアキューム管Fの延びている方向から挟み込み、ネジ69によって螺着固定されている。第1フェライトケース71〜第4フェライトケース74は、透磁率の高い素材であるフェライトによって構成された第1フェライト98および第2フェライト99を収容している。第1フェライト98および第2フェライト99は、図13の磁束説明図において示すように、コイル68によって生じる磁界を取りこんで磁束の通り道を形成することで、磁界が外部に漏れ出しにくいようにしている。遮蔽カバー75は、電磁誘導加熱ユニット6の最外周部分に配置されており、第1フェライト98および第2フェライト99だけでは呼び込みきれない磁束を集める。この遮蔽カバー75の外側にはほとんど漏れ磁束が生じず、磁束の発生場所について自決することができている。
(フェライトケースおよびフェライト)
以下、フェライトケースの詳細を説明する。
以下、フェライトケースの詳細を説明する。
図14に、第1フェライト98および第2フェライト99が収容されつつ固定された第1フェライトケース71の概略斜視図を示す。図15に、第1フェライトケース71の上方側の螺着部近傍の構造を示す。図16に、第1フェライトケース71の下方側の螺着部近傍の構造を示す。なお、第1〜第4フェライトケース71〜74は、いずれも同様の形状を有している。
第1フェライトケース71は、樹脂製であって、第1ボビン蓋63と第2ボビン蓋64とをアキューム管Fの延びている方向から挟み込んで固定する機能と、第1フェライト98および第2フェライト99を収容して保持する機能を有している。
第1フェライトケース71は、底面部71j、側面部71h、第1蓋螺着部71a、第1蓋螺着孔71b、第2蓋螺着部71f、第2蓋螺着孔71g、遮蔽カバー螺着部71cおよび遮蔽カバー螺着孔71dを有している。
底面部71jは、第1フェライトケース71の底面を構成している。この底面部71jには、後述するように、第1フェライト98および第2フェライト99が接着される。底面部71jは、電磁誘導加熱ユニット6に固定された状態では、面が径方向を向く位置に設けられ、長手方向がアキューム管Fの伸びる方向に沿うように設けられる。この底面部71jは、第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64の径方向の外縁のうち4つの対称的に設けられた略直線形状の辺のいずれかに取り付けられる。これにより、底面部71jの背面側と、第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64のそれぞれの略直線形状の辺とが当接した状態で固定される。これにより、第1フェライトケース71は、周方向への移動が規制された構造となっている。
側面部71hは、底面部71jの長手方向と直交する方向の両端それぞれから、底面部71jから離れる方向に伸びている面を有している。
第1蓋螺着部71aは、第1フェライトケース71と第1ボビン蓋63とを螺着させるために設けられており、2つの側面部71hに挟まれる径方向に広がる仮想空間からはずれた位置に設けられている。これにより、第1フェライト98を磁性体管F2の近傍まで配置させることができるようになっており、磁力の漏れを低減させることができている。
第2蓋螺着部71fは、第1フェライトケース71と第2ボビン蓋64とを螺着させるために設けられており、2つの側面部71hに挟まれる径方向に広がる仮想空間から、第1蓋螺着部71aとは反対側にはずれた位置に設けられている。これにより、第1フェライト98を磁性体管F2の近傍まで配置させることができるようになっており、磁力の漏れを低減させることができている。なお、第1蓋螺着部71aと第2蓋螺着部71fとが、2つの側面部71hに挟まれており径方向に広がる仮想空間に対して、一方側と、他方側とに配置されているため、単に磁力の漏れを低減させるだけでなく、第1フェライトケース71と第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64との固定をより強固にしている。
第2蓋螺着孔71gは、第1フェライトケース71と第2ボビン蓋64とを互いに螺着させて、固定させる。具体的には、上述の第1蓋螺着孔71bと同様に、金属製のネジ69によって、第1フェライトケース71の第2蓋螺着孔71gと、第2ボビン蓋64のネジ69用の螺着孔(図示せず)と、を合わせて螺着することで固定する。
遮蔽カバー螺着部71cは、側面部71h同士が向き合っている内側とは反対側である外側に向けて膨出して形成されており、上方に2カ所、下方に2カ所設けられている。
遮蔽カバー螺着孔71dは、各遮蔽カバー螺着部71cに設けられている開口であり、図11に示すように、遮蔽カバー75が取り付けられた状態で、ネジによってそれぞれ螺着される。これにより、第1フェライトケース71と遮蔽カバー75とが固定される。なお、この遮蔽カバー螺着部71cおよび遮蔽カバー螺着孔71dは、第2〜第4フェライトケース72〜74についても設けられているが、実際に遮蔽カバー75が固定されるのはこれらのうち対向して配置されている2つであり、本実施形態では第1フェライトケース71および第3フェライトケース73となっている。
なお、各フェライトケースに収容されている第1フェライト98と第2フェライト99とは、互いに面部分同士で接触した状態となるように配置されている。
また、このフェライト98、99は、第1フェライト98と、第2フェライト99との2種類の形状を組み合わせて磁界を導いている。U字形状に一体成形されたフェライトを用いるのではなく、このように、同一形状のフェライトを組み合わせて用いることで、コストを低く抑えることができる。なお、各フェライトケースに収容されている第1フェライト98と第2フェライト99とは、互いに面部分同士で接触した状態となるように配置されている。
(遮蔽カバー)
以下、遮蔽カバー75の詳細について説明する。
以下、遮蔽カバー75の詳細について説明する。
遮蔽カバー75は、図17の上面断面図において示すように、第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64に対して第1〜第4フェライトケース71〜74が取り付けられた際の平面視外縁形状に沿うように、略8角形状を有しており、磁性体材料を含んだ板金である。
遮蔽カバー75は、図17の上面図に示すように、周方向の一端75aと他端75bとが、板厚方向に重なった重複部分75dを有している。この重複部分75dでは、一端75aの近傍の面と他端75b近傍の面とが、アキューム管Fの延びる方向の上から下にかけて、互いに面接触された状態で溶接されている。これにより、電磁誘導加熱ユニット6によって磁界を生じさせた場合において、遮蔽カバー75が漏れ磁束を吸入する場合であっても、遮蔽カバー75の一部同士が部分的に接触している箇所が無いために、渦電流の局所的な発生を防止することができている。これにより、電磁誘導加熱ユニット6の外側を構成している遮蔽カバー75の発熱を小さく抑え、ユーザが触れた危険に備えた温度で低く維持することができている。また、遮蔽カバー75を取り付けていない状態を示す図10と、遮蔽カバー75が取り付けられた状態を示す図9とを比較すると分かるように、遮蔽カバー75は、コイル68に対するユーザの指等のアクセスを拒むように、コイル68の周囲を覆っている。なお、ここでは、アキューム管Fの延びる方向におけるコイル68の両端は、遮蔽カバー75の両端の間に位置するように配置されているため、ユーザによるコイル68へのアクセスを効果的に防ぐことができている。
また、遮蔽カバー75は、図18に示すように、長手方向上端近傍にネジ穴75x、75yがそれぞれ設けられている。これらのネジ穴は、図9に示すように、第1フェライトケース71に対して遮蔽カバー75を固定させる場合に、ネジ70a、70bを通す穴としての機能を有している。
図19に、フェライト98、99に対して遮蔽カバー75よりも優先して磁束が導かれる様子についての断面図を示す。
フェライト98、99は、板金によって構成されている遮蔽カバー75よりも透磁率が高く、コイル68の上端および下端において径方向に延びるように配置されており、アキューム管Fの延びる方向から見た場合にコイル68をまたぐように配置されている。このため、漏れだそうとする磁束は、遮蔽カバー75よりもフェライト98、99に導かれやすく、コイル68で生じた磁束は、遮蔽カバー75に集められる前にフェライト98、99によって磁束が集められ、ほとんどの磁束をフェライト98、99に導くことができる。さらに、遮蔽カバー75にかかる磁界漏れ出し防止の負担を軽減させることができ、電磁誘導加熱ユニット6の外部漏れ出す磁界をよりいっそう低減させることができている。
また、第1フェライトケース71は、樹脂によって形成されているため、遮蔽カバー75が金属製のネジ70a、70bによって第1フェライトケース71に螺着されることがあっても、第1フェライト98および第2フェライト99と、遮蔽カバー75と、は直接接触しない。このように、第1フェライト98および第2フェライト99と遮蔽カバー75とが接触しないような配置構造が採用されているため、当然、第1フェライト98および第2フェライト99と遮蔽カバー75との局所的な接触部分が存在しない。このため、電磁誘導のためにコイル68に電流を流したとしても、第1フェライト98および第2フェライト99と遮蔽カバー75との接触部分が存在することに起因する磁束の集中が生じにくい。これにより、磁束の集中に起因する部分的な温度上昇の発生を抑えることができている。
また、遮蔽カバー75の隙間部分以外の位置で遮蔽カバー75によって径方向外側から覆われている第2〜第4フェライトケース72〜74のフェライトは、磁性体を含んだ遮蔽カバー75と第2〜第4フェライトケース72〜74に収容された第1フェライト98および第2フェライト99とによって、磁束の漏れ出しを抑える二重構造を採用することができている。これにより、磁束の漏れ出しをより効率的に抑えることができている。
なお、遮蔽カバー75は、図8に示すように、上面視において室外機2の右側面パネル2fの近くに位置している部分は、右側面パネル2fと面平行となるようにしつつ、右側面パネル2fとの間を確保して配置されている。これにより、遮蔽カバー75に導かれた磁束が、さらに右側面パネル2fにまで導かれてしまったり、右側面パネル2fと遮蔽カバー75との局所的な接触部分に渦電流が発生して局所的な発熱が生じてしまうことを防止している。
<本実施形態の空気調和装置1の特徴>
電磁誘導加熱する場合には、発熱させる目的の磁性体だけでなく、その周囲にまで磁界が生じてしまうことがある。
電磁誘導加熱する場合には、発熱させる目的の磁性体だけでなく、その周囲にまで磁界が生じてしまうことがある。
これに対して、上記空気調和装置1の電磁誘導加熱ユニット6では、コイル68の外側に遮蔽カバー75よりも透磁率の高い磁性体材料を含んだフェライト98、99が配置されており、遮蔽カバー75よりもフェライト98、99のほうがコイル68の近くまで延びるように配置されている。このため、このアキューム管F以外の部分に生じる磁界は、遮蔽カバー75よりもフェライト98、99を優先的に通過するようになる。このため、フェライト98、99が、アキューム管F以外の部分に漏れ出そうとする磁束を効率的に捕らえることができる。これにより、電磁誘導加熱を行う場合において、アキューム管F以外の部分に生じる磁界を、効率的にフェライト98、99に通過させることができ、さらにフェライト98、99に集められなかった磁束も遮蔽カバー75によって集められる。このため、電磁誘導加熱ユニット6以外の部分に漏れ出す磁束を小さく抑えることができる。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)
上記実施形態では、フェライト98、99が磁束を導く場合について例に挙げて説明した。
上記実施形態では、フェライト98、99が磁束を導く場合について例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、磁束を導くための材料としては、フェライトほどの磁性を有していない良導体材料であってもよい。この場合には、磁界を導いた場合において電気抵抗によって生じるジュール熱を小さく抑えることができる。
(B)
上記実施形態では、冷媒回路10のうち、アキューム管Fに対して電磁誘導加熱ユニット6が取り付けられる場合について説明した。
上記実施形態では、冷媒回路10のうち、アキューム管Fに対して電磁誘導加熱ユニット6が取り付けられる場合について説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、アキューム管F以外の他の冷媒配管に設けられていてもよい。この場合には、電磁誘導加熱ユニット6を設ける冷媒配管部分に磁性体管F2等の磁性体を設ける。
(C)
上記実施形態では、アキューム管Fは、銅管F1と磁性体管F2との二重管として構成されている場合を挙げて説明した。
上記実施形態では、アキューム管Fは、銅管F1と磁性体管F2との二重管として構成されている場合を挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
図20に示すように、例えば、被加熱部材F2aと、2つのストッパーF1aと、がアキューム管Fや加熱対象となる冷媒配管の内部に配置されていてもよい。ここで、被加熱部材F2aは、磁性体材料を含有しており、上記実施形態における電磁誘導加熱によって発熱を生じる部材である。ストッパーF1aは、銅管F1の内側二カ所において、冷媒の通過を常時許容するが、被加熱部材F2aの通過は許容しない。これにより、被加熱部材F2aは、冷媒が流れても移動しない。このため、アキューム管F等の目的の加熱位置を加熱させることができる。さらに、発熱する被加熱部材F2aと冷媒とが直接接触するため、熱伝達効率を向上させることができる。
(D)
上記他の実施形態(C)で説明した被加熱部材F2aは、ストッパーF1aを用いることなく配管に対して位置が定まるようにしてもよい。
上記他の実施形態(C)で説明した被加熱部材F2aは、ストッパーF1aを用いることなく配管に対して位置が定まるようにしてもよい。
図21に示すように、例えば、銅管F1に二カ所で曲げ部分FWを設け、当該二カ所の曲げ部分FWの間の銅管F1の内側に被加熱部材F2aを配置させてもよい。このようにしても、冷媒を通過させつつ、被加熱部材F2aの移動を抑制させることができる。
(E)
上記実施形態では、コイル68がアキューム管Fに対して螺旋状に巻き付けられている場合について説明した。
上記実施形態では、コイル68がアキューム管Fに対して螺旋状に巻き付けられている場合について説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、図22に示すように、ボビン本体165に巻き付けられたコイル168が、アキューム管Fに巻き付くことなく、アキューム管Fの周囲に配置されていてもよい。ここでは、ボビン本体165は、軸方向がアキューム管Fの軸方向に対して略垂直となるように配置されている。また、ボビン本体165およびコイル168は、アキューム管Fを挟むように2つに別れて配置されている。
この場合には、例えば、図23に示すように、アキューム管Fを貫通させている第1ボビン蓋163および第2ボビン蓋164が、ボビン本体165に対して勘合した状態で配置されていてもよい。
さらに、図24に示すように、第1ボビン蓋163および第2ボビン蓋164が、第1フェライトケース171および第2フェライトケース172によって挟み込まれて固定されていてもよい。図24では、2つのフェライトケースがアキューム管Fを挟み込むように配置されている場合を例にあげたが、上記実施形態と同様に、4方向に配置されていてもよい。また、上記実施形態と同様に、フェライトを収容させていてもよい。
そして、遮蔽カバー75は、このようにして固定された電磁誘導加熱ユニット6の最外周部分を覆うように設けられていてもよい。
<その他>
以上、本発明の実施形態について、いくつかの例を挙げて説明したが、本発明はこれらに限られない。例えば、上記記載から当業者が実施可能な範囲で、上述の実施形態の異なる部分を適宜組み合わせて得られる組合せ実施形態も、本発明に含まれる。
以上、本発明の実施形態について、いくつかの例を挙げて説明したが、本発明はこれらに限られない。例えば、上記記載から当業者が実施可能な範囲で、上述の実施形態の異なる部分を適宜組み合わせて得られる組合せ実施形態も、本発明に含まれる。
本発明を利用すれば、冷媒配管を電磁誘導によって加熱する場合であっても局所的な発熱を抑えつつ周囲への磁界の漏れ出しを抑えることが可能なため、電磁誘導を用いて冷媒を加熱させる電磁誘導加熱ユニットおよび空気調和装置において特に有用である。
1 空気調和装置
6 電磁誘導加熱ユニット
10 冷媒回路
14 サーミスタ
15 ヒューズ
21 圧縮機
22 四路切換弁
23 室外熱交換器
24 電動膨張弁
25 アキュームレータ
41 室内熱交換器
65 ボビン本体
68 コイル
71〜74 第1フェライトケース〜第4フェライトケース
75 遮蔽カバー
98、99 第1フェライト、第2フェライト
F アキューム管、冷媒配管
6 電磁誘導加熱ユニット
10 冷媒回路
14 サーミスタ
15 ヒューズ
21 圧縮機
22 四路切換弁
23 室外熱交換器
24 電動膨張弁
25 アキュームレータ
41 室内熱交換器
65 ボビン本体
68 コイル
71〜74 第1フェライトケース〜第4フェライトケース
75 遮蔽カバー
98、99 第1フェライト、第2フェライト
F アキューム管、冷媒配管
Claims (8)
- 冷媒配管(F)および/または前記冷媒配管(F)中を流れる冷媒と熱的接触をする部材を加熱する電磁誘導加熱ユニット(6)であって、
前記冷媒配管(F)の近傍に配置されたコイル(68)と、
前記冷媒配管(F)の周囲に配置され、磁性体を含んでいる外部部材(75)と、
前記コイル(68)の前記冷媒配管(F)側である内側とは反対側の外側であってかつ前記外部部材(75、175)の内側に配置され、前記外部部材よりも透磁率が高い磁性体材料を含んでいる磁性体部(98、99)と、
を備え、
前記外部部材(75)は、前記磁性体部(98、99)の前記冷媒配管(F)の延びる方向における一端側と他端側の間に位置している、
電磁誘導加熱ユニット(6)。 - 前記コイル(68)は、前記冷媒配管(F)の少なくとも一部の周りを取り巻いている、
請求項1に記載の電磁誘導加熱ユニット(6)。 - 前記磁性体部(98、99)の少なくとも一部は、前記冷媒配管(F)が延びている方向における前記コイル(68)の一方側と前記コイル(68)に対して前記一方側とは反対側である他方側との少なくともいずれか一方まで延びている、
請求項1または2に記載の電磁誘導加熱ユニット(6)。 - 前記磁性体部(98、99)の少なくとも一部は、前記冷媒配管の軸方向視において、前記冷媒配管(F)の外側であって前記コイル(68)の内側まで延びている、
請求項1から3のいずれか1項に記載の電磁誘導加熱ユニット(6)。 - 前記磁性体部(98、99)は、磁束の通過方向に並ぶようにして互いに接触して配置されている複数の磁性体部品(98,99)を有している、
請求項1から4のいずれか1項に記載の電磁誘導加熱ユニット(6)。 - 前記磁性体部(98、99)は、良導体材料を含む、
請求項1から5のいずれか1項に記載の電磁誘導加熱ユニット(6)。 - 前記磁性体部(98、99)は、フェライトを含む、
請求項1から6のいずれか1項に記載の電磁誘導加熱ユニット(6)。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の電磁誘導加熱ユニット(6)と、
前記冷媒配管(F)に冷媒を流す部分を含む冷凍サイクル(10)と、
を備えた空気調和装置(1)。
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