JP5335346B2 - 冷却システム - Google Patents

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Description

本発明は、例えばスーパーマーケットなどに設置される低温ショーケースと該低温ショーケースに冷媒を供給する冷凍機から構成される冷却システムに係り、特に、コンプレッサを数種の中から任意に選定し構成自在とされた冷凍機を備える冷却システムの制御技術に関する。
従来、冷凍・冷蔵ショーケースなどの複数の低温ショーケースを冷媒管を介して冷凍機に並列に接続して構成した冷却システムが知られている。係る低温ショーケースはスーパーマーケットなどの店内に複数台設置され、食品を冷凍若しくは冷蔵しながら陳列販売することに供されている。
上記冷凍機は、一般に、その内部に1個もしくは複数のコンプレッサと、コンプレッサを制御するマイコンとを筐体内に収めてパッケージ化して構成されている。そして、このマイコンが所定の動作シーケンスに基づいてコンプレッサを制御することで低温ショーケースとの間で冷凍サイクルを構成し、低温ショーケースを冷却している。
近年ではスーパーマーケットなどの店舗においても、環境問題への取り組みやエネルギーコストの削減の観点から、冷却システムの消費電力を削減する対策が重視されている。
そこで、上記の低温ショーケースと冷凍機との連携を図ることで、低温ショーケースの庫内温度を庫内設定温度に維持しつつ無駄に冷やすことなどがないように冷凍機を制御することで、低温ショーケースの冷却性の維持と冷凍機の省エネ性の向上の両立を図った冷却システムが実現されている。この種の冷却システムでは、冷凍機の運転を制御する制御装置を設け、この制御装置が低温ショーケースの冷却状態に基づいて、冷凍機の低圧側の冷媒圧力である低圧側圧力に適切な値を設定して冷凍機に出力することで、低温ショーケースの冷却性を維持しつつ冷凍機の省エネ性を高めている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−57347号公報
ところで、冷却システムの設置箇所で必要とされる最大冷却能力は、冷凍機に接続する低温ショーケースの台数や、庫内設定温度、店内温度や外気温度などの環境条件によって決定される。したがって、冷却システムの設置時には、必要となる最大冷却能力に対して余裕のある能力を有した冷凍機が設置される。このとき、冷凍機の最大冷却能力は機種ごとに既定であるため、設置時の環境条件に見合った最大冷却能力の冷凍機がメーカなどで用意されていなければ、それよりも更に最大冷却能力に余裕のある冷凍機を設置せざるを得えず、冷却能力に無駄が生じることになる。
そこで、冷凍機の最大冷却能力を決定付ける要因の一つであるコンプレッサの容量を、設置する環境条件において必要となる最大冷却能力(熱負荷)に合わせて、同一メーカ或いは他メーカの製品の中からユーザ等が自由に選択し、これらを自らが組み合わせて冷凍機を構成自在とすれば、最適な最大冷却能力を有する冷凍機を構成することができる(このような冷凍機を以下「ラックシステム冷凍機」と称する)。係るラックシステム冷凍機においては、必要となる最大冷却能力に最適な冷却能力が得られるから、従来のパッケージ化された冷凍機に比べ、無駄となる冷却能力がなく省エネ効果が高い冷却システムが実現可能になる。
しかしながら、低温ショーケースの熱負荷は、外気温度や店内温度などの冷却システムの運転時に時々刻々と変動する環境条件(以下、運転環境条件と言う)によっても大きく左右されるため、一定の冷却能力でラックシステム冷凍機を運転させていると、例えば熱負荷が低いときには無駄な冷却が行われることとなる。上記のようにラックシステム冷凍機は、最適な冷却能力であることを前提に構成されているため、当該ラックシステム冷凍機の運転を低温ショーケースの状態と連携させる手段は不要とされており、低温ショーケースの熱負荷に合わせてラックシステム冷凍機を運転させることはできない。
また、従来の冷凍機のマイコンには、内蔵のコンプレッサの種類に対して最適化された動作シーケンス(例えば、低圧側圧力設定値の設定手法など)のマイコンプログラムが予め組み込まれている。したがって、コンプレッサを任意に選定自在としたラックシステム冷凍機において、低温ショーケースの熱負荷に応じて冷却能力を可変し省エネ効果が得られる制御を行うには、コンプレッサの任意の組み合わせの全てを予め予想してマイコンプログラムとして組み込んでおくか、または、マイコンプログラムの一部の変更により、コンプレッサの任意の組み合わせ全てに対応可能にしておく必要がある。しかしながら、これらを実現するのは非常に困難であり、ラックシステム冷凍機において、マイコンにより省エネ効果を得る制御を行うことは困難であった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、コンプレッサを数種の中から任意に選択して構成自在とされた冷凍機を備えた冷却システムにおいて、低温ショーケースの冷却性の維持と冷凍機の省エネ性の向上の両立を可能にする冷却システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、接続される複数の低温ショーケースの冷却に必要となる最大冷却能力に合わせて、任意の数種の圧縮機のから任意の数、及び数種の圧縮機がユーザによって選択されて組み合わされるラックシステム冷凍機を有し、当該ラックシステム冷凍機に、前記低温ショーケースの各々を冷媒管を介して並列に接続して構成した冷却システムにおいて、前記低温ショーケースの各々の冷却状態に基づいて前記ラックシステム冷凍機の低圧側の冷媒圧力の設定値である低圧側圧力設定値を設定して出力するメイン制御装置と、前記ラックシステム冷凍機に組み合されている圧縮機に対する容量制御に要する制御設定を入力する手段、前記メイン制御装置から前記低圧側圧力設定値を受信する受信手段、及び、前記低圧側圧力設定値に対する低圧側の冷媒圧力の大小と前記制御設定とに基づいて前記圧縮機の容量制御による前記ラックシステム冷凍機の総出力の制御を行う制御信号を出力する制御信号出力部を有し、前記ラックシステム冷凍機、及び前記メイン制御装置と別体に設けられた圧縮機制御装置と、を設け、前記圧縮機制御装置は、前記低温ショーケースの庫内温度の時間的変動に基づく安定性に応じた長さに設定されたディレイ時間に亘って、前記低圧側の冷媒圧力が前記低圧側圧力設定値を超えた状態、或いは、下回った状態が継続したときに前記圧縮機の容量制御を行うことを特徴とする冷却システムを提供する。
また本発明は、上記冷却システムにおいて、前記冷却システムの運転環境を規定する運転環境条件ごとに最適な前記低圧側圧力設定値を学習し、該学習の結果を登録するデータベースを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、冷凍機に組み込まれている圧縮機の容量制御に要する制御設定を取得し、また、低温ショーケースの冷却状態に基づいて生成された低圧側圧力設定値をメイン制御装置から受信し、これら制御設定及び低圧側圧力設定値に基づいて圧縮機の容量制御を行う圧縮機制御装置を備える構成とした。
このため、圧縮機を数種の中から任意に選択して組み込み自在とされた冷凍機を備える冷却システムであっても、冷凍機にマイコンを設けなくとも低温ショーケースの冷却状態に応じて冷凍機の冷却能力を低圧側圧力設定値により制御することができるから、低温ショーケースの冷却性の維持と冷凍機の省エネ性の向上の両立が実現できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係る冷却システム1の構成を模式的に示す図である。
この図に示すように、冷却システム1は、ラックシステム冷凍機3に液管たる冷媒管5a及びガス管たる冷媒管5bを介して、複数の低温ショーケース7を並列に接続して構成した冷凍回路2と、メインコントローラ(メイン制御装置)4と、コンプレッサコントローラ(圧縮機制御装置)6とを備えて構成されている。
ラックシステム冷凍機3は、複数台のコンプレッサ9と、コンデンサ11と、コンデンサファン13と、低圧側の冷媒圧力(以下、「低圧側圧力」と言う)を検出する低圧側圧力センサ26とを備えている。コンプレッサ9の各々は互いに容量が異なる容量固定型の圧縮機であり、それらの駆動台数によって総出力、すなわち冷凍機の冷却能力が可変される。以下の説明では、コンプレッサ9の台数を2台とするが、台数はこれに限定されるものではない。
低温ショーケース7の各々は膨張弁(減圧装置)15と、冷却器17とを備え、膨張弁15の入り口には液電磁弁19が接続されている。さらに、低温ショーケース7は、制御回路としてのマイコン23、庫内温度を検出する庫内温度センサ21、及び、店内温度(低温ショーケース7の周囲の環境温度)を検出する店内温度センサ22を備えている。
液電磁弁19は、膨張弁15への冷媒の供給を制御するための弁であり、液電磁弁19の開閉によって冷却器17の冷却による低温ショーケース7の庫内温度が制御される。
すなわち、上記マイコン23は、庫内設定温度の上下に設定された上限温度と下限温度を記憶し、上限温度にて液電磁弁19を開き、下限温度にて閉じるON−OFF制御を実行する。係るON−OFF制御により、平均として低温ショーケース7の庫内温度が庫内設定温度に近付けられる。なお、ラックシステム冷凍機3には、低温ショーケース7の他にも例えば冷蔵/冷凍プレハブ庫等の他の負荷設備を接続しても良い。
上記ラックシステム冷凍機3は、冷却能力を決定付ける主要要素の一つであるコンプレッサ9を、冷却システム1に必要となる最大冷却能力に基づいて、数種の機種の中から自由自在に選択して組み合わせて組み込み自在としたものである。係るラックシステム冷凍機3においては、構成部品が1つの筐体にパッケージ化される必要がないため、例えばコンプレッサ9を屋内に配置しつつ、コンデンサ11及びコンデンサファン13を屋外に配置して熱籠もりを防止可能なレイアウトとすることができる。また、筐体による設置スペースの制約が無いため、コンプレッサ9の機種や台数を決定する際の自由度が高められる。
係るラックシステム冷凍機3においては、コンプレッサ9の機種や台数が不定であるため、従来の冷凍機のようにマイコンを内蔵する構成とし、省エネ効果が得られるようにコンプレッサ9の各々の容量をマイコンが制御することは難しい。そこで、本実施形態の冷却システム1においては、ラックシステム冷凍機3が備える複数台のコンプレッサ9を制御するコンプレッサコントローラ6をラックシステム冷凍機3と別体に設けている。このコンプレッサコントローラ6は、係るコンプレッサ9の容量制御に要する情報である制御設定と、メインコントローラ4からの低圧側圧力設定値及びディレイ時間とに基づいて、複数台のコンプレッサ9の各々をオン/オフさせて容量制御を行う。なお、制御設定や低圧側圧力設定値、ディレイ時間については後述する。
メインコントローラ4は、各低温ショーケース7、及び、コンプレッサコントローラ6のそれぞれと通信線24を介して接続され、所定の動作シーケンスを規定するプログラム25に基づいて動作するマイコンや通信装置などを備え、各低温ショーケース7の冷却状態に基づいてラックシステム冷凍機3の冷却能力を制御するための低圧側圧力設定値及びディレイ時間を生成してコンプレッサコントローラ6に出力する。
低圧側圧力設定値は、ラックシステム冷凍機3に必要とされている冷却能力の指標を示すものであり、低圧側圧力と低圧側圧力設定値の大小に基づいて、コンプレッサ9の容量制御が行われる。すなわち、低圧側圧力が低圧側圧力設定値よりも大きい場合、冷却能力に余剰が生じていることが示され、この場合には、冷却能力を低くして省エネ化を図るべくコンプレッサ9の総出力を下げる制御が行われる。これとは逆に、低圧側圧力が低圧側圧力設定値よりも小さい場合、冷却能力が不足していることが示され、この場合には、冷却能力を高くして低温ショーケース7の冷却性を良好に維持すべくコンプレッサ9の総出力を上げる制御が行われる。
上記ディレイ時間は、低温ショーケース7の冷却状態の安定性に応じて、当該冷却状態の変動に対するラックシステム冷凍機3の冷却能力の追従性(応答性)を可変するためのパラメータである。係る冷却状態の安定性は、低温ショーケース7の冷却状態の時間的変動に基づいて評価され、また、低温ショーケース7の冷却状態の良否は庫内温度が庫内設定温度よりも大きいか否かに基づいて評価される。
低温ショーケース7において冷却状態の安定性が良い場合、低温ショーケース7の冷却状態の時間的変化に対してラックシステム冷凍機3の冷却能力の追従性を多少低くしても低温ショーケース7の冷却性には影響が生じない。また、低温ショーケース7の冷却状態は一時的に悪くなっても、ある程度の時間経過後には、冷却状態が良くなる可能があり、このような場合にはコンプレッサ9のオン/オフを禁止することで当該オン/オフに伴う消費電力の削減効果が期待される。
これらのことから、低圧側圧力が低圧側圧力設定値よりも高い/低い状態、すなわち、コンプレッサ9の容量制御を行って冷却能力を調整すべき状態が上記ディレイ時間に亘り継続したときに、コンプレッサ9の容量を可変する構成とし、「安定性が良い」と判定されている場合にはディレイ時間を一定時間延長して追従性を低め、これとは逆に「安定性が悪い」と判定されている場合にはディレイ時間を一定時間短縮して追従性を高める構成としている。これにより、「安定性が良い」場合にはコンプレッサ9のオン/オフ頻度が減って省エネが図られるとともに、「安定性が悪い」場合には冷却能力の追従性が速やかに高められ低温ショーケース7の冷却状態が良好に維持されることとなる。
ここでラックシステム冷凍機3に必要とされる冷却能力は、店内温度や店外温度、時刻帯の運転環境条件によって変わることから、メインコントローラ4は、当該運転環境条件ごとに、無駄な冷却能力が生じない最適な低圧側圧力設定値を学習し、それらをデータベースとして蓄積する構成とされている。以下、係る構成を備えるメインコントローラ4の機能的構成について図2を参照して具体的に説明する。
図2はメインコントローラ4の機能的構成を示すブロック図である。
この図において、制御部40は、メインコントローラ4の各部を中枢的に制御する。
データベース41は運転環境条件ごとに低圧側圧力設定値を登録するものであり、データベース制御部42は当該データベース41に対する読み書きを制御する。データベース41には運転環境条件の判断の指標となる店内温度、店外温度及び時刻帯の三つの条件に基づいて上記低圧側設定値の登録箇所が分類され、複数段階に分類された離散データとして登録される。
この場合の離散化のルールは、
店内温度Ti(℃):0℃〜+35℃の範囲を5deg刻みで8段階に分類(実際には1時間当たりの平均値を採用)。
店外温度To(℃):−5℃〜+40℃の範囲を5deg刻みで10段階に分類(実際には1時間当たりの平均値を採用)。
時刻帯t:1時間単位で24段階に分類。
とされ、全部で1920箇所の登録箇所が構成される。
運転環境条件のうち店内温度Tiや店外温度Toは自然環境に影響される条件である。また、低温ショーケース7の冷却状態は係る自然環境だけでなく、店員や顧客による食品の出し入れ頻度、閉店時における省エネ目的の照明消灯、ナイトカバーでの閉塞などが影響するが、係る状況は時刻帯で判断することが可能となる。なお、店内温度Tiが0℃より低い場合には0℃として、また、+35℃より高い場合には+35℃として扱うものとし、店外温度Toが−5℃より低い場合には−5℃として、また、+40℃より高い場合には+40℃として扱うものとする。
そしてデータベース41の各登録箇所には、図3に示すように、冷却システムの運転に伴って学習された最適な低圧側圧力設定値及が順次登録されていく。冷却システムの設置当初は、データベース41の各登録箇所には、制御データの初期値として低圧側圧力設定値のデフォルト値が予め登録されている。このデフォルト値は夏季の最も冷却能力が必要とされる環境の値とされており、一般には、冷却能力に余りがあるため消費電力は高めとなっている。
時計43は時刻を計時し環境条件抽出部44に出力し、センサ入力部45は店内温度センサ22及び外気温センサ27のそれぞれから店内温度と外気温度とが入力され環境条件抽出部44に出力する。本実施形態では、図1に示すように、店内温度センサ22が各低温ショーケース7に設けられ、また、外気温センサ27がコンデンサ11の周囲の温度を検出可能な位置に配置されている。環境条件抽出部44は、これら時計43及びセンサ入力部45のそれぞれの入力から上記離散化のルールにしたがって、データベース41を参照するための運転環境条件(店内温度Ti、店外温度To、時刻帯tの組)を抽出する。
ショーケース通信部46は、通信線24を介して各低温ショーケース7のマイコン23と通信する。この通信により、各低温ショーケース7における庫内温度と庫内設定温度と偏差温度、及び、上記店内温度Tiが取得される。
冷却状態良否判定部47は、各低温ショーケース7の冷却状態(冷え具合)の良否を判定する。具体的には、冷却状態良否判定部47は、各低温ショーケース7から送られてくる偏差温度から一定時間(実際には1時間)当たりの平均偏差温度Te(deg)をそれぞれ算出し、全ての低温ショーケース7においてこの平均偏差温度Teが予め設定したしきい値A以上か否かで判断する。そして、全ての低温ショーケース7の平均偏差温度Teがしきい値A以上でない場合には、冷却状態の判定結果を「良」とし、1台でもしきい値A以上となっている低温ショーケース7がある場合には、冷却状態の判定結果を「否」とする。このしきい値Aは平均偏差温度Teの良否を判断するための値であり、低温ショーケース7の庫内を十分に良好な冷却状態を維持できる値に設定することになる。
冷却状態安定性判定部48は、低温ショーケース7の冷却状態の安定性を判定する。この安定性は、庫内温度と庫内設定温度の偏差温度の時間的変動の度合いに基づいて判定される。例えば、単位時間当たりの偏差温度の変化率(上昇率又は下降率)が庫内温度の急激な変化とみなされる閾値を超えている場合には、この偏差温度の変化に追従させてラックシステム冷凍機3の冷却能力を可変させなくては低温ショーケース7の冷却性が悪くなことを意味する。したがって、この場合には、「安定性が悪い」と判定される。これとは逆に、単位時間当たりの偏差温度の変化率(上昇率又は下降率)が小さい場合には、この偏差温度の変化に対してラックシステム冷凍機3の冷却能力の追従性が多少悪くとも低温ショーケース7の冷却状態には影響が出にくいため「安定性が良い」と判定される。
冷却状態の安定性の判定は、全ての低温ショーケース7について行われ、1つでも「安定性が悪い」と判定された場合には、「安定性が悪い」という判定結果が冷却状態安定性判定部48から出力され、全ての低温ショーケース7について「安定性が良い」と判定されたときに冷却状態安定性判定部48から「安定性が良い」という判定結果が出力される。
なお、低温ショーケース7が備える液電磁弁19の開閉、及び、冷却状態良否判定部47の判定結果は、上記偏差温度に連動していることから、これら液電磁弁19の開閉頻度及び良否の時間的変動(所定時間内に良否の間を所定回数以上遷移したか否か)に基づいて低温ショーケース7の冷却状態の安定性を判定しても良い。
データ一時登録部49は、ラックシステム冷凍機3に出力した低圧側圧力設定値と、この低圧側圧力設定値に基づく運転の結果として得られた冷却状態の判定結果を所定個数分一時的に蓄積しておくものである。そして、同一の運転環境条件について所定個数の蓄積が得られたときに、これらの蓄積データに基づいて、当該運転環境条件に対する最適な低圧側圧力設定値が学習され、データベース41に登録される。
次いで制御設定入力部50は、コンプレッサ9の容量制御に要する制御設定が入力される。コンプレッサコントローラ通信部51は、係る制御設定や上記低圧側圧力設定値、ディレイ時間を通信線24を介してコンプレッサコントローラ6に出力する。
詳述すると、ラックシステム冷凍機3においては、コンプレッサ9の機種(容量)や台数が設置時に決定されることから、コンプレッサコントローラ6に、これらのコンプレッサ9の容量制御を規定したプログラムを予め組み込むことはできない。そこで本実施例では、ラックシステム冷凍機3に組み込まれているコンプレッサ9に対する容量制御に要する情報が制御設定としてメインコントローラ4に入力される構成とし、そして上記通信線24を介して通信によりコンプレッサコントローラ6に入力している。
図4は、制御設定として用いられる制御ルールの一例を示す図である。
制御ルールは、容量制御時にコンプレッサ9の各々をどのように制御するかを規定したものであり、この図に示すように、制御ルールには、コンプレッサ9の各々のオン/オフと、総出力との対応関係が規定されており、総出力が低い方から順に、コンプレッサ9の各々のオン/オフの組み合わせにステップNo1、ステップNo2・・・と番号が付されている。すなわち、容量制御において総出力を下げる場合には、そのときの各コンプレッサ9のオン/オフの組に対応するステップNoよりも小さなステップNoを選択し、その選択したステップNoで規定された通りに各コンプレッサ9をオン/オフさせれば総出力を下げることができ、これとは逆に、総出力を上げる場合には、より大きなステップNoを選択して、その選択したステップNoで規定された通りに各コンプレッサ9をオン/オフさせれば総出力が上げることができる。
ここで、本実施形態のラックシステム冷凍機3には、互いに容量の異なる容量固定型のコンプレッサ9が2台設けられているため、同図に示す通り、それぞれのオン/オフ状態の組み合わせが4通り得られる。このとき、コンプレッサ9の各々の容量が同じであると、4通りの組み合わせに総出力が同じになる組み合わせが生じることとなり、総出力が異なる組み合わせの数が減ってしまうが、互いに容量の異なるコンプレッサ9を用いることで、総出力が異なる組み合わせの数を最大とし、コンプレッサ9の総出力を細かく制御することができる。
図5は、コンプレッサコントローラ6の機能的構成を示すブロック図である。
この図において、制御部60は、コンプレッサコントローラ6の各部を中枢的に制御するとともに、ラックシステム冷凍機3に組み込まれているコンプレッサ9の各々のオン/オフを制御するコンプレッサ制御信号を生成するものであり、例えばマイコンを備えて構成されている。コントローラ通信部61は、メインコントローラ4との間で通信線24を介して通信し、上記制御設定や低圧側圧力設定値、ディレイ時間を受信する。制御設定記憶部62は上記制御設定を記憶する。低圧側圧力センサ入力部63は、ラックシステム冷凍機3に設けた低圧側圧力センサ26から低圧側圧力の検出値が入力される。制御部60は、低圧側圧力の検出値と低圧側圧力設定値を比較し、低圧側圧力の検出値が上記ディレイ時間に亘り継続して低圧側圧力設定値を超えた又は回った場合に、上記制御設定の容量制御ルールにしたがってラックシステム冷凍機3の容量を変更する。
具体的には、低圧側圧力が低圧側圧力設定値よりも低い場合、無駄な冷却能力が生じ省エネ性が悪くなっていることを示し、これとは逆に、低圧側圧力が低圧側圧力設定値よりも高い場合、冷却能力が足りずに低温ショーケース7の冷却性が損なわれていることを示す。したがった、制御部60は、低圧側圧力が低圧側圧力設定値よりも高い状態がディレイ時間に亘り継続した場合には、その都度、上記容量制御ルールのステップNoを「1」ずつ上げて総出力を冷却能力を高め、これとは逆に、低圧側圧力が低圧側圧力設定値よりも低い状態がディレイ時間に亘り継続した場合には、ステップNoを「1」ずつ下げて総出力を次第に下げて冷却能力を低める。そして、制御部60は、そのステップNoで指定された組のコンプレッサ9だけを稼働させるべく制御信号を生成する。コンプレッサ制御信号出力部64は、係るコンプレッサ制御信号をラックシステム冷凍機3のコンプレッサ9に出力する。
なお、制御設定が例えば低圧側圧力設定値やディレイ時間と共に毎回の送信データに含められてメインコントローラ4から送信される場合には、コンプレッサコントローラ6が制御設定記憶部62を備える必要はない。また、コンプレッサコントローラ6に、メインコントローラ4と同様に制御設定入力部や表示部を設け、メインコントローラ4ではなくコンプレッサコントローラ6に制御設定を直接入力しても良い。
次いで、係る構成の冷却システム1の動作について説明する。
図6は、メインコントローラ4の動作をコンプレッサコントローラ6の動作とともに示すフローチャートである。
冷却システム1の設置当初においては、制御設定が不明であるため、サービスマン等によってコンプレッサ9の構成に基づく制御設定がメインコントローラ4に入力され(ステップS1)、この制御設定がコンプレッサコントローラ6に送信される(ステップS2)。係る制御設定はコンプレッサコントローラ6に受信され(ステップS10)、当該コンプレッサコントローラ6の制御設定記憶部62に保持される。その後、コンプレッサ9の電源がオンされて運転可能状態とされる。
冷却システム1の設置後、最初の運転開始時には、低圧側圧力設定値が未学習であるためデフォルト値が使用される。すなわち、メインコントローラ4は、店内温度Ti、店外温度To及び時刻帯tの三つの条件からなる運転環境条件に対応する低圧側圧力設定値のデフォルト値をデータベース41から読み出し、ディレイ時間のデフォルト値とともにコンプレッサコントローラ6に出力する(ステップS3)。係る低圧側圧力設定値及びディレイ時間はコンプレッサコントローラ6に受信され(ステップS11)、これらの値に基づいてコンプレッサ9の容量制御が行われる。なお、この容量制御時の動作については、後に詳述する。また、ステップS3において、メインコントローラ4は、低圧側圧力設定値をコンプレッサコントローラ6に出力した際には、この低圧側圧力設定値の良否を学習するために、運転環境条件と付けて低圧側圧力設定値を一時的に記憶する。
その後、メインコントローラ4は、一定時間(例えば10秒から60秒)ごとに、低圧側圧力設定値可変・学習処理(ステップS4)、及び、ディレイ時間可変処理(ステップS5)を行う。
低圧側圧力設定値可変・学習処理は、運転環境条件の変動に応じて低圧側圧力設定値を可変するとともに、低温ショーケース7の冷却状態の良否に基づいて最適な低圧側圧力設定値を学習する処理である。そして、この処理においては、可変された低圧側圧力設定値がメインコントローラ4から送信され、係る低圧側圧力設定値がコンプレッサコントローラ6に受信されて容量制御に反映される。
ディレイ時間可変処理は、低温ショーケース7の冷却状態の安定性に応じてディレイ時間を可変する処理であり、この処理において可変されたディレイ時間がメインコントローラ4から送信され、係るディレイ時間がコンプレッサコントローラ6に受信されて容量制御に反映される。
次いで上記低圧側圧力設定値可変・学習処理の詳細について説明する。
図7は、低圧側圧力設定値可変・学習処理のフローチャートである。
メインコントローラ4は、先ず、メインコントローラ4は、店内温度Ti、店外温度To及び時刻帯tからなる運転環境条件をそれぞれ取得し(ステップS20)、運転環境条件に変化があったか否かを判定する(ステップS21)。上述の通り、店内温度Ti及び店外温度Toは5deg刻み、時刻帯tは1時間単位でそれぞれ離散化されており、店内温度Ti、店外温度To及び時刻帯tのいずれかの変化幅が離散化の範囲を超えている場合に、運転環境条件に変化があったものと判定される。
そして運転環境条件に変化がなかった場合(ステップS21:NO)、メインコントローラ4は、この運転環境条件に対する低圧側圧力設定値の最適値を学習するために、各低温ショーケース7から送られてくる偏差温度に基づいて冷却状態を判定し(ステップS22)、この冷却状態の良否の結果を、一時記憶している低圧側圧力設定値に対応付ける(ステップS23)。この一時記憶している低圧側圧力設定値及び冷却状態の良否結果の個数が所定個数(図示例では7個)に達した場合(ステップS24:YES)、低圧側圧力設定値の平均値をデータベース41の運転環境条件に登録することで最適値の学習を行う(ステップS25)。この最適値の学習に際しては、冷却状態が「良」となった低圧側圧力設定値のみの平均値を採用したり、冷却状態の「良否」に応じて低圧側圧力設定値に重み付を行った後の平均値を採用したりと、任意の学習手法を採用することができる。
次にメインコントローラ4は、冷却状態が「良」である場合(ステップS26:YES)、現時点での運転環境条件に対しては冷却能力に余裕があると判断し、低圧側圧力設定値を一定値(例えば0.005Mpa)上げた値に設定し(ステップS27)、このように設定した低圧側圧力設定値をコンプレッサコントローラ6に出力する(ステップS28)。コンプレッサコントローラ6ではメインコントローラ4から送信された低圧側圧力設定値に基づいて、ラックシステム冷凍機3のコンプレッサ9の容量を制御するが、その際、低圧側圧力設定値が高い値とされることにより、その分、冷却能力が低下すると共に、消費電力も削減されるようになる。係る制御により、冷却システム1の冷却能力に余裕があると判断される場合には、ラックシステム冷凍機3の冷却能力を下げて消費電力が削減され、且つ、低温ショーケース7の庫内の偏差温度はしきい値A付近に維持されることになる。
一方、冷却状態が「否」である場合(ステップS26:NO)、低圧側圧力設定値を一定値(例えば0.005Mpa)低下させた値に設定し(ステップS29)、このように設定した低圧側圧力設定値をコンプレッサコントローラ6に出力する(ステップS28)。コンプレッサコントローラ6では、低圧側圧力設定値が低い値とされることにより、その分、冷却能力が向上し、冷却状態が良に改善されるように作用する。
メインコントローラ4は、低圧側圧力設定値をコンプレッサコントローラ6に出力する際には、この低圧側圧力設定値の良否を上記ステップS25において学習するために運転環境条件と付けて一時的に記憶する(ステップS30)。
このような処理により、季節の移り変わりを通じて年間運転されることで、同一の運転環境条件について次第に実測から得られる、省電力効果の高い低圧側圧力設定値がデータベース41に登録されて行く。
一方、ステップS21の判定において運転環境条件に変化があった場合(ステップS21:YES)、メインコントローラ4は、この運転環境条件に対して適切な低圧側圧力設定値がデータベース41に登録されているか否かを判定する(ステップS31)。登録されている場合には(ステップS31:YES)、メインコントローラ4は、その低圧側圧力設定値をデータベース41から読み出し(ステップS32)、上述したステップS28、S30にてコンプレッサコントローラ6への出力及び一時記憶を行う。これにより、運転環境条件に対して既に学習した省エネ効果の高い最適な低圧側圧力設定値が設定され制御データとして出力される。
また、低圧側圧力設定値がデータベース41に登録されていない場合(ステップS31:NO)、メインコントローラ4は、店内温度Tiと店外温度Toは1分間程度では大きく変化することのないとみなし、直前(1分前)の低圧側圧力設定値と同じ値を設定し(ステップS33)、上述したステップS28、S30にてコンプレッサコントローラ6への出力及び一時記憶を行う。
次いで上記ディレイ時間可変処理の詳細について説明する。
図8は、ディレイ時間可変処理のフローチャートである。
メインコントローラ4は、先ず、全ての低温ショーケース7から庫内温度と庫内設定温度の偏差温度を取得し(ステップS40)、それぞれの低温ショーケース7の冷却状態を判定する(ステップS41)。この冷却状態の判定においては、上述の通り、各低温ショーケース7の冷却状態の安定性が判定され、全ての低温ショーケース7において冷却状態の安定性が良い場合には「安定性が良い」と判定され、1つでも冷却状態の安定性の悪い低温ショーケース7がある場合には「安定性が悪い」と判定される。
そして、メインコントローラ4は、冷却状態の安定性が良い場合には(ステップS42:YES)、低温ショーケース7の冷却状態の変化に対するコンプレッサ9の容量制御の追従性を低めて省エネ化を図るべく、ディレイ時間をa時間だけ延長する(ステップS43)。これとは逆に、冷却状態の安定性が悪い場合(ステップS42:NO)、メインコントローラ4は、コンプレッサ9の容量制御の追従性を高めて低温ショーケース7の冷却性を維持すべく、ディレイ時間をb時間だけ短縮する(ステップS44)。これらa時間及びb時間は共に同じ時間であっても、異なる時間であってもよい。
メインコントローラ4は、低温ショーケース7の冷却状態に基づいて、このようにしてディレイ時間を決定すると、このディレイ時間をコンプレッサコントローラ6に送信する(ステップS45)。
次いで上記コンプレッサコントローラ6による容量制御について説明する。
図9は、上記容量制御のフローチャートである。
この図に示すように、コンプレッサコントローラ6は、ラックシステム冷凍機3の低圧側圧力センサ26から一定時間ごとに低圧側圧力を取得し(ステップS50)、低圧側圧力設定値と比較する(ステップS51)。低圧側圧力が低圧側圧力設定値を超えラックシステム冷凍機3の冷却能力が不足している場合(ステップS51:YES)、この状態が上述のディレイ時間に亘り継続したか否かを判定する(ステップS52)。そして、継続していなければ(ステップS52:NO)、コンプレッサ9の無駄なオン/オフを回避すべく処理手順をステップS50に戻し、継続している場合には(ステップS52:YES)、冷却能力を上げて低温ショーケース7の冷却性を維持すべく容量制御ルールのステップNOを「1」つ上げ(ステップS53)、この容量制御ルールに基づくコンプレッサ制御信号を生成してコンプレッサ9に出力する(ステップS54)。
また、低圧側圧力が低圧側圧力設定値を下回りラックシステム冷凍機3の冷却能力に余りが生じている場合(ステップS51:NO)、この状態が上述のディレイ時間に亘り継続したか否かを判定する(ステップS55)。そして、継続していなければ(ステップS55:NO)、コンプレッサ9の無駄なオン/オフを回避すべく処理手順をステップS50に戻し、継続している場合には(ステップS55:YES)、冷却能力を下げてラックシステム冷凍機3の消費電力削減を図るべく容量制御ルールのステップNOを「1」つ下げ(ステップS56)、この容量制御ルールに基づくコンプレッサ制御信号を生成してコンプレッサ9に出力する(ステップS54)。
なお、低圧側圧力が低圧側圧力設定値を超えたか否かの判定の際には、判定基準となる低圧側圧力設定値にヒステリシスが設けられる。すなわち、低圧側圧力が低圧側圧力設定値よりも所定値だけ高い圧力を超えた場合に「超えた」と判定し、低圧側圧力が低圧側圧力設定値よりも所定値だけ低い圧力を下回った場合に「下回った」と判定されている。かかる所定値は、上記低圧側圧力設定値と共にメインコントローラ4からコンプレッサコントローラ6に送信したり、或いは、当該コンプレッサコントローラ6のプログラムに予め組み込んでおくこともできる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ラックシステム冷凍機3に組み込まれているコンプレッサ9の容量制御に要する制御設定を取得可能に構成され、また、低温ショーケース7の冷却状態に基づく低圧側圧力設定値をメインコントローラ4から受信し、これら制御設定及び低圧側圧力設定値に基づいてコンプレッサ9を制御するコンプレッサコントローラ6を備える構成としたため、コンプレッサコントローラ6を数種の中から任意に選択して組み込み自在とされた上記ラックシステム冷凍機3を備える冷却システム1であっても、当該ラックシステム冷凍機3にマイコンを設けなくとも低温ショーケース7の冷却状態に応じてラックシステム冷凍機3の冷却能力を低圧側圧力設定値により制御することができるから、低温ショーケース7の冷却性の維持と冷凍機の省エネ性の向上の両立が実現される。
特に本実施形態によれば、メインコントローラ4は、低温ショーケース7の冷却状態の安定性に応じた長さに設定したディレイ時間をコンプレッサコントローラ6に出力し、コンプレッサコントローラ6は、コンプレッサ9の総出力を変更すべき状態がディレイ時間に亘って継続したときに、制御設定に基づいてコンプレッサ9の容量を変更する構成としたため、低温ショーケース7の冷却状態が安定しているときには、コンプレッサ9のオン/オフ頻度を抑えて省エネ性を高めつつ、冷却状態が安定していないときには、低温ショーケース7の冷却状態の変化に対するラックシステム冷凍機3の冷却能力の追従性を高めて低温ショーケース7の冷却性を良好に維持することができる。
さらに本実施形態によれば、冷却システム1の運転環境条件ごとに、低温ショーケース7の冷却性を良好に維持しつつ、ラックシステム冷凍機3の消費電力を抑制できる低圧側圧力設定値を学習し、該学習結果を登録するデータベース41を備える構成としたため、以後にその運転環境条件になった際に、すみやかに最適な低圧側圧力設定値に調節することができる。
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、上述した実施形態では、容量固定型のコンプレッサ9を複数台設けてラックシステム冷凍機3を構成したが、これに限らず、コンプレッサ9の台数を1台とし、当該コンプレッサ9をオン/オフさせることで冷却能力を制御してもよい。
また、複数台の容量固定型のコンプレッサ9により容量を制御する構成に限らず、容量可変型のインバータコンプレッサを組み込んでラックシステム冷凍機を構成し、当該インバータコンプレッサをインバータ制御することで容量を制御する構成としてもよい。この場合、インバータ制御の制御ルールが制御設定として用いられる。
また例えば、上述した実施形態で示した運転環境条件はそれに限定されるものでは無い。また、実施形態では1分周期で低圧側圧力設定値を調整したが、それに限らず、10分、30分、1時間、1時間30分、2時間周期など使用状況に応じて適宜選択可能である。
本発明の実施形態に係る冷却システムの構成を模式的に示す図である。 メインコントローラの機能的構成を示すブロック図である。 メインコントローラのデータベースを説明する図である。 制御設定としての容量制御ルールの一例を示す図である。 コンプレッサコントローラの機能的構成を示すブロック図である。 メインコントローラ及びコンプレッサコントローラの動作を示すフローチャートである。 低圧側圧力設定値可変・学習処理のフローチャートである。 ディレイ時間可変処理のフローチャートである。 コンプレッサコントローラの容量制御を示すフローチャートである。
符号の説明
1 冷却システム
2 冷凍回路
3 ラックシステム冷凍機(冷凍機)
4 メインコントローラ(メイン制御装置)
5a、5b 冷媒管
6 コンプレッサコントローラ(圧縮機制御装置)
7 低温ショーケース
9 コンプレッサ
11 コンデンサ
13 コンデンサファン
21 庫内温度センサ
22 店内温度センサ
26 低圧側圧力センサ
41 データベース
50 制御設定入力部
61 コントローラ通信部(受信手段)
62 制御設定記憶部

Claims (2)

  1. 接続される複数の低温ショーケースの冷却に必要となる最大冷却能力に合わせて、任意の数種の圧縮機のから任意の数、及び数種の圧縮機がユーザによって選択されて組み合わされるラックシステム冷凍機を有し、当該ラックシステム冷凍機に、前記低温ショーケースの各々を冷媒管を介して並列に接続して構成した冷却システムにおいて、
    前記低温ショーケースの各々の冷却状態に基づいて前記ラックシステム冷凍機の低圧側の冷媒圧力の設定値である低圧側圧力設定値を設定して出力するメイン制御装置と、
    前記ラックシステム冷凍機に組み合されている圧縮機に対する容量制御に要する制御設定を入力する手段、前記メイン制御装置から前記低圧側圧力設定値を受信する受信手段、及び、前記低圧側圧力設定値に対する低圧側の冷媒圧力の大小と前記制御設定とに基づいて前記圧縮機の容量制御による前記ラックシステム冷凍機の総出力の制御を行う制御信号を出力する制御信号出力部を有し、前記ラックシステム冷凍機、及び前記メイン制御装置と別体に設けられた圧縮機制御装置と、
    を設け、
    前記圧縮機制御装置は、
    前記低温ショーケースの庫内温度の時間的変動に基づく安定性に応じた長さに設定されたディレイ時間に亘って、前記低圧側の冷媒圧力が前記低圧側圧力設定値を超えた状態、或いは、下回った状態が継続したときに前記圧縮機の容量制御を行う
    ことを特徴とする冷却システム。
  2. 前記冷却システムの運転環境を規定する運転環境条件ごとに最適な前記低圧側圧力設定値を学習し、該学習の結果を登録するデータベースを備えたことを特徴とする請求項1に記載の冷却システム。
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