JP5253359B2 - 冷媒状態判定装置 - Google Patents

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Description

この発明は、冷媒回路内を循環する冷媒の状態を判定し、また、液溜やアキュムレータに溜められた液冷媒の液面位置を検知する装置、システム及び方法に関する。
従来では、冷凍サイクル装置において、冷凍サイクルの状態に係わらず冷凍サイクル装置内に常に適量な冷媒を循環させることを目的として、冷凍サイクル装置内の余剰冷媒を貯留する液溜が設置されている。この液溜を設置した冷凍サイクル装置においては、フロートを用いて液冷媒の液面を検知することで、冷媒漏洩の有無を検出する技術がある(例えば、特許文献1)。また、超音波を利用して液溜めの外部から液面を検知し、冷媒漏洩の有無を検出する技術がある(例えば特許文献2)。
特開平10−103820号公報 特開2003−156271号公報
従来では、液溜内の液面位置を検出するために、補助タンク内の液面位置をフロートで検出する場合、液溜及び補助タンクには、連通管を設置するための貫通穴をそれぞれ周壁に設けなければならない。また、補助タンクには、フロート式レベルセンサを設置するための加工も必要となる。また、上述した貫通穴等の加工の必要性から、既設の冷凍サイクル装置に対して、事後的に液面検出装置を設置することは難しかった。
また、液溜外部から超音波を照射し、液面を検知する方法では、超音波発生部と受信部とを設置するスペースが必要となるだけでなく、金属と冷媒の境界面での反射率が大きく、正確に液面を検知できないという課題があった。
この発明は、既存の冷凍サイクル装置に特別な加工を施すことなく容易に取り付けが可能であり、かつ、冷媒の状態を判別可能な、冷媒状態検出装置の提供を目的とする。
この発明の冷媒状態判定装置は、
圧縮機、凝縮器、膨張機構、蒸発器がこの順に配管で接続されて冷媒を循環して熱交換を行う冷凍サイクル装置における冷媒流路の途中の所定の配置箇所に配置され、冷媒と周囲空気との間の熱流束を検出する熱流束検出センサと、
前記熱流束検出センサによって検出された熱流束検出値に基づいて、前記配置箇所における冷媒の状態を判定する判定部と
を備えたことを特徴とする。
この発明により、既存の冷凍サイクル装置に特別な加工を施すことなく容易に取り付けが可能であり、かつ、冷媒の状態を判別可能な、冷媒状態検出装置を提供できる。
実施の形態1における冷媒状態判定システム1000の構成図。 実施の形態1における液溜への熱流束検出センサ110の取付状態を示す図。 実施の形態1における気相部と液相部の熱流束の相違を示す図。 実施の形態2における熱流束検出センサ110の構成図。 実施の形態2における冷媒状態判定システム1000の構成図。 実施の形態3における熱流束検出センサ120の構成図。 実施の形態4における熱流束検出センサ130の構成図。 実施の形態5における冷媒回路の構成図。 実施の形態5における冷媒回路の別の構成図。 実施の形態5におけるアキュムレータのへの熱流束検出センサ110の取付状態を示す図。 実施の形態6における冷媒回路の構成図。 実施の形態6における冷媒の乾き度と熱流束との関係を示す図。
実施の形態1.
(システム構成)
図1は、実施の形態1における冷媒状態判定システム1000の構成を示している。冷媒状態判定システム1000は冷媒状態判定装置100と冷凍サイクル装置500とを備えている。冷媒状態判定装置100は、複数の熱流束検出センサ110と、冷媒漏れ検知部300(判定部)とを備えている。冷媒漏れ検知部300は情報を記憶する記憶部310を備えている。
冷媒状態判定システム1000の特徴は、冷媒状態判定装置100が、液相の冷媒と気相の冷媒との熱伝達の違いを利用して液溜503内に収容されている液冷媒の液面位置を検出する点にある。凝縮を伴う気相部の熱伝達は、液相部の熱伝達よりも大きいため、液溜外郭を通過する熱流束も大きくなる。冷媒状態判定装置100はその熱流束を液溜外部から測定することで、液相か気相かを判別し液面位置を特定するものである。
(冷媒回路)
冷凍サイクル装置500の冷媒回路は、圧縮機501、凝縮器502、液溜503(冷媒槽の一例)、膨張機構504、蒸発器505、凝縮器用送風機506、蒸発器用送風機507、高圧液配管508、低圧ガス配管509から構成されている。液溜503の外周部(外郭)に複数の熱流束検出センサ110が高さ方向に任意の間隔を空けて複数個並んで取り付けられている。
図1に示すように、冷凍サイクル装置500は、圧縮機501、凝縮器502、膨張機構504、蒸発器505がこの順に配管で接続されて冷媒を循環して熱交換を行う。液溜503は冷媒流路の途中に配置されて気液二相の冷媒を溜める。複数の熱流束検出センサ110が液溜503の外郭において液溜503の高さ方向に並べて設置される。そして後述のように、冷媒漏れ検知部300が、複数の熱流束検出センサ110のそれぞれによって検出されたそれぞれの熱流束検出値に基づいて、液溜503に溜められたれた液状の冷媒の液面位置を検出する。
(動作説明)
図1での冷媒の流れ方と、液面検出の動作とを説明する。
(1)圧縮機501で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、凝縮器502へ流入し、凝縮器502で放熱し、高温高圧の液冷媒または気液二相状態になり、液溜503へ液溜流入口503−1から流入する。
(2)液溜503へ流入した冷媒は、液溜503の下部から流出し、高圧液配管508を通って膨張機構504に流入し、膨張機構504で減圧されて低温低圧の二相冷媒となる。
(3)低温低圧の二相冷媒となった冷媒は蒸発器505へ流入し、蒸発器505で吸熱し低温低圧のガス冷媒となり、低圧ガス配管509を通って圧縮機501へ吸入される。
なお実際は、設置される場所毎にシステム構成は異なり、接続される蒸発器505の個数や、高圧液配管508や低圧ガス配管509の長さが異なってくる。このような冷媒回路において、所定の性能を発揮するには、冷媒回路の内容積に適した冷媒量を必要とする。蒸発器505の内容積や高圧液配管508や低圧ガス配管509の長さが異なると冷媒回路全体で必要とする冷媒量も異なるため、機器を設置した現地でそのシステムに適した冷媒量が充填される。また、冷媒回路における必要冷媒量は、外気温度や負荷側機器の運転状態によって異なるため、運転状態によらず凝縮器502や蒸発器505等の各構成機器に必要な冷媒量が常時配分されるように、少し多めに冷媒を充填する。
よって、圧縮機501、凝縮器502、蒸発器505および高圧液配管508、低圧ガス配管509に配分される冷媒量は、それぞれの内容積、運転状態によって決まる。冷媒回路に充填された冷媒のうち、冷媒回路の各構成機器が適正冷媒量になった後の余剰冷媒は、液溜503の中に溜まることになる。つまり、凝縮気502や蒸発器505といった液溜503以外の各構成機器内の冷媒量については、冷媒圧力や飽和温度等を測定することで演算可能である。しかし、液溜503内の余剰冷媒量については、冷媒圧力や飽和温度等の運転状態だけでは、判断できない。
液溜503内の冷媒量を測定するためには、液溜503における液面の位置を検知することが重要である。液面が検知できれば、液溜の容積からガス冷媒と液冷媒の体積が算出され、冷媒圧力(図5に示す冷媒飽和圧力検出部210により検出)や飽和温度(図5に示す冷媒温度検出部220により検出)を用いてガス冷媒量と液冷媒量に換算するこができ、液溜め内の冷媒量を算出することができる。
(液面検出)
液面の測定については、図2に示すように、液溜503の外周に熱流束を測定可能な熱流束検出センサ110を、液溜503の高さ方向に任意の間隔を空けて複数個取り付ける。液溜503内の液相部分、気相部分と、液溜外郭との熱伝達は、凝縮を伴う気相部分のほうが大きい。
すなわち、
「液相部熱流束<気相部熱流束」
となる。よって、液相部と気相部との区別が容易に判定できる。
冷媒漏れ検知部300は、複数の熱流束検出センサのそれぞれによって検出されたそれぞれの熱流束検出値を入力し、入力したそれぞれの熱流束検出値に基づいて冷媒の液面位置を検出する。例えば、図3に示すように熱流束検出センサ110−1と熱流束検出センサ110−2との間でそれぞれの熱流束検出値が、
「熱流束検出センサ110−1の検出値>熱流束検出センサ110−2の検出値」
となった場合は、冷媒漏れ検知部300は、熱流束検出センサ110−1と熱流束検出センサ110−2との間に液面があると判断可能である。この場合、冷媒漏れ検知部300は、高さ方向に隣接する2つの熱流束検出センサ(熱流束検出センサ110−1、110−2)により検出された2つの熱流束検出値の差が、ゼロ(所定の値の一例)を超えるかどうかに基づいて、冷媒の液面位置を検出することになる。
(閾値α)
なお、ノイズ等による誤判定を防ぐために、冷媒漏れ検知部300は、ある一定の「閾値α」を用いて、
「熱流束検出センサ110−1の検出値>熱流束検出センサ110−2の検出値+α」
となった場合に、熱流束検出センサ110−1と熱流束検出センサ110−2との間に液面があると判定しても良い。この場合、冷媒漏れ検知部300は、高さ方向に隣接する2つの熱流束検出センサ(熱流束検出センサ110−1、110−2)により検出された2つの熱流束検出値の差が、閾値α(所定の値の一例)を超えるかどうかに基づいて、冷媒の液面位置を検出することになる。
実施の形態1の冷媒状態判定装置100によれば、冷媒漏れ検知部300を用意し、熱流束検出センサを液溜に貼るだけで液面を検出できる。このため、特別な設置スペースを必要とすることなく省スペースで、且つ液溜等の冷媒回路部品に特別な加工を施すことなく液溜503外部から液面検知が可能であり、既存の装置にも容易に後付けできる。また、熱流束検出センサは特別高価なものではないので、低価格で液面を検知できるメリットもある。また、冷媒漏れを早期に発見することが可能となり、常に省エネ性の高い運転が可能となる。
以上の実施の形態1では、圧縮機、凝縮器、膨張機構、蒸発器、液溜を備え、液溜の外部に熱流束検出手段を高さ方向に複数個並べて設置し、熱流束検出手段の検出値から、液面の位置を検知する冷媒状態判定システム1000を説明した。
実施の形態2.
次に図4、図5を参照して、実施の形態2の冷媒状態判定システム1000を説明する。
実施の形態2の冷媒状態判定システム1000は、冷媒状態判定装置100の熱流束検出センサ110が第一の温度検出部111を備えた構成である。この第一の温度検出部111の検出温度に基づき、実施の形態1で述べた液面判定に使用する「閾値α」を補正する。
「閾値α」は、以下のように補正することができる。図4に示すように、熱流束検出センサ110は、周囲空気温度が測定可能な第一の温度検出部111(周囲空気温度検出部)を備えている。一方、図5に示すように、冷媒状態判定装置100は、さらに、冷媒回路に配置される冷媒飽和圧力検出部210と冷媒温度検出部220とを備えている。冷媒飽和圧力検出部210と冷媒温度検出部220とは、液溜流入口503−1の手前に設置されている。冷媒漏れ検知部300は、第一の温度検出部111が検出した周囲空気温度と冷媒温度検出部220の検出した冷媒温度とから「閾値α」を決定しても良い。例えば、冷媒漏れ検知部300は、冷媒温度検出部220の検出した冷媒温度と、第一の温度検出部111の検出した熱流束検出センサの周囲空気温度との差が大きい場合は現在の「閾値α」を大きくする方向に補正し、冷媒温度と周囲空気温度との差が小さい場合はαを小さくする方向に補正する。この閾値αの補正によって誤判定を抑制し精度の良い判定が可能となる。
(冷媒量の算出)
また、冷媒漏れ検知部300は、熱流束検出センサ110によって検出された液面位置から冷媒の体積を算出する場合、実施の形態1と同様に、次のように算出する。冷媒漏れ検知部300は、冷媒飽和圧力検出部210と冷媒温度検出部220を備えているが、まず熱流束検出センサ110によって検出された液面位置から冷媒の体積を算出する。そして、冷媒漏れ検知部300は、冷媒飽和圧力検出部210と冷媒温度検出部220とから液冷媒密度を算出し、この液冷媒密度と液面位置から算出した冷媒の体積とから、液溜めに貯留している冷媒量を算出する。なお、熱流束検出センサ110、冷媒飽和圧力検出部210、冷媒温度検出部220により検出すべきデータ以外の冷媒量計算に必要なデータ(液溜503の形状を示す冷媒槽形状データなど)は、記憶部310に予め格納されている。
以上の実施の形態2では、液溜内の冷媒温度を測定する冷媒温度検出手段を備え、熱流束検出手段は、周囲空気温度を検出する第一の温度検出手段を備え、冷媒温度検出手段の検出値と第一の温度検出手段の検出値との差から、液面検知判定の閾値αを変化させる冷媒状態判定システム1000を説明した。
実施の形態3.
図6を参照して実施の形態3を説明する。実施の形態3は簡易な構成とした熱流束検出センサ120に関する。熱流束検出センサについては、一般に市販されている熱流束センサを用いても良いが、図6に示す簡易構造の熱流束検出センサ120を用いてもよい。図6の熱流束検出センサ120は、第二の温度検出部121(底面側温度検出部)と、第三の温度検出部122(上面側温度検出部)と、熱伝導率の低い熱抵抗部材123とを備えている。
(熱流束検出センサ120の構造)
上記のように、熱流束検出センサ120は、第二の温度検出部121、第三の温度検出部122、熱抵抗部材123を備えている。熱抵抗部材123は、底面121−1と、底面121−1から厚みぶん離れた上面122−1とを有する板状体であり、液溜503の外郭部材の熱伝導率よりも低い熱伝導率の断熱材である。例えば熱抵抗部材123の熱伝導率は液溜503の外郭部材の熱伝導率よりも3桁程度小さく、0.1W/(m・K)以下である。第二の温度検出部121(底面側温度検出部)は、底面121−1に接触して取り付けられ、温度を検出可能である。底面121−1側は液溜503の外郭側に取り付けられる。第三の温度検出部122(上面側温度検出部)は、上面122−1に接触して取り付けられ、温度を検出可能である。上面122−1側は周囲空気側である。
(簡易型の熱流束検出センサ120の機能)
図6の構成の熱流束検出センサ120については、液溜503の外周(外郭)に接触する第二の温度検出部121は、液溜外郭の熱伝導率が大きいため、気相部、液相部によらず同じ温度が検出される。そこで、第二の温度検出部121と第三の温度検出部122との間に、熱伝導率の低い熱抵抗部材123を挟むことで、気相部と液相部との間で、第三の温度検出部122の検知温度に差が生じる。これにより、冷媒の気相部、液相部を判定できる。
すなわち、実施の形態1で述べたように、
「液相部の熱流束<気相部の熱流束」
である。このため、液溜503側の第二の温度検出部121の検出温度と、第三の温度検出部122との検出温度との検出温度差が次のようになる。
すなわち、
「液相部の検知温度差>気相部の検知温度差」
となる。冷媒漏れ検知部300は、熱流束検出センサ120による検知温度差から、液面位置を判定することができる。
例えば、第二の温度検出部121および第三の温度検出部122として熱電対などの安価な温度測定手段を用いることで、一般に市販されている熱流束センサよりも更に廉価にすることが出来、コスト削減となる。
以上の実施の形態3では、熱流束検出手段が、第二の温度検出手段と第三の温度検出手段と熱抵抗部材とからなり、熱抵抗部材は第二の温度検出手段と第三の温度検出手段との間に配置された冷媒状態判定システム1000を説明した。
実施の形態4.
図7を参照して実施の形態4の熱流束検出センサ130を説明する。熱流束検出センサ130は、実施の形態3で述べた熱流束検出センサ120が、さらに、熱を発する発熱体131を備えた構成である。図7に示す自己発熱型の熱流束検出センサ130は、第二の温度検出部121(液溜503側は温度略一定)と第三の温度検出部122との温度差を大きくして検知精度を向上させようとする構成である。冷媒と周囲空気温度の差が小さい場合は、熱流束の差が小さくなり、検知精度が低下する可能性がある。このような場合、図7のように抵抗などの発熱体131を設けて熱抵抗部材123加熱することで熱流束を強制的に大きくすることができ、検知精度が向上する。ただし、この場合は、熱の流れが逆となるため、蒸発を伴う液相部のほうが熱流束が大きくなる。つまり、
「液相部の熱流束>気相部の熱流束」
となり、
「液相部の検知温度差<気相部の検知温度差」
となる。
実施の形態5.
次に図8〜図10を参照して実施の形態5の冷媒状態判定システム1000を説明する。実施の形態5では冷凍サイクル装置500が液溜503を備えず、アキュムレータ512を備えている。そして熱流束検出センサは、液溜503に設置されたのと同様の状態でアキュムレータ512に設置され、アキュムレータ512内の冷媒の液面、あるいは、オイル層を検出する。
以上の実施の形態1〜4では、図1に示すような液溜503内の液面検知について述べてきた。この実施の形態5では、図8に示すように、冷凍サイクル装置500の冷媒回路は、圧縮機501、凝縮器502、膨張機構504、蒸発器505、アキュムレータ512、高圧液管8、低圧ガス管9からなる。冷媒回路は、蒸発器505の出口と圧縮機501の吸入口とを接続する流路の途中に配置されたアキュムレータ512を備えている。この構成において、冷媒状態判定装置100は、冷媒回路のアキュムレータ512の液面を検知する。アキュムレータ512の場合は、低圧側となるため、周囲空気よりも冷媒温度が低くなり、液溜503の場合とは熱の流れる方向が異なる。この場合は、蒸発を伴う液相のほうが気相よりも熱伝達率が大きく、
「液相部熱流束>気相部熱流束」
となり、
「液相部の検知温度差<気相部の検知温度差」
となるため、液面位置の検出が可能である。
アキュムレータ512内も、下に液相冷媒、上に気相冷媒が溜まるので、図3に示すように、上下の熱流束を比較していくことで、液面位置が検出可能となり、貯留している液冷媒の量が推算可能となる。
図9に示す冷凍サイクル装置500は、複数の熱流束検出センサ110、冷媒漏れ検知部300に加え、さらに、冷媒飽和圧力検出部210、冷媒温度検出部220を備えている。冷媒飽和圧力検出部210、冷媒温度検出部220は、アキュムレータ512から圧縮機501の吸入口に向かう吸入配管の途中に配置されている。
(冷媒量の算出)
図9に示すように、冷媒飽和圧力検出部210、冷媒温度検出部220を備えた冷媒回路において、図5の場合と同様に、冷媒漏れ検知部300は、熱流束検出センサ110によって検出された液面位置から冷媒の体積を算出し、冷媒飽和圧力検出部210と冷媒温度検出部220との検出値から液冷媒密度を算出し、この液冷媒密度と液面位置から算出した冷媒の体積とから、アキュムレータ512内に貯留されている冷媒量を算出できる。
(オイル層の検出)
また、冷媒漏れ検知部300は、アキュムレータ512内に溜まっているオイルの熱伝達と、液相冷媒の熱伝達と、ガス冷媒の熱伝達との違いを利用して、アキュムレータ内に溜まっているオイル量の検知(オイル層の検知)も可能である。冷媒漏れ検知部300は、熱流束検出センサ110、冷媒飽和圧力検出部210、冷媒温度検出部220による検出情報以外に必要なデータは記憶部310に予め保有している。
例えば、
「液冷媒密度>オイル密度>ガス冷媒密度」
となる場合は、図10に示すように、アキュムレータ512の下層に液冷媒、中間層にオイル、上層にガス冷媒が溜まる。このため、冷媒漏れ検知部300が複数の熱流束検出センサ110を介して、高さ方向の熱流束の違いを検出し、比較することで、オイルの体積(オイル層の一例)も判別可能である。
例えば、
「液冷媒部熱流束>オイル部熱流束>ガス冷媒部熱流束」
であれば、冷媒漏れ検知部300は、下部の熱流束に対して熱流束が小さくなる箇所がオイルの最下面と判定し、小さくなった熱流束が更に小さくなった箇所をオイルの最上面として、オイルが存在する範囲を判断する。これにより、冷媒漏れ検知部300はアキュムレータ512内に溜まっているオイル量を算出できる。
冷媒漏れ検知部300がアキュムレータ512内に貯留しているオイル量を検知し、圧縮機501内のオイル残留量を推算することで、圧縮機501の保護、保守を行うことが可能となる。
以上の実施の形態5では、圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器、アキュムレータを備え、アキュムレータの外部に熱流束検出手段を高さ方向に複数個並べて設置し、熱流束検出手段の検出値から、液冷媒の液面位置を検知するシステムを説明した。
また以上の実施の形態5では、熱流束検出手段による液面検知結果より、アキュムレータ内の冷媒量を推算する冷媒状態判定システム1000を説明した。
実施の形態6.
次に図11、図12を参照して実施の形態6を説明する。実施の形態6は、冷媒漏れ検知部300が、冷媒の乾き度を算出する実施形態である。
図11に示すように、圧縮機501、凝縮器502、膨張機構504、蒸発器505からなる冷媒回路の圧縮機501の吸入側に接続された吸入配管上に、熱流束検出センサ110が配置されている。冷媒漏れ検知部300は、熱流束検出センサ110による熱流束検出値から、冷媒の乾き度を検出する。
図12は、冷媒の乾き度と熱流束との関係を示すグラフである。冷媒の乾き度と熱流束との関係は、図12に示すようになる。乾き度が高いほど熱流束が高くなり、乾き度1付近になると急激に熱流束が低下する。この特性を利用することで、冷媒漏れ検知部300は熱流束検出センサ110の検出結果から、冷媒の乾き度を検出できる。
吸入配管513における冷媒の乾き度を検出することで、圧縮機への液バックを抑制するための保護制御が可能となる。
以上の実施の形態6では、圧縮機、凝縮器、膨張機構、蒸発器を有し、且つ、冷媒と周囲空気との間の熱流束を検出する熱流束検出手段を備え、この熱流束検出手段の検出値から冷媒の状態を判断する冷媒状態判定システム1000を説明した。
以上の実施の形態1〜6では冷媒状態判定システム1000及び冷媒状態判定装置100を説明した。冷媒状態判定装置100については、熱流束検出センサ、冷媒漏れ検知部の各動作を各工程と把握することで、冷媒液面位置の検出方法としてとらえることもできる。
100 冷媒状態判定装置、110,120,130 熱流束検出センサ、111 第一の温度検出部、121 第二の温度検出部、122 第三の温度検出部、123 熱抵抗部材、131 発熱体、210 冷媒飽和圧力検出部、220 冷媒温度検出部、300 冷媒漏れ検知部、310 記憶部、500 冷凍サイクル装置、501 圧縮機、502 凝縮器、503 液溜、504 膨張機構、505 蒸発器、506 凝縮器用送風機、507 蒸発器用送風機、508 高圧液配管、509 低圧ガス配管、512 アキュムレータ、513 吸入配管、1000 冷媒状態判定システム。

Claims (3)

  1. 冷媒の状態を判定する冷媒状態判定装置において、
    圧縮機、凝縮器、膨張機構、蒸発器がこの順に配管で接続されて冷媒を循環して熱交換を行う冷凍サイクル装置における冷媒流路の途中の所定の配置箇所に配置され、冷媒と周囲空気との間の熱流束を検出する熱流束検出センサと、
    前記熱流束検出センサによって検出された熱流束検出値に基づいて、前記配置箇所における冷媒の状態を判定する判定部と
    を備え、
    前記冷凍サイクル装置は、
    前記冷媒流路の途中に配置されて気液二相の冷媒を溜める冷媒槽を備え、
    前記冷媒状態判定装置は、
    複数の前記熱流束検出センサを備え、
    前記複数の熱流束検出センサは、
    前記冷媒槽の外郭において前記冷媒槽の高さ方向に並べて設置され、
    前記判定部は、
    前記複数の熱流束検出センサのそれぞれによって検出されたそれぞれの熱流束検出値に基づいて、前記冷媒槽に溜められた液状の冷媒の液面位置を検出し、
    前記冷凍サイクル装置は、前記冷媒槽として、
    前記蒸発器の出口と前記圧縮器の吸入口とを接続する流路の途中に配置されたアキュムレータを備え、
    前記判定部は、
    前記複数の熱流束検出センサのそれぞれによって検出されたそれぞれの熱流束検出値に基づいて前記アキュムレータ内に溜められた液状のオイル層を検出し、検出されたオイル層から前記オイル層に相当するオイルの量を算出することを特徴とする冷媒状態判定装置。
  2. 冷媒の状態を判定する冷媒状態判定装置において、
    圧縮機、凝縮器、膨張機構、蒸発器がこの順に配管で接続されて冷媒を循環して熱交換を行う冷凍サイクル装置における冷媒流路の途中の所定の配置箇所に配置され、冷媒と周囲空気との間の熱流束を検出する熱流束検出センサと、
    前記熱流束検出センサによって検出された熱流束検出値に基づいて、前記配置箇所における冷媒の状態を判定する判定部と
    を備え、
    前記冷凍サイクル装置は、
    前記冷媒流路の途中に配置されて気液二相の冷媒を溜める冷媒槽を備え、
    前記冷媒状態判定装置は、
    複数の前記熱流束検出センサを備え、
    前記複数の熱流束検出センサは、
    前記冷媒槽の外郭において前記冷媒槽の高さ方向に並べて設置され、
    前記判定部は、
    前記複数の熱流束検出センサのそれぞれによって検出されたそれぞれの熱流束検出値に基づいて、前記冷媒槽に溜められた液状の冷媒の液面位置を検出し、
    前記判定部は、
    それぞれの熱流束検出センサによって検出されたそれぞれの熱流束検出値のうち前記高さ方向に隣接する2つの熱流束検出センサにより検出された2つの熱流束検出値の差が、所定の値を超えるかどうかに基づいて、冷媒の液面位置を検出し、
    前記冷媒状態判定装置は、さらに、
    前記冷媒槽の冷媒流入口の手前に設置されて前記冷媒槽に流れ込む冷媒の温度を検出する冷媒温度検出部を備え、
    前記複数の熱流束検出センサのそれぞれの熱流束検出センサは、
    周囲空気の温度を検出する周囲空気温度検出部を備え、
    前記判定部は、
    前記冷媒温度検出部によって検出された冷媒温度と、それぞれの熱流束検出センサの周囲空気温度検出部によって検出されたそれぞれの周囲空気の温度との差に基づいて、前記所定の値を補正することを特徴とする冷媒状態判定装置。
  3. 前記判定部は、
    前記冷媒槽の形状を示す冷媒槽形状データを格納した記憶部を備えると共に検出された前記液面位置と前記冷媒槽形状データとに基づいて、前記冷媒槽に存在する液状の冷媒量を算出することを特徴とする請求項記載の冷媒状態判定装置。
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