JP5253537B2 - 多線ケーブルの受け具としての差し込みコネクタ - Google Patents

Description

本発明は、多線ケーブルを受け入れることができる差し込みコネクタに関する。

伝送のためのさまざまなカテゴリのさまざまなＲＪ４５プラグが、最先端技術として知られている。規格のカテゴリ５ｅは、種々のペア線の個々の導体の遮蔽を必須にはしていない。これらのプラグが遮蔽される場合、通常は、外側に取り付けられる金属片によって遮蔽が行われる。

新たなカテゴリ６Ａの伝送の規格は、遮蔽ならびにプラグ内部での心線の引き回しに関して、大幅に厳格な要件を有している。
これにより、ケーブルをプラグへ取り付ける場合はかなりの配慮が必要である。

プラグを現場で容易に組み立てることができなければならず、すなわち取り扱いが容易でなければならないというさらなる要件も存在する。

カテゴリ６Ａの要件を満たす信頼性のある接続の必要性と同様に、現場での容易な取り扱いとを同時に満たすことは、本出願人の知る最先端技術においては、達成されていない。

本出願人は、カテゴリ６Ａの要件を満たすための１つの重要な手段が、接続点における近端漏話を最小限にしつつ、ペア線を構成する心線を個別に遮蔽することであることに気が付いた。

本発明は、上述の課題を、多線のケーブル用の差し込みコネクタであって、心線が押し付け歯技法を使用して取り付けられる差し込みコネクタを提供することによって解決する。この差し込みコネクタは、基板および複数の押し付け歯デバイスを呈する。

押し付け歯デバイスは、基板上に構成され、それぞれに心線を１本ずつ挿入するために適している。

これら複数の押し付け歯デバイスのうちの第１の部分集合が、基板の上側に配置され、複数の押し付け歯デバイスのうちの第２の部分集合が、基板の下側に配置される。

さらに、差し込みコネクタは、ヒンジで連結され、心線をそれぞれ押し付け歯に挿入するのに適した配線フラップを呈している。

別の形態においては、第１の部分集合の押し付け歯デバイスの数が、第２の部分集合の押し付け歯デバイスの数と同一である。

別の形態においては、前記配線フラップが、枢動によって心線をそれぞれ押し付け歯に挿入するのに適した絶縁インサートを呈している。

さらに別の形態においては、前記配線フラップが閉じられた状態にあるときに、心線の高周波の分離のための少なくとも１つの導電ブリッジを呈する。

さらに別の形態においては、この差し込みコネクタが、前記配線フラップとヒンジで連結される本体を呈しており、これらの配線フラップのヒンジ連結部が、心線が進入する側に位置している。

さらに別の形態においては、１つのペアを構成する心線が、正確に１つの部分集合へ割り当てられる。

さらに別の形態においては、前記配線フラップが、導電性材料であることを特徴とする。

さらに別の形態においては、前記第１の部分集合の押し付け歯デバイスが、互いに離れて構成され、それによって１つのペアをなす心線がそれぞれから空間的距離を置いて接続される。

さらに別の形態においては、この差し込みコネクタが、ＲＪ４５プラグである。

さらに別の形態においては、プラグが、カテゴリ６Ａに適している。

以下の図面を使用し、本発明をさらに詳しく説明する。

本発明の例示としての概略図を示している。 配線フラップおよび配線フラップに組み合わせられる２つのインサートを、分解された状態で示している。 配線フラップおよび配線フラップに組み合わせられる２つのインサートを、組み立てられた状態で示している。 押し付け歯デバイスを備える基板の２つの斜視図を示している。 押し付け歯デバイスとともに組み立てられた状態にある配線ヒンジと組み合わされた２つのインサートの断面図を示している。

図１は、本発明の例示としての概略図を示している。
差し込みコネクタ１は、多線ケーブルの受け具として適している。心線が、複数の押し付け歯デバイス３ａ〜３ｈによる押し付け歯技法を使用して取り付けられる。押し付け歯デバイス３ａ〜３ｈが、基板２上に構成されている。

複数の押し付け歯デバイス３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｄからなる第１の部分集合が、基板２の上側に構成されており、複数の押し付け歯デバイス３ｅ、３ｆ、３ｇ、３ｈからなる第２の部分集合が、基板の下側に構成されている。

さらに、差し込みコネクタ１は、ヒンジで連結され、心線を押し付け歯デバイス３ａ〜３ｈへ挿入するのに適した配線フラップ４ａおよび４ｂを呈している。この目的のために、配線フラップ４ａ、４ｂは、ケーブルの心線を受け入れるために適した穴を呈している。

図示する実施形態においては、第１の部分集合の複数の押し付け歯デバイス３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｄの数が、第２の部分集合の複数の押し付け歯デバイス３ｅ、３ｆ、３ｇ、３ｈの数と同一である。
しかしながら、本発明は、同数には限られない。

さらには、配線フラップ４ａおよび４ｂが、必要な製造工具が１つだけでもよいように、同一の設計であることが好ましい。

さらに、本発明の実施形態は、配線フラップ４ａ、４ｂに、心線を押し付け歯デバイス３ａ〜３ｈへ挿入するのに適した１つ以上のインサート５ａ、５ｂ、５ｃ、５ｄ（図示のとおり）を呈することができる。

インサート５ａ、５ｂ、５ｃ、５ｄも、ケーブルの心線の挿入に適した適切な穴を呈している。これらの穴は、配線フラップ４ａ、４ｂの穴と同様である。図５を参照されたい。

インサートは、好ましくは、射出成型技術を使用し、プラスチック材料などの絶縁材料から製作される。他の適切な材料は、セラミックの性質の材料であってもよい。

結果として、金属製の配線フラップ４ａ、４ｂが使用される場合に、押し付け歯デバイス３ａ〜３ｈの領域における心線の短絡を、容易に防止することができる。

さらなる好ましい実施形態においては、インサート５ａ、５ｂ、５ｃ、５ｄが、必要な製造工具が１つだけでもよいように、同一の設計である。

好ましい実施形態においては、配線フラップ４ａ、４ｂが、閉じた状態において、心線の高周波分離のための少なくとも１つの導電ブリッジ６を呈する。

さらに別の実施形態においては、配線フラップ４ａ、４ｂ自体が、導電性材料で製作されるので、それら自体が導電ブリッジ６を生み出す。

図２、図３、および図５に示されているこの導電ブリッジ６は、押し付け歯デバイス３ａおよび３ｂを通る第１のペアの心線を、押し付け歯デバイス３ｃおよび３ｄを通る第２のペアの心線から隔てる。
これは、心線の隣接するペアの間の近端漏話をさらに少なくする。

さらに、差し込みコネクタ１は、配線フラップ４ａ、４ｂがヒンジで連結される本体７を呈する。配線フラップ（４ａ、４ｂ）のヒンジ連結部は、図１に見られるように、心線が進入する側に位置している。

本体７は、プラスチックで製作することができ、外部からの電磁妨害に対するより良好な遮蔽のための金属ケーシングを備えてもよい。

図示する実施形態においては、或る１つのペアを構成する心線が、正確に１つの部分集合へ割り当てられる。このことは、近端漏話の可能性があるがゆえに、心線の１つのペアが、上面または下面のいずれかに沿って案内されることを意味する。

ペアの一方の心線を、上部に位置する１つの押し付け歯デバイスへ取り付け、ペアの他方の心線を、下部に位置する押し付け歯デバイスへ取り付けることは、望ましくない。

すでに提案したように、配線フラップ４ａ、４ｂは、導電性材料を特徴とすることができる。このことは、配線フラップ４ａ、４ｂを金属で製作でき、あるいは導電性ポリマーから成型できることを意味する。これにより、心線を互いに遮蔽し、外部からの電磁妨害を保護する。

第１の部分集合の押し付け歯デバイス３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｄを、或る１つのペアをなす心線同士が互いに空間的に離れて取り付けられるように、互いにずれて基板２上に設定することもできる。この方法を、図４の斜視図に関連して最もよく示すことができる。

このことから、押し付け歯デバイスが、行および列ごとの１つの平面に押し付け歯デバイスが１つだけ存在するように構成されることがわかる。この関係を説明するために、以下の表を参照されたい。

この表において、各列および各行には、押し付け歯デバイスが１つだけしか存在しない。

結果として、心線の１つのペアにおいて、押し付け歯デバイス（例えば、３ａおよび３ｂ）の間の距離がより大きくなるほか、心線の異なるペアの押し付け歯デバイスの間の距離も、より大きくなる（例えば、心線の第１のペアからの押し付け歯デバイス３ｃが、心線の別のペアからの押し付け歯デバイス３ｂから遠くなる）。

本発明による差し込みコネクタ１は、ネットワークまたは電気通信設備において典型的に使用されるＲＪ４５プラグであってもよい。

特に、押し付け歯デバイスの配置ならびに導電ブリッジ６があることにより、カテゴリ６Ａの要件を満たす差し込みコネクタ１を提供することが可能である。

基板２の上面および下面の押し付け歯デバイスを選択することによって、ケーブル引っ張り力が、基板２の２つの面に分散され、すなわち押し付け歯デバイスの１つの部分集合に関して軽減され、例えば同数の押し付け歯デバイスを有する２つの部分集合の場合には、半分に削減される。

この設計は、適切な張力緩和ならびにきわめて単純な張力緩和のアセンブリをもたらす。

説明するまでもないが、基板２はまた、差し込みコネクタ１の高周波特性を幅広い範囲に適合させることができるよう、平衡容量を持たせてもよい。

さらに、押し付け歯デバイスの領域の全体および基板の周囲に、対をなすジャックへの接触を生み出すことができる実際の差し込み領域に至るまで、遮蔽をもたらすことができるよう、配線フラップ４ａ、４ｂを、本体７あるいは本体７上の導電コーティングまたは導電支持部への導電接触を生み出すように設計することができる。この種の設計は、ＲＦ性能をさらに向上させる。

１ 差し込みコネクタ
２ 基板
３ａ〜３ｈ 押し付け歯デバイス
４ａ、４ｂ 配線フラップ
５ａ〜５ｄ インサート
６ 導電ブリッジ
７ 本体

Claims (9)

1. 多線のケーブルが挿入され、該心線が押し付け歯技法によって接続される差し込みコネクタ（１）であって、
   基板（２）と、
   前記基板（２）上に配置され、前記心線の挿入に適している複数の押し付け歯デバイス（３ａ〜３ｈ）と、
   ヒンジで連結され、心線をそれぞれ押し付け歯デバイス（３ａ〜３ｈ）に挿入するのに適した配線フラップ（４ａ、４ｂ）とを呈しており、
   前記複数の押し付け歯デバイス（３ａ〜３ｈ）の第１の部分集合（３ａ〜３ｄ）が、前記基板（２）の上側に位置し、前記複数の押し付け歯デバイス（３ａ〜３ｈ）の第２の部分集合（３ｅ〜３ｈ）が、前記基板（２）の下側に位置し、
   前記配線フラップ（４ａ、４ｂ）は、高周波の心線の分離のための少なくとも１つの導電ブリッジ（６）を呈している差し込みコネクタ（１）。
2. 前記第１の部分集合（３ａ〜３ｄ）の数量は、前記第２の部分集合（３ｅ〜３ｈ）の数量と同一であることを特徴とする、請求項１に記載の差し込みコネクタ（１）。
3. 前記配線フラップ（４ａ、４ｂ）は、枢動によって心線をそれぞれ押し付け歯デバイス（３ａ〜３ｈ）に挿入するのに適した絶縁インサート（５ａ〜５ｄ）を呈していることを特徴とする、請求項１または２に記載の差し込みコネクタ（１）。
4. 前記配線フラップ（４ａ、４ｂ）とヒンジで連結される本体（７）をさらに備え、該配線フラップ（４ａ、４ｂ）のヒンジ連結部が、心線が進入する側に位置していることを特徴とする、請求項１〜３のいずれか一項に記載の差し込みコネクタ（１）。
5. 或る１つのペアを構成する心線が、正確に１つの部分集合へ割り当てられることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の差し込みコネクタ（１）。
6. 前記配線フラップ（４ａ、４ｂ）は、導電性材料であることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の差し込みコネクタ（１）。
7. 前記第１の部分集合の押し付け歯デバイス（３ａ〜３ｄ）は、互いに離れて構成され、それによって１つのペアをなす心線がそれぞれから空間的距離を置いて接続されるように、前記基板（２）へ取り付けられていることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか一項に記載の差し込みコネクタ（１）。
8. ＲＪ４５プラグであることを特徴とする、請求項１〜７のいずれか一項に記載の差し込みコネクタ（１）。
9. カテゴリ６Ａに適していることを特徴とする、請求項１〜８のいずれか一項に記載の差し込みコネクタ（１）。

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