JP2014115318A - 補助光投光装置および補助光投光方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来よりも簡易な装置構成で所定パターンの補助光を投光することのできる補助光投光装置を提供する。
【解決手段】補助光光源11と、補助光光源11からの光を反射しつつ、回動するミラー13と、補助光光源11を点滅させつつ、点滅における点灯時間および/または消灯時間を変えることで、補助光光源11からの光をミラー13に反射させた光のパターンの幅を変更する制御部23と、を有することを特徴とする補助光投光装置1。
【選択図】図1
【解決手段】補助光光源11と、補助光光源11からの光を反射しつつ、回動するミラー13と、補助光光源11を点滅させつつ、点滅における点灯時間および/または消灯時間を変えることで、補助光光源11からの光をミラー13に反射させた光のパターンの幅を変更する制御部23と、を有することを特徴とする補助光投光装置1。
【選択図】図1
Description
本発明は、補助光投光装置および補助光投光方法に関する。
補助光投光装置は、オートフォーカス機能を有するカメラに搭載されており、暗い場所やコントラストの低い被写体に対して光のパターンを投光してオートフォーカス(自動合焦)しやすくする。なお、補助光はAF補助光と称されることもある。
このような光のパターンを投光する従来の補助光投光装置としては、オートフォーカス動作に必要な焦点検出専用ラインセンサの画素の並び方向に対して複数回横断するように走査されるか、またはラインセンサの並び方向に沿って点滅しながら走査されるように補助光を投光する技術がある(特許文献1)。
また、光を反射する複数のミラーを有して、焦点検出用パターンを、この複数のミラーの傾き角度を制御することで形成する技術がある。この技術では、複数のミラーの傾きを個別に変更、制御することでカメラに装着された撮影レンズの焦点距離に応じて補助光によるパターンを変更可能となっている(特許文献2)。
しかしながら、特許文献1の技術では、補助光を走査するために、発光素子が設けられている可動筒全体の角度を変更しているため、全体を動かすために動力の強い、消費電力の大きなモーターが必要となる。
また、特許文献2の技術では、様々なパターンを投光できるが、複数のミラーの角度を個別に変更する必要があるため、それぞれのミラー角度を個別に制御するための機構がミラーの数だけ必要になる。また、それら複数の機構を個別に制御する必要もある。
このようにこれらの従来技術は、動力の強いモーターが必要であったり、複雑な装置が必要であったりして、装置構成が大型化または複雑化してしまい、コストアップにつながるという問題があった。
本発明の目的は、従来よりも簡易な装置構成で補助光パターンを投光することのできる補助光投光装置およびその方法を提供する。
上記目的を達成するために本発明は、補助光光源と、前記補助光光源からの光を反射しつつ、回動するミラーと、前記補助光光源を点滅させつつ点滅における点灯時間および/または消灯時間を変えて前記補助光光源からの光を前記ミラーに反射させた光のパターンの幅を変更する制御部と、を有することを特徴とする補助光投光装置である。
また、上記目的を達成するために本発明は、補助光光源と、前記補助光光源からの光を反射しつつ、回動するミラーと、を有する補助光投光装置を用いて、前記補助光光源を点滅させつつ点滅における点灯時間および/または消灯時間を変えて前記補助光光源からの光を前記ミラーに反射させた光のパターンの幅を変更することを特徴とする補助光投光方法である。
本発明によれば、補助光光源からの光をミラーの回動によって反射させ、投光される光のパターンは、補助光光源からの光を点滅させつつ、その点滅における点灯時間および/または消灯時間を変えることで作るため、装置構成が従来よりも簡易なものになる。したがって、従来よりも装置コストを削減することができる。また、小型、軽量化にも寄与することができる。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる。
図1は、本発明を適用した補助光投光装置を搭載したカメラの構成を説明するためブロック図である。
本実施形態で例示するカメラ2は、レンズ交換式のミラーレスカメラであり、カメラ本体20にレンズ3が装着されている。
カメラ本体20内には撮像素子21、画像処理部22、制御部23を有する。また、レンズ3内には、複数のレンズからなるレンズ群31と、レンズ群31の位置を変えるためのモーター32、レンズ内各部を制御するレンズ制御部33を有する。
そして、このカメラ本体20に補助光投光装置1が搭載されている。図においては、カメラ本体20の上部に補助光投光装置1を乗せた構造として示しているが、カメラ本体20の筐体内に組み込まれていてもよい。また、図示しないが、カメラ本体20に別途取り付けられるストロボに組み込まれて提供されたり、別途補助光投光装置1単独のアクセサリーとして提供されたりしてもよい。この場合、ストロボやアクセサリーとカメラ本体20とはアクセサリシューやアクセサリー信号端子を介して制御信号のやり取りが行われる。
補助光投光装置1は、補助光光源11、補助光光源11からの光を所定の幅に絞るスリット12(図2参照)、補助光光源11からの光を所定の方向に走査するミラー13、ミラー13を回動させるアクチュエーター14、およびアクチュエーター14を駆動するためのドライバー15を有する。
図2は、補助光光源とミラーの位置関係を説明するための説明図である。
図2は、カメラ2を上から見た概略構成を示しており、補助光光源11からの光がミラー13の側方から入り、ミラー13が水平に回動することで、撮像素子21の水平方向に光(図中の矢印)が走査されるようになっている。また、補助光光源11とミラー13の間にはスリット12が配置されている。
なお、補助光光源11とミラー13の配置は、これに限らず、たとえば、ミラー13の下方から光が入り、光に対してほぼ45度ミラーが傾いて配置されて、ミラー13を水平方向に回動するようにしてもよい。そのほかにも、ミラー13が回動することで補助光光源11からの光が撮像素子21の水平方向に走査されるように配置されていればどのような配置であってもよい。また、図2中のαは、ミラー13を回動させる角度範囲であり、詳しくは後述するがこの角度αによって、投光される光のパターンの水平方向の範囲が決まることになる。
以下各部について説明する。
補助光光源11は、制御部23からの指令により発光する。この補助光光源11としてはたとえば、LEDやレーザダイオードなどが使用できる。
スリット12は、補助光光源11からの光が拡散光であるため、これを一定の幅と長さの筋状の光に制限してミラー13へ投光させるためのものである。これは、後述するように、本実施形態では、補助光パターンとしてストライプパターンを投光するためである。なお、スリット12に代えて、補助光光源11からの拡散光を筋状の光に変換するレンズ(不図示)であってもよい。また、レンズとスリットを共に用いて光の筋の大きさを一定の幅と長さにするようにしてもよい。
ミラー13はアクチュエーター14によって、後述する回動角度範囲内において往復回動する。
アクチュエーター14は、たとえば、ボイスコイルモーター(VCM)、圧電素子、ステッピグモーターなどが使用可能である。これらのアクチュエーター14は、後述するように所定の回動角度、回動速度でミラー13を回動させる動力となる。本実施形態では、アクチュエーター14は、ミラー1枚を回動させるだけでよいので小型軽量のものを使用することができる。
ドライバー15は制御部23からのミラー駆動信号に応じて、アクチュエーター14を動作させるために必要な電圧および電流をアクチュエーター14に供給する。たとえば、アクチュエーター14としてVCMを用いた場合は、制御部23からの指令によりドライバー15がミラー13を回動させるために必要な電流をVCMのボイスコイルに供給する。また、アクチュエーター14として圧電素子を用いた場合は、ドライバー15から電圧が供給される。また、ステッピングモーターの場合には、電流がドライバー15からステッピングモーターに与えられることになる。
カメラ本体20内の制御部23は、たとえばCPUであり、ここでは、カメラ本体20の動作とともに、補助光投光装置1の制御も行っている。なお、補助光投光装置1がストロボやアクセサリー(これらすべてを含めてアクセサリーなどと称する)として提供される場合には、それらの内部に補助光投光装置専用の制御部(CPU)を設けることにしてもよいし、あらかじめこのようなアクセサリーなどが取り付けられることを想定して、本実施形態のようにカメラの制御部が兼ねるようにしてもよい。
この制御部23は、補助光光源11を点滅するように制御しており、これによりミラー13によって走査された光のパターン(明暗のストライプパターン)となるようにしている。また、制御部23は、補助光光源11の点滅中における一回一回のオン時間(点灯時間)を変えることで、レンズ制御部33から焦点距離の信号に応じて、ストライパターンの明暗の幅を変えている。具体的には、レンズ3の焦点距離が長くなると補助光光源11の点滅1回のオン(発光)時間を短くするように制御し、焦点距離が短くなると補助光光源11の点滅1回のオン(発光)時間を長くするように制御する。オフ時間については、常に一定でもよいし、同時に点滅中における一回一回のオフ時間を変えてもよい。
ここでレンズ3内のレンズ群31としては、少なくとも合焦のためのフォーカスレンズを有する。また、ズームレンズの場合はさらに焦点距離を変えるためのズームレンズ群を有する。このようなレンズ群の構成については通常のものであるので詳細な説明は省略する。そして単焦点レンズの場合には、レンズ制御部33(たとえばCPU)は、変更された焦点距離に応じた信号をカメラ本体20の制御部23に送信する。また、ズームレンズの場合、レンズ制御部33(たとえばCPU)は変更された焦点距離(現在の焦点距離)に応じた信号をカメラ本体20の制御部23に送信する。
また、レンズ制御部33は、制御部23からの信号により合焦動作のために、モーター32を制御してフォーカスレンズを移動させる。
ここで、補助光投光装置1を使用したカメラ2全体の動作を説明する。なお、カメラ2による撮影動作は通常のものであるので、撮影動作についての説明は省略し、ここでは補助光投光装置1に関連する動作のみ説明する。
被写体からレンズ3を通して入る光は、撮像素子21にて電気信号に変換されて画像処理部22でデジタルデータとなる。合焦動作においては、たとえばコントラストAFの場合、フォーカスレンズを駆動して、撮像素子21に入ってきた光による画像のコントラストの高くなった位置を合焦点(いわゆるピントがあった点)とする。
このオートフォーカス動作時に、カメラ2は撮影する被写体が暗いと判断した場合、または、コントラストが低く合焦できないと判断した場合、制御部23が補助光投光装置1を動作させて、光のパターンを投光することになる。そして被写体から戻ってくるパターン化された光がボケないようにフォーカスレンズを駆動してオートフォーカス動作が行われる。その後、通常はピントがあった状態でシャッターが切られれば撮影が行われる。
次に制御部23による補助光投光装置1の制御について説明する。
制御部23は、レンズ制御部33から現在のレンズ3の焦点距離情報を受ける。そして、制御部23はレンズ3の焦点距離情報からカメラ2の撮像素子21上に戻ってくるパターンが最適な状態となるように補助光光源11の点灯時間を算出する。これには、焦点距離が長い状態ではパターンの幅が狭くなるように点灯時間を短くし、焦点距離が短い状態ではパターンの幅が広くなるように点灯時間を長くする。
その後、ミラー13の回動を開始するとともに、算出した点灯時間で補助光光源11を点滅させる。
ここで、被写体に投光される光のパターンとレンズ3の焦点距離の関係を説明する。
図3は、APS−Cサイズの撮像素子21で、35mmレンズを使用し、2m先にある平面の被写体に補助光を投光した場合の光のパターンを示す図である。図において、光が当たった部分を明部Lと称する。一方、光が当たっていない部分は暗部Dと称する。なお、図においては、撮像エリア100内全体が薄暗く写っており、補助光パターンの光の当たらない暗部Dは、撮像エリア100内全体(すなわち背景)と同じ明るさとなっている。
ここでAPS−Cサイズの撮像素子21は、水平方向23.4mm、垂直方向16.7mmとする。そして、AFエリア101は撮像素子21の全体の撮影エリア100内の中央部に設定している。
この場合、図3に示すように、撮像素子21のAFエリア101内に20本のパターン(明部L)が入るようにしている。コントラストAFにおいては、光のパターンの明暗差をコントラストとして識別するため、パターンの数(明暗の数)が多いほど合焦しやすくなる。
このコントラストAFを行う際に、補助光を使う場合は被写体が暗いため、撮像素子21に入る光を長い時間捉えるようフレームレートを遅くする。たとえば1/60や1/30で1フレームを構成し、そのフレーム内においてコントラストを測定することになる。そして、この1/60や1/30で1フレーム内の時間で、複数のパターンを1回または複数回投光するように、ミラー13を回動する。
この図ではAFエリア101の水平方向の範囲は約700mmであり、この中に、上記のように約20本のパターンがある。明部Lの1本当たりの幅Wは平均20mm程度、暗部Dの幅Wdは明部Lの約75%程度として15mmとなるようにしている。
スリット12を通過した補助光光源11からの光の幅を1mmと仮定すれば、ミラー13を傾けながら20回分の時間、補助光光源11をオン/オフを繰り返すことで、このような20本のパターンが得られる。このため1回の点滅における点灯時間は、1/30フレームに1回走査すると仮定した場合、平均0.95msec間オン、0.71msec間オフとすればよい。
また、この時のミラー13の回動角度αは、約20°である。ミラー13の回動角度は、下記(1)式より求めた。
ミラーの回動角度α=2×arctan((AFエリアの水平方向の範囲/2)/被写体までの距離) …(1)
なお、ミラー13の回動角度αについての詳細は後述する。
なお、ミラー13の回動角度αについての詳細は後述する。
ここで、光のパターンは、明部Lと暗部Dの幅が非周期的となるようにしている。上記のオン時間は平均値の時間であるから、このオン時間を非周期的に変更することで明部と暗部の幅が非周期的となるようにしている。たとえばオン時間を約10〜90%程度変動させることで、パターンの明部の幅を約1〜90%程度変化させることができる。このオン時間の変化はランダムに行えばよい。また、あえてこのような点灯時間に変化をつけるというよりも、オン、オフのタイミングの精度が低い制御を行うことで、必然的にこのようなパターン幅の変動が起こるようにしてもよい。このようにパターンを非周期的にすることで、合焦動作時における偽検出(偽合焦)の問題を回避することができる(特許文献1および2参照)。
なお、オン時間御変動割合は、上記のような約約10〜90%に限定されるものではないが、あまりにもオン時間が短くなるように変動させると、明部の幅が細くなりすぎて、かえって明暗差が付きにくくなるので好ましくない。
図4は、APS−Cサイズの撮像素子21で、200mmレンズを使用し、2m先にある平面の被写体に補助光を投光した場合の光のパターンを示す図である。図4においても、光が当たった部分が明部Lであり、光が当たっていない部分が暗部Dで背景と同じ明るさである。そして、AFエリア101は図3と同である。
この場合、撮影されたパターンは、AFエリア101内において、幅が広くなってパターン(明部L)の本数が図3に比べて少なくなって、図4においては約5本となっている。なお、写っているパターンの本数は少なくなっているが、2m先の平面被写体に投光されているパターンは図3と同じ大きさである。したがって、ミラー13の回動角度も図3の場合と同じである。
これは、レンズ3の焦点距離が長くなったために画角が狭くなって、被写体が拡大されるため、図3においてはAFエリア101内にのみ入るように投光されたパターンが撮影エリア100全体に入るようになっている。そして、AFエリア101内に入るパターンの数が少なくなっている。
このようにAFエリア101内に入るパターン(明部L)の本数が少なくなると、コントラストを検出するための明暗差のついた部分が少なくなって合焦点を見つけ出しにくくなる。
そこで、本実施形態では、すでに説明したように、このようにレンズ3の焦点距離が長くなる場合には、補助光光源11の点灯時間を短くすることとしている。
図5は、APS−Cサイズの撮像素子21で、200mmレンズを使用し、2m先にある平面の被写体に補助光の点滅の点灯時間を変えて投光した場合の光のパターンを示す図である。点灯時間を図3および図4の場合より短くした。なお、ミラー13の回動角度は図3および図4の場合と同じである。
具体的には、補助光光源11のオン時間を図3および図4の場合の半分の0.475msec、オフ時間も図3および図4の半分の約0.36msecとした。
このようにオン時間およびオフ時間を半分とすることで、図5に示すように、AFエリア101内には、約10本のパターン(明部L)を入れることができる。なお、オフ時間については変えなくてもよい。ただし、その場合、暗部Dの幅は、拡大されたままとなるので、多くの明部LをAFエリア101内に入れるためには、オン時間をさらに短くするとよい。
これにより、レンズ3の焦点距離が長くなった場合でも、オートフォーカス動作時に合焦できやすくすることができる。
なお、オン時間は変えずに、オフ時間を変化させることでも、AFエリア内に入れるパターンの数を変えることができる。具体的には、オン時間はそのままで、焦点距離が長くなればオフ時間(消灯時間)を短くし、焦点距離が短くなればオフ時間(消灯時間)を長くする。
ただし、好ましくはオン時間を変えたほうがよい。これは、オフ時間のみを変えた場合、明部Lと明部Lの間の暗部Dの幅が細くなりすぎて、明部同士がくっついてしまうことがあるためである。特に、焦点距離が長くなって倍率が上がると明部Lが太く明るくなるが(図4参照)、明部Lを変えずに暗部Dだけを細くしてしまうと、暗部Dを発生させるようにごく短いオフ時間をいれても、隣接する明部同士が太くかつ明るいために明部同士がくっ付いて見えてしまう場合があるのである。そうするとパターンにおける明暗差が得られなくなってしまう。この点、オン時間を制御する場合は、オン時間が短くても、細い線状のパターンは必ず現れるし、しかも非周期的に点灯時間を変えているため、太い明部も得られるので、オートフォーカスに使用する明暗差を得やすい。
さらに、好ましくは、図5に示したように、オン時間(点灯時間)とオフ時間(消灯時間)の両方を変えることである。このようにすることで、レンズの焦点距離に対応した適切な本数のパターンを投光することができる。
ここで、ミラー13の回動角度について説明する。
上述した図3〜5においては、図3に示した35mmレンズを使用した場合に、AFエリア101の水平範囲に合わせてパターン全体を描くように回動角度αを設定している。
この回動角度αについては、どのような焦点距離のレンズを使用した場合でも、またどのようなAFエリアが設定されている場合にも、AFエリア内に複数本のパターンが投光されるように設定することが好ましい。
たとえば、図3〜5に示した場合とは異なり、撮像素子21内の全領域を使用してオートフォーカス動作を行う場合や、撮像素子21内の様々な領域のどこでもオートフォーカス動作が行えるようにすることを考慮すれば、撮像素子21内の全領域に、複数のパターンが写し取られるようにすることが好ましい。このようなパターンとすることは、非常に簡単であり、レンズ3の焦点距離に対応した画角以上の角度でミラー13を回動させればよい。すなわち、「レンズの焦点距離に対応した画角≦ミラーの回動角度α」とすればよいのである。好ましくは「レンズの焦点距離に対応した画角=ミラーの回動角度α」である。
しかし、レンズ3の焦点距離が変化するたびにミラー13の回動角度αを変えるのでは、ミラー13を駆動するアクチュエーター14への信号制御が必要となる。そこで、さらに制御を単純化するためには、カメラ2に装着可能なレンズ3のうち、最も焦点距離が短いレンズ3の画角に合わせてミラー13の回動角度を決めてしまってもよい。つまり、レンズ3の焦点距離の変化にかかわらず、ミラー13の回動角度αは常に一定にしておくのである。
このようにした場合、焦点距離の長いレンズ3がカメラ2に装着されると(またはズームにより焦点距離を長くすると)、補助光パターン全体は、撮影範囲(撮影エリアの範囲)を超えた部分にまで投光されることになる。しかし、AFエリア101内における各パターンの幅(明部及び暗部の幅)は、すでに説明したように、補助光光源11の点灯時間を制御することで、オートフォーカス動作に必要な本数のパターンをAFエリア101内に入れることができるため何ら問題はないのである。
このようにミラー13の回動角度αを一定にしてしまうと、その制御が非常に簡単なものとなる。たとえば、あらかじめドライバー15に回動角度αとしてカメラ2に装着可能な最短焦点距離のレンズ3の画角と同じ角度を設定する。そして、ドライバー15からミラー13が回動角度αで反転動作するように、アクチュエーター14に対して電圧または電流を供給する。このようにすれば、あとは制御部23から補助光発光時に、ドライバー15に対してミラー13の回動動作を指令する信号を送るだけで、ミラーは一定の回動角度αで回動することになる。
なお、ここでカメラ2に装着可能なレンズ3とは、オートフォーカス動作を行いうるレンズでかつ補助光が有効に働く焦点距離のレンズということである。レンズ交換式のカメラは、レンズマウントが一致すればあらゆる焦点距離のレンズが装着可能であるが、こうしたレンズの中には、オートフォーカス動作しないレンズもあり、そのようなレンズにまで対応する必要はない。
ミラー13の回動速度は、補助光発光時にはオートフォーカス動作に必要なコントラストの検出に係るフレームレートに合わせればよい。たとえば、すでに説明したように、1/30秒乃至1/60などである。しかしこれについても、制御を単純化するために、あらかじめ補助光発光におけるオートフォーカス動作に必要なフレームレートのなかで、最も早い時間に合わせてしまってもよい。上記のように、1/30秒乃至1/60秒のフレームレートでオートフォーカス動作を行うのであれば、そのうちのもっとも速い1/60秒で1回、回動する(ミラー13が一方の位置から角度αとなるまで1回角度が変化する)ように設定しておけばよい。このような回動速度の設定も、あらかじめドライバー15にしておくことで制御が単純化できる。このような回動速度はカメラ2のオートフォーカス動作時の撮像素子21の感度と、補助光光源11の明るさによって決まるものである。すなわち、撮像素子21の感度が高く、かつ、補助光光源11が明るい場合には、フレームレートはより短くてもよいことになるので、それに合わせればよい。
次に、補助光光源11の点灯時間の制御を説明する。
補助光光源11の点灯時間の制御は、すでに説明したように、基本的にレンズ3の焦点距離に合わせて制御する。たとえば、レンズ交換によって単焦点レンズを交換する場合は、それらの単焦点レンズに合わせて段階的に補助光光源11の点灯時間を変えればよい。一方、焦点距離が無段階に変化するズームレンズにおいては、その無段階の焦点距離の変化に合わせて補助光光源11の点灯時間も無段階で変化させてもよい。しかしこれでは、補助光光源11の点灯時間をズームレンズの焦点距離の変化に合わせて時々刻々と変化させなければならないことになる。そこで、ズームレンズにおいても、あらかじめ焦点距離の範囲を段階的に決めておいて、その範囲ごとに点灯時間(オン時間、またはオン時間とオフ時間の両方)を変えるようにしてもよい。たとえば広角域(たとえばAPS−Cサイズの撮像素子21の場合に10以上〜30mm未満。以下カッコ内は同様)、標準域(30mm以上〜40mm未満)、望遠域(40mm以上〜200mm未満)、超望遠域(200mm以上)などの段階に応じて点灯時間をそれぞれ決めておくのである。
そして制御部23は、レンズ制御部33から送られてきた現在の焦点距離から、どの段階の範囲かを検出して、それに応じて点灯時間を設定して補助光光源11を点滅させる。
このようにすれば、単焦点レンズを交換した場合と同じ制御でズームレンズにも対応することができる。
以下、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態は、レンズ3の焦点距離を取得して、それに応じて補助光光源11の点滅中における点灯時間を制御するだけで、レンズ3の焦点距離に対応した適切な数の補助光パターンを投光することができる。しかも、補助光パターンは1枚のミラー13の反射によって走査して形成しているため、装置構成が従来よりも簡単になり、コスト削減効果が高い。また、従来技術のように可動筒全体を動かすものと比較して消費電力も少なくて済む。
補助光光源の制御は、レンズ3の焦点距離が長くなると補助光光源11の点灯時間(オン時間)を短くし、焦点距離が短くなると補助光光源11の点灯時間(オン時間)を長くすることとしている。これは、レンズ3の焦点距離が長くなると画角が狭くなることにより、AFエリア101に入るパターンの本数が減るのであるが、これを補助光光源11の点灯時間(オン時間)を短くすることで、パターンそのものの幅を細くして、AFエリア101に入るパターンの本数を増やして合焦しやすくすることができる。
また、ミラー13の回動角度を一定にすることができるので、角度センサーなどが不要になり、この点でも、装置構成を簡略化できて一層のコスト削減効果を得ることができる。また、補助光光源11の点灯時間を段階的に変えることで、これらの制御も簡単にすることができ、コスト削減効果を得ることができる。
また、点灯時間を非周期的に変えることも、点灯時間を制御するだけで容易に行うことができる。したがって、そのための特別な装置構成(たとえばアクチュエーター14やミラー角度を検出する装置など)は不要であるので、この点でもコスト削減効果を得ることができる。
以上本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。
たとえば、カメラ本体20は、レンズ交換式のものを例に説明したが、当然にレンズ交換できないズームレンズのみを装備されているカメラ2においても適用可能である。
また、ミラー13の回動角度は、カメラ2に装着可能なレンズ3のうちもっとも焦点距離の短いレンズ3の画角に合わせることとしたが、任意の方向にパターンを投光できるようにしてもよい。これには、VCMや圧電素子を使用する場合はそれらの動作によってミラー13がどの方向を向いているかを検出する角度センサーを用いて、角度センサーからの信号によりパターンを投光する向きを変更するようにすればよい。このようにした場合でも、ミラー13を回動させるだけであるので、従来よりもコスト削減効果は見込むことができる。
また、実施形態では、補助光パターンとして撮像素子の水平方向に対して垂直方向に細長くなるパターンを図示したが(図3〜5)、パターンの方向は、コントラストAFを採用しているカメラの補助光とする場合にはどのような方向であってもよい。これは、撮像素子全体でコントラストを検出して合焦させるため、パターンの方向に依存せずに、パターンの明暗差が明瞭となるように投光できればよいためである。
さらに、補助光投光装置を搭載するカメラの撮像素子のサイズは、APS−Cに限定されるものではなく、様々なサイズの撮像素子に対応可能である。
そのほか、本発明は、特許請求の範囲に規定された構成から得られる様々な実施形態や変形形態が可能であり、それらもまた本発明の範疇であることは言うまでもない。
1 補助光投光装置、
2 カメラ、
3 レンズ、
11 補助光光源、
12 スリット、
13 ミラー、
14 アクチュエーター、
15 ドライバー、
20 カメラ本体、
21 撮像素子、
22 画像処理部、
23 制御部、
31 レンズ群、
32 モーター、
33 レンズ制御部、
100 撮影エリア、
101 AFエリア。
2 カメラ、
3 レンズ、
11 補助光光源、
12 スリット、
13 ミラー、
14 アクチュエーター、
15 ドライバー、
20 カメラ本体、
21 撮像素子、
22 画像処理部、
23 制御部、
31 レンズ群、
32 モーター、
33 レンズ制御部、
100 撮影エリア、
101 AFエリア。
Claims (8)
- 補助光光源と、
前記補助光光源からの光を反射しつつ、回動するミラーと、
前記補助光光源を点滅させつつ点滅における点灯時間および/または消灯時間を変えて前記補助光光源からの光を前記ミラーに反射させた光のパターンの幅を変更する制御部と、
を有することを特徴とする補助光投光装置。 - 前記制御部は、カメラに装着されたレンズの焦点距離が長くなると前記補助光光源の前記点灯時間および/または消灯時間を短くし、前記レンズの焦点距離が短くなると前記補助光光源の前記点灯時間および/または消灯時間を長くするように前記補助光光源を制御することを特徴とする請求項1記載の補助光投光装置。
- 前記ミラーは、前記レンズの焦点距離にかかわらず一定の角度で回動することを特徴とする請求項2記載の補助光投光装置。
- 前記制御部は、前記補助光光源の前記点灯時間および/または消灯時間を非周期的に変化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の補助光投光装置。
- 補助光光源と、前記補助光光源からの光を反射しつつ、回動するミラーと、を有する補助光投光装置を用いて、
前記補助光光源を点滅させつつ点滅における点灯時間および/または消灯時間を変えて前記補助光光源からの光を前記ミラーに反射させた光のパターンの幅を変更することを特徴とする補助光投光方法。 - カメラに装着されたレンズの焦点距離が長くなると前記補助光光源の前記点灯時間および/または消灯時間を短くし、前記レンズの焦点距離が短くなると前記補助光光源の前記点灯時間および/または消灯時間を長くするように前記補助光光源を制御することを特徴とする請求項5記載の補助光投光方法。
- 前記ミラーは、前記レンズの焦点距離にかかわらず一定の角度で回動させることを特徴とする請求項6記載の補助光投光方法。
- 前記補助光光源の前記点灯時間および/または消灯時間を非周期的に変化させることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の補助光投光方法。
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