JP5261106B2 - 冷却システム - Google Patents
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Description
上記冷凍機は、一般に、その内部に1個もしくは複数のコンプレッサと、空冷のコンデンサ(凝縮器)及びコンデンサファン(凝縮器用ファン)と、これらコンプレッサ及びコンデンサファンを制御するマイコンとを筐体内に収めてパッケージ化して構成されている。そして、このマイコンが所定の動作シーケンスに基づいてコンプレッサを制御することで低温ショーケースとの間で冷凍サイクルを構成し、低温ショーケースを冷却している。
そこで、冷凍機の運転を制御する制御装置を設け、この制御装置が冷凍機の負荷(要求される冷却能力)に応じて高圧側圧力制御を行うことにより、コンデンサのコンデンサファンの回転数制御を適切に行い、省エネ効果を得るようにした冷却システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図1は本実施形態に係る冷却システム1の構成を模式的に示す図である。
この図に示すように、冷却システム1は、ラックシステム冷凍機3に液管たる冷媒管5a及びガス管たる冷媒管5bを介して、複数の低温ショーケース7を並列に接続して構成した冷凍回路2と、メインコントローラ(メイン制御装置)4と、コンデンサコントローラ(凝縮器制御装置)8とを備えて構成されている。
液電磁弁19は、膨張弁15への冷媒の供給を制御するための弁であり、液電磁弁19の開閉によって冷却器17の冷却による低温ショーケース7の庫内温度が制御される。
すなわち、低温ショーケース7は、庫内の温度を検出する庫内温度センサ21及びマイコン23を備え、マイコン23は、庫内設定温度の上下に設定された上限温度と下限温度を記憶し、上限温度にて液電磁弁19を開き、下限温度にて閉じるON−OFF制御を実行する。係るON−OFF制御により、平均として低温ショーケース7の庫内温度が庫内設定温度に近付けられる。なお、ラックシステム冷凍機3には、低温ショーケース7の他にも例えば冷蔵/冷凍プレハブ庫等の他の負荷設備を接続しても良い。
この図において、制御部40は、メインコントローラ4の各部を中枢的に制御する。
制御設定入力部41は、ラックシステム冷凍機3に組み込まれているコンデンサ11の凝縮能力制御に要する情報を規定した制御設定が入力される。
さらに詳述すると、ラックシステム冷凍機3においては、コンデンサ11の機種やコンデンサファン13の台数が設置時に決定されることから、コンデンサコントローラ8に、コンデンサ11の凝縮能力制御を規定したプログラムを予め組み込むことはできない。そこで本実施例では、ラックシステム冷凍機3に組み込まれているコンデンサ11の凝縮能力制御に要する情報が制御設定としてメインコントローラ4に入力される構成とし、そして上記制御データに含められてコンデンサコントローラ8に入力している。
この図に示すように、制御設定においては、コンデンサファン13のそれぞれに対し、カットイン/カットオフする高圧側圧力が規定されており、高圧側圧力が高くなるにつれて順次、コンデンサファン13がカットインするように規定されている。これらカットイン/カットオフの高圧側圧力にはチャタリング防止のためにヒステリシスが設けられる。そして凝縮能力制御においては、ラックシステム冷凍機3の高圧側圧力が監視され、そして図4に示すように、当該高圧側圧力の変化によってカットインの圧力に至ったコンデンサファン13がオンされ、また、カットアウトの圧力に至ったコンデンサファン13がオフされる。これにより、ラックシステム冷凍機3に要求されている凝縮能力に見合ったコンデンサファン13だけが駆動されるから、全てのコンデンサファン13を駆動している場合に比べて消費電力を削減することができる。
係るコンデンサファン13の各々のカットイン/カットオフの設定値は、低温ショーケース7の冷却状態に基づいて、当該低温ショーケース7の冷却状態(冷え具合)を良好に維持するに十分な凝縮能力が得られるように可変されるが、これについては後述する。
ショーケース通信部43は、通信線24を介して各低温ショーケース7のマイコン23と通信する。この通信により、各低温ショーケース7における庫内温度と庫内設定温度と偏差温度が取得される。
コンデンサコントローラ通信部45は、通信線24を介してコンデンサコントローラ8に、制御部40が生成した制御データを出力する。この制御データには、低温ショーケース7の冷却状態に応じてカットイン/カットオフの設定値を可変させた上記制御設定の可変値が含まれる。
この図において、制御部80は、コンデンサコントローラ8の各部を中枢的に制御するとともに、ラックシステム冷凍機3に組み込まれているコンデンサファン13の各々のオン/オフを制御するコンデンサファン制御信号を生成するものであり、例えばマイコンを備えて構成されている。
コントローラ通信部81は、メインコントローラ4との間で通信線24を介して通信し、上記制御設定や制御データ(制御設定の可変値)を受信する。制御設定記憶部82は、上記制御設定を記憶する。高圧側圧力センサ入力部83は、ラックシステム冷凍機3に設けた高圧側圧力センサ28から高圧側圧力の検出値が入力される。制御部80は、高圧側圧力の検出値と、上記制御設定とにしたがって、コンデンサファン13をオン/オフする上記コンデンサファン制御信号を生成する。コンデンサファン制御信号出力部84は、係るコンデンサファン制御信号をラックシステム冷凍機3の各コンデンサファン13に出力する。
図6は、メインコントローラ4の動作をコンデンサコントローラ8の動作とともに示すフローチャートである。
上述の通り、冷却システム1においては、メインコントローラ4がコンデンサコントローラ8に、上述した制御設定を出力し、この制御設定に基づいてコンデンサコントローラ8がラックシステム冷凍機3のコンデンサ11の凝縮能力制御を行う。
このとき、冷却システム1の設置当初においては、制御設定が不明であるため、サービスマン等によってコンデンサ11及びコンデンサファン13の構成に基づく制御設定がメインコントローラ4に入力され(ステップS1)、この制御設定がコンデンサコントローラ8に送信される(ステップS2)。係る制御設定はコンデンサコントローラ8に受信され(ステップS10)、当該コンデンサコントローラ8の制御設定記憶部82に保持される。その後、コンプレッサ9などの電源がオンされて運転が開始され低温ショーケース7の冷却が行われる。
係る処理においては、冷却状態が判定されるごとに、低温ショーケース7の冷却状態に合わせてΔPだけカットイン/カットオフの設定値が上下されるため、凝縮能力が段階的に可変されることとなり、急激な変動が防止される。
これにより、低温ショーケース7の冷却状態に応じて可変された制御設定が制御データとしてコンデンサコントローラ8に受信され(ステップS11)、コンデンサコントローラ8においては、この制御設定を反映してのコンデンサ11の凝縮能力制御が行われる。
この構成によれば、必要とされる凝縮能力に応じてコンデンサファン13の稼働台数が決定されるため、ラックシステム冷凍機3の消費電力を、低温ショーケース7の冷却状態に応じて削減できる。
また、この構成においては、高圧側圧力に対し、コンデンサファン13の各々のオン/オフを規定する際に、コンデンサ11に対する相対的配置位置、風量、回転数などにより、凝縮能力への寄与の度合いがコンデンサファン13ごとに異なる場合に、凝縮能力への寄与の度合いに応じて、高圧側圧力に対する各コンデンサファン13のオン/オフの順番を決定付けることで、より高い省エネ効果を得ることもできる。
例えば、上述した実施形態で示した運転環境条件はそれに限定されるものでは無い。また、実施形態では制御データとして冷凍機の高圧側圧力設定値を調整したが、これも限定されるものでは無く、冷却システムの冷却能力と消費電力に関係する制御ファクターであれば対象となり得る。更に、実施形態では1分周期で低圧側圧力設定値を調整したが、それに限らず、10分、30分、1時間、1時間30分、2時間周期など使用状況に応じて適宜選択可能である。
2 冷凍回路
3 ラックシステム冷凍機(冷凍機)
4 メインコントローラ(メイン制御装置)
5a、5b 冷媒管
8 コンデンサコントローラ(凝縮器制御装置)
7 低温ショーケース
9 コンプレッサ
11 コンデンサ(凝縮器)
13 コンデンサファン(凝縮器用ファン)
21 庫内温度センサ
28 高圧側圧力センサ
41 制御設定入力部
42 制御設定記憶部
81 コントローラ通信部(受信手段)
82 制御設定記憶部
Claims (1)
- 凝縮器又は/及び凝縮器用ファンを、同一メーカ或いは他メーカの製品の中から、設置される環境条件において必要となる最大冷却能力に合わせて、ユーザが自由に選択して組み合わせて構成された冷凍機に、複数の低温ショーケースを冷媒管を介して並列に接続して構成した冷凍回路と、
前記低温ショーケースの冷却状態に基づいて、前記冷凍機に組み込まれている凝縮器の凝縮能力を可変する制御データを生成して出力するメイン制御装置と、
前記組み合わせて構成された凝縮器又は/及び凝縮器用ファンについて、凝縮能力制御に要する制御設定を取得する手段、及び前記メイン制御装置からの制御データを受信する受信手段を有し、前記制御設定及び前記制御データに基づいて前記凝縮器の凝縮能力制御を行い、前記冷凍機の能力を可変する、前記凝縮器とは別体に設けられた凝縮器制御装置と、を備え、
前記制御設定には、前記冷凍機に組み込まれている複数の前記凝縮器用ファンの各々についてのカットイン及びカットオフの設定値が前記冷凍機の高圧側圧力により規定され、
前記凝縮器制御装置は、
前記制御設定、前記制御データ、及び、前記冷凍機の高圧側圧力に基づいて、前記凝縮器用ファンの各々をオン又はオフして前記凝縮器の凝縮能力を可変する
ことを特徴とする冷却システム。
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