JP5252716B2 - 照明器具 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば街路灯や天井灯等の高所に取り付けられた照明器具における腐食や金属疲労に伴う落下を防止する防止機能を有する照明器具に関する。
街路灯や天井灯等の高所に取り付けられる照明器具においては、腐食や金属疲労に伴いランプを収容した器具本体が落下する虞が懸念される。
このような背景に鑑み、本発明者らは、器具本体と取付ポールとの間に落下防止用のワイヤを連結した照明器具を既に提案している(例えば特許文献1参照)。
特開2008−027783号公報(図2、請求項1)
ところが、上記特許文献1に開示された照明器具では、直立した第1支柱から枝分かれした第2支柱の先端部に取付ポールが接続されている。そして、取付ポールの基端部に固定されたボルトと器具本体との間にワイヤが連結されている。そのため、器具本体を支持している取付ポールに加えて、取付ポールを接続している第2支柱に腐食や金属疲労を生じた場合に器具本体の落下を防止することができない。
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、腐食や金属疲労に伴う落下を防止する防止機能をさらに向上させることができる照明器具を提供することにある。
本発明に係る照明器具は、被固定部に固定される器具本体と、前記器具本体に収容されるランプと、を備え前記器具本体における被固定部側に設けられた第1の連結部と、前記被固定部における、前記第1の連結部とは反対に設けられた第2の連結部と、を連結する落下防止用の第1のひも状部材と、前記器具本体における、前記被固定部とは反対の側に設けられている第3の連結部と、前記第1の連結部、あるいは、前記第1の連結部の近傍の、前記被固定部において設けられている第4の連結部と、を連結する落下防止用の第2のひも状部材と、を有することを特徴とする。
本発明においては、ひも状部材は、器具本体における被固定部側と被固定部の反対側とを連結する。
これにより、ひも状部材は腐食や金属疲労に伴い器具本体が外れてしまいそうになった際に、被固定部側と被固定部の反対側との連結状態を保持する。
従って、器具本体単体での落下防止機能を向上させることができる。
本発明においては、器具本体内に配置される主ひも状部材と被固定部内に配置される副ひも状部材とを分割して設けた。
これにより、腐食や金属疲労により器具本体が外れてしまう時の落下衝撃力を主ひも状部材と副ひも状部材とに分割して軽減することができる。
従って、それぞれのひも状部材に線径の小さい低コストなものを適用できるために、コスト面で有利にすることができる。
本発明においては、主ひも状部材の被固定部側の連結部を副ひも状部材の連結部と同じ位置に設けることにより、両ひも状部材を単一のひも状部材として取り扱うことができる。
従って、作業時に連結間違え等を起こすことがなくなり、コスト面で有利にすることができる。
本発明においては、主ひも状部材の被固定部側の連結部を副ひも状部材の連結部の近傍に設けることにより、両ひも状部材を近接した位置で連結することができる。
従って、連結作業を簡略化させることができる。
本発明に係る照明器具は、上記照明器具において、前記ひも状部材は、前記器具本体の耐食性よりも優れた耐食特性を有して形成されていることを特徴とする。
本発明においては、器具本体に腐食や金属疲労を生じる時期よりも十分に長い耐食特性を有する。
従って、腐食や金属疲労により器具本体が外れてしまいそうになった時にひも状部材は劣化を生じておらず、器具本体の落下を確実に防止することができる。
本発明の照明器具によれば、被固定部に固定される器具本体と、器具本体に収容されるランプと、を備え、器具本体における被固定部側と、その反対側と、を連結する落下防止用のひも状材を設けた。
これにより、腐食や金属疲労に伴う落下を防止する防止機能をさらに向上させることができるという効果を有する。
本発明に係る第1実施形態の照明器具の一部破断側面図 本発明に係る第2実施形態の照明器具の一部破断側面図 本発明に係る第3実施形態の照明器具の一部破断側面図 図3に示した照明器具におけるひも状材の結束部周りの外観斜視図
以下、本発明の複数の実施形態に係る照明器具について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の第1実施形態である照明器具10は、器具本体11と、器具本体11に収容したランプ12と、中空の支柱13と、支柱13の先端部に水平方向に延出した中空の水平ビーム14と、主ひも状部材15と、副ひも状部材16と、を備える街路灯である。
器具本体11は、成形材料である例えばアルミニウムダイカストを用いて四角錐形状に形成されており、その表面に腐食防止のための塗装が施されている。
器具本体11の下方、すなわち路面側にはシェード17が取り付けられている。シェード17は透明や半透明の樹脂製である。シェード17の下方開放部にはカバーを取り付けても良い。
器具本体11はソケット18を内装しており、ソケット18にランプ12を装着している。ソケット18の周囲にはリフレクタ19を配置している。
ソケット18は不図示の器具配線に電気的に接続されている。器具配線は水平ビーム14内および支柱13内を通じて外部の点灯回路に電気的に接続されている。
支柱13は、その基端部を地中に埋設しており、予め定められた高さの先端部に固定ボルト20を介して水平ビーム14の基端部を接続している。
水平ビーム14は、その水平方向の先端部に被固定部である固定用フランジ部21を形成している。固定用フランジ部21は器具本体11の四角錐の傾斜に合わせて傾斜しているために不図示の固定ボルトを介して器具本体11を固定している。
主ひも状部材15は、ワイヤロープ等の大きな荷重に耐えられるワイヤ部材であって比較的小さい線径を有する。主ひも状部材15は器具本体11に腐食や金属疲労を生じる時期よりも十分に長い耐食特性を有する。
主ひも状部材15は、その一端部22を被固定部の反対側に相当するシェード17の下端部に有する第1結束部23に結束している。主ひも状部材15は、シェード17の内側および器具本体11の内側を通ってから、その他端部24を水平ビーム14の固定用フランジ部21の内部に有する第2結束部25に結束している。
副ひも状部材16は、主ひも状部材15と同様であって主ひも状部材15とは別体のワイヤ部材である。副ひも状部材16は、その一端部26を器具本体11の内部に有する第3結束部27に結束している。副ひも状部材16は、器具本体11の内側および水平ビーム14の内側を通ってから、その他端部28を支柱13の先端部の内部に有する第4結束部29に結束している。
主ひも状部材15および副ひも状部材16はシェード17、器具本体11、水平ビーム14、支柱13のそれぞれの内側を通って組み付けられている。
これにより、それぞれの内部に隠れて配置されることにより、外部から直接見えずに外観性を損なうことがない。
主ひも状部材15の他端部24が結束されている水平ビーム14の第2結束部25と副ひも状部材16の一端部26が結束されている器具本体11の第3結束部27とは近接している。
これにより、施工を行う際に、それぞれの結束部25,27が近接しているために、作業がし易く、結束間違えを起こすことがない。
次に、照明器具10の作用について説明する。
長年の使用により器具本体11に腐食や金属疲労を生じてきた場合、比較的大きな荷重の器具本体11における水平ビーム14の固定用フランジ部21部分が、その荷重に耐えられなくなる。
そして、万が一に、器具本体11が水平ビーム14の固定用フランジ部21から外れてしまった場合、水平ビーム14の固定用フランジ部21内の第2結束部25とシェード17の下端部の第1結束部23に結束されている主ひも状部材15が器具本体11の荷重を受ける。
これにより、主ひも状部材15が器具本体11をぶら下げて保持することにより器具本体11の落下を防止する。
これとは異なり、長年の使用により水平ビーム14に腐食や金属疲労を生じてきた場合、比較的大きな荷重の器具本体11および水平ビーム14を支持している支柱13の先端部が、その荷重に耐えられなくなる。
そして、万が一に、水平ビーム14が支柱13から外れてしまった場合、器具本体11の第3結束部27と支柱13の第4結束部29に結束されている副ひも状部材16が器具本体11および水平ビーム14の荷重を受ける。
これにより、副ひも状部材16が器具本体11および水平ビーム14をぶら下げて保持することにより器具本体11および水平ビーム14の落下を防止する。
第1実施形態の照明器具10では、主ひも状部材15は、その一端部22をシェード17の第1結束部23に結束し、その他端部24を水平ビーム14の第2結束部25に結束している。
これにより、主ひも状部材15は腐食や金属疲労に伴い器具本体11が外れてしまいそうになった際に、水平ビーム14と器具本体11の連結状態を保持する。
従って、器具本体11単体での落下防止機能を向上させることができる。
第1実施形態の照明器具10では、主ひも状部材15は器具本体11に腐食や金属疲労を生じる時期よりも十分に長い耐食特性を有する。
従って、腐食や金属疲労により器具本体11が外れてしまいそうになった時に主ひも状部材15は劣化を生じておらず、器具本体11の落下を確実に防止することができる。
第1実施形態の照明器具10では、器具本体11内に配置される主ひも状部材15と水平ビーム14内に配置される副ひも状部材16とを分割して設けた。
これにより、腐食や金属疲労により器具本体11が外れてしまう時の落下衝撃力を主ひも状部材15と副ひも状部材16とに分割して軽減することができる。
従って、それぞれのひも状部材15,16に線径の小さい低コストなものを適用できるために、コスト面で有利にすることができる。
第1実施形態の照明器具10では、主ひも状部材15の第2結束部25を副ひも状部材16の第3結束部27の近傍に設けることにより、両ひも状部材15,16を近接した位置で連結することができる。
従って、連結作業を簡略化させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の照明器具について説明する。なお、以下の各実施形態において、上述した第1実施形態と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素については、図中に同一符号あるいは相当符号を付することによって説明を簡略化あるいは省略する。
図2にも示すように、本発明の第2実施形態の照明器具30は、器具本体31と、器具本体31に収容したランプ12と、固定金具32と、主ひも状部材33と、副ひも状部材34と、を備える投光器である。
器具本体31は前部本体35と後部本体36とを一体に有する。前部本体35は成形材料である例えばアルミニウムダイカストを用いて筒形状に形成されており、その表面に腐食防止のための塗装が施されている。
後部本体36は前部本体35と同様の材料を用いて有底の筒形状に形成されている。後部本体36は内部にソケット18を装備しており、ソケット18にランプ12を装着している。
固定金具32はコ字形状に形成されている。固定金具32は枢支軸37を介して器具本体31を取り付けている。そのため、器具本体31は固定金具32に支持されながら予め定められた範囲を回動自在である。
主ひも状部材33は、その一端部38を被固定部の反対側に相当する前部本体35の先端部に有する第1結束部39に結束している。主ひも状部材33は、前部本体35の内側および後部本体36の内側を通ってから、その他端部40を固定金具32の枢支軸37の近傍に位置する共通結束部41に結束している。
副ひも状部材34は、その一端部42を固定金具32の枢支軸37の近傍に位置する共通結束部41に結束している。副ひも状部材34は、固定金具32の側部を通ってから、その他端部43を固定金具32の固定部44に有する第4結束部45に結束している。
次に、照明器具30の作用について説明する。
長年の使用により器具本体31および固定金具32に腐食や金属疲労を生じてきた場合、比較的大きな荷重の器具本体31を支持している固定金具32の枢支軸37部分が、その荷重に耐えられなくなる。
そして、万が一に、器具本体31が枢支軸37から外れてしまった場合、固定金具32の枢支軸37の近傍に位置する共通結束部41と前部本体35の先端部の第1結束部39とに結束されている主ひも状部材33が器具本体31の荷重を受ける。
これにより、主ひも状部材33が器具本体31を保持することにより器具本体31の落下を防止する。
これとは異なり、長年の使用により器具本体31および固定金具32と固定部45との固定部分に腐食や金属疲労を生じてきた場合、固定金具32と固定部45との固定部分が、その荷重に耐えられなくなる。
そして、万が一に、その荷重によって器具本体31および固定金具32が外れてしまった場合、固定金具32の共通結束部41と固定部44の第4結束部45とに結束されている副ひも状部材34が器具本体31および固定金具32の荷重を受ける。
これにより、副ひも状部材34が器具本体31および固定金具32を支持して保持することにより器具本体31および固定金具32の落下を防止する。
第2実施形態の照明器具30は第1実施形態と同様の作用効果を奏する。特に、第2実施形態の照明器具30では、主ひも状部材33と副ひも状部材34とを同じ位置の共通結束部41で結束することにより、両ひも状部材33,34を単一のひも状部材として取り扱うことができる。
従って、作業時に連結間違え等を起こすことがなくなり、コスト面で有利にすることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の照明器具について説明する。
図3にも示すように、本発明の第3実施形態の照明器具50は、器具本体51と、器具本体51に収容したランプ12と、チェーンである主ひも状部材52と、同じくチェーンである副ひも状部材53と、を備える天井直付照明器具である。
器具本体51は、その下方にシェード54を取り付けており、シェード54の下方開放部にカバー55を着脱自在に取り付けている。カバー55はチェーン等の連結部材56を介してシェード54に連結されている。器具本体51は、その上端部に天井取付部57を有する。
主ひも状部材52は、その一端部58を被固定部の反対側に相当するシェード54の先端部に有する第1結束部59に結束している。主ひも状部材52は、器具本体51の内側を通ってから、その他端部60を天井取付部57に有する共通結束部61に結束している。
副ひも状部材53は、その一端部62を天井取付部57の共通結束部61に結束している。副ひも状部材53は、天井1内を通ってから、その他端部63を天井1に形成されている第4結束部64に結束している。
図4にも示すように、第4結束部64は、天井1上にねじ孔を有して形成されたボス65にワッシャ66を介して副ひも状部材53の他端部63を挟み込んでからねじ67をねじ込むことにより形成されている。
次に、照明器具50の作用について説明する。
長年の使用により器具本体51に腐食や金属疲労を生じてきた場合、比較的大きな荷重の器具本体51を支持している天井取付部57が、その荷重に耐えられなくなる。
そして、万が一に、器具本体51が天井取付部57から外れてしまった場合、天井取付部57の共通結束部61とシェード54の先端部の第1結束部59に結束されている主ひも状部材52が器具本体51の荷重を受ける。
これにより、主ひも状部材52が器具本体51をぶら下げて保持することにより器具本体51の落下を防止する。
これとは異なり、長年の使用により器具本体51および天井取付部57に腐食や金属疲労を生じてきた場合、天井取付部57と天井1との固定部分が、その荷重に耐えられなくなる。
そして、万が一に、その荷重によって天井取付部57とともに器具本体51が外れてしまった場合、天井取付部57の共通結束部61と天井1の第4結束部64とに結束されている副ひも状部材53が天井取付部57とともに器具本体51の荷重を受ける。
これにより、副ひも状部材53が天井取付部57とともに器具本体51をぶら下げて保持することにより天井取付部57とともに器具本体51の落下を防止する。
第3実施形態の照明器具50は第1実施形態および第2実施形態と同様の作用効果を奏する。
なお、前記各実施形態で使用した器具本体11,31,51、シェード17,54等は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
1 天井(被固定部)
10、30、50 照明器具
11、31、51 器具本体
12 ランプ
15、33、52 主ひも状部材(ひも状部材)
16、34、53 副ひも状部材(ひも状部材)
21 固定用フランジ部(被固定部)
32 固定金具(被固定部)

Claims (2)

  1. 被固定部に固定される器具本体と、
    前記器具本体に収容されるランプと、
    を備え
    前記器具本体における被固定部側に設けられた第1の連結部と、前記被固定部における、前記第1の連結部とは反対に設けられた第2の連結部と、を連結する落下防止用の第1のひも状部材と、
    前記器具本体における、前記被固定部とは反対の側に設けられている第3の連結部と、前記第1の連結部、あるいは、前記第1の連結部の近傍の、前記被固定部において設けられている第4の連結部と、を連結する落下防止用の第2のひも状部材と、
    を有することを特徴とする照明器具。
  2. 前記第1のひも状部材および前記第2のひも状部材は、前記器具本体の耐食性よりも優れた耐食特性を有して形成されていることを特徴とする請求項1記載の照明器具。
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