JP5257287B2 - レーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ発振器の共振器ミラーとウインドウとして使用される透過型光学部品との間の空間の圧力と真空容器の圧力との差を調整するための構造を持つレーザ装置に関するものである。
従来のレーザ加工機等のレーザ装置では、レーザ発振器は真空容器の内部に存在する有機材料や組立て時に生じるごみ、または内壁等に付着した手の油分等の不純物に起因して部分反射鏡が汚れることがある。この汚れにより部分反射鏡がレーザ光のエネルギーを吸収する吸収率が増大する。仮に不純物を考慮しなくても、たとえばCO2ガスレーザ装置のように紫外線が発生するレーザ装置の場合、紫外線とCO2ガスの励起により生じる活性酸素によって、一般にセレン化亜鉛(ZnSe)等で構成される部分反射鏡の表面が酸化され、吸収率が増大する。
部分反射鏡がレーザ光を吸収すると、レーザ光のエネルギーは熱に変化するため、部分反射鏡の内部に温度分布が生じる。この温度分布により屈折率の変化が生じ、いわゆる熱レンズと呼ばれる、レーザビーム特性の変化を引き起こすという問題があった。
そこで、部分反射鏡の汚れを防ぐために、共振器内に透過型光学部品を配置してウインドウとして使用し、レーザ発振が生じる真空容器の内部と、透過型光学部品と部分反射鏡との間の空洞部とを、空間的に分離していた(例えば特許文献1)。
特開2006−135205号公報
一般のレーザ装置では、レーザ発振器を起動した後、放電が発生して放電空間の温度が上昇すると、真空容器内の圧力は上昇する。一方、従来のレーザ装置では、真空容器と空洞部とは互いに独立した空間であり、空洞部では放電が発生せず温度の上昇はほとんどないため圧力は変わらない。したがって、たとえレーザ装置を起動する前に真空容器と空洞部の圧力を略同一としても、放電により真空容器と空洞部との間に圧力差が生じる結果、これらの空間を隔てる透過型光学部品に物理的な圧力が加わり、歪が生じる。そして透過型光学部品の歪によりレーザ光の位相ずれが発生し、その結果レーザ装置としての増幅特性や集光特性等のビーム品質が劣化するという問題があった。
ここで、透過型光学部品に歪みが生じた場合、ビーム品質に与える影響は大きい。なぜならば透過型光学部品は共振器内に設けられているため、真空容器から部分反射鏡に向かうレーザ光と、部分反射鏡で反射されて真空容器へ戻るレーザ光の双方が通過するためである。換言すればレーザ光は透過型光学部品を2回通過するため、ビーム品質の低下に与える影響は大きい。
このようなビーム品質の低下を防ぐ一つの方法は、透過型光学部品でのレーザ光の吸収を少なくすることであり、例えば透過型光学部品を薄くすればよい。しかしながら、一般に透過型光学部品の厚さは数ミリメートル程度と薄い。さらに透過型光学部品を薄くすると同一圧力に対する歪量は大きくなるうえ、レーザ装置の仕様上十分な剛性を維持できなくなる可能性もあるため、薄くするには限界がある。
この発明に係るレーザ装置は、レーザ媒質が封入されレーザ光が発生する筐体と、前記筐体に接続され不活性ガスが封入される保持部材と、前記レーザ媒質と前記不活性ガスとを隔て前記レーザ光を透過させる透過型光学部品と、前記透過型光学部品に対向するよう前記保持部材に保持され、前記透過型光学部品を通過した前記レーザ光を反射及び通過をさせ且つ前記不活性ガスと外気とを隔てる部分反射鏡、または前記透過型光学部品を通過した前記レーザ光を全反射させる全反射鏡と、前記レーザ媒質の圧力と前記不活性ガスの圧力を略同一に保つ圧力調整手段とを備え、透過型光学部品の歪を抑圧するものである。
この発明によれば、レーザ媒質が封入されレーザ光が発生する筐体と、前記筐体に接続され不活性ガスが封入される保持部材と、前記レーザ媒質と前記不活性ガスとを隔て前記レーザ光を透過させる透過型光学部品と、前記透過型光学部品に対向するよう前記保持部材に保持され、前記透過型光学部品を通過した前記レーザ光を反射及び通過をさせ且つ前記不活性ガスと外気とを隔てる部分反射鏡、または前記透過型光学部品を通過した前記レーザ光を全反射させる全反射鏡と、前記レーザ媒質の圧力と前記不活性ガスの圧力を略同一に保つ圧力調整手段とを備え、放電空間と空洞部との圧力の差を略同一に調整することにより、透過型光学部品の歪を抑圧することができ、その結果、ビーム品質を均質に保ち、ビーム特性の劣化が少ないレーザ装置を実現できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1におけるレーザ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるレーザ装置の一部を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態2におけるレーザ装置の一部を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態3におけるレーザ装置の一部を示す縦断面図である。
1 真空容器
2 放電電極
3 循環ブロア
4、5 ブロック
6 部分反射鏡
7 全反射鏡
8 冷却ユニット
9 配管
10 熱交換器
11 電源盤
12 制御装置
14 シリンダー
15 ピストン
21 ホルダー
22、29 押さえ
23、24、27、28 Oリング
25 透過型光学部品
26 空洞部
31 ガスフィルタ
41、42 圧力センサ
43 制御器
44 圧力弁
45 加圧ポンプ
以下この発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1は本実施の形態1におけるレーザ装置の構成を示すブロック図である。図1において、筐体である真空容器1の内部にはレーザ媒質が封入され、一対の放電電極2が設けられる。レーザ媒質は循環ブロア3により一対の放電電極2間に循環供給される。本実施の形態1ではレーザ媒質としてCO2を用いたCO2ガスレーザ装置を用いて説明する。CO2ガスレーザ装置の場合、一般にレーザ媒質の主成分はCO2ガスであり、ヘリウム(He)ガス及び窒素(N2)ガスを含む。放電電極2には図示しない電源から所定の電圧が印加され、レーザ媒質のエネルギーを励起してレーザ光が発生する。レーザ光の光軸上にはそれぞれ保持部材であるブロック4及び5に保持された部分反射鏡6及び全反射鏡7が設けられる。
冷却ユニット8は配管9により熱交換器10に冷却水を送り、また図示しない配管により部分反射鏡6及び全反射鏡7に冷却水を送り、これらを冷却する。真空容器1内の圧力を下げてレーザ媒質を供給し、放電電極2に放電を発生させ、循環ブロア3を制御する機器は電源盤11に納められている。また、制御装置12はレーザ発振器の動作の制御を行う。
次に、本実施の形態1の部分反射鏡6及び透過型光学部品の周囲の構成について説明する。図2は図1の点線で囲んだ部分Aを拡大した図であり、本実施の形態1のレーザ装置における部分反射鏡6及び透過型光学部品の周囲を示す縦断面図である。図2に示すように、ブロック4を構成するホルダー21は真空容器1に接続されて、真空容器1を外界から遮断している。
ホルダー21および押さえ22の中央部にはレーザ光が通過する穴が設けられ、ホルダー21には部分反射鏡6が密着して設けられる。部分反射鏡6の真空容器側の内面とホルダー21との接触部分には超精密加工が施され、およそ0.5μm程度の平面度を有する。このため、部分反射鏡6をホルダー21に密着することでシールドされる。押さえ22は部分反射鏡6をホルダー21に密着させるために設けられる。すなわち、部分反射鏡6は、押さえ22、Oリング23及び24によって封止されており、ブロック4と一体になるように構成される。このような構成により、部分反射鏡6はホルダー21の真空容器1側の内部と外気とを隔てる。
なお全反射鏡7の周囲の構造は、上記した部分反射鏡6のホルダー21とほぼ同様の構成をしているため、図示及び詳細な説明を省略する。図1において、全反射鏡7のホルダーには全反射鏡7が密着して設けられ、部分反射鏡6と同様に、全反射鏡7の真空容器側の内面とホルダーとの接触部分には超精密加工が施され、密着することでシールドされる。全反射鏡7はレーザ光を透過しないので、必ずしもホルダーの内部空間と外気とを隔てなくてもよい。
図2において、部分反射鏡6からみて真空容器1側には透過型光学部品25が部分反射鏡6と対向するように設けられる。透過型光学部品25はOリング26、27及び押さえ28により保持される。透過型光学部品25と部分反射鏡6との間の空洞部29は、透過型光学部品25により、真空容器1と空間的に隔てられる。透過型光学部品25は、レーザ光の透過率が高くかつ剛性が高い材料が好ましく、例えばダイアモンドで構成される。空洞部29はレーザ光の吸収を避けるため、CO2レーザが吸収されない不活性ガスが封入される。不活性ガスはレーザが通過しても活性酸素が発生しないため部分反射鏡6の酸化を防止することができる。なお不活性ガスとして、第18属元素ではないが、一般に窒素ガスを使用することもできる。本実施の形態では不活性ガスに窒素ガスも含むものとして説明する。
本実施の形態1におけるレーザ装置は、空洞部29と真空容器1との間に生じる圧力差を打ち消すため、圧力調整手段として、真空容器1とブロック4の双方に配管でつながれた圧力調整器であるシリンダー14とピストン15を有している。圧力調整機構であるピストン15はシリンダー14の内部の左室14aと右室14bとを隔て、これらの圧力に応じて左右に移動することができる。具体的には、第1空間である左室14aと第2空間である右室14bとの圧力差が減少するように移動する。そして、当該圧力差がなくなると、すなわち左室14aと右室14bとが等しい圧力になると停止する。
次に、本実施の形態1におけるレーザ装置の動作について、図2を用いて説明する。はじめにレーザ装置を運転する前、すなわちレーザ光が励起される前は、真空容器1の圧力と空洞部29の圧力とは概ね同一に保たれるように予め調整されている。このときピストン15は、図2に実線で示す位置に静止しているものとする。
次にレーザ装置の運転を開始すると、真空容器1の内部でレーザ光が励起される。レーザ光が励起されると、そのエネルギーはレーザ媒質により吸収される。するとレーザ媒質に吸収されたレーザ光のエネルギーは熱に変換されるため、真空容器1内の温度が上昇する。この温度上昇の結果、真空容器1内の圧力は上昇する。
真空容器1内の圧力が上昇すると、配管により真空容器1と接続されたシリンダー14の右室14bの圧力が上昇する。するとピストン15に図2における矢印B方向の押圧力が加わり、ピストン15は矢印Bの方向へ移動する。その結果、左室14aと配管で接続されたブロック4の内部の空洞部29の圧力が上昇する一方、真空容器1の圧力は低下する。そして、最終的に左室14aと右室14bとの圧力がほぼ等しくなると、換言すれば真空容器1と空洞部29の圧力がほぼ等しくなると、ピストン15は例えば点線15aで示す位置まで移動して停止する。すなわち、レーザ装置にシリンダー14とピストン15とからなる圧力調整器を備えたことにより、空洞部29と真空容器1とを同一の圧力に保つことができる。このため、透過型光学部品25に不要な圧力をかけることがなく歪を最小限に抑え、レーザ品質の低下を抑圧するという効果を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、圧力調整器としてシリンダー14及びピストン15を備えた場合を例にとり説明したが、必ずしもこれらを備える必要はない。たとえば、圧力調整器としてシリンダー14内部にガスフィルタを備える構成としてもよい。本実施の形態2では、シリンダー14内に不活性ガスのみを通過させるガスフィルタを設ける場合を例にとり説明する。
図3は本実施の形態2のレーザ装置における部分反射鏡6及び透過型光学部品25の周囲を示す縦断面図であり、実施の形態1の図2に相当する。図3において、図2と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。本実施の形態2では、実施の形態1におけるピストン15を備えない代わりに、不活性ガスのみを通過させるガスフィルタ31が設けられる。図3(a)に示すように圧力調整機構であるガスフィルタ31はシリンダー14の左室14aと右室14bの間で不活性ガスのみを通過させ、それ以外のガスを遮断する機能を有し、たとえばポリイミドフィルムで構成される。ここでCO2ガスレーザ装置の場合、放電によりCO2→CO+(1/2)・O2という化学変化が発生し、活性酸素が発生する場合がある。活性酸素は透過型光学部品25を酸化させるため、空洞部29にCO2が入らないようにする必要があるが、ガスフィルタ31はCO2を遮断する。
次に、本実施の形態2におけるレーザ装置の動作について説明する。レーザ装置を運転する前に、真空容器1内の圧力と空洞部29の圧力とが概ね同一に保たれている点は実施の形態1と同様である。このとき、空洞部29は不活性ガスで充填されているものとする。レーザ装置の運転を開始すると、実施の形態1と同様に、励起されたレーザ光のエネルギーがレーザ媒質により吸収され、真空容器1内の温度が上昇し、圧力は上昇する。
真空容器1の圧力が上昇すると、配管により真空容器1と接続されたシリンダー14の右室14bの圧力が上昇する。このため、真空容器1の内部に存在する不活性ガスであるヘリウムガスが、ガスフィルタ31を通過して右室14bから左室14aへと移動する。その結果、左室14aに接続された空洞部29の圧力が上昇し、一方で真空容器1内の圧力は低下する。そして最終的に、左室14aと右室14bとの圧力がほぼ等しくなる。
ここで、空洞部29に移動したヘリウムは不活性ガスでありCO2レーザを吸収しない。従って空洞部29の温度は上昇せず、ヘリウムの移動により上昇した空洞部29の圧力は、一定に保たれる。すなわち、本実施の形態2でも、レーザ装置にシリンダー14とガスフィルタ31とからなる圧力調整器を備えたことにより、空洞部29と真空容器1とを同一の圧力に保つことができる。このため、透過型光学部品25に不要な圧力をかけることがなく歪を最小限に抑え、レーザ品質の低下を抑圧するという効果を得ることができる。
なお、本実施の形態2ではシリンダー14の内部にガスフィルタ31を備えるものとして説明したが、ガスフィルタ31は必ずしもシリンダー14の内部に備える必要はない。ガスフィルタ31は真空容器1と空洞部29とを空間的に隔てるものであればよく、真空容器1と空洞部29とを結ぶ配管中に設けてもよい。または、真空容器1の内部または空洞部29の内部に設けてもよい。この場合、例えば図3(b)のように真空容器1と空洞部29とを配管で直接接続し、ガスフィルタ31を真空容器1の内部に設けることもできる。すなわち、配管に満たされた不活性ガスと、真空容器1のレーザ媒質とが、真空容器1の内部で不活性ガスを通過させるガスフィルタ31により隔てられていれば、真空容器1と空洞部29との圧力をほぼ等しくできる。
実施の形態3.
実施の形態1及び2では、真空容器1と空洞部29に配管を通じて接続された圧力調整器を備えた場合を例にとり説明したが、必ずしも配管を通じて接続される必要はない。たとえば、真空容器1と空洞部29のそれぞれに圧力を検出する圧力センサを備え、検出した圧力が等しくなるよう、空洞部29または真空容器1の圧力を調整してもよい。本実施の形態3では、圧力センサの検出結果に基づきポンプに接続された圧力弁を制御する場合を例にとり説明する。
図4は本実施の形態3のレーザ装置における部分反射鏡6及び透過型光学部品25の周囲を示す縦断面図であり、実施の形態1の図2に相当する。図4において、図1または図2と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。本実施の形態3では、真空容器1と空洞部29それぞれの圧力を計測する圧力センサ41及び42、制御器43、圧力弁44ならびに加圧ポンプ45からなる圧力調整器を備える。圧力センサ41及び42は圧力を計測し、制御器43に圧力値を出力する。加圧ポンプ45は配管を通じて空洞部29に不活性ガスを供給する。圧力弁44は制御器43からの制御信号43aにより開閉される。
次に、本実施の形態3におけるレーザ装置の動作について説明する。レーザ装置を運転する前に、真空容器1の圧力と空洞部29の圧力とが概ね同一に保たれている点は実施の形態1と同様である。レーザ装置の運転を開始すると、実施の形態1と同様に、励起されたレーザ光のエネルギーがレーザ媒質により吸収され、真空容器1内の温度が上昇し、圧力は上昇する。
真空容器1内の圧力が上昇すると、真空容器1内部の圧力センサ41が上昇した圧力を検出し、出力が制御器43に入力される。一方、空洞部29は温度が上昇しないため、圧力は変化せず、制御器43に入力される空洞部29の圧力、すなわち圧力センサ42の出力は変化しない。制御器43は、真空容器1の圧力から空洞部29の圧力を減算する。そして減算結果が正であれば、すなわち真空容器1の圧力が空洞部29の圧力よりも高ければ、制御信号43aにより圧力弁44を開く。圧力弁44が開かれると、加圧ポンプ45から不活性ガスが空洞部29へ供給され、空洞部29の圧力が上昇する。そして、真空容器1内の圧力と空洞部29の圧力とが等しくなると、制御器43における減算結果が0となり、制御信号43aにより圧力弁44が閉じられる。
以上のように、本実施の形態3では、レーザ装置の真空容器1と空洞部29とにそれぞれ圧力センサ41及び42を備え、真空容器1内の圧力が上昇すると、制御器43が圧力弁44を開いて空洞部29を加圧する構成を備えたことにより、空洞部29と真空容器1内とを同一の圧力に保つことができる。このため、透過型光学部品25に不要な圧力をかけることがなく歪を最小限に抑え、レーザ品質の低下を抑圧するという効果を得ることができる。
なお、本実施の形態3では真空容器1の圧力が上昇すると、制御器43が圧力弁44を開いて空洞部29を加圧する構成で説明したが、必ずしも空洞部29の圧力を加圧しなくてもよい。例えば、加圧ポンプの変わりに減圧ポンプを用い、圧力弁44を備えた配管により真空容器1を減圧する構成でもよい。この構成の場合も、制御器43は真空容器1内の圧力から空洞部29の圧力を減算した結果が正であれば、制御信号43aにより圧力弁44を開けばよい。これにより真空容器1内が減圧されるので、空洞部29の圧力とほぼ等しくできる。
なお、実施の形態1〜3では、透過型光学部品25を真空容器1の部分反射鏡6側のみに備えるものとして説明を行ったが、透過型光学部品25は、真空容器1の全反射鏡7側に備えてもよい。部分反射鏡6と異なり全反射鏡7はレーザ光を全て反射するため、部分反射鏡6に比較して汚れ等によるレーザビーム特性の変化は一般に少ないが、鏡面の汚れによりビーム特性劣化が生じる場合もある。従って、実施の形態1〜3に記載した透過型光学部品25を全反射鏡7側にも備え、全反射鏡7と透過型光学部品25との間の空洞部29と真空容器1との圧力を調整する圧力調整器を備えることにより、空洞部29と真空容器1とを同一の圧力に保つことができる。このため、透過型光学部品25に不要な圧力をかけることがなく歪を最小限に抑え、レーザ品質の低下を抑圧するという効果を得ることができる。
なお、実施の形態1〜3では、CO2ガスレーザ装置を用いて説明したが、必ずしもCO2ガスレーザ装置に限られるものではない。他のレーザ装置であっても、発振器内部の汚れにより部分反射鏡の吸収率が変動したり、またはレーザ光に起因して活性酸素が生じて部分反射鏡が酸化されるようなレーザ装置であれば、本発明を適用することができる。
この発明は工作機械などの分野において、レーザ加工機等のレーザ装置に利用できる。

Claims (8)

  1. 気体であるレーザ媒質が封入されレーザ光が発生する筐体と、
    前記筐体に接続され不活性ガスが封入される保持部材と、
    前記レーザ媒質と前記不活性ガスとを隔て前記レーザ光を透過させる透過型光学部品と、
    前記透過型光学部品に対向するよう前記保持部材に保持され、前記透過型光学部品を通過した前記レーザ光を反射及び通過をさせ且つ前記不活性ガスと外気とを隔てる部分反射鏡、または前記透過型光学部品を通過した前記レーザ光を全反射させる全反射鏡と、
    前記レーザ媒質の圧力と前記不活性ガスの圧力を略同一に保つ圧力調整手段と、
    を備え、
    前記圧力調整手段は、
    第1空間が前記保持部材と配管で接続されるとともに第2空間が前記筐体と配管で接続されたシリンダーと
    前記シリンダー内を第1空間と第2空間とに隔て前記第1空間と第2空間の圧力が略等しくなるよう調整する圧力調整機構とからなり、
    圧力調整機構は、所定の気体を通過させるガスフィルタである
    ことを特徴とするレーザ装置。
  2. 気体であるレーザ媒質が封入されレーザ光が発生する筐体と、
    前記筐体に接続され不活性ガスが封入される保持部材と、
    前記レーザ媒質と前記不活性ガスとを隔て前記レーザ光を透過させる透過型光学部品と、
    前記透過型光学部品に対向するよう前記保持部材に保持され、前記透過型光学部品を通過した前記レーザ光を反射及び通過をさせ且つ前記不活性ガスと外気とを隔てる部分反射鏡、または前記透過型光学部品を通過した前記レーザ光を全反射させる全反射鏡と、
    前記レーザ媒質の圧力と前記不活性ガスの圧力を略同一に保つ圧力調整手段と、
    を備え、
    前記圧力調整手段は、
    前記筐体と前記保持部材とを接続し前記レーザ媒質または前記不活性ガスで満たされる配管と、
    前記筐体内または前記保持部材内に設けられ前記レーザ媒質と前記不活性ガスとを隔て所定の気体を通過させるガスフィルタからなることを特徴とするレーザ装置。
  3. 前記所定の気体は不活性ガスであることを特徴とする、請求項またはに記載のレーザ装置。
  4. 前記不活性ガスはヘリウムガスであることを特徴とする、請求項に記載のレーザ装置。
  5. 前記ガスフィルタは、ポリイミドフィルムにより構成されることを特徴とする、請求項またはに記載のレーザ装置。
  6. 前記圧力調整手段は、
    前記筐体内の圧力を検出する第1の圧力計と、
    前記保持部材内の圧力を検出する第2の圧力計と、
    前記第1の圧力計で検出された圧力と前記第2の圧力計で検出された圧力とに応じて圧力弁に制御信号を送る制御器と、
    前記制御信号により開閉する圧力弁と、
    前記圧力弁を有する配管により前記保持部材と接続されたポンプと
    からなることを特徴とする、請求項またはに記載のレーザ装置。
  7. 前記レーザ媒質の主成分はCO2ガスであり、前記不活性ガスは窒素ガスであることを特徴とする、請求項またはに記載のレーザ装置。
  8. 前記透過型光学部品はダイアモンドで構成されることを特徴とする、請求項またはに記載のレーザ装置。
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