JP2009293508A - オイルパン - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量化することにより低燃費を実現しつつも、オイルパンに適した物性、成形性を備えた弾性材からなるオイルパンを提供することを目的とする。
【解決手段】上端に開口部100を有したオイル貯留用本体部10と、上記開口部100の周縁部に形成されたフランジ部11とを備えたオイルパン1であって、上記本体部は、融点150℃〜250℃且つ曲げ弾性率100kgf/cm2〜2000kgf/cm2の弾性材からなることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】上端に開口部100を有したオイル貯留用本体部10と、上記開口部100の周縁部に形成されたフランジ部11とを備えたオイルパン1であって、上記本体部は、融点150℃〜250℃且つ曲げ弾性率100kgf/cm2〜2000kgf/cm2の弾性材からなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、上端に開口部を有したオイル貯留用本体部と、上記開口部の周縁部に形成されたフランジ部とを備えたオイルパンに関する。
車両用エンジンのシリンダブロック或いはトランスミッションの下方には、エンジン或いはトランスミッションの各部に供給されるオイルを貯留するためのオイルパンが設けられている。
従来のこのようなオイルパンとしては、例えばフランジ部はアルミニウムの鋳物、オイルが貯留される本体部は板厚が1.2mm〜1.6mmの鋼板で形成されたものがある。
昨今は車両の低燃費化を図るため、車両に搭載されるものを可能な限り軽量化することが求められるが、上述のような重量をもつオイルパンでは、低燃費化を図るのは難しいため、軽量化を目的に樹脂材で形成された下記特許文献1〜3に記載されるようなオイルパンの開発がなされている。
しかしながら、下記特許文献1〜3では、以下のような問題があった。
実開平5−75456号公報
特開平7−27016号公報
特開2003−322008号公報
従来のこのようなオイルパンとしては、例えばフランジ部はアルミニウムの鋳物、オイルが貯留される本体部は板厚が1.2mm〜1.6mmの鋼板で形成されたものがある。
昨今は車両の低燃費化を図るため、車両に搭載されるものを可能な限り軽量化することが求められるが、上述のような重量をもつオイルパンでは、低燃費化を図るのは難しいため、軽量化を目的に樹脂材で形成された下記特許文献1〜3に記載されるようなオイルパンの開発がなされている。
しかしながら、下記特許文献1〜3では、以下のような問題があった。
上記特許文献1には、樹脂材で形成されたフランジ部の全周にわたって金属製の環状プレートを埋設し、フランジ部のシール性の向上を図ったものが記載されている。しかしながら、上記特許文献1にはオイルパンを形成する樹脂材について、特にどのようなものか限定されてはいない。
上述のように車両用エンジンのシリンダブロック或いはトランスミッションの下方に設けられるオイルパンは、オイルパンを形成するに際しての成形性はもちろん、過酷な環境に晒されるため耐熱性、耐疲労性を備える必要があった。また車両走行中に、オイルパンの外側表面は飛石を受けるため耐衝撃性、反発弾性を備えたものが理想的といえる。
上述のように車両用エンジンのシリンダブロック或いはトランスミッションの下方に設けられるオイルパンは、オイルパンを形成するに際しての成形性はもちろん、過酷な環境に晒されるため耐熱性、耐疲労性を備える必要があった。また車両走行中に、オイルパンの外側表面は飛石を受けるため耐衝撃性、反発弾性を備えたものが理想的といえる。
また上記特許文献1に記載のものは、シリンダブロックとフランジ部との対合面にフラットな金属製の環状プレートが介在するため、対合面の隙間を吸収するガスケットを別途装着させないと優れたシール性を維持することは難しいものであった。しかしながら、ガスケットの装着が必要となると構成部品の点数が増えてしまう点が問題となる。
上記特許文献2には、繊維強化樹脂で形成された第1層部と、上記第1層部の外側に接合されるジシクロペンタジエン系樹脂で形成された第2層部とから構成される樹脂製オイルパンが記載されている。しかしながらこのように2層構造からなるオイルパンとすれば、耐衝撃性を備えたものとすることはできるが、その分オイルパン全体の重量が増してしまう点が問題となる。
上記特許文献3には、シリンダブロックとオイルパンとの結合箇所において、熱可塑性樹脂からなるオイルパンの一部(溶着部)を溶融させ、シリンダブロックと密着させたものが開示されている。しかしながらこの場合は、オイルパン側に溶着部を形成する必要があるとともに、シリンダブロック側にも溶着部を受け入れる溝を形成する必要があった。また溶着部を溶融し溶着させるために超音波などによって温度を上昇させる工程が必要となり、製造工数が増えてしまう点が問題となる。
上記特許文献3には、シリンダブロックとオイルパンとの結合箇所において、熱可塑性樹脂からなるオイルパンの一部(溶着部)を溶融させ、シリンダブロックと密着させたものが開示されている。しかしながらこの場合は、オイルパン側に溶着部を形成する必要があるとともに、シリンダブロック側にも溶着部を受け入れる溝を形成する必要があった。また溶着部を溶融し溶着させるために超音波などによって温度を上昇させる工程が必要となり、製造工数が増えてしまう点が問題となる。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、軽量化することにより低燃費を実現しつつも、オイルパンに適した物性、成形性を備えた弾性材からなるオイルパンを提供することを目的としている。
請求項1の発明に係るオイルパンは、上端に開口部を有したオイル貯留用本体部と、上記開口部の周縁部に形成されたフランジ部とを備えたオイルパンであって、上記本体部は、融点150℃〜250℃且つ曲げ弾性率100kgf/cm2〜2000kgf/cm2の弾性材からなることを特徴とする。
本発明において、フランジ部は請求項2のように樹脂材で形成されているものとしてもよい。フランジ部の上面には請求項3のように、上記本体部を構成する上記弾性材と連なる弾性薄層が形成されているものとしてもよい。また弾性薄層には、請求項4のように凸部が形成されているものとしてもよい。フランジ部の上面には、請求項5のようにゴム製ガスケットを装着するための溝部が形成されているものとすることもできる。
そして、請求項6のように、請求項1において、上記フランジ部は上記弾性材からなる本体部と一体に形成され、該フランジ部の下面には、金属材製或いは樹脂材製からなる補強フレームが設けられているものとすることができる。また請求項7のように、上記補強フレームは上記弾性材からなる上記フランジ部にインサート成形によって一体とされるものとすることもできる。
本発明において、フランジ部は請求項2のように樹脂材で形成されているものとしてもよい。フランジ部の上面には請求項3のように、上記本体部を構成する上記弾性材と連なる弾性薄層が形成されているものとしてもよい。また弾性薄層には、請求項4のように凸部が形成されているものとしてもよい。フランジ部の上面には、請求項5のようにゴム製ガスケットを装着するための溝部が形成されているものとすることもできる。
そして、請求項6のように、請求項1において、上記フランジ部は上記弾性材からなる本体部と一体に形成され、該フランジ部の下面には、金属材製或いは樹脂材製からなる補強フレームが設けられているものとすることができる。また請求項7のように、上記補強フレームは上記弾性材からなる上記フランジ部にインサート成形によって一体とされるものとすることもできる。
本発明のオイルパンの本体部は、弾性材からなるので、従来の鋼板からなるオイルパンと比べて軽量化を図ることができる。よって車両に搭載されるオイルパンとした場合、車両の低燃費化を実現することができる。またオイルパンが融点150℃〜250℃且つ曲げ弾性率100kgf/cm2〜2000kgf/cm2の特性を持つ弾性材からなるので、圧縮永久歪性、耐熱性、反発弾性、耐衝撃性が優れているだけでなく、音や振動の吸収にも優れたものとすることができる。
弾性材の融点が150℃より小さいものとした場合は、過酷な環境に耐えられる耐熱性を備えたオイルパンとすることができない。弾性材の融点が250℃より大きいものとした場合は、オイルパンを形成する際の加工性が悪化する傾向となる。
弾性材の曲げ弾性率が100kgf/cm2より小さいものとした場合は、オイルを貯留した際にオイルの重みでオイルパンが変形し、定型性に劣る傾向となる。弾性材の曲げ弾性率が2000kgf/cm2より大きいものとした場合は、反発弾性、耐衝撃性が劣り、オイルパンを形成する際の加工性が悪化する傾向となる。
弾性材の融点が150℃より小さいものとした場合は、過酷な環境に耐えられる耐熱性を備えたオイルパンとすることができない。弾性材の融点が250℃より大きいものとした場合は、オイルパンを形成する際の加工性が悪化する傾向となる。
弾性材の曲げ弾性率が100kgf/cm2より小さいものとした場合は、オイルを貯留した際にオイルの重みでオイルパンが変形し、定型性に劣る傾向となる。弾性材の曲げ弾性率が2000kgf/cm2より大きいものとした場合は、反発弾性、耐衝撃性が劣り、オイルパンを形成する際の加工性が悪化する傾向となる。
オイルパンのフランジ部が樹脂材で形成されたものとすれば、例えばオイルパンがボルトの締結によってシリンダブロックなどの下方に組付けられる場合、フランジ部とシリンダブロックとの対合面の剛性を高めることができるので、ボルトによる締結力を強くすることができる。また樹脂材からなるフランジ部と弾性材からなる本体部とを単体毎に製造できるので作製し易いものとすることができる。
フランジ部の上面に、本体部を構成する弾性材と連なる弾性薄層が形成されたものとすれば、上述のようにオイルパンがボルトの締結によってシリンダブロックなどの下方に組付けられる場合、該弾性薄層がシール層となって、フランジ部とシリンダブロックとの対合面のシール性を高くすることができる。よって上記対合面間にガスケットを装着しなくても、オイルパンを構成する部品の点数を増やすことなく、オイルパンに貯留されたオイルが対合面間から漏れ出るおそれがないものとすることできる。またこのように対合面間のシール性が高いので、オイル漏れに起因するエンジンストップなど故障の原因を防ぐことができる。
弾性薄層に凸部が形成されたものとすれば、上述のシール性を一層高めたものとすることができる。
フランジ部の上面にゴム製ガスケットを装着するための溝部が形成されているものとした場合は、更にガスケットを装着することにより、上述のシール性を一層高めたものとすることができる。
フランジ部の上面に、本体部を構成する弾性材と連なる弾性薄層が形成されたものとすれば、上述のようにオイルパンがボルトの締結によってシリンダブロックなどの下方に組付けられる場合、該弾性薄層がシール層となって、フランジ部とシリンダブロックとの対合面のシール性を高くすることができる。よって上記対合面間にガスケットを装着しなくても、オイルパンを構成する部品の点数を増やすことなく、オイルパンに貯留されたオイルが対合面間から漏れ出るおそれがないものとすることできる。またこのように対合面間のシール性が高いので、オイル漏れに起因するエンジンストップなど故障の原因を防ぐことができる。
弾性薄層に凸部が形成されたものとすれば、上述のシール性を一層高めたものとすることができる。
フランジ部の上面にゴム製ガスケットを装着するための溝部が形成されているものとした場合は、更にガスケットを装着することにより、上述のシール性を一層高めたものとすることができる。
フランジ部は弾性材からなる本体部と一体に形成され、フランジ部の下面には金属材製或いは樹脂材製からなる補強フレームが設けられたものとした場合は、フランジ部の上面は本体部と一体に形成された弾性材となるので、これがガスケットの機能を発揮し、シール性の高いオイルパンとすることができる。
また例えばオイルパンがボルトの締結によってシリンダブロックなどの下方に組付けられる場合には、フランジ部とボルト頭との間に補強フレームが介在するので、ボルトによる締結部分の剛性を高めることができ、ボルトによる締結力を強くすることができる。更にフランジ部が補強フレームによって補強されるので、フランジ部の変形が生じにくく、フランジ部全体に亘るシール性を維持することができる。
補強フレームは弾性材からなるフランジ部にインサート成形によって一体とされるものとすれば、上述のようにオイルパンをシリンダブロックに組付ける際に、別途補強フレームを取り付ける作業を省略することができるので、組付け作業性が向上する。
また例えばオイルパンがボルトの締結によってシリンダブロックなどの下方に組付けられる場合には、フランジ部とボルト頭との間に補強フレームが介在するので、ボルトによる締結部分の剛性を高めることができ、ボルトによる締結力を強くすることができる。更にフランジ部が補強フレームによって補強されるので、フランジ部の変形が生じにくく、フランジ部全体に亘るシール性を維持することができる。
補強フレームは弾性材からなるフランジ部にインサート成形によって一体とされるものとすれば、上述のようにオイルパンをシリンダブロックに組付ける際に、別途補強フレームを取り付ける作業を省略することができるので、組付け作業性が向上する。
以下に本発明の最良の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は本発明のオイルパンの一実施形態を示す概略的一部断面図、図2は同オイルパンを下から見上げた概略斜視図、図3は同オイルパンにおける変形例を示す概略的一部断面図、図4は同オイルパンにおける別の実施形態を示す概略的一部断面図、図5は図4に示す例の一部拡大斜視図、図6は同オイルパンにおける更に別の実施形態を示す概略的一部断面図である。
尚、ここではオイルパン1が内燃機関の燃焼室の一部を構成するシリンダブロック2の下方に組付けられた例について説明するが、これに限定されず、トランスミッションの下方に組付けられるオイルパンとしても適用可能である。
尚、ここではオイルパン1が内燃機関の燃焼室の一部を構成するシリンダブロック2の下方に組付けられた例について説明するが、これに限定されず、トランスミッションの下方に組付けられるオイルパンとしても適用可能である。
図中、1はオイルパン、10は内燃機関各部の冷却、潤滑を行うためのオイル5を貯留するための本体部、100はオイルパン1の開口部、11は開口部100の周縁部に形成されたフランジ部、12はフランジ部11を構成する樹脂材からなるフレーム部、13はフランジ11の上面に形成された弾性薄層、130は弾性薄層に形成された凸部、2は内燃機関のシリンダブロック、20はシリンダブロック2の下端の開放端を形成する環状縁部、21は該環状縁部20に形成されたボルト3のネジ穴部、3はボルト、30はボルト頭部、31はボルト軸部、32はボルト孔、5はオイル、14、15は本体部10を補強する補強リブ、16はフランジ部11を補強する補強リブ、33は金属材製などからなるカラーである。
オイルパン1の本体部10は図に示すように断面が略深皿状に形成され、オイルパンの上端は開口部100を有している。該本体部10は、融点150℃〜250℃且つ曲げ弾性率100kgf/cm2〜2000kgf/cm2の弾性材からなり、このような特性をもつ弾性材であれば、材質は特に限定するものではない。このような特性を有する弾性材としては、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーがあるが、成形性やシリンダブロック2のオイルパン1としての物性(耐熱性、耐衝撃性、反発弾性、屈曲性、疲労性)などを考慮するとポリエステル系エラストマーが好適である。
本体部10の内面側の角部には、本体部10の角部を補強する断面略三角形状の補強リブ14が、一定の間隔を空けて数箇所に設けられている。また本体部10の内面側の底部にも本体部10の底部を補強するための補強リブ15が設けられている。該補強リブ15は一方向に向かって桟状(角柱状)に複数本形成されている。これら補強リブ14、15は、本体部10と一体成型されている。
これらによれば、オイルパン1にオイル5を貯留しても、貯留されたオイル5の重みによるオイルパン1の型崩れを防ぐことができる。
尚、補強リブ14、15は図例の形状のものに限定されるものではなく、オイルパン1の形状、大きさによっては必ずしも必須のものではない。
これらによれば、オイルパン1にオイル5を貯留しても、貯留されたオイル5の重みによるオイルパン1の型崩れを防ぐことができる。
尚、補強リブ14、15は図例の形状のものに限定されるものではなく、オイルパン1の形状、大きさによっては必ずしも必須のものではない。
フランジ部11を構成する開口部100の周縁部に枠状に形成されたフレーム部12は樹脂材からなる。ここで用いられる樹脂材も特に限定されるものではないが、フェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂等を用いることができる。
フランジ部11の下方には、図2に示すようにフレーム部12の下面から本体部10の側面にわたって形成された略三角形状の補強リブ16を備えている。これによってフランジ部11とシリンダブロック2とが水平に対合しボルト3によって強固に締結されるようフランジ部11を保持している。
フランジ部11の下方には、図2に示すようにフレーム部12の下面から本体部10の側面にわたって形成された略三角形状の補強リブ16を備えている。これによってフランジ部11とシリンダブロック2とが水平に対合しボルト3によって強固に締結されるようフランジ部11を保持している。
フランジ部11の上面には、本体部10を構成する弾性材と連なる弾性薄層13が形成されており、弾性薄層13には凸部130がフランジ部全周に亘って形成されている。弾性薄層13と、フランジ部11を構成するフレーム部12とは、接着剤による接着、レーザーなどによる溶着或いは2色成型、又は弾性材がゴム材製の場合は加硫接着などにより接着一体される。
凸部130はボルト孔32を挟んで2本ずつ環状に形成され、ボルト3による締結時には、凸部130の先端がシリンダブロック2の環状縁部20に当接して弾性変形するので、別途ガスケットを装着させなくても、凸部130の復元弾力をしてフランジ部11と環状縁部20の対合面間を強固にシールすることができる。
該弾性薄層13は上述の弾性材に連なって一体に形成され、後記するガスケット4の役割を担うので、オイルパン1の構成部品の点数を削減可能としている。
尚、凸部130の形状や形成位置などは図例のものに限定されるものではない。
凸部130はボルト孔32を挟んで2本ずつ環状に形成され、ボルト3による締結時には、凸部130の先端がシリンダブロック2の環状縁部20に当接して弾性変形するので、別途ガスケットを装着させなくても、凸部130の復元弾力をしてフランジ部11と環状縁部20の対合面間を強固にシールすることができる。
該弾性薄層13は上述の弾性材に連なって一体に形成され、後記するガスケット4の役割を担うので、オイルパン1の構成部品の点数を削減可能としている。
尚、凸部130の形状や形成位置などは図例のものに限定されるものではない。
フランジ部11には複数のボルト孔32が形成され、ボルト3を螺入していくことによって樹脂材からなるフランジ部11が座屈することを防ぐため、ボルト孔32にはカラー33が装着されている。
オイルパン1は、シリンダブロック2の環状縁部20に複数形成されたネジ穴部21と、フランジ部11に複数形成されたボルト孔32とに、ボルト3が通じ、オイルパン1とシリンダブロック2とが締結一体となるよう配置される。このようにオイルパン1を配置した後、フランジ部11の下方よりボルト3のボルト軸部31をボルト孔32に挿入し、ボルト軸部31をネジ穴部21へと螺入していき、オイルパン1のフランジ部11とシリンダブロック2の環状縁部20がボルト3によって締結される(図1・A部拡大図参照)。
オイルパン1は、シリンダブロック2の環状縁部20に複数形成されたネジ穴部21と、フランジ部11に複数形成されたボルト孔32とに、ボルト3が通じ、オイルパン1とシリンダブロック2とが締結一体となるよう配置される。このようにオイルパン1を配置した後、フランジ部11の下方よりボルト3のボルト軸部31をボルト孔32に挿入し、ボルト軸部31をネジ穴部21へと螺入していき、オイルパン1のフランジ部11とシリンダブロック2の環状縁部20がボルト3によって締結される(図1・A部拡大図参照)。
図3は、図1、図2の変形例を示しており、ここに示す例は、フランジ部11の上面にゴム製ガスケット4が装着されている点で上述の例とは異なるものである。上述の例と共通する部分に共通の符号を付し、その説明は割愛する。
フランジ部11の上面には、ボルト孔32と重ならない位置に環状の溝部17が形成されており、ここにガスケット4が装着される。ガスケット4は溝部17に嵌入される基部42と、シリンダブロック2の環状縁部20とフランジ部11の上面に挟装される鍔部40と、ボルト3による締結時に環状縁部20に弾接され、圧縮変形する突条部41とを備えている。
ガスケット4は、弾性変形量が優れたゴム材からなるものが望ましく、例えば天然ゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる
尚、ガスケット4の形状や装着される位置は図例のものに限定されるものではない。
フランジ部11の上面には、ボルト孔32と重ならない位置に環状の溝部17が形成されており、ここにガスケット4が装着される。ガスケット4は溝部17に嵌入される基部42と、シリンダブロック2の環状縁部20とフランジ部11の上面に挟装される鍔部40と、ボルト3による締結時に環状縁部20に弾接され、圧縮変形する突条部41とを備えている。
ガスケット4は、弾性変形量が優れたゴム材からなるものが望ましく、例えば天然ゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる
尚、ガスケット4の形状や装着される位置は図例のものに限定されるものではない。
図4、図5は上述の例とは異なる別の実施形態を示しており、上述の例と共通する部分に共通の符号を付し、その説明は割愛する。尚、この実施形態ではボルト孔32にカラー33が装着されていないものを示している。
この実施形態に示すオイルパン1のフランジ部11は、本体部10を形成する上述の弾性材(融点150℃〜250℃且つ曲げ弾性率100kgf/cm2〜2000kgf/cm2)と一体に形成されており、該フランジ部11の下面には、ボルト3による締結時に、フランジ部11を補強するための金属材製或いは樹脂材製からなる補強フレーム6が設けられている。
この実施形態に示すオイルパン1のフランジ部11は、本体部10を形成する上述の弾性材(融点150℃〜250℃且つ曲げ弾性率100kgf/cm2〜2000kgf/cm2)と一体に形成されており、該フランジ部11の下面には、ボルト3による締結時に、フランジ部11を補強するための金属材製或いは樹脂材製からなる補強フレーム6が設けられている。
補強フレーム6は、フランジ部11の下面に沿うように形成された環状体であり、補強フレーム6は冷間圧延鋼板或いはステンレス鋼板を打抜き形成したもの、或いはフレーム部12と同様にフェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂等を射出成型したものなどとすることができる。
フランジ部11を構成する弾性材は、上述の例の弾性薄層13より厚みを有して形成されている。よって、上述のような凸部130或いはガスケット4を備えていなくても、シール性を備えたオイルパン1とすることができる。
補強フレーム6はボルト3による締結時にフランジ部11の下面に組付けるものとしてもよいが、フランジ部11に予めインサート成形によって一体形成されたものとしてもよい。
フランジ部11を構成する弾性材は、上述の例の弾性薄層13より厚みを有して形成されている。よって、上述のような凸部130或いはガスケット4を備えていなくても、シール性を備えたオイルパン1とすることができる。
補強フレーム6はボルト3による締結時にフランジ部11の下面に組付けるものとしてもよいが、フランジ部11に予めインサート成形によって一体形成されたものとしてもよい。
図6は更に別の実施形態を示しており、上述の例と共通する部分に共通の符号を付し、その説明は割愛する
この実施形態に示すオイルパン1のフランジ部11は、樹脂材からなり、本体部10は上述の弾性材(融点150℃〜250℃且つ曲げ弾性率100kgf/cm2〜2000kgf/cm2)からなるので、図1、図2に示す例の変形例として考えることもできる。
フランジ部11はシリンダブロック2の環状縁部20と対合する第1の鍔部110とオイルパン1の本体部10の開口周縁部101と対合する第2の鍔部111とを備えており、第1の鍔部110にはボルト孔32が形成されるとともに、その上面にはガスケット4が装着される溝部17が形成されている。
この実施形態に示すオイルパン1のフランジ部11は、樹脂材からなり、本体部10は上述の弾性材(融点150℃〜250℃且つ曲げ弾性率100kgf/cm2〜2000kgf/cm2)からなるので、図1、図2に示す例の変形例として考えることもできる。
フランジ部11はシリンダブロック2の環状縁部20と対合する第1の鍔部110とオイルパン1の本体部10の開口周縁部101と対合する第2の鍔部111とを備えており、第1の鍔部110にはボルト孔32が形成されるとともに、その上面にはガスケット4が装着される溝部17が形成されている。
本体部10の開口周縁部101は第2の鍔部111と対合するよう鍔状に形成されており、開口周縁部101と第2の鍔部111とは溶着或いは2色成型により固着一体とされている。
第1の鍔部110と環状縁部20とは、上述の例と同様に下方から螺入されるボルト3によって、相互に締結一体となっている。このとき、ガスケット4を備えているので、ボルト3の螺入によってガスケット4が圧縮変形し、その復元弾力によって第1の鍔部110と環状縁部20との間を強固にシールすることができる。
第1の鍔部110と環状縁部20とは、上述の例と同様に下方から螺入されるボルト3によって、相互に締結一体となっている。このとき、ガスケット4を備えているので、ボルト3の螺入によってガスケット4が圧縮変形し、その復元弾力によって第1の鍔部110と環状縁部20との間を強固にシールすることができる。
尚、オイルパン1、シリンダブロック2などの形状は、図例のものに限らずその他の形状が採用可能であり、ガスケット4の形状やオイルパン1とシリンダブロック2との対合部分(フランジ部11、第1の鍔部110、第2の鍔部111、開口周縁部101)の形状も図例のもので限定されるものではない。
1 オイルパン
100 開口部
10 本体部
11 フランジ部
17 溝部
3 ボルト
4 ガスケット
5 オイル
6 補強フレーム
100 開口部
10 本体部
11 フランジ部
17 溝部
3 ボルト
4 ガスケット
5 オイル
6 補強フレーム
Claims (7)
- 上端に開口部を有したオイル貯留用本体部と、上記開口部の周縁部に形成されたフランジ部とを備えたオイルパンであって、
上記本体部は、融点150℃〜250℃且つ曲げ弾性率100kgf/cm2〜2000kgf/cm2の弾性材からなることを特徴とするオイルパン。 - 請求項1に記載のオイルパンにおいて、
上記フランジ部は、樹脂材で形成されていることを特徴とするオイルパン。 - 請求項1又は請求項2に記載のオイルパンにおいて、
上記フランジ部の上面には、上記本体部を構成する上記弾性材と連なる弾性薄層が形成されていることを特徴とするオイルパン。 - 請求項3に記載のオイルパンにおいて、
上記弾性薄層には、凸部が形成されていることを特徴とするオイルパン。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のオイルパンにおいて、
上記フランジ部の上面には、ゴム製ガスケットを装着するための溝部が形成されていることを特徴とするオイルパン。 - 請求項1において、
上記フランジ部は上記弾性材からなる本体部と一体に形成され、該フランジ部の下面には、金属材製或いは樹脂材製からなる補強フレームが設けられていることを特徴とするオイルパン。 - 請求項6において、
上記補強フレームは上記弾性材からなる上記フランジ部にインサート成形によって一体とされることを特徴とするオイルパン。
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