JP2012167823A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁誘導加熱ユニットを備える冷凍装置において、電磁誘導コイルの取り外し作業を簡単に行えるようにする。
【解決手段】戻り配管の直管部3F3を流れる冷媒と熱的に接触をする部材として、磁性体Co2がある。磁性体Co2を加熱するために電磁誘導加熱ユニット6Aがある。そして、電磁誘導加熱ユニット6Aは、磁性体Co2を挟んで対向して配置された2つの電磁誘導コイル68A1,68A2を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、冷媒を循環させることにより熱の授受を行わせる冷凍装置に関し、特に循環する冷媒を電磁誘導加熱により加熱する冷凍装置に関する。
冷凍装置には、冷凍サイクルにおいて冷媒の熱を放出させる放熱器や、冷媒に対して熱を与える加熱器などが備えられている。一般的な蒸気圧縮冷凍サイクルでは、冷媒は、例えば冷房のために室内に設けられた加熱器において室内空気との間で熱交換を行って熱を得ており、暖房のために屋外に設けられた加熱器においては屋外の空気との間で熱交換を行って熱を得ている。
ところで、特許文献1(特開平11‐211195号公報)には、室内や屋外の空気から熱を得る蒸気圧縮冷凍サイクルの加熱器とは別に設けられた石油冷媒加熱機によって、冷媒が熱を得るシステムが提案されている。この石油冷媒加熱機では、石油を燃焼して、石油冷媒加熱機内に流れる冷媒を加熱する。このような大気中の空気が持つ熱エネルギー以外のエネルギーの供給を受ける石油冷媒加熱機やガスバーナなどの加熱ユニットを採用すると、冷媒が熱を必要とする場合に、室内や屋外の気温等の制約を受けることなく冷媒を加熱することが可能になる。また、加熱ユニットとしては、電気的なエネルギーの供給を受け、電気的なエネルギーを熱エネルギーに変換して冷媒を加熱する電磁誘導加熱方式を採用することもできる。このように、冷媒を加熱するためのエネルギーとして、大気の熱エネルギー以外のエネルギーを用いる加熱ユニットでは、エネルギーの投入量を増やせば急速な加熱も容易になる。
上述のような電磁誘導加熱方式により加熱する加熱ユニットを冷凍装置に付加すると、パイプ(冷媒配管)内を流れる冷媒を加熱しなければならず、例えば特許文献2(特開平8‐326997号公報)に記載されているように電磁誘導加熱により加熱された部材を加熱対象である冷媒に熱的に接触させて加熱しなければならない。冷媒を加熱する際、通常は、熱的に冷媒に直接接触するのは冷媒配管の内面であるから、冷媒配管が加熱される。そのため、引用文献2にも記載されているように、冷媒配管の周囲に、電磁誘導加熱ユニットの電磁誘導コイルが螺旋状に巻きつけられる。
冷媒配管の周囲に電磁誘導コイルが螺旋状に巻きつけられている場合、メンテナンスなどの目的で電磁誘導加熱ユニットの電磁誘導コイルを冷媒配管から取外そうとすると、ロウ付けされている冷媒配管のロウを取り除いて冷媒配管を分解する必要が出てくる。メンテナンス時にこのような作業が必要になると、冷凍装置の維持のためのコストが増加することにもなる。
本発明の課題は、電磁誘導加熱ユニットを備える冷凍装置において、電磁誘導コイルの取り外し作業を簡単に行えるようにすることにある。
第1発明に係る冷凍装置は、所定冷媒流路を流れる冷媒と熱的接触をする部材と、
部材を加熱するための電磁誘導加熱ユニットとを備える。そして、電磁誘導加熱ユニットは、部材を挟んで対向して配置された、少なくとも2つの電磁誘導コイルを有する。
本発明によれば、冷媒と熱的接触をする部材を挟んで対向する電磁誘導コイルは、熱的接触をする部材を通り電磁誘導コイルと電磁誘導コイルとを結ぶ直線を考えると、2つの電磁誘導コイルの間においてこの直線を横切る平面内を移動する物に対しては電磁誘導コイルが妨げとなることはないので、所定冷媒流路をこの平面内で移動すれば、簡単に電磁誘導コイルと所定冷媒流路の分離ができる。それにより、電磁誘導コイルを連続的な所定冷媒流路から取外したり取り付けたりするために従来必要であった作業、つまり所定冷媒流路を構成する冷媒配管などを分解する作業を省くことができ、製造時における電磁誘導加熱ユニットの組み付けやメンテナンス時の電磁誘導コイルの着脱が容易になる。
第2発明に係る冷凍装置は、第1発明の冷凍装置であって、部材は、冷媒配管および/または冷媒配管とは別に設けられた被加熱部材である。
本発明によれば、冷媒配管自身が被加熱部材となる場合には、冷媒配管とは別に被加熱部材を設ける必要がなくなることから冷凍装置をコンパクトに設計し易くなる。また、冷媒配管自身が被加熱部材であるから熱伝達のロスが減り加熱効率が向上する。一方、冷媒配管とは別に設けられた被加熱部材が電磁誘導により加熱される場合には、例えば冷媒配管などに必要な耐食性などの仕様が緩和されるため電磁誘導加熱に適する特性に着目して選択することができるため、加熱効率などの電磁誘導加熱に係る性能を向上させ易くなる。
第3発明に係る冷凍装置は、第1発明または第2発明の冷凍装置であって、所定冷媒流路は、少なくとも2つの電磁誘導コイルに挟まれた領域を複数回横切る。そして、部材は、領域を横切る冷媒に熱を複数回伝達する。
本発明によれば、1組の電磁誘導コイルで複数回冷媒を加熱でき、一度加熱してから次に加熱するまでに冷媒内部で熱が伝達されて熱が拡散するので、限られた加熱箇所で冷媒が加熱されて冷媒の一部だけが熱せられるのを防止することができ、効率よく加熱できる。
第4発明に係る冷凍装置は、第3発明の冷凍装置であって、所定冷媒流路は、U字部を含み、U字部でUターンして領域を複数回横切る。
本発明によれば、1本の所定冷媒流路をU字部でUターンさせることは、例えばU字状配管を用いるなどの簡単な構成で実現できる。また、冷媒がUターンするときに攪拌されるという効果も加わり、ガス冷媒と液冷媒が混合され、気体層(ガス冷媒)が部材に沿って流れ液体層(液冷媒)が部材から離れて流れる状態で加熱することがなくなるため、熱伝達効率の低下を防ぐことができる。
第5発明に係る冷凍装置は、第4発明の冷凍装置であって、部材は、所定冷媒流路から分離可能に取り付けられている磁性体を含む。
本発明によれば、磁性体のヒステリシスにより生じる熱が、熱的接触をする部材から冷媒に伝達されるので無駄なく冷媒を加熱することができる。また、磁性体を取外せることからメンテナンス性も向上する。
第6発明に係る冷凍装置は、第1発明から第5発明のいずれかの冷凍装置であって、少なくとも2つの電磁誘導コイルは、互いに対向する面内に渦巻状に形成され、互いに同一方向の磁界を発生させて磁界を強め合うように配置されている。
本発明によれば、2つの電磁誘導コイルが磁界を強め合うように配置されていることから、電磁誘導コイルの巻き数を少なくしても所望の磁界強度を得られ、また2つの電磁誘導コイルが面内に形成されるので、電磁誘導コイルの収納スペースを省くことができる。
第1発明に係る冷凍装置では、電磁誘導コイルを所定冷媒流路からメンテナンスのために分離し、メンテナンス後に取り付けるのが容易であるから、メンテナンス性が向上するので、メンテナンスのコストが下がって維持コストを抑えることができる。
第2発明に係る冷凍装置では、性能の高い冷凍装置の設計が容易になる。
第3発明に係る冷凍装置では、1組の電磁誘導コイルで複数回加熱できるから、複数組の電磁誘導コイルを設けた場合と同じ効果が得られ、加熱装置の小型化が容易になる。
第4発明に係る冷凍装置では、1組の電磁誘導コイルで流れる冷媒を、U字部でUターンさせることにより、小型化された加熱装置を構成し易くなる。
第5発明に係る冷凍装置では、加熱性能とメンテナンス性の向上を同時に達成できる。
第6発明に係る冷凍装置では、電磁誘導コイルを収納するスペースが小さくなることから、装置の小型化を行い易くなる。
第1実施形態の冷凍装置を構成する冷媒回路を示す概略図。 電磁誘導加熱ユニットの電磁誘導コイルと冷媒配管の配置関係を説明するための図。 電磁誘導加熱ユニットのボビン蓋の配置例を示す図。 電磁誘導加熱ユニットのフェライトケースの配置例を示す図。 冷媒回路の制御部の構成を示すブロック図。 第2実施形態の冷凍装置の電磁誘導加熱ユニット周辺を示す概念図。 図6の磁性体の端面形状を説明するための図。 第2実施形態の冷凍装置の電磁誘導加熱ユニット周辺を示す概念図。 第2実施形態の一変形例に係る電磁誘導加熱ユニットの周辺を示す概念図。 (a)第2実施形態の一変形例の磁性体の端面形状を説明するための図。(b)第2実施形態の他の変形例の磁性体の端面形状を説明するための図。 (a)第3実施形態の冷凍装置の電磁誘導加熱ユニット周辺を示す概念図。(b)図11(a)の磁性体の端面形状を説明するための図。(c)磁性体の端面形状の他の例を説明するための図。 第3実施形態の一変形例の電磁誘導加熱ユニット周辺を示す概念図。 第1実施形態乃至第3実施形態の変形例を説明するための概念図。
〔第1実施形態〕
〔空気調和装置の概要〕
本発明の第1実施形態に係る空気調和装置の構成の概要について図1を用いて説明する。図1は、空気調和装置1の冷媒回路10を示す冷媒回路図である。空気調和装置1は、室外機2と室内機4とが冷媒配管によって接続されて冷媒回路10が構成されており、熱源側装置の室外機2から供給される熱エネルギーを使って、利用側装置の室内機4が配置された空間の空気調和を行うものである。
空気調和装置1は、室外機2内に収容されている圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、室外電動膨張弁24、アキュムレータ25、室外ファン26、ホットガスバイパス弁27、キャピラリーチューブ28および電磁誘導加熱ユニット6などや、室内機4内に収容されている室内熱交換器41および室内ファン42などの各種の機器を備えている。
圧縮機21は、圧縮機モータ(図示省略)により回転駆動される。圧縮機モータには、インバータを介して商用電源から電力が供給されている。その際、商用電源からインバータによって所望の周波数の交流に変換される。そして、供給する交流の周波数を変更することによって圧縮機モータの回転数が変更され、これによって圧縮機21の吐出量が変更されるよう構成されている。
図1の空気調和装置1において、上述の機器を接続するため、吐出管3A、室内側ガス管3B、室内側液管3C、室外側液管3D,室外側ガス管3E、戻り配管3F,吸入管3Gおよびホットガスバイパス回路3Hを冷媒回路10が有している。冷媒を通過させるこれら配管のうち、室内側ガス管3Bおよび室外側ガス管3Eは、ガス状態のガス冷媒が多く通過するものであるが、通過する冷媒をガス冷媒に限っているものではない。また、室内側液管3Cおよび室外側液管3Dは、液状態の液冷媒が多く通過するものではあるが、通過する冷媒を液冷媒に限っているものではない。
上述の配管による冷媒回路10の各機器の接続について説明する。吐出管3Aは、圧縮機21の吐出口と四路切換弁22の第1ポートを接続する。室内側ガス管3Bは、四路切換弁22の第2ポートと室内熱交換器41の一端とを接続する。室内側液管3Cは、室内熱交換器41の他端と室外電動膨張弁24の一端とを接続する。室外側液管3Dは、室外電動膨張弁24の他端と室外熱交換器23の一端とを接続する。室外側ガス管3Eは、室外熱交換器23の他端と四路切換弁22の第3ポートを接続する。戻り配管3Fは、四路切換弁22の第4ポートとアキュムレータ25の流入口とを接続する。吸入管3Gは、アキュムレータ25の流出口と圧縮機21の吸入口とを接続する。ホットガスバイパス回路3Hは、吐出管3Aの途中に設けられた分岐点A1と室外側液管3Dの途中に設けられた分岐点D1とを接続する。ホットガスバイパス回路3Hは、その途中に、冷媒の通過を許容する状態と許容しない状態とを切り換え可能なホットガスバイパス弁27が配置されている。戻り配管3Fには電磁誘導加熱ユニット6が取り付けられている。また、戻り配管3Fには、電磁誘導加熱ユニット6の下流側に戻り配管温度センサ39が取り付けられている。
空気調和装置1は、四路切換弁22により、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切り換えることができる。図1では、暖房運転を行う際の接続状態を実線で示し、冷房運転を行う際の接続状態を点線で示している。即ち、暖房運転時には、四路切換弁22の第ポートと第2ポートの間および第3ポートと第4ポートの間に冷媒が通り、室内熱交換器41が冷媒の冷却器(凝縮器)として機能し、室外熱交換器23が冷媒の加熱器(蒸発器)として機能する。一方、冷房運転時には、四路切換弁22の第1ポートと第3ポートの間および第2ポートと第4ポートの間に冷媒が通り、室外熱交換器23が冷媒の冷却器(凝縮器)として機能し、室内熱交換器41が冷媒の加熱器(蒸発器)として機能する。
空気調和装置1には、その制御を行うための制御部11が備わっている。制御部11は、通信線11aによって接続された室外制御部12と室内制御部13とで構成され、室外制御部12が室外機2内に配置される機器を制御し、室内制御部13が室内機4内に配置される機器を制御する。制御部11を含む制御系統については後述する。
〔電磁誘導加熱ユニットの構成〕
図2、図3および図4は電磁誘導加熱ユニットの構成を説明するための図である。図2には、電磁誘導加熱ユニット6の電磁誘導コイル681,682とボビン本体65と戻り配管3F(冷媒配管)の配置関係が示されている。電磁誘導コイル681,682が巻回されたボビン65は、戻り配管3Fの直管部に配置されている。
図2に示すように、電磁誘導コイル681,682が配置されている部分の戻り配管3Fは、連続的に続く戻り配管3Fの直管部を構成する銅管3Faと、銅管3Faの外周に嵌め込まれたSUS(Stainless Used Steel)管3Fbとからなる2重管構造になっている。例えば、SUS管3Fbは、銅管3Faを拡管して取り付けられ、電磁誘導加熱ユニット6の重みなどでは簡単に抜けないようになっている。SUS管3Fbは、例えば、フェライト系ステンレス鋼やマルテンサイト系ステンレス鋼などの強磁性体で形成される。なお、2重管構造とする代わりに、銅管3Faを取り除いて、SUS管3Fbだけで冷媒配管を構成することもできる。
略円筒状のボビン本体65の筒両端のうちの銅管3Faに当接する部分は、銅管3Faの円筒状の側面に沿って削り取られており、銅管3Faの側面形状にそって密着する。2つのボビン本体65は、円筒の中心を通る軸が一致するように配置されている。このように配置されたボビン本体65の中心を通る軸は銅管3Faの中心軸と垂直に交差する。この2つのボビン本体65にそれぞれ絶縁被覆された銅線を巻回して構成された電磁誘導コイル681,682において、銅線は、例えば互いに同じ向きに同じ巻数だけ巻かれている。この電磁誘導コイル681,682は、コイル巻き付け部分68aとコイル第1部分68bとコイル第2部分68cとを備えており、コイル第1部分68bとコイル第2部分68cとに、例えば周波数が数十kHz程度、出力が数kW程度の高周波電源Soが接続される。高周波電源Soから電力が供給されたときに、任意の瞬間において、2つの電磁誘導コイル681,682には同じ向きの電流が流れ、互いに強め合うように同じ方向の磁界を発生するように、電磁誘導加熱ユニット6を構成することができる。
発生した磁束の大部分は、SUS管3Fbを通って一方の電磁誘導コイル681から他方の電磁誘導コイル682に流れる。このとき、磁束は電磁誘導コイル681,682間の最短距離を通るため、2つの電磁誘導コイル681,682の近傍とそれらの間にあるSUS管3Fbの部分で多く発熱する。
このような電磁誘導コイル681,682が巻かれたボビン本体65を固定するため、図3に示すように、銅管3FaおよびSUS管3Fbを貫通させている第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64が、ボビン本体65に勘合した状態で配置される。
第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64は、方形状の板部63a、64aと、円筒部63b,64bと、勘合部63c,64cとを備えている。
円筒部63b,64bは、銅管3FaおよびSUS管3Fbが貫通する部分であって、板部63a,64aの中央部分に設けられている。嵌合部63a、64aは、板部63a,64aの対向する二辺に設けられ、板部63a,64aに対して垂直に形成されている。ボビン本体65には直径が小さくなっている縮径部分65aが設けられている。板部63a,64aの側とは反対側の勘合部63c,64cの端部には、ボビン本体65の縮径部分65aに嵌る凹部63d、64dが形成されている。これらボビン本体65、第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64は、例えば耐熱性のプラスチックや繊維強化プラスチックなどで形成できる。
さらに、図4に示すように、第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64は、第1フェライトケース71および第2フェライトケース72によって挟みこまれて固定されている。第1フェライトケース71および第2フェライトケース72は、SUS管3Fbからは離れて設けられており、SUS管3Fbから第1フェライトケース71および第2フェライトケース72に漏れる磁束が少なくなるように配置されている。しかし、一方の電磁誘導コイル681においてSUS管3Fbがある側とは反対側から発散する磁束は、第1フェライトケース71および第2フェライトケース72の中を通って他方の電磁誘導コイル682に収束する。そのため、電磁誘導加熱時に発生する強力な電磁場によって周囲が受ける影響が緩和される。また、図示を省略するが、さらに第1フェライトケース71および第2フェライトケース72のさらに外周に、例えばソフトフェライトなどの軟磁性体からなる遮蔽カバーが設けられる。この遮蔽カバーは、2つの電磁誘導コイル681,682の外周全部を覆うように配置される。それにより、第1フェライトケース71および第2フェライトケース72から漏れて外部に発散する電磁界を遮蔽カバーで遮断することができるので、電磁波による障害の発生を防止することができる。
SUS管3Fbは、電磁誘導加熱の際に磁束がその内部に集中するので、SUS管3Fbを通過する磁束を包むように渦電流が発生してSUS管3Fbが発熱する。SUS管3Fbの外側には電流の流れる部材がないため、SUS管3Fbが被加熱部材になる。ここで、被加熱部材とは、電磁誘導によって流れる電流で直接加熱される部材をいう。このとき、加熱量P(W)は、渦電流I(A)とSUS管3Fb自体の抵抗値R(Ω)により、P=RI2で与えられる。そのため高周波電源Soから電磁誘導コイル681,682に供給される電力を、制御部11の室外制御部12によって制御することで高い応答特性を持ってSUS管3Fbの加熱量Pを制御することができる。
図示を省略しているが電磁誘導加熱ユニット6には、サーミスタおよびヒューズが差し込めるようになっている。サーミスタは、SUS管3Fbの外表面に対して直接接触するように取り付けられ、SUS管3Fbの外表面の温度に応じた抵抗値を示す。ヒューズは、SUS管3Fbの外表面に対して直接接触するように取り付けられ、SUS管3Fbの表面温度が所定値を超えると電磁誘導加熱を停止させるため導通を遮断する。
メンテナンス時には、図4、図3および図2のような順、すなわち外側の遮断カバーから、第1フェライトケース71および第2フェライトケース72、第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64、そしてボビン本体65の順で分解される。2つのボビン本体65はSUS管3Fbに当接しているだけであるから、配管を分解することなく、そのまま管径方向に取外すことができる。
〔制御系統〕
図5は制御系統の構成の概略を示すブロック図である。通信線11aで接続されている制御部11の室外制御部12と室内制御部13とは、通信線11aを介して互いにデータの送受信を行っている。これら室外制御部12や室内制御部13は、各種センサの検出結果を受けて空気調和装置1の状態や周囲の状況や設定条件に応じて室外機2や室内機4を構成する機器に対して種々の指令を出力するために、マイクロコンピュータ(図示省略)やメモリ(図示省略)を内蔵している。
制御部11の室外制御部12には、吸入側圧力センサ31、吐出側圧力センサ32、吸入側温度センサ33、吐出側温度センサ34、熱交温度センサ35、液側温度センサ36、室外温度センサ37および戻り配管温度センサ39など各種のセンサが接続され、各センサにおける検出結果が入力される。
吸入側圧力センサ31は、圧縮機21の吸入側の冷媒の圧力を検出する。吐出側圧力センサ32は、圧縮機21の吐出側の冷媒の圧力を検出する。吸入側温度センサ33は、圧縮機21の吸入側の冷媒の温度を検出する。吐出側温度センサ34は、圧縮機21の吐出側の冷媒の温度を検出する。熱交温度センサ35は、室外熱交換器23内を流れる冷媒の温度を検出する。液側温度センサ36は、室外熱交換器23と室外電動膨張弁24との間にあって、室外熱交換器23の液側において冷媒の温度を検出する。室外温度センサ37は、室外機2のユニットの吸入口側に設けられ、ユニット内に流入した外気の温度を検出する。戻り配管温度センサ39は、電磁誘導加熱ユニット6よりも下流側に設けられ、戻り配管3Fの冷媒の温度を検出する。
また、室外制御部12には、2つの制御用プリント基板18、圧縮機21、四路切換弁22、室外電動膨張弁24、室外ファン26などの機器あるいは機器の制御端末が接続され、室外機2の各種の機器が室外制御部12の制御の下で動作する。
室外制御部12から制御用プリント基板18には、電磁誘導加熱ユニット6Aの出力を指示する信号が与えられ、室外制御部12の指示に応じて制御用プリント基板18から電磁誘導コイル681,682に供給される高周波電流が増減する。それにより、磁性体Co1,Co2で発生する渦電流が増減して直管部3F1,3F3に流れる冷媒の加熱量が制御される。
室外制御部12にはインバータ回路(図示省略)が設けられており、インバータ回路の出力の周波数によって圧縮機21や室外ファン26の回転数が制御される。四路切換弁22は駆動部を有しており、室外制御部12は、暖房運転と冷房運転との切り換えのために四路切換弁22の接続を切り換えるときに四路切換弁22の駆動部に対して切換の指令を出力する。また、室外制御部12は、室外電動膨張弁24の弁の開度を調整するため、開度を指示する制御信号を出力する。
室内制御部13には、液側温度センサ43、ガス側温度センサ44および室内温度センサ45が接続され、各センサにおける検出結果が入力される。液側温度センサ43は、室内熱交換器41の他端側に設けられ、室内熱交換器41の液側において冷媒の温度を検出する。ガス側温度センサ44は、室内熱交交換器41の一端側に設けられ、室内熱交換器41のガス側において冷媒の温度を検出する。室内温度センサ45は、室内機4のユニットの吸入口側に設けられ、ユニット内に流入した室内空気の温度を検出する。
また、室内制御部13には、室内ファン42、風向調節機構46および表示部47などが接続され、室内機4の各種の機器が室内制御部13の制御の下で動作する。室内制御部13にはインバータ回路(図示省略)が設けられており、インバータ回路の出力の周波数によって室内ファン42の回転数が制御される。風向調節機構46が室内機4に設けられたルーバー(図示省略)などの角度を変更することにより室内に吹き出す風の向きを調節することから、室内制御部13はルーバーの角度や動作などの制御信号を出力する。室内制御部13は、各種の表示を行うため表示部47に対して表示を指示する信号を出力する。例えば、表示部47に電磁誘導加熱ユニット6の状態を表示させることもできる。
〔冷媒回路の動作の概要〕
(暖房運転)
暖房運転時は、四路切換弁22が図1の実線で示される状態になる。即ち、圧縮機21の吐出側から吐出された冷媒は、順次、四路切換弁22、室内熱交換器41、室外電動膨張弁24、室外熱交換器23、四路切換弁22、アキュムレータ25を廻り、圧縮機21の吸入側から吸入される。このとき、戻り配管3Fを通る冷媒は、直管部3F1,3F3において、電磁誘導加熱ユニット6による加熱を受ける。冷媒回路10を循環する冷媒は、例えば二酸化炭素やHFCやHCFCなどである。
まず、圧縮機21で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を経由して、室内熱交換器41に送られる。このとき、圧縮機21の吸入側では、吸入側圧力センサ31により吸入される冷媒の圧力が検知され、吐出側では、吐出側圧力センサ32により吐出される冷媒の圧力が検知される。このとき同時に、圧縮機21の吸入側では、吸入側温度センサ33により吸入される冷媒の温度が検知され、吐出側では、吐出側温度センサ34により吐出される冷媒の温度が検知される。
効率の良い暖房を行うため、圧縮機21の回転数は、例えばリモートコントローラなどによる設定温度と室内温度との差を暖房負荷として求め、あるいは圧縮機21から吐出される冷媒の温度と室内熱交換器41の冷媒の温度とを用いるなどして暖房負荷を求め、暖房負荷に応じて制御される。また、空気調和装置1の故障などを防ぐために、吸入側圧力センサ31および吐出側圧力センサ32の検知結果に基づき、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力は所定低圧圧力よりも高く、圧縮機21から吐出される冷媒の圧力は所定高圧圧力よりも低い範囲に入るように制御される。所定高圧圧力を超えた場合には、圧縮機21の回転数を落として圧縮機21の吐出圧力を低下させる。同様の理由から、圧縮機21から吐出される冷媒の温度が所定高温より高くらないよう吐出側温度センサ34によりモニターされている。このように温度や圧力が十分に管理されなければならないことから、電磁誘導加熱ユニット6により精度よく安定して加熱を行うことによって前述の圧力や温度の制御が行い易くなることは、効率の良い暖房や空気調和装置1の故障の防止に良い影響を与える。特に、運転開始時には、電磁誘導加熱ユニット6の加熱量による温度上昇が主体的になるため、応答速度が速く、安定的で、精度の高い加熱量の制御が可能な電磁誘導加熱ユニット6を用いると有利である。
室内熱交換器41に入る前に、ガス側温度センサ44により圧縮機21から吐出された高温高圧のガス冷媒の入口温度が検出される。そして、室内熱交換器41で冷媒と室内空気との間の熱交換が行われて冷媒は冷却される。例えば、冷媒がHFCなどの場合、ガス冷媒から気液二相の状態または液冷媒に変化する。このとき室内熱交換器41は凝縮器として機能しており、室内ファン42の回転数を制御することで、室内熱交換器41における冷媒の熱交換の状況が変わる。室内熱交換器41を出る冷媒の温度は、液側温度センサ43で検出されている。
室内熱交換器41を出た冷媒は、室外電動膨張弁24で減圧される。暖房負荷に応じて室外電動膨張弁24の開度が調整され、また減圧された冷媒が所定の過熱度を有するように、室外電動膨張弁24の開度が調整される。冷媒の過熱度は、例えば熱交温度センサ35により検出される室外熱交換器23の冷媒の温度と、吸入側温度センサ33により検出される圧縮機21に吸入される冷媒の温度との差に基づいて求められる。
室外電動膨張弁24で減圧されて気液二相状態になった冷媒は、室外熱交換器23に送られる。室外熱交換器23では、室外空気との間の熱交換により冷媒が加熱されてガス冷媒となる。このとき室外熱交換器23が蒸発器として機能しており、室外ファン26により室外空気の気流を発生して室外空気と冷媒との間の熱交換が促進されるが、室外ファン26の回転数はCOPが高くなるような熱交換が行えるように制御される。
室外熱交換器23では、冷媒の蒸発温度が0℃以下になると着霜を生じる可能性があるので、液側温度センサ36と室外温度センサ37で検出した室外熱交換器23の流入冷媒温度と外気温に基づいて着霜の有無を判断する。着霜があると熱交換の効率が低下して消費電力の増加や快適性の低下を招くので、着霜があるときには除霜運転を行う。
室外熱交換器23で蒸発したガス冷媒は、四路切換弁22を経由してアキュムレータ25に送られる。この電磁誘導加熱ユニット6で加熱された後の冷媒の温度は、戻り配管温度センサ39により検出される。電磁誘導加熱ユニット6における加熱量の制御は、戻り配管温度センサ39により検出される温度が目標温度になるように、電磁誘導加熱ユニット6の出力によってフィードバック制御される。例えば、冷媒循環量と戻り配管温度センサ39の検出温度と目標温度について、電磁誘導加熱ユニット6の最適な加熱量の組み合わせを制御部11に予め記憶させておくことによって、エネルギー消費を抑えた効率的な加熱が行える。
戻り配管3Fを通過してアキュムレータ25に流入した冷媒は、アキュムレータ25において気液分離されて、圧縮機21に液冷媒が戻らないようになっている。それにより、圧縮機21で液圧縮が起こって圧縮機21が故障するのを防いでいる。
(冷房運転)
冷房運転時は、四路切換弁22が図1の点線で示される状態になる。即ち、圧縮機21の吐出側から吐出された冷媒は、順次、四路切換弁22、室外熱交換器23、室外電動膨張弁24、室内熱交換器41、四路切換弁22、アキュムレータ25を廻り、圧縮機21の吸入側から吸入される。
冷房運転の場合には、室外熱交換器23が凝縮器として機能し、室内熱交換器41が蒸発器として機能する。このように冷房運転の場合は、暖房運転に対して室外熱交換器23と室内熱交換器41の機能が入れ替わった状態になる。
まず、圧縮機21で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を経由して、室外熱交換器23に送られる。このとき、圧縮機21の吸入側では、吸入側圧力センサ31により吸入される冷媒の圧力が検知され、吐出側では、吐出側圧力センサ32により吐出される冷媒の圧力が検知される。このとき同時に、圧縮機21の吸入側では、吸入側温度センサ33により吸入される冷媒の温度が検知され、吐出側では、吐出側温度センサ34により吐出される冷媒の温度が検知される。
例えばリモートコントローラなどによる設定温度と室内温度との差を冷房負荷として求め、あるいは圧縮機21から吐出される冷媒の温度と室外熱交換器23の冷媒の温度とを用いるなどして冷房負荷を求め、冷房負荷に応じて圧縮機21の回転数が制御される。また、空気調和装置1の故障を防止するため、圧縮機21から吐出される冷媒の圧力や温度が制限されるのは暖房運転の場合と同様である。
室外熱交換器23において、冷媒と室外空気との間の熱交換が行われて冷媒が冷却される。例えば冷媒がHFCの場合には、ガス冷媒から気液二相の状態または液冷媒に変化する。このとき、熱交温度センサ35により室外熱交換器23の内部を流れる冷媒の温度が検出される。また、室外ファン26の回転数を制御することで、室外熱交換器23における冷媒の熱交換の状況が変わる。そして、室外熱交換器23から室外電動膨張弁24に送られる冷媒の温度が液側温度センサ36により検出される。
室外熱交換器23から送られてきた冷媒は、室外電動膨張弁24で減圧される。このとき、冷房負荷に応じて室外電動膨張弁24の開度が調整され、また減圧された冷媒が所定の過熱度を有するように、室外電動膨張弁24の開度が調整される。冷媒の過熱度は、例えば熱交温度センサ35により検出される室外熱交換器23の冷媒の温度と、吸入側温度センサ33により検出される圧縮機21に吸入される冷媒の温度との差に基づいて求められる。
室外電動膨張弁24で減圧されて気液二相状態になった冷媒は、室内熱交換器41に送られる。室内熱交換器41では、室内空気との間の熱交換により冷媒が加熱されてガス冷媒となる。室内ファン42により室内空気の気流を発生して室内空気と冷媒との間の熱交換が促進される。
室内熱交換器41で蒸発したガス冷媒は、四路切換弁22を経由してアキュムレータ25に送られる。そして、アキュムレータ25の入る前の戻り配管3Fにおいて、電磁誘導加熱ユニット6により加熱されるのは暖房運転の場合と同様である。戻り配管3Fを通過してアキュムレータ25に流入した冷媒は、アキュムレータ25において気液分離されて、圧縮機21に液冷媒が戻らないようになっている。それにより、圧縮機21で液圧縮が起こって圧縮機21が故障するのを防いでいる。
冷房においては、熱を室外に放出するような運転を行うため、電磁誘導加熱ユニット6から空気調和のための熱を供給する必要はない。しかし、空気調和装置1の故障を防止するなど目的で液バックの防止や冷媒循環量の確保を行うため、正確で安定した加熱が要求される場面がある。
(除霜運転)
暖房運転時において、外気温度が低下すると室外熱交換器23に着霜を生じる場合が出てくる。室外熱交換器23に着霜すると、室外熱交換器23における熱交換の効率が低下するため除霜運転が必要になる。そこで、暖房運転時において、例えば、室外熱交換器23の温度を熱交温度センサ35により検出し、検出された温度が所定温度以下になって着霜を生じていると判断されたときには、通常の暖房運転から除霜運転に切り換える。
加熱ユニットを持たない冷凍装置では、例えば室外熱交換器23を凝縮器として機能させ、圧縮機21から高温高圧のガス冷媒を室外熱交換器23に供給することにより、室外熱交換器23を加熱して除霜を行う。加熱ユニットを持つ場合にも、同様に、室外熱交換器23を凝縮器として機能させるように四路切換弁22を切り換え、電磁誘導加熱ユニット6を補助的に用いて室内熱交換器41において室内空気と冷媒との間の熱交換能力を抑えつつ、凝縮器である室外熱交換器23を加熱することもできる。
電磁誘導加熱ユニット6を補助的に用いて除霜を行う場合には、冷房運転時と同様に、四路切換弁22の点線の接続で冷媒が供給される。圧縮機21から吐出された高温高圧のガス冷媒は、室外熱交換器23に入り、室外熱交換器23に付着した霜との間で熱交換を行って冷却される。室外電動膨張弁24で減圧された冷媒が室内熱交換器41に入るが、暖房運転時に行う除霜運転では、室内を冷却しない方が好ましいため、室内熱交換器41での熱交換量が小さくなるように、室外電動膨張弁24の開度と圧縮機21の回転数が調整され、室内ファン42の回転数も下げられる。圧縮機21の吸入側で所定の過熱度を持つように、冷房運転時に比べて室内熱交換器41における熱交換量が低下した分だけ電磁誘導加熱ユニット6における加熱量を上げる。
また、電磁誘導加熱ユニット6Aの加熱能力が十分に大きい場合には、暖房運転を行いながら室外熱交換器23の除霜を行うこともできる。暖房を行いながらの除霜運転の場合には、四路切換弁22が実線の経路に切り換えられる。また、ホットガスバイパス弁27を開いてホットガスバイパス回路3Hが開通されると共に室外電動膨張弁24が絞られて、室内熱交換器41から戻った冷媒と圧縮機21から吐出された高温高圧のガス冷媒との混合冷媒が室外熱交換器23に供給される。それにより、室外熱交換器23についた霜を溶かすことができる。一方、分岐点A1で分岐して室内熱交換器41に流れた高温高圧のガス冷媒によって、通常の暖房運転と同様に室内機4では暖房が行われる。
このとき、室外熱交換器23は蒸発器としては機能しないため、室外熱交換器23および室内熱交換器41で消費される熱量は電磁誘導加熱ユニット6から供給される。このときも、戻り配管温度センサ39が所定温度になるように、電磁誘導加熱ユニット6の加熱量が調整される。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態に係る空気調和装置も、図1に示す第1実施形態の空気調和装置1の構成と概略同じ構成を有している。第2実施形態の空気調和装置が第1実施形態の空気調和装置と異なる点は、電磁誘導加熱ユニット周辺の構成である。
図6および図7は、第2実施形態の電磁誘導加熱ユニット6Aおよびその周辺の構成を説明するための概念図である。図6および図7に示す戻り配管3Fは、直管部3F1と、直管部3F1に続くU字状の湾曲管部3F2と、湾曲管部3F2に続く直管部3F3とからなる。直管部3F1,3F3には電磁誘導加熱ユニット6Aが取り付けられている。また、直管部3F3には、電磁誘導加熱ユニット6の下流側に戻り配管温度センサ39が取り付けられている。第1実施形態では戻り配管3Fに1本のSUS管3Fbを設けたのに対し、第2実施形態では、2本の直管部3F1,3F3に対して1組の磁性体Co1が設けられる。
戻り配管3Fの中の2つの直管部3F1,3F3とU字状の湾曲管部3F2とからなる部分の全体に対して、電磁誘導加熱ユニット6Aの電磁誘導コイル68Aが矢印Dir1および矢印Dir2を含む面内方向に抜差し可能に装着される。この場合方向を限って、例えば矢印Dir1の向きにのみ抜差し可能に装着してもよい。電磁誘導コイル68A1,68A2を引き抜いた後に、矢印Dir1,Dir2を含む面に対して垂直な方向Dir3,Dir4に分割可能な磁性体Co1,Co2を電磁誘導加熱ユニット6Aが備えている。磁性体Co1,So2は、例えば第1実施形態のSUS管と同じ材質で構成できる。直管部3F1,3F3は支持部材69で空気調和装置に支持されており、磁性体Co1,Co2を取り外しても空気調和装置における位置は変わらない。高周波電源Soから電力の供給を受ける点およびそれによる効果も第1実施形態で説明した電磁誘導加熱ユニット6と同じである。
図6および図7の電磁誘導加熱ユニット6Aにおいて、磁性体Co1,Co2が加熱されることから磁性体Co1,Co2が戻り配管3Fの2本の直管部3F1,3F3に熱的に接するように設けられている。熱伝導の効果を上げるためには、磁性体Co1,Co2と直管部3F1,3F3の接触面積が大きい方が好ましいため、磁性体Co1,Co2は、直管部3F1,3F3を覆い接するように形成されて取り付けられている。そのため、磁性体Co1,Co2は、図6に示すように、平面視において、平行に配置されている直管部3F1,3F3の間隔に直管部3F1,3F3の直径を加えたよりも大きな幅を有している。また、磁性体Co1,Co2は、図7に示すように、断面視において、磁束密度が高くなる直管部3F1,3F3の間だけでなく、磁性体Co1,Co2の近接部から遠い表面まで延びている。これは、磁性体Co1,Co2を伝わって直管部3F1,3F3の表面全体に熱を伝えるのに適した構造である。発熱量が同じであれば、直管部3F1,3F3の局部を高熱にするよりも、配管全体を同じ温度にする方が冷媒への熱伝達が行い易くなるからである。
第1実施形態の電磁誘導コイル681,682と異なり、磁性体Co1,Co2の上面および下面の全体ができる限り均一に発熱するように、電磁誘導コイル68A1,68A2は、それぞれが配置される、磁性体Co1の上面および磁性体Co1の下面に平行な面内において渦巻き状に形成されている。電磁誘導コイル68A1と電磁誘導コイル68A2の巻き方向は同一方向から見たときに同じになるように形成されている。また、漏れ磁束をなくして効率よく磁性体Co1,Co2に磁束を導くために電磁誘導コイル68A1,68A2の外側を遮蔽カバー63Aで囲んでいる。
電磁誘導コイル68A1と電磁誘導コイル68A2に高周波電源Soから供給される電流の向きは、同じ瞬間には同じになり、同じ向きの磁界を発生する。電磁誘導加熱ユニット6Aで加熱された冷媒の温度について、戻り配管温度センサ39による検知結果が、目標温度範囲よりも低くまたは目標温度範囲よりも高くなった場合に高周波電源Soの出力を制御部11により制御するのは、第1実施形態と同様である。この戻り配管3Fを流れる冷媒は、矢印Flに示すように、左から流れてきて直管部3F1の入口から下に向かって直管部3F1を流れる。そして、湾曲管部3F2で急激にUターンして上に向かって流れる。この湾曲管部3F2で流れの向きが変わるときに、ガス冷媒と液冷媒の密度差により冷媒の攪拌が起こる。それにより、直管部3F3の管内面に接触する液冷媒の割合が減少するのを抑制して、直管部3F3において直管部3F1よりも熱伝達の効率が低下するのを防止できる。
<変形例1>
上記第2実施形態では、湾曲管部3F2が下方に設けられ、直管部3F1で下に向かって流れて湾曲管部3F2でUターンして直管部3F3で上に向かって流れるように形成されている戻り配管3Fに設けられた電磁誘導加熱ユニット6Aについて説明した。しかし、直管部と湾曲管部の構成は、第2実施形態の形状に限られず、例えば図8に示すように、直管部3F4,3F6を水平に設け、それらを繋ぐ湾曲管部3F5が下から上に冷媒を導くように構成することもできる。
この戻り配管3Fを流れる冷媒は、矢印Flに示すように、上から下に直管部3F4の入口に向かって流れ、直管部3F4で水平方向へ流れの向きを変える。そして、直管部3F4から湾曲管部3F5に向かって上向きに冷媒が流れる。このとき、直管部3F4では液体層(液冷媒)が下に形成され、加熱された気体層(ガス冷媒)が上に流れるような流れを構成する。そして、直管部3F4の管内面に熱的に接触して加熱されることによりガス化した冷媒は、湾曲管部3F5で液冷媒と攪拌されるため、直管部3F6の管内面に熱的に接触する部分にガス冷媒が多く偏在するのを防げ、直管部3F6における加熱効率が直管部3F4に比べ大幅に低下するのを防止できる。
また、図8に示すように、分割可能な磁性体Co3が湾曲管部3F5に熱的に接触するように構成することもできる。直管部3F4,3F6だけに磁性体Co1.Co2を熱的に接触されて場合に比べて限られたスペースにおいて加熱区間を長く取り易くなり、冷媒の加温が行い易くなる。
<変形例2>
上記第2実施形態では、湾曲管部3F2を単に曲げた場合について説明したが、図9の電磁誘導加熱ユニット6Bの直管部3F7a,3F7b,3F9a,3F9bと湾曲管部3F8a,3F8bのように、複数に分岐して曲げることもできる。複数に分岐させることにより、管を曲げ易くなり、製造時において管に亀裂などが入り難くなる。このように分岐させる場合、圧力損失の発生などを防止するために、例えば第2実施形態の1本の直管部3F1の断面積と、この変形例の2本の直管部3F7a,3F7bの断面積の和とを同じにすることが好ましい。このように断面積が同じになるようにしたときには、直管部3F1の内周面の面積よりも直管部3F7a,3F7bの内周面の面積の和の方が大きくなり、冷媒に熱を伝達するには分岐する方が有利であることが分かる。なお、図9に示す電磁誘導コイル68B1と対をなす電磁誘導コイル68B2は、Co1Bを挟んで反対側に配置されている。電磁誘導コイル68B1,68B2と1組の磁性体Co1B(Co1Bと対をなす磁性体は図示省略)と支持部材69と高周波電源Soなどの他の構成は、第2実施形態の電磁誘導コイル68A1,68A2と1組の磁性体Co1,Co2と支持部材69と高周波電源Soと同様である。
<変形例3>
上記第2実施形態では、図7に示すように、直管部3F1,3F3の部分を除き、磁性体Co1,Co2が長方形の断面を持つ場合について説明した。しかし、磁性体の形状は図7に示すものに限られず、例えば磁性体Co1,Co2に代えて、図10(a)や図10(b)に示すような断面形状を有するものを用いることができる。図10(a)に示すように、直管部3F1,3F3の全周を覆うのではなく、直管部3F1,3F3が近接する部分にだけ磁性体Co4,Co5を設けることもできる。図10(a)に示す磁性体Co4,Co5は矢印Dir5,Dir6の方向に分割することができる。また、図10(b)に示す磁性体Co6,Co7のように、矢印Dir7,Dir8の方向に分割することができる構造にすることができる。こられ磁性体Co6,Co7は、それぞれ個別に直管部3F1,3F3に設けられており、直管部3F1,3F3の全周を覆う断面構造を取っている。
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態に係る空気調和装置も、電磁誘導加熱ユニットの周辺を除いて、図1に示す第1実施形態の空気調和装置1の構成と同じ構成を有している。基本的には、第3実施形態では、第4実施形態と同じ構成の電磁誘導加熱ユニット6Cを用いている。また、第3実施形態と第1実施形態の相違点には戻り配管3Fの形状がある。
図11は、第3実施形態の電磁誘導加熱ユニット6Cとその周辺構造を示す概念図である。図11(a)に示すように、戻り配管3Fは、3つの直管部3F10,3F12,3F14と、それらを繋ぐ2つのU字状の湾曲管部3F11,3F13からなっている。そのため、磁性体Co8、Co9は、図11(b)に示すように、平行な3本の直管部3F10,3F12,3F14にわたる幅を有している。図11(b)に示すように、磁性体Co8,Co9は矢印Dir9,Dir10の方向に分割化能に取り付けられる。なお、図11では図示を省略しているが、第2実施形態と同様に、遮蔽カバーが電磁誘導コイル68B1,68B2の外周に取り付けられる。
この磁性体Co8、Co9は、直管部3F10,3F12,3F14の3箇所で加熱するため、所定温度までの加熱し易くなっている。また、2つの湾曲管部3F11,3F13で攪拌されるため、2回攪拌されることとなり、1箇所で攪拌する場合に比べて、冷媒の加熱ムラが少なくなる。また、戻り配管3Fを第2実施形態の変形例1ように直管部が水平になるように配置することができる。
また、磁性体Co8,Co9の断面形状が方形となる場合に限られず、図10(a)や図10(b)に示すような他の形状などであってもよい。分割する個数も2つに限られず、3つ以上に分割することもでき、図11(c)に示すように、磁性体Co10を複数層Co10a,Co10b,Co10c,Co10dに分割して、各層の間に他の部材例えば熱伝導率の高い部材H1,H2,H3,H4を挟むこともできる。このような部材としては、例えば窒化アルミニウムなどの絶縁性と熱伝導性の両方が高いものを用いることができる。絶縁材料を用いた場合には、磁性体の各層Co10a,Co10b,Co10c,Co10dで発熱が起こり、磁性他の各層Co10a,Co10b,Co10c,Co10dだけでなく、熱伝導率の高い層H1,H2,H3,H4を伝って熱が直管部3F10,3F12,3F14に導かれる。
<変形例4>
上記第3実施形態において、U字状に冷媒配管を曲げることにより複数の加熱箇所を設ける場合について説明したが、図12に示すように、直管部3F15,3F17の間を径の細い複数の直管3F16で繋いで、複数の直管3F16を電磁誘導加熱ユニット6Dにより加熱するようにしてもよい。図12のような戻り配管3Fを製造するには、例えば、直管部3F15,3F17と細い複数の直管3F16とをロウ付けすることにより接続する。複数の直管3F16は円筒形でなくてもよく、角管のようなものであってもよい。ただし、直管部3F15から直管部3F16に冷媒が流入するときや直管部3F16から直管部3F17に冷媒が流出するときに発生する圧損を抑えるために、直管部3F15の断面積と、直管部3F17の断面積と、複数の直管3F16の断面積の和とは互いに等しいことが好ましい。
<変形例5>
上記第1実施形態乃至第3実施形態においては、戻り配管3Fに電磁誘導加熱ユニット6,6A,6B,6C,6Dが設けられ、戻り配管3Fにおいて冷媒を電磁誘導により加熱する場合について説明したが、電磁誘導により加熱する箇所は、冷凍回路の戻り配管3Fのある場所に限られるものではなく、他の箇所であってもよい。他の箇所で電磁誘導により加熱する場合には、その箇所に電磁誘導加熱ユニットを取り付けるための湾曲管部や直管部が設けられる。
<変形例6>
上記第1実施形態乃至第3実施形態においては、湾曲管部3F2,3F5,3F8a,3F8b,3F11,3F13がU字状の場合について説明した。製造も容易であって攪拌効果も高いのでU字管が好ましいが、湾曲管部の形状はU字状に限られるものではない。例えばL字状でもよく、L字状を組み合わせてコ字状にしてもよい。また、例えば直管部3F1,3F4,3F7,3F10と、直管部3F3,3F6,3F9,3F12,3F14がねじれの位置に配置されるように湾曲管部3F2,3F5,3F8a,3F8b,3F11,3F13が湾曲していてもよい。
<変形例7>
上記第1実施形態乃至第3実施形態においては、SUS管3F1bや磁性体Co1〜Co10が冷媒配管の外側に形成される場合について説明した。しかし、磁性体の配置位置は冷媒配管の内側であってもよく、例えば図13に示すように磁性体を配置することもできる。電磁誘導加熱ユニット6Eの磁性体Co11は、電磁誘導コイル68E1に近い銅管3Faの内周面に沿う板状部Co11aと、電磁誘導コイル68E2に近い銅管3Faの内周面に沿う板状部Co11cと、板状部Co11a,Co11cの間を繋ぐ複数の板状部Co11bからなっている。電磁誘導コイル68E1,68E2により交流磁界が発生すると、板状部Co11bで発熱が起こるので、冷媒との接触面積が大きく、加熱効率を上げ易くなる。このような磁性体Co11を所定の位置に配置するには、例えば、磁性体Co11の両端に近い部分の銅管3Faを図11の直管部3F12と湾曲管部3F11,3F13の関係のように曲げれば、冷媒の流れによって磁性体Co11に力が加わっても磁性体Co11の位置を保たせることができる。
<特徴>
(a)
空気調和装置1(冷凍装置)には、戻り配管3Fに銅管3Fa、直管部3F1,3F3,3F4,3F6,3F7a,3F7b,3F9a,3F9b,3F10,3F12,3F14若しくは湾曲管部3F5または磁性体Co11(冷媒と熱的接触をする部材)が設けられている。銅管3Fa、直管部3F1,3F3,3F4,3F6,3F7a,3F7b,3F9a,3F9b,3F10,3F12,3F14若しくは湾曲管部3F5は、電磁誘導加熱ユニット6,6A,6B,6C,6D,6Eにより、直接またはSUS管3Fb若しくは磁性体Co1〜Co10を介して加熱される。ここで、部材は、磁性体Co1〜Co10を含む概念である。電磁誘導加熱ユニット6,6A,6B,6C,6D,6Eは、これらの電磁誘導加熱のため2つ一組の電磁誘導コイル681,682,68A1,68A2,68B1,68B2を備えている。
一組の電磁誘導コイル681,682,68A1,68A2,68B1,68B2,68C1,68C2,68E1,68E2を結ぶ直線を考えると、この直線を垂直に横切る平面内に、銅管3Fa、直管部3F1,3F3,3F4,3F6,3F7a,3F7b,3F9a,3F9b,3F10、3F12,3F14、湾曲管部3F5あるいは磁性体Co11(冷媒と熱的接触をする部材)が設けられている。そのため、こられの部材をこの平面に平行に移動しても電磁誘導コイル681,682,68A1,68A2,68B1,68B2,68C1,68C2,68E1,68E2には衝突しない。そのため、メンテナンス時などには、銅管3Fa、直管部3F1,3F3,3F4,3F6,3F7a,3F7b,3F9a,3F9b,3F10、3F12,3F14、湾曲管部3F5(所定冷媒流路)から簡単に分離することができる。このように、電磁誘導コイルと所定冷媒流路の分離が容易であるため、メンテナンスが簡単になる。また、磁性体Co1〜Co10、Co1Bが分割して分離ができるように構成されているため、さらにメンテナンス時の作業性が向上する。
銅管3Fa、直管部3F1,3F3,3F4,3F6,3F7a,3F7b,3F9a,3F9b,3F10、3F12,3F14、および湾曲管部3F5の冷媒配管を介して冷媒に間接的に熱的接触して冷媒に熱を伝える。この場合には、例えば冷媒配管などに必要な耐食性などの仕様が緩和されるため電磁誘導加熱に適した材料に特化して選択することができるため、加熱効率などの電磁誘導加熱に係る性能を向上させ易くなる。
磁性体Co11は、冷媒配管とは別に設けられ、電磁誘導コイル6A1,6A2により加熱される被加熱部材であるが、直接冷媒にも接触する。この場合には、間に熱を伝達するための媒体を介さずに電磁誘導加熱される被加熱部材が直接冷媒に接しているので、他に逃げる熱が少なくなり効率よく加熱できる。また、被加熱部材が直接冷媒に接しているので、直ぐに熱が冷媒に伝わり、応答が早くなる。
変形例7においては、磁性体Co11だけでなく、直管部3F1も発熱するので、冷媒配管自身が被加熱部材であるから熱伝達のロスが減り加熱効率が向上する。また、第1実施形態において、2重管構造とする代わりに、銅管3Faを取り除いて、SUS管3Fbだけで冷媒配管を構成した場合には、冷媒配管自身が被加熱部材であるから熱伝達のロスが減り加熱効率が向上するだけでなく、冷媒配管とは別に被加熱部材を設ける必要がなくなることから冷凍装置をコンパクトに設計し易くなる。
変形例1に示したように、磁性体Co3が湾曲管部3F5に熱的に接触するように構成することもでき、湾曲管部3F5でも冷媒配管を介して磁性体が冷媒と熱的接触をする場合には熱的接触をする区間が長くなるため、冷媒の加熱において有利である。
(b)
電磁誘導加熱ユニット6A,6B,6C,6Dでは、電磁誘導コイル68A1,68A2,68B1,68B2,68C1,68C2で挟まれた領域を複数回横切っている。その横切るときに、磁性体Co1〜Co10、Co1Bによって、少なくとも2つ乃至は3つの直管部3F1,3F3,3F4,3F6,3F7a,3F7b,3F9a,3F9b,3F10、3F12,3F14が加熱される。例えば、冷媒は電磁誘導加熱ユニット6Aを通過する際には、直管部3F1,3F3を通過するときに2回にわたって加熱される。しかも、1回加熱されてから2回目に加熱される間に、湾曲管部3F2で一度攪拌され、それにより、冷媒配管内周面に沿って気体層(ガス冷媒の層)ができるのを防止して加熱効率の低下を防ぐ。
(c)
電磁誘導加熱ユニット6A,6B,6C,6D,6Eでは、電磁誘導コイル68A1,68A2,68B1,68B2,68C1,68C2,68E1,68E2は、一つの平面内に渦巻状巻かれた銅線によって形成されているため、収納スペースを小さく抑えることができる。
2 室外機
4 室内機
6,6A,6B,6C,6D 電磁誘導加熱ユニット
10 冷媒回路
11 制御部
21 圧縮機
3F 戻り配管
3F1,3F3,3F4,3F6,3F7a,3F7b,3F9a,3F9b,3F10,3F12,3F14 直管部
3F2,3F5,3F8a,3F8b,3F11,3F13 湾曲管部
681,682,68A1,68A2,68B1,68B2,68C1,68C2,68E1,68E2 電磁誘導コイル
特開平11‐211195号公報 特開平8‐326997号公報

Claims (6)

  1. 所定冷媒流路を流れる冷媒と熱的接触をする部材(3Fa,3F1,3F3,3F4,3F5,3F6,3F7a,3F7b,3F9a,3F9b,3F10,3F12,3F14,Co11)と、
    前記部材を加熱するための電磁誘導加熱ユニット(6,6A,6B,6C,6D,6E)とを備え、
    前記電磁誘導加熱ユニットは、前記部材を挟んで対向して配置された、少なくとも2つの電磁誘導コイル(681,682,68A1,68A2,68B1,68B2,68C1,68C2,68E1,68E2)を有する、冷凍装置。
  2. 前記部材は、冷媒配管(3F1,3F3,3F4,3F5,3F6,3F7a,3F7b,3F9a,3F9b,3F10,3F12,3F14)および/または前記冷媒配管とは別に設けられた被加熱部材(Co11)である、請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記所定冷媒流路は、前記少なくとも2つの電磁誘導コイルに挟まれた領域を複数回横切り、
    前記部材は、前記領域を横切る冷媒に熱を複数回伝達する、請求項1または請求項2に記載の冷凍装置。
  4. 前記所定冷媒流路は、U字部(3F2,3F5,3F8a,3F8b,3F11,3F13)を含み、前記U字部でUターンして前記領域を複数回横切る、請求項3に記載の冷凍装置。
  5. 前記部材は、前記所定冷媒流路から分離可能に取り付けられている磁性体(Co1〜Co10、Co1B)を含む、請求項4に記載の冷凍装置。
  6. 前記少なくとも2つの電磁誘導コイル(68A1,68A2,68B1,68B2,68C1,68C2,68E1,68E2)は、互いに対向する面内に渦巻状に形成され、互いに同一方向の磁界を発生させて磁界を強め合うように配置されている、請求項1から5のいずれかに記載の冷凍装置。
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