JP5265106B2 - プラスチック成型体用原料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチック成型体用原料の製造方法に関するものである。
従来ヒドロシリル化反応触媒として、白金などの貴金属を使用した触媒が知られており、広く使用されている。
例えば特許文献1には、ヒドロシリル化反応用触媒として、微粒子状白金、炭素粉末担体上に吸着させた微粒子状白金、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸のオレフィン錯体、塩化白金酸とビニルシロキサンの配位化合物、白金黒、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウム黒、ロジウム触媒が例示されている。
また例えば特許文献2および3には、貴金属粒子を担体である炭素粉体上に担持させた、主に燃料電池用炭素電極用の触媒が記載されている。また該触媒において、貴金属として、白金を含む2種以上の金属を用いることも示されている。しかしながらこれらの触媒は燃料電池用の触媒であって、アノードにおいては水素、アルコールなどの燃料の酸化反応に、カソードにおいてはプロトンの酸化反応にそれぞれ係る電気化学反応用の触媒であって、本発明における触媒の用途であるヒドロシリル化反応とは全く異なる反応に対するものである。特許文献2および3にはヒドロシリル化反応に関する記載は全く無い。
さらに、特許文献4には、担体に担持された、元素状または化合物の形態にある白金等の活性ヒドロシリル化金属と元素状または化合物の形態にある銅、ルテニウム等の表面偏析金属とを含んでなる二金属触媒の存在下で水素化ケイ素と不飽和反応物を接触させることを含むヒドロシリル化方法が記載されている。しかしながら、特許文献4で例示された不飽和反応物は、イソブテン、1−オクテン、塩化アリル、アセチレン、エチレン、プロピレン、1−ヘキセン、1−ドデセン、1−オクタデセン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテンおよび3,3,3−トリフルオロプロペンなどであり(請求項3)、本発明のように反応性基の共存した基質については記載がなく、またヒドロシリル化反応を不活性ガス中で実施しており、酸素存在下で反応を実施することに関しては記載がない。
特開昭59−133252号公報 特開平2−111440号公報 特開2005−108798号公報 特開2002−020391号公報
本発明は、反応性基の共存した基質について、酸素存在下でもヒドロシリル化を迅速に遂行することが可能で、なおかつ反応純度が高いプラスチック成型体用原料の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の構成を有する。
エポキシ基および(メタ)アクリロイル基から選ばれた少なくとも1種の反応性基および炭素炭素二重結合を有する化合物と、水素−ケイ素結合を有するシロキサン化合物を、ヒドロシリル化反応用触媒の存在下に反応させることを含む、エポキシ基および(メタ)アクリロイル基から選ばれた少なくとも1種の反応性基を有するシロキサニル化合物からなるプラスチック成型体用原料の製造方法において、前記ヒドロシリル化反応用触媒が、白金と、白金以外の1種以上の金属が、カーボンブラックに担持されたヒドロシリル化反応用触媒であり、前記白金以外の1種以上の金属が、ルテニウム、ロジウム、金、イリジウム、パラジウムおよび銀の群から選ばれた1種以上の金属であることを特徴とするプラスチック成型体用原料の製造方法。
なお、本明細書においてヒドロシリル化反応とは、炭素炭素不飽和結合にSi−H基を有する化合物が付加する反応を意味する。
本発明によって、反応性基の共存した基質について、酸素存在下でもヒドロシリル化を迅速に遂行することが可能で、なおかつ反応純度が高いプラスチック成型体用原料の製造方法を提供するができる。
本発明において使用するヒドロシリル化反応用触媒は、白金と、白金以外の1種以上の金属が、カーボンブラックに担持されたヒドロシリル化反応用触媒である。
ヒドロシリル化反応用触媒は、例えばアルミナ、シリカ、セラミック、および炭素などからなる担体上に担持された形態で取り扱うことが、反応後の触媒除去の点で優れているが、中でも反応活性の高さの点で担体としてはカーボンブラック最も優れているために、本発明ではカーボンブラックに担持されたヒドロシリル化反応用触媒を採用する。
本発明で使用するヒドロシリル化反応用触媒は、白金と、白金以外の1種以上の金属(以後Mと略称する場合がある)を含むが、Mとしては、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、金(Au)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)および銀(Ag)の群から選ばれた少なくとも1種以上の金属を含む。これらの中でも、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、金(Au)、イリジウム(Ir)が好ましく、更に好ましくは、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)がよく、特にルテニウム(Ru)がよい。
このように白金と他の金属Mのモル組成比白金/Mは、1/100〜200/1の範囲にすることが好ましい。さらに好ましくは1/50〜100/1、特に好ましくは1/10〜10/1にするとよい。
特に、金属Mがルテニウム(Ru)の場合には、白金/ルテニウムのモル組成比を、0.5〜2の範囲すると一層好ましく、さらに好ましくは0.7〜1.5、特に好ましくは0.8〜1.2である。
また、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)の3元素を同時に含む場合には、白金/ルテニウムのモル組成比を0.8〜1.2とし、かつロジウム/白金のモル組成比を0.1〜5の範囲にすることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜2の範囲にするとよい。
また、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)の3元素を同時に含む場合には、白金/ルテニウムのモル組成比を0.8〜1.2とし、かつイリジウム/白金のモル組成比を0.1〜5の範囲にすることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜2の範囲にするとよい。
また、カーボンブラック上に担持される白金の量は、カーボンブラックの重量を100として、通常、0.1〜500程度、好ましくは、1〜150程度、さらに好ましくは、3〜100程度である。
また、上記金属元素の他に、他の元素を含むようにしてもよい。この他の元素としては、炭素、窒素、酸素、ホウ素、リン、ケイ素、水素、硫黄などの典形元素のほか、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン元素などを挙げることができる。ただし、ハロゲン化物イオンは白金金属と結合して反応を阻害することがあるので、できるだけ少ない方が好ましい。
本発明で使用するヒドロシリル化反応用触媒において、白金と他の金属Mは合金化していることが好ましい。金属Mは白金の持つ触媒作用を補佐してより高活性で副反応が起こりにくくする作用をすると考えられるが、合金化することによりその作用がより十分に引き出されると考えられる。合金化により白金と金属Mが原子レベルで相溶することで、白金と金属Mの協調がより効率よく行われるものと推定される。
本発明で使用するヒドロシリル化反応用触媒は、X線源にCuKα(波長0.154nm)を用い、2θ=62〜76度の範囲でステップ幅0.02度、保持時間5秒のステップ操作法による粉末X線回折測定を行なって得られた回折パターンにおいて、2θ=62〜76度内の最大ピークのピーク位置が68〜72度の範囲にあることが好ましい。好ましくは68.5〜71.5度の範囲、さらに好ましくは69〜71度の範囲にあるのがよい。ピーク位置が71度に近づくほど、白金と他の金属Mとの合金化が進んでいることを示す。
本発明で使用するヒドロシリル化反応用触媒において、触媒金属の粒子のサイズは、透過形電子顕微鏡(TEM)で観察したとき、金属粒子の投影面積を円換算した平均粒子径が20nm以下であるようにすることが好ましい。さらに好ましくは10nm以下、最も好ましくは5nm以下の微粒子状であるのがよい。円換算平均粒子径の求め方は、透過形電子顕微鏡で観察するとき視野内にある金属粒子を無作為に200個抽出し、それぞれの粒子の投影面積を真円と同等と見做して換算した時の直径を円換算粒子径とし、これを200個の金属粒子について平均化することにより求める。
透過形電子顕微鏡の観察により200個の金属粒子を抽出するときは、顕微鏡の倍率を10万倍以上にして行なう。透過形電子顕微鏡の性能によっては、10万倍以上の倍率で観察するのが困難な場合もあるが、本発明では正確な粒子サイズを求めるために10万倍以上の倍率にする。10万倍以上の倍率の観察を可能にする高性能な透過形電子顕微鏡としては、日立製作所製HF−2210等を例示することができる。
透過形電子顕微鏡で触媒を観察するとき、金属粒子同士が近接し、雪ダルマ状になって観察される場合もあるが、その時は2つの金属粒子として換算する。また、3つ以上の金属粒子が凝集して観察される場合もあるが、これらもそれぞれの粒子を別々にカウントして円換算粒子径を求めるようにする。
本発明で使用するヒドロシリル化反応用触媒の調製法の例を示す。白金金属の導入方法としては、白金金属をそのままスパッタリングなどの方法で導入してもよいし、金属無機塩を含浸法、平衡吸着法、イオン交換法などの公知の方法で導入し、その後還元処理を行って白金金属を得る方法でもよい。
例えば、含浸法を用いる場合には、通常、金属の塩もしくは錯体を溶媒に溶解させ、その溶液を担体に担持させるようにする。溶媒としては、金属の塩もしくは錯体を溶解できるものであれば特に限定されないが、水、メタノール、エタノールなどが好ましく、特にエタノールが好ましい。金属の塩もしくは錯体としては、各種の塩化物、硝酸塩、炭酸塩、錯体を単独または混合して用いてよい。特に、これらの中でも化合物の形態として、硝酸塩や炭酸塩、錯体がある。特に錯体は、[ Pt(NH3 )4 ] X2 または[ Pt(NH3 )6 ] X4 (X は1価の陰イオン)と表わすことのできるアンミン錯体が好ましい。
また、金属化合物を用いる場合には、いくつかの化合物の混合物を用いても良いし、複塩でもよい。
特にロジウムの原料としては、硝酸塩、炭酸塩などのオキソ酸塩、塩化物および各種錯体を単独または混合して用いてもかまわないが、これらの中でも硝酸塩、炭酸塩などのオキソ酸塩および各種錯体が好ましく、特に硝酸塩、カルボニル錯体などが好ましい。カルボニル錯体は、Rh6(CO)16 、[ Rh(CO)2 X ]2 (X は1価の陰イオン)と表わすことができる。
また、イリジウムの原料としては、硝酸塩、炭酸塩などのオキソ酸塩、塩化物および各種錯体を単独または混合して用いてもかまわない。各種錯体の例としては、Ir4 (CO)12 と表わされるカルボニル錯体が一例として挙げられるが、これに限定されるものではない。
金属を導入するのに、金属の塩もしくは錯体を導入し、その後還元する方法をとる場合には、還元方法は特に限定されない。例えば、過酸化水素、ヒドラジンなどの還元剤を用いてもよいし、水素、窒素などの無機ガスによる還元を行ってもよい。特に、還元する場合は、生じる金属粒子の粒径を小さく制御することができるため、窒素/水素混合ガス中で加熱分解して還元する方法が好ましい。さらに、水素/窒素のモル組成比としては、分解温度を制御し易いという点で、20%以下であることが好ましく、特に10%以下であることが好ましい。
また、加熱分解還元するときの温度は、金属粒子の凝集を防ぐため、400℃以下で行うことが好ましく、さらに好ましくは300℃以下、特に好ましくは250℃以下で加熱分解還元するのがよい。
また、白金と金属Mの合金化を十分に促進させる観点からは、前記加熱分解還元温度の好ましい下限は100℃程度である。また、触媒金属の粒子のサイズは、透過形電子顕微鏡(TEM)で観察したとき、金属粒子の投影面積を円換算した平均粒子径が20nm以下であるようにすることは、前記加熱分解還元温度を100℃〜400℃とし、実質的に酸素ガスを含まない雰囲気下で前記加熱分解還元を実施することにより達成することができる。
なお、カーボンブラック上に白金と上記金属Mとの合金が担持された、本発明の方法に用いるのに好ましい触媒自体は、燃料電池用の触媒として市販されており(例えば、ジョンソン・マッセイ社から市販されているHiSPEC7000(商品名)等)、本発明においてはこのような市販の触媒を好ましく用いることができる。
次に、ヒドロシリル化反応について述べる。
ヒドロシリル化反応は、反応物がエポキシ基、(メタ)アクリロイル基およびイソシアナト基などの反応性基を有する場合においては、一般に反応純度が悪くなる傾向がある。これはエポキシ基、(メタ)アクリロイル基およびイソシアナト基などの反応性基が一部副反応を起こすためと考えられる。本発明で使用するヒドロシリル化反応用触媒は、活性が高くかつ反応純度を高く保てるためにこのような反応物に対しても良好な純度の生成物を与えることができる。
本明細書中において、シロキサニルとは少なくとも1つのSi−O−Si結合を含有する構造を表す。したがって例えばシロキサニル基とは少なくとも1つのSi−O−Si結合を含有する基を、シロキサニル化合物とは少なくとも1つのSi−O−Si結合を含有する化合物を表す。
前記、エポキシ基および(メタ)アクリロイル基から選ばれた少なくとも1種の反応性基を有するシロキサニル化合物は、下記式(A1)〜(A5)から選ばれた少なくとも1種であることが、プラスチック成型体用原料の有用性の点で好ましい。
Figure 0005265106
[ただし、式(A1)〜(A5)中、Rはメチル基または水素、Aはシロキサニル基、Xは水素または加水分解性の基、kは1ないし20の整数を表す。]
すなわち、これら式(A1)〜(A5)の化合物は、それぞれ対応する下記式(B1)〜(B5)の化合物と、H−A [ただしAは式(A1)〜(A5)中のAと同じシロキサニル基を表す。]で表されるシロキサン化合物を、前述のヒドロシリル化反応用触媒の存在下に反応させる本発明の製造方法によって得ることができる。
Figure 0005265106
[式(B1)〜(B5)中、Rはメチル基または水素を表す。Xは水素または加水分解性の基を表す。kは1〜20の整数を表す。Aはシロキサニル基を表す。]
前記式中、Rは水素およびメチル基から選ばれた置換基を表すが、化学的安定性の点からより好ましくはメチル基である。
Xは水素または加水分解性の基を表すが、好適な例は水素、ピラニル基、メチル基、t−ブチル基などのアルキル基、アセチル基、ホルミル基、プロピオニル基などのアシル基、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのシリル基である。Xが加水分解性の基である場合、中でも加水分解あるいは加溶媒分解によって容易に水酸基に変換できるという観点から好ましくはアシル基またはシリル基であり、最も好ましくはシリル基である。
kは1〜20の整数を表すが、親水性と酸素透過性のバランスの点では、より好ましくは1〜10の整数である。
Aはシロキサニル基を表すが、その好適な例は下記式(C1)および式(C2)で表される基である。
Figure 0005265106
[式(C1)中、Q〜Q11はそれぞれが互いに独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。mは0〜200の整数を表し、a、b、cはそれぞれが互いに独立に0〜20の整数を表す。ただしm=a=b=c=0の場合は除く。]
Figure 0005265106
[式中、Q21〜Q27は水素、炭素数1〜18のアルキル基およびフェニル基から選ばれた置換基を表す。nは2〜12の整数を表す。]
前記式(C1)中Q〜Q11はそれぞれが互いに独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基を表すが、アルキル基又はアリール基上の置換基としては、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基などのハロゲン基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基を挙げることができる。もっとも、これらの置換基は存在しない方が好ましい。Q〜Q11の好ましい具体的な例としては水素、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基などのアルキル基、フェニル基、ナフチル基などのアリール基を挙げることができる。これらの中で最も好ましいのはメチル基である。
mは0〜200の整数を表すが、好ましくはm=0である。
a、b、cはそれぞれが互いに独立に0〜20の整数を表し、ただしm=a=b=c=0の場合は除くが、好ましくはa、b、cはそれぞれが互いに独立に0または1の整数を表す。
前記式(C2)中Q21〜Q27は水素、炭素数1〜18のアルキル基およびフェニル基から選ばれた置換基を表す。
21として好適な例は水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェニル基などであるが、得られるプラスチック成形体の化学的安定性の点で特に好適なものはメチル基、エチル基、プロピル基、およびブチル基である。
22〜Q27として好適な例は水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェニル基などであるが、得られるプラスチック成形体の酸素透過性、親水性および破れにくさの点で特に好適なものはメチル基である。
nは2〜12の整数を表すが、得られるプラスチック成形体の酸素透過性、親水性および破れにくさの点で特に好適なnは2〜8の整数であり、さらに好ましくは3〜6の整数である。
前記式(C1)および式(C2)で表される基の中でもAとして特に好適なシロキサニル基はトリス(トリメチルシロキシ)シリル基、ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル基、トリメチルシロキシジメチルシリル基、および下記式(c2−1)で表される基である。
Figure 0005265106
[式中、Q21は前記式(C2)中のQ21と同じ意味を表す。]
次にAが前記式(C2)で表される基である場合、H−Aで表されるシロキサニル化合物、すなわち下記式(D1)で表される化合物法の好適な合成方法を下記する。
Figure 0005265106
まず式 Q21Li で表される化合物と、下記式(E1)で表される化合物を、非プロトン性溶媒中で反応させる(ステップ1)。
Figure 0005265106
ここで式 Q21Li で表される化合物と、式(E1)表される化合物の反応モル比は、0.1:1〜5:1が好ましく、0.2:1〜3.5:1がさらに好ましい。反応温度は−50℃〜50℃が好ましく、−20℃〜40℃がさらに好ましく、−10℃〜30℃が最も好ましい。反応溶媒は非プロトン性溶媒であるが、ヘキサン、ヘプタン、石油ベンジンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒などが好適であり、2種類以上を併用してもよい。反応時間は10分間〜10時間が好ましく、30分〜6時間がさらに好ましい。
次に前記反応系内に、下記式(E2)表される化合物を添加してさらに反応させる(ステップ2)。ただしステップ2は省略してもよい。ステップ2を省略する場合、前記式(D1)においてQ24はQ22と同じ置換基を表し、Q25はQ23と同じ置換基を表す。
Figure 0005265106
ステップ2において、ステップ1で用いた式 Q21Li で表される化合物と、式(E2)の化合物の反応モル比は、0.1:1〜5:1が好ましく、0.2:1〜3.5:1がさらに好ましい。式(E2)の化合物は非プロトン性溶媒に溶かして添加することができる。その場合の溶媒の好適な例はステップ1の反応溶媒の例と同様である。反応温度は−50℃〜50℃が好ましく、−20℃〜40℃がさらに好ましく、−10℃〜30℃が最も好ましい。反応時間は10分間〜10時間が好ましく、30分〜6時間がさらに好ましい。
次に前記反応系内に、下記式(E3)表される化合物を添加してさらに反応させる(ステップ3)。
Figure 0005265106
ステップ3において、ステップ1で用いた式 Q21Li で表される化合物と、式(E3)の化合物の反応モル比は、0.2:1〜5:1が好ましく、0.5:1〜2:1がさらに好ましい。式(E3)の化合物は非プロトン性溶媒に溶かして添加することができる。その場合の溶媒の好適な例はステップ1の反応溶媒の例と同様である。反応温度は−50℃〜50℃が好ましく、−10℃〜40℃がさらに好ましく、0℃〜30℃が最も好ましい。反応時間は10分間〜10時間が好ましく、30分〜6時間がさらに好ましい。
以上の操作により式(D1)で表される化合物(粗体)が得られるので、蒸留法やカラムクロマトグラフィー法などの精製法により精製を行う。精製法としては蒸留法が最も好ましい。
なお、前記式(D1)、(E1)、(E2)および(E3)中における各記号は、前記式(C1)、(C2)および(C2−1)中の同種記号と同じ意味を表す。
式(A1)〜(A5)で表される化合物のいずれか1種以上からなるプラスチック成型体用原料は、前記式(B1)〜(B5)で表される化合物のいずれか1種以上と式 H−A で表される化合物をヒドロシリル化触媒の存在下に反応させて製造することができるが、この反応において、式(B1)〜(B5)で表される化合物のいずれか1種以上(2種以上同時に用いる場合はその合計量)と、式 H−A で表される化合物の反応モル比は、0.5:1〜3:1が好ましく、0.9:1〜2.0:1がさらに好ましい。
本発明におけるヒドロシリル化反応用触媒の使用量は、式(B1)〜(B5)で表される化合物のいずれか1種以上と式 H−A で表される化合物の合計重量の20ppm〜2000ppmの範囲で使用することが好ましい。
ヒドロシリル化反応は溶媒中で行ってもよく、無溶媒で行ってもよい。工業的には無溶媒で行うことが最も好ましい。溶媒の好適な例はヘキサン、ヘプタン、石油ベンジンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒などであり、2種類以上を併用してもよい。反応温度は−10℃〜150℃が好ましく、20℃〜120℃がさらに好ましい。反応時間は10分間〜10時間が好ましく、30分〜6時間がさらに好ましい。
ヒドロシリル化反応は、不活性ガス雰囲気下で行うこともできるが、ヒドロシリル化反応中に反応性基、特に(メタ)アクリロイル基が反応して副生成物が生じることを避けるためには、該ヒドロシリル化反応は1〜60%の酸素を含むガス下で行うことが好ましい。1〜60%の酸素を含むガスは反応液中に吹き込むことも好ましく行われる。1〜60%の酸素を含むガスとしては、酸素と窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオンなどの不活性ガスの混合物からなるガスが好ましく、空気も好適である。
以上の操作により式(B1)〜(B5)で表される化合物のいずれか1種以上からなるプラスチック成型体用原料が得られる。本発明で使用するヒドロシリル化反応用触媒はこの段階でろ過により容易に触媒を取り除くことができる。
またこの段階で、必要に応じて残存原料や低沸点の不純物を、減圧下加熱して除くことが好ましい。その際の加熱は60〜160℃の温度範囲で行うことが、除去効率と純度保持の観点で好ましい。
さらに必要に応じて、蒸留法やカラムクロマトグラフィー法などの精製法により精製を行う。蒸留法としては、より低い温度で実施できる点で減圧蒸留法が好ましく、中でも薄膜蒸留法が好ましい。カラムクロマトグラフィーはシリカまたはシリカゲルを担体として用いて行うことが好ましい。多孔質粒子は1種類で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。精製を行う際には溶媒を用いてもよい。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンなどの各種アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの各種芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エーテル、ケロシン、リグロイン、パラフィンなどの各種脂肪族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの各種ケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、フタル酸ジオクチルなどの各種エステル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルなどの各種エーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、ジメチルスルホキシドなどの各種非プロトン性極性溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレンなどのハロゲン系溶媒、およびフロン系溶媒などである。溶媒は1種類で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の製造方法によって得られるプラスチック成型体用原料は、直接プラスチック成型体用原料として使用することもできるし、プラスチック成型体用原料を製造するための中間原料として使用することもできる。
本発明の製造方法によって得られるプラスチック成型体用原料、および本発明の製造方法によって得られる中間原料から得られるプラスチック成型体用原料は、単独で重合してプラスチック成型体を得ることも可能であるし、他の重合性原料と共重合することによってプラスチック成型体を得ることも可能である。前記プラスチック成型体における本発明によって得られるプラスチック成型体用原料の(共)重合比率は、高酸素透過性と高親水性を両立させるという点からは、他のシロキサニル基含有重合性原料を共重合しない場合は30重量%〜100重量%、より好ましくは50重量%〜99重量%、最も好ましくは60重量%〜95重量%であり、他のシロキサニル基含有重合性原料を共重合する場合は本発明によって得られるプラスチック成型体用原料と他のシロキサニル基含有重合性原料の合計が30重量%〜100重量%、より好ましくは50重量%〜99重量%、最も好ましくは60重量%〜95重量%である。ここで、重量%は重合性成分の重量の合計を100とした数値であり、非重合性成分(例えば重合溶媒)の重量は除外して算出したものである。
前記プラスチック成型体は、紫外線吸収剤や色素、着色剤などを含むものでもよい。また重合性基を有する紫外線吸収剤や色素、着色剤を、共重合した形で含有してもよい。
本発明によって得られるプラスチック成型体用原料を(共)重合する際は、重合をしやすくするために過酸化物やアゾ化合物に代表される熱重合開始剤や、光重合開始剤を添加することが好ましい。熱重合を行う場合は、所望の反応温度に対して最適な分解特性を有するものを選択して使用する。一般的には10時間半減期温度が40〜120℃のアゾ系開始剤および過酸化物系開始剤が好適である。光重合開始剤としてはカルボニル化合物、過酸化物、アゾ化合物、硫黄化合物、ハロゲン化合物、および金属塩などを挙げることができる。これらの重合開始剤は単独または混合して用いられ、およそ1重量%くらいまでの量で使用される。
本発明によって得られるプラスチック成型体用原料を(共)重合する際は、重合溶媒を使用することができる。溶媒としては有機系、無機系の各種溶媒が適用可能であり、例を挙げれば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のアルコール系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、安息香酸メチル等のエステル系溶剤、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン等の脂肪族炭化水素系溶剤、シクロへキサン、エチルシクロへキサン等の脂環族炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、石油系溶剤等各種のものであり、これらは単独あるいは混合して使用することができる。
なお、これらの重合又は共重合は、常法により行なうことができ、例えば、一旦、丸棒や板状等に重合、成形しこれを切削加工等によって所望の形状に加工する方法、モールド重合法、およびスピンキャスト重合法などを適用することにより行なうことができる。
一例として本発明によって得られるプラスチック成型体用原料を含む原料組成物をモールド重合法により重合して眼用レンズを得る場合について、次に説明する。
原料組成物を一定の形状を有する2枚のモールドの空隙に充填する。そして光重合あるいは熱重合を行ってモールドの形状に賦型する。モールドは、樹脂、ガラス、セラミックス、金属等で製作されているが、光重合の場合は光学的に透明な素材が用いられ、通常は樹脂またはガラスが使用される。眼用レンズを製造する場合には、多くの場合、2枚の対向するモールドにより空隙が形成されており、その空隙に原料組成物が充填されるが、モールドの形状や原料組成物の性状によっては眼用レンズに一定の厚みを与えかつ充填した原料組成物の液モレを防止する目的を有するガスケットを併用してもよい。空隙に原料組成物を充填したモールドは、続いて紫外線のような活性光線を照射されるか、オーブンや液槽に入れて加熱されて重合される。光重合の後に加熱重合したり、逆に加熱重合後に光重合する両者を併用する方法もありうる。光重合の場合は、例えば水銀ランプや捕虫灯を光源とする紫外線を多く含む光を短時間(通常は1時間以下)照射するのが一般的である。熱重合を行う場合には、室温付近から徐々に昇温し、数時間ないし数十時間かけて60℃〜200℃の温度まで高めて行く条件が、眼用レンズの光学的な均一性、品位を保持し、かつ再現性を高めるために好まれる。
本発明によって得られるプラスチック成型体は、ドラッグデリバリー用の薬剤吸着体や、コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜などの眼用レンズとして好適であり、中でも眼用レンズ、とりわけコンタクトレンズに特に好適である。
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。
〔測定方法〕本実施例における各種測定は、以下に示す方法で行った。
ガスクロマトグラフィー(以下GCと略す場合がある)分析
下記の条件で行った。
<GC分析条件>
(A)装置と各種パラメータ
・装置:ヒューレットパッカード製GC6890型 または同等品
・検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
・カラム: DB-5 (30m x 0.25 mm x 0.1 mm)または同等品
・キャリアガス:ヘリウム
・Constant flow:1.0 mL/min
・サンプル注入量:2.0 μL
・スプリット比:30:1
・注入口:325℃
・検出器温度:350℃
・オートサンプラー洗浄溶媒:酢酸エチル
・注入口セプタム:Alltech 7/16” HT-X-11 または同等品
(B)温度プログラム
Initial Temperature: 100℃
Initial time: 1 min
Ramp: 10℃/min Final Temp: 320℃ hold for 17 min
(C)サンプル調製
約20 μLの試料を 1.0 mLのヘキサンに溶解。
試料とヘキサンはGC用バイアル瓶に直接入れて混合する。
(D)データ解析条件
Slope Sensitivity: 50
Peak Width: 0.04
Area Reject: 1
Height Reject: 1
Integration Off: from 0 to 4 min
(E)純度の計算
GCクロマトグラムのピーク面積から計算した。
<アセトニトリル溶状試験>
検体を20倍重量のアセトニトリルに溶解し、溶液の状態を目視で観察し、下記の基準で評価した。
A.アセトニトリル溶液が透明。
B.アセトニトリル溶液が若干白濁。
C.アセトニトリル溶液が中程度に白濁。
D.アセトニトリル溶液の白濁が顕著。
なお、アセトニトリル溶状試験の結果は、アセトニトリル溶液が透明であるほど重合物の含有量が少ないことを示すものであるので好ましい。
実施例1
(1)1L三口丸底フラスコに200mL滴下ロートと三方コックを接続し、三方コックは真空ポンプと窒素ラインに接続した。真空ポンプで器具内を減圧しながらヒートガンを用いて器具を加熱した後、窒素を吹き込み常圧に戻した。この操作を3回繰り返し、器具内の水分を除去した。これにヘキサメチルシクロトリシロキサン(22.25g、0.1mol)とトルエン(25.7mL)を投入し、マグネチックスターラーで撹拌した。ヘキサメチルシクロトリシロキサンが完全に溶解した後、フラスコをウォーターバス(室温)に浸漬し、1.6mol/Lブチルリチウム/ヘキサン溶液169ml(0.27mol)を34分間かけて滴下し、1時間室温で撹拌した。フラスコを氷・食塩浴で冷却し、無水テトラヒドロフラン(165mL)にヘキサメチルシクロトリシロキサン(66.75g、0.3mol)を溶解し、この溶液を60分かけて滴下した。冷却した状態で150分間、その後室温で45分間撹拌した。ジメチルクロロシラン(39mL)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、この溶液を45分間かけて滴下した。その後1時間撹拌した。この溶液を約400mLの水で4回(計約1.6L)分液洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。ひだ折り濾紙ろ過にて固形分を除去し、濾液をナス型フラスコに回収し溶媒をエバポレートした。セミミクロ精留装置(相互理化学硝子製作所製、カタログ番号2004)を用いて精製し、下記式(F1)で表される化合物を得た(GC純度99%)。
Figure 0005265106
(2)以下の反応はすべて空気下で行った。ジムロート凝縮管と滴下ロートを接続した三口丸底フラスコに、アリルグリシジルエーテル(2.2g)、“HiSPEC”7000(商品名)触媒(40mg、ジョンソン・マッセイ社製)、トルエン(5.2mL)を加え、オイルバスで80℃に加熱した。その溶液に前記式(F1)で表される化合物(5.2g)を滴下した。反応液を80℃に保ちながらマグネチックスターラーで90分間撹拌したところ原料はほぼ消失した。放冷後、セライト濾過を行い触媒を除いた。濾液をエバポレートし、50mLナス型フラスコに移し、60℃にて加熱撹拌しながら真空ポンプで吸引し、低沸成分を除去し、下記式(F2)で表される化合物を得た。GC純度を下記表1に示した。なお、“HiSPEC”7000(商品名)触媒は、カーボンブラック担体に白金約30重量%、ルテニウム約15重量%を担持させたものであり、白金とルテニウムは合金化しているものである。
Figure 0005265106
比較例1
“HiSPEC”7000(商品名)触媒(40mg)のかわりに“HiSPEC”8000(商品名)触媒(24mg、ジョンソン・マッセイ社製)を使用した他は実施例1と同様に行った。使用した触媒中の白金重量は実施例1と同じであったが、反応を80℃、90分間行った時点では原料が5.0%残存していた。その後80℃、405分まで反応を行った。GC純度を下記表1に示した。実施例1よりも反応純度が低かった。なお、“HiSPEC”8000触媒は、カーボンブラック担体に白金約50重量%を担持させたものである。
比較例2
“HiSPEC”7000(商品名)触媒(40mg)のかわりに白金担持炭素触媒(40mg、和光純薬工業製試薬)を使用した他は実施例1と同様に行った。反応を80℃、90分間行った時点では原料が62.4%残存していた。その後80℃、225分まで反応を行った。GC純度を下記表1に示した。実施例1よりも反応が遅く、反応純度が低かった。なお、使用した触媒は、活性炭担体に白金約5重量%を担持させたものである。
比較例3
“HiSPEC”7000(商品名)触媒(40mg)のかわりに白金担持アルミナ触媒(40mg、関東化学製試薬)を使用した他は実施例1と同様に行った。反応を60℃、180分間、次いで80℃、90分間行った時点では原料が54.5%残存していた。その後80℃でさらに90分間反応させ、続いて100℃で90分間反応させた。GC純度を下記表1に示した。実施例1よりも反応が遅く、反応純度が低かった。なお、使用した触媒は、アルミナ担体に白金約5重量%を担持させたものである。
Figure 0005265106
参考例1
温度計とジムロート冷却管を付けた50mL三口丸底フラスコに実施例1で得た式(F2)で表される化合物(ただしn=3)(6.57g)、メタクリル酸ナトリウム(0.81g)、メタクリル酸(8.58g)、4−メトキシフェノール(0.0207g)、水(0.09g)を投入し、100℃のオイルバスに浸漬し、マグネチックスターラーで4時間撹拌した。反応溶液にヘキサン(15mL)を加え1N水酸化ナトリウム水溶液(30mL)で3回分液洗浄し、有機層を採取した。次いで2.45重量%食塩水(30mL)で3回分液洗浄し、有機層に4−t−ブチルカテコール(5mg)を添加し、無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した。
ひだ折り濾紙ろ過で固形分を除去し、濾液をエバポレートした。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製した。展開溶媒はヘキサン/酢酸エチル混合溶媒を用いた。下記式(F3−1)で表されるシロキサニル化合物および下記式(F3−2)で表されるシロキサニル化合物の混合物が得られた。
Figure 0005265106
GC分析の結果、式(F3−1)で表されるシロキサニル化合物と(F3−2)で表されるシロキサニル化合物の含有量は合計で96%であった。
実施例2
(1) 1L三口丸底フラスコにメタクリル酸(241.2g)、アリルグリシジルエーテル(80.3g)、メタクリル酸ナトリウム(22.7g)、4−メトキシフェノール(1.14g)を投入し、メカニカルスターラーで撹拌した。これをオイルバスに浸漬し、100℃に昇温し、ガスクロマトグラフィー(GC)で反応を追跡しながら4時間加熱撹拌した。空冷後、トルエン(300mL)を加えて1L分液ロートに移し、0.5N水酸化ナトリウム水溶液(300mL)で7回、飽和食塩水(300mL)で3回、この順に分液洗浄した。有機層を採取し、無水硫酸ナトリウムを加えて一晩乾燥した。ろ過により固形分を除去し、濾液を1Lナス型フラスコに回収し、溶媒をエバポレートした。これを500mLナス型フラスコに移し、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(0.23g)を加え、更に濃縮した(収量226.74g)。これにN-ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウムを(0.23g)加え、減圧蒸留した。下記式(F4−1)で表される化合物および式(F4−2)で表される化合物の混合物を得た。
Figure 0005265106
(2) 窒素ラインにつないだジムロート冷却管を付けた200mL三口丸底フラスコに前記(1)で得た式(F4−1)で表される化合物および式(F4−2)で表される化合物の混合物(50g)、ヘキサメチルジシラザン(24.34g)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(0.161g)、サッカリン(0.148g)を投入し、オイルバスに浸漬し、マグネチックスターラーで撹拌しながら100℃に加熱した。昇温中、アンモニアガスが発生した。45分後加熱撹拌を止め、室温に空冷した。反応溶液をいったんろ過して固形分を除いた)。これに2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(0.32g)とN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム(0.32g)を加え、減圧蒸留した。下記式(F5−1)で表される化合物および式(F5−2)で表される化合物の混合物を得た。GC分析の結果、純度は97%であった。
Figure 0005265106
(3) 以下の反応はすべて空気下で行った。200mLナスフラスコに前記(2)で得た式(F5−1)で表される化合物および式(F5−2)で表される化合物の混合物(3.96g)、トルエン(4mL)、“HiSPEC”7000(商品名)触媒(ジョンソン・マッセイ社製、308mg)及び回転子を入れ、上部に塩化カルシウム管を接続したジムロート冷却管を接続した。冷却水を流し、窒素雰囲気下、80℃まで撹拌しながら昇温させた。80℃に到達したら、別容器に計り取った実施例1で得た式(F1)で表される化合物(4.0g)をパスツールピペットでナスフラスコ内の反応液に5分間かけて滴下した。その後60℃で反応を行った。滴下時間を含めた反応時間は30分間であった。反応終了後、触媒を取り除くためにセライト濾過を行った。桐山ロートに濾紙を敷き、セライト−535をロート半分の深さまで入れ、その上から反応液をヘキサンで流しながら減圧濾過を行った。濾過後、ロータリーエバポレータにて濃縮した(水浴:40℃)。濃縮後の反応液を広口の(100mL)ナスフラスコに移し、重合禁止剤としてN-ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウムを反応液の約0.1重量%添加した。回転子を入れてスタンドに固定した。常温で真空ポンプで吸引しはじめ、泡がほとんど出なくなるまで引き続けた。真空ポンプの上部弁を全開にしたら、反応液の入ったナスフラスコをオイルバスに浸し、140℃に昇温した。140℃になった時点から1時間撹拌しながら真空ポンプで吸引し続けて低沸点物を除去した。下記式(F6−1)で表される化合物および式(F6−2)で表される化合物の混合物を得た。GC分析の結果、式(F6−1)で表される化合物および式(F6−2)で表される化合物の混合物の純度は97%であった。
Figure 0005265106
参考例2
実施例2で得た式(F6−1)で表される化合物および式(F6−2)で表される化合物の混合物(6.34g)に対し、メタノール(19.02g)と酢酸(3.17g)を混合し、均一になるように軽く振り混ぜた後、常温で30分間放置した。時間が経過した時点で、メタノールをロータリーエバポレータにて除去した。
濃縮液(6.34g)にヘキサン(25.36g)加えた後、分液漏斗を用いて純水(25.36g)で3回洗浄を行った。次に同量の飽和炭酸水素ナトリウム溶液(25.36g)で2回洗浄し、最後に同量の純水(25.36g)で3回洗浄を行った。ヘキサン層のみを三角フラスコにとり、無水硫酸ナトリウムを入れて脱水した。脱水後、ロータリーエバポレータで濃縮した。
次に濃縮後の生成物のうち2.0gをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。展開溶媒はヘキサン:酢酸エチルの混合溶媒を用いて行った。下記式(F3−1)で表される化合物および式(F3−2)で表される化合物の混合物を得た。GC分析の結果、式(F3−1)で表される化合物および式(F3−2)で表される化合物の混合物の純度は96%であった。
Figure 0005265106
実施例3
以下の反応はすべて空気下で行った。ジムロート凝縮管と滴下ロートを接続した三口丸底フラスコに、アリルグリシジルエーテル(2.2g)、“HiSPEC”7000(商品名)触媒(40mg、ジョンソン・マッセイ社製)、トルエン(5.2mL)を加え、オイルバスで80℃に加熱した。その溶液に下記式(F7)で表される化合物(5.2g)を滴下した。反応液を加熱しながらマグネチックスターラーで90分間撹拌したところ原料はほぼ消失した。放冷後、セライト濾過を行い触媒を除いた。濾液をエバポレートし、50mLナス型フラスコに移し、60℃にて加熱撹拌しながら真空ポンプで吸引し、低沸成分を除去し、下記式(F8)で表される化合物を得た。GC純度は97%であった。
Figure 0005265106
Figure 0005265106
参考例3
300mLのナスフラスコに実施例3に示した方法で得た式(F8)で表されるエポキシシラン(100g)、メタクリル酸(51.7g)、メタクリル酸ナトリウム(9.6g)、p−メトキシフェノール(5.5g)を加え、空気雰囲気下で100℃に加熱して撹拌した。
GCで式(F8)で表されるエポキシシランの面積%が0.1%以下になるのを確認した後、反応液を室温まで冷却した。反応液にヘキサン150mLを加え、1N水酸化ナトリウム水溶液(250mL)で3回、2.45%食塩水(175mL)で3回洗浄し、有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過してエバポレータで溶媒を留去した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー法で精製した。展開溶媒はヘキサン/酢酸エチル混合溶媒を用いた。下記式(F9−1)で表される化合物および下記式(F9−2)で表される化合物の混合物が得られた。
Figure 0005265106
GC分析の結果、式(F9−1)で表される化合物および式(F9−2)で表される化合物の純度は合計で96%であった。
参考例4
参考例1で得た式(F3−1)で表される化合物および式(F3−2)で表される化合物の混合物(31.6重量部)、参考例3で得た式(F9−1)で表される化合物および式(F9−2)で表される化合物(28.6重量部)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(6.1重量部)、N,N−ジメチルアクリルアミド(24.5重量部)、テトラエチレングリコールジメタクリレート(1重量部)、ポリビニルピロリドン(K90)(7.1重量部)、溶媒として3,7−ジメチル−3−オクタノール(17重量部)およびCGI1850(CIBA社、1.02重量部)を混合し撹拌した。均一で透明なモノマー混合物が得られた。このモノマー混合物をアルゴン雰囲気下で脱気した。窒素雰囲気下のグローブボックス中で透明樹脂(Ticona Polymers 社製“Topas”)製のコンタクトレンズ用モールドに注入し、フィリップス社TL20W/03T紫外線灯を用いて光照射(45℃、20分間)して重合し、コンタクトレンズ状サンプルを得た。得られたレンズ状サンプルを、イソプロピルアルコールと水の50:50(重量)混合物に浸漬してモールドから剥がし、続いてイソプロピルアルコールに浸漬、イソプロピルアルコールと水の50:50(重量)混合物に浸漬、さらに純水に浸漬した。最後にバイアル瓶中のホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬しバイアル瓶を密封した。該バイアル瓶をオートクレーブに入れ、120℃で30分間煮沸処理を行った。得られたコンタクトレンズは装用テストの結果、良好な装用感を有していた。
参考例5
参考例1で得た式(F3−1)で表される化合物および式(F3−2)で表される化合物の混合物のかわりに参考例2で得た式(F3−1)で表される化合物および式(F3−2)で表される化合物の混合物を用いた他は参考例4と同様に行った。得られたコンタクトレンズは装用テストの結果、良好な装用感を有していた。
実施例2
以下の反応はすべて窒素下で行った。200mLナスフラスコに前記式(F5−1)で表される化合物および式(F5−2)で表される化合物の混合物(3.96g)、トルエン(4mL)、“HiSPEC”7000(商品名)触媒(ジョンソン・マッセイ社製、308mg)及び回転子を入れ、上部に塩化カルシウム管を接続したジムロート冷却管を接続した。冷却水を流し、窒素雰囲気下、60℃まで撹拌しながら昇温させた。60℃に到達したら、別容器に計り取った前記式(F1)で表される化合物(4.0g)をシリンジでナスフラスコ内の反応液に5分間かけて滴下した。その後60℃で反応を行った。滴下時間を含めた反応時間は60分間であった。反応終了後、触媒を取り除くためにセライト濾過を行った。桐山ロートに濾紙を敷き、セライト−535をロート半分の深さまで入れ、その上から反応液をヘキサンで流しながら減圧濾過を行った。濾過後、ロータリーエバポレータにて濃縮した(水浴:40℃)。濃縮後の反応液をアセトニトリル溶状試験に供した。結果を表2に示した。濃縮後の反応液を広口の(100mL)ナスフラスコに移し、重合禁止剤としてN-ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウムを反応液の約0.1重量%添加した。回転子を入れてスタンドに固定した。常温で真空ポンプで吸引しはじめ、泡がほとんど出なくなるまで引き続けた。真空ポンプの上部弁を全開にしたら、反応液の入ったナスフラスコをオイルバスに浸し、140℃に昇温した。140℃になった時点から1時間撹拌しながら真空ポンプで吸引し続けて低沸点物を除去した。下記式(F6−1)で表される化合物および式(F6−2)で表される化合物の混合物を得た。GC分析により得られた、式(F6−1)で表される化合物および式(F6−2)で表される化合物の混合物の純度を表2に示した。
比較例4
“HiSPEC”7000(商品名)触媒(40mg)のかわりに表2に示す触媒を使用した他は実施例2と同様に行った。アセトニトリル溶状試験結果およびGC純度を表2に示した。
比較例5
“HiSPEC”7000(商品名)触媒(40mg)のかわりに白金担持炭素触媒(40mg、和光純薬工業製試薬)を使用した他は実施例2と同様に行った。アセトニトリル溶状試験結果およびGC純度を表2に示した。
実施例3
以下の反応はすべて空気下で、かつ反応液中に空気をバブリングしながら実施した。また、反応温度を140℃とした。それ以外は実施例2と同様に行った。アセトニトリル溶状試験結果およびGC純度を表2に示した。
比較例6
“HiSPEC”7000(商品名)触媒(40mg)のかわりに表2に示す触媒を使用した他は実施例3と同様に行った。アセトニトリル溶状試験結果およびGC純度を表2に示した。
比較例7
“HiSPEC”7000(商品名)触媒(40mg)のかわりに白金担持炭素触媒(40mg、和光純薬工業製試薬)を使用した他は実施例と同様に行った。アセトニトリル溶状試験結果およびGC純度を表2に示した。
実施例4
以下の反応はすべて窒素下で、かつ反応液中に窒素をバブリングしながら実施した。また、反応温度を140℃とした。それ以外は実施例2と同様に行った。アセトニトリル溶状試験結果およびGC純度を表2に示した。
比較例8
“HiSPEC”7000(商品名)触媒(40mg)のかわりに表2に示す触媒を使用した他は実施例4と同様に行った。アセトニトリル溶状試験結果およびGC純度を表2に示した。
比較例9
“HiSPEC”7000(商品名)触媒(40mg)のかわりに白金担持炭素触媒(40mg、和光純薬工業製試薬)を使用した他は実施例4と同様に行った。アセトニトリル溶状試験結果およびGC純度を表2に示した。
Figure 0005265106
本発明は、反応性基の共存した基質について、酸素存在下でもヒドロシリル化を迅速に遂行することが可能で、なおかつ反応純度が高いプラスチック成型体用原料の製造方法を提供することを目的とする。本発明によって得られるプラスチック成型体用原料を重合して得られるプラスチック成形体は高酸素透過性、高親水性であり、しかも破れにくい性質を有することが可能である。プラスチック成型体としては、ドラッグデリバリー用の薬剤吸着体や、コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜、メガネレンズなどの眼用レンズとして好適であり、中でもコンタクトレンズに特に好適である。

Claims (4)

  1. エポキシ基および(メタ)アクリロイル基から選ばれた少なくとも1種の反応性基および炭素炭素二重結合を有する化合物と、水素−ケイ素結合を有するシロキサン化合物を、ヒドロシリル化反応用触媒の存在下に反応させることを含む、エポキシ基および(メタ)アクリロイル基から選ばれた少なくとも1種の反応性基を有するシロキサニル化合物からなるプラスチック成型体用原料の製造方法において、前記ヒドロシリル化反応用触媒が、白金と、白金以外の1種以上の金属が、カーボンブラックに担持されたヒドロシリル化反応用触媒であり、前記白金以外の1種以上の金属が、ルテニウム、ロジウム、金、イリジウム、パラジウムおよび銀の群から選ばれた1種以上の金属であることを特徴とするプラスチック成型体用原料の製造方法。
  2. 前記反応を、1〜60%の酸素を含むガス下で行う請求項1記載の方法。
  3. 前記エポキシ基および(メタ)アクリロイル基から選ばれた少なくとも1種の反応性基を有するシロキサニル化合物が、下記式(A1)〜(A5)から選ばれた少なくとも1種である請求項1又は2記載の方法。
    Figure 0005265106
    [ただし、式(A1)〜(A5)中、Rはメチル基または水素、Aはシロキサニル基、Xは水素または加水分解性の基、kは1ないし20の整数を表す。]
  4. 前記プラスチック成型体が眼用レンズである請求項1ないしのいずれか1項に記載の方法。
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