以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係るアプリケーションサーバを含む通信システムの構成図である。
アプリケーションサーバ1は、サーバ(例えばWWWサーバであり、以下、「WWWサーバ」という)2と網(例えばIP網であり、図では「IP網」と記載)3を介して、表示装置4に接続されたコンピュータ5に接続されている。
コンピュータ5は、そのユーザによる操作、例えば、コンピュータ5に接続されたマウスなどで表示装置4に表示されたオブジェクトを指定して行うクリックにより発信要求を行う機能を有する。コンピュータ5は、システム用のカスタマーコントロール用の画面への条件登録などにも使用される。コンピュータ5は、クリックしてすぐに接続を行う場合以外に、クリックした後の所望のタイミングに接続を行う場合に使用される。表示装置4は、呼接続状態、接続結果などを表示させるために使用される。
WWWサーバ2は、表示装置4に表示される画面を表示するためのデータを有し、データをコンピュータ5に送信する機能、コンピュータ5からの発信要求、切断要求を受信し、アプリケーションサーバ1に転送する機能、後述する通信機器間や通信機器とメディアサーバ間の呼接続状態、接続結果をコンピュータ5に転送する機能を有する。WWWサーバ2は、例えば、インターネット上にあるウェブサイトである。WWWサーバ2は、例えば、クリックツーダイヤルサービスを提供する通信事業者が用意したカスタマーコントロール用のウェブサイトでもよい。
アプリケーションサーバ1は、音声のメディアを有するメディアサーバ6、映像のメディアを有するメディアサーバ7、ファクシミリの方式で送信可能なメディアを有するメディアサーバ8に接続されている。メディアは、例えば、何らかのガイダンスである。
アプリケーションサーバ1は、サーバ(例えばIP電話通信のためのSIPサーバであり、以下、「SIPサーバ」という)9と網(例えばIP電話通信のための網であり、図では「IP電話網」と記載)10を介して、通信機器(例えばIP電話通信の端末つまりIP電話)11に接続されている。通信機器11は、SIPサーバ9に収容されていてもよい。
SIPサーバ9は、アプリケーションサーバ1から呼設定の要求を受け、接続先のシステムに呼設定を行う機能を有する。呼設定の要求は、例えば、SIPやINAPなどを用いて行われる。SIPサーバ9は、複数あってもよい。
アプリケーションサーバ1は、収容位置管理サーバ12に接続されている。収容位置管理サーバ12は、例えば、複数のSIPサーバ9の中の1つを選択するために使用される。アプリケーションサーバ1は、例えば、どのSIPサーバ9を選択するかを、収容位置管理サーバ12にアクセスして取得する。アプリケーションサーバ1は、例えば、どのSIPサーバ9を選択するかを内部のデータから取得する。アプリケーションサーバ1は、例えば、SIPサーバ9のアドレスをWWWサーバ2から取得し、そのアドレスを有するSIPサーバ9を選択する。
SIPサーバ9は、異なる網同士を接続するためのゲートウェイ13と、異なる通信事業者の網間を結ぶための相互接続点16と、網(例えば無線通信のための網であり、図では「携帯電話網」と記載)14を介して、通信機器(例えば無線通信のための端末つまり携帯電話)15に接続されている。ゲートウェイ13は、複数あってもよい。
図示のゲートウェイ13は、異なる通信事業者の網間を結ぶための相互接続点16と、網(例えば、他の網を運営する会社でない他社の加入者網であり、図では「他社加入者網」と記載)17を介して、通信機器(例えば他社の一般的な電話端末)18に接続されている。
ゲートウェイ13に対し複数の相互接続点16が接続されていてもよい。例えば、ゲートウェイ13と携帯電話網14が、図示しない他の相互接続点を介して接続されていてもよい。また、図示の相互接続点16に対し複数の他社加入者網17が接続されていてもよい。また、ゲートウェイ13と他社加入者網17を、相互接続点16を介さずに接続してもよい。
アプリケーションサーバ1は、WWWサーバ2から発信要求を受け付ける機能、通信機器11、15、18、メディアサーバ6〜8への呼設定を行う機能、通信切断要求を受け付ける機能、設定した呼の解放を行う機能、呼の設定の結果をWWWサーバ2に通知する機能などを有する。アプリケーションサーバ1とWWWサーバ2の間の通信では、例えば、CORBA、HTTP、SOAPなどが使用される。
メディアサーバ6〜8は、通信機器11または15と通信機器18の通信確立時、通信機器18の呼び出し時または通信切断時に、通信機器11または15に対し、通信確立、呼び出し中または通信切断状態を通知する音声等のメディアを送信する機能を有していてもよい。
図2は、本実施の形態で使用されるパラメータを示す図である。
本実施の形態では、通信機器11、18間のような二者間接続という接続パターン、通信機器11とメディアサーバ6の間のような接続であるガイダンス接続という接続パターンのいずれかを選択でき、選択される接続パターンを示すパラメータP1が使用される。
また、音声、映像などという、送信されるメディアの種類を示すパラメータP2が使用される。また、送信されるメディアの名前を示すパラメータP3が使用される。また、発信側の通信機器を示す通信機器識別情報であるパラメータP4が使用される。パラメータP4は、着信側の通信機器を示す通信機器識別情報を含む場合がある。通信機器識別情報は、通信機器のアドレス(IPアドレスやSIPアドレス)や電話番号など、通信機器を示すものであればよい。
また、接続の試行の最大回数を示すパラメータP5が使用される。パラメータP5は、接続の試行の間隔(再度接続要求を行うまでの時間)を含む場合がある。また、パラメータP4により示される通信機器に代わる通信機器の通信機器識別情報であるパラメータP6が使用される。また、接続の試行をすべきタイミング(発信を行う時刻情報)を示すパラメータP7が使用される。
以下、本実施の形態における動作を複数の実施例で説明する。
(実施例1)
実施例1では、図3を参照し、通信機器11とメディアサーバ6との間でガイダンス接続が行われる場合の動作の一例を説明する。
コンピュータ5は、ユーザの操作によりまたは自動で、ユーザIDと暗証番号をWWWサーバ2に送信する(S1)。
WWWサーバ2は、ユーザIDと暗証番号により認証を行う(S3)。認証は、発信要求ごとにまたは複数の発信要求に先だって行われる。
WWWサーバ2は、認証が成功したら、保持したデータをコンピュータ5に送信し、表示装置4に画面を表示させる(S5)。
例えば、コンピュータ5にはマウスが接続されており、ユーザは、画面を見ながら、パラメータP1〜P4を指定する操作をマウスに対して行う。これにより、コンピュータ5は、操作に対応する各パラメータを生成する。ここでは、ガイダンス接続を示すパラメータP1、音声のメディアを示すパラメータP2、音声のメディアの名前を示すパラメータP3、通信機器11の通信機器識別情報であるパラメータP4が生成されたこととする。 ユーザは、例えば、画面に表示された発信ボタンをクリックする操作を行う。
これにより、コンピュータ5は、WWWサーバ2に発信要求(各パラメータを含む)を送信する(S11)。
WWWサーバ2は、発信要求にWWWサーバ2のアドレスを含ませ(S13)、アプリケーションサーバ1に送信する(S15)。また、WWWサーバ2は、発信要求に発信要求識別情報を対応づけ、コンピュータ5との間で発信要求を識別するために記憶する。
アプリケーションサーバ1は、発信要求に呼識別情報を対応づけ(S17)、呼識別情報をWWWサーバ2に送信する。アプリケーションサーバ1は、呼識別情報をWWWサーバ2との間で呼を識別するために記憶する。
WWWサーバ2は、発信要求識別情報と呼識別情報を対応づけ、コンピュータ5からの要求をアプリケーションサーバ1に送信できるようにする。
アプリケーションサーバ1は、パラメータP1,P2を基にメディアサーバ6のアドレスを検索し、メディアサーバ6へ呼接続要求を送信する(S21)。呼接続要求は、メディアの送信を準備させるための送信準備命令である。
この呼接続要求では、無音を示す情報をRequest-URIに設定し、セッション確立後、すぐにメディアを送信しないようにする。また、呼接続要求では、メディア情報は、音声に対応した情報を設定する。なお、呼接続要求では、接続先のアドレスは不明のため、仮のアドレスを設定する。また、呼接続要求では、要求者としてコンピュータ5のアドレスを設定する。これにより、コンピュータ5のユーザに課金されるようにする。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバ6から承諾の応答が送信されたなら(S23)、例えば、どのSIPサーバ9を選択するかを内部のデータから取得し、そのSIPサーバ9を介して、パラメータP4により示される通信機器11へ呼接続要求を送信する(S31)。呼接続要求は、メディアの受信を準備させるための受信準備命令である。
この呼接続要求では、接続先のアドレスとしてパラメータP4を設定する。また、呼接続要求では、メディア情報は、メディアサーバ6からの承諾の応答内のメディア情報を設定する。また、呼接続要求では、要求者としてコンピュータ5のアドレスを設定する。これにより、コンピュータ5のユーザに課金されるようにする。
なお、アプリケーションサーバ1は、どのSIPサーバ9を選択するかを、収容位置管理サーバ12にアクセスして取得してもよい(S25)。この場合、アプリケーションサーバ1は、収容位置管理サーバ12に呼接続要求を送信し、その応答に設定されたアドレスのSIPサーバ9を介して、通信機器11へ呼接続要求を送信すればよい。
アプリケーションサーバ1は、SIPサーバ9を介して、通信機器11から承諾の応答が送信されたなら(S33)、メディアサーバ6にメディア情報変更要求を送信する(S41)。
このメディア情報変更要求では、通信機器11からの承諾の応答内のメディア情報を設定する。これにより、メディアサーバ6と通信機器11の間のセッションが確立する(S42)が、メディアサーバ6に送信された呼接続要求では、無音を示す情報をRequest-URIに設定しているため、まだメディアは送信されない。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバ6から承諾の応答が送信されたなら(S43)、メディアサーバ6にガイダンス送出指示要求を送信する(S51)。ガイダンス送出指示要求は、メディアを送信させるための送信命令である。ガイダンス送出指示要求には、パラメータP3(メディアの名前)が含まれる。以下に説明するガイダンス送出指示要求についても同様である。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバ6からガイダンス送出指示結果が送信されたなら(S53)、発信要求に対する成功の結果をWWWサーバ2を介して、コンピュータ5に送信し、表示装置4に表示させる(S55)。
メディアサーバ6は、ガイダンス送出指示要求が送信されたので、そのガイダンス送出指示要求に含まれた名前のメディアを通信機器11に送信する(S61)。
アプリケーションサーバ1は、メディアの送信が終了し、メディアサーバ6から呼切断信号が送信されたなら(S63)、呼切断を示す情報をWWWサーバ2を介して、コンピュータ5に送信し、表示装置4に表示させる(S65)。
また、アプリケーションサーバ1は、SIPサーバ9を介して、通信機器11へ呼切断信号を送信し、セッションを解放する(S67)。
以上、実施例1では、メディアサーバ6が音声のメディアを送信する動作を説明したが、パラメータP2が映像のメディアを示すものなら、アプリケーションサーバ1は、メディアサーバ6でなくメディアサーバ7に呼接続要求を送信し、その呼接続要求では、メディア情報は、映像に対応した情報を設定する。これにより、メディアサーバ7に映像のメディアを送信させることができる。また、パラメータP2がファクシミリの方式で送信可能なメディアを示すものなら、アプリケーションサーバ1は、メディアサーバ6でなくメディアサーバ8に呼接続要求を送信し、その呼接続要求では、メディア情報は、ファクシミリの方式で送信可能なメディアに対応した情報を設定する。これにより、メディアサーバ8にメディアを送信させることができる。また、パラメータP1が、二者間接続を示すものであり、パラメータP4が、着信側の通信機器(例えば、通信機器18)を示す通信機器識別情報を含む場合、アプリケーションサーバ1は、各通信機器識別情報に対応する通信機器に呼接続要求を送信する。これにより、当該2つの通信機器を互いに接続させることができる。つまり、アプリケーションサーバ1は、二者間接続のパラメータを受信した場合に通信機器同士を接続する手段を有する。
なお、実施例1では、コンピュータ5が発信要求を行ったが、これを、例えば、ネットワーク上で検知できる何らかの情報トリガにより、xxで雨が降り出した、xxの株価が上昇したというような事象などにより、WWWサーバ2やIP網3が自律で行ってもよい。また、これは、以下に説明する実施例でも同様である。
以上説明したように、実施例1によれば、アプリケーションサーバ1は、通信機器同士を接続する手段と、ガイダンス接続のパラメータと通信機器の通信機器識別情報を受信した場合、メディアサーバに対し、メディアの送信を準備させるための送信準備命令を送信するとともに、当該通信機器識別情報により示される通信機器に対し、メディアの受信を準備させるための受信準備命令を送信する手段(ステップS21、S31に対応する)と、送信準備命令に対する承諾の応答が送信されるとともに、受信準備命令に対する承諾の応答が送信されたなら、メディアサーバ6に対し、メディアを送信させるための送信命令を送信する手段(ステップS51に対応する)とを備えることで、多様な接続パターンで接続を行うことができ、利便性を向上させることができる。
また、ガイダンス接続のパラメータとともにメディアの種類を示すパラメータP2を受信した場合、そのパラメータに応じたメディアサーバからメディアが送信されるように動作するので、多様なメディアの種類を容易に選択することができ、もって、利便性を向上させることができる。
(実施例2)
実施例2では、図4を参照し、実施例1において、通信機器11が一時的にメディアを受信できない場合の動作の一例を説明する。
まず、実施例1のステップS1〜S5は、すでに終了していることとする。
ユーザは、画面を見ながら、パラメータP1〜P5を指定する操作をマウスに対して行う。これにより、ここでは、ガイダンス接続を示すパラメータP1、音声のメディアを示すパラメータP2、音声のメディアの名前を示すパラメータP3、通信機器11の通信機器識別情報であるパラメータP4、接続の試行の最大回数である2回を示すパラメータP5が生成されたこととする。
ユーザは、例えば、画面に表示された発信ボタンをクリックする操作を行う。
これにより、コンピュータ5は、WWWサーバ2に発信要求(各パラメータを含む)を送信する(S111)。
WWWサーバ2は、発信要求にWWWサーバ2のアドレスを含ませ(S113)、アプリケーションサーバ1に送信する(S115)。また、WWWサーバ2は、発信要求に発信要求識別情報を対応づけ、コンピュータ5との間で発信要求を識別するために記憶する。
アプリケーションサーバ1は、発信要求に呼識別情報を対応づけ(S117)、呼識別情報をWWWサーバ2に送信する。アプリケーションサーバ1は、呼識別情報をWWWサーバ2との間で呼を識別するために記憶する。ステップS117では、パラメータP5も記憶する。
WWWサーバ2は、発信要求識別情報と呼識別情報を対応づけ、コンピュータ5からの要求をアプリケーションサーバ1に送信できるようにする。
つづいて、実施例1のステップS21〜S23、または、実施例1のステップS21〜S25と同様のシーケンスが実行されたこととする。
アプリケーションサーバ1は、SIPサーバ9を介して、パラメータP4により示される通信機器11へ呼接続要求を送信する(S131)。
アプリケーションサーバ1は、SIPサーバ9を介して、通信機器11から、通信機器11が使用中である旨の応答が送信されたなら(S133)、メディアサーバ6へ呼切断信号を送信し、セッションを解放する(S141)。呼切断信号は、メディアの送信を終了させるための終了命令である。
また、アプリケーションサーバ1は、呼切断を示す情報をWWWサーバ2を介して、コンピュータ5に送信し、表示装置4に表示させる(S143)。
次に、アプリケーションサーバ1は、パラメータP5つまり接続の試行の最大回数から1を減算し、減算結果が0か否かを確認する(S151)。
アプリケーションサーバ1は、減算結果は0でなく1なので、予めアプリケーションサーバ1に設定された時間が経過するまで呼接続要求の送信を中止しておく(S153)。 なお、この時間の長さは、ユーザの操作により決定し、パラメータP5に含めて、コンピュータ5からアプリケーションサーバ1に送信し、アプリケーションサーバ1は、このパラメータが示す時間が経過するまで呼接続要求の送信を中止しておくこととしてもよい。
アプリケーションサーバ1は、時間が経過したら、実施例1のステップS21と同様に、メディアサーバ6へ呼接続要求を送信する(S155)。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバ6から承諾の応答が送信されたなら(S157)、ステップS131へ戻り、SIPサーバ9を介して、通信機器11へ呼接続要求を送信する(S131)。
アプリケーションサーバ1は、実施例1とステップS33と同様に、SIPサーバ9を介して、通信機器11から承諾の応答が送信されたなら、実施例1とステップS41と同様に、メディアサーバ6にメディア情報変更要求を送信する。
以降、実施例1と同様なので、説明を省略する。
一方、アプリケーションサーバ1は、SIPサーバ9を介して、通信機器11から、通信機器11が使用中である旨の応答が再び送信されたなら(S133)、メディアサーバ6へ呼切断信号を送信し、セッションを解放する(S141)。
また、アプリケーションサーバ1は、呼切断を示す情報をWWWサーバ2を介して、コンピュータ5に送信し、表示装置4に表示させる(S143)。
次に、アプリケーションサーバ1は、パラメータP5から1を減算し、減算結果が0か否かを確認する(S151)。
アプリケーションサーバ1は、減算結果は、今度は0なので、メディアサーバ6への呼接続要求を中止する。
なお、実施例2では、メディアサーバ6を例にしたが、他のメディアサーバの場合であっても同様である。
また、実施例2では、通信機器11が一時的にメディアを受信できない場合について説明したが、メディアサーバが一時的にセッションを確立できず、メディアを送信できない場合、例えば、全てのチャネルが使用中である場合、同様に、一定時間経過後の再接続を行ってもよい。
以上説明したように、実施例2によれば、アプリケーションサーバ1は、通信機器が一時的にメディアを受信できない、または、メディアサーバが一時的にメディアを送信できないなら、メディアサーバ6に対し、メディアの送信を終了させるための終了命令を送信し、予め設定された時間が経過したなら、送信準備命令と受信準備命令を送信することで、通信機器とメディアサーバを一時的に接続できない場合であっても、その後においては接続できる可能性を高めることができ、もって、利便性を向上させることができる。
また、アプリケーションサーバ1は、メディアサーバと通信機器を接続する場合と同様に、通信機器同士を接続する場合、当該通信機器同士を一時的に接続できないなら、予め設定された時間が経過したときに、当該通信機器同士を接続させるようになっているので、通信機器同士を一時的に接続できない場合であっても、その後においては接続できる可能性を高めることができ、もって、利便性を向上させることができる。
なお、かかる動作は、通信機器同士の接続の場合だけ、または、メディアサーバと通信機器の接続の場合だけに限ってもよい。
また、実施例2では、接続の試行の最大回数を示すパラメータP5をユーザの操作で指定する場合を説明したが、パラメータP5は、予めアプリケーションサーバ1が記憶しておいてもよい。また、再接続(2回目以降の接続の試行)の要否をパラメータとしてもよい。
(実施例3)
実施例3では、図5を参照し、実施例1または2のステップS21でメディアサーバ6に送信した呼接続要求に対し、応答が送信されなかった場合の動作の一例を説明する。
まず、ステップS21に至るまでのステップは、すでに終了していることとする。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバ6へ呼接続要求を送信する(S21)。 アプリケーションサーバ1は、予めアプリケーションサーバ1に設定された時間が経過するまでに、メディアサーバ6から応答が送信されない場合、メディアサーバ6、またはアプリケーションサーバ1とメディアサーバ6の間のネットワークに障害が発生しており、早期回復は困難と想定されるので、呼接続できず、また、再接続は行わない旨の情報をWWWサーバ2を介して、コンピュータ5に送信し、表示装置4に表示させる(S161)。
なお、実施例3では、メディアサーバ6を例にしたが、他のメディアサーバの場合であっても同様である。
以上説明したように、実施例3によれば、アプリケーションサーバ1は、送信準備命令に対する承諾の応答が送信されなかったなら、送信命令の送信を中止することで、通信機器とメディアサーバが接続できない場合に、他のメディアサーバとの接続を行うなどの善後策を講じることが可能となり、もって、利便性を向上させることができる。
また、アプリケーションサーバ1は、メディアサーバと通信機器を接続する場合と同様に、通信機器同士を接続する場合、当該通信機器同士を接続できないなら、当該通信機器同士の接続を中止するので、通信機器同士が接続できない場合に、通信機器の一方または両方を変えるなどの善後策を講じることが可能となり、もって、利便性を向上させることができる。
なお、かかる動作は、通信機器同士の接続の場合だけ、または、メディアサーバと通信機器の接続の場合だけに限ってもよい。
(実施例4)
実施例4では、図6を参照し、実施例1または2のステップS31またはS131で通信機器11に送信した呼接続要求に対し、通信機器11がSIPサーバ9に収容されていない旨の応答が送信された場合の動作の一例を説明する。
まず、ステップS31などに至るまでのステップは、すでに終了していることとする。 アプリケーションサーバ1は、通信機器11へ呼接続要求を送信する(S31(S131))。
アプリケーションサーバ1は、SIPサーバ9から、例えば、該当の通信機器11がSIPサーバ9に収容されていない旨の応答が送信されたなら(S173)、例えば、パラメータ4が間違っている場合があるので、メディアサーバ6へ呼切断信号を送信し、セッションを解放する(S181)。
また、アプリケーションサーバ1は、呼接続できず、また、再接続は行わない旨の情報をWWWサーバ2を介して、コンピュータ5に送信し、表示装置4に表示させる(S183)。
なお、実施例4では、メディアサーバ6を例にしたが、他のメディアサーバの場合であっても同様である。
以上説明したように、実施例4によれば、アプリケーションサーバ1は、通信機器がメディアを受信できないなら、送信命令の送信を中止することで、指定した通信機器が正しいか否かを確認するなどの善後策を講じることが可能となり、もって、利便性を向上させることができる。
また、アプリケーションサーバ1は、メディアサーバと通信機器を接続する場合と同様に、通信機器同士を接続する場合、当該通信機器同士を接続できないなら、当該通信機器同士の接続を中止するので、通信機器同士が接続できない場合に、指定した通信機器が正しいか否かを確認するなどの善後策を講じることが可能となり、もって、利便性を向上させることができる。
なお、かかる動作は、通信機器同士の接続の場合だけ、または、メディアサーバと通信機器の接続の場合だけに限ってもよい。
ここで、図7を参照し、実施例2〜4において、呼接続要求を再送信するか否か判断に関わる処理の流れを説明する。
アプリケーションサーバ1は、WWWサーバ2から発信要求が送信されたなら、メディアサーバへ呼接続要求を送信する(S1001)。
次に、アプリケーションサーバ1は、メディアサーバから承諾の応答が送信されたか否かを判定する(S1003)。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバから承諾の応答が送信された場合(YES)、通信機器へ呼接続要求を送信する(S1005)。
次に、アプリケーションサーバ1は、通信機器から承諾の応答が送信されたか否かを判定する(S1007)。
アプリケーションサーバ1は、通信機器から承諾の応答が送信された場合(YES)、メディアサーバへメディア情報変更要求を送信するを送信する(S1009)。
次に、アプリケーションサーバ1は、メディアサーバから承諾の応答が送信されたか否かを判定する(S1011)。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバから承諾の応答が送信された場合(YES)、メディアサーバにガイダンス送出指示要求を送信する(S1013)。
次に、アプリケーションサーバ1は、メディアサーバからガイダンス送出指示結果が送信されたか否かを判定する(S1015)。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバ6からガイダンス送出指示結果が送信された場合、呼接続要求の再送信は不要であり接続は完了した旨の判断結果を得て(S1017)、終了する。
一方、ステップS1003、1007、1011または1015でNOと判定された場合、NOと判定された要因を分析する(S1019)。
アプリケーションサーバ1は、通信機器が使用中である旨の応答が送信され、ステップS1007でNOと判定された場合、通信機器の使用が終了すれば、呼接続要求の再送信すれば、今度は承諾の応答が送信されることとなるので、呼接続要求を再送信は必要であり接続は未完了である旨の判断結果を得て(S1021)、終了する。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバから応答がなんら送信されず、ステップS1003でNOと判定された場合、メディアサーバ、またはアプリケーションサーバ1とメディアサーバの間のネットワークに障害が発生しており、早期回復は困難で、呼接続要求を再送信しても、応答が送信されることはないと想定されるので、呼接続要求の再送信は不要であり接続は未完了である旨の判断結果を得て(S1023)、終了する。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバからガイダンス送出指示結果の代わりに、メディアがないことを示す応答が送信され、ステップS1015でNOと判定された場合、パラメータ3が間違っている場合があり、呼接続要求を再送信しても、ガイダンス送出指示結果が送信されることはないと想定されるので、呼接続要求を再送信は不要であり接続は未完了である旨の判断結果を得て(S1023)、終了する。
上記のように呼接続要求を再送信の要否を判定することで、例えば、メディアサーバ、またはアプリケーションサーバ1とメディアサーバの間のネットワークに障害が発生しており、早期回復は困難と想定される場合であっても、無駄な呼接続要求を送信せず、もって、トラヒックを軽減させることができる。
(実施例5)
実施例5では、図8を参照し、実施例2のステップS200で減算結果が0となった場合、または、実施例4のステップS173で通信機器が収容されていない旨の応答が送信された場合などにおいて、通信機器11に代えて、通信機器15とメディアサーバ6を接続させる動作の一例を説明する。
まず、図2に示したステップS1〜S5は、すでに終了していることとする。
ユーザは、画面を見ながら、パラメータP1〜P5を指定する操作をマウスに対して行う。これにより、ここでは、ガイダンス接続を示すパラメータP1、音声のメディアを示すパラメータP2、音声のメディアの名前を示すパラメータP3、通信機器11の通信機器識別情報であるパラメータP4、通信機器15の通信機器識別情報であるパラメータP6が生成されたこととする。
ユーザは、例えば、画面に表示された発信ボタンをクリックする操作を行う。
これにより、コンピュータ5は、WWWサーバ2に発信要求(各パラメータを含む)を送信する(S211)。
WWWサーバ2は、発信要求にWWWサーバ2のアドレスを含ませ(S213)、アプリケーションサーバ1に送信する(S215)。また、WWWサーバ2は、発信要求に発信要求識別情報を対応づけ、コンピュータ5との間で発信要求を識別するために記憶する。
アプリケーションサーバ1は、発信要求に呼識別情報を対応づけ(S217)、呼識別情報をWWWサーバ2に送信する。アプリケーションサーバ1は、呼識別情報をWWWサーバ2との間で呼を識別するために記憶する。ステップS217では、パラメータP6も記憶する。
WWWサーバ2は、発信要求識別情報と呼識別情報を対応づけ、コンピュータ5からの要求をアプリケーションサーバ1に送信できるようにする。
つづいて、図2のステップS21〜S23、または、ステップS21〜S25と同様のシーケンスが実行されたこととする。
アプリケーションサーバ1は、SIPサーバ9を介して、パラメータP4により示される通信機器11へ呼接続要求を送信する(S231)。
アプリケーションサーバ1は、SIPサーバ9を介して、通信機器11から、通信機器11が使用中である旨の応答が送信されたなら(S233)、パラメータP6により示される通信機器15へ呼接続要求を送信する(S241)。
この呼接続要求では、接続先のアドレスとしてパラメータP6を設定する。また、呼接続要求では、メディア情報は、メディアサーバ6からの承諾の応答内のメディア情報を設定する。また、呼接続要求では、要求者としてコンピュータ5のアドレスを設定する。これにより、コンピュータ5のユーザに課金されるようにする。
アプリケーションサーバ1は、SIPサーバ9を介して、通信機器15から承諾の応答が送信されたなら(S243)、メディアサーバ6にメディア情報変更要求を送信する(S251)。
このメディア情報変更要求では、通信機器15からの承諾の応答内のメディア情報を設定する。これにより、メディアサーバ6と通信機器15の間のセッションが確立する(S252)が、メディアサーバ6に送信された呼接続要求では、無音を示す情報をRequest-URIに設定しているため、まだメディアは送信されない。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバ6から承諾の応答が送信されたなら(S253)、メディアサーバ6にガイダンス送出指示要求を送信する(S261)。
アプリケーションサーバ1は、メディアサーバ6からガイダンス送出指示結果が送信されたなら(S263)、発信要求に対する成功の結果をWWWサーバ2を介して、コンピュータ5に送信し、表示装置4に表示させる(S265)。
メディアサーバ6は、ガイダンス送出指示要求が送信されたので、通信機器15に該当のメディアを送信する(S271)。
アプリケーションサーバ1は、メディアの送信が終了し、メディアサーバ6から呼切断信号が送信されたなら(S273)、呼切断を示す情報をWWWサーバ2を介して、コンピュータ5に送信し、表示装置4に表示させる(S275)。
また、アプリケーションサーバ1は、SIPサーバ9を介して、通信機器15へ呼切断信号を送信し、セッションを解放する(S277)。
なお、実施例5では、メディアサーバ6を例にしたが、他のメディアサーバの場合であっても同様である。
以上説明したように、実施例5によれば、アプリケーションサーバ1は、通信機器11に代わる通信機器15(代替通信機器)を示す通信機器識別情報が予め送信され、通信機器11がメディアを受信できないなら、当該通信機器識別情報により示される代替通信機器(通信機器15)に対し、メディアの受信を準備させるための受信準備命令を送信し、当該受信準備命令に対する承諾の応答が送信されたなら、メディアサーバに対し、送信命令を送信することで、通信機器とメディアサーバが接続できない場合に、代替通信機器(通信機器15)とメディアサーバとの接続を行え、もって、利便性を向上させることができる。
また、アプリケーションサーバ1は、メディアサーバと通信機器を接続する場合と同様に、通信機器同士を接続する場合、少なくとも一方の通信機器に代わる代替通信機器を示す通信機器識別情報が予め送信され、当該通信機器同士を接続できないなら、当該通信機器識別情報により示される前記代替通信機器と他方の通信機器を接続させるので、利便性を向上させることができる。
なお、かかる動作は、通信機器同士の接続の場合だけ、または、メディアサーバと通信機器の接続の場合だけに限ってもよい。
また、実施例5によれば、複数の通信機器に受信準備命令を送信するので、メディアサーバと接続できる可能性を高めることができる。
なお、実施例5では、実施例2のように、通信機器15が使用中である旨の応答が送信されなたなら、メディアサーバに対し終了命令を送信し、時間が経過してから送信準備命令と受信準備命令を送信してもよい。
また、実施例5では、接続パターンがガイダンス接続である場合を説明したが、接続パターンは、二者間接続でもよい。
なお、実施例2と同様に、接続の試行の最大回数を示すパラメータP5を用いてもよい。また、パラメータP5は、予めアプリケーションサーバ1が記憶しておいてもよい。また、再接続(2回目以降の接続の試行)の要否をパラメータとしてもよい。
(実施例6)
実施例6では、図9を参照し、実施例2において、ユーザにより指定されたタイミングにガイダンス接続が行われる場合の一例を説明する。
まず、図2に示したステップS1〜S5は、すでに終了していることとする。
ユーザは、画面を見ながら、パラメータP1〜P5、P7を指定する操作をマウスに対して行う。これにより、ここでは、ガイダンス接続を示すパラメータP1、音声のメディアを示すパラメータP2、音声のメディアの名前を示すパラメータP3、通信機器11の通信機器識別情報であるパラメータP4、パラメータP5、所望の日時を示すパラメータP7が生成されたこととする。
ユーザは、例えば、画面に表示された発信ボタンをクリックする操作を行う。
これにより、コンピュータ5は、WWWサーバ2に発信要求(各パラメータを含む)を送信する(S311)。
WWWサーバ2は、発信要求にWWWサーバ2のアドレスを含ませ(S313)、アプリケーションサーバ1に送信する(S315)。また、WWWサーバ2は、発信要求に発信要求識別情報を対応づけ、コンピュータ5との間で発信要求を識別するために記憶する。
アプリケーションサーバ1は、発信要求に呼識別情報を対応づけ(S317)、呼識別情報をWWWサーバ2に送信する。アプリケーションサーバ1は、呼識別情報をWWWサーバ2との間で呼を識別するために記憶する。ステップS317では、パラメータP5、P7も記憶する。
WWWサーバ2は、発信要求識別情報と呼識別情報を対応づけ、コンピュータ5からの要求をアプリケーションサーバ1に送信できるようにする。
アプリケーションサーバ1は、パラメータP7により示されるタイミングになるまで呼接続要求の送信を中止しておく(S321)。
アプリケーションサーバ1は、当該タイミングになったなら、実施例1のステップS21と同様に、メディアサーバ6へ呼接続要求を送信する(S331)。
以降、実施例2と同様なので、説明を省略する。
なお、実施例6では、実施例3と同様に、送信準備命令に対する承諾の応答が送信されなかったなら、送信命令の送信を中止してもよい。
また、実施例6では、実施例4と同様に、通信機器がSIPサーバ9に収容されていない旨の可能な応答が送信されたなら、送信命令の送信を中止してもよい。
また、実施例6では、実施例5と同様に、例えば、代替通信機器とメディアサーバとの接続を行うようにしてもよい。
以上説明したように、実施例6によれば、アプリケーションサーバ1は、メディアが送受信されるべきタイミングを示すタイミング情報であるパラメータ7が予め送信されていたなら、送信準備命令と受信準備命令を、当該タイミング情報により示されるタイミングに行うことで、ユーザは、通信機器とメディアサーバの接続の可能性が高いタイミングを予め指定でき、それによって接続の可能性を高められ、もって、利便性を向上させることができる。
また、アプリケーションサーバ1は、メディアサーバと通信機器を接続する場合と同様に、通信機器同士を接続する場合、当該通信機器同士を接続するべきタイミングを示すタイミング情報が予め送信されていたなら、当該タイミング情報により示される前記タイミングに当該通信機器同士を接続させるので、ユーザは、通信機器同士の接続の可能性が高いタイミングを予め指定でき、それによって接続の可能性を高められ、もって、利便性を向上させることができる。
なお、かかる動作は、通信機器同士の接続の場合だけ、または、メディアサーバと通信機器の接続の場合だけに限ってもよい。