JP5252851B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置に関し、特に、照射方向の調整技術に特徴のある撮像装置に関する。
従来この種の撮像装置の補助照明装置に関して、特許文献1には、照明用ランプを取り付けた照明用ホルダを、カメラ用ホルダとは独立に方向を設定できる機構が提案されている。また、特許文献1には、照明用ホルダの方向を、ケースの外部から調節可能な調節ネジにて設定する機構が提案されている。
また、特許文献2に開示されているように、被写体の距離と撮影焦点距離とから赤目ランプの光軸補正とズーム補正を行う技術も知られている。
また、特許文献3には、技術赤外光投光部と赤外光受光部とによって測距される自動焦点機構と、焦点距離可変機構と、赤外光投光部の前側に配置された可変頂角プリズムとを有する構成が提案されている。そして、駆動手段によって、可変頂角プリズムの頂角αを調整可能し、変更された焦点距離に対応して、可変頂角プリズムの頂角αを調整して、赤外光の照射方向を修正する。このことで、ファインダー画面上での表示部の位置と赤外光の実際に照射されている位置とが常に合致させる。
特開平11−341317号公報 特開平9−197503号公報 特開平6−82685号公報
上記特許文献1においては、照明ランプとカメラをそれぞれ独立して取り付けることが可能となり、またケースの外部から照明の向きを調整できるので、カメラに対して照明の位置を自由に成すことは可能となった。
しかし、カメラが、例えば、可変焦点タイプであり、遠くの被写体をズ−ムアップして撮影する際などは、照明光が遠くまで届かないという問題が生じる。これに対して、照明光学系をカメラに連動させて照射角を可変に成すことが考えられるが、これに関する技術的な開示は成されていない。
また、上記特許文献2は、ストロボ照射による所謂赤目写真への対策のため、ストロボ撮影に際して予備発光する赤目ランプをズーム構成とするとともに、その照射角度と照射方向を、撮影レンズの焦点距離及び被写体距離から制御するものである。しかし、このような構成にすると装置の大型化、コスト上昇を招くという問題が生ずる。
更に、上記特許文献3においては、赤外光自体は照射角度を可変に成しておらず、照射角度可変機構と調整機構に関する技術的開示は成されていない。
本発明の目的は、照射方向の調整を容易にし、組立工数を低減してコスト低減を図ることができる撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る撮像装置は、被写体を撮影する撮影光学系と前記被写体に照明光を照射する補助照明装置とを備え、前記照明光の照射角度が前記撮影光学系の撮影画角と連動する撮像装置であって、前記撮影光学系の撮影画角と前記補助照明装置の照射角度の連動を解除する連動解除手段と、前記連動解除手段により前記撮影画角と前記照射角度の連動が解除されると、前記撮影光学系をワイド状態にすると共に、前記補助照明装置をテレ状態にする制御手段と、ワイド状態にある前記撮影光学系の撮影領域内で、テレ状態にある前記補助照明装置の照明領域が、テレ状態での前記撮影光学系の撮影領域と重なるように、前記補助照明装置の光軸調整する光軸調整手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の撮像装置によれば、照射方向の調整を容易にし、組立工数を低減してコスト低減を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置としての監視カメラの外観斜視図である。
図1において、監視カメラ本体1は、架台2のターンテーブル3により、水平方向に回動自在に支持されている。またチルト支持腕4により垂直方向に回転自在に支持されている。
ターンテーブル3は、図外の減速ギアを介したモータなど、公知の駆動機構が組み込まれ、監視カメラ本体1の水平方向回転、即ち、パンニング駆動が行われる。また、チルト支持腕4の内部にも図外の減速ギアを介したモータなど公知の駆動機構が組み込まれ、カメラ本体の垂直方向の回転、即ち、チルト駆動が行われるようになっている。
撮影レンズ鏡筒5は、公知のズーム機構が組み込まれて撮影画角を可変することが可能となっている。補助照明の照射開口部6の内部には、例えば、赤外照明を適宜照射できる照明光学系が組み込まれている。
図2は、図1の監視カメラの撮影光学系の構成図である。
図2において、撮影光学系は、先端に固定された正の屈折力を有する第一レンズ群7と、負の屈折力を有し、図中破線矢印のごとく変倍に伴い光軸に沿って駆動される第二レンズ群8とを備える。
また、撮影光学系は、正の屈折力を有し、図中破線矢印のごとく変倍に伴い光軸に沿って駆動される第三レンズ群9、被写界の輝度に応じて開口面積を適宜制御し、適正露光を得るための絞り10を備える。また、撮影光学系は、絞り10の後部に固定された正の屈折力を有する第四レンズ群11を備える。CCD12は、撮影光学系により結像された像(映像)信号を電気信号に変換する機能を有している。
第二レンズ群8は、公知のステッピングモータ13により回転される送りねじ14により光軸方向に進退する。また、第三レンズ群9も同様に、公知のステッピングモータ15により回転される送りねじ16により光軸方向に進退する。この動きにより、撮影画角を適宜変更してズーミング撮影が行われることが可能となっている。
絞り10は、これも公知のモータ17によりその開口量が制御され、適正露光の撮影を可能としている。
図3は、本発明の実施の形態に係る補助照明装置の構成図である。
本補助照明装置は、撮影方向の調整が可能な撮像装置(図1の監視カメラ本体1)に取り付けられた状態で、撮像装置の撮影対象物を照明(照射)する。
図3において、複数の赤外発光LED18は、実装基板19上に固定され、素子保持枠20に固定されている。素子保持枠20の被写体側(図の左側)には、第一の光学素子であるズーム固定パネル21が組み込まれている。
ズーム固定パネル21は、素子保持枠20に固定された押さえバネ22により、素子保持枠20の座面20aに押接されている。圧縮バネ23は、ズーム固定パネル21を、押さえバネ22の押圧力による摩擦力に抗して光軸垂直方向に付勢する。
光軸調整ネジ24は、素子保持枠20に螺合するとともに、補助照明装置の筐体25の外から、光軸調整ネジ24の調整つまみ部(端部の鍔部)を回転することで、光軸直角方向にその先端が進退する。ここで、光軸調整ネジ24は、光軸調整手段として機能する。
光軸調整ネジ24の進行(図の上方への移動)により、ズーム固定パネル21は、圧縮バネ23のバイアス力による図中下方向への移動付勢力に抗してその一端部21aが図の上方に押圧駆動される。このようにズーム固定パネル21は、光軸調整ネジ24の回転量に応じて光軸直角方向に移動することが可能となっている。そして同じような機構が紙面垂直方向に対しても調整可能なようにもう一つの調整機構が組み込まれている。
ズーム移動パネル26は、ズーム固定パネル21の前面に位置し光軸に沿って進退する。この際、嵌合部26aは、筐体25に支持されたガイド軸27に摺動自在に保持され、更に、公知のモータ(照射角独立駆動手段)28によって回転される送りねじ29の作用により、光軸に沿って進退する。この結果、赤外発光LED18から投射された赤外光線は、撮影レンズの画角に応じて照射範囲が変化する。
ここで、ズーム固定パネル21、ズーム移動パネル26は、照射角可変手段として、機能し、また、照射状態を調整する照射調整手段として機能する。光学要素としてのズーム固定パネル21、ズーム移動パネル26は、赤外発光LED18の前方(図の左側)に配置されている。光学要素は、照射光を集光または分散させる作用を有する。
図4は、図3の補助照明装置の照射範囲を説明するための図である。
具体的には、ズーム移動パネル26がモータ28により回転される送りねじ29により光軸方向に駆動制御された時の補助照明装置の照射範囲を説明するための図である。
図4中、(a)に示すTELE(テレ)においては、ズーム移動パネル26及びズーム固定パネル21の間隔が狭まった状態にあるため、所謂、平板ガラスが赤外発光LED18の前面に配置されたものとほぼ同等であり、LED素子の持つ配光とほぼ等しい。
本実施の形態に使われているLED18は、反射タイプのLEDであり、素子裏面に形成された略放物形状を成した反射傘の作用により、ほぼ平行光が照射される素子であり、図中破線で示したような光が被写体に向けて照射される。
このような照射光学系にすることで光をより有効利用することができるため、テレ状態でより光を集光して遠くまで届かせることが可能である。
図4中、(b)に示すWIDE(ワイド)においては、ズーム移動パネル26が送りねじ29の作用により、図中左方に繰り出され、ズーム固定パネル21との間隔が開いた状態となっている。
この状態においては、LED18からほぼ平行光で射出した光が、ズーム固定パネル21の凸レンズ部21b、ズーム移動パネル26の凹レンズ部26bで屈折されて、図中破線のように、拡散した光となってワイド状態の被写界を照射することが可能となっている。
図5は、図1の監視カメラの制御ブロック図である。
図5において、監視カメラ本体1の内部には、撮影光学系30が、モータ駆動回路31及び映像信号処理部32を介して中央演算処理装置(制御手段)35に接続されている。補助照明装置33は、駆動回路34を介してこれも中央演算処理装置35と接続されている。
この状態で、モニタ管理者などの手動操作により、図中制御信号線を介して、ズーム操作が行われると、前述のごとく、撮影光学系30のズーム機構が駆動され、撮影画角が変化する。またこれに伴って、補助照明装置33も照射角を可変するため、前述のようにズーム移動パネル26が駆動操作されて、照射角度が可変する。
更に、モニタ管理者の操作により、監視カメラ本体1は、チルトモータ36及びパンニングモータ37により被写体を追尾してパンチルト撮影を行うことが可能となっている。
監視カメラ本体1は、更に、撮像フレーム信号などの一時記憶場所であるメモリ38、公知の磁気テープまたは固体メモリやハードディスクなどで構成された映像記録部39、公知の液晶モニタなどで構成された映像表示部40を備える。また、外部の電源供給源からの電力を受けて、前記中央演算処理装置に電力を供給するための電源回路41、制御信号や映像信号を授受する信号ケーブルを備えている。
連動解除スイッチ42の作用により、撮影光学系30と補助照明装置33の連動が解除されて、撮影光学系30はWIDE状態に、そして補助照明装置33はTELEの状態に制御される。
図6は、図1の監視カメラにおいて、ある被写体距離におけるWIDE撮影領域(破線部)とTELE撮影領域(実線部)を表した図である。
例えば、10m先の被写界あるとする。図中、ハッチングが施された円形部は、補助照明装置33がTELE状態にあるとき、10m先の被写界において照明可能な領域(TELE時補助照明位置)である。
通常撮影時においては、TELE撮影領域の範囲を拡大観察している状態のため、監視カメラ本体1が最初に組み立てられ、補助照明装置33もTELE状態にしてしまうと、撮影領域から逸脱している補助照明装置33の照明位置判別できない。
そして、その調整に際して、先ず適当な方向に光軸調整の補正を行って、その位置をTELE撮影領域内に入れる必要があるので、組立工数が増大し大幅なコスト上昇を招いてしまう。
しかしながら、本発明の実施の形態に示すように、撮影光学系30をWIDE状態にしておいて、補助照明装置33をTELEにして、その照明位置を観察すると、図6の破線つまりWIDE状態の被写界内に補助照明装置33の照明位置が入っている。このことで、容易に補助照明光装置33の照明位置を判別することができる。
例えば、この監視カメラの撮影レンズ焦点距離が35mmフィルムのレンズ換算で47mm〜1200mmであるとすると、水平方向の画角はWIDEで42°、TELEで1.7°である。
仮に、補助照明装置33のTELE状態の水平画角が10°程度であるとすると、部品公差のばらつきを考えても、光軸方向に向けて設計された光学系がWIDE画角42°を逸脱することは考え難い。仮に、補助照明光装置33の照明位置が見つけられないときは、素子の不良などを考えることが先決となり、不良原因の究明も簡単に行うことができるようになる。
図6に示す、WIDE状態(ワイド状態)の被写界を観察しつつ、TELE状態(テレ状態)照明位置を目視しながら、図3で説明した光軸調整ネジ(光軸調整手段)24を回転させて照明位置がTELEの撮影領域に重なるように調整を行う。即ち、撮影画角の中心に照明光が一致するよう調整を行う。このことで、簡単に組立作業を行うことができる。
図7は、図3の補助照明装置におけるズーム固定パネルを光軸調整ネジにより偏芯(上下移動)させて投光軸が変化している状態を表した図である。
図7のように、ズーム固定パネル21が光軸調整ネジ24により、図中上方に偏移されると、補助照明装置33の光軸は、図中一点鎖線で示したように上向きになる。前述のように、紙面垂直方向に関しても同様な調整機構が組み込まれているので、補助照明の照明位置を上下左右に振って、前述のようにTELEの撮影領域を覆うように調整が行われる。
以上、本発明の補助照明装置33の照明位置調整手法に関して詳述したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、赤外発光LED18が実装された実装基板19を公知の方法で光軸直角方向に偏芯させたり、また、ズーム移動パネル26を支持しているガイド軸27を傾けるなどの手法を取ることも可能であることは言うまでもない。
本発明の実施の形態に係る撮像装置としての監視カメラの外観斜視図である。 図1の監視カメラの撮影光学系の構成図である。 本発明の実施の形態に係る補助照明装置の構成図である。 図3の補助照明装置の照射範囲を説明するための図である。 図1の監視カメラの制御ブロック図である。 図1の監視カメラにおいて、ある被写体距離におけるWIDE撮影領域(破線部)とTELE撮影領域(実線部)を表した図である。 図3の補助照明装置におけるズーム固定パネルを光軸調整ネジにより偏芯させて投光軸が変化している状態を表した図である。
符号の説明
1 監視カメラ本体
2 架台
3 ターンテーブル
4 チルト支持腕
5 撮影レンズ鏡筒
6 補助照明の照射開口部
7 第一レンズ群
8 第二レンズ群
9 第三レンズ群
10 絞り
11 第四レンズ群
12 CCD
13 ステッピングモータ
14 送りねじ
15 ステッピングモータ
16 送りねじ
17 モータ
18 赤外発光LED
19 実装基板
20 素子保持枠
21 ズーム固定パネル
22 押さえバネ
23 圧縮バネ
24 光軸調整ネジ
25 筐体
26 ズーム移動パネル
27 ガイド軸
28 モータ
29 送りねじ
30 撮影光学系
31 モータ駆動回路
32 映像信号処理部
33 補助照明装置
34 駆動回路
35 中央演算処理装置
36 チルトモータ
37 パンニングモータ
38 メモリ
39 映像記録部
40 映像表示部
41 電源回路
42 連動解除スイッチ

Claims (3)

  1. 被写体を撮影する撮影光学系と前記被写体に照明光を照射する補助照明装置とを備え、
    前記照明光の照射角度が前記撮影光学系の撮影画角と連動する撮像装置であって、
    前記撮影光学系の撮影画角と前記補助照明装置の照射角度との連動を解除する連動解除手段と、
    前記連動解除手段により前記撮影画角と前記照射角度との連動が解除されると、前記撮影光学系をワイド状態にすると共に、前記補助照明装置をテレ状態にする制御手段と、
    ワイド状態にある前記撮影光学系の撮影領域内で、テレ状態にある前記補助照明装置の照明領域が、テレ状態での前記撮影光学系の撮影領域と重なるように、前記補助照明装置の光軸を調整する光軸調整手段と、を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記補助照明装置は、
    前記照明光を発光する発光手段と、
    前記発光手段の前記被写体側に、前記発光手段の光軸方向に垂直な方向に可動に配置された第1の光学要素と、
    前記第1の光学要素の前記被写体側に、前記発光手段の光軸方向において前記第1の光学要素との間の距離を調整可能に配置された第2の光学要素と、を有し、
    前記制御手段は、前記発光手段の光軸方向における前記第1の光学要素と前記第2の光学要素との間の距離を調整することによって前記補助照明装置をテレ状態とし、
    前記光軸調整手段は、前記発光手段の光軸方向に垂直な方向における前記第1の光学要素の位置を調整することにより、前記照明位置を調整することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記発光手段は、前記照明光として平行光を出射し、
    前記第1の光学要素は凸レンズであり、前記第2の光学要素は凹レンズであり、
    前記補助照明装置のテレ状態は、前記第1の光学要素と前記第2の光学要素とを近接させて、前記第1の光学要素の凸面と前記第2の光学要素の凹面との間の隙間が狭まった状態であり、
    前記補助照明装置のテレ状態では、該補助照明装置から出射される照明光の配光は、前記発光手段から出射される照明光の配光に等しいことを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
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