JP5258096B2 - ガスケット付カバー部材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関におけるタイミングベルトカバー、ウォータインレットカバー、ウォータアウトレットカバー、シリンダヘッドカバー或いはオイルパン、その他の産業機械用のカバー部材であって、覆蓋対象部材との合体部にガスケットを一体に備えた合成樹脂製のガスケット付カバー部材、及びその製造方法に関する。
近時、自動車用内燃機関等においては、軽量化及び低燃費化の為に、前記カバー部材として合成樹脂の成型体が広く用いられるようになった。このようなカバー部材は、覆蓋対象部材(シリンダヘッド等)に対してボルト等の締結によって合体覆蓋されるが、この合体部にはゴム製等のガスケットが介在される。特許文献1及び特許文献2には、合成樹脂製のカバー部材とガスケットとが別体で、覆蓋対象部材との締結時に、カバー部材の前記合体部に形成された溝にガスケットを装着するようにしたカバー部材が開示されている。そして、内燃機関等の組立工程の合理化の為、カバー部材とガスケットとを事前に一体としたものが求められようになり、特許文献1乃至特許文献3には、ガスケットを一体に備える合成樹脂製シリンダヘッドカバー及びその製造(成形)方法の例が開示されている。
実開昭58−111467号公報 実開平5−66252号公報 実開昭63−115564号公報 特開平7−208261号公報 特開2001−322141号公報
特許文献3には、事前に形成された合成樹脂製カバー本体を金型内に配置し、アクリルゴムを射出成型してゴム製シール部(ガスケット)を加硫形成することが記載されている。この場合、合成樹脂の成型体をインサートして成型することになるから、ゴムの高い加硫温度(180〜200℃)に接することになり、その為、合成樹脂の成型体が劣化する懸念がある。特許文献4及び特許文献5では、ゴム製ガスケット(シール材)を事前に加硫成型し、金型内にこのガスケットをインサートし、合成樹脂を射出成型してカバー部材を形成している。この場合は、ガスケットが事前に成型されている為、ゴムの加硫温度が合成樹脂のカバー部材に影響することはない。
しかし、事前に成型されたガスケットをインサートしてカバー部材を樹脂成型する場合、ガスケットが柔軟性を有している為、金型内の所定部位に配置する際のハンドリング性が悪く、これがカバー部材の製造効率を低下させる原因となる。また、合成樹脂を金型内に射出させる際の射出圧によって、ガスケットが移動したり倒れたりすることがあり、ガスケットが位置ずれして所定部位に正確に一体化されないことがある。特に、合成樹脂の成型体であるカバー本体とガスケットとは、ボリューム的に差が大であるから、合成樹脂の射出圧による影響が強く、このような位置ずれを起こす可能性がより高くなる。特許文献5では、カバー体の成型時におけるこのようなガスケットの位置ずれを防止する為、金型内のガスケット挿入溝の両側部に立ち上がり部を形成している。しかし、ゴム製のガスケットは、柔軟であるが故に形状保持性が乏しく、その為、特許文献5に開示された成型方法の場合でも、前記射出圧によってガスケットが浮き上がってその下辺が波打ち、覆蓋対象部材に締結合体させた際のシール性が損なわれることがある。
本発明は、前記実情に鑑みなされたものであり、ゴム製ガスケットが合成樹脂製カバー本体の所定部位に正確に一体固着されたガスケット付カバー部材と、その製造方法を提供することを目的としている。
第1発明に係るガスケット付カバー部材は、覆蓋対象部材に対して締結により合体覆蓋される合成樹脂製のガスケット付カバー部材であって、合成樹脂の成型体からなるカバー本体と、該カバー本体の周縁部であって、前記覆蓋対象部材との合体部に固着一体とされたゴム製の環状ガスケットとよりなり、前記環状ガスケットは、ゴム材の加硫成型体からなる環状ガスケット本体と、該ガスケット本体の周方向に沿って前記ゴム材の加硫成型と共に一体固着された環状の芯金とよりなることを特徴とする。
第1発明に係るガスケット付カバー部材において、前記カバー本体が、事前に芯金と共に加硫一体成型された前記ガスケットを、金型内にインサートして、該ガスケットと共に合成樹脂の射出成型により一体に形成されたものとしても良い。また、前記環状ガスケットにおける前記芯金の一部が、前記カバー本体の表面側に露出しているものとしても良い。
第2発明に係るガスケット付カバー部材の製造方法は、覆蓋対象部材に対して締結により合体覆蓋されるガスケット付カバー部材の製造方法であって、ゴム材の加硫成型体からなるガスケット本体と、該ガスケット本体の周方向に沿って前記加硫成型と共に一体固着した芯金とよりなるゴム製の環状ガスケットを準備し、該ガスケットを分割金型の一方の金型の所定部位に配置し、他方の金型を型締めして、両金型で形成される所定のカバー形状のキャビティ内に合成樹脂を射出して成型することを特徴とする。
第2発明に係るガスケット付カバー部材の製造方法において、前記芯金が、前記一方の金型の所定部位に対する前記ガスケットの配置状態で、前記ガスケット本体の上部に露出状態で位置するよう該ガスケット本体に一体とされているものとしても良い。また、この場合、前記他方の金型は、前記一方の金型に型締めされたとき、該一方の金型の所定部位に配置された前記ガスケットにおける芯金の上面の一部に接するような形状とされているものとしても良い。
第1発明に係るガスケット付カバー部材によれば、前記カバー本体の周縁部であって、前記覆蓋対象部材との合体部に、ゴム製の環状ガスケットが固着一体とされているから、覆蓋対象部材の組立現場にそのまま搬入される。従って、当該覆蓋対象部材の組立製造の効率化が図られる。そして、覆蓋対象部材に締結合体させたときには、該ゴム製ガスケットが両合体部間に圧縮状態で介在される。これにより、覆蓋対象部材が本カバー部材によりシールされた状態で覆蓋される。そして、前記環状ガスケットは、ゴム材の加硫成型体からなる環状ガスケット本体の周方向に沿って、該ゴム材の加硫成型と共に一体固着された環状の芯金を含むから、芯材によって形状保持された状態でカバー本体に固着一体とされている。従って、ガスケットはカバー部材の所定部位に対して精度良く固着一体化されており、所期の意図したシール性が確実に得られる。
第1発明に係るガスケット付カバー部材において、前記カバー本体が、事前に芯金と共に加硫一体成型された前記ガスケットを、金型内にインサートして、該ガスケットと共に合成樹脂の射出成型により一体に形成されたものとした場合、芯金の形状保持作用により、合成樹脂の射出圧の影響を受けにくく、所定のインサート位置に保持された状態でインサート成型がなされる結果、ガスケットが前記カバー本体の合体部に、より精度良く固着一体化されたものとされる。また、この場合、前記環状ガスケットにおける前記芯金の一部が、前記カバー本体の表面側に露出しているものとすれば、前記インサート成型における金型の一部が芯金の露出させるべき部位に接触するよう形成されることになる。その結果、インサート成型の際に金型が直接芯金に当接し、芯金と共にガスケットを拘束することになり、前記射出圧の影響を効果的に回避できる。従って、本ガスケット付カバー部材は、ガスケットが前記合体部に、より精度良く固着一体化されたものとされる。
第2本発明に係るガスケット付カバー部材の製造方法によれば、前記ガスケットが事前にゴム材を芯金と共に加硫一体成型されたものであるから、該ガスケットを一方の金型の所定部位に配置する際、芯金の形状保持機能によりハンドリング性が良く、一方の金型の所定部位に対する配置が容易且つ確実になされる。また、他方の金型を型締めして、キャビティ内に合成樹脂を射出して成型する際に、この芯金の形状保持機能により、ガスケットが射出圧によって位置移動したり、倒れたりすることが防止される。従って、得られたガスケット付カバー部材においては、ガスケットがカバー部材における前記合体部に対して精度良く固着一体化されたものとされる。
第2発明に係るガスケット付カバー部材の製造方法において、前記芯金が、前記一方の金型の所定部位に対する前記ガスケットの配置状態で、前記ガスケット本体の上部に露出状態で位置するよう該ガスケット本体に一体とされているものとした場合、他方の金型の芯金に対する拘束性により、射出圧によるガスケットの移動、倒れ、或いは浮き上がり抑止作用が効果的に発現される。特にこの場合、他方の金型が、前記一方の金型に型締めされたとき、該一方の金型の所定部位に配置された前記ガスケットにおける芯金の上面の一部に接するような形状とされているものとすれば、他方の金型の一部が芯金に直接当接してガスケットを一方の金型の所定部位に安定保持させ、前記抑止作用がより効果的に発現された状態で射出成型がなされ、シール性能において極めて信頼性の高いガスケット付カバー部材が得られる。
以下に本発明の最良の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は第1発明に係るガスケット付カバー部材の一実施形態の使用状態を示す要部の縦断面図、図2は同ガスケット付カバー部材の要部の部分破断斜視図、図3及び図4はガスケット付カバー部材の他の実施形態の図2と同様図、図5(a)(b)(c)は第2発明に係るガスケット付カバー部材の製造方法の一実施形態であって、その成型過程を示す要部の断面図である。
図1は、例えば、自動車用内燃機関におけるシリンダヘッド(覆蓋対象部材)1に、シリンダヘッドカバー(ガスケット付カバー部材)2を、ボルト4によって締結した例を示している。該カバー部材2は、合成樹脂の成型体からなるカバー本体20と、該カバー本体20の周縁部に形成されたフランジ部21の下面であって、前記シリンダヘッド1との合体部21aに固着一体とされたゴム製の環状ガスケット3とよりなる。フランジ部21には、その周方向に沿って適宜間隔毎に膨出部21bが形成され、この膨出部21bにおいて、前記ボルト4をして、シリンダヘッド1に締結合体され、これにより、シリンダヘッド1の上端開口部1aが覆蓋される。この締結合体状態では、環状ガスケット3の後記するゴム製のガスケット本体30が、2点鎖線の状態から実線の状態に圧縮され、この圧縮に伴う復元弾力により、前記カバー本体20の合体部21aと、シリンダヘッド1の上端面1bとの間がシールされる。
環状ガスケット3は、ゴム材の加硫成型体からなる環状ガスケット本体30と、該ガスケット本体30の周方向に沿って前記ゴム材の加硫成型と共に一体固着された環状の芯金31とよりなる。該ゴム製の環状ガスケット本体30は、該芯金31の下面に固着一体とされており、該芯金31によって環状ガスケット本体30が所期の形状に保持される。該芯金31の内周部分には、カバー本体20の立上壁部に沿った起立部31aが形成されており、該起立部31aのリブ作用により、芯金31が補強され、芯金31の環状ガスケット本体30に対する形状保持機能がより向上する。起立部31aは、形状保持機能を向上させる点で有効であり、望ましく採用されるが、芯金31自体の性状によっては、後記する板金加工性を勘案するとなくても良い。
環状ガスケット3は、環状ガスケット本体30と芯金31とが加硫成型一体とされた状態で、カバー本体20の成型金型にインサートされ、合成樹脂の射出成型により、カバー本体20と一体とされる。この成型により、該環状ガスケット3は、芯金31及びガスケット本体30の上部が、前記フランジ部21によって上から包持される状態で固着一体に支持されている。即ち、図2に示すように、芯金31は、フランジ部21の樹脂層と、ガスケット本体30のゴム層との間に完全に埋設された状態とされている。
前記カバー本体20は、硬質合成樹脂の成型体からなるが、この合成樹脂材としては、ポリアミド(PA6,PA66,PPA,PAMXD6など)、ポリアセタール、ポリカーボネート、ABS,PPS,PBT等から選ばれたいずれかの合成樹脂材が好ましく採用される。また、ガスケット本体30を構成するゴム材としては、NBR,H−NBR,ACM,AEM,FKM,EPDM及びVMQ等から選ばれたいずれかのゴム材が好ましく採用される。更に、芯金31としては、アルミニウム板、ステンレス鋼板、その他の鋼板等を、板金加工したものが用いられる。
このような構成のガスケット付カバー部材2は、エンジン等の組立工場に搬入され、シリンダヘッド1に締結により合体覆蓋される。この場合、ガスケット3が一体固着されているから、ガスケット3を装着する作業が不要とされ、従って、エンジン等の組立効率の向上が図られる。また、ガスケット3は、カバー本体20のフランジ部21に固着一体とされているから、搬送時等において不意に離脱するようなことがない。そして、ガスケット3を構成する芯金31によってフランジ部21が強化され、且つ、その形状保持性によって、シリンダヘッド1との間の信頼性の高いシール性が得られる。しかも、ガスケット3は、ガスケット本体30の加硫成型の際に芯金31を一体に備え、この状態でカバー本体20の射出成型の際にインサートされ、カバー本体20に固着一体とされたものであるから、芯金31の形状保持性によって、カバー本体20の合体部21aにおける所定部位に精度良く一体とされており、所期の意図したシール性が確実に得られる。
因みに、前記特許文献1には、樹脂成型品(ロッカカバー)のガスケット装着用の溝を補強する為の金属製溝型材を該樹脂成型品に成型一体とすること、また、特許文献2には、合成樹脂製のヘッドカバーのゴムパッキン(ガスケット)挿入用溝に放熱部を備えた金属インサートを一体に設けること、がそれぞれ開示されている。これらは、いずれも、ガスケットがカバー部材に対して一体とされた状態で覆蓋対象部材(エンジンブロック、シリンダヘッド)に締結されるものではなく、また、金属材が、ガスケットとは別体でカバー側に一体とされたものであるから、ガスケット自体を形状保持する機能を奏するものではない。
図3は、他の実施形態のガスケット付カバー部材を示している。図1及び図2に例示したガスケット付カバー部材2では、ガスケット3を構成する芯金31が、フランジ部21の樹脂層と、ガスケット本体30のゴム層との間に完全に埋設された状態とされている。従って、芯金31の上面がフランジ部21によって覆われ、露出する部分が一切存在しないが、この実施形態のガスケット付カバー部材2では、フランジ部21の表面側に、その周方向に沿って適宜間隔毎に刳貫部21cが形成され、この刳貫部21cにおいて、芯金31の上面の一部が露出している。このように、フランジ部21の表面側に刳貫部21cを形成するには、カバー本体20の成型の際、成型型をこの対応部分で芯金31に接するような形状とすることによって可能とされる。従って、成型方法(製造方法)の詳細は後記するが、ガスケット3を下金型の所定部位に装着し、上金型を型締めして樹脂を射出成型する際、芯金31の上面の一部に上金型が当接した状態とされる。この上金型の上からの拘束作用によって、射出圧によるガスケット3の移動、倒れ或いは浮き上がりが抑止され、ガスケット3がカバー本体20の前記所定部位に対して精度良く一体固着される。
その他の構成及び作用は、前記の実施形態と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。
図4は、更に他の実施形態のガスケット付カバー部材であって、図3に示す実施形態の変形例に相当するものである。即ち、この例のガスケット付カバー部材2においては、芯金31の内周側及びガスケット本体30の内周側が、カバー本体20の周縁部21において固着一体とされ、不図示の前記ボルト締結用膨出部を除いて、芯金31の上面及びガスケット本体30の外周部が露出している。この場合も、カバー本体20の成型用上金型がこの対応部分で芯金31に接するような形状とされ、これにより、射出圧によるガスケット3の移動、倒れ或いは浮き上がりが抑止され、ガスケット3がカバー本体20の前記所定部位に対して精度良く一体固着される。この場合、図3の例に比べて、カバー本体20とガスケット3との固着力は弱くなるが、上金型のガスケット3に対する押止拘束力が強く、ガスケット3がカバー本体20の前記所定部位に対してより精度良く一体固着される。
その他の構成及び作用は、前記の実施形態と同様であるから、ここでも共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。
図5(a)(b)(c)は、図3に示すガスケット付カバー部材2の成型方法(製造方法)における成型過程を示している。図5(a)に示すように、下金型(分割型の一方の金型、固定型)5には、ガスケット装着用の環状溝5aが形成され、該環状溝5aの両側部には立ち上がり部5b、5bが形成されている。該環状溝5aの内周側には、カバー本体20の内面を形成する為の山形のキャビティ壁5cが形成されている。そして、ガスケット本体30の上面周方向に沿ってゴム材の加硫成型と共に芯金31を一体固着してなる環状ガスケット3を事前に準備し、白抜矢示のように上方より前記環状溝5aにガスケット本体30を挿入させる。この時、ガスケット3は、芯金31によって形状保持がなされているから、ゴム材単独のものに比べてハンドリング性が良く、環状溝5aに対して容易且つ正確に装着させることができる。また、環状溝5aの両側部には、立ち上がり部5b、5bが形成されているから、ガスケット本体30が環状溝5aに安定的に挿入保持される。
次いで、図5(b)に示すように、上金型(分割型の他方の金型、可動型)6を下金型5の上に合体させ、型締めする。上金型6は、カバー本体20の外面を形成する為のドーム形のキャビティ壁6aと、該キャビティ壁6aの裾部より外方に延出されるフランジ部用キャビティ壁6bとを備える。該フランジ部用キャビティ壁6bの下面には、その周方向に適宜間隔毎に突部6cが形成され、上金型6を型締めした際、この突部6cの下面が環状溝5aに装着されたガスケット3における芯金31の上面に当接する。従って、環状溝5aに装着されたガスケット3が多少浮き上がった状態であっても、この上金型6の当接押止作用によって、下金型5の所定部位としての環状溝5aに、ガスケット3がしっかりと固定保持される。
図5(b)に示すように上金型6を下金型5に型締めした状態で、300℃程度に加熱溶融された合成樹脂材を、両金型5,6で形成されるキャビティ56内に不図示の注入ゲートより射出注入して図3(c)に示すように射出成型する。このキャビティ56は、所定のカバー形状をなし、フランジ部21においては、芯金31及びガスケット本体30の上部を包持するような形状とされている。そして、この射出成型の間、上金型6の前記突部6cが芯金31の上面に当接して、ガスケット本体30が環状溝5a内に装着保持されているから、射出圧がガスケット3に作用しても、その押止拘束作用と、環状溝5a及びその両側部の立ち上がり部5b、5bの保持作用とが相俟って、ガスケット3が移動したり、倒れたり、或いは浮き上がったりすることがない。従って、脱型して得られる図3に示すようなガスケット付カバー部材2においては、ガスケット3が、フランジ部21の下面(合体部21a)における所定部位に、ガスケット本体30の下辺が波打つようなこともなく、精度良く強固に固着一体とされる。得られたガスケット付カバー部材2を、図1に示すようにシリンダヘッド(覆蓋対象部材)1に締結により合体させた場合、シール性に優れた合体覆蓋状態が維持される。
尚、前記実施形態では、内燃機関におけるシリンダヘッド1を覆蓋対象部材とし、ガスケット付カバー部材2がシリンダヘッドカバーである例について述べたが、タイミングベルトカバー、ウォータインレットカバー、ウォータアウトレットカバー、或いはオイルパン、その他の産業機械用のカバー部材であっても良い。オイルパンは、シリンダブロックの下部に装着されるものであるが、シリンダブロックの下部を覆うものであるから、カバー部材の概念に含ませることができる。また、図5(a)(b)(c)に示す製造方法は、図3に示すガスケット付カバー部材2を対象とするものであるが、上金型6の形状を適宜選択することにより、図2或いは図4に示すガスケット付カバー部材2の製造にも適用し得ることは言うまでもない。更に、ガスケット本体30の断面形状や、下金型5の環状溝5aの断面形状等も図例のものに限定されるものではない。また、成型用分割金型が上金型と下金型とにより構成される例について述べたが、横向きで組み合わされる分割金型であっても良く、加えて、成型物の形状によっては、3個以上の金型によって構成されるものであっても良い。
第1発明に係るガスケット付カバー部材の一実施形態の使用状態を示す要部の縦断面図である。 同ガスケット付カバー部材の要部の部分破断斜視図である。 ガスケット付カバー部材の他の実施形態の図2と同様図である。 ガスケット付カバー部材の更に他の実施形態の図2と同様図である。 (a)(b)(c)は第2発明に係るガスケット付カバー部材の製造方法の一実施形態であって、その成型過程を示す要部の断面図である。
符号の説明
1 シリンダヘッド(覆蓋対象部材)
2 シリンダヘッドカバー(ガスケット付カバー部材)
21 フランジ部(周縁部)
21a 合体部
3 環状ガスケット
30 環状ガスケット本体
31 芯金
5 下金型(一方の金型)
5a 環状溝(所定部位)
56 キャビティ
6 上金型(他方の金型)
6c 突部

Claims (6)

  1. 覆蓋対象部材に対して締結により合体覆蓋される合成樹脂製のガスケット付カバー部材であって、
    合成樹脂の成型体からなるカバー本体と、該カバー本体の周縁部であって、前記覆蓋対象部材との合体部に固着一体とされたゴム製の環状ガスケットとよりなり、
    前記環状ガスケットは、ゴム材の加硫成型体からなる環状ガスケット本体と、該ガスケット本体の周方向に沿って前記ゴム材の加硫成型と共に一体固着された環状の芯金とよりなることを特徴とするガスケット付カバー部材。
  2. 請求項1に記載のガスケット付カバー部材において、
    前記カバー本体は、事前に芯金と共に加硫一体成型された前記ガスケットを、金型内にインサートして、該ガスケットと共に合成樹脂の射出成型により一体に形成されたものであることを特徴とするガスケット付カバー部材。
  3. 請求項2に記載のガスケット付カバー部材において、
    前記環状ガスケットにおける前記芯金の一部が、前記カバー本体の表面側に露出していることを特徴とするガスケット付カバー部材。
  4. 覆蓋対象部材に対して締結により合体覆蓋されるガスケット付カバー部材の製造方法であって、
    ゴム材の加硫成型体からなるガスケット本体と、該ガスケット本体の周方向に沿って前記加硫成型と共に一体固着した芯金とよりなるゴム製の環状ガスケットを準備し、該ガスケットを分割金型の一方の金型の所定部位に配置し、他方の金型を型締めして、両金型で形成される所定のカバー形状のキャビティ内に合成樹脂を射出して成型することを特徴とするガスケット付カバー部材の製造方法。
  5. 請求項4に記載のガスケット付カバー部材の製造方法において、
    前記芯金は、前記一方の金型の所定部位に対する前記ガスケットの配置状態で、前記ガスケット本体の上部に露出状態で位置するよう該ガスケット本体に一体とされていることを特徴とするガスケット付カバー部材の製造方法。
  6. 請求項5に記載のガスケット付カバー部材の製造方法において、
    前記他方の金型は、前記一方の金型に型締めされたとき、該一方の金型の所定部位に配置された前記ガスケットにおける芯金の上面の一部に接するような形状とされていることを特徴とするガスケット付カバー部材の製造方法。
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