JP2001324636A - 分散シフト光ファイバ - Google Patents

分散シフト光ファイバ

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JP2001324636A JP2000224492A JP2000224492A JP2001324636A JP 2001324636 A JP2001324636 A JP 2001324636A JP 2000224492 A JP2000224492 A JP 2000224492A JP 2000224492 A JP2000224492 A JP 2000224492A JP 2001324636 A JP2001324636 A JP 2001324636A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実質的にシングルモードであり、曲げ損失が
100dB/m以下であり、かつAeffの拡大と分散
スロープの低減を満足することができる分散シフト光フ
ァイバを提供する。 【解決手段】 高屈折率の中心コア部1と、この中心コ
ア部1の外周上に設けられた、この中心コア部1よりも
低屈折率の階段コア部2と、この階段コア部2の外周上
に設けられた、この階段コア部2よりも低屈折率のクラ
ッド7からなる屈折率分布形状を有し、コア径として太
径解を採用し、1490〜1625nmから選択される
使用波長帯において、Aeffが45〜70μm2、分
散スロープが0.05〜0.075ps/km/n
2、曲げ損失が100dB/m以下、波長分散値が+
0.05〜+10.0ps/km/nmであり、かつ実
質的にシングルモード伝搬となるカットオフ波長を有す
るものを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分散シフト光ファイ
バに関し、波長多重伝送に適した小さい分散スロープを
有するものである。
【0002】
【従来の技術】従来検討されている1.55μm帯(1
490〜1570nm)用の長距離伝送および大容量伝
送が可能な波長多重伝送システムにおいては、非線形光
学効果を低減し、伝送損失の劣化を防ぐことが重要であ
る。非線形光学効果は非線形定数によってほぼ決定され
る。非線形定数はn2/Aeffであらわされる。n2
非線形屈折率であり、Aeffは有効コア断面積であ
る。n2は材料によりほぼ一定なので、Aeffの拡大
は非線形光学効果を抑制するために有効な手段である。
【0003】さらに、波長多重伝送システムにおいて
は、分散スロープ低減の要求が高まっている。分散スロ
ープとは、波長分散値の波長依存性を示すもので、横軸
に波長(nm)、縦軸に波長分散値(ps/km/n
m)をプロットした際の曲線の勾配である。波長多重伝
送システムにおいて、伝送路(光ファイバ)の分散スロ
ープが大きいと各波長間の波長分散値の差が大きくな
り、各波長の光の伝送状態がばらつくため、全体の伝送
特性が劣化する。また、光通信システムの伝送路として
は、実質的にシングルモードであることや、曲げ損失を
100dB/m以下に保つことが最低限の条件として要
求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている分散シフト光ファイバにおいては、実質的
にシングルモードであることや、曲げ損失を100dB
/m以下に保つという条件下では、Aeffの拡大と分
散スロープの低減を同時に十分に満足することは困難で
あった。
【0005】例えば、特開平8−220362号公報に
開示された細径解を用いたデュアルシェイプ型のもの
は、分散スロープが最小で0.10ps/km/nm2
前後程度であったため、分散スロープの低減が厳しく要
求されるシステムに適用するには不十分な場合があっ
た。また、特開平11−119045号公報に開示され
た太径解を用いたセグメントコア型のものは、ある程度
最近要求されている特性に近いものが得られる。しかし
ながら、セグメントコア型は、屈折率が増減する5層構
造からなる屈折率分布形状であるため、各層の位置、
幅、形状などによって微妙に特性が変化する。よって、
製造時に各層の半径、比屈折率差などの構造パラメータ
の高度な制御性が要求され、製品歩留まりの向上に限界
があった。ここで、波長1.55μmにおいて、分散シ
フト光ファイバのコア径を屈折率分布形状の相似形を保
ったまま拡大していくと、波長分散値が所望の値になる
解が2つ以上存在していることが知られている。このと
き曲げ損失やカットオフ波長などの特性が比較的実用的
な範囲になる解のうち、相対的にコア径が細い解を細径
解、太い解を太径解と呼んでいる。
【0006】また、チャンネル数(多重する波長の数)
の増加に伴い、これまで用いられてきた伝送帯に、いわ
ゆるLバンド帯(1570〜1610nm帯)を加えた
1490〜1625nmに渡る広い伝送波長帯に適用で
きる分散シフト光ファイバが要求されるようになってき
た。従来のAeffを拡大した分散シフト光ファイバ
は、1.55μm帯での伝送を視野において設計されて
いるため、Lバンド帯において十分な特性を有するもの
は提供されていなかった。特にLバンド帯においては、
曲げ損失が大きくなることが多かった。
【0007】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、実質的にシングルモードであることや、曲げ損失を
100dB/m以下に保つという条件下において、Ae
ffの拡大と分散スロープの低減を同時に満足すること
ができる分散シフト光ファイバを提供することを課題と
する。さらに、できるだけ簡単な構造で、安定した特性
のものを効率よく製造できる分散シフト光ファイバを提
供することを目的とする。また、Lバンド帯を加えた1
490〜1625nmに渡る広い波長帯においても、実
質的にシングルモードであることや、曲げ損失を100
dB/m以下に保つという条件下において、Aeffの
拡大と分散スロープの低減を同時に満足することができ
る分散シフト光ファイバを提供することを課題とする。
特にLバンド帯において、曲げ損失が小さい分散シフト
光ファイバを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては以下のような解決手段を提案す
る。すなわち、第1の発明は、高屈折率の中心コア部
と、この中心コア部の外周上に設けられた、この中心コ
ア部よりも低屈折率の階段コア部と、この階段コア部の
外周上に設けられた、この階段コア部よりも低屈折率の
クラッドからなる屈折率分布形状を有する分散シフト光
ファイバにおいて、コア径として太径解を採用し、14
90〜1625nmから選択される使用波長帯におい
て、Aeffが45〜70μm2、分散スロープが0.
05〜0.075ps/km/nm2、曲げ損失が10
0dB/m以下、波長分散値が+0.05〜+10.0
ps/km/nmであり、かつ実質的にシングルモード
伝搬となるカットオフ波長を有することを特長とする分
散シフト光ファイバである。第2の発明は、第1の発明
の分散シフト光ファイバにおいて、中心コア部の半径を
r1、階段コア部の半径をr2、最も外側のクラッドの
屈折率を基準にしたときの、中心コア部の比屈折率差を
Δ1、階段コア部の比屈折率差をΔ2としたとき、r2
/r1が4〜12、Δ1が0.55〜0.75%、Δ2
/Δ1が0.05〜0.15であることを特徴とする分
散シフト光ファイバである。第3の発明は、第1の発明
または第2の発明の分散シフト光ファイバにおいて、ク
ラッドが階段コア部の外周上に設けられた第一クラッド
と、その外周上に設けられた第二クラッドからなること
を特徴とする分散シフト光ファイバ。第4の発明は、第
3の発明の分散シフト光ファイバにおいて、中心コア部
の半径をr1、階段コア部の半径をr2、第一クラッド
の半径をr3、第二クラッドの屈折率を基準にしたとき
の、中心コア部の比屈折率差をΔ1、階段コア部の比屈
折率差をΔ2、第一クラッドの比屈折率差をΔ3とした
とき、r2/r1が4〜12、Δ1が0.55〜0.7
5%、Δ2/Δ1が0.05〜0.15、Δ3が−0.
1〜0%、(r3−r2)/r1が0.2〜4.0であ
ることを特徴とする分散シフト光ファイバである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1(a)は、本発明の分散シフ
ト光ファイバの屈折率分布形状の第一の例を示したもの
で、この屈折率分布形状は、中心コア部1の外周上に階
段コア部2が設けられてなるコア4と、その外周上に設
けられた一律の屈折率を有する一層構造のクラッド7と
から構成されているデュアルシェイプ型である。前記中
心コア部1は最も高屈折率であり、前記階段コア部2は
この中心コア部1よりも低屈折率であり、また、前記ク
ラッド7はこの階段コア部2よりも低屈折率である。図
中符号r1、r2は、それぞれ、中心コア部1と階段コ
ア部2の半径を示し、Δ1、Δ2は、それぞれ、最も外
側のクラッド7の屈折率を基準にしたときの中心コア部
1の比屈折率差と階段コア部2の比屈折率差を示してい
る。
【0010】この例において、例えば中心コア部1と階
段コア部2は屈折率を上昇させる作用を有するゲルマニ
ウムを添加したゲルマニウム添加石英ガラス、クラッド
7は純粋石英ガラスから構成されている。なお、分散シ
フト光ファイバの屈折率分布形状においては、各層(中
心コア部1、階段コア部2、クラッド7)の境界が明確
ではなく、丸みを帯びた、いわゆるだれを生じた状態で
あってもよく、実効的に本発明の分散シフト光ファイバ
としての特性を得ることができれば特に限定することは
ない。
【0011】図1(b)は本発明の分散シフト光ファイ
バの屈折率分布形状の第二の例を示したものである。こ
の屈折率分布形状が第一の例の屈折率分布形状と異なる
ところは、クラッド7が、階段コア部2(コア4)の外
周上に設けられた第一クラッド5と、この第一クラッド
5の外周上に設けられた第二クラッド6とからなる2層
構造を備えていることである。なお、Δ1、Δ2は、最
も外側の第二クラッド6の屈折率を基準としている。ま
た、Δ3は第二クラッド6の屈折率を基準にした第一ク
ラッド5の比屈折率差である。r3は第一クラッド5の
半径である。この例において、例えば第一クラッド5は
屈折率を低下させる作用を有するフッ素を添加したフッ
素添加石英ガラスから形成されている。
【0012】本発明の分散シフト光ファイバの使用波長
帯は1490〜1625nm、一般的には1490〜1
610nmの範囲から適度な波長幅の波長帯が選択され
る。例えば、光通信システムに用いる光ファイバ増幅器
による増幅波長帯などによって、1490〜1530n
mの範囲から所定の波長幅を有する波長帯(例えば15
00〜1520nm)が選択される。または、1530
〜1570nmの範囲から所定の波長幅を有する波長帯
(例えば1540〜1565nm)が選択される。また
は、いわゆるLバンド帯である1570〜1625n
m、一般的には1570〜1610nmの範囲から所定
の波長幅を有する波長帯(例えば1570〜1600n
m)が選択される。このようにLバンド帯からも使用波
長帯を選択できることが本発明の特徴のひとつである。
そして、1490〜1625nm全域を使用波長帯(伝
送波長帯)とすることもできる。
【0013】本発明の分散シフト光ファイバにおいて、
波長分散値は+0.05〜+10.0ps/km/nm
とされる。+0.05ps/km/nmよりも小さい
と、波長分散値が零に近くなり、非線形光学効果のひと
つである4光子混合が発生しやすくなるため不都合であ
る。また、+10.0ps/km/nmよりも大きい
と、波形にひすみが生じ、伝送特性の劣化が大きくなる
場合がある。
【0014】Aeffは以下の式から求められるもので
ある。
【0015】
【数1】
【0016】本発明の分散シフト光ファイバは、使用波
長帯におけるAeffが45〜70μm2であるため、
非線形光学効果を抑制することができる。45μm2
満の場合は非線形光学効果の低減が不十分であり、70
μm2をこえるとものは製造が困難である。使用波長帯
における分散スロープは0.050〜0.075ps/
km/nm 2という非常に小さい値を実現することがで
きる。その結果、波長多重伝送において、分散スロープ
に起因する伝送劣化を防ぐことができる。
【0017】曲げ損失は使用波長帯において曲げ直径
(2R)が20mmの条件の値をいうものとする。曲げ
損失は小さい程好ましく、本発明において、100dB
/m以下、好ましくは50dB/m以下とされる。10
0dB/mをこえると、分散シフト光ファイバに加えら
れる僅かな曲がりなどによって伝送損失が劣化しやす
く、敷設時や取り扱い時に余分な損失を生じやすくなる
ため不都合である。
【0018】また、本発明の分散シフト光ファイバはシ
ングルモード光ファイバであるため、使用波長帯におい
て、実質的にシングルモード伝搬を保証するカットオフ
波長を有する必要がある。通常のカットオフ波長は、C
CITTの2m法(以下2m法と記す)による値によっ
て規定されている。しかし、実際の長尺の使用状態にお
いては、この値が使用波長帯の下限値よりも長波長側で
あってもシングルモード伝搬が可能である。したがっ
て、本発明の分散シフト光ファイバにおいて、2m法で
規定されるカットオフ波長は、分散シフト光ファイバの
使用長さと使用波長帯によってシングルモード伝搬可能
であるように設定する。具体的には、例えば2m法にお
けるカットオフ波長が1.8μmであれば、5000m
程度以上の長尺の状態で、上述の使用波長帯におけるシ
ングルモード伝搬を実現することができる。
【0019】また、本発明においては、コア径(r2×
2)として太径解を用いる。具体的には、後述するよう
に、シミュレーションによって、図1(a)に示した屈
折率分布形状においては、r2、r1、Δ2、Δ1とい
う4つの構造パラメータ、図1(b)に示した屈折率分
布形状においてはさらにr3とΔ3を加えた6つの構造
パラメータを設定するにおいて、コア径が太径解になる
ように、かつ、上述の所望の使用波長帯において、Ae
ff、分散スロープなどの特性値を満足する設計条件を
定める。なお、本発明の分散シフト光ファイバの実際の
製造方法としては、CVD法、VAD法などの従来法を
適用することができる。本発明の分散シフト光ファイバ
の屈折率分布形状は3層あるいは4層であり、また、階
段状の比較的単純な形状であるため、構造パラメータの
制御などが比較的容易である。
【0020】図2は、図1(a)に示した屈折率分布形
状を有する分散シフト光ファイバの構造パラメータに関
する解析結果の一例を示したグラフである。グラフ中に
示されている◇、□、△に対応する5、7、10は、図
1(a)に示した中心コア部1と階段コア部2の半径の
比率r2/r1である。縦軸はAeff、横軸は分散ス
ロープを示している。推定波長は1.55μmである。
このグラフより、r2/r1が大きくなる程分散スロー
プを低減できることがわかる。上述の好ましい数値範囲
内の曲げ損失とAeffを得るためにはr2/r1を4
以上に設定すると好ましい。4未満の場合は良好な特性
を得る事が困難となる。また、12をこえる値に設定す
ると製造性が低下するため、実質的な上限値は12とさ
れる。この条件は図1(b)に示した屈折率分布形状に
おいても同様である。
【0021】また、図1(a)、図1(b)に示した屈
折率分布形状において、Δ1は0.55%〜0.75%
とされる。0.55%未満の場合は、波長分散値を所望
の範囲に設定することが困難になるとともに、曲げ損失
が大きくなる傾向がある。Δ1が0.75%をこえると
Aeffを十分に大きくすることが困難となる。Δ2/
Δ1は、0.05〜0.15であることが望ましい。
0.05未満の場合は曲げ損失が大きくなるため不都合
であり、0.15をこえると分散スロープが規定の範囲
を超えてしまい、波長多重伝送用としては不都合であ
る。
【0022】表1は、これらの条件を満足する図1
(a)に示した屈折率分布形状を有する分散シフト光フ
ァイバの具体的な設計例の構造パラメータと特性値を示
したシミュレーション結果である。なお、推定波長は
1.55μmである。
【0023】
【表1】
【0024】いずれも本発明のAeff、分散スロー
プ、波長分散値、曲げ損失、およびカットオフ波長の好
ましい数値範囲を満足し、波長多重伝送システムに適し
た特性が得られている。なお、上述のような構造パラメ
ータの数値範囲内から適当な値を選択して組み合わせた
としても、必ずしもこれらの特性値が得られるわけでは
なく、特性値を満足する構造パラメータの組み合わせを
上述のようなグラフやシミュレーション結果から選択す
る必要がある。よって、本発明の分散シフト光ファイバ
は構造パラメータによって特定することが困難であるた
め、特性値によって特定することとした。
【0025】さらに図1(b)示した屈折率分布形状に
おいては、Δ3とr3を設定する。クラッド7を第一ク
ラッド5と第二クラッド6からなる二層構造としたこと
により、第1の例と比較して、構造パラメータの組み合
わせ(設定)によっては、カットオフ波長をさらに短く
することができ、Aeffをさらに拡大できるという効
果がある。
【0026】図3(a)、図3(b)は、図1(b)に
示したクラッドが2層構造からなる屈折率分布形状にお
いて、それぞれΔ3と曲げ損失の関係と、Δ3とAef
fの関係を示したものである。推定波長は1.55μm
である。Δ1、Δ2、r1、r2はいずれも共通であ
り、固定されている。すなわち、Δ1は0.56%、Δ
2は0.06%である。このグラフより、Δ3を小さく
するとAeffを大きくすることができるが、曲げ損失
が大きくなってしまうことがわかる。また、(r3−r
2)/r1によっても挙動が異なる。したがって、これ
らの構造パラメータと特性との関係を考慮して、上述の
特性の好ましい数値範囲を満足するように構造パラメー
タを設定する。
【0027】なお、Δ3は−0.1%以上とすると好ま
しい。Δ3が−0.1%より小さいと、他の構造パラメ
ータとの組み合わせによっては伝送特性が劣化する場合
があるためである。また、(r3−r2)/r1は、製
造上、4.0以下であると望ましい。しかし、(r3−
r2)/r1が小さいと、Δ3を小さくする必要が生じ
るため、上述のような伝送特性の劣化をできるだけ抑制
するためには、(r3−r2)/r1は0.2以上であ
ることが望ましい。
【0028】表2はこれらの条件を満足する分散シフト
光ファイバの具体的な設計例の構造パラメータと特性値
を示したシミュレーション結果である。いずれも本発明
の分散シフト光ファイバにおけるAeff、分散スロー
プ、波長分散値、曲げ損失、カットオフ波長の好ましい
数値範囲を満足し、波長多重伝送システムに適した特性
が得られている。
【0029】
【表2】
【0030】なお、表1、表2に示した分散シフト光フ
ァイバの特性の推定波長は1.55μmである。推定波
長を1.61μmに設定して同様のシミュレーションを
行った結果を表3、表4に示す。表1〜4のいずれにお
いても本発明の数値範囲を満足する特性値が得られてい
る。したがって、表1〜4に示した分散シフト光ファイ
バは、いずれも1.55μm帯のみならず、1570〜
1625nmを加えた広い波長帯(例えば1490〜1
610nm)においても、波長分散が小さく、曲げ損失
が小さく、シングルモード伝送を保証することができる
とともに、Aeffの拡大により、非線形光学効果が抑
制でき、かつ小さい分散スロープにより、波長多重伝送
における伝送劣化を抑制できる。したがって、Lバンド
帯を加えた広い波長域に適用する波長多重伝送システム
においても、伝送特性の向上を図ることができる。
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の分散シフ
ト光ファイバにおいては、以下のような効果が得られ
る。すなわち、実質的にシングルモードであることや、
曲げ損失を100dB/m以下に保つという条件下にお
いて、Aeffの拡大による非線形効果の抑制と分散ス
ロープの低減を同時に満足することができ、良好な伝送
特性が得られる。この特性は特に波長多重伝送において
有効である。また、階段状の比較的簡単な構造であるた
め、製造時の構造パラメータの制御が容易で、安定した
特性のものを効率よく製造できる。また、Lバンド帯を
加えた1490〜1625nmに渡る広い波長帯におい
ても、上述の特性を維持することができ、波長多重シス
テムの長距離化および大容量化に対応することができ
る。特にLバンド帯において、実用可能な曲げ損失を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)、(b)はそれぞれ、本発明の分
散シフト光ファイバの屈折率分布形状の第一の例と第二
の例を示した図である。
【図2】 図1(a)で示した屈折率分布形状を用いた
場合の解析例を示したグラフである。
【図3】 図3(a)と図3(b)はそれぞれ図1
(b)に示した第二の例の屈折率分布形状を用いた場合
の曲げ損失とAeffのΔ3と(r3−r2)/r1の
組み合わせによる変化を示したグラフである。
【符号の説明】
1…中心コア部、2…階段コア部、4…コア、5…第一
クラッド、6…第二クラッド、7…クラッド。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高屈折率の中心コア部と、この中心コア
    部の外周上に設けられた、この中心コア部よりも低屈折
    率の階段コア部と、この階段コア部の外周上に設けられ
    た、この階段コア部よりも低屈折率のクラッドからなる
    屈折率分布形状を有する分散シフト光ファイバにおい
    て、 コア径として太径解を採用し、 1490〜1625nmから選択される使用波長帯にお
    いて、Aeffが45〜70μm2、分散スロープが
    0.05〜0.075ps/km/nm2、曲げ損失が
    100dB/m以下、波長分散値が+0.05〜+1
    0.0ps/km/nmであり、かつ実質的にシングル
    モード伝搬となるカットオフ波長を有することを特長と
    する分散シフト光ファイバ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の分散シフト光ファイバ
    において、中心コア部の半径をr1、階段コア部の半径
    をr2、最も外側のクラッドの屈折率を基準にしたとき
    の、中心コア部の比屈折率差をΔ1、階段コア部の比屈
    折率差をΔ2としたとき、 r2/r1が4〜12、Δ1が0.55〜0.75%、
    Δ2/Δ1が0.05〜0.15であることを特徴とす
    る分散シフト光ファイバ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の分散シフト光
    ファイバにおいて、クラッドが階段コア部の外周上に設
    けられた第一クラッドと、その外周上に設けられた第二
    クラッドからなることを特徴とする分散シフト光ファイ
    バ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の分散シフト光ファイバ
    において、中心コア部の半径をr1、階段コア部の半径
    をr2、第一クラッドの半径をr3、第二クラッドの屈
    折率を基準にしたときの、中心コア部の比屈折率差をΔ
    1、階段コア部の比屈折率差をΔ2、第一クラッドの比
    屈折率差をΔ3としたとき、 r2/r1が4〜12、Δ1が0.55〜0.75%、
    Δ2/Δ1が0.05〜0.15、Δ3が−0.1〜0
    %、(r3−r2)/r1が0.2〜4.0であること
    を特徴とする分散シフト光ファイバ。
JP2000224492A 1999-07-27 2000-07-25 分散シフト光ファイバ Expired - Fee Related JP3808291B2 (ja)

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