JP5262342B2 - 脱酸素剤用包装袋及びそれを用いた包装体 - Google Patents

脱酸素剤用包装袋及びそれを用いた包装体 Download PDF

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Description

本発明は脱酸素剤用の包装袋及びその包装袋を用いた包装体に関するものである。
脱酸素剤は、脱酸素剤用の小袋に入れ、常温の酸素存在下でカビが発生しやすい食品や、酸化して錆びやすい金属製品などの包装品に対し、脱酸素剤入りの小袋を当該包装品に同封し、食品や金属製品を含む包装品の内部を無酸素状態にすることでカビや錆を抑えることに使用されている。
特開昭55−142649では、2枚の穿孔フィルムの間に耐水及び/又は耐油性紙を介在させた脱酸素材用の袋が開示されている。更に当該文献では、脱酸素剤用の小袋の材質として高分子フィルムを用いて小袋を作製すると通気性に問題があり、高分子フィルムに孔をあけたものを用いると通気性が生じ、脱酸素剤が水などを吸収することにより、脱酸素剤としての機能が損なわれると問題点が記載されている。また、特開平5−246459では、高分子フィルムと紙、不織布とを貼り合わせ、紙、不織布に水などを吸収させる機能を持たせたものが開示されている。
しかし、高分子フィルムと紙、不織布とを貼り合わせたものでは、高分子フィルムと紙、不織布とを貼り合わせる工程が必要となるためコストが高くなる、積層数が増えるため小袋のフレキシブル性が低下する、用済み後の廃棄物の量が増えるなどの問題がある。
また、紙、不織布に耐水・耐油処理を施した耐水・耐油処理紙や、耐水・耐油処理不織布があるが、その処理のためにフッ素系ポリマーが使用されており、このフッ素系ポリマーは、包装袋を廃棄する際に環境に好ましくないとの報告がある。
特開昭55−142649 特開平5−246459
本発明の目的は、脱酸素剤用の包装袋として、紙、不織布を含まずに脱酸素剤としての性能を維持し、使用後に廃棄する場合でも環境に優しい包装袋を提供することである。
本発明は、
(1)脱酸素剤を包装する包装袋において、前記包装袋は2層以上の高分子フィルムからなり、前記高分子フィルムの少なくとも1層は水蒸気透過率が80g/m2・24hr以下の高分子フィルムであり、前記包装袋は平均孔径が50〜350μmの貫通孔を有している脱酸素剤用包装袋である。
更に好ましい態様としては、
(2)前記包装袋の酸素透過量が、200,000〜60,000,000cc/m2・24hr・atmである(1)の脱酸素剤用包装袋、
(3)前記包装袋の内層がポリエチレン、外層がポリエステルである(1)の脱酸素剤用包装袋、
(4)前記脱酸素剤が金属製品に用いられる(1)に記載の脱酸素剤用包装袋、
である。
また、上記の(1)〜(4)のいずれかに記載の脱酸素剤用包装袋を用いて、前記包装袋に脱酸素剤を入れて密封する包装体である。
本発明に従うと、脱酸素剤用の包装袋として、紙、不織布を含まない高分子フィルムだけで構成されるという単純な構造であるため、安価に包装袋を提供でき、用済み後のリサイクルも容易であり、脱酸素剤用の包装袋として脱酸素剤を包装して用いても脱酸素剤としての性能を維持し、フッ素系ポリマーが使用されていないため環境に優しい脱酸素剤用の包装袋である。
本発明に用いられる脱酸素剤は、特に限定されず一般に用いられるもので、空気と接触して酸素を吸収する組成物であり、例えば、鉄、炭化鉄、銅、鉛などの金属粉、亜硫酸塩、第一鉄塩などの還元性の無機塩、ヒドロキノン、カテコールなどのフェノール類、グルコースなどの還元性糖類、アスコルビン酸、エリソルビン酸などの還元性多価アルコール類等を例示することができ、これらの還元剤を単独または併用して使用することができる。
これらの脱酸素剤は、一般に粉末にされて使用されるが、その0.2〜10grを脱酸素剤用包装袋に入れて密封されて用いられることが多いが、多くの酸素を脱酸素する場合には10gr以上の脱酸素剤を包装して用いることもある。
これらの脱酸素剤を本発明の脱酸素剤用包装袋に入れて包装し、包装袋の口を閉じて脱酸素剤入りの包装体とすることができる。
この包装体の用途としては、例えば、菓子、チーズ、餅、麺、ピザ、青果物などの食品、味噌などの調味料、米、麦などの穀類、コーヒーなどの豆類、米飯などの加熱調理が必要な保存性食品、錠剤、化学薬品などの医薬品、半導体、回路基盤などの電子部品、注射器、手術道具などの医療器具、衣類、毛皮などの衣料品、絵画、陶器、金属製アクセサリーなどの美術工芸品など酸素により劣化、すなわち変色、変質、カビ、錆などが発生しやすく一定期間の商品性を保持する必要があるものに用いることができる。
特に非食品の用途に用いることが好ましく、金属製品に用いることがより好ましい。金属製品としては、例えば、プリント配線板、BGA/CSP基板、HDDヘッド、ベアリング、ネジ、銀メッキ線、銅線などで金属を含む製品、部品をいう。
脱酸素剤用包装袋の大きさとしては、包装袋の中に内包する脱酸素剤の量によって決定されるが、例えば、0.2〜10grの脱酸素剤であれば、内寸でたて15〜50mm、横30〜70mmの袋である。
本発明の脱酸素剤用包装袋は2層以上の高分子フィルムからなり、その内、少なくとも1層は、水蒸気透過率が80g/m2・24hr以下の高分子フィルム(以下「高分子フィルムA」という)である。そのような高分子フィルムAに用いられる樹脂としては、例えば、延伸ポリプロピレン、未延伸ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ乳酸などの各種ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニリデンでコーティングされた6ナイロンやMXDなどの各種ポリアミド系樹脂が上げられる。高分子フィルムAの水蒸気透過率が80g/m2・24hr以下であれば、水蒸気の透過を防ぎ、包装袋内の脱酸素剤の機能が損なわれることが少ない。この範囲を超える高分子フィルムAであると脱酸素剤が吸水し脱酸素剤としての機能を損なう恐れがある。高分子フィルムAの水蒸気透過率が30g/m2・24hr以下であればより好ましい。
本発明の脱酸素剤用包装袋に用いられる2層以上の高分子フィルムのうち、少なくとも1層に前記の高分子フィルムAを用いると、他の層の高分子フィルム(以下「高分子フィルムB」という)に用いられる樹脂としては、いわゆるシーラントフィルムといわれ、熱で溶着しやすい高分子フィルムが用いられる。そのような高分子フィルムBとしては、特に限定されないが、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン系ポリエチレンなどの各種ポリエチレン、ポリスチレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ポリ乳酸などの生分解性樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリイミドなどが上げられる。高分子フィルムBとしては、包装袋を熱シールにより形成しやすいポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
本発明の脱酸素剤用包装袋に用いられる2層以上の高分子フィルムの高分子フィルムAと高分子フィルムBとの組み合わせの好ましい例として、例えば、高分子フィルムAに用いられる樹脂としてポリエステル、ポリ塩化ビニリデンコートしたポリアミドであり、高分子フィルムBに用いられる樹脂としてポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコールであり、これらの中から選ばれた組み合わせが好ましい。高分子フィルムAに用いられる樹脂としてポリエステル、高分子フィルムBに用いられる樹脂としてポリエチレンの組み合わせが特に好ましい。
高分子フィルムAを該包装袋の外層に、高分子フィルムBを該包装袋の内層に用いるのが好ましい。
本発明の脱酸素剤用包装袋を構成する2層以上の高分子フィルムの製作方法としては、特に限定されず、例えば、ドライラミネーションや共押出し、押出ラミネーションなどの公知の手段によって行われる。
フィルムを製造するにあたり種々の添加物を混錬しても、またフィルム化後に延伸や熱処理を行ってもまったく差し支えない。フィルム化後にコーティング、蒸着などを行っても構わない。フィルムの一層に金属箔、金属蒸着膜、又は無機蒸着膜があっても構わない。
多層フィルムは、透明であっても、添加物を混入させて不透明であっても使用することができ、印刷を施したものであっても構わない。
本発明に用いられる多層フィルムの厚みは、20〜120μmが好ましい。20μmより薄いとシール強度や耐衝撃性が不足し、脱酸素剤を保持できない可能性がある。また120μmを超えると、コストアップになり、また柔軟性の低下、貫通孔のバラツキが生じて脱酸素剤が上手く機能しない可能性がある。
高分子フィルムAの厚みは、10〜60μm、高分子フィルムBの厚みは10〜60μmであることが好ましい。
本発明の脱酸素剤用包装袋の酸素透過量としては、酸素透過量が200,000〜60,000,000cc/m2・24hr・atmであり、好ましくは1,000,000〜10,000,000cc/m2・24hr・atmである。
酸素透過量が200,000cc/m2・24hr・atm未満では、当該袋を用いた脱酸素剤入り小袋の酸素吸収速度が遅いため、食品などの商品と包装した場合、無酸素状態になるのが遅くなり、商品が劣化する可能性がある。また酸素透過量は60,000,000/m2・24hr・atmを超えると、酸素吸収速度が速すぎて、例えば、脱酸素剤500パックを1パックずつ連続的に食品などに投入する際に、最後の500パック目が待機している間に脱酸素剤の効果が使用前に無くなってしまう可能性がある。
酸素透過量の測定方法は、森産業株式会社製の気体透過率測定装置MK−200を用いた。透過率を測定するための容器の開口部を測定しようとするフィルム試料で密封して密閉室を形成し、密閉室における気体を窒素などで置換することにより酸素濃度0%とした後、経時的に密閉室の酸素濃度の変化を測定して、フィルム試料の酸素透過量を測定するという方法で実施した。
水蒸気透過度の測定は、カップ法(JIS Z0208)で求めた。
本発明の脱酸素剤用包装袋の酸素透過量について所定の酸素透過量が得られない場合には、本発明の脱酸素剤用包装袋に貫通孔を設けて酸素透過量を調整しても良い。
貫通孔は、平均孔径50〜350μm、好ましくは100〜250μmが良い。50μm未満では酸素の透過量が少ないため食品などを包装している包装袋内の酸素濃度が減少するのに時間を要する恐れがあり、加工が難しくなる可能性がある。また小さい孔を無数にあけると包装体が脆くなり破れやすくなる。350μmを越えると脱酸素剤が脱酸素剤用包装袋の貫通孔から外に出る可能性があり、食品などの内容物に脱酸素剤が接触してしまう可能性がある。さらには、孔が大きいと食品などの結露した水分や油で揚げたお菓子の油が孔から侵入し、脱酸素剤と接触し、機能しなくなる恐れがある。
貫通孔の形状は、円形、楕円形、四角または三角形など、どのような形状であっても混在してもよく、孔と同様の機能を有するものであれば貫通されたキズでも良い。
貫通孔の穿孔方法は、特に限定されないが、例えば機械的に抜き刃で打ち抜く方法、加熱した針により開ける方法、微細で鋭利な突起物を有するロールとゴムロールでフィルムを挟み込む方法、レーザー光による方法などが知られており、これらの中から最適な方法を選択できる。穿孔は、フィルム成型直後、スリット時、印刷前、印刷中、印刷後、製袋直前、製袋中、製袋後、脱酸素剤包装前、脱酸素剤包装中、脱酸素剤包装後、食品、金属製品に脱酸素剤を投入する直前などいかなるタイミングでも構わない。適切な加工を行い、脱酸素剤の機能を損なわなければ構わない。
本発明の脱酸素剤用包装袋を製作する場合、どのような袋形状に加工しても構わない。三方シール袋、二方シール袋、合掌背貼り袋、溶断シール袋、横ガゼット袋、底ガゼット袋、自立袋などの袋でも良く、円形、楕円形、球状、直方体、三角形、ドーナツ状、半円状、三日月状など任意の形でも構わない。
脱酸素剤用包装袋の包装袋の口を閉じる方法としては、特に制限されないが、ヒートシールによる方法、包装袋の口をジッパーにする方法などがある。
参考例1
高分子フィルムAとして厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(水蒸気透過率25g/m2・24hr)と高分子フィルムBとして30μmの直鎖線状低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネートした多層フィルムに、直径70μmの貫通孔を1m2当り4600個均一に設け(酸素透過量493,000cc/m2・24hr・atm)、このフィルムで内寸2cm×3cmの袋を作成し、酸素100ccの吸収能力を持つ脱酸素剤0.4grを入れて袋を密封して脱酸素剤入り小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで内寸8cm×13cmの包装袋を作製し、該包装袋に小ドーナツ4個約240grをトレーに載せたものとすでに作製済みの脱酸素剤入り小袋(1袋)とを一緒に密封した(集合包装)。この集合包装を25℃で保存した。
《実施例2》
参考例1と同様の材質のフィルムに、直径180μmの貫通孔を1m2当り10000個均一に設け(酸素透過量4,354,000cc/m2・24hr・atm)、このフィルムで内寸2cm×3cmの袋を作成し、酸素100ccの吸収能力を持つ脱酸素剤0.4grを入れて袋を密封して脱酸素剤入り小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで内寸8cm×13cmの包装袋を作製し、該包装袋に小ドーナツ4個約240grをトレーに載せたものとすでに作製済みの脱酸素剤入り小袋(1袋)とを一緒に密封した(集合包装)。この集合包装を25℃で保存した。
参考例3
参考例1と同様の材質のフィルムに参考例1と同様の孔を設け、同様の脱酸素剤を密封して脱酸素剤入り小袋を作製した。この脱酸素剤入り小袋をそのままの状態で室内に2時間放置した。酸素バリア性のあるフィルムで内寸8cm×13cmの包装袋を作製し、該包装袋に小ドーナツ4個約240gをトレーに載せたものとすでに作製済みの脱酸素剤入り小袋(1袋)とを一緒に密封した(集合包装)。この集合包装を25℃で保存した。
《実施例4》
参考例1と同様の材質に、直径250μmの貫通孔を1m2当り18000個均一に設け(酸素透過量12,503,000cc/m2・24hr・atm)、このフィルムで2cm×3cmの内寸の袋を作成し、酸素100ccの吸収能力を持つ脱酸素剤0.4grを入れて密封して脱酸素剤入りの小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで内寸8cm×13cmの包装袋を作製し、該包装袋に小ドーナツ4個約240grをトレーに載せたものとすでに作製済みの脱酸素剤入り小袋(1袋)とを一緒に密封した(集合包装)。この集合包装を25℃で保存した。
《実施例5》
高分子フィルムAとして厚さ30μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(水蒸気透過率6g/m2・24hr)と高分子フィルムBとして30μmの低密度ポリエチレンフィルムと20μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(酢ビ含量5%)(内側)をラミネートしたフィルムに、直径200μmの貫通孔を1m2当り12000個均一に設け(酸素透過量4,913,000cc/m2・24hr・atm)、このフィルムで内寸2cm×3cmの袋を作成し、酸素100ccの吸収能力を持つ脱酸素剤0.4grを入れて袋を密封して脱酸素剤入り小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで内寸8cm×13cmの包装袋を作製し、該包装袋に小ドーナツ4個約240grをトレーに載せたものとすでに作製済みの脱酸素剤入り小袋(1袋)とを一緒に密封した(集合包装)。
この集合包装を25℃で保存した。
《比較例1》
参考例1と同様の材質のフィルムに直径10μmの貫通孔を1m2当り10000個均一に設け(酸素透過量22,000cc/m2・24hr・atm)、このフィルムで2cm×3cmの内寸の袋を作成し、酸素100ccの吸収能力を持つ脱酸素剤を入れて密封して脱酸素剤入りの小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで内寸8cm×13cmの包装袋を作製し、該包装袋に小ドーナツ4個約240grをトレーに載せたものとすでに作製済みの脱酸素剤入り小袋(1袋)とを一緒に密封した(集合包装)。この集合包装を25℃で保存した。
《比較例2》
参考例1と同様の材質のフィルムに直径600μmの貫通孔を1m2当り53000個均一に設け(酸素透過量113,716,000cc/m2・24hr・atm)、このフィルムで内寸2cm×3cmの袋を作成し、酸素100ccの吸収能力を持つ脱酸素剤0.4grを入れて密封して脱酸素剤入りの小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで内寸8cm×13cmの包装袋を作製し、該包装袋に小ドーナツ4個約240grをトレーに載せたものと2時間放置させた前記脱酸素剤入り小袋(1袋)とを一緒に密封した(集合包装)。この集合包装を25℃で保存した。
《比較例3》
高分子フィルムAとして厚さ30μmのポリスチレンフィルム(水蒸気透過率133g/m2・24hr)と高分子フィルムBとして30μmの低密度ポリエチレンフィルムをラミネートしたフィルムに、直径400μmの貫通孔を1m2当り55000個均一に設け(酸素透過量80,439,000cc/m2・24hr・atm)、このフィルムで内寸2cm×3cmの袋を作成し、酸素100ccの吸収能力を持つ脱酸素剤0.4grを入れて袋を密封して脱酸素剤入り小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで内寸8cm×13cmの包装袋を作製し、該包装袋に小ドーナツ4個約240grをトレーに載せたものとすでに作製済みの脱酸素剤入り小袋(1袋)とを一緒に密封した(集合包装)。この集合包装を25℃で保存した。
参考例6》
参考例1と同様の脱酸素剤入り小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで6cm×6cmの袋を作製し、この袋に前述のとおり作製した脱酸素剤入り小袋(1袋)と5cm×5cm×2mmの一般的な工業用の鉄板(純度99.6%)とを入れて密封し、室温で放置した。
《実施例7》
高分子フィルムAとして厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(水蒸気透過率25g/m2・24hr)、高分子フィルムBとして20μmの低密度ポリエチレンと25μmの直鎖線状低密度ポリエチレン(内側)をドライラミネートしたフィルムに直径250μmの貫通孔を1m2当り58000個均一に設け(酸素透過量35,448,000cc/m2・24hr・atm)、このフィルムで内寸2cm×3cmの袋を作成し、酸素100ccの吸収能力を持つ脱酸素剤0.4grを同封した小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで6cm×6cmの袋を作製し、この袋に前述のとおり作製した脱酸素剤入り小袋(1袋)と5cm×5cm×2mmの一般的な工業用の鉄板(純度99.6%)とを入れて密封し、室温で放置した。
《実施例8》
実施例4と同様の脱酸素剤入り小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで6cm×6cmの袋を作製し、この袋に前述のとおり作製した脱酸素剤入り小袋(1袋)と5cm×5cm×2mmの一般的な工業用の鉄板(純度99.6%)とを入れて密封し、室温で放置した。
《実施例9》
実施例5と同様の脱酸素剤入り小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで6cm×6cmの袋を作製し、この袋に前述のとおり作製した脱酸素剤入り小袋(1袋)と5cm×5cm×2mmの一般的な工業用の鉄板(純度99.6%)とを入れて密封し、室温で放置した。
《比較例4》
実施例5と同様の鉄板を、脱酸素剤を同封せずに、酸素バリア性のあるフィルムで6cm×6cmの袋で集合包装し、室温で放置した。
《比較例5》
比較例1と同様の脱酸素剤入り小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで6cm×6cmの袋を作製し、この袋に前述のとおり作製した脱酸素剤入り小袋(1袋)と5cm×5cm×2mmの一般的な工業用の鉄板(純度99.6%)とを入れて密封し、室温で放置した。
《比較例6》
比較例2と同様の脱酸素剤入り小袋を作成した。酸素バリア性のあるフィルムで6cm×6cmの袋を作製し、この袋に前述のとおり作製した脱酸素剤入り小袋(1袋)と5cm×5cm×2mmの異大宴的な工業用の鉄板(純度99.6%)とを入れて密封し、室温で放置した。
《比較例7》
比較例3と同様の脱酸素剤入り小袋を作製した。酸素バリア性のあるフィルムで6cm×6cmの袋を作製し、この袋に前述のとおり作製した脱酸素剤入り小袋(1袋)と5cm×5cm×2mmの一般的な工業用の鉄板(純度99.6%)とを入れて密封し、室温で放置した。
評価結果を表1〜2に示す。
Figure 0005262342
Figure 0005262342


Claims (5)

  1. 脱酸素剤を包装する包装袋において、前記包装袋は2層以上の高分子フィルムからなり、前記高分子フィルムの少なくとも1層は水蒸気透過率が80g/m2・24hr以下の高分子フィルムであり、前記包装袋は平均孔径が180〜350μmの貫通孔を有し、
    前記貫通孔が、1m 2 当たり10000〜58000個設けられていることを特徴とする脱酸素剤用包装袋。
  2. 前記包装袋の酸素透過量が、200,000〜60,000,000cc/m2・24hr・atmである請求項1記載の脱酸素剤用包装袋。
  3. 前記包装袋の内層がポリエチレン、外層がポリエステルである請求項1記載の脱酸素剤用包装袋。
  4. 前記脱酸素剤が金属製品に用いられる請求項1に記載の脱酸素剤用包装袋。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の包装袋を用いて、前記包装袋に脱酸素剤を入れて密封することを特徴とする包装体。
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