JP5258479B2 - 冷却システム - Google Patents
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Description
上記冷凍機は、一般に、その内部に1個もしくは複数のコンプレッサと、コンプレッサを制御するマイコンとを筐体内に収めてパッケージ化して構成されている。そして、このマイコンが所定の動作シーケンスに基づいてコンプレッサを制御することで低温ショーケースとの間で冷凍サイクルを構成し、低温ショーケースを冷却している。
そこで、上記の低温ショーケースと冷凍機との連携を図ることで、低温ショーケースの庫内温度を庫内設定温度に維持しつつ無駄に冷やすことなどがないように冷凍機を制御することで、低温ショーケースの冷却性の維持と冷凍機の省エネ性の向上の両立を図った冷却システムが実現されている。この種の冷却システムでは、冷凍機の運転を制御する制御装置を設け、この制御装置が低温ショーケースの冷却状態に基づいて、冷凍機の低圧側の冷媒圧力である低圧側圧力に適切な値を設定して冷凍機に出力することで、低温ショーケースの冷却性を維持しつつ冷凍機の省エネ性を高めている(例えば、特許文献1参照)。
図1は本実施形態に係る冷却システム1の構成を模式的に示す図である。
この図に示すように、冷却システム1は、ラックシステム冷凍機3に液管たる冷媒管5a及びガス管たる冷媒管5bを介して、複数の低温ショーケース7を並列に接続して構成した冷凍回路2と、メインコントローラ(メイン制御装置)4と、コンプレッサコントローラ(圧縮機制御装置)6とを備えて構成されている。
液電磁弁19は、膨張弁15への冷媒の供給を制御するための弁であり、液電磁弁19の開閉によって冷却器17の冷却による低温ショーケース7の庫内温度が制御される。
すなわち、低温ショーケース7は、庫内の温度を検出する庫内温度センサ21及びマイコン23を備え、マイコン23は、庫内設定温度の上下に設定された上限温度と下限温度を記憶し、上限温度にて液電磁弁19を開き、下限温度にて閉じるON−OFF制御を実行する。係るON−OFF制御により、平均として低温ショーケース7の庫内温度が庫内設定温度に近付けられる。なお、ラックシステム冷凍機3には、低温ショーケース7の他にも例えば冷蔵/冷凍プレハブ庫等の他の負荷設備を接続しても良い。
この図において、制御部40は、メインコントローラ4の各部を中枢的に制御する。
制御設定入力部41は、ラックシステム冷凍機3に組み込まれているコンプレッサ9に対する容量制御に要する情報として制御ルールを規定した制御設定が入力される。
さらに詳述すると、ラックシステム冷凍機3においては、コンプレッサ9の機種(容量)や台数が設置時に決定されることから、コンプレッサコントローラ6に、これらのコンプレッサ9の容量制御を規定したプログラムを予め組み込むことはできない。そこで本実施例では、ラックシステム冷凍機3に組み込まれているコンプレッサ9に対する容量制御に要する情報が制御設定としてメインコントローラ4に入力される構成とし、そして上記制御データに含められてコンプレッサコントローラ6に入力している。
この図に示すように、制御ルールにおいては、コンプレッサ9の各々のオン/オフと、総出力との対応関係が規定されており、総出力が低い方から順に、コンプレッサ9の各々のオン/オフの組み合わせにステップNo1、ステップNo2・・・と番号が付されている。すなわち、容量制御において総出力を下げる場合には、そのときの各コンプレッサ9のオン/オフの組に対応するステップNoよりも小さなステップNoを選択し、その選択したステップNoで規定された通りに各コンプレッサ9をオン/オフさせれば総出力を下げることができ、これとは逆に、総出力を上げる場合には、より大きなステップNoを選択して、その選択したステップNoで規定された通りに各コンプレッサ9をオン/オフさせれば総出力を上げることができる。
ショーケース通信部43は、通信線24を介して各低温ショーケース7のマイコン23と通信する。この通信により、各低温ショーケース7における庫内温度と庫内設定温度と偏差温度が取得される。
なお、低温ショーケース7が備える液電磁弁19の開閉が上記偏差温度、さらには冷却状態(庫内の冷え具合)に連動していることから、この液電磁弁19の開閉頻度に基づいて低温ショーケース7の冷却状態の安定性を判定しても良い。この場合には、低温ショーケース7の庫内の冷却状態が、冷えの良い状態(庫内温度≦庫内設定温度)と、悪い状態(庫内温度>庫内設定温度)との間を所定時間内に何回遷移しているかが安定性として判定され、所定回数以上遷移している場合に安定性が悪いと判定される。
この図において、制御部60は、コンプレッサコントローラ6の各部を中枢的に制御するとともに、ラックシステム冷凍機3に組み込まれているコンプレッサ9の各々のオン/オフを制御するコンプレッサ制御信号を生成するものであり、例えばマイコンを備えて構成されている。コントローラ通信部61は、メインコントローラ4との間で通信線24を介して通信し、上記制御データを受信する。制御設定記憶部62は、制御データに含まれている上記制御設定及び低圧側圧力設定値を記憶する。低圧側圧力センサ入力部63は、ラックシステム冷凍機3に設けた低圧側圧力センサ26から低圧側圧力の検出値が入力される。制御部60は、低圧側圧力の検出値と低圧側圧力設定値を比較し、低圧側圧力の検出値が上記ディレイ時間に亘り継続して低圧側圧力設定値を超えた又は回った場合に、上記制御設定の容量制御ルールにしたがってラックシステム冷凍機3の容量を変更する。
図5は、メインコントローラ4の動作をコンプレッサコントローラ6の動作とともに示すフローチャートである。
上述の通り、冷却システム1においては、メインコントローラ4がコンプレッサコントローラ6に、上述した制御設定、低圧側圧力設定値及びディレイ時間を含む制御データを出力し、この制御データに基づいてコンプレッサコントローラ6がラックシステム冷凍機3の各コンプレッサ9の容量制御が行われる。
このとき、冷却システム1の設置当初においては、制御設定が不明であるため、サービスマン等によってコンプレッサ9の構成に基づく制御設定及び低圧側圧力設定値がメインコントローラ4に入力され(ステップS1)、これら制御設定及び低圧側圧力設定値がコンプレッサコントローラ6に制御データとして送信される(ステップS2)。係る制御データはコンプレッサコントローラ6に受信され(ステップS10)、当該コンプレッサコントローラ6の制御設定記憶部62に保持される。
その後、コンプレッサ9の電源がオンされて運転可能状態とされ、コンプレッサコントローラ6が制御設定の容量制御ルールにしたがって、ラックシステム冷凍機3のコンプレッサ9を駆動することで低温ショーケース7の冷却が行われる。
これにより、低温ショーケース7の冷却状態を反映したディレイ時間の指示値が制御データとしてコンプレッサコントローラ6に受信され(ステップS11)、コンプレッサコントローラ6においては、このディレイ時間を反映してのコンプレッサ9の容量制御が行われる。
この図に示すように、コンプレッサコントローラ6は、ラックシステム冷凍機3の低圧側圧力センサ26から一定時間ごとに低圧側圧力を取得し(ステップS20)、低圧側圧力設定値と比較する(ステップS21)。低圧側圧力が低圧側圧力設定値を超えラックシステム冷凍機3の冷却能力が不足している場合(ステップS21:YES)、この状態が上述のディレイ時間に亘り継続したか否かを判定する(ステップS22)。そして、継続していなければ(ステップS22:NO)、コンプレッサ9の無駄なオン/オフを回避すべく処理手順をステップS20に戻し、継続している場合には(ステップS22:YES)、冷却能力を上げて低温ショーケース7の冷却性を維持すべく容量制御ルールのステップNOを「1」つ上げ(ステップS23)、この容量制御ルールに基づくコンプレッサ制御信号を生成してコンプレッサ9に出力する(ステップS24)。
例えば、上述した実施形態では、容量固定型のコンプレッサ9を複数台設けてラックシステム冷凍機3を構成したが、これに限らず、コンプレッサ9の台数を1台とし、当該コンプレッサ9をオン/オフさせることで冷却能力を制御してもよい。
また、複数台の容量固定型のコンプレッサ9により容量を制御する構成に限らず、容量可変型のインバータコンプレッサを組み込んでラックシステム冷凍機を構成し、当該インバータコンプレッサをインバータ制御することで容量を制御する構成としてもよい。この場合、インバータ制御の制御ルールが制御設定として用いられる。
この他にも、低温ショーケース7の冷却状態の良否を、コンプレッサ9の容量制御に反映させる構成としても良い。
すなわち、メインコントローラ4が、低温ショーケース7の冷却状態の良否に基づいてラックシステム冷凍機3の冷却能力の目標値を例えば低圧側圧力設定値として規定した制御データを生成し、ラックシステム冷凍機3の低圧側圧力が当該低圧側圧力設定値に近づくように制御設定に基づいてコンプレッサコントローラ6がコンプレッサ9の容量制御を行う構成としてもよい。
2 冷凍回路
3 ラックシステム冷凍機(冷凍機)
4 メインコントローラ(メイン制御装置)
5a、5b 冷媒管
6 コンプレッサコントローラ(圧縮機制御装置)
7 低温ショーケース
9 コンプレッサ
11 コンデンサ
13 コンデンサファン
21 庫内温度センサ
26 低圧側圧力センサ
41 制御設定入力部
42 制御設定記憶部
61 コントローラ通信部(受信手段)
62 制御設定記憶部
Claims (2)
- 圧縮機を、同一メーカ或いは他メーカの製品の中から、設置される環境条件において必要となる最大冷却能力に合わせて、ユーザが自由に選択して組み合わせて構成された冷凍機に、複数の低温ショーケースを冷媒管を介して並列に接続して構成した冷凍回路と、
前記低温ショーケースの冷却状態に基づいて、前記冷凍機の冷却能力を制御するための制御データを生成して出力するメイン制御装置と、
前記組み合わせて構成された圧縮機について、容量制御に要する制御ルールを規定した制御設定を取得する手段、及び前記メイン制御装置からの制御データを受信する受信手段を有し、前記制御設定及び前記制御データに基づいて前記圧縮機の容量制御を行い、前記冷凍機の能力を可変する、前記圧縮機とは別体に設けられた圧縮機制御装置と、
を備え、
前記メイン制御装置は、
前記低温ショーケースの冷却状態の安定性に応じた長さのディレイ時間を前記制御データとして生成し、
前記圧縮機制御装置は、
前記圧縮機の容量を変更すべき状態が前記ディレイ時間に亘って継続したときに、前記制御設定に基づいて前記圧縮機の容量を変更する
ことを特徴とする冷却システム。 - 前記冷凍機に容量が互いに異なる複数の容量固定型の圧縮機が組み込まれ、
前記圧縮機制御装置は、前記圧縮機の各々のオン/オフにより容量制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の冷却システム。
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