JP5258128B2 - 加熱剥離型粘着シートの製造方法 - Google Patents

加熱剥離型粘着シートの製造方法 Download PDF

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本発明は、加熱剥離型粘着シートの製造方法、より詳細には、粘着層表面の平滑性を向上させることのできる加熱剥離型粘着シートの製造方法に関するものである。
基材上に熱膨張性徴小球を含有する熱膨張性粘着層を積層させた加熱剥離型粘着シート(例えば、商品名「リバアルファ」及び「リバクリーン」、日東電工(株)製)が各種の分野において様々な用途に使用されている。この粘着シートによれば、被着体を貼着、固定して該被着体に所望の加工を施すことができるとともに、加工後には、加熱により熱膨張性粘着層中の熱膨張性徴小球を膨張させて粘着力を低下又は消失させることにより、被着体を容易に剥離させることができる。
しかし、従来の製造方法により得られる加熱剥離型粘着シートは、粘着層表面に熱膨張性徴小球に起因する凹凸が生じ、この凹凸により被着体への粘着不足や貼り付け後の経時による剥がれなどが発生し、粘着シートとしての機能に支障をきたすことがあった。
発明が解決しようとする課題
本発明の目的は、熱膨張性徴小球を含有する熱膨張性粘着層を備えた加熱剥離型粘着シートを製造する際、粘着層表面の平滑性を向上させることのできる加熱剥離型粘着シートの製造方法を提供する。
課題を解決するための手段
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討した結果、加熱剥離型粘着シートの製造工程において、熱膨張性微小球を含有する粘着剤を基材に塗布し乾燥した後、ラミネート加工や加圧処理することで粘着層表面の平滑性を向上させることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、少なくとも基材の片側に熱膨張性微小球を含有する熱膨張性粘着層を備えた加熱剥離型粘着シートを製造する方法であって、基材上に熱膨張性粘着層を形成した後、(i)該熱膨張性粘着層の表面に剥離可能なフィルムを貼り合わせて、ラミネート加工を施す工程、及び(ii)前記ラミネート加工に続いて、耐圧容器中、30〜70℃の温度で加圧処理を施す工程を含むことを特徴とする加熱剥離型粘着シートの製造方法を提供する。
なお、本明細書では、上記発明のほか、少なくとも基材の片側に熱膨張性微小球を含有する熱膨張性粘着層を備えた加熱剥離型粘着シートを製造する方法であって、基材上に熱膨張性粘着層を形成した後、(i)該熱膨張性粘着層の表面に剥離可能なフィルムを貼り合わせて、ラミネート加工を施す工程、及び(ii)加圧処理を施す工程、から選択された少なくとも一種の工程を含むことを特徴とする加熱剥離型粘着シートの製造方法についても説明する。
以下に、本発明の実施の形態を、必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の製造方法により得られる加熱剥離型粘着シートの一例を示す概略断面図であり、支持基材1の一方の面に、ゴム状有機弾性層2を介して、熱膨張性粘着層3が設けられ、さらにその上に剥離可能なフィルム4が積層されている。
なお、基材1の片面にゴム状有機弾性層2と熱膨張性粘着層3を有し、他面に普通の接着剤層を有する接着シートを用いることもできる。また、ゴム状有機弾性層2は必ずしも設ける必要はない。
支持基材1は加熱剥離型粘着シートの支持母体となるもので、一般にはプラスチックのフィルムやシートが用いられるが、例えば紙、布、不織布、金属箔、あるいはそれらのプラスチックラミネート体、プラスチック同士の積層体などの適宜な薄葉体を用いうる。支持基材1の厚さは、一般には500μm以下、好ましくは1〜300μm、さらに好ましくは5〜250μm程度であるが、これらに限定されない。
ゴム状有機弾性層2は、加熱剥離型粘着シートを被着体に接着する際にその表面が被着体の表面形状に良好に追従して大きい接着面積を提供する働きと、加熱剥離型粘着シートを被着体から剥離するために熱膨張性粘着層3を加熱して発泡及び/または膨張させる際に加熱剥離型粘着シートの面方向における発泡及び/または膨張の拘束を少なくして、熱膨張性粘着層3が三次元的構造変化することによるうねり構造形成を助長する働きをするものである。
ゴム状有機弾性層2は、ASTM D−2240に基づくD型シュアーD型硬度が50以下、好ましくは40以下の天然ゴムや合成ゴム、又はゴム弾性を有する合成樹脂により形成することができる。
前記の合成ゴム又は合成樹脂としては、例えば、ニトリル系、ジエン系、アクリル系などの合成ゴム;ポリオレフィン系、ポリエステル系などの熱可塑性エラストマー;エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリブタジエン、軟質ポリ塩化ビニルなどの、ゴム弾性を有する合成樹脂などが挙げられる。なお、ポリ塩化ビニルなどのように本質的には硬質系ポリマーであっても、可塑剤や柔軟剤等の配合剤との組み合わせで、ゴム弾性をもたせたものも本発明では用いうる。
また、ゴム系や樹脂などの一般的に知られる感圧接着剤により形成することもできる。感圧接着剤としては、ゴム系感圧接着剤、アクリル系感圧接着剤、スチレン−共役ジエンブロック共重合体系感圧接着剤などの適宜なものを用いることができる。また、融点が約200℃以下等の熱溶融性樹脂を配合してクリープ特性を改良した感圧接着剤を用いることもできる。なお、感圧接着剤は、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、老化防止剤などの適宜な添加剤を含んでいてもよい。
感圧接着剤としては、より具体的に例えば、天然ゴムや合成ゴムをベースポリマーとしたゴム系感圧接着剤;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、などの炭素数が20以下のアルキル基を有するアクリル酷ないしメタクリル酸等のアクリル酸系アルキルエステル、アクリル酸、メタクリル酸、イコタン酸、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、N−メチロールアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、酢酸ビニル、スチレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレン、ビニルエーテルなどを主成分とするアクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系感圧接着剤などが挙げられる。
熱膨張性粘着層3は、少なくとも、粘着性を付与するための粘着剤と、熱膨張性を付与するための熱膨張性徴小球(マイクロカプセル)とを含んでいる。そのため、被着体を貼着、固定して該被着体に所望の加工を施した後、熱膨張性粘着層3を加熱して、熱膨張性徴小球を発泡及び/又は膨張処理することにより、熱膨張性粘着層3と被着体との接着面積を減少させて、粘着シートを容易に剥離することができる。なお、マイクロカプセル化していない発泡剤では、良好な剥離性を安定して発現させることができない。
熱膨張性微小球としては、例えば、イソブタン、プロパン、ペンタンなどの、加熱により容易にガス化して膨張する物質を、弾性を有する殻内に内包させた微小球であればよい。前記殻は、熱溶融性物質や熱膨張により破壊する物質で形成される場合が多い。前記殻を形成する物質として、例えば、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホンなどが挙げられる。熱膨張性徴小球は、慣用の方法、例えば、コアセルベーション法、界面重合法などにより製造できる。なお、熱膨張性徴小球には、例えば、マツモトマイクロスフェア[商品名、松本油脂製薬(株)製]などの市販品もある。
加熱処理により熱膨張性粘着層3の接着力を効率よく低下させるため、体積膨張率が5倍以上、特に10倍以上となるまで破裂しない適度な強度を有する熱膨張性微小球が好ましい。
熱膨張性徴小球の配合量は、粘着層の膨張倍率や接着力の低下性などに応じて適宜設定しうるが、一般には熱膨張性粘着層3を形成するベースポリマー100重量部に対して、例えば1〜150重量部、好ましくは10〜130重量部、さらに好ましくは25〜100重量部である。
熱膨張性粘着層3を形成する粘着剤としては、加熱時に熱膨張性微小球の発泡及び/又は膨張を許容するゴム系材料や樹脂等をベースとする慣用乃至公知の感圧接着剤、好ましくは熱膨張性微小球の発泡及び/又は膨張を可及的に拘束しないようなものが用いられる。このような感圧接着剤としては、例えば、前記ゴム状有機弾性層において例示した感圧接着剤が挙げられる。なお熱膨張性粘着層は、加熱前には被着体に強固に接着するが、加熱処理後に接着力が低下するという特徴を持つ感圧接着剤を有するものが好ましい。具体的には、動的弾性率が常温から150℃において5千〜100万Paの範囲にあるポリマーをベースとした感圧接着剤である。なお、感圧接着剤の弾性率は、ARES(レオメトリック社製)を用い、周波数1Hzの時のせん断弾性率を測定した。
熱膨張性粘着層3及びゴム状有機弾性層2の厚さは、それぞれ5〜300μm、好ましくは20〜150μmを用いる。但し、熱膨張性粘着層3の厚さは、含有する熱膨張性徴小球の最大粒径よりも厚い方が好ましい。厚さが薄いと熱膨張性徴小球の凹凸により表面平滑性が損なわれ、加熱前接着力が低下する。また、必要以上に厚いと熱膨張性粘着層3の発泡後に凝集破壊が起こり、被着体に糊残りが発生する場合がある。ゴム状有機弾性層2の厚みが薄いと、加熱発泡後の3次元的構造変化をとることができず、剥離性が悪化する。
剥離可能なフィルム(セパレータ)4は、熱膨張性粘着層3の保護材として機能し、粘着シートを被着体に貼着する際に剥がされる。剥離可能なフィルム4には、例えば、慣用のプラスチックのフィルムやシートが用いられ、より具体的には紙、布、不織布、金属箔、あるいはそれらのプラスチックラミネート体、プラスチック同士の積層体などの適宜な薄葉体を用いることができる。
本発明の製造方法の主たる特徴は、上記の加熱剥離型粘着シートを製造するに際し、基材上に熱膨張性粘着層を形成した後、(i)該熱膨張性粘着層の表面に剥離可能なフィルムを貼り合わせて、ラミネート加工を施す工程、及び(ii)加圧処理を施す工程から選択された少なくとも一種の工程を含む点にある。上記の(i)及び/又は(ii)の工程を経ることにより、加熱剥離型粘着シートの粘着層の平滑性を著しく高めることができる。
前記の工程(i)において、ラミネート加工とは、基材上に熱膨張性粘着層を形成したシートと前記剥離可能なフィルムとをラミネート機により圧力をかけて積層することを意味する。図2は本発明におけるラミネート加工工程を示す概略図である。この工程では、基材上に熱膨張性粘着層を形成した粘着シート5と剥離可能なフィルム6とをラミネートロール7でラミネート加工する。工程(i)で用いられる剥離可能なフィルム6は、粘着層表面の平滑性に直接影響を与えるので、特に高い平滑性が求められる。中心線平均粗さ(Ra)は、例えば1μm以下が望ましいが、必要な用途において適宜にその平滑性を選択すればよい。剥離可能なフィルム6としては、前記剥離可能なフィルム4と同様のものを使用できる。剥離性を高めるために、剥離可能なフィルムの片面又は両面にシリコーン系やフッ素系、長鎖アルキル系などの離型剤による離型処理を施したものも用いられる。剥離可能なフィルムの厚さは、5〜250μmが一般的であるが、これに限定されない。
ラミネートロール7の素材は、金属、ゴム、シリコーンゴム、プラスチック等適宜に選択できる。また、ラミネート加工する際には、ラミネートロール7を加熱して行ってもよく、また、ラミネートロール7を真空下や加熱雰囲気下においてラミネート加工を行ってもよいが、加熱する場合、熱膨張性徴小球の膨張温度以下であることが必要である。ラミネート圧力は0.01〜1000MPa(ゲージ圧)、好ましくは、1〜50MPa(ゲージ圧)であるが、基材の弾性率や厚み、基材材質や厚みにより適宜に選択できるため、その限りではない。ラミネート加工後、剥離可能なフィルム6はそのままセパレータ4として使用できるが、フィルム6を剥がして別のフィルムをセパレータ4として貼り合わせてもよい。
図3はラミネート加工前の加熱剥離型粘着シートの断面を表す模式図である。図3は、熱膨張性徴小球8Bと8Dは熱膨張性粘着層9の内部に完全に埋め込まれているが、熱膨張性徴小球8Aと8Cが熱膨張性粘着層9表面に凹凸を作っている状態を示している。10が支持基材である。
図4は、ラミネート加工を施した後の加熱剥離型粘着シートの断面を表す模式図である。図3において熱膨張性粘着層9表面に凹凸を作っていた熱膨張性徴小球8Aと8Cが、ラミネート加工により熱膨張性粘着層9の中に埋め込まれ、図4に示すように粘着面を平滑にすることができる。
前記工程(ii)において、加圧処理とは、基材上に熱膨張性粘着層を形成したシートを加圧雰囲気下に置くことを意味する。熱膨張性粘着層上には剥離可能なフィルムが積層されていてもよい。加圧処理は例えばオートクレーブなどの耐圧容器中で行うことができる。
図5は前記ラミネート加工を施した後の加熱剥離型粘着シートの一例の断面を表す模式図である。ラミネート加工を施すことにより、熱膨張性微小球8は熱膨張性粘着層9に埋め込まれるが、熱膨張性粘着層9と剥離可能なフィルム11との界面には熱膨張性微小球8Aと8B、8Bと8Cの間に示すような空洞12が存在する場合がある。
ラミネート加工に次いで、オートクレーブ等を用いて加圧処理を施すと、図6に示す模式図のように、界面に存在していた空洞12が分散又は消失することで、粘着層表面の平滑性がさらに増大する。加圧処理時の圧力は0.01〜1000MPa(ゲージ圧)、好ましくは、1〜50MPa(ゲージ圧)である。また、加圧処理時には、熱膨張性微小球の熱膨張温度以下の範囲で加熱することも可能である。加圧処理時の温度は、好ましくは30〜70℃である。なお、基材上に熱膨張性粘着層を形成した後にラミネート加工を行うことなく加圧処理を施してもよく、また加圧処理後にラミネート加工を行ってもよい。
このように、本発明では、基材上に熱膨張性粘着層を形成したシートにラミネート加工を施す(i)ことにより粘着層表面に存在する熱膨張性微小球の凹凸をなくすことができるとともに、前記シートにオートクレーブ等により加圧処理を施す(ii)ことにより、粘着層と剥離可能なフィルムの界面等に存在する空洞を分散、又は消失させることができ、粘着層表面の平滑性を増大させることができる。より好ましくは、ラミネート加工(i)、加圧処理(ii)とを組み合わせることでさらに平滑性を向上させることができる。従って本発明の製造方法により製造された加熱剥離型粘着シートを用いると、被着体への粘着不足や、貼り付け後の経時による剥がれなどを防止又は抑制できる。
こうして得られる加熱剥離型粘着シートは、接着体に貼り付けて固定することにより、該被着体に所望の加工を施すことができ、その後、加熱により熱膨張性粘着層の熱膨張性微小球を膨張させて粘着力を低下又は消失させることにより、被着体から容易に剥離させることができる。
被着体より容易に剥離するための加熱処理条件は、被着体の表面状態や熱膨張性微小球の種類等による接着面積の減少性、基材や被着体の耐熱性や加熱方法等の条件により適宜設定できる。一般的な加熱処理条件は、温度90〜250℃で、10〜300秒間(ホットプレート等)または1〜30分間(熱風乾燥器等)である。上記加熱条件で、通例、粘着層の熱膨張性徴小球が膨張及び/又は発泡して粘着層が膨張変形し、接着力が低下ないし喪失する。なお、加熱処理は使用目的に応じて適宜な段階で行うことができる。また、加熱源としては、赤外線ランプや加熱水を用いることができる場合もある。
発明の効果
本発明によれば、加熱剥離型粘着シートを製造する際、基材上に熱膨張性粘着層を形成した後、剥離可能なフィルムを貼り合わせてラミネート加工することにより、粘着層表面付近にある、粘着層表面に凹凸を作る起因となる熱膨張性微小球を粘着層に押し込むことができ、粘着層表面の平滑性を向上させることができる。
また、加熱剥離型粘着シートを製造する際、基材上に熱膨張性粘着層を形成した後、オートクレーブ等の加圧可能な装置で加圧処理することにより、粘着層と支持基材の界面、又は粘着層と剥離可能なフィルムの界面に存在する空気が押し出される、または分散されることで粘着層表面の平滑性が向上する。
さらに、ラミネート加工を施す工程と加圧処理を施す工程とを組み合わせることにより、粘着層表面の平滑性がより向上した加熱剥離型粘着シートを得ることができる。
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1(参考例とする)
アクリル酸ブチル−アクリル酸2−エチルヘキシル−アクリル酸(70重量部−30重量部−5重量部)共重合体系感圧接着剤100重量部に対し、イソシアナート系架橋剤2重量部、ロジン系粘着付与樹脂5重量部、熱膨張性微小球(商品名「マツモトマイクロスフェアF−50D」、松本油脂製薬(株)製)50重量部を含むトルエン溶液を、乾燥後の厚さが40μmとなるように厚さ50μmのポリエステルフィルム(商品名「ルミラーS10」、東レ(株)製)に塗布し、乾燥後、シリコーンゴム製ラミネートロール(ラミネート圧力:4MPa(ゲージ圧))を用いて厚さ25μmのシリコーン処理したPET(ポリエチレンテレフタレート製)セパレータ(表面粗さRa:0.02μm)に貼りあわせて加熱剥離型粘着シートを得た。
実施例2
実施例1で得た加熱剥離性粘着シートをオートクレーブに入れ、圧力5MPa(ゲージ圧)、温度40℃の条件下、10分加圧処理を施して加熱剥離型粘着シートを得た。
比較例1
実施例1と同様の方法で基材(ポリエステルフィルム)上に熱膨張性粘着層を形成して得たシートを、そのまま(ラミネート加工を施すことなく)加熱剥離型粘着シートとした。
評価試験
実施例及び比較例で得られた各加熱剥離型粘着シートについて、加熱前の熱膨張性粘着層表面の中心線平均粗さと最大ギャップ(最高部と最低部の高低差)を、菱化システム社製の非接触表面形状観察装置(Micromap)を用いて測定し、測定結果を表1に示した。
測定条件
対物レンズ倍率:50倍、測定モード:WAVE560、FORMAT:640×480、CAMERA:HITACHI KPMIU2/3、Body Tube:1 X Body、Relay Lanze:No Relay
Figure 0005258128
本発明の製造方法により得られる加熱剥離型粘着シートの一例を示す概略断面図である。 本発明におけるラミネート加工工程を示す概略図である。 ラミネート加工前の加熱剥離型粘着シートの断面を表す模式図である。 ラミネート加工後の加熱剥離型粘着シートの断面を表す模式図である。 ラミネート加工後、加圧処理を行う前の加熱剥離型粘着シートの断面を表す模式図である。 ラミネート加工後、加圧処理を行った後の加熱剥離型粘着シートの断面を表す模式図である。
1 支持基材
2 ゴム状有機弾性層
3 熱膨張性粘着層
4 剥離可能なフィルム(セパレータ)
5 基材上に熱膨張性粘着層を形成した粘着シート
6 剥離可能なフィルム
7 ラミネートロール
8 熱膨張性微小球
9 熱膨張性粘着層
10 支持基材
11 剥離可能なフィルム
12 空洞

Claims (1)

  1. 少なくとも基材の片側に熱膨張性微小球を含有する熱膨張性粘着層を備えた加熱剥離型粘着シートを製造する方法であって、基材上に熱膨張性粘着層を形成した後、(i)該熱膨張性粘着層の表面に剥離可能なフィルムを貼り合わせて、ラミネート加工を施す工程、及び(ii)前記ラミネート加工に続いて、耐圧容器中、30〜70℃の温度で加圧処理を施す工程を含むことを特徴とする加熱剥離型粘着シートの製造方法。
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