JP5259345B2 - 海苔分離方法と海苔吸着機構 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばいくら、うに、かに等の寿司ネタを載せる成形米飯の周りに帯状に海苔シートを巻く、所謂軍艦巻や帯巻等の製造を自動化した海苔巻成形装置の海苔供給装置における海苔分離方法と海苔吸着機構に関する。
従来、本願出願人自身により出願された特許文献1に示す如き海苔巻装置の海苔巻成形機構なる技術が提供されている。この場合における海苔吸着機構は、海苔ホッパ内から予め必要寸法の帯状にカットしてある海苔シートを吸着パットにて一枚ずつ取り出し、これを送り機構でもって成形米飯の供給部側であるターンテーブルへ供給するものである。
この吸着パットは、略矩形筐体状に形成されており、ブロアにより基台の吸気口から当該吸着パットを経て空気を吸い込み、海苔シートを吸着するよう海苔ホッパの開口部側へ向けられた複数の分岐路を有して成る空洞を形成してある。
また、空洞の開口縁部側、すなわち吸着パット前側面の空洞開口部分を直立片部分で閉塞し、且つ吸気口を水平片部分で閉塞するようにして略L形枠状の吸気口カバーを付設すると共に、この吸気口カバーと対称的に吸着パット後側面にも略L形枠状の吸気口カバーを付設してある。
送り機構は、4節平行リンク機構によって海苔ホッパの開口部から吸着パットが離反移動した位置で、当該吸着パットに吸着されている海苔シートの一端を挟み込んでから成形米飯の供給部側へ搬送供給させるものとしている。
ただ、従来では、4節平行リンク機構の送り機構によって、吸着されている海苔シートの一端を挟み込んでから成形米飯の供給部側へ搬送供給させることから、送り機構自体の構造が複雑でしかも操作も複雑となる。
そこで、従来のような4節平行リンク機構の送り機構を使用する替わりに、吸着パットに吸着されている海苔シートを当該吸着パットの負圧解除によって剥離すると同時に、縦長筒状の海苔供給ガイドによって当該海苔シートを落とし込み、成形米飯の供給部側であるターンテーブルへ供給するという方式が採用されている。
この方式において、海苔ホッパは可動架台上に固定されており、押板がこの海苔ホッパ上で、下部の可動架台に配した搬送スクリューの回転により前後方向にスライドできるようにしてある。さらに、海苔ホッパの前側には海苔シート取出用の開口部を開設し、開口部の左右縁側には海苔シートが海苔ホッパから不用意に飛び出さないように縦向きローラ状のストッパを取り付けてある。
特開2006−81505号公報
しかしながら、従来においては、海苔ホッパ内から帯状の海苔シートを吸着パットにて一枚ずつ取り出す際に、当該海苔シートの表面粗さによるシート同士の付着、あるいは海苔シートに孔が開いていたり、ガサ付き等の理由で分離供給のミスが発生し、複数枚が一度に吸着してしまう虞があった。
このため、従来では、海苔ホッパへの海苔シート束供給前に手作業により分離しているのであるが、このような分離作業は煩雑で且つ人手を要することから、海苔巻成形装置の自動化としての特徴が失われる。
また、従来では海苔ホッパの底面に設けられた突起物で海苔シート束を強制分離する機構を採用していたが、このような下側一辺のみの突起物ではその分離作業に対し不完全さが残る。
さらに、従来の海苔ホッパは、海苔シートの搬送スクリューによる押板動作を介しての供給の駆動源に低荷重バネ等を使用していることから、押板とストッパの間に海苔が挟まったり、或る一定の密着度に達するところまで海苔シートを押し潰してしまう虞がある。
このため、海苔シート同士の付着、あるいはガサ付き等が発生し、海苔シートを一枚ずつ送ることが困難となる。しかも、海苔ホッパ内の海苔シート束を当該海苔ホッパ前端部(開口部)の吸着分離位置まで押板によって送り出す機能に伴い、当該押板の圧力の低減化(無圧化)を図るようにしても、この圧力によってかえて分離ミスが発生する。
そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み突出されたもので、海苔ホッパ内からの海苔シートの分離供給の信頼性を向上させると共に、海苔ホッパ内での海苔シート束の送り出しに伴う圧力の低減または無圧化を可能にし、海苔シートを一枚ずつ確実に供給できるようにした海苔分離方法と海苔吸着機構を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明にあっては、海苔ホッパの海苔シート取出用の開口部から海苔ホッパ内の海苔シートを吸着パットにて1枚ずつ取り出し、これを海苔供給ガイドを介して成形米飯の供給部側へ供給する海苔吸着機構を備えた海苔巻成形装置の海苔分離方法であって、前記海苔シート取出用の開口部上端に設けられた、舌片形状を呈する一枚または複数の軟質弾性体を素材とするストッパ部材が前方へ斜め配置となって形成されてなる海苔の強制分離機構により、前面側の海苔シートだけが前記吸着パットによって吸着されると同時に、後面側の海苔シート上端が前記ストッパ部材に引っ掛けられ、付着した複数の海苔シートを強制分離させることを特徴とした。
海苔ホッパと吸着パットとを備え、海苔ホッパの海苔シート取出用の開口部から海苔ホッパ内の海苔シートを吸着パットにて1枚ずつ取り出し、これを海苔供給ガイドを介して成形米飯の供給部側へ供給するための海苔吸着機構であって、該海苔吸着機構における海苔ホッパの海苔シート取出用の開口部上端には、舌片形状を呈する一枚または複数の軟質弾性体を素材とするストッパ部材が前方斜め配置となって形成されてなる海苔の強制分離機構が備えられており、前面側の海苔シートだけが前記吸着パットによって吸着されると同時に、後面側の海苔シート上端が前記ストッパ部材に引っ掛けられ、付着した複数の海苔シートを強制分離させるものとしたことを特徴とする。
本発明によれば、海苔ホッパ内からの海苔シートの分離供給の信頼性を向上させると共に、海苔ホッパ内での海苔シート束の送り出しに伴う圧力の低減または無圧化を可能にすることで海苔シートを一枚ずつ確実に供給することができる。
すなわち、海苔ホッパの海苔シート取出用の開口部から海苔ホッパ内の海苔シートを吸着パットにて1枚ずつ取り出し、これを海苔供給ガイドを介して成形米飯の供給部側へ供給する海苔吸着機構を備えた海苔巻成形装置の海苔分離方法であって、前記海苔シート取出用の開口部上端に設けられた、舌片形状を呈する一枚または複数の軟質弾性体を素材とするストッパ部材が前方へ斜め配置となって形成されてなる海苔の強制分離機構により、前面側の海苔シートだけが前記吸着パットによって吸着されると同時に、後面側の海苔シート上端が前記ストッパ部材に引っ掛けられ、付着した複数の海苔シートを強制分離させることから、海苔ホッパ内からの海苔シートの分離供給が確実に行えるものとなり、海苔供給ガイドを介して成形米飯の供給部側へ海苔シートを一枚ずつ確実に供給することができる。
海苔ホッパと吸着パットとを備え、海苔ホッパの海苔シート取出用の開口部から海苔ホッパ内の海苔シートを吸着パットにて1枚ずつ取り出し、これを海苔供給ガイドを介して成形米飯の供給部側へ供給するための海苔吸着機構であって、該海苔吸着機構における海苔ホッパの海苔シート取出用の開口部上端には、舌片形状を呈する一枚または複数の軟質弾性体を素材とするストッパ部材が前方斜め配置となって形成されてなる海苔の強制分離機構が備えられており、前面側の海苔シートだけが前記吸着パットによって吸着されると同時に、後面側の海苔シート上端が前記ストッパ部材に引っ掛けられ、付着した複数の海苔シートを強制分離させるものとしたので、海苔供給ガイドを介して成形米飯の供給部側へ海苔シートを一枚ずつ確実に供給することができる海苔吸着機構を簡易で且つ安価に製作することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の一形態を詳細に説明する。
本発明に係る海苔巻成形装置Pは、成形米飯の周りに帯状に海苔シートQを巻く、所謂軍艦巻や帯巻等の製造を行うための自動化された装置であり、該海苔巻成形装置Pは、図1、図2、図3に示すように、上部に成形米飯Rの供給ホッパHを備えた成形部1と、成形部1前面下側から略半円分が前方に突出するようにして設けられた間欠回転するターンテーブル2と、成形部1の前面側で且つターンテーブル2の突出面の上方に設けられた海苔吸着機構3とから概ね構成されている。
尚、このターンテーブル2の上面には、円周方向に沿って例えば角度30°間隔毎に合計12個の成形米飯Rがその長手方向を放射状に向くようにして定置できるよう12個の成形下型が形成されている。
海苔吸着機構3は、図2に示すように、海苔搬送供給用モータ4、吸着パット駆動用モータ5、海苔吸着用モータ6、巻駆動用モータ7それぞれが配された可動架台8を備え、該可動架台8は、ターンテーブル2の突出面上を覆う成形部1前面位置から、ターンテーブル2の突出面上を開放させる成形部1横側位置へ移動自在となるように当該成形部1横側に設けられた支持架台9等を介して配されている。
可動架台8上には、海苔搬送機構11を下側に備えた海苔ホッパ15と、海苔ホッパ15内から予め必要寸法にカットしてある海苔シートQを1枚ずつ吸着させて取り出す吸着パット16と、吸着パット16にて取り出した海苔シートQを成形米飯Rの供給部側であるターンテーブル2上へ落とし込むようにして供給するための縦型の海苔供給ガイド28とを備えている(図3、図5参照)。
海苔搬送機構11は、図3、図4、図6(b)に示すように、可動架台8の上面片側において前後に対向配置した一対の軸受用枠部10に、長尺な搬送スクリュー12の両端が軸架されており、その一端部に嵌着された小径の伝達歯車13が、海苔搬送供給用モータ4の出力軸に嵌着された大径の駆動歯車14に噛合されている。
この海苔搬送供給用モータ4は、図6(c)に示すように、後述する海苔センサ21に、例えばドライバ回路等のモータ駆動制御回路32を介して接続されており、海苔センサ21による海苔シートQの密着度の検知信号に基づいて回転数が任意に変えられるようになっている。これら海苔搬送供給用モータ4およびモータ駆動制御回路32および海苔センサ21は、本発明に係る海苔送り制御機構を構成している。
そして、搬送スクリュー12上側には海苔ホッパ15が被せられ、該海苔ホッパ15を介して、押板17の下部に形成されているスクリュー溝が搬送スクリュー12に噛合されている。
海苔ホッパ15は、図6(a)乃至(c)に示したように、底板、左右の側板、後板それぞれによって形成され、底板自体は可動架台8上に固定されている。そして、前記押板17は、この海苔ホッパ15の内底面上で、搬送スクリュー12の回転により前後方向にスライドできるようにしてある。
また、海苔ホッパ15の前側には海苔シートQ取出用の開口部19が開設され、該開口部19の左右縁側には海苔シートQが海苔ホッパ15から不用意に飛び出さないように縦向きローラ状のストッパ20を取り付けてある。
さらに、海苔ホッパ15の海苔シートQ取出用の開口部19上端には、付着した複数の海苔シートQを強制的に分離させるための軟質弾性体による強制分離機構31(本発明に係る海苔分離機構)を備えている。
すなわち、この強制分離機構31は、図5(a)乃至(c)に示すように、例えばゴム等の柔軟性素材による例えば3枚等の複数の舌片形状によるストッパ部材31a、31b、31cが上端の水平基部31dを介してそれぞれ前方へ斜め配置となって連設されて成り、該水平基部31dは、開口部19上端において左右方向に横架されている支持軸31eにブラケット31fを介して枢着されている。
そして、この海苔ホッパ15内には、複数枚の帯状の海苔シートQが、この滑らかな表面側を開口部19側に向けた横向き垂直状態となって重合収納され、吸着パット16によって海苔シートQの滑らかな表面側が吸着されるようにしてある。
この吸着パット16によって海苔シートQが吸着されるに際し、図5(c)に示すように、最前にある海苔シートQが2枚付着されていた場合には、前側の海苔シートQが吸着パット16によって吸着されると同時に、後側の海苔シートQの上端にストッパ部材31a、31b、31cが引っ掛けられ、当該後側の海苔シートQだけが後方側に引き戻される。このとき、ストッパ部材31a、31b、31cには摩擦力があるため、海苔シートQを撫で付けるような作用が働いて自然に海苔シートQが分離される。しかも、ストッパ部材31a、31b、31c自体は軽量で且つ柔軟性を有していることから、変形後の戻りも早い。尚、図5(a)乃至(c)において示される符号33は、海苔シートQの下縁を開口部19で係止させるための3本のネジ部材によって構成された突起部である。
また、図6(a)および(c)に示すように、海苔ホッパ15の開口部19における側面には海苔センサ21が配設されており、この海苔センサ21で海苔シートQの密着度を検知させ、この検知信号を海苔搬送供給用モータ4に送ってこの回転数をモータ駆動制御回路32によって変えることで前記押板17のスライド移動量を制御する。これにより海苔シートQが海苔ホッパ15の開口部19において適度な密着度になり、押板17の不用意な且つ過剰なスライド移動による海苔シートQの押し潰し密着を未然に抑止するようにしてある。
吸着パット16は、図3、図4、図7(a)乃至(d)に示すように、略L字形筐体状に形成されており、そのL字基端側は、可動架台8の海苔搬送機構11に隣接する左右一対の枠形となったガイド部18によって前後にスライドできるようにしてある。
一方、吸着パット16のL字先端側の内側には、例えば7個の吸引ノズル16aが横一列に並んで配置され、前記海苔ホッパ15の開口部19に対面配置されている。
そして、図4に示すように、吸着パット16のL字基端側には、ガイド部18の一端側に設けられている駆動力伝達機構27として例えば不図示のクランク機構等が挿入固定され、該クランク機構は前記吸着パット駆動用モータ5によって駆動されるようにしてある。而して、吸着パット16は、吸着パット駆動用モータ5の作動によりクランク機構を介して、ガイド部18に沿って前後方向に往復スライドされる。
また、吸着パット16には、図7(a)乃至(d)に示すように、海苔ホッパ15の開口部19側へ向けられた前記7個の吸引ノズル16aそれぞれの分岐路を有して成る空洞Sが底面から抉るようにして形成されている。そして、可動架台8の下面側に配置された上下二層による基台22の内部上段部分に設けられた海苔吸着用モータ6の駆動により吸気ファン6aを廻すことで可動架台8の吸気口8aから当該吸着パット16の空洞Sを経て空気を吸い込み海苔シートQを吸着するようにしてある。
図7(a)乃至(d)に示すように、基台22の内部下段部分は、吸気通路23と排気口24とが横L字板状の仕切部25を介して区画された着脱可能なダストボックスとなっており、その内底部には、吸気ファン6aによって空気と共に運ばれてきた海苔のカスを吸気通路23を通して当該内底部にて吸着回収するための水が貯められている。また、仕切板25の水平面側上面には海苔のカスを捕獲するためのフィルタ26が付設されており、海苔のカスが空気と共に排気口24から外部に排気されないようにしてある。このとき、吸着パット16側から吸引した空気の流れで海苔吸着用モータ6を冷却しつつ、海苔のカスをダストボックスへ運べるようにしてある。
そして、吸着パット16は、吸着パット駆動用モータ5の作動によりクランク機構等の駆動力伝達機構27を介して、ガイド部18に沿って前後方向に往復スライドされる際に、当該吸着パット16の空洞Sが可動架台8の吸気口8aに連通する海苔吸着位置(図7(a)、(b))と、可動架台8の吸気口8aが開放され且つ縦型の海苔供給ガイド28に連通する海苔供給位置(図7(c)、(d))との間で往復移動する。
この海苔吸着位置で、海苔シートQを当該吸着パット16にて吸着させ、吸着パット16を海苔供給位置までスライドさせて可動架台8の吸気口8aと空洞Sとが連通する状態から、空洞Sが閉塞され且つ吸気口が開放される状態となるように空気の流れるルートを変えることで、海苔シートQが成形米飯Rの供給部側へ落とし込めるようにしてある。
尚、これら各部材を使った成形米飯Rの海苔シートQ巻き付け機構は、本発明を限定するものではないことは勿論である。
次に、以上のように構成された最良の形態についての使用、動作の一例について説明する。
図6(a)乃至(c)に示すように、海苔ホッパ15内に予め必要寸法にカットしてある複数枚の海苔シートQを、その滑らかな表面側を開口部19側に向けた横向き垂直状態となるように収容し、後方からの押板17の押圧によって複数枚の海苔シートQを開口部19側にあるストッパ20で係止させておく。
そして、海苔搬送供給用モータ4、吸着パット駆動用モータ5、海苔吸着用モータ6それぞれを作動させる。このとき、吸着パット駆動用モータ5の作動によりクランク機構等の駆動力伝達機構27を介して吸着パット16をガイド部18に沿って前後スライド方向に往復駆動させると、吸着パット16は海苔ホッパ15の海苔シートQ取出用の開口部19に対し接離方向に移動する。すなわち、吸着パット16は、この空洞Sが可動架台8の吸気口8aに連通する海苔吸着位置と、可動架台8の吸気口8aが開放され且つ縦型の海苔供給ガイド28に連通する海苔供給位置との間を往復移動する。
図7(a)に示すように、吸着パット16が開口部19に近接した際に、吸気ファン6aにより可動架台8の吸気口8aから吸着パット16の空洞S内の空気が吸い込まれているため、海苔シートQは吸着パット16の吸引ノズル16aに吸着する。
このとき、図5(c)に示すように、最前位置にある海苔シートQが2枚付着されていた場合には、前側の海苔シートQが吸着パット16によって吸着されると同時に、後側の海苔シートQの上端にストッパ部材31a、31b、31cが引っ掛けられ、当該後側の海苔シートQだけが後方側に引き戻される。
また、上記吸着パット16による海苔シートQの吸着動作中においては、海苔ホッパ15の開口部19で海苔センサ21によって海苔シートQの密着度を常時検知している。この検知信号は海苔搬送供給用モータ4に送られ、この検知信号に基づいて海苔搬送供給用モータ4の回転数をモータ駆動制御回路32によって変えている。これによって海苔シートQが海苔ホッパ15の開口部19において適度な密着度になるように前記押板17のスライド移動量が制御される。而して、押板17の不用意な且つ過剰なスライド移動による海苔シートQの押し潰し密着が抑止される。
図7(b)に示す位置まで吸着パット16が後退しても、可動架台8の吸気口8aは、吸着パット16の空洞Sとの連通を維持したまま当該吸気口8aを常時閉塞させており、当該吸気口8aからの吸引空気の漏れを阻止させている。
図7(c)に示すように、吸着パット16が縦型の海苔供給ガイド28に連通する海苔供給位置まで後退すると、可動架台8の吸気口8aが開放されると同時に吸着パット16の空洞Sが閉鎖される。このとき、吸着パット16の空洞S内は負圧状態が維持されており、海苔シートQは吸着パット16の吸引ノズル16aによって吸着されたままの状態であるが、この海苔シートQの下縁部側はパット下板29に当接されて強制的に湾曲させられることで吸着パット16の空洞S内は負圧解除(真空破壊)され、これにより海苔シートQを確実且つ迅速に吸着パット16から剥離させる。
図7(d)に示すように、吸着パット16から強制剥離させられた海苔シートQは、海苔供給ガイド28を介して成形米飯Rの供給部側へ落下供給され、ターンテーブル2上に配置される不図示の海苔巻付け機構で成形米飯Rに海苔シートQを巻き付ける。
本発明を実施するための最良の形態における海苔巻成形装置の側面図である。 同じく海苔吸着機構の海苔搬送供給用モータ、吸着パット駆動用モータ、海苔吸着用モータ、巻駆動用モータそれぞれの配置関係を示す平面図である。 同じくターンテーブルに対する海苔吸着機構の吸着パット、海苔供給ガイド、パット下板等の配置関係を示す平面図である。 同じく海苔搬送機構から海苔ホッパおよび押板を取り外した状態の斜視図である。 同じく海苔搬送機構における強制分離機構の一例を示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は強制分離機構の要部を拡大した側面図である。 同じく使用状態の海苔搬送機構の一例を示し、(a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図である。 同じく海苔吸着機構の動作を説明するもので、(a)は吸着パットで海苔シートを吸着保持した状態の断面図、(b)は吸着パットが後退移動している途中の状態の断面図、(c)は海苔シートがパット下板に当接して吸着パットから剥離する状態の断面図、(d)は吸着パットから強制剥離させられた海苔シートが海苔供給ガイド28を介して成形米飯の供給部側へ落下供給される状態の断面図である。
P 海苔巻成形装置
Q 海苔シート
R 成形米飯
S 空洞
H 供給ホッパ
1 成形部
2 ターンテーブル
3 海苔吸着機構
4 海苔搬送供給用モータ(本発明に係る海苔送り制御機構)
5 吸着パット駆動用モータ
6 海苔吸着用モータ
6a 吸気ファン
7 巻駆動用モータ
8 可動架台
8a 吸気口
9 支持架台
10 軸受用枠部
11 海苔搬送機構
12 搬送スクリュー
13 伝達歯車
14 駆動歯車
15 海苔ホッパ
16 吸着パット
16a 吸引ノズル
17 押板
18 ガイド部
19 開口部
20 ストッパ
21 海苔センサ(本発明に係る海苔送り制御機構)
22 基台
23 吸気通路
24 排気口
25 仕切部
26 フィルタ
27 駆動力伝達機構
28 海苔供給ガイド
30 開口部
31 強制分離機構(本発明に係る海苔分離機構)
31a、31b、31c ストッパ部材
31d 水平基部
31e 支持軸
31f ブラケット
31 強制分離機構(本発明に係る海苔分離機構)
33 突起部

Claims (2)

  1. 海苔ホッパの海苔シート取出用の開口部から海苔ホッパ内の海苔シートを吸着パットにて1枚ずつ取り出し、これを海苔供給ガイドを介して成形米飯の供給部側へ供給する海苔吸着機構を備えた海苔巻成形装置の海苔分離方法であって、前記海苔シート取出用の開口部上端に設けられた、舌片形状を呈する一枚または複数の軟質弾性体を素材とするストッパ部材が前方へ斜め配置となって形成されてなる海苔の強制分離機構により、前面側の海苔シートだけが前記吸着パットによって吸着されると同時に、後面側の海苔シート上端が前記ストッパ部材に引っ掛けられ、付着した複数の海苔シートを強制分離させることを特徴とした海苔分離方法。
  2. 海苔ホッパと吸着パットとを備え、海苔ホッパの海苔シート取出用の開口部から海苔ホッパ内の海苔シートを吸着パットにて1枚ずつ取り出し、これを海苔供給ガイドを介して成形米飯の供給部側へ供給するための海苔吸着機構であって、該海苔吸着機構における海苔ホッパの海苔シート取出用の開口部上端には、舌片形状を呈する一枚または複数の軟質弾性体を素材とするストッパ部材が前方斜め配置となって形成されてなる海苔の強制分離機構が備えられており、前面側の海苔シートだけが前記吸着パットによって吸着されると同時に、後面側の海苔シート上端が前記ストッパ部材に引っ掛けられ、付着した複数の海苔シートを強制分離させるものとしたことを特徴とする海苔吸着機構。
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