JP5260396B2 - 電子機器 - Google Patents

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本発明は、記憶媒体からデータファイルを読取る電子機器に関し、特に、電源が切断・再投入されたときに、データファイルの読取りを再開する技術に関する。
近年、記憶媒体から楽曲データを読取って楽曲を再生する、カーオーディオ機器(以下、車載電子機器)が普及している。かかる記憶媒体として、CDやDVDに加え、USBメモリやSDカードといった可搬型のフラッシュメモリが知られている。ユーザは予め好みの楽曲を記憶媒体に格納しておき、運転中に車載電子機器に楽曲を再生させることができる。
車載電子機器は、楽曲再生の際、記憶媒体からディレクトリ情報を読取り、これに基づいて管理リストを作成する。管理リストでは、ディレクトリパスなどの情報と楽曲データファイルのファイル名とが対応付けられてリスト化される。そして、車載電子機器は、管理リストに基づいて楽曲再生リストを作成する。楽曲再生リストは、楽曲名のリストであり、表示画面によりユーザに表示される。ユーザが楽曲再生リストから好みの楽曲を選択すると、車載電子機器は、管理リストに基づいて記憶媒体から楽曲データファイルを読取り、楽曲再生を行う。
ところで車載電子機器は通常、車載バッテリから電源供給を受ける。車載電子機器と車載バッテリは、アクセサリ(ACC)スイッチにより接断可能に構成される。ここで、車載電子機器は、楽曲再生中にACCスイッチがオフされることにより、楽曲再生を中断する場合がある。例えば給油や買い物などで駐停車するときに、ユーザが車載電子機器の動作を停止させることなくエンジンを停止させるような場合である。そして、ユーザがエンジンを再始動するとACCスイッチがオンされ、電源が再投入される。すると、車載電子機器は電源切断前の動作モードに従って、楽曲再生を再開する。
このとき、ユーザは多くの場合、楽曲再生リストの先頭からではなく中断された楽曲から再生されることを望む。よって、再生が中断された楽曲の再生を再開する、いわゆるレジューム再生が提案されている。特許文献1には、かかるレジューム再生について記載されている。
車載電子機器では、バックアップRAMに格納した再生管理情報に基づいてレジューム再生が行われる。バックアップRAMはバックアップ電源を有し、車載バッテリからの電源供給が切断されても格納した情報を保持できる。再生管理情報は、再生する楽曲データファイルの管理リストにおける位置(順番)と、その楽曲の再生時間とを含む。車載電子機器は楽曲再生中に、再生管理情報を定期的にバックアップRAMに格納する。これにより、電源が切断される前、最後に格納された再生管理情報が保持される。このように保持される再生管理情報を、便宜上、中断時の再生管理情報という。
電源が再投入されると、車載電子機器は、再度、管理リストを作成する。また車載電子機器は、バックアップRAMから中断時の再生管理情報を取得する。そして、車載電子機器は、再作成した管理リストにおいて中断時の再生管理情報に対応する楽曲データファイルから読取りを再開し、その楽曲を再生する。
ところで、かかるレジューム再生を行う際には、電源切断前の管理リストと電源再投入後に再作成された管理リストとが同一である必要がある。よって、従来の車載電子機器は、電源切断前と再投入後で、接続された記憶媒体の一致・不一致を確認することにより、管理リストの同一性を担保する。具体的には、車載電子機器は、記憶媒体に予め格納されるその記憶媒体のメーカ名や型番といった属性情報を取得し、バックアップRAMに格納する。そして、電源再投入後に属性情報を再度取得して、バックアップRAMに格納した属性情報との一致・不一致を確認する。そして、属性情報が一致していれば記憶媒体が同一であるので格納されたデータファイルも同一であり、したがって作成される管理リストも同一であるとみなして、レジューム再生を実行する。
特開平5−127770号公報
ところで、上記のようなレジューム再生を行う際、車載電子機器はデバイスドライバにより記憶媒体の属性情報を読取る。そして上位のアプリケーションプログラムにより、属性情報の一致・不一致を確認する。よって、デバイスドライバと上位のアプリケーションプログラムとのインターフェイスは、属性情報の受け渡しを行うように構成される必要がある。
すると、例えばUSBメモリやSDカードといった異なる種類の記憶媒体を選択的に接続可能にするためには、記憶媒体ごとのデバイスドライバと上位アプリケーションプログラムとのインターフェイスにおいて、属性情報の受け渡しが必要となる。このため、汎用のデバイスドライバを用いようとしたときに、かかる動作をインターフェイスに追加しなければならない。したがって製造コストが増加するという問題が生じる。
さらに、属性情報に基づき記憶媒体の一致が確認されたとしても、電源再投入後に異なる管理リストが作成される場合がある。すなわち、電源が切断されている間に、ユーザが記憶媒体内の楽曲データファイルを削除・追加している場合である。かかる場合に、記憶媒体の一致が確認されたからといって一律に中断時の再生位置に基づくレジューム再生を行うと、中断された楽曲とは異なる楽曲が再生される。すると、ユーザに違和感を覚えさせるという問題が生じる。
そこで、上記の問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、異なる種類の記憶媒体を用いた場合であっても的確なレジューム再生が可能な電子機器を、低廉なコストで提供することにある。
上記課題に対し,本発明における電子機器は,異なる種類の記憶媒体に格納されたデータファイルの位置情報を読取るデータファイル読取り部と,
前記位置情報に基づき前記データファイルのリストを作成し,当該リストに対応する識別符号を第1の記憶部に格納し,前記リストに基づいて前記データファイル読取り部にデータファイルの読取りを指示する読取り指示部と,さらに
前記データファイル読取り部が読取るデータファイルに基づき音声再生を行う再生部とを有し,
前記読取り指示部は,前記リストに基づいて前記データファイルが読取られているときに前記リストにおけるデータファイルの読取位置を前記第1の記憶部に格納し,電源が切断された後再投入されたときに再度リストを作成し,前記リストに対応する識別符号と前記電源が再投入されたときに再度作成されたリストに対応する識別符号とが一致する場合に,前記データファイル読取り部に前記読取位置からデータファイルの読取りを再開させることを特徴とする
本発明によれば、異なる種類の記憶媒体を用いた場合であっても的確なレジューム再生が可能な電子機器が、低廉なコストで提供される。
本発明における電子機器の概観を説明する図である。 第1の実施形態における電子機器の構成を説明するブロック図である。 データファイル読取り部、読取り指示部の詳細な構成について説明する図である。 表示部に表示される楽曲再生リストの例である。 レジューム再生について説明する図である。 バックアップメモリに格納される情報について説明する図である。 電子機器の、オーディオ起動時の動作手順を示すフローチャート図である。 楽曲再生手順を詳述するフローチャート図である。 電源が再投入されたときの電子機器の動作手順を示すフローチャート図である。 第2の実施形態におけるデータファイル読取り部、読取り指示部の詳細な構成について説明する図である。 表示部が表示する画面の例を説明する図である。 バックアップメモリに格納される情報について説明する図である。 電子機器のオーディオ起動時の動作手順を示すフローチャート図である。 楽曲データ転送手順を詳述するフローチャート図である。 電源が再投入されたときの電子機器の動作手順を示すフローチャート図である。 変形例における電子機器の動作手順を示すフローチャート図である。 表示部が表示する確認画面の例である。 第3の実施形態におけるデータファイル読取り部、読取り指示部の構成について説明する図である。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図1は、本発明における電子機器の概観を説明する図である。以下では、自動車などの車両に搭載される車載用の電子機器10を例とする。ここでは、電子機器10は、カーナビゲーション機能とオーディオ機能とが一体化された車載電子機器である。図1(A)には、電子機器10の正面図が、図1(B)には同側面図が示される。
電子機器10は、ユーザインターフェースを提供する表示パネル2と、電子機器10の各種機能を実現するための電子回路を収容する筐体1とからなる。電子機器10は、車室内運転席前方のインストルメントパネルに筐体1が埋設された状態で設置される。
表示部3は、たとえば液晶表示パネルまたは有機ELパネルで構成され、地図情報や楽曲再生リストなどを表示する。また、表示部3にはタッチパネル4aが備えられる。表示部3が電子機器10の各種機能に対する操作メニューを表示し、操作メニューに対するユーザの手指の接触をタッチパネル4aが検知する。さらに、表示部3の下には各種操作入力を行うプッシュボタン4bが設けられる。このプッシュボタン4bとタッチパネル4aが、操作入力部4を構成する。
表示パネル2は筐体1の前面部に対し傾動可能に設けられる。表示パネル2が傾動したときにユーザに対し露出する筐体1前面部には、他の電子機器などと接続可能な接続ポート6が設けられる。接続ポート6は一例としてUSB(Universal Serial Bus)ポートにより構成される。この接続ポート6により、電子機器10は、たとえばUSBメモリといった記憶媒体と接続され、あるいはSDカードといった記憶媒体を読取る電子機器と接続される。また、筐体1前面部には、CDやDVDといった記録媒体を挿入する挿入孔21aが設けられる。なお、ここに示した電子機器10の構成は一例であって、機器全体の構成や表示部3、操作入力部4、接続ポート6の位置は上記に限定されない。
この電子機器10がカーオーディオとして機能するときには、接続ポート6に接続された記憶媒体から楽曲データファイルを読取り、車室内に設置されたスピーカに楽曲音声を出力させて楽曲再生を行う。また、電子機器10は、接続ポート6に接続された記憶媒体から楽曲データファイルを読取って内蔵のハードディスクに一旦転送し、ハードディスクから楽曲データファイルを読取りながら楽曲再生を行うことも可能である。
以下では、まず第1の実施形態として、記憶媒体から楽曲データファイルを読取りながら楽曲再生する場合において、楽曲再生中に電源が切断・再投入されたときのレジューム再生について説明する。次に第2の実施形態として、記憶媒体から電子機器10内のハードディスクに楽曲データを転送する場合において、データファイル転送中に電源が切断・再投入されたときに、中断されたデータファイルの転送を再開する、いわゆるレジューム転送について説明する。
[第1の実施形態]
図2は、第1の実施形態における電子機器10の構成を説明するブロック図である。電子機器10は、車載バッテリ20とACCスイッチ22により接断可能に構成される。電子機器10は、ACCスイッチ22がオンのときに電源が投入されて動作する。一方、ACCスイッチ22がオフのときには電源が切断され、電子機器10は動作を中断する。
電子機器10は、種々の制御プログラムを実行してカーナビゲーション機能やオーディオ機能を実現するCPU(Central Processing Unit)12と、CPU12が実行する制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)14と、CPU12が動作するときに各種演算のための作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)16を有する。また、電子機器10はRAM16の他に、電源が切断されたときでも格納した情報を保持できるバックアップメモリ18を有する。バックアップメモリ18は、電源がバックアップされたRAMや、書換え可能な不揮発性のROMなどで構成される。このバックアップメモリ18は、「第1の記憶部」に対応する。また、電子機器10は、地図情報データや、楽曲データファイルを格納するハードディスク19を有する。ハードディクス19は、バックアップメモリ18より大容量のデータを格納するのに用いられる。ハードディスク19は、「第2の記憶部」に対応する。
CPU12は、電子機器10全体の制御を司るシステム制御部122を有する。システム制御部122は、電子機器10への電源投入を検知して、CPU12の他の各部を起動する。またCPU12は、経路探索等の演算処理を行うナビゲーション制御部124を有する。ナビゲーション制御部124はさらに、表示部3や操作入力部4と、他の各部とのインターフェイスを提供する。すなわち、ナビゲーション制御部124は、表示部3に表示させる画像データを生成したり、操作入力部4からの入力を他の各部に入力を受け渡したりする。
CPU12は、オーディオ機能を実現するための、読取り指示部126、データファイル読取り部128、及びデコード部140を有する。データファイル読取部128は、接続ポート6に接続される記憶媒体7からデータファイルの読取りを行う。記憶媒体7は、たとえばUSBメモリやSDカードで構成される。またデータファイル読取部128は、ハードディスク19に対しデータファイルの書込みやデータファイルの読取りを行う。またデータファイル読み取り部128は、オーディオデッキ21を介して、CDやDVDといった記録媒体からデータファイルの読み取りを行う。これらの記録媒体は、電子機器10外部からオーディオデッキ21に挿入される。データファイル読取部128の動作については、後に詳述する。
読取り指示部126は、記憶媒体7に格納された楽曲データファイルの管理リストを作成する。管理リストは、ディレクトリパスなどの管理情報と楽曲データファイルのファイル名とが対応付けられてリスト化される。読取り指示部126は、管理リストに基づいて楽曲データファイルの読取りと楽曲再生を制御する。読取り指示部126の動作についても、後に詳述する。
デコード部140は、記憶媒体7から読取られた楽曲データファイルのデータを順次デコードして楽曲音声信号を生成する。楽曲音声信号は増幅器17により増幅されてスピーカ8に出力される。そして、スピーカ8が楽曲音声を出力する。ここにおいてデコード部140は、「再生部」に対応する。
上記のシステム制御部122、ナビゲーション制御部124、読取り指示部126、データファイル読取り部128、デコード部140といった各部は、CPU12とその制御動作を記述したROM14の制御プログラムにより構成される。
図3は、データファイル読取り部128、読取り指示部126の詳細な構成について説明する図である。データファイル読取部128は、記憶媒体7とのインターフェイスを提供するデバイスドライバ136aと、記憶媒体7のデータファイルに対する読み書きを管理するファイルシステム134を有する。また、読取り指示部126は、楽曲データファイルの管理リストを作成するリスト管理部132と、楽曲再生を制御するメイン制御部130を有する。次に、各部の動作について説明する。ここでは、記憶媒体7が1000曲分の楽曲データファイルを格納する場合を例とする。
記憶媒体7は、その記憶領域7bに楽曲データファイルDF_0001〜1000(以下では、楽曲データファイルを総称してDFという)を格納する。個々の楽曲データファイルDFは、記憶領域7bおける複数のクラスタにまたがって格納される。また、楽曲データファイルDFは、ディレクトリごとに格納される。たとえば、楽曲データファイルDF_0001〜004がルートディレクトリ「R:」に格納される。また、ルートディレクトリ「R:」の直下には、ディクトリ「AAA」、「BBB」、・・・、「ZZZ」が格納される。そして、楽曲データファイルDF_0005〜1000は、これらのディクトリに格納される。
記憶媒体7は、上記のような楽曲データファイルDFの配置情報として、管理領域7aに位置情報FPを格納する。位置情報FPは、例えば楽曲データファイルDFそれぞれを構成するクラスタのアドレスを有するファイルアロケーションテーブルである。
デバイスドライバ136aは、記憶媒体7の種類ごと、たとえばUSBメモリ用、あるいはSDカード用のデバイスドライバを含む。デバイスドライバ136aはオーディオ機能の起動時、つまり電源投入後のユーザの操作入力によりオーディオ機能が選択入力されたとき、または、後述するようにオーディオ機能実行時に電源が切断・再投入されたときに、接続ポート6に記憶媒体7が接続されているか否かを検知してシステム制御部122に通知する。
ファイルシステム134は、デバイスドライバ136aを介して記憶媒体7から位置情報FPを取得する。ファイルシステム134は、位置情報FPに基づいて、楽曲データファイルDFのディレクトリ情報を生成する。ディレクトリ情報は、楽曲データファイルDFのデータファイル名、データ長、ディレクトリパス、及び楽曲データファイルDFの属性情報(楽曲名、アーチスト名、アルバム名など)を含む。ディレクトリ情報は、リスト管理部132に渡される。
リスト管理部132は、ディレクトリ情報に基づいて楽曲データファイルDFの管理リストMLを作成する。管理リストMLは、ディクトリパスなどの管理情報と楽曲データファイルDFのファイル名とを対応づけたリストである。ここでは、管理リストMLには、ルートディレクリ「R:」に格納される楽曲データファイルDF_0001〜0004と、ディレクトリ「AAA」に含まれる楽曲データファイルDF_0005、・・・、ディレクトリ「BBB」に含まれる楽曲データファイルDF_0100、・・・、といった項目が例えばディレクトリパスに従ってソートされている。また、管理リストMLの各項目には、楽曲データファイルDFの属性情報(楽曲名、アーチスト名、アルバム名など)が対応づけられる。そして、管理リストMLは、メイン制御部130に渡される。
メイン制御部130は、管理リストMLに基づいて、楽曲再生リストを生成する。そして、ナビゲーション制御部124を介して表示部3に楽曲再生リストを表示させる。
図4は、表示部3に表示される楽曲再生リストの例である。図4(A)の例では、ルートディレクトリ「R:」に格納された楽曲データファイルDF_0001〜0004のデータファイル名が画面左側の列に、ルートディレクトリ「R:」直下のディレクトリ名「AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」が画面右側の列に表示される。ユーザが画面左側に表示されるいずれかの楽曲データファイルDF名をタッチパネル4aにより選択入力すると、読取り指示部126は選択された楽曲データファイルDFに対応する楽曲名、アーチスト名、アルバム名などを表示部3に表示させる。図4(B)は、ユーザの操作入力に応答して楽曲名、アーチスト名、アルバム名が表示された状態を示す。ユーザは、図4(B)の画面で楽曲の内容を確認し、プッシュボタン4bにより楽曲再生を指示入力する。
図3に戻り、メイン制御部130はナビゲーション制御部124を介してかかる指示入力を受け、選択された楽曲データファイルDFの管理リストMLにおける読取り位置を導出する。ここで管理リストMLにおける読取り位置は、管理リストMLにおける順番を含む。そしてメイン制御部130は、その読取り位置をリスト管理部132に渡す。すると、リスト管理部132は管理リストMLに基づいて、読取り位置に対応するディレクトリパスや楽曲データファイルDFのファイル名を抽出して、ファイルシステム134に渡す。すると、ファイルシステム134はこれに基づいてその楽曲データファイルDFの記憶媒体7内におけるアドレスを位置情報FPから導出し、デバイスドライバ136aにそのアドレスを指示してデータ読取りを実行させる。
そして、デバイスドライバ136aは、指示されたアドレスから、楽曲データファイルDFを順次分割して読み込んでファイルシステム134に渡す。するとファイルシステム134は、デバイスドライバ136aから取得した楽曲データファイルDFの一部をRAM16のバッファ領域を介してデコード部140に渡す。一方でメイン制御部130は、デコード部140に楽曲データを順次デコードさせ、楽曲音声信号を生成させる。そして、楽曲音声信号は増幅器17、スピーカ8に出力される。このような動作を繰り返すことにより、1曲分の楽曲が再生される。
電子機器10が上記のようにして楽曲データファイルDFを読取りつつ楽曲を再生しているときに、例えばユーザが駐停車してエンジンを停止すると、ACCスイッチ22がオフされて電源が切断される場合がある。すると、電子機器10は楽曲データファイルの読取りと楽曲再生を中断する。第1の実施形態における電子機器10は、その後電源が再投入されると、次のようにしてレジューム再生を行う。
図5は、レジューム再生について説明する図である。図5(A)は電源が切断される前の読取り指示部126での動作を示す。リスト管理部132が管理リストML_1を作成すると、メイン制御部130は管理リストML_1に対応する識別符号、たとえば管理リストML_1のチェックサムCSM_1を算出する。そして、メイン制御部130は、チェックサムCSM_1をバックアップメモリ18に格納する。
またメイン制御部130は、楽曲データファイルDFの読取りが開始されると、管理リストML_1におけるデータファイルの読取位置RP_1を再生管理情報の一部として、所定周期ごと(例えば1〜2秒ごと)に、バックアップメモリ18に格納する。このとき、読取り位置RP_1は、逐次更新されて格納される。なお、バックアップメモリ18には、車載電子装置10の動作モードがシステム制御部122によりスタック情報STKとして格納される。よってこの場合、スタック情報STKの最上位には、記憶媒体7からの楽曲再生を示す動作モードが格納される。
図6は、バックアップメモリ18に格納される再生管理情報について説明する図である。再生管理情報は、管理リストML_1のチェックサムCSM_1と読取り位置RP_1とを有する。読取り位置情報RP_1は、データファイル名とその順番を含む再生ファイル情報、再生分秒といった時間データを有する。また、再生管理情報には、リピート再生やランダム再生といった再生モードの設定情報が含まれる。このような再生管理情報のうち読取り位置RP_1が定期的に更新されることにより、電源が切断されたときには、最後に更新された読取り位置RP_1がバックアップメモリ18にて保持される。
図5に戻ると、図5(B)は電源再投入後の読取り指示部126の動作を示す。電源が再投入されたことをシステム制御部122が検知し、さらにデバイスドライバ136aから記憶媒体7の接続が通知されると、システム制御部122はナビゲーション制御部124を介してメイン制御部130を起動する。メイン制御部130はこれに応答して起動すると、電源切断時の動作モードに従ってレジューム再生を実行する。このとき、動作モードはスタック情報STKの最上位に格納された動作モードが読取られる。
まず、デバイスドライバ136aを介してファイルシステム134が位置情報FPを取得し、ディレクトリ情報を取得する。そして、リスト管理部132がディレクトリ情報に基づいて管理リストML_2を作成する。そして、メイン制御部130は、再作成された管理リストML_2のチェックサムCSM_2を算出し、バックアップメモリ18に格納されたチェックサムCSM_1と比較する。
ここで、電源が切断されている間に記憶媒体7のデータが変更されていなければ、電源再投入後に作成される管理リストML_2は電源切断前に作成された管理リストML_1と同一のものである。よって、チェックサムCSM_1、CSM_2は一致する。一方、データが変更されていれば、電源再投入後には異なる管理リストML_2が作成される。よってこの場合、チェックサムCSM_1、CSM_2は一致しない。このことから、チェックサムCSM_1、CSM_2の一致・不一致により、記憶媒体7のデータ変更の有無を確認できる。
そして、チェックサムCSM_1、CSM_2が一致する場合には、メイン制御部130は、管理リストML_2に基づいて、バックアップメモリ18に保持した読取位置RP_1からデータファイルの読取りを再開させるように、リスト管理部132に指示する。このとき、読取りが中断された楽曲データファイルDFの先頭から再開してもよいし、再生分秒に対応するファイルポインタを導出し、ファイルポインタが示す位置から再開してもよい。
このような指示がリスト管理部132からファイルシステム134へ送られると、ファイルシステム134が読取りを再開する位置のアドレスをデバイスドライバ136aに指示する。そして、デバイスドライバ136aが指示されたアドレスからデータの読取りを再開する。その一方でメイン制御部130は、デコード部140にデコードを再開させる。このようにして、再生が中断された楽曲データファイルDFから、再生を再開することができる。
なお、チェックサムCSM_1、CSM_2が一致しない場合には、記憶媒体7の楽曲データが変更されており、ユーザが楽曲データの追加、削除を行ったことを意味する。よって、中断位置RP_1からのレジューム再生を実行するとユーザが希望しない楽曲を再生するおそれがある。このため、メイン制御部130は、レジューム再生を実行せずに、たとえばユーザの指示待ち状態に移行するか、あるいは初期設定として管理リストML_2の先頭の楽曲データファイルDFからデータファイルの読取りを再開させる。
このように第1の実施形態では、管理リストML_1のチェックサムCSM_1と、管理リストML_2のチェックサムCSM_2との一致・不一致により記憶媒体7のデータ変更の有無を確認する。ところで、そもそも管理リストML_1、ML_2の一致・不一致を確認するためには、管理リストML_1、ML_2全体のマッチングを行えばよい。しかしそのためには、管理リストML_1全体をバックアップメモリ18に格納する必要がある。この点、上記のような第1の実施形態によれば、管理リストML_1の全体ではなくチェックサムCSM_1のみをバックアップメモリ18に格納すればよいので、バックアップメモリ18のメモリ容量を節約できる。よって、電子機器10全体としてコスト増加を防止できる。また、管理リストML_1、ML_2全体のマッチングを行う場合に比べ、管理リストML_1、ML_2の一致・不一致を確認する処理時間を短縮できる。よって、迅速なレジューム再生が可能となる。
また、デバイスドライバ136aが位置情報FPを取得してファイルシステム134に渡すことと、ファイルシステム134が位置情報FPからディレクトリ情報を取得することは、ユーザに楽曲再生リストを表示させるために必要であり、レジューム再生を行わない場合であっても実行される定常的な処理動作である。そして、この定常動作は、接続される記憶媒体7がUSBメモリであってもSDカードであっても共通である。
よって、第1の実施形態によれば、USBメモリあるいはSDカードといった異なる種類の記憶媒体7が接続された場合であっても、読取り指示部126を構成するリスト管理部132、メイン制御部130といった上位アプリケーションプログラムは、定常動作により取得できるディレクトリ情報を用いてレジューム再生を実行できる。このことにより、従来のようにデバイスドライバ136aが取得する記憶媒体7のメーカ名や型番をファイルシステム134が取得し、さらにリスト管理部132を経てメイン制御部130に渡すといった処理を行う必要がなくなる。よって、かかる処理を読取り指示部126とデータファイル読取り部128とのインターフェイスに追加する作業が不要となる。特に、汎用のデバイスドライバ136aを用いたとしても、これに手を加える必要がなくなる。よって、最小限の追加的工数とコストにより、電子機器10を構成できる。
図7は、上述した電子機器10の、オーディオ起動時の動作手順を示すフローチャート図である。図7の手順は、電子機器10に電源が投入され、オーディオ機能が起動されたときに実行される。ここで、図7の手順は図5(A)の場合に対応するので、図5(A)を参照しつつ説明する。
システム制御部122がデバイスドライバ136aを介して記憶媒体7の接続を検知すると、ナビゲーション制御部124を介してメイン制御部130に検知結果を通知するので、メイン制御部130は記憶媒体7の接続を検出する(S2のYes)。すると、ファイルシステム134がデバイスドライバ136aを介して位置情報FPを取得し(S3)、これに基づいてディレクトリ情報を取得する(S4)。すると、リスト管理部132が、ディレクトリ情報に基づいて管理リストML_1を作成し(S6)、メイン制御部130が管理リストML_1のチェックサムCSM_1を算出してバックアップメモリ18に格納する(S8)。
そして、メイン制御部130は、管理リストML_1に基づいて楽曲再生リストを表示部3に表示させる(S10)。そして、メイン制御部130は、操作入力部4からユーザによる再生する楽曲の選択入力を受け付け(S12)、選択された楽曲の管理リストML_1における読取り位置RP_1を導出する(S14)。そして、リスト管理部132は、選択された楽曲データファイルのディレクトリパス、ファイル名を導出する(S15)。すると、ファイルシステム134がこれに基づいて、記憶媒体7内でのアドレスを導出し(S16)、デバイスドライバ136aがそのアドレスから楽曲データファイルDFの読取りを開始し、楽曲再生が行われる(S18)。
図8は、図7における楽曲再生手順(S18)を詳述するフローチャート図である。
ファイルシステム134は、読取りを指示されたアドレスから楽曲データファイルDFを分割して読取り、RAM16のバッファ領域に格納する(S20)。すると、デコード部140がこれをデコードして楽曲音声信号を生成する(S22)。そして、増幅器17、スピーカ8が楽曲音声を出力して(S24)、楽曲が再生される。そして、メイン制御部130は、所定周期ごとに(S26のYes)管理リストML_1における読取り位置RP_1を、バックアップメモリ18に格納する(S28)。このとき、読取り位置RP_1は逐次更新される。そして、楽曲データファイルの最後まで読取りが行われるまで、上記手順が繰り返される(S30)。
図9は、電源が切断された後、電源が再投入されたときの電子機器10の動作手順を示すフローチャート図である。図9の手順は、電子機器10に電源が再投入され、システム制御部がバックアップメモリ18に格納された動作モードに基づいてオーディオ機能を起動したときに実行される。図9の手順は、図5(B)の場合に対応するので、図5(B)を参照しつつ説明する。
メイン制御部130は、システム制御部122を介して記憶媒体7の接続を検出すると(S102のYes)、ファイルシステム134がデバイスドライバ136aを介して位置情報FPを取得し(S103)、これに基づいてディレクトリ情報を取得する(S104)。すると、リスト管理部132が、ディレクトリ情報に基づいて管理リストML_2を作成する(S106)。
そして、メイン制御部130が管理リストML_2のチェックサムCSM_2を算出して、バックアップメモリ18に格納されたチェックサムCSM_1と一致するかを確認する(S108)。一致する場合には(S108のYes)、メイン制御部130は、バックアップメモリ18に格納された読取り位置RP_1を取得する(S114)。そして、リスト管理部132は、管理リストML_2における読取り位置RP_1に対応するディレクトリパス、ファイル名を導出する(S115)。そして、ファイルシステム134が、これに基づいて、記憶媒体7内でのアドレスを導出し(S116)、デバイスドライバ136aがそのアドレスから楽曲データファイルDFの読取りを開始し、楽曲再生が行われる(S118)。なお、楽曲再生手順の詳細は、図8で示した手順と同じである。
一方、手順S108においてチェックサムCSM_1、CSM_2が一致しなければ(S108のNo)、先頭の楽曲の再生等、予め定められたデフォルト処理が実行される(S120)。
このようにして、第1の実施形態における電子機器10は、楽曲再生中に電源が切断・再投入されたときに、レジューム再生を行う。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、電子機器10は、楽曲データファイルの転送中に電源が切断・再投入されたときに、転送が中断された位置から楽曲データファイルの読取りと転送を再開する。すなわち、いわゆるレジューム転送を実行する。
第2の実施形態における電子機器10は、図2に示した第1の実施形態と同じ構成を有する。
図10は、第2の実施形態におけるデータファイル読取り部128、読取り指示部126の詳細な構成とその動作について説明する図である。図10は、第1の実施形態における図3に対応する。ここでは、図3と異なる点について説明する。
データファイル読取部128は、記憶媒体7とのインターフェイスを提供するデバイスドライバ136aのほかに、さらにハードディスク19とのインターフェイスを提供するデバイスドライバ136bを有する。
またメイン制御部130は、管理リストMLに基づいて楽曲再生リストを作成すると、楽曲データファイルの転送が選択可能なメニューとともに表示部3に楽曲再生リストを表示させる。このときの画面の表示例は、図11に示される。
図11(A)は、初期のメニュー画面を示す。画面左列に表示される楽曲データファイル名と、画面右列に表示されるディレクトリ名は図4(A)と同じである。ここで画面右下の「転送」が選択されると、図11(B)の画面に遷移する。ここで、楽曲データファイルすべてを連続して転送する「一括転送」、選択した楽曲データファイルを転送する「カスタム転送」、再生中の楽曲の再生を中止してその楽曲データファイルDFをハードディクス19に転送する「再生中の楽曲転送」などのメニューが表示される。ここで「カスタム転送」が選択されると、図11(C)の画面に遷移する。また、「一括転送」もしくは「再生中の楽曲転送」が選択されると、図11(D)の画面に遷移する。
図11(C)は「カスタム転送」が選択されたときの楽曲選択用の画面である。ここで、画面左列の転送したい楽曲名に触れると、表示状態が変化(例えば色が反転)し、選択されたことを表示する。ここでは、DF_0001〜0004の4曲が選択された場合が示される。このとき、画面右列のディレクトリを選択することもできる。その場合は、選択したディレクトリ内の楽曲データファイルDFが転送対象として選択される。そして、画面右下の「決定」が選択されると、図11(D)の画面に遷移する。
図11(D)の画面では、転送先のディレクトリを選択する。なお、ここでは、ディレクトリは「フォルダ」と称される。ここで「現在のフォルダへ転送」が選択されると、図 11(E)の確認画面に遷移する。この場合、記憶媒体7におけるディレクトリ構造がハードディクス19に移植され、選択された楽曲データファイルDFは同じディレクトリに転送される。なお、図11(E)では、ディレクトリに対応するフォルダ名が確認のために表示される。そして「転送開始」が選択されると転送が開始される。
このようにユーザが楽曲転送を指示入力すると、図10に戻り、メイン制御部130が入力に応答して選択された楽曲に対応する楽曲データファイルDFの管理リストMLにおける読取り位置を導出する。そして、デバイスドライバ136aが楽曲データファイルDFを順次分割して読み込んでRAM16のバッファ領域を介してファイルシステム134に渡す。すると、ファイルシステム134は、デバイスドライバ136aから取得した楽曲データファイルDFの一部を、デバイスドライバ136bを介してハードディスク19に書込む。そして、楽曲データの読取りと書込みとが繰り返されることにより、すべての楽曲データファイルDFがハードディスク19に転送される。
ここで、楽曲データファイルの転送中に電源が切断されると、記憶媒体7の読取りとハードディスク19への書込みが中断される。そして、電源が再投入されたときに、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様にして、中断された読取り位置からのデータ読取りが開始され、データ転送が再開される。つまりレジューム転送が実行される。
すなわち、図5で示したように、電源切断前の管理リストML_1のチェックサムCSM_1と電源再投入後の管理リストML_2のチェックサムCSM_2とが一致する場合に、管理リストML_2に基づき、バックアップメモリ18に格納した読取り位置RP_1から読取りを開始し、ハードディスク19への書込みを再開する。
図12は、第2の実施形態におけるバックアップメモリ18に格納される情報について説明する図である。図12に示すように、バックアップメモリ18には、転送管理情報として、管理リストML_1のチェックサムCSM_1と、読取り位置RP_1とが格納される。読取り位置RP_1は、転送完了ファイル数や転送完了ディレクトリ数を含む。よって、転送が再開されるときには、転送が完了した最後のファイルの次のファイル、あるいは転送が完了した最後のディレクトリの次のディレクトリから転送が再開される。また、このほかに、転送完了ディレクトリ数、転送予定ファイル数、転送予定ディレクトリ数、転送ファイル情報(転送するデータファイルのディレクトリパス)が含まれる。そして、第1の実施形態と同様に、読取り位置RP_1が定期的に更新される。また、読取り位置RP_1以外の転送完了ディレクトリ数、転送予定ファイル数、転送予定ディレクトリ数、転送ファイル情報の情報も読取り位置と同時に更新される。これにより、電源が切断されたときには、最後に更新された読取り位置RP_1がバックアップメモリ18に保存される。
なお、第2の実施形態においては、上述したように、転送の単位は楽曲データファイルごとであっても、複数の楽曲データファイルを含むディレクトリごとであってもよい。ディレクトリごとに選択可能にすることで、ユーザの利便性を向上できる。ここにおいて、複数の楽曲データファイルを含むディレクトリが「データファイル」に対応する。
図13は、第2の実施形態における電子機器10のオーディオ起動時の動作手順を示すフローチャート図である。図13の手順は、電子機器10に電源が投入され、オーディオ機能が起動されたときに実行される。そして図13の手順は、第1の実施形態における図7の手順に対応しており、手順S12の代わりに手順S12aでユーザが転送する楽曲を選択入力する点が図7と異なる。また、図13の手順では、図7の手順S18の代わりに、手順S18aで楽曲データファイルをハードディスク19に書込む。他の手順については、図7と同じであるので説明を省略する。
図14は、楽曲データ転送手順を詳述するフローチャート図である。図14の手順は、図13における手順S18aのサブルーチンに対応するとともに、第1の実施形態における図8の手順に対応する。図13の手順は、図8の手順S22、S24の代わりに、手順S22aでハードディスク19にデータを書込む。他の手順は図8と同じであるので、説明を省略する。
図15は、電源が切断された後、電源が再投入されたときの電子機器10の動作手順を示すフローチャート図である。図15の手順は、電子機器10に電源が再投入され、システム制御部がバックアップメモリ18に格納された動作モードに基づいてオーディオ機能を起動したときに実行される。また図15の手順は第1の実施形態における図9の手順に対応している。図15の手順では、図9の手順S118の代わりに、手順S118aで楽曲データの読取り開始と、ハードディスク19への書込みが行われる。また、手順S120のデフォルト処理では、たとえばユーザ指示待ち状態に移行する。他の手順は図9と同じであるので説明を省略する。
このようにして、第2の実施形態における電子機器10は、第1の実施形態と同様、管理リストのチェックサムにより記憶媒体7のデータ変更の有無を確認する。よって、バックアップメモリ18のメモリ容量を節約できるとともに、迅速に管理リストの一致・不一致を確認することができ、迅速なレジューム転送が可能となる。
また、異なる種類の記憶媒体7が接続された場合であっても、データファイル読取り部を構成するデバイスドライバ136aやファイルシステム134と、読取り指示部を構成するリスト管理部132、メイン制御部130といった上位アプリケーションプログラムとのインターフェイスを変更することなく、電子機器10を構成できる。
[第2の実施形態における変形例]
第2の実施形態では、楽曲データの転送と再生を別々に行う場合を示した。この場合、記憶媒体7に格納されたすべての楽曲データファイルの転送を終了しないと楽曲再生が開始できないのでは利便性が悪い。よって、変形例では、レジューム転送開始時に、ユーザが転送を再開する・しないを選択する手順が追加される。
図16は、変形例における電子機器10の動作手順を示すフローチャート図である。また、図17は、図16の手順が実行されるときに表示部3が表示する画面の例である。
図16の手順は、図15における手順S114とS116の間に挿入される。すなわち、メイン制御部122が、手順S114で転送を選択された楽曲データファイルの管理リストML_2における読取り位置を導出すると、本図の手順S1140で、メイン制御部122は楽曲データファイルの転送が可能であるかを判断する。ここでは、電源再投入後に作成した管理リストML_2と読取り位置RP_1に基づき転送管理情報を再度作成し、バックアップメモリ18に格納された転送管理情報との一致を確認する。このとき、転送管理情報のチェックサムを算出して比較することにより、転送管理情報全体の一致・不一致を確認する場合より処理時間を短縮できる。そして、転送管理情報が一致していれば、転送可能と判断する。ここにおいて、管理リストの一致に加え、転送管理情報の一致を確認することにより、記憶媒体7の楽曲データファイルDFが変更されていないことをより確実に確認できる。
そして、転送可能である場合(S1140のYes)、転送継続確認画面を表示部3に表示させる(S1142)。例えば、図17に示すような画面が表示される。そして、ユーザが転送再開を選択して操作入力すると(S1144のYes)、手順S116に移行して上述したようなレジューム転送を実行する。一方、転送が可能でない場合(S1140のNo)、あるいは転送再開が選択されない場合には(S1144のNo)、第1の実施形態に示したレジューム再生を実行する(S1146)。このとき、転送のための読取りが中断された位置から、楽曲再生が実行される。
このような手順によれば、ユーザは転送を継続する・しないを選択できるので、ユーザが楽曲転送を中止して楽曲再生を望む場合の利便性が向上できる。
なお、上述の説明においては、車載用電子機器がカーナビゲーション機能を有し、CPU12がナビゲーション制御部として機能する場合もあるので、CPUの処理負荷を軽減するために楽曲データの転送と再生を別々に行う場合について説明した。しかしながら、CPUの処理性能によっては、楽曲データの転送と再生を同時に行うことも可能である。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、データファイル読取り部128が楽曲データファイルを記憶媒体7から読取ってハードディスク19に転送し、さらにハードディスク12に書き込んだ楽曲データファイルを読取ってデコード部140にも出力することで、楽曲データの転送と楽曲再生を並行して行う。
図18は、第3の実施形態におけるデータファイル読取り部128、読取り指示部126の詳細な構成とその動作について説明する図である。図18は、第2の実施形態における図10に対応する。ここでは、図10と異なる点について説明する。
データファイル読取部128は、デバイスドライバ136bを介してハードディスク19に楽曲データファイルDFを分割して書き込むと、書き込んだデータをハードディスク19から読み取ってファイルシステム134に渡す。すると、ファイルシステム134は、デバイスドライバ136bから取得した楽曲データファイルDFの一部をデコード部140に渡す。一方でメイン制御部130は、デコード部140に楽曲データを順次デコードさせ、楽曲音声信号を生成させる。そして、楽曲音声信号は増幅器17、スピーカ8に出力される。
このような動作を繰り返すことにより、1曲分の楽曲が転送と同時に再生される。そして、順次、複数曲分の楽曲の転送と再生が並行して行われる。
そして、この場合、電源が切断されて再投入されたときには、第1の実施形態に示したようにして読取りが中断された位置から再生を再開すると同時に転送を再開することができる。
なお、上述におけるバックアップメモリ18は、チェックサムを格納するものと再生管理情報や転送管理情報を格納するものとを別の構成とすることも可能である。
また、上述においては、管理リストの識別子としてチェックサムを例として説明したが、チェックサム以外でも、管理リストの一致・不一致を確認できる識別子であって、管理リスト本体よりデータ量が少ない識別符号であれば、パリティチェックやCRC(Cyclic Redundancy Check)、ハミング符号等、種々の識別符号を用いることができる。
またさらに、上述においては電子機器10を例として説明したが、電子機器10以外の電子機器、たとえばパーソナルコンピュータやオーディオ機器などにも本発明は適用できる。その場合にも、バックアップメモリの容量を節約しつつ、迅速にレジューム再生を実行することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、異なる種類の記憶媒体を用いた場合であってもレジューム再生やレジューム転送が可能な電子機器が、低廉なコストで提供される。
7:記憶媒体、10:車載電子機器、18:バックアップメモリ、126:読取り指示部、128:データファイル読取り部

Claims (6)

  1. 異なる種類の記憶媒体に格納されたデータファイルの位置情報を読取るデータファイル読取り部と,
    前記位置情報に基づき前記データファイルのリストを作成し,当該リストに対応する識別符号を第1の記憶部に格納し,前記リストに基づいて前記データファイル読取り部にデータファイルの読取りを指示する読取り指示部と,さらに
    前記データファイル読取り部が読取るデータファイルに基づき音声再生を行う再生部とを有し,
    前記読取り指示部は,前記リストに基づいて前記データファイルが読取られているときに前記リストにおけるデータファイルの読取位置を前記第1の記憶部に格納し,電源が切断された後再投入されたときに再度リストを作成し,前記リストに対応する識別符号と前記電源が再投入されたときに再度作成されたリストに対応する識別符号とが一致する場合に,前記データファイル読取り部に前記読取位置からデータファイルの読取りを再開させることを特徴とする電子機器。
  2. 請求項1において,
    さらに,前記データファイル読取り部により読取り転送される,前記異なる種類の記憶媒体に格納されたデータファイルを記憶する第2の記憶部を有し,
    前記リストに対応する識別符号と前記電源が再投入されたときに再度作成されたリストに対応する識別符号とが一致する場合に,前記読取り指示部は,前記データファイル読取り部に,前記読取位置から前記データファイルを読み取り,前記第2の記憶部に転送を行わせ,
    前記再生部は,前記第2の記憶部に転送されたデータファイルに基づき音声再生を行う,
    ことを特徴とする電子機器
  3. 請求項1又は2において,
    前記識別符号は前記リストよりデータ量が小さいことを特徴とする電子機器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において,
    前記読取り指示部は,前記リストに基づく選択肢を表示部に表示させ,選択入力された選択肢に対応する前記データファイルの読取りを前記データファイル読取り部に指示することを特徴とする電子機器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において,
    前記読取り指示部は,前記電源が再投入されたときに,ユーザの操作入力に応答して前記データファイル読取り部に前記データファイルの読取りを再開させることを特徴とする電子機器。
  6. 請求項2において,
    前記データファイル読取り部が前記第2のリストにおける前記読取位置からデータファイルの読取りを再開すると,前記データファイルの前記第2の記憶部への転送,及び前記再生部による前記第2の記憶部に転送されたデータファイルに基づく音声再生のいずれかまたは両方が再開されることを特徴とする電子機器。
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