JP5263855B2 - 複合酸化物からなる触媒 - Google Patents
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Description
すなわち、プロパンまたはイソブタンを気相接触酸化または気相接触アンモ酸化し、対応する不飽和カルボン酸または不飽和ニトリルを製造するにあたり、Mo−Vを含有する酸化物触媒に希土類元素等を添加した触媒が有効であり、従来から多くの研究がなされてきた。
特許文献4では、焼成後に得られた触媒に、溶液として所望の元素を添加する含浸法について開示されている。この場合、触媒粒子表面および細孔表面にのみ添加成分が分布するため、粒子内部での均一性が良好でないばかりか、含浸操作後に再度焼成が必要となり、操作が煩雑と考えられるばかりか、含浸溶液中に、他の金属成分が溶出し、反応性能が低下する恐れがあること等の問題点があった。
(1)少なくともMo、V、成分X(成分Xはアルカリ土類金属元素および希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上の元素)、成分Y(成分YはTe、Sbから選ばれる少なくとも1種以上の元素)およびNbを含む複合酸化物触媒であって、シリカを含む担体に担持され、成分Xが触媒粒子内で均一に分布しており、複合酸化物触媒粒子の断面を組成分析した時の成分XとSiの信号強度比の分散値Dxが、0<Dx<0.5の範囲にあることを特徴とする、プロパンまたはイソブタンの気相接触アンモ酸化反応に用いられる複合酸化物触媒。
(2)成分XがSc、Y(イットリウム)、La、Ce、Pr、Ybから選ばれる少なく
とも1種以上の元素であることを特徴とする上記(1)の複合酸化物触媒。
(3)該複合酸化物触媒が、SiO2換算で20〜60重量%のシリカに担持されている
ことを特徴とする上記(1)又は(2)の複合酸化物触媒。
(4)少なくともMo化合物、V化合物、X化合物、成分YおよびNbを水性溶媒に溶解して得た混合液又は該混合液に他の原料化合物を含む混合液を加えて得た混合液にシリカを混合し、得られた原料調合液を噴霧乾燥して乾燥粉体を得て、この乾燥粉体を焼成することを特徴とする上記(1)〜(3)に記載のプロパンまたはイソブタンの気相接触アンモ酸化反応に用いられる複合酸化物触媒の製造方法。
Mo1VaNbbYcXdOn (1)
(式中、a、b、c、d、nはMo1原子当たりの原子比を表し、aは0.01≦a≦1、bは0.01≦b≦1、cは0.01≦c≦1、dは0<d<1、そしてnは構成金属の原子価によって決まる数である。)
成分XのMo1原子当たりの原子比であるdは、0.001≦d<1が好ましく、0.001≦d<0.1が更に好ましく、0.002≦d<0.01が特に好ましい。成分Xの元素としては、Sr、Ba、Sc、Y(イットリウム)、La、Ce、Pr、Ybが好ましく、Ceが特に好ましい。
成分YのMo1原子当たりの原子比であるcは、0.01〜0.6が好ましく、0.1〜0.4が更に好ましい。成分Yの元素としては、Te、Sbが好適に用いられるが、工業的にはSbを用いることが好ましい。
ここで、EPMAとは、Electron Probe X−ray Microanalyzer (但し、このX−rayを省略して呼ばれることもある。)の通称であり、この分析装置は、加速された電子線を物質に照射することによって得られる特性X線を観測することにより、電子線を当てた微小領域(スポット)の組成分析を行うことができる装置である。このEPMAによって、一般に、触媒粒子や担体粒子等の固体粒子の断面について、特定元素の濃度分布や組成変化の情報が得られる。
すなわち、まず、測定しようとする粒子を適当なマトリックス樹脂中に包埋させ、これを研磨し、埋設した触媒粒子の断面が見えるまで全体を削る。次いで、断面の見えた触媒粒子について次のようにしてEPMA測定を行う。
(1)EPMA測定における観測視野内に上記触媒粒子の断面がくるように試料の位置を設定する。
(2)該触媒粒子断面に電子線を照射し、電子線を当てた部分から出てくるシリコンまたは成分Xの特性X線の強度をカウントし、分析する領域を電子線で走査することによって面分析を行う。
(I)原料を調合する工程
(II)工程(I)で得られた原料調合液を乾燥し、触媒前駆体を得る工程
(III)工程(II)で得られた触媒前駆体を焼成する工程
原料とは、工程(I)で用いるものである。本発明の複合酸化物触媒を調製するにあたり、金属の原料は特に限定されないが、例えば、下記の化合物を用いることができる。
Nbの原料としては、ニオブ酸、ニオブの無機酸塩およびニオブの有機酸塩を用いることができる。特にニオブ酸が良い。ニオブ酸はNb2O5・nH2Oで表され、ニオブ水酸化物または酸化ニオブ水和物とも称される。更にジカルボン酸/ニオブのモル比が1〜4のNb原料液として用いることが好ましい。ジカルボン酸はシュウ酸が好ましい。
Sbの原料としては三酸化二アンチモン〔Sb2O3〕が好ましい。
Teの原料としてはテルル酸〔H6TeO6〕が好ましい。
シリカの原料にはシリカゾルを用いることができるが、シリカ原料の一部または全量に、粉体シリカを用いることもできる。該粉体シリカは、高熱法で製造されたものが好ましい。さらに、該粉体シリカは水に分散させて使用することが尚好ましい。
以下に、工程(I)〜(III)からなる本発明の好ましい触媒調製例を説明する。
Mo化合物、V化合物、X成分、必要によりその他原料となる成分を水に添加し、加熱して混合液(A)を調製する。この時、容器内は窒素雰囲気でもよい。Nbを含ませる場合には、Nb化合物とジカルボン酸を水中で加熱撹拌して混合液(B0)を調製する。更に、混合液(B0)に、過酸化水素を添加し、混合液(B)を調製してもよい。この時、H2O2/Nb(モル比)は0.5〜20、特に、1〜10が好ましい。混合液(B0)又は(B)には更にシュウ酸を加えることもできる。
目的とする組成に合わせて、混合液(A)、混合液(B0)又は(B)を好適に混合して、原料調合液を得る。
本発明のアンモ酸化用触媒がシリカ担持触媒の場合、シリカゾルを含むように原料調合液が調製される。シリカゾルは適宜添加することができる。
工程(I)で得られた原料調合液を噴霧乾燥法によって乾燥させ、乾燥粉体を得る。噴霧乾燥法における噴霧化は遠心方式、二流体ノズル方式または高圧ノズル方式を採用することができる。乾燥熱源は、スチーム、電気ヒーターなどによって加熱された空気を用いることができる。熱風の乾燥機入口温度は150〜300℃が好ましい。
乾燥工程で得られた乾燥粉体を焼成することによって酸化物触媒を得る。焼成は窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどの実質的に酸素を含まない不活性ガス雰囲気下、好ましくは、不活性ガスを流通させながら、500〜800℃、好ましくは600〜700℃で実施する。焼成時間は0.5〜20時間、好ましくは1〜8時間である。
焼成は、回転炉、トンネル炉、管状炉、流動焼成炉等を用いて行うことができる。焼成は反復することができる。
焼成工程の前に、乾燥粉体を大気雰囲気下または空気流通下で200〜400℃、1〜5時間で前焼成することも好ましい。
プロパンまたはイソブタンとアンモニアの供給原料は必ずしも高純度である必要はなく、工業グレードのガスを使用できる。
プロパンまたはイソブタンの気相接触酸化は以下の条件で行うことが出来る。
反応に供給する酸素のプロパンまたはイソブタンに対するモル比は0.1〜6、好ましくは0.5〜4である。
反応圧力は5×104〜5×105Pa、好ましくは1×105〜3×105Paである。
接触時間は0.1〜10(sec・g/cc)、好ましくは0.5〜5(sec・g/cc)である。本発明において、接触時間は次式で決定される。
接触時間(sec・g/cc)=(W/F)×273/(273+T)
ここで、W、F及びTは次のように定義される。
W=充填触媒量(g)
F=標準状態(0℃、1.013×105Pa)での原料混合ガス流量(Ncc/sec)
T=反応温度(℃)
反応に供給する酸素のプロパンまたはイソブタンに対するモル比は0.1〜6、好ましくは0.5〜4である。
反応に供給するアンモニアのプロパンまたはイソブタンに対するモル比は0.3〜1.5、好ましくは0.7〜1.2である。
反応温度は350〜500℃、好ましくは380〜470℃である。
反応圧力は5×104〜5×105Pa、好ましくは1×105〜3×105Paである。
接触時間は0.1〜10(sec・g/cc)、好ましくは0.5〜5(sec・g/cc)である。
反応方式は、固定床、流動床、移動床など従来の方式を採用できるが、反応熱の除去が容易な流動床反応器が好ましい。
また、本発明の反応は、単流式であってもリサイクル式であってもよい。
以下に本発明の複合酸化物触媒について、触媒の調製実施例およびプロパンの気相接触アンモ酸化反応によるアクリロニトリルの製造実施例を用いて説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれら実施例に限定されるものではない。
特開平11−253801号公報に倣って、以下の方法でニオブ混合液を調製した。
水2552gにNb2O5として80重量%を含有するニオブ酸352gとシュウ酸二水和物〔H2C2O4・2H2O〕1344gを混合した。仕込みのシュウ酸/ニオブのモル比は5.03、仕込みのニオブ濃度は0.50(mol−Nb/Kg−液)である。この液を95℃で1時間加熱撹拌することによって、ニオブが溶解した混合液を得た。この混合液を静置、氷冷後、固体を吸引濾過によって濾別し、均一なニオブ混合液を得た。このニオブ混合液のシュウ酸/ニオブのモル比は下記の分析により2.52であった。
るつぼにこのニオブ混合液10gを精秤し、95℃で一夜乾燥後、600℃で1時間熱処理し、Nb2O50.8228gを得た。この結果から、ニオブ濃度は0.618(mol−Nb/Kg−液)であった。
300mlのガラスビーカーにこのニオブ混合液3gを精秤し、約80℃の熱水200mlを加え、続いて1:1硫酸10mlを加えた。得られた混合液をホットスターラー上で液温70℃に保ちながら、攪拌下、1/4規定KMnO4を用いて滴定した。KMnO4によるかすかな淡桃色が約30秒以上続く点を終点とした。シュウ酸の濃度は、滴定量から次式に従って計算した結果、1.558(mol−シュウ酸/Kg)であった。
2KMnO4+3H2SO4+5H2C2O4→K2SO4+2MnSO4+10CO2+8H2O
得られたニオブ混合液は、下記の触媒調製のニオブ混合液(B0)として用いた。
仕込み組成式がMo1V0.21Nb0.09Sb0.25Ce0.005On/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
水4584gにヘプタモリブデン酸アンモニウム〔(NH4)6Mo7O24・4H2O〕を915.0g、メタバナジン酸アンモニウム〔NH4VO3〕を127.3g、三酸化二アンチモン〔Sb2O3〕を188.8g、および硝酸セリウム6水和物[Ce(NO3)3・6H2O]を11.25g加え、攪拌しながら90℃で2時間30分に加熱して混合液A−1を得た。
ニオブ混合液(B0)754.6gに、H2O2として30wt%を含有する過酸化水素水を105.8g添加し、室温で10分間攪拌混合して、混合液B−1を調製した。
得られた混合液A−1を70℃に冷却した後にSiO2として30.2wt%を含有するシリカゾル2980gを添加し、更に、H2O2として30wt%含有する過酸化水素水220.4gを添加し、50℃で1時間撹拌を続けた。次に混合液B−1を添加して原料調合液を得た。
得られた原料調合液を、遠心式噴霧乾燥器に供給して乾燥し、微小球状の乾燥粉体を得た。乾燥機の入口温度は210℃、そして出口温度は120℃であった。
得られた乾燥粉体480gを直径3インチのSUS製焼成管に充填し、5.0NL/minの窒素ガス流通下、管を回転させながら、640℃で2時間焼成して触媒を得た。
得られた酸化物触媒に対して、島津製作所製EPMA1600を用いてEPMA測定を行った。測定条件は、加速電圧0−30kV、Step幅1.0μm、スポット径1.0μmであった。Si測定時の分光結晶にはLIF(フッ化リチウム)(200面を使用)、Ce測定時にはPET(ポリエチレンテレフタラート)(002面を使用)を用いた。検出器には、Krイグザトロン検出器(比例計数管)を使用した。得られた結果を表1に示す。
内径25mmのバイコールガラス流動床型反応管に調製して得られた触媒を35g充填し、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:1:3:18のモル比の混合ガスを接触時間2.8(sec・g/cc)で供給した。反応開始後、5時間後に得られた結果を表1に、1200時間後および2400時間後に得られた結果を表2に示す。
(触媒の調製)
仕込み組成式がMo1V0.21Nb0.09Sb0.25Ce0.005On/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
水4602gにヘプタモリブデン酸アンモニウム〔(NH4)6Mo7O24・4H2O〕を918.5g、メタバナジン酸アンモニウム〔NH4VO3〕を127.8g、三酸化二アンチモン〔Sb2O3〕を189.6g、および水酸化セリウム[Ce(OH)4]を4.46g加え、攪拌しながら90℃で2時間30分に加熱して混合液A−2を得た。
ニオブ混合液(B0)757.5gに、H2O2として30wt%を含有する過酸化水素水を106.2g添加し、室温で10分間攪拌混合して、混合液B−2を調製した。
得られた混合液A−2を70℃に冷却した後にSiO2として30.2wt%を含有するシリカゾル2980gを添加し、次に混合液B−2を添加して原料調合液を得た。
得られた原料調合液を、遠心式噴霧乾燥器に供給して乾燥し、微小球状の乾燥粉体を得た。乾燥機の入口温度は210℃、そして出口温度は120℃であった。
得られた乾燥粉体480gを直径3インチのSUS製焼成管に充填し、5.0NL/minの窒素ガス流通下、管を回転させながら、640℃で2時間焼成して触媒を得た。
得られた酸化物触媒に対して実施例1と同様の方法でEPMA測定を行った。得られた結果を表1に示す。
内径25mmのバイコールガラス流動床型反応管に調製して得られた触媒を35g充填し、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:1:3:18のモル比の混合ガスを接触時間2.8(sec・g/cc)で供給した。反応開始後、5時間後に得られた結果を表1に、1200時間後および2400時間後に得られた結果を表2に示す。
(触媒の調製)
仕込み組成式がMo1V0.21Nb0.09Sb0.25Ce0.05On/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
セリウム原料として水酸化セリウム[Ce(OH)4]44.6gを添加した以外の調製操作は実施例1と同様に行った。
(組成分析)
得られた酸化物触媒に対して実施例1と同様の方法でEPMA測定を行った。得られた結果を表1に示す。
(プロパンのアンモ酸化反応)
得られた酸化物触媒に対して、プロパンのアンモ酸化反応を実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
仕込み組成式がMo1V0.21Nb0.09Sb0.25Ce0.005On/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
水4584gにヘプタモリブデン酸アンモニウム〔(NH4)6Mo7O24・4H2O〕を915.0g、メタバナジン酸アンモニウム〔NH4VO3〕を127.3g、三酸化二アンチモン〔Sb2O3〕を188.8g、および硝酸セリウム6水和物[Ce(NO3)3・6H2O]を11.25g加え、攪拌しながら90℃で2時間30分に加熱して混合液A−4を得た。
ニオブ混合液(B0)754.6gに、H2O2として30wt%を含有する過酸化水素水を105.8g添加し、室温で10分間攪拌混合して、混合液B−4を調製した。
得られた混合液A−4を70℃に冷却した後にSiO2として30.2wt%を含有するシリカゾル1490gを添加し、更に、H2O2として30wt%含有する過酸化水素水220.4gを添加し、50℃で1時間撹拌を続けた。次に混合液B−4、粉体シリカ450gを水6300gに分散させた分散液を順次添加して原料調合液を得た。
得られた原料調合液を、遠心式噴霧乾燥器に供給して乾燥し、微小球状の乾燥粉体を得た。乾燥機の入口温度は210℃、そして出口温度は120℃であった。
得られた乾燥粉体480gを直径3インチのSUS製焼成管に充填し、5.0NL/minの窒素ガス流通下、管を回転させながら、640℃で2時間焼成して触媒を得た。
得られた酸化物触媒に対して実施例1と同様の方法でEPMA測定を行った。得られた結果を表1に示す。
内径25mmのバイコールガラス流動床型反応管に調製して得られた触媒を35g充填し、反応温度440℃、反応圧力常圧下にプロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:1:3:18のモル比の混合ガスを接触時間2.8(sec・g/cc)で供給した。得られた結果を表1に示す。
仕込み組成式がMo1V0.21Nb0.09Sb0.25Sc0.005On/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
硝酸セリウムに代えて硝酸スカンジウム4水和物[Sc(NO3)3・4H2O]7.85gを添加した以外の調製操作は実施例2と同様に行った。
得られた酸化物触媒に対して、島津製作所製EPMA1600を用いてEPMA測定を行った。測定条件は、加速電圧0−30kV、Step幅1.0μm、スポット径1.0μmであった。SiおよびSc測定時の分光結晶にはLIF(フッ化リチウム)(200面を使用)を用いた。検出器には、Krイグザトロン検出器(比例計数管)を使用した。得られた結果を表1に示す。
得られた酸化物触媒に対して、プロパンのアンモ酸化反応を実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
仕込み組成式がMo1V0.21Nb0.09Sb0.25Y0.005On/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
硝酸セリウム6水和物に代えて、硝酸イットリウム6水和物[Y(NO3)3・6H2O]9.92gを添加した以外の調製操作は実施例2と同様に行った。
得られた酸化物触媒に対して、島津製作所製EPMA1600を用いてEPMA測定を行った。測定条件は、加速電圧0−30kV、Step幅1.0μm、スポット径1.0μmであった。Si測定時の分光結晶にはLIF(フッ化リチウム)(200面を使用)、Y測定時にはPET(ポリエチレンテレフタラート)(002面を使用)を用いた。検出器には、Krイグザトロン検出器(比例計数管)を使用した。得られた結果を表1に示す。
得られた酸化物触媒に対して、プロパンのアンモ酸化反応を実施例1と同様に行った。
反応開始後、5時間後に得られた結果を表1に、1200時間後および2400時間後に得られた結果を表2に示す。
仕込み組成式がMo1V0.21Nb0.09Sb0.25La0.005On/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
硝酸セリウム6水和物に代えて、硝酸ランタン6水和物[La(NO3)3・6H2O]11.21gを添加した以外の調製操作は実施例2と同様に行った。
得られた酸化物触媒に対して、島津製作所製EPMA1600を用いてEPMA測定を行った。測定条件は、加速電圧0−30kV、Step幅1.0μm、スポット径1.0μmであった。SiおよびLa測定時の分光結晶にはLIF(フッ化リチウム)(200面を使用)を用いた。検出器には、Krイグザトロン検出器(比例計数管)を使用した。得られた結果を表1に示す。
得られた酸化物触媒に対して、プロパンのアンモ酸化反応を実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
仕込み組成式がMo1V0.21Nb0.09Sb0.25Pr0.005On/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
硝酸セリウム6水和物に代えて、硝酸プラセオジム6水和物[Pr(NO3)3・6H2O]11.27gを添加した以外の調製操作は実施例2と同様に行った。
得られた酸化物触媒に対して、島津製作所製EPMA1600を用いてEPMA測定を行った。測定条件は、加速電圧0−30kV、Step幅1.0μm、スポット径1.0μmであった。SiおよびPr測定時の分光結晶にはLIF(フッ化リチウム)(200面を使用)を用いた。検出器には、Krイグザトロン検出器(比例計数管)を使用した。得られた結果を表1に示す。
得られた酸化物触媒に対して、プロパンのアンモ酸化反応を実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
仕込み組成式がMo1V0.21Nb0.09Sb0.25Yb0.005On/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
硝酸セリウム6水和物に代えて、硝酸イッテルビウム3水和物[Yb(NO3)3・3H2O]10.70gを添加した以外の調製操作は実施例2と同様に行った。
得られた酸化物触媒に対して、島津製作所製EPMA1600を用いてEPMA測定を行った。測定条件は、加速電圧0−30kV、Step幅1.0μm、スポット径1.0μmであった。SiおよびYb測定時の分光結晶にはLIF(フッ化リチウム)(200面を使用)を用いた。検出器には、Krイグザトロン検出器(比例計数管)を使用した。得られた結果を表1に示す。
得られた酸化物触媒に対して、プロパンのアンモ酸化反応を実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
仕込み組成式がMo1V0.21Nb0.09Sb0.25Sr0.005On/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
硝酸セリウム6水和物に代えて、硝酸ストロンチウム[Sr(NO3)2]5.48gを添加した以外の調製操作は実施例2と同様に行った。
(組成分析)
得られた酸化物触媒に対して、島津製作所製EPMA1600を用いてEPMA測定を行った。測定条件は、加速電圧0−30kV、Step幅1.0μm、スポット径1.0μmであった。SiおよびSr測定時の分光結晶にはLIF(フッ化リチウム)(200面を使用)を用いた。検出器には、Krイグザトロン検出器(比例計数管)を使用した。得られた結果を表1に示す。
(プロパンのアンモ酸化反応)
得られた酸化物触媒に対して、プロパンのアンモ酸化反応を実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
(触媒の調製)
仕込み組成式がMo1V0.21Nb0.09Sb0.25Ba0.005On/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
硝酸セリウム6水和物に代えて、硝酸バリウム[Ba(NO3)2]6.77gを添加した以外の調製操作は実施例2と同様に行った。
(組成分析)
得られた酸化物触媒に対して、島津製作所製EPMA1600を用いてEPMA測定を行った。測定条件は、加速電圧0−30kV、Step幅1.0μm、スポット径1.0μmであった。SiおよびBa測定時の分光結晶にはLIF(フッ化リチウム)(200面を使用)を用いた。検出器には、Krイグザトロン検出器(比例計数管)を使用した。得られた結果を表1に示す。
(プロパンのアンモ酸化反応)
得られた酸化物触媒に対して、プロパンのアンモ酸化反応を実施例1と同様に行った。反応開始後、5時間後に得られた結果を表1に、1200時間後および2400時間後に得られた結果を表2に示す。
Claims (4)
- 少なくともMo、V、成分X(成分Xはアルカリ土類金属元素および希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上の元素)、成分Y(成分YはTe、Sbから選ばれる少なくとも1種以上の元素)およびNbを含む複合酸化物触媒であって、シリカを含む担体に担持され、成分Xが触媒粒子内で均一に分布しており、複合酸化物触媒粒子の断面を組成分析した時の成分XとSiの信号強度比の分散値Dxが、0<Dx<0.5の範囲にあることを特徴とする、プロパンまたはイソブタンの気相接触アンモ酸化反応に用いられる複合酸化物触媒。
- 該成分XがSc、Y(イットリウム)、La、Ce、Pr、Ybから選ばれる少なくとも1種以上の元素であることを特徴とする請求項1に記載の複合酸化物触媒。
- 該複合酸化物触媒が、SiO2換算で20〜60重量%のシリカに担持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合酸化物触媒。
- 少なくともMo化合物、V化合物、X化合物、成分YおよびNbを水性溶媒に溶解して得た混合液又は該混合液に他の原料化合物を含む混合液を加えて得た混合液にシリカを混合し、得られた原料調合液を噴霧乾燥して乾燥粉体を得て、この乾燥粉体を焼成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプロパンまたはイソブタンの気相接触アンモ酸化反応に用いられる複合酸化物触媒の製造方法。
Priority Applications (8)
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