JP6267101B2 - 眼科デバイス製造用モノマー - Google Patents
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Description
さらに本発明は、上記化合物からなる眼科デバイス用モノマーおよび前記モノマーを重合成分としてなる重合体を提供する。
下記式(5)で表される(メタ)アクリル酸ハライドとを
反応させる工程を含む。上記の通り、当該反応により得られるシリコーン化合物は上記(II)の結合位置のみが異なる2以上の構造異性体の混合物であってよい。
下記式(7)で表される化合物(以下、アルケニルトリオール化合物という)を付加反応させて製造することができる。
下記式(III)で表される化合物とを、
付加反応させる工程を含む。
ガスクロマトグラフィー(GC)測定条件
ガスクロマトグラフ:Agilent社製
検出器:FID、温度300℃
キャピラリーカラム:J&W社 HP−5MS(0.25mm×30m×0.25μm)
昇温プログラム:50℃(5分)→10℃/分→250℃(保持)
注入口温度:250℃
キャリアガス:ヘリウム(1.0ml/分)
スプリット比: 50:1
注入量:1μl
下記式(23)で表される6,7,8−トリヒドロキシ−1−オクテン12.0g(0.075mol)、
0ppm(3H)、0.1ppm(18H)、0.4ppm(2H)、1.3ppm(6H)、1.5ppm(2H)、1.9ppm(3H)、2.5ppm(2H)、3.5〜4.3ppm(4H)、5.5ppm(1H)、6.1ppm(1H)。
上記式(23)で表される6,7,8−トリヒドロキシ−1−オクテン6.4g(0.04mol)、脱塩酸剤トリエチルアミン5.1g(0.05mol)、ヘキサン50gを、マグネチックスターラー、ジムロート、温度計、滴下ロートを付けた、200ミリリットルフラスコに仕込み、フラスコを水浴中で冷却しながら、メタクリル酸クロライド4.8g(0.046mol)とヘキサン5gの混合物を0.5時間かけて滴下した。内温は20℃から30℃まで上昇した。水浴をはずし、上記式(23)で表される化合物のピークをGCでモニターしながら室温で熟成した。10時間後に、上記式(23)で表される化合物のピークが、GCでの検出限界以下になったので、反応液にイオン交換水50g加え水洗した。静置分離して水層をカットした後、さらに2回水洗した。有機層から溶媒のヘキサン等を減圧ストリップすることにより、無色透明液体の生成物8.7g(0.038mol、収率96%)を得た。1H−NMR分析により、下記式(27)で表され、3つの構造異性体の混合物、すなわち、X1がメタクリル基であり且つX2及びX3が水素原子である化合物と、X2がメタクリル基であり且つX1及びX3が水素原子である化合物と、X3がメタクリル基であり且つX1及びX2が水素原子である化合物の混合物であることが確認された。GC測定による下記式(27)で表される構造を有するシリコーン化合物の含有率は、構造異性体の混合物として、化合物全体の質量のうち96.6質量%であった。
1H−NMR分析で、上記(26)で表され、3つの構造異性体の混合物、すなわち、X1がメタクリル基であり且つX2及びX3が水素原子である化合物と、X2がメタクリル基であり且つX1及びX3が水素原子である化合物と、X3がメタクリル基であり且つX1及びX2が水素原子である化合物の混合物であることが確認された(0.019mol、収率95%)。GC測定による上記式(26)で表される構造を有するシリコーン化合物の含有率は、構造異性体の混合物として、化合物全体の質量のうち94.9質量%であった。
特開2007−186709号公報(特許文献1)の実施例1に記載の方法に従い、シリコーン化合物を合成した。1H−NMR分析で、下記式(28)及び式(29)で表される構造異性体の混合物であった(以下、シリコーン化合物2という)。GC測定による下記式(28)及び式(29)で表される構造を有するシリコーン化合物の含有率は、構造異性体の混合物として、化合物全体の質量のうち89.4質量%であった。
特表2009−542850号公報(特許文献3)の実施例2に記載の方法に従い、シリコーン化合物を合成した。1H−NMR分析で、下記式(30)及び(31)で表される化合物の混合物であった(以下、シリコーン化合物3という)。GC測定による下記式(30)及び(31)で表される構造を有するシリコーン化合物の含有率は、混合物として、化合物全体の質量のうち95.6質量%であった。
特表2013−525512号公報(特許文献4)の合成例5〜8及び実施例2に記載の方法に従い、下記式(32)で表される化合物を合成した(以下、シリコーン化合物4という)。該シリコーン化合物のGCによる純度は94.3質量%であった。
特表2013−525512号公報(特許文献4)の合成例16〜18に記載の方法に従い、下記式(33)で表される化合物を合成した(以下、シリコーン化合物5という)。該シリコーン化合物のGCによる純度は94.2質量%であった。
[実施例3]
実施例1で得たシリコーン化合物1(6質量部)、N,N−ジメチルアクリルアミド(3.0質量部)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(0.5質量部)、トリエチレングリコールジメタクリレート(1質量部)、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート(0.5質量部)、及びダロキュア1173(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製、0.05質量部)を撹拌混合し、モノマー混合物1を得た。
比較例1〜4では、シリコーン化合物1を、合成例1〜4で得たシリコーン化合物2〜5に各々替えた他は実施例3と同じ組成及び方法にてモノマー混合物を調製した(シリコーン化合物2、3、4、5の順にモノマー混合物2、3、4、5と称す)。
比較例5では、シリコーン化合物1を、下記式(34)及び式(35)で表される化合物の混合物(SiGMA、Gelest社製、式(34)及び式(35)で表される化合物の合計として純度96.2質量%)に替えた他は実施例3と同じ組成及び方法にてモノマー混合物を調製した(モノマー混合物6と称す)。
(1)他の重合性モノマーとの相溶性
上記で得た各モノマー混合物の外観を目視により観察した。シリコーン化合物と他の(メタ)アクリル化合物との相溶性が良好である混合物は無色透明になるが、相溶性が悪い混合物は濁りを生じる。結果を下記表1に示す。
上記で得た各モノマー混合物をアルゴン雰囲気下で脱気した。該混合液を、石英ガラス板2枚をはさんだ鋳型に流し込み、超高圧水銀ランプで1時間照射して厚さ約0.3mmのフィルムを得た。該フィルムの外観を目視観察した。結果を下記表1に示す。
上記(2)で製造したフィルムに対して、接触角計CA−D型(協和界面科学株式会社製)を用い、液適法にて水接触角(°)の測定を行った。結果を下記表1に示す。
上記(2)で製造したフィルムを37℃リン酸緩衝液(PBS(−))に24時間浸漬した。PBS(一)浸漬前および24時間浸漬した後の各フィルムを、公知の人工脂質液中にて、37℃±2℃にて8時間インキュベートした。その後、PBS(−)にて濯ぎ洗いをし、0.1%スダンブラック−胡麻油溶液に浸漬した。浸漬前後で染色状態に差異が確認されない場合を○、確認された場合を×とした。結果を下記表1に示す。
上記(2)に従いフィルムを2枚作製し、その内の1枚の表面水分を拭き取った後に37℃リン酸緩衝液(PBS(一))に24時間浸漬した。PBS(一)に浸漬していないフィルムおよび24時間浸漬後のフィルム各々を幅2.0mmのダンベル形状にカットし、試験サンプルの上下端を冶具で挟み、一定速度で引張続けた際の破断強度および破断伸度を、破断試験機AGS−50NJ(株式会社島津製作所製)を用いて測定した。PBS(一)に浸漬していないフィルムと浸漬したフィルムにおいて、破断強度と破断伸度の変化が夫々10%以内の場合は○とし、いずれか一方に10%を超える減少が認められる場合は×とした。結果を下記表1に示す。
Claims (14)
- 上記請求項1記載の式(I)で表され、上記(II)で表される基の結合位置のみが異なる2つ又は3つの構造異性体の混合物、すなわち、X1が上記(II)で表される基であり且つX2及びX3が水素原子である上記請求項1記載の化合物と、X2が上記(II)で表される基であり且つX1及びX3が水素原子である上記請求項1記載の化合物と、X3が上記(II)で表される基であり且つX1及びX2が水素原子である上記請求項1記載の化合物とから選ばれる2つ又は3つの混合物。
- 上記式(I)において各特定の一のn、R1、R2、R3、及びR4を有する特定の一の構造を有する1種が化合物の質量全体のうち90質量%超を成す、請求項1記載の化合物。
- 上記式(I)において各特定の一のn、R 1 、R 2 、R 3 、及びR 4 を有し上記(II)で表される基の結合位置のみが異なる2つ又は3つの構造異性体が、前記混合物の質量全体のうち90質量%超を成す、請求項2記載の混合物。
- 式(I)において、nは2または3であり、R1がメチル基であり、R2がペンチレン基であり、R3がメチル基であり、R4がメチル基である、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物又は混合物。
- 請求項1、3及び5のいずれか1項記載の化合物と、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3―ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N−メチル(メタ)アクリルアミド、クロトン酸、桂皮酸、ビニル安息香酸、及び(メタ)アクリル基を有するシリコーンモノマーから選ばれる1種以上とを重合して得られる、重合体。
- 請求項6記載の重合体を用いてなる眼科デバイス。
- 下記式(I)で表される化合物の製造方法であって
下記式(4)で表されるシリコーン化合物と
下記式(5)で表される(メタ)アクリル酸ハライドとを
反応させる工程を含む、製造方法。 - 前記反応を酸捕捉剤の存在下で行う、請求項8記載の製造方法。
- 酸捕捉剤がトリエチルアミンである、請求項9記載の製造方法。
- 上記式(4)において各特定の一のn、R2、R3及びR4を有する1種が、化合物の質量全体のうち95質量%超を成す、請求項11記載の製造方法。
- 下記式(I)で表される化合物の製造方法であって
下記式(6)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンと、
下記式(III)で表される化合物とを、
付加反応させる工程を含む、製造方法。 - 上記式(I)において各特定の一のn、R1、R2、R3、及びR4を有する特定の一の構造を有する化合物の量が、前記製造方法により得られる化合物の質量全体のうち90質量%超を成す(但し、該特定の一の構造を有する化合物とは上記(II)で表される基の結合位置のみが異なる構造異性体を含んでいてよい)、請求項8〜13のいずれか1項記載の製造方法。
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