JP5261448B2 - 空孔アシスト光ファイバ - Google Patents

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Description

本発明は、空孔アシスト光ファイバに関するものである。
従来、光通信用としてITU−T(国際電気通信連合)G.652に準拠する光ファイバが使用されている。ITU−T G.652においては、光ファイバの特性として、波長1310nmにおけるモードフィールド径が8.6〜9.5(±0.6)μm、ITU−T G.650で定義する22m法によるカットオフ波長が1260nm以下、ゼロ分散波長が1300〜1324nmと規定されている。
空孔アシスト光ファイバ(Hole-Assisted optical Fiber:HAF)は、ゲルマニウム等を添加した屈折率が高いコア部の周囲に形成されたクラッド部に、空孔を設けた構造の光ファイバである(特許文献1、2参照)。この空孔アシスト光ファイバは、空孔を設けることでコア部への光の閉じ込めを強くできるので、曲げ損失を低減できるという特徴を有する。したがって、ITU−T G.657Bの規定よりもさらに良好な曲げ損失特性を実現できるので、上述したITU−TG.652に準拠する従来の光ファイバの代わりに使用する光ファイバとして注目されている。
なお、ITU−T G.657Bでは、半径7.5mmで曲げた場合の曲げ損失の値として、波長1625nmにおいて1dB/turn以下、および、波長1550nmにおいて0.5dB/turn以下という値を規定している。ここで、「dB/turn」とは、所定の半径で光ファイバを1周(1ターン)巻いた場合の1ターンあたりの伝送損失の増加をデシベルで示す単位である。
特許第3854627号公報 特開2004−226540号公報
ところで、この空孔アシスト光ファイバは、ITU−T G.652に準拠する光通信用光ファイバとして使用する場合には、光通信に使用する波長(たとえば1556nm)においてシングルモード伝送を実現する必要がある。また、それと同時に、製造性を高くするために、所望の特性を実現するための設計マージンが大きい空孔アシスト光ファイバであることがより好ましい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、曲げ損失特性が良好であり、光通信用光ファイバとしての使用に適し、かつ所望の特性を実現するための設計マージンが大きい空孔アシスト光ファイバを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る空孔アシスト光ファイバは、コア部と、前記コア部の外周に形成され、該コア部の屈折率よりも低い屈折率を有する内側クラッド層と、前記内側クラッド層の外周に形成され、該内側クラッド層の屈折率よりも高く前記コア部の屈折率よりも低い屈折率を有する外側クラッド層とを有し、前記コア部の周囲に複数の空孔が形成されたクラッド部と、を備え、前記コア部の直径が3μm以上9.8μm以下であり、前記コア部の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が0.11%以上0.45%以下であり、前記内側クラッド層の外径が53μm以下であり、前記内側クラッド層の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が−0.30%以上の負の値であり、前記空孔の直径が2.4μm以上4.0μm以下であり、空孔占有率が17%以上48%以下であり、半径5mmで曲げた場合の波長1625nmにおける曲げ損失が1dB/turn以下であり、カットオフ波長が1550nm以下であることを特徴とする。
ここで、前記空孔の数をN、前記各空孔の直径をd[μm]、前記各空孔に内接する内接円の半径をR[μm]とすると、空孔占有率S[%]は、以下の式(1)で定義される。
S=Nπ(d/2)/[π(R+d/2)−πR] ・・・ (1)
また、本発明に係る空孔アシスト光ファイバは、上記の発明において、前記コア部の直径が6.0μm以上8.4μm以下であり、前記コア部の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が0.23%以上0.32%以下であり、前記内側クラッド層の外径が50μm以下であり、前記内側クラッド層の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が−0.15%以上であり、前記空孔の直径が2.5μm以上3.4μm以下であり、空孔占有率が42%以下であり、カットオフ波長が1260nm以下であり、波長1310nmにおけるモードフィールド径が8.6μm以上9.5μm以下であり、ゼロ分散波長が1300nm以上1324nm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る空孔アシスト光ファイバは、上記の発明において、前記コア部の直径が6.0μm以上8.4μm以下であり、前記コア部の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が0.23%以上0.32%以下であり、前記内側クラッド層の外径が50μm以下であり、前記内側クラッド層の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が−0.15%以上であり、前記空孔の直径が2.7μm以上3.4μm以下であり、空孔占有率が42%以下であり、カットオフ波長が1260nm以下であり、波長1310nmにおけるモードフィールド径が8.6μm以上9.5μm以下であり、ゼロ分散波長が1300nm以上1324nm以下であり、半径5mmで曲げた場合の波長1625nmにおける曲げ損失が0.1dB/turn以下であることを特徴とする。
本発明によれば、内側クラッド層を備えることによって、曲げ損失特性が良好であり、光通信用光ファイバとしての使用に適し、かつ製造性が高い空孔アシスト光ファイバを実現できるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバの模式的な断面および対応する屈折率プロファイルを示す図である。 図2は、図1に示す空孔アシスト光ファイバの構造パラメータを説明する説明図である。 図3−1は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、空孔占有率Sとカットオフ波長との関係を示す図である。 図3−2は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、空孔占有率Sと曲げ損失との関係を示す図である。 図4−1は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10と比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、内側クラッド層外径2bとカットオフ波長との関係を示す図である。 図4−2は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、内側クラッド層外径2bと曲げ損失との関係を示す図である。 図4−3は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、内側クラッド層外径2bとMFDとの関係を示す図である。 図4−4は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、内側クラッド層外径2bとゼロ分散波長との関係を示す図である。 図4−5は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、内側クラッド層外径2bとゼロ分散スロープとの関係を示す図である。 図5は、空孔占有率Sとカットオフ波長との関係を示す図である。 図6は、空孔占有率Sと曲げ損失との関係を示す図である。 図7は、空孔占有率SとMFDとの関係を示す図である。 図8は、空孔占有率Sとゼロ分散波長との関係を示す図である。 図9は、コア直径2aとカットオフ波長との関係を示す図である。 図10は、コア直径2aと曲げ損失との関係を示す図である。 図11は、コア直径2aとMFDとの関係を示す図である。 図12は、コア直径2aとゼロ分散波長との関係を示す図である。 図13は、コア直径2aとカットオフ波長との関係を示す図である。 図14は、コア直径2aと曲げ損失との関係を示す図である。 図15は、コア直径2aとMFDとの関係を示す図である。 図16は、コア直径2aとゼロ分散波長との関係を示す図である。 図17は、比屈折率差Δ1とカットオフ波長との関係を示す図である。 図18は、比屈折率差Δ1と曲げ損失との関係を示す図である。 図19は、比屈折率差Δ1とMFDとの関係を示す図である。 図20は、比屈折率差Δ1とゼロ分散波長との関係を示す図である。 図21は、比屈折率差Δ1とカットオフ波長との関係を示す図である。 図22は、比屈折率差Δ1と曲げ損失との関係を示す図である。 図23は、比屈折率差Δ1とMFDとの関係を示す図である。 図24は、比屈折率差Δ1とゼロ分散波長との関係を示す図である。 図25は、比屈折率差Δ2とカットオフ波長との関係を示す図である。 図26は、比屈折率差Δ2と曲げ損失との関係を示す図である。 図27は、比屈折率差Δ2とMFDとの関係を示す図である。 図28は、比屈折率差Δ2とゼロ分散波長との関係を示す図である。 図29は、比屈折率差Δ2とカットオフ波長との関係を示す図である。 図30は、比屈折率差Δ2と曲げ損失との関係を示す図である。 図31は、比屈折率差Δ2とMFDとの関係を示す図である。 図32は、比屈折率差Δ2とゼロ分散波長との関係を示す図である。 図33は、内側クラッド層外径2bとカットオフ波長との関係を示す図である。 図34は、内側クラッド層外径2bと曲げ損失との関係を示す図である。 図35は、内側クラッド層外径2bとMFDとの関係を示す図である。 図36は、内側クラッド層外径2bとゼロ分散波長との関係を示す図である。 図37は、空孔占有率Sが30.1%、空孔直径dが2.9μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。 図38は、空孔占有率Sが30.1%、空孔直径dが3.3μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。 図39は、空孔占有率Sが30.1%、コア直径2aが6.6μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。 図40は、空孔占有率Sが30.1%、コア直径2aが7.8μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。 図41は、空孔占有率Sが35.7%、空孔直径dが2.6μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。 図42は、空孔占有率Sが35.7%、空孔直径dが2.7μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。 図43は、空孔占有率Sが35.7%、空孔直径dが2.9μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。 図44は、空孔占有率Sが35.7%、空孔直径dが3.3μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。 図45は、空孔占有率Sが35.7%、コア直径2aが6.6μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。 図46は、空孔占有率Sが35.7%、コア直径2aが7.1μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。 図47は、空孔占有率Sが38.0%、空孔直径dが2.7μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。 図48は、空孔占有率Sが38.0%、空孔直径dが2.9μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。 図49は、空孔占有率Sが38.0%、コア直径2aが6.6μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。 図50は、空孔占有率Sが38.0%、コア直径2aが7.0μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。 図51は、空孔占有率Sが42.0%、空孔直径dが2.9μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。 図52は、空孔占有率Sが42.0%、空孔直径dが3.2μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。 図53は、空孔占有率Sが42.0%、コア直径2aが6.0μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。 図54は、空孔占有率Sが42.0%、コア直径2aが7.0μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。 空孔占有率Sが30.1%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。 空孔占有率Sが30.1%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。 空孔占有率Sが35.7%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。 空孔占有率Sが35.7%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。 空孔占有率Sが38.0%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。 空孔占有率Sが38.0%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。 空孔占有率Sが42.0%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。 空孔占有率Sが42.0%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。 図56は、空孔占有率および他の設計パラメータの組み合わせと、光学特性との関係を示す図である。 図57は、空孔占有率および他の設計パラメータの別の組み合わせと、光学特性との関係を示す図である。
以下に、図面を参照して本発明に係る空孔アシスト光ファイバの実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図において、同一または対応する要素には適宜同一符号を付している。また、特に言及しない限り、曲げ損失については波長1625nmにおいて半径5mmで曲げた場合の値とし、モードフィールド径(MFD)については波長1310nmにおける値とする。その他、本明細書で特に定義しない用語についてはITU−T G.650.1における定義、測定方法に従うものとする。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバの模式的な断面および対応する屈折率プロファイルを示す図である。図1に示すように、この空孔アシスト光ファイバ10は、コア部11と、コア部11の外周に形成された内側クラッド層12aと内側クラッド層12aの外周に形成された外側クラッド層12bとを有しコア部11の周囲に10個の空孔12cが形成されたクラッド部12とを備えている。空孔12cは、コア部11の中心から等距離であり、かつ中心角が等しくなるように配置されている。
コア部11は、たとえば、ゲルマニウム(Ge)などの屈折率を高めるためのドーパントが添加された石英系ガラスからなる。内側クラッド層12aは、たとえば、フッ素(F)などの屈折率を低くするためのドーパントが添加された石英系ガラスからなる。外側クラッド層12bは、たとえば屈折率調整用のドーパントを含まない純石英ガラスからなる。したがって、屈折率プロファイルPが示すように、内側クラッド層12aは、コア部11の屈折率よりも低い屈折率を有している。また、外側クラッド層12bは、内側クラッド層12aの屈折率よりも高くコア部11の屈折率よりも低い屈折率を有している。また、破線Hは、空孔12の位置を示している。
この空孔アシスト光ファイバ10の設計パラメータを規定する。まず、設計パラメータのうち屈折率に関するパラメータとして、図1に示すように、コア部11の外側クラッド層12bに対する比屈折率差をΔ1とし、内側クラッド層12aの外側クラッド層12bに対する比屈折率差をΔ2とする。
つぎに、この空孔アシスト光ファイバ10の設計パラメータのうち構造パラメータについて説明する。図2は、図1に示す空孔アシスト光ファイバ10の構造パラメータを説明する説明図である。図2に示すように、コア部11の直径(コア直径)を2a[μm]とし、内側クラッド層12aの外径(内側クラッド層外径)を2b[μm]とし、空孔12cの直径(空孔直径)をd[μm]とし、コア部11の中心から空孔12cの中心までの距離(空孔中心位置)をL1[μm]とし、コア部11の中心から空孔12cの外縁までの最短距離、すなわちコア部11の中心を中心として各空孔12cに内接する内接円C1の半径をR[μm]とする。
なお、コア直径2aは、コア部11と内側クラッド層12aとの境界において比屈折率差Δ1が0%となる位置での径とする。また、内側クラッド層外径2bは、内側クラッド層12aと外側クラッド層12bとの境界において、比屈折率差が比屈折率差Δ2の1/2の値となる位置での径とする。
また、空孔12cの数をNとし、以下の式(1)により、空孔占有率S[%]を定義する。
S=Nπ(d/2)/[π(R+d/2)−πR] ・・・ (1)
この空孔占有率Sは、半径が(R+d/2)である各空孔12cの外接円C2と内接円C1とが形成する円環領域の面積のうち、空孔12cが占める面積の割合を示している。
また、図1、2では、空孔12cは内側クラッド層12a内に位置しているが、空孔12cの位置は特に制限されない。すなわち、空孔中心位置L1と内側クラッド層外径2bとの大小関係は任意である。したがって、空孔12cは、外側クラッド層12b内に位置してもよいし、内側クラッド層12aと外側クラッド層12bとにまたがるように位置してもよい。
つぎに、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10において、空孔占有率Sに対するカットオフ波長および曲げ損失の特性について説明する。なお、以下では、コア直径2aを8μm、内側クラッド層外径2bを36μm、比屈折率差Δ1を0.3%、比屈折率差Δ2を−0.05%とする。また、比較形態として、図1に示す空孔アシスト光ファイバ10の構造において、コア直径2aを8μm、内側クラッド層外径2bを36μm、比屈折率差Δ1を0.3%とするが、比屈折率差Δ2が0%であり実質的に内側クラッド層12aが無い構造とした空孔アシスト光ファイバの特性を説明する。
図3−1は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10と比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、空孔占有率Sとカットオフ波長との関係を示す図である。また、図3−2は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、空孔占有率Sと曲げ損失との関係を示す図である。
図3−1に示すように、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10と比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとでは、同じ空孔占有率Sに対して、同程度の大きさのカットオフ波長を有している。たとえば、カットオフ波長を1550nm以下とするには、実施の形態1および比較形態のいずれも、空孔占有率Sを37.5%以下とすればよい。
これに対して、図3−2に示すように、曲げ損失については、同じ空孔占有率Sであっても、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10の方が、曲げ損失特性が良好であり、より小さい曲げ損失を実現できる。たとえば、カットオフ波長が1260nmの場合の曲げ損失は、比較形態の場合は0.196dB/turnであるが、本実施の形態1の場合は0.085dB/turnと小さい。また、たとえば曲げ損失を0.1dB/turn以下とするには、比較形態の場合は空孔占有率Sを33%以上とする必要があるが、本実施の形態1の場合は28.5%以上と、より広い範囲で0.1dB/turn以下の曲げ特性を実現できる。
また、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10は、曲げ損失特性がより良好であるため、比較形態に係る空孔アシスト光ファイバと同等の曲げ損失特性に設計した場合には、カットオフ波長をより短波長側に設定することができる。その結果、シングルモード伝送を実現できる波長帯域がより広くなる。たとえば、曲げ損失が0.1dB/turnの場合のカットオフ波長は、比較形態の場合は1270nmであるが、本実施の形態1の場合は1170nmである。
つぎに、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10および比較形態に係る空孔アシスト光ファイバにおいて、空孔占有率Sを30.1%、35.7%、または39.9%とし、内側クラッド層外径2bを変化させた場合のカットオフ波長、曲げ損失、モードフィールド径(MFD)、ゼロ分散波長、ゼロ分散スロープについて説明する。ここで、ゼロ分散スロープとは、ゼロ分散波長における波長分散の傾きを意味する。なお、以下では、コア直径2aを8μm、比屈折率差Δ1を0.3%、比屈折率差Δ2を−0.05%とする。
図4−1は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10と比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、内側クラッド層外径2bとカットオフ波長との関係を示す図である。また、図4−2は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、内側クラッド層外径2bと曲げ損失との関係を示す図である。また、図4−3は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、内側クラッド層外径2bとMFDとの関係を示す図である。また、図4−4は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、内側クラッド層外径2bとゼロ分散波長との関係を示す図である。また、図4−5は、実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと比較形態に係る空孔アシスト光ファイバとの、内側クラッド層外径2bとゼロ分散スロープとの関係を示す図である。
図4−1〜図4−5に示すように、比較形態に係る空孔アシスト光ファイバでは、内側クラッド層12aが存在しないため、その特性であるカットオフ波長、曲げ損失、MFD、ゼロ分散波長、およびゼロ分散スロープは一定の値である。これに対して、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10は、内側クラッド層12aを備えることによって、内側クラッド層外径2bを調整することで、上記特性を広い範囲にわたって調整することができる。すなわち、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10は、他の設計パラメータと内側クラッド層外径2bとを組み合わせることによって、設計パラメータの設定の自由度をより広くすることができる。
なお、図4−1に示すように、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10のカットオフ波長は、空孔占有率Sが大きいほど、また、内側クラッド層外径2bが大きいほど、長波長になる。たとえば、空孔占有率Sが39.9%の場合、内側クラッド層外径2bが約35μmより小さいと、比較形態の場合のカットオフ波長よりも長波長になる。同様に、空孔占有率Sが35.7%の場合は内側クラッド層外径2bが約28μmより大きく、空孔占有率Sが30.1%の場合は内側クラッド層外径2bが約27μmより大きくなると、比較形態の場合のカットオフ波長よりも長波長になる。
また、図4−2に示すように、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10の曲げ損失は、空孔占有率Sが大きいほど、また、内側クラッド層外径2bが大きいほど、低損失になる。また、空孔占有率Sが39.9%、35.7%、および30.1%の場合のいずれの場合も、内側クラッド層外径2bが約15〜16μm以上であれば、比較形態の場合の曲げ損失よりも低損失になる。
また、図4−3〜4−5に示すように、MFD、ゼロ分散波長、ゼロ分散スロープについては、内側クラッド層外径2bに対する依存性が小さい。特に、ゼロ分散スロープについては、空孔占有率Sに対する依存性も小さい。ただし、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10は、MFD、ゼロ分散波長、ゼロ分散スロープのいずれの特性についても、比較形態よりも小さくすることができる。
すなわち、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10は、内側クラッド層12aを備えることによって、比較形態に係る空孔アシスト光ファイバと比べて、所望の特性を実現するための設計マージンおよび設計の自由度が大きい。その結果、設計の負荷が軽減されるとともに、製造誤差の許容量が大きくなるので、より製造性が高いものとなる。
さらに、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10は、コア直径2aを3μm以上9.8μm以下とし、比屈折率差Δ1を0.11%以上0.45%以下とし、内側クラッド層外径2bを53μm以下のコア直径2aよりも大きい値とし、比屈折率差Δ2を−0.30%以上の負の値とし、空孔直径dを2.7μm以上4.0μm以下とし、空孔占有率Sを17%以上48%以下とすることによって、曲げ損失がITU−T G.657Bの規定よりも小さい1dB/turn以下であり、カットオフ波長が1550nm以下であるという特性を実現できる。
また、さらに、コア直径2aを6.0μm以上8.4μm以下とし、比屈折率差Δ1を0.23%以上0.32%以下とし、内側クラッド層外径2bを50μm以下のコア直径2aよりも大きい値とし、比屈折率差Δ2を−0.15%以上の負の値とし、空孔直径dを2.2μm以上3.4μm以下とし、空孔占有率Sを42%以下とすることによって、曲げ損失が1dB/turn以下であり、カットオフ波長が1260nm以下であり、モードフィールド径が8.6μm以上9.5μm以下であり、ゼロ分散波長が1300nm以上1324nm以下であるという、ITU−T G.652に準拠する特性を実現できる。
また、さらに、コア直径2aを6.0μm以上8.4μm以下とし、比屈折率差Δ1を0.23%以上0.32%以下とし、内側クラッド層外径2bを50μm以下のコア直径2aよりも大きい値とし、比屈折率差Δ2を−0.15%以上の負の値とし、空孔直径dを2.7μm以上3.4μm以下とし、空孔占有率Sを42%以下とすることによって、ITU−T G.652に準拠し、さらに曲げ損失が0.1dB/turn以下と小さい特性を実現できる。
以下、シミュレーション計算による結果をもとに、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバ10において、上述した空孔占有率S、コア直径2a、比屈折率差Δ1、Δ2、内側クラッド層外径2b、空孔直径d等の設計パラメータの好ましい範囲と、これによって実現されるカットオフ波長、曲げ損失、モードフィールド径(MFD)、ゼロ分散波長等の光学特性との関係を説明する。
(空孔占有率と光学特性との関係)
はじめに、空孔占有率Sと光学特性との関係を説明する。なお、他の設計パラメータについては、コア直径2aを8μm、内側クラッド層外径2bを36μm、比屈折率差Δ1を0.30%、比屈折率差Δ2を−0.05%に固定する。
図5は、空孔占有率Sとカットオフ波長との関係を示す図である。なお、線L1、L2は、カットオフ波長がそれぞれ1550nm、1260nmである位置を示している。図5に示すように、空孔占有率Sが38%以下であればカットオフ波長を1550nm以下とすることができ、34%以下とすればカットオフ波長をITU−T G.652準拠の1260nm以下とすることができる。
図6は、空孔占有率Sと曲げ損失との関係を示す図である。図6に示すように、空孔占有率Sが17%で曲げ損失が1dB/turnとなる。したがって、空孔占有率Sを17%以上とすれば曲げ損失を1dB/turn以下とできる。
図7は、空孔占有率SとMFDとの関係を示す図である。なお、線L3、L4は、MFDがそれぞれ8.6μm、9.5μmである位置を示している。図7に示すように、空孔占有率Sが45%以下であればMFDをITU−T G.652準拠の8.6μm以上9.5μm以下とすることができ、たとえば33%以下では8.7μm以上とすることができる。
図8は、空孔占有率Sとゼロ分散波長との関係を示す図である。なお、線L5、L6は、ゼロ分散波長がそれぞれ1300nm、1324nmである位置を示している。図8に示すように、ゼロ分散波長は空孔占有率Sにほとんど依存しないので、空孔占有率Sを45%以下としてゼロ分散波長をITU−T G.652準拠の1300nm以上1324nm以下とすることができる。
(コア直径と光学特性との関係)
つぎに、コア直径2aと光学特性との関係を説明する。なお、他の設計パラメータについては、空孔占有率Sを30.1%、内側クラッド層外径2bを36μm、比屈折率差Δ1を0.30%、比屈折率差Δ2を−0.05%に固定する。
図9は、コア直径2aとカットオフ波長との関係を示す図である。なお、線L1、L2は、カットオフ波長がそれぞれ1550nm、1260nmである位置を示している。図9に示すように、コア直径2aが9.8μm以下であればカットオフ波長を1550nm以下とすることができ、7.5μm以下とすればカットオフ波長をITU−T G.652準拠の1260nm以下とできることが確認できる。
図10は、コア直径2aと曲げ損失との関係を示す図である。図10に示すように、コア直径2aが4μmで曲げ損失が1dB/turnとなる。したがって、コア直径2aを4μm以上とすれば曲げ損失を1dB/turn以下とできる。
図11は、コア直径2aとMFDとの関係を示す図である。なお、線L3、L4は、MFDがそれぞれ8.6μm、9.5μmである位置を示している。また、線L7、L8は、MFDがそれぞれ8.0μm、10.1μmである位置を示している。図11に示すデータ点を直線近似すると、コア直径2aが7.4μm以上9.8μm以下であればMFDをITU−T G.652準拠の8.6μm以上9.5μm以下とできることが確認できる。
図12は、コア直径2aとゼロ分散波長との関係を示す図である。なお、線L5、L6は、ゼロ分散波長がそれぞれ1300nm、1324nmである位置を示している。図12に示すデータ点を4次多項式近似すると、コア直径2aが7.4μm以上9μm以下であればゼロ分散波長をITU−T G.652準拠の1300nm以上1324nm以下とできることが確認できる。
つぎに、空孔占有率Sのみを35.7%に変更し、その他は内側クラッド層外径2bを36μm、Δ1を0.30%、Δ2を−0.05%に固定したままとした場合について説明する。
図13は、コア直径2aとカットオフ波長との関係を示す図である。なお、線L1、L2は、カットオフ波長がそれぞれ1550nm、1260nmである位置を示している。図13に示すように、コア直径2aが8.3μm以下であればカットオフ波長を1550nm以下とすることができ、6.5μm以下とすればカットオフ波長をITU−T G.652準拠の1260nm以下とできることが確認できる。
図14は、コア直径2aと曲げ損失との関係を示す図である。図14に示すように、コア直径2aが3μmで曲げ損失が1dB/turnとなる。したがって、コア直径2aを3μm以上とすれば曲げ損失を1dB/turn以下とできる。
図15は、コア直径2aとMFDとの関係を示す図である。なお、線L3、L4は、MFDがそれぞれ8.6μm、9.5μmである位置を示している。また、線L7、L8は、MFDがそれぞれ8.0μm、10.1μmである位置を示している。図15に示すデータ点を直線近似して外挿すると、コア直径2aが7.2μm以上であればMFDをITU−T G.652準拠の8.6μm以上9.5μm以下とできることが確認できる。
図16は、コア直径2aとゼロ分散波長との関係を示す図である。なお、線L5、L6は、ゼロ分散波長がそれぞれ1300nm、1324nmである位置を示している。図16に示すように、コア直径2aが7.6μm以上9.0μm以下であればゼロ分散波長をITU−T G.652準拠の1300nm以上1324nm以下とできることが確認できる。
(比屈折率差Δ1と光学特性との関係)
つぎに、比屈折率差Δ1と光学特性との関係を説明する。なお、他の設計パラメータについては、空孔占有率Sを30.1%、コア直径2aを8μm、内側クラッド層外径2bを36μm、比屈折率差Δ2を−0.05%に固定する。
図17は、比屈折率差Δ1とカットオフ波長との関係を示す図である。なお、線L1、L2は、カットオフ波長がそれぞれ1550nm、1260nmである位置を示している。図17に示すように、比屈折率差Δ1が0.45%以下であればカットオフ波長を1550nm以下とすることができ、0.26%以下とすればカットオフ波長をITU−T G.652準拠の1260nm以下とできることが確認できる。
図18は、比屈折率差Δ1と曲げ損失との関係を示す図である。図18に示すように、比屈折率差Δ1が0.19%で曲げ損失が1dB/turnとなる。したがって、比屈折率差Δ1を0.19%以上とすれば曲げ損失を1dB/turn以下とできる。
図19は、比屈折率差Δ1とMFDとの関係を示す図である。なお、線L3、L4は、MFDがそれぞれ8.6μm、9.5μmである位置を示している。図19に示すように、比屈折率差Δ1が0.23%以上0.32%以下であればMFDをITU−T G.652準拠の8.6μm以上9.5μm以下とできることが確認できる。
図20は、比屈折率差Δ1とゼロ分散波長との関係を示す図である。なお、線L5、L6は、ゼロ分散波長がそれぞれ1300nm、1324nmである位置を示している。図20に示すデータ点を4次多項式近似すると、比屈折率差Δ1が0.6%以下であればゼロ分散波長をITU−T G.652準拠の1300nm以上1324nm以下とできることが確認できる。
つぎに、空孔占有率Sのみを35.7%に変更し、その他はコア直径2aを8μm、内側クラッド層外径2bを36μm、比屈折率差Δ2を−0.05%に固定したままとした場合について説明する。
図21は、比屈折率差Δ1とカットオフ波長との関係を示す図である。なお、線L1、L2は、カットオフ波長がそれぞれ1550nm、1260nmである位置を示している。図21に示すように、比屈折率差Δ1が0.33%以下であればカットオフ波長を1550nm以下とすることができ、0.16%以下とすればカットオフ波長をITU−T G.652準拠の1260nm以下とできることが確認できる。
図22は、比屈折率差Δ1と曲げ損失との関係を示す図である。図22に示すように、比屈折率差Δ1が0.11%で曲げ損失が1dB/turnとなる。したがって、比屈折率差Δ1を0.11%以上とすれば曲げ損失を1dB/turn以下とできる。
図23は、比屈折率差Δ1とMFDとの関係を示す図である。なお、線L3、L4は、MFDがそれぞれ8.6μm、9.5μmである位置を示している。図23に示すデータ点を直線近似すると、比屈折率差Δ1が0.23%以上0.32%以下であればMFDをITU−T G.652準拠の8.6μm以上9.5μm以下とできることが確認できる。
図24は、比屈折率差Δ1とゼロ分散波長との関係を示す図である。なお、線L5、L6は、ゼロ分散波長がそれぞれ1300nm、1324nmである位置を示している。図24に示すように、ゼロ分散波長は比屈折率差Δ1にほとんど依存しないので、たとえば比屈折率差Δ1を0.45%以下としてゼロ分散波長をITU−T G.652準拠の1300nm以上1324nm以下とすることができる。
(比屈折率差Δ2と光学特性との関係)
つぎに、比屈折率差Δ2と光学特性との関係を説明する。なお、他の設計パラメータについては、空孔占有率Sを35.7%、コア直径2aを8μm、内側クラッド層外径2bを36μm、比屈折率差Δ1を0.30%に固定する。
図25は、比屈折率差Δ2とカットオフ波長との関係を示す図である。なお、線L1、L2は、カットオフ波長がそれぞれ1550nm、1260nmである位置を示している。図25に示すように、比屈折率差Δ2が−0.30%以上であればカットオフ波長を1550nm以下とすることができ、−0.15%以上とすればカットオフ波長をITU−T G.652準拠の1260nm以下とできることが確認できる。
図26は、比屈折率差Δ2と曲げ損失との関係を示す図である。図26に示すように、比屈折率差Δ2を−0.04%以下とすれば曲げ損失を1dB/turn以下とできることが確認できる。
図27は、比屈折率差Δ2とMFDとの関係を示す図である。なお、線L3、L4は、MFDがそれぞれ8.6μm、9.5μmである位置を示している。図27に示すように、比屈折率差Δ2が−0.05%以上であり0.04%より小さければMFDをITU−T G.652準拠の8.6μm以上9.5μm以下とできることが確認できる。
図28は、比屈折率差Δ2とゼロ分散波長との関係を示す図である。なお、線L5、L6は、ゼロ分散波長がそれぞれ1300nm、1324nmである位置を示している。図28に示すように、比屈折率差Δ2が−0.15%以上の負の値であればゼロ分散波長をITU−T G.652準拠の1300nm以上1324nm以下とできることが確認できる。
つぎに、空孔占有率Sのみを35.7%に変更し、その他はコア直径2aを8μm、内側クラッド層外径2bを36μm、比屈折率差Δ1を0.30%に固定したままとした場合について説明する。
図29は、比屈折率差Δ2とカットオフ波長との関係を示す図である。なお、線L1、L2は、カットオフ波長がそれぞれ1550nm、1260nmである位置を示している。図25に示すように、比屈折率差Δ2が−0.26%以上であればカットオフ波長を1550nm以下とすることができ、−0.04%以上とすればカットオフ波長をITU−T G.652準拠の1260nm以下とできることが確認できる。
図30は、比屈折率差Δ2と曲げ損失との関係を示す図である。図30に示すように、比屈折率差Δ2を0%以下とすれば曲げ損失を1dB/turn以下とできることが確認できる。
図31は、比屈折率差Δ2とMFDとの関係を示す図である。なお、線L3、L4は、MFDがそれぞれ8.6μm、9.5μmである位置を示している。図27に示すように、比屈折率差Δ2が−0.07%以上0.02%以下であればMFDをITU−T G.652準拠の8.6μm以上9.5μm以下とできることが確認できる。
図32は、比屈折率差Δ2とゼロ分散波長との関係を示す図である。なお、線L5、L6は、ゼロ分散波長がそれぞれ1300nm、1324nmである位置を示している。図28に示すように、比屈折率差Δ2が−0.15%以上の負の値であればゼロ分散波長をITU−T G.652準拠の1300nm以上1324nm以下とできることが確認できる。
(内側クラッド層外径2bと光学特性との関係)
つぎに、内側クラッド層外径2bと光学特性との関係を説明する。なお、他の設計パラメータについては、空孔占有率Sを30.1%、35.7%、39.9%、または44.2%、コア直径2aを7μm、8μmまたは9μm、比屈折率差Δ1を0.30%、比屈折率差Δ2を−0.05%にする。
図33は、内側クラッド層外径2bとカットオフ波長との関係を示す図である。なお、線L1、L2は、カットオフ波長がそれぞれ1550nm、1260nmである位置を示している。図33に示すように、空孔占有率Sが大きいほど、コア直径2aが大きいほど、また、内側クラッド層外径2bが大きいほど、長波長になる。また、図33に示すデータ点を2次多項式近似して外挿すると、空孔占有率Sが30.1%、コア直径2aが8μmの場合は、内側クラッド層外径2bがコア直径2aである8μmよりも大きく50μm以下であればカットオフ波長を1550nm以下とすることができ、32μm以下とすればカットオフ波長をITU−T G.652準拠の1260nm以下とできることが確認できる。また、空孔占有率Sが35.7%、コア直径2aが8μmの場合は、内側クラッド層外径2bが8μmよりも大きく42μm以下であればカットオフ波長を1550nm以下とすることができ、10μm以下とすればカットオフ波長を1260nm以下とできることが確認できる。
図34は、内側クラッド層外径2bと曲げ損失との関係を示す図である。図34に示すように、曲げ損失は、空孔占有率Sが大きいほど、コア直径2aが大きいほど、また、内側クラッド層外径2bが大きいほど、低損失になる。また、図34に示すデータ点を指数曲線近似して外挿すると、空孔占有率Sが30.1%および35.7%のいずれの場合も、クラッド層外径2bを8μmよりも大きい値とすれば曲げ損失を1dB/turn以下とできることが確認できる。
図35は、内側クラッド層外径2bとMFDとの関係を示す図である。なお、線L3、L4は、MFDがそれぞれ8.6μm、9.5μmである位置を示している。図35に示すように、MFDは内側クラッド層外径2bにあまり依存しない。また、たとえば空孔占有率Sが30.1%の場合に、内側クラッド層外径2bが20μm以上40μm以下の値であればMFDをITU−T G.652準拠の8.6μm以上9.5μm以下とできることが確認できる。
図36は、比屈折率差Δ2とゼロ分散波長との関係を示す図である。なお、線L5、L6は、ゼロ分散波長がそれぞれ1300nm、1324nmである位置を示している。図32に示すように、ゼロ分散波長は内側クラッド層外径2bにほとんど依存しないので、たとえば空孔占有率Sが39.9%、コア直径2aが9μmの場合に、内側クラッド層外径2bが50μm以下の8μmより大きい値であればゼロ分散波長をITU−T G.652準拠の1300nm以上1324nm以下とできることが確認できる。
(空孔直径dおよびコア直径2aと光学特性との関係)
つぎに、空孔直径dおよびコア直径2aと光学特性との関係を説明する。以下では、まず空孔占有率Sおよび空孔直径dを特定の値に固定した上で、所望の光学特性を満たすコア直径2aの範囲を説明する。つぎに、空孔占有率Sおよび空孔直径dを特定の値に固定した上で、所望の光学特性を満たす空孔直径dを説明する。なお、他の設計パラメータについては、コア直径2aを8μm、内側クラッド層外径2bを36μm、比屈折率差Δ1を0.30%、比屈折率差Δ2を−0.05%に固定する。
はじめに、空孔占有率Sを30.1%とする。図37は、空孔占有率Sが30.1%、空孔直径dが2.9μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。なお、図37(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図中の四角記号はゼロ分散波長、菱形記号はカットオフ波長、実線はカットオフ波長が1260nmの位置、破線はゼロ分散波長が1300nmおよび1324nmの位置を示している。また、図37(b)は曲げ損失とMFDを示し、図中の黒四角はMFD、黒菱形は曲げ損失、実線は曲げ損失が0.1dB/turnの位置、破線はMFDが8.6μmまたは9.5μmの位置を示している。なお、以下の図38〜図54においても、図中の四角記号、菱形記号、実線、および破線は上記と同様の意味である。図37に示すように、空孔直径dが2.9μmの場合は、コア直径2aが7.8μm以上8.0μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
図38は、空孔占有率Sが30.1%、空孔直径dが3.3μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。なお、図38(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図38(b)は曲げ損失とMFDを示している。図38に示すように、空孔直径dが3.3μmの場合は、コア直径2aが7.8μm以上8.4μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
図39は、空孔占有率Sが30.1%、コア直径2aが6.6μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。なお、図39(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図39(b)は曲げ損失とMFDを示している。図39に示すように、コア直径2aが6.6μmの場合は、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる空孔直径dの範囲は存在しない。
図40は、空孔占有率Sが30.1%、コア直径2aが7.8μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。なお、図40(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図40(b)は曲げ損失とMFDを示している。図40に示すように、コア直径2aが7.8μmの場合は、空孔直径dが2.9μm以上3.4μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
図37から図40に示す結果より、空孔占有率Sが30.1%の場合は、コア直径2aが7.8μm以上8.4μm以下、かつ空孔直径dが2.9μm以上3.4μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
つぎに、空孔占有率Sを35.7%に固定する。図41は、空孔占有率Sが35.7%、空孔直径dが2.6μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。なお、図41(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図41(b)は曲げ損失とMFDを示している。図41に示すように、空孔直径dが2.6μmの場合は、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できるコア直径2aの範囲は存在しない。
図42は、空孔占有率Sが35.7%、空孔直径dが2.7μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。なお、図42(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図42(b)は曲げ損失とMFDを示している。図42に示すように、空孔直径dが2.7μmの場合は、コア直径2aが6.6μm以上7.2μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
図43は、空孔占有率Sが35.7%、空孔直径dが2.9μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。なお、図43(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図43(b)は曲げ損失とMFDを示している。図43に示すように、空孔直径dが2.9μmの場合は、コア直径2aが6.4μm以上7.4μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
図44は、空孔占有率Sが35.7%、空孔直径dが3.3μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。なお、図44(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図44(b)は曲げ損失とMFDを示している。図44に示すように、空孔直径dが3.3μmの場合は、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できるコア直径2aの範囲は存在しない。
図45は、空孔占有率Sが35.7%、コア直径2aが6.6μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。なお、図45(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図45(b)は曲げ損失とMFDを示している。図45に示すように、コア直径2aが6.6μmの場合は、空孔直径dが2.7μm以上3.1μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。また、空孔直径dが2.4μm以上4.0μm以下のときに、1dB/turn以下の曲げ損失と、1550nm以下のカットオフ波長とを実現できる。
図46は、空孔占有率Sが35.7%、コア直径2aが7.1μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。なお、図46(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図46(b)は曲げ損失とMFDを示している。図46に示すように、コア直径2aが7.1μmの場合は、空孔直径dが2.8μm以上3.1μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
図41から図46に示す結果より、空孔占有率Sが36%の場合は、コア直径2aが6.4μm以上7.4μm以下、かつ空孔直径dが2.7μm以上3.2μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。また、空孔直径dが2.7μm以上4.0μm以下のときに、1dB/turn以下の曲げ損失と、1550nm以下のカットオフ波長とを実現できる。
つぎに、空孔占有率Sを38.0%に固定する。図47は、空孔占有率Sが38.0%、空孔直径dが2.7μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。なお、図47(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図47(b)は曲げ損失とMFDを示している。図47に示すように、空孔直径dが2.7μmの場合は、コア直径2aが6.2μm以上6.5μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
図48は、空孔占有率Sが38.0%、空孔直径dが2.9μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。なお、図48(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図48(b)は曲げ損失とMFDを示している。図48に示すように、空孔直径dが2.9μmの場合は、コア直径2aが6.2μm以上7.1μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
図49は、空孔占有率Sが38.0%、コア直径2aが6.6μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。なお、図49(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図49(b)は曲げ損失とMFDを示している。図49に示すように、コア直径2aが6.6μmの場合は、空孔直径dが2.8μm以上3.1μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。また、空孔直径dが2.4μm以上4.0μm以下のときに、1dB/turn以下の曲げ損失と、1550nm以下のカットオフ波長とを実現できる。
図50は、空孔占有率Sが38.0%、コア直径2aが7.0μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。なお、図50(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図50(b)は曲げ損失とMFDを示している。図50に示すように、コア直径2aが7.0μmの場合は、空孔直径dが2.9μm以上3.0μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。また、空孔直径dが2.7μm以上4.0μm以下のときに、1dB/turn以下の曲げ損失と、1550nm以下のカットオフ波長とを実現できる。
図47から図50に示す結果より、空孔占有率Sが38.0%の場合は、コア直径2aが6.2μm以上7.5μm以下、かつ空孔直径dが2.7μm以上3.1μm以下のときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。また、空孔直径dが2.7μm以上4.0μm以下のときに、1dB/turn以下の曲げ損失と、1550nm以下のカットオフ波長とを実現できる。
つぎに、空孔占有率Sを42.0%に固定する。図51は、空孔占有率Sが42.0%、空孔直径dが2.9μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。なお、図51(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図51(b)は曲げ損失とMFDを示している。図51に示すように、空孔直径dが2.9μmの場合は、コア直径2aが6.0μmのときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
図52は、空孔占有率Sが42.0%、空孔直径dが3.2μmの場合のコア直径2aと光学特性との関係を示す図である。なお、図52(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図52(b)は曲げ損失とMFDを示している。図52に示すように、空孔直径dが3.2μmの場合は、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できるコア直径2aの範囲は存在しない。
図53は、空孔占有率Sが42.0%、コア直径2aが6.0μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。なお、図53(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図53(b)は曲げ損失とMFDを示している。図53に示すように、コア直径2aが6.0μmの場合は、空孔直径dが2.9μmのときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
図54は、空孔占有率Sが42.0%、コア直径2aが7.0μmの場合の空孔直径dと光学特性との関係を示す図である。なお、図54(a)はカットオフ波長とゼロ分散波長を示し、図54(b)は曲げ損失とMFDを示している。図54に示すように、コア直径2aが7.0μmの場合は、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。また、空孔直径dが2.7μm以上4.0μm以下のときに、1dB/turn以下の曲げ損失と、1550nm以下のカットオフ波長とを実現できる空孔直径dの範囲は存在しない。
図51から図54に示す結果より、空孔占有率Sが42.0%の場合は、コア直径2aが6.0μm、かつ空孔直径dが2.9μmのときに、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現できる。
図55−1および図55−2は、図37から図40に示した、空孔占有率Sが30.1%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。図55−3、図55−4は、図41から図46に示した、空孔占有率Sが35.7%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。図55−5、図55−6は、図47から図50に示した、空孔占有率Sが38.0%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。図55−7は、図55−8は、図51から図54に示した、空孔占有率Sが42.0%の場合の構造パラメータの組み合わせと光学特性との関係を示す図である。
図55−1〜図55−8に示す構造パラメータにおいて、コア直径2aが6.0μm以上8.4μm以下であり、比屈折率差Δ1が0.23%以上0.32%以下であり、内側クラッド層外径2bが50μm以下であり、比屈折率差Δ2が−0.15%以上であり、空孔直径dが2.7μm以上3.4μm以下であり、空孔占有率Sが42%以下である空孔アシスト光ファイバは、0.1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現している。
また、図56は、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバの空孔占有率および他の構造パラメータの組み合わせと、光学特性との関係を示す図である。図56に示す構造パラメータにおいて、コア直径2aが3μm以上9.8μm以下であり、比屈折率差Δ1が0.11%以上0.45%以下であり、内側クラッド層外径2bが53μm以下のコア直径2aより大きい値であり、比屈折率差Δ2が−0.30%以上の負の値であり、空孔直径dが2.4μm以上4.0μm以下であり、空孔占有率Sが17%以上48%以下である空孔アシスト光ファイバは、図56に示すような1dB/turn以下の曲げ損失と、1550nm以下のカットオフ波長を実現している。
つぎに、図57は、本実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバの空孔占有率および他の構造パラメータの別の組み合わせと、光学特性との関係を示す図である。図56に示す構造パラメータにおいて、コア直径2aが6.0μm以上8.4μm以下であり、比屈折率差Δ1が0.23%以上0.32%以下であり、内側クラッド層外径2bが36μm以下のコア直径2aより大きい値であり、比屈折率差Δ2が−0.15%以上の負の値であり、空孔直径dが2.5μm以上3.4μm以下であり、空孔占有率Sが17%以上42%以下である空孔アシスト光ファイバは、図57に示すような、1dB/turn以下の曲げ損失と、1260nm以下のカットオフ波長と、波長1310nmにおける8.6μm以上9.5μm以下のMFDと、1300nm以上1324nm以下のゼロ分散波長とを実現している。また、ゼロ分散スロープについても0.092ps/nm/km以下を実現でき、ITU−T G.652に準拠する光ファイバを実現できる。
なお、上記実施の形態1では、空孔の数が10であるが、4以上の任意の値であればよく、特に偶数の値であれば空孔の配置の対称性が高くなり好ましい。この場合、空孔の数が10以外の値であっても、空孔占有率Sが同じ値であれば、その空孔アシスト光ファイバは実施の形態1に係る空孔アシスト光ファイバと同様の特性を有するものとなる。
10 空孔アシスト光ファイバ
11 コア部
12 クラッド部
12a 内側クラッド層
12b 外側クラッド層
12c 空孔
C1 内接円
C2 外接円
H 破線
L1〜L8 線
P 屈折率プロファイル

Claims (3)

  1. コア部と、
    前記コア部の外周に形成され、該コア部の屈折率よりも低い屈折率を有する内側クラッド層と、前記内側クラッド層の外周に形成され、該内側クラッド層の屈折率よりも高く前記コア部の屈折率よりも低い屈折率を有する外側クラッド層とを有し、前記コア部の周囲に複数の空孔が形成されたクラッド部と、
    を備え、前記コア部の直径が3μm以上9.8μm以下であり、前記コア部の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が0.11%以上0.45%以下であり、前記内側クラッド層の外径が53μm以下であり、前記内側クラッド層の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が−0.30%以上の負の値であり、前記空孔の直径が2.4μm以上4.0μm以下であり、空孔占有率が17%以上48%以下であり、半径5mmで曲げた場合の波長1625nmにおける曲げ損失が1dB/turn以下であり、カットオフ波長が1550nm以下であることを特徴とする空孔アシスト光ファイバ。
    ここで、前記空孔の数をN、前記各空孔の直径をd[μm]、前記各空孔に内接する内接円の半径をR[μm]とすると、空孔占有率S[%]は、以下の式(1)で定義される。
    S=Nπ(d/2)/[π(R+d) −πR] ・・・ (1)
  2. 前記コア部の直径が6.0μm以上8.4μm以下であり、前記コア部の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が0.23%以上0.32%以下であり、前記内側クラッド層の外径が50μm以下であり、前記内側クラッド層の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が−0.15%以上であり、前記空孔の直径が2.5μm以上3.4μm以下であり、空孔占有率が42%以下であり、カットオフ波長が1260nm以下であり、波長1310nmにおけるモードフィールド径が8.6μm以上9.5μm以下であり、ゼロ分散波長が1300nm以上1324nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の空孔アシスト光ファイバ。
  3. 前記コア部の直径が6.0μm以上8.4μm以下であり、前記コア部の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が0.23%以上0.32%以下であり、前記内側クラッド層の外径が50μm以下であり、前記内側クラッド層の前記外側クラッド層に対する比屈折率差が−0.15%以上であり、前記空孔の直径が2.7μm以上3.4μm以下であり、空孔占有率が42%以下であり、カットオフ波長が1260nm以下であり、波長1310nmにおけるモードフィールド径が8.6μm以上9.5μm以下であり、ゼロ分散波長が1300nm以上1324nm以下であり、半径5mmで曲げた場合の波長1625nmにおける曲げ損失が0.1dB/turn以下であることを特徴とする請求項2に記載の空孔アシスト光ファイバ。
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