JP5265467B2 - 光学用ポリウレタン樹脂組成物、光学用ポリウレタン樹脂およびその製造方法 - Google Patents

光学用ポリウレタン樹脂組成物、光学用ポリウレタン樹脂およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、光学用ポリウレタン樹脂組成物、光学用ポリウレタン樹脂およびその製造方法、詳しくは、光学レンズや光学部品などに好適な光学用ポリウレタン樹脂と、その光学用ポリウレタン樹脂の製造方法と、光学用ポリウレタン樹脂を製造するための原料である光学用ポリウレタン樹脂組成物とに関する。
光学レンズや光学部品などに用いられる光学用ポリウレタン樹脂には、優れた光学特性のみならず、優れた物性が求められている。
例えば、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートおよびそれらの変性体からなる群から選択される少なくとも1種の環状ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート成分と、平均水酸基価が280〜1240mgKOH/gであり、平均官能基数が2を超過し5未満であるポリオール成分とから、光学用ポリウレタン樹脂組成物を調製し、それを硬化させて、光学用ポリウレタン樹脂を得ることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−144154号公報
近年、光学用ポリウレタン樹脂は、種々の分野で用いられており、光学用ポリウレタン樹脂を厚く(例えば、厚さ10mm以上に)成形することが求められている。
しかし、特許文献1の光学用ポリウレタン樹脂組成物から光学用ポリウレタン樹脂を厚く成形すると、クラック、ヒケまたは脈理などを生じて、光学特性が低下する場合がある。
また、光学用ポリウレタン樹脂を厚く成形した場合にも、硬度や耐熱性などの優れた物性が求められている。
本発明の目的は、光学特性および物性に優れる、光学用ポリウレタン樹脂組成物、光学用ポリウレタン樹脂およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物は、脂肪族ポリイソシアネートの変性体を含むポリイソシアネート成分と、平均水酸基価が280〜1240mgKOH/gであり、平均官能基数が2を超過し5未満であるポリオール成分とを含有することを特徴としている。
また、本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物では、前記ポリイソシアネート成分が、脂肪族ジイソシアネートをさらに含んでいることが好適である。
また、本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物では、前記脂肪族ジイソシアネートが、脂環族ジイソシアネートであることが好適である。
また、本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物では、前記脂肪族ポリイソシアネートの変性体の配合割合は、前記脂肪族ポリイソシアネートの変性体のイソシアネート基当量数/前記ポリイソシアネート成分のイソシアネート基当量数の比で、0.05〜0.95であることが好適であり、0.10〜0.90であることがさらに好適である。
また、本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物では、前記脂肪族ポリイソシアネートの変性体が、脂肪族ポリイソシアネートのビウレット変性体であることが好適である。
また、本発明の光学用ポリウレタン樹脂は、上記した光学用ポリウレタン樹脂組成物を硬化させることにより得られ、厚さが10mm以上であることを特徴としている。
また、本発明の光学用ポリウレタン樹脂の製造方法は、上記した光学用ポリウレタン樹脂組成物から、前記ポリイソシアネート成分と前記ポリオール成分とを、ビスマス系触媒の存在下で反応させることを特徴としている。
本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物により製造される本発明の光学用ポリウレタン樹脂は、厚く成形しても、クラック、ヒケおよび脈理などが生じにくく、そのため、光学特性に優れている。さらに、硬度や耐熱性などの物性にも優れている。
そのため、光学用ポリウレタン樹脂を種々の分野で用いることができる。
また、本発明の光学用ポリウレタン樹脂の製造方法では、厚さ10mm以上の光学用ポリウレタン樹脂を確実に製造することができる。
本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物は、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分とを含有している。
本発明において、ポリイソシアネート成分は、脂肪族ポリイソシアネートの変性体を必須成分として含んでいる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート(TMDI)、ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,2−、2,3−または1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。
また、脂肪族ポリイソシアネートには、脂環族ポリイソシアネートも含まれる。そのような脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、4,4′−、2,4′−または2,2′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートもしくはその混合物(H12MDI)、1,4−または1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンもしくはその混合物(水添キシリレンジイソシアネート、HXDI)、2,5−または2,6−ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナンもしくはその混合物(NBDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−または1,3−シクロヘキサンジイソシアネートもしくはその混合物、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
これら脂肪族ポリイソシアネートは、単独使用または2種以上併用することができる。
これら脂肪族ポリイソシアネートのうち、好ましくは、脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。脂肪族ジイソシアネートであれば、相溶性が向上する利点がある。
脂肪族ポリイソシアネートの変性体としては、例えば、上記した脂肪族ポリイソシアネートの、多量体、ビウレット変性体、アロファネート変性体、オキサジアジントリオン変性体、ポリオール変性体などが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートの多量体としては、例えば、二量体(ウレットジオン基含有脂肪族ポリイソシアネート、ダイマー変性体)、三量体(イソシアヌレート基含有脂肪族ポリイソシアネート、トリマー変性体)、五量体、七量体などが挙げられる。脂肪族ポリイソシアネートの多量体として、好ましくは、脂肪族ポリイソシアネートの三量体が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートの三量体は、脂肪族ポリイソシアネートを公知のイソシアヌレート化触媒の存在下において反応させ、三量化することにより得ることができる。
脂肪族ポリイソシアネートのビウレット変性体は、脂肪族ポリイソシアネートと、例えば、水、第三級アルコール(例えば、t−ブチルアルコールなど)、第二級アミン(例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミンなど)などとを反応させた後、公知のビウレット化触媒の存在下でさらに反応させることにより得ることができる。
脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体は、脂肪族ポリイソシアネートとモノアルコール(1価アルコール、例えば、C1−C10アルコール)とを反応させた後、公知のアロファネート化触媒の存在下でさらに反応させることにより得ることができる。
脂肪族ポリイソシアネートのオキサジアジントリオン変性体は、脂肪族ポリイソシアネートと二酸化炭素との反応により得ることができる。
脂肪族ポリイソシアネートのポリオール変性体は、脂肪族ポリイソシアネートと、低分子量ポリオールとの反応により得ることができる。
低分子量ポリオールは、ヒドロキシル基を2つ以上有する数平均分子量40以上400未満の化合物であって、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、アルカン(炭素数7〜22)ジオール、シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、キシレングリコール、ビスヒドロキシエチレンテレフタレート、ビスフェノールA、ジエチレングリコール、トリオキシエチレングリコール、テトラオキシエチレングリコール、ペンタオキシエチレングリコール、ヘキサオキシエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリオキシプロピレングリコール、テトラオキシプロピレングリコール、ペンタオキシプロピレングリコール、ヘキサオキシプロピレングリコールなどの2価アルコール、例えば、グリセリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノールおよびその他の脂肪族トリオール(炭素数8〜24)などの3価アルコール、例えば、テトラメチロールメタン(ペンタエリスリトール)、ジグリセリンなどの4価アルコール、例えば、キシリトールなどの5価アルコール、例えば、ソルビトール、マンニトール、アリトール、イジトール、ダルシトール、アルトリトール、イノシトール、ジペンタエリスリトールなどの6価アルコール、例えば、ペルセイトールなどの7価アルコール、例えば、ショ糖などの8価アルコールなどが挙げられる。
これら脂肪族ポリイソシアネートの変性体は、単独または2種以上併用することができる。
脂肪族ポリイソシアネートの変性体のうち、好ましくは、脂肪族ポリイソシアネートの多量体、脂肪族ポリイソシアネートのビウレット変性体、脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性体が挙げられる。
さらに好ましくは、脂肪族ポリイソシアネートのビウレット変性体が挙げられる。脂肪族ポリイソシアネートのビウレット変性体であれば、ポリオール成分との相溶性を向上させることができる。
脂肪族ポリイソシアネートの変性体におけるNCO基含有率は、例えば、5〜30重量%、好ましくは、10〜25重量%であり、粘度(25℃)は、例えば、100〜1000mPa・s、好ましくは、300〜700mPa・sである。
なお、脂肪族ポリイソシアネートの変性体としては、市販されている製品を用いることができ、例えば、タケネートDシリーズ(三井化学社製)、VESTANAT Tシリーズ(エボニックデグサジャパン社製)などが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートの変性体は、ポリイソシアネート成分100重量部に対して、例えば、5〜100重量部、好ましくは、25〜100重量部含有される。脂肪族ポリイソシアネートの変性体の配合割合は、脂肪族ポリイソシアネートの変性体のイソシアネート基当量数/ポリイソシアネート成分のイソシアネート基当量数の比で、例えば、0.05/1.0〜0.95/1.0、好ましくは、0.10/1.0〜0.90/1.0である。
脂肪族ポリイソシアネートの変性体の配合割合が上記した範囲を超えると、ヒケやクラックを発生する場合があり、上記した範囲に満たないと、耐熱性が低下する場合がある。
また、ポリイソシアネート成分は、脂肪族ポリイソシアネートの変性体以外の他のポリイソシアネートを任意成分として含むことができる。ポリイソシアネート成分が他のポリイソシアネートを含んでいれば、粘度が低下し、作業性が向上する利点がある。
他のポリイソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネートの変性体と任意的に併用され、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、上記した脂肪族ジイソシアネートおよび脂環族ジイソシアネートを含む脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネート(XDI)もしくはその混合物、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などの芳香脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、4,4′−、2,4′−または2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネートもしくはその混合物(MDI)、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物(TDI)、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、m−またはp−フェニレンジイソシアネートもしくはその混合物、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
これら他のポリイソシアネートは、単独使用または2種以上併用することができる。
これら他のポリイソシアネートとして、好ましくは、脂肪族ポリイソシアネート、さらに好ましくは、脂環族ジイソシアネートが挙げられる。脂環族ジイソシアネートであれば、透明性が向上する利点がある。
本発明において、ポリオール成分は、1種類または2種類以上のポリオール(水酸基を2つ以上有する水酸基含有化合物)を含み、280〜1240mgKOH/g、好ましくは、300〜940mgKOH/gの平均水酸基価を有し、2を超過し、好ましくは2.5を超過し、さらに好ましくは2.8を超過し、5未満、好ましくは4.5未満の平均官能基数を有している。
なお、平均水酸基価は、公知の滴定法から求めることができ、水酸基価と水酸基当量とは、次式(1)の関係にある。
水酸基価=56100/水酸基当量 (1)
また、平均官能基数は、次式(2)から求めることができる。
平均官能基数=(各ポリオールの官能基数×当量数)の総和/各ポリオールの当量数の総和 (2)
平均水酸基価がこれより高いと、機械物性が低下する場合があり、これより低いと、耐熱性が低下する場合がある。また、平均官能基数がこれより低いと、耐熱性が低下する場合があり、これより高いと、機械物性が低下する場合がある。
なお、ポリオール成分の数平均分子量は、例えば、90〜1000、好ましくは、100〜800である。
ポリオール成分は、好ましくは、架橋性ポリオールを含有している。
架橋性ポリオールは、平均水酸基価が150〜1300mgKOH/g、好ましくは、250〜800mgKOH/gであり、平均官能基数が2.5以上、好ましくは3以上、5以下、好ましくは4.8以下の水酸基含有化合物である。平均水酸基価がこれより高いと、機械物性が低下する場合があり、これより低いと、耐熱性が低下する場合がある。また、平均官能基数がこれより低いと、耐熱性が低下する場合があり、これより高いと、機械物性が低下する場合がある。
架橋性ポリオールは、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、エポキシポリオール、天然油ポリオール、シリコーンポリオール、フッ素ポリオール、ポリオレフィンポリオールなどのマクロポリオールが挙げられる。
なお、上記した「架橋性ポリオール」は、平均官能基数が2を超過するものであり、後述する平均官能基数が2の「グリコール」とは区別される。
これらマクロポリオールは、単独使用または2種以上併用することができる。好ましくは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、上記した平均官能基数となるように、適宜、上記した2価アルコール、3価アルコールおよび水酸基を4個以上有する低分子量ポリオールを組み合わせた多価アルコールを処方して、それを開始剤として、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加反応させることによって得られる、ポリエチレンポリオール、ポリプロピレンポリオールおよび/またはポリエチレンポリプロピレンポリオール(ランダムまたはブロック共重合体)などのポリオキシC2−3アルキレン(エチレンおよび/またはプロピレン)ポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとして、好ましくは、ポリプロピレンポリオールおよび/またはポリエチレンポリプロピレンポリオール(ランダムまたはブロック共重合体)が挙げられる。ポリプロピレンポリオールおよび/またはポリエチレンポリプロピレンポリオール(ランダムまたはブロック共重合体)を用いれば、結晶性が低くなり、透明性を向上させることができる。
ポリエーテルポリオールとして、さらに好ましくは、グリセリン(官能基数3)やソルビトール(官能基数6)を開始剤とする、平均水酸基価300〜600mgKOH/g、平均官能基数3〜4のポリプロピレンポリオールおよび/またはポリエチレンポリプロピレンポリオール(ランダムまたはブロック共重合体)が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、上記した平均官能基数となるように、適宜、上記した2価アルコール、3価アルコールおよび水酸基を4個以上有する低分子量ポリオールを組み合わせて処方した多価アルコールと、多塩基酸またはその酸無水物あるいはその酸ハライドとの反応により得られるポリエステルポリオールが挙げられる。
多塩基酸およびその酸無水物またはその酸ハライドとしては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバチン酸、その他の脂肪族ジカルボン酸(C11〜C13)、水添ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、ダイマー酸、ヘット酸などのカルボン酸、および、これらのカルボン酸などから誘導される酸無水物、例えば、無水シュウ酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水2−アルキル(C12〜C18)コハク酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水トリメリット酸、さらには、これらのカルボン酸などから誘導される酸ハライド、例えば、シュウ酸ジクロライド、アジピン酸ジクロライド、セバチン酸ジクロライドなどが挙げられる。
また、ポリエステルポリオールとしては、例えば、上記した平均官能基数となるように、適宜、上記した2価アルコール、3価アルコールおよび水酸基を4個以上有する低分子量ポリオールを組み合わせた多価アルコールを処方して、それを開始剤として、例えば、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類を開環重合して得られる、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオールなどのラクトン系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
さらに、ポリエステルポリオールとして、例えば、上記した2価アルコール、3価アルコールおよび水酸基を4個以上有する低分子量ポリオールを組み合わせて処方した多価アルコールと、ヒドロキシル基含有植物油脂肪酸(例えば、リシノレイン酸を含有するひまし油脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン酸を含有する水添ひまし油脂肪酸など)などのヒドロキシカルボン酸とを、公知の条件下、縮合反応させて得られる植物油系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールとして、好ましくは、ラクトン系ポリエステルポリオールが挙げられる。ラクトン系ポリエステルポリオールであれば、平均官能基数の制御が容易であり、耐熱性と機械物性とのバランスが良好となる。
ラクトン系ポリエステルポリオールとして、好ましくは、グリセリン(官能基数3)を開始剤とする、平均水酸基価300〜600mgKOH/g、平均官能基数3のポリカプロラクトンポリオールが挙げられる。
また、これら架橋性ポリオールは、単独使用または2種以上併用することができる。
架橋性ポリオールは、ポリオール成分100重量部に対して、例えば、50〜100重量部、好ましくは、70〜100重量部含有される。架橋性ポリオールの配合割合は、架橋性ポリオールの水酸基当量数/ポリオール成分の水酸基当量数の比で、例えば、0.01/1.0〜0.99/1.0、好ましくは、0.1/1.0〜0.7/1.0である。
また、ポリオール成分は、例えば、さらにグリコールを含有することもできる。ポリオール成分がグリコールを含有していれば、機械物性の向上を図ることができる。
グリコールは、平均水酸基価が70〜500mgKOH/g、好ましくは、150〜450mgKOH/gであり、平均官能基数が実質的に2である水酸基含有化合物である。平均水酸基価がこれより低いと、耐熱性が低下する場合があり、これより高いと、機械物性が低下する場合がある。
グリコールは、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、アクリルジオール、エポキシジオール、天然油ジオール、シリコーンジオール、フッ素ジオール、ポリオレフィンジオールなどのマクロジオールが挙げられる。また、これらマクロジオールは、単独使用または2種以上併用することができる。好ましくは、ポリエーテルジオールが挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては、例えば、上記した2価アルコール(低分子量グリコール)を開始剤として、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加反応させることによって得られる、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよび/またはポリエチレンポリプロピレングリコール(ランダムまたはブロック共重合体)などのポリオキシC2−3アルキレン(エチレンおよび/またはプロピレン)グリコールが挙げられる。
また、ポリエーテルジオールとして、例えば、テトラヒドロフランの開環重合などによって得られるポリテトラメチレンエーテルグリコール(ポリオキシブチレングリコール)が挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては、好ましくは、ポリテトラメチレンエーテルグリコールが挙げられる。ポリテトラメチレンエーテルグリコールであれば、機械物性を向上させることができる。
これらグリコールは、単独使用または2種以上併用することができる。
グリコールは、ポリオール成分100重量部に対して、例えば、40重量部以下、好ましくは、20重量部以下で含有される。架橋性ポリオールに対するグリコールの配合割合は、グリコールの水酸基当量数/架橋性ポリオールの水酸基当量数の比で、例えば、0/100〜40/60、好ましくは、0/100〜20/80である。
なお、ポリオール成分は、例えば、架橋性ポリオールおよび必要により含有されるグリコールを適宜配合して、予め調製してもよく、また、後述する本発明の光学用ポリウレタン樹脂の成形時に、個別に配合することもできる。
そして、本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物から、上記したポリイソシアネート成分と上記したポリオール成分とを反応させて、光学用ポリウレタン樹脂組成物を硬化させることにより、光学用ポリウレタン樹脂(硬化物)を得ることができる。
ポリイソシアネート成分とポリオール成分との配合割合は、特に制限されないが、得られた光学用ポリウレタン樹脂の架橋点間平均分子量が、例えば、150〜400、好ましくは、150〜300となるように調整する。なお、架橋点間平均分子量は、例えば、次式(3)により求めることができる。
(NCO成分重量+OH成分の重量)/平均官能基数が2を超過するポリオールの平均水酸基当量数の総数 (3)
NCO成分:ポリイソシアネート成分
OH成分:ポリオール成分
光学用ポリウレタン樹脂の架橋点間平均分子量を上記範囲に設定することで、耐熱性と機械物性とのバランスが良好となる。
また、ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを反応させるには、例えば、ワンショット法やプレポリマー法などの注型ポリウレタンの成形方法に準拠することができる。
ワンショット法では、例えば、ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを、ポリオール成分中の水酸基に対するポリイソシアネート成分中のイソシアネート基の当量比(NCO/OH当量比)が、例えば、0.5〜2.0、好ましくは、0.75〜1.25となるように処方(混合)して、それらを成形型に注入して、例えば、室温〜150℃、好ましくは、室温〜120℃で、例えば、10分〜72時間、好ましくは、4〜24時間硬化反応させる。なお、硬化温度は、一定温度であってもよく、あるいは、段階的に昇温または冷却することもできる。
この硬化反応において、例えば、ウレタン化触媒を添加する。ウレタン化触媒として、例えば、ビスマス系触媒、錫系触媒(例えば、ジブチル錫ジラウレートなど)、有機金属系触媒、アミン系触媒が挙げられ、好ましくは、ビスマス系触媒が挙げられる。
ビスマス系触媒としては、例えば、オクチル酸ビスマスなどの有機酸ビスマスが挙げられる。ビスマス系触媒であれば、光学用ポリウレタン樹脂を厚く(後述する厚さで)、かつ、確実に成形することができる。
ウレタン化触媒の配合割合は、ポリイソシアネート成分100重量部に対して、例えば、0.001〜2.0重量部、好ましくは、0.005〜1.0重量部である。
この硬化反応においては、ポリイソシアネート成分、および/または、ポリオール成分を、好ましくは、加温して、低粘度化させてから混合し、その後、必要に応じて脱泡した後、予備加熱した成形型に注入する。
そして、成形型に注入して反応させた後、脱型すれば、所望形状に成形された光学用ポリウレタン樹脂を得ることができる。なお、脱型後、必要に応じて、室温にて、7日間以内程度で熱成させることもできる。
また、プレポリマー法は、例えば、まず、イソシアネート成分とポリオール成分の一部とを反応させて、分子末端にイソシアネート基を有するイソシアネート基末端プレポリマーを合成する。次いで、得られたイソシアネート基末端プレポリマーと、ポリオール成分の残部とを反応させて、硬化反応させる。
イソシアネート基末端プレポリマーを合成するには、ポリイソシアネート成分とポリオール成分の一部とを、ポリオール成分の一部中の水酸基に対するポリイソシアネート成分中のイソシアネート基の当量比(NCO/OH当量比)が、例えば、1.1〜20、好ましくは、1.5〜10となるように処方(混合)し、反応容器中にて、例えば、室温〜150℃、好ましくは、40〜120℃で、例えば、0.5〜18時間、好ましくは、2〜10時間反応させる。
得られたイソシアネート基末端プレポリマーは、そのイソシアネート当量が、例えば、80〜2000、好ましくは、100〜1000であり、プレポリマーの粘度は樹脂を混合後型へ注入する温度で、例えば、10〜10,000mPa・s、好ましくは、10〜5,000mPa・sである。
次いで、得られたイソシアネート基末端プレポリマーと、ポリオール成分の残部とを反応させるには、イソシアネート基末端プレポリマーと、ポリオール成分の残部とを、ポリオール成分の残部中の水酸基に対するイソシアネート基末端プレポリマー中のイソシアネート基の当量比(NCO/OH当量比)が、例えば、0.5〜2.0、好ましくは、0.75〜1.25となるように処方(混合)し、成形型に注入して、例えば、室温〜150℃、好ましくは、室温〜120℃で、例えば、5分〜72時間、好ましくは、1〜24時間硬化反応させる。
この硬化反応において、例えば、上記と同様のウレタン化触媒を添加する。ウレタン化触媒の配合割合は、イソシアネート基末端プレポリマー100重量部に対して、例えば、0.001〜2.0重量部、好ましくは、0.005〜1.0重量部である。
この硬化反応においては、イソシアネート基末端プレポリマー、および/または、ポリオール成分の残部を、好ましくは、加温して、低粘度化させてから混合し、その後、必要に応じて脱泡した後、予備加熱した成形型に注入する。
そして、成形型に注入して硬化反応させた後、脱型すれば、所望形状に成形された光学用ポリウレタン樹脂を得ることができる。なお、脱型後、必要に応じて、室温にて、7日間以内程度で熱成させることもできる。
なお、得られた光学用ポリウレタン樹脂を、偏光レンズなどに用いる場合には、上記の成形方法において、例えば、インサート成形、つまり、成形型に、偏光膜などを予めセットした上で、混合した原料(ポリイソシアネート成分、ポリオール成分およびウレタン化触媒)を注入することもできる。
また、光学用ポリウレタン樹脂を、自動車のヘッドライトランプやLEDレンズなどに用いる場合には、光学用ポリウレタン樹脂を厚く成形する。具体的には、10mm以上、好ましくは、20mm以上、さらに好ましくは、30mm以上、通常、60mm以下の厚さで、光学用ポリウレタン樹脂を成形する。
このようにして得られた光学用ポリウレタン樹脂は、成形性に優れている。また、透明性、色調および脈理などの光学特性に優れ、しかも、機械物性に優れている。
また、上記した光学用ポリウレタン樹脂組成物では、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との相溶性が優れている。具体的には、光学用ポリウレタン樹脂(厚さ3mm)のヘイズ値は、0.5以下、好ましくは、0.3以下であり、色調も無色である。
また、光学用ポリウレタン樹脂は、上記したよう厚さ(例えば、厚さ10mm以上)で成形しても、クラック、ヒケおよび脈理などが生じにくく、光学用ポリウレタン樹脂における目視での、クラック、ヒケおよび脈理の確認は困難である。そのため、光学特性(透明性を含む)に優れている。
さらに、この光学用ポリウレタン樹脂は、耐熱性にも優れている。
すなわち、例えば、50℃以上、とりわけ、70℃以上の環境下(通常、90℃以下)で、10分間放置したときでも、初期形状からの変形を目視で確認することは困難である。
そして、そのような光学用ポリウレタン樹脂は、実用レベルの光学特性を満足し、しかも、耐熱性や機械物性などの物性に優れているので、種々の分野で用いることができる。すなわち、この光学用ポリウレタン樹脂は、例えば、透明レンズ、サングラスレンズ、偏光レンズなどの光学レンズや、例えば、防護メガネ、フード、防御用盾、自動車保安部品、照明部品などの光学部品に好適に用いることができる。
とりわけ、厚く成形される必要があり、また、高い光学特性および高い物性が求められる自動車の光学部品、具体的には、自動車のヘッドライトランプやLEDレンズに、本発明の光学用ポリウレタン樹脂をより一層好適に用いることができる。
また、上記した本発明の光学用ポリウレタン樹脂の製造方法では、厚さ10mm以上の光学用ポリウレタン樹脂を確実に製造することができる。
なお、このような光学用ポリウレタン樹脂組成物または光学用ポリウレタン樹脂には、必要に応じて、例えば、内部離型剤、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、艶消し剤、難燃剤、揺変剤、粘着付与剤、増粘剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、反応遅延剤、脱水剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤、耐候安定剤などの公知の添加剤を適宜配合することができる。
例えば、内部離型剤を配合する場合には、上記の成形方法において、例えば、混合した原料(ポリイソシアネート成分、ポリオール成分およびウレタン化触媒)を、成形型に注入するときに、これら混合した原料とともに、好ましくは加温した内部離型剤を、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分の総量100重量部に対して、例えば、0.01〜10重量部、好ましくは、0.1〜5重量部の割合で成形型に注入する。
内部離型剤としては、例えば、リン酸エステル系離型剤、アルキルリン酸塩系離型剤、脂肪酸エステル系離型剤が挙げられる。好ましくは、リン酸エステル系離型剤が挙げられる。
あるいは、上記した内部離型剤の配合に加え、あるいは、上記した内部離型剤の配合に代えて、外部離型剤を、混合した原料を成形型に注入する前に、成形型の内面に予め塗布して、成形型を離型処理することもできる。
そのような外部離型剤としては、上記した内部離型剤と同様のものが挙げられ、さらに、フッ素系離型剤なども挙げられる。
上記した内部離型剤の配合および/または外部離型剤の離型処理によって、光学用ポリウレタン樹脂を成形型から容易に離型することができ、かつ、光学特性に優れる光学用ポリウレタン樹脂を得ることができる。
以下に、実施例、参考例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例、参考例および比較例
表1〜表3に基づいて、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分とを処方して、各実施例、各参考例および各比較例の光学用ポリウレタン樹脂を成形した。
具体的には、まず、ポリイソシアネート成分を40℃に加温し、ポリオール成分を40℃に加温した後、次いで、加温されたポリイソシアネート成分およびポリオール成分を、40℃に保温された混合ポットに、NCO/活性水素基(OH)当量比が1.0となる割合で投入して混合した。混合終了後、5分間脱泡した。
別途、中空空間の隙間が3mm、20mmおよび30mmである成形型をそれぞれ用意した。次いで、各成形型の内面に、外部離型剤(商品名「ダイフリーGA−6010」、フッ素系離型剤、ダイキン工業社製)を塗布し、その後、余分な外部離型剤をウエスにて拭き取った。
その後、40℃に予備加熱し、離型処理した成形型に、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分およびウレタン化触媒の混合物を注入した。注入終了後、110℃にて12時間養生した後、脱型した。これによって、各実施例、各参考例および各比較例の成形された光学用ポリウレタン樹脂(硬化物)を得た。各硬化物の厚さは、成形型に対応し、それぞれの厚さが、3mm、20mmおよび30mmであった。
なお、実施例1〜3および13では、架橋性ポリオールとグリコールとを以下のようにして処方して、ポリオール成分を予め調製した。
すなわち、平均水酸基価550mgKOH/g、平均官能基数3.8の架橋性ポリオール(ポリエーテルポリオール、開始剤:ソルビトール/グリセリン、商品名「アクトコールGR−16A」、三井化学社製)99.96重量部と、平均水酸基価112.2mgKOH/g、平均官能基数2.0のグリコール(ポリテトラメチレンエーテルグリコール、商品名「PTG−1000SN」、保土谷化学工業製)10.00重量部とを加え、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌した後、脱水し、ポリオール成分を得た。
(評価)
1)相溶性
各実施例、各参考例および各比較例について、厚さ30mmの硬化物の濁りを目視観察して、下記の基準によってポリイソシアネート成分およびポリオール成分の相溶性を評価した。その結果を表1〜表3に示す。
○:濁りを確認できなかった。
△:濁りがわずかに確認された。
×:濁りが確認された。
2)硬度
各実施例、各参考例および各比較例について、JIS K7312−1996の硬さ試験に準拠して、厚さ20mm硬化物の硬度(HSD)を測定した。その結果を表1〜表3に示す。
3)クラック
各実施例、各参考例および各比較例について、厚さ20mmの硬化物を目視観察して、下記の基準によってクラックを評価した。その結果を表1〜表3に示す。
○:クラックを確認できなかった。
×:クラックが確認された。
4)ヒケ
各実施例、各参考例および各比較例について、厚さ20mmの硬化物を目視観察して、下記の基準によってヒケを評価した。その結果を表1〜表3に示す。
○:ヒケを確認できなかった。
×:ヒケが確認された。
5)脈理
各実施例、各参考例および各比較例について、厚さ20mmの硬化物を目視観察して、下記の基準によって脈理を評価した。その結果を表1〜表3に示す。
○:脈理を確認できなかった。
×:硬化物の全体に脈理が確認された。
6)耐熱性
各実施例、各参考例および各比較例について、厚さ3mmの硬化物を所定温度に加温し、10分間放置した。そして、所定温度から、下記の基準によって耐熱性を評価した。その結果を表1〜表3に示す。
○:80℃以上で初期形状からの変形を目視で確認できた。
×:80℃未満で初期形状からの変形を目視で確認できた。
Figure 0005265467
Figure 0005265467
Figure 0005265467
なお、表1〜表3中、各ポリイソシアネート成分および各ポリオール成分の括弧内の数値は、それぞれ、ポリイソシアネート成分のイソシアネート基総当量数に対する各ポリイソシアネートのイソシアネート基当量数、および、ポリオール成分の水酸基総当量数に対する各ポリイソシアネートの水酸基当量数をそれぞれ示している。
表1〜表3中の略号の詳細を以下に記載する。
D−165N:商品名「タケネートD−165N」、へキサメチレンジイソシアネートのビウレット変性体、三井化学社製
D−170N:商品名「タケネートD−170N」、へキサメチレンジイソシアネートの三量体、三井化学社製
D−177N:商品名「タケネートD−177N」、へキサメチレンジイソシアネートの三量体およびへキサメチレンジイソシアネートのアロファネート変性体の混合物、NCO基含有率=20.0%、三井化学社製
XDI:1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、三井化学社製
12MDI:4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、三井化学社製
NBDI:ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン、三井化学社製
IPDI:3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、三井化学社製
GR−16A:商品名「アクトコールGR−16A」、ポリエーテルポリオール、開始剤:ソルビトール/グリセリン、平均水酸基価550mgKOH/g、平均官能基数3.8、三井化学社製
PCL−303:商品名「プラクセルPCL−303」、ポリカプロラクトントリオール、開始剤:グリセリン、平均水酸基価539mgKOH/g、平均官能基数3、ダイセル化学工業製
G−530:商品名「G−530」、ポリエーテルポリオール、平均水酸基価530mgKOH/g、平均官能基数3、三井化学社製
MN−400:商品名「アクトコールMN−400」、ポリエーテルポリオール、平均水酸基価420mgKOH/g、平均官能基数3、数平均分子量400、三井化学社製
MN−450:商品名「アクトコールMN−450」、ポリエーテルポリオール、平均水酸基価450mgKOH/g、平均官能基数3、数平均分子量375、三井化学社製
PTG−1000SN:商品名、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、平均水酸基価112.2mgKOH/g、平均官能基数2.0、保土谷化学社製
U−600:商品名「ネオスタンU−600」、オクチル酸ビスマスのオクチル酸溶液
、オクチル酸ビスマス含量10〜20重量%、日東化成社製
DBTDL:ジブチル錫ジラウレート

Claims (5)

  1. 脂肪族ポリイソシアネートの変性体を含むポリイソシアネート成分と、
    平均水酸基価が280〜1240mgKOH/gであり、平均官能基数が2を超過し5未満であるポリオール成分と
    を含有し、
    前記脂肪族ポリイソシアネートの変性体が、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット変性体であり、
    前記ポリオール成分が、グリセリンおよびソルビトールを開始剤とする、平均水酸基価300〜600mgKOH/g、平均官能基数3〜4のポリエーテルポリオールを含有し、
    前記脂肪族ポリイソシアネートの変性体の配合割合は、前記脂肪族ポリイソシアネートの変性体のイソシアネート基当量数/前記ポリイソシアネート成分のイソシアネート基当量数の比で、0.05〜0.95であることを特徴とする、光学用ポリウレタン樹脂組成物。
  2. 前記ポリイソシアネート成分が、脂肪族ジイソシアネートをさらに含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の光学用ポリウレタン樹脂組成物。
  3. 前記脂肪族ジイソシアネートが、脂環族ジイソシアネートであることを特徴とする、請求項2に記載の光学用ポリウレタン樹脂組成物。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の光学用ポリウレタン樹脂組成物を硬化させることにより得られ、厚さが10mm以上であることを特徴とする、光学用ポリウレタン樹脂。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の光学用ポリウレタン樹脂組成物から、前記ポリイソシアネート成分と前記ポリオール成分とを、ビスマス系触媒の存在下で反応させることを特徴とする、光学用ポリウレタン樹脂の製造方法。
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