JP5251883B2 - ポリエーテルポリアミドエラストマー及びそれを用いた積層体 - Google Patents
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Description
本発明は、2007年10月31日に日本国特許庁に出願した特願2007−284154号に基づく優先権を主張する出願であり、その出願の内容はここに参照して含めるものである。
技術分野
本発明は、ポリアミド単位をハードセグメントとし、ポリエーテル単位をソフトセグメントとする透明性、成形加工性が良好なポリエーテルポリアミドエラストマーに関する。さらに詳しくは、特に透明性に優れていて熱可塑性エラストマーの実用的な材料物性として重要な溶融成形性、低温耐衝撃性、低温柔軟性、力学物性、強靭性、耐屈曲疲労性などの特性を有するポリエーテルポリアミドエラストマーに関する。
しかしながら、ポリアミド単位、ポリエチレンオキシド単位、及びジカルボン酸単位からなるポリエーテルポリアミドエラストマーは、吸水性が高いために屋外や厳しい気候条件下で用いる成形体(例、スポーツシューズなどの靴底、マット)としての使用には不適当であり、透明性も不十分である。
特許第3199797号には、ポリアミド単位、ポリブチレンオキシド単位、及びジカルボン酸単位からなるポリエーテルポリアミドエラストマーが開示されている。
ポリアミド単位、ポリブチレンオキシド単位、及びジカルボン酸単位からなるポリエーテルポリアミドエラストマーは、吸水性は十分低いが、耐屈曲疲労性などの物性が不十分になりやすく、透明性も悪くなりやすいこと、及びポリウレタンシートなどの樹脂シートとの接着性が十分高いとは言い難い。
特開2004−161964号公報及び特開2004−352793号公報には、ポリアミド単位、ポリプロピレンオキシド(X)とポリブチレンオキシド(Y)が化学的に結合してXYX型を形成するポリエーテル単位、及びジカルボン酸単位からなるポリエーテルポリアミドエラストマーが開示されている。また、特開2004−346274号公報には、ポリアミド単位、ポリプロピレンオキシド(X)とポリブチレンオキシド(Y)がXYX型を形成するポリエーテルとポリプロピレンオキシドからなるポリエーテル単位、及びジカルボン酸単位からなるポリエーテルポリアミドエラストマーが開示されている。
ポリアミド単位、ポリプロピレンオキシド(X)とポリブチレンオキシド(Y)が化学的に結合してXYX型を形成するポリエーテル単位、及びジカルボン酸単位からなるポリエーテルポリアミドエラストマー及びポリアミド単位、ポリプロピレンオキシド(X)とポリブチレンオキシド(Y)がXYX型を形成するポリエーテルとポリプロピレンオキシドからなるポリエーテル単位、及びジカルボン酸単位からなるポリエーテルポリアミドエラストマーは、吸水性は十分に低く、耐屈曲疲労性などの物性も十分でありポリウレタンシートなどの樹脂シートとの接着性にも優れているが、透明性が十分とは言い難い。また、ポリアミド単位の減少に伴って溶融粘度が低くなるため、成形加工範囲が狭くなり適用される用途分野が制限される。
特表2006−503951号公報には、ポリアミドブロックとポリエーテルブロックを有する運動靴の製造に用いられる透明なコポリマーが開示されている。
しかしながら、このポリマーはポリエーテルブロックとして数平均分子量Mnが200〜4000g/molのPTMGで主として構成されるポリエーテルエステルアミドであり、ポリエーテルブロックとして、ポリプロピレンオキシド(X)とポリブチレンオキシド(Y)が化学的に結合してXYX型を形成するポリエーテルジアミンから構成される本発明のポリエーテルポリアミドエラストマーとは異なる。特許文献7のポリマーは構成される分子の主鎖にエステル結合を有するために本発明のポリエーテルポリアミドエラストマーと比較して耐水性が低い。
本発明者等の前記課題を解決するために、鋭意研究した結果、アミノカルボン酸化合物及び/又はラクタム化合物からなるポリアミド形成性モノマー、ポリプロピレンオキシド(X)とポリブチレンオキシド(Y)が化学的に結合してXYX型を形成するポリエーテルジアミン化合物、トリブロックポリエーテルジアミン化合物、及びジカルボン酸化合物を重合することにより、吸水性が十分に低く、耐屈曲疲労性などの物性も十分であり、ポリアミド単位の減少に伴う溶融粘度の低下のない良好な成形加工性を有し、また、透明性に優れたポリエーテルポリアミドエラストマーが得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、(A)アミノカルボン酸化合物(A1)及びラクタム化合物(A2)から選ばれるポリアミド形成性モノマー、
(B)下記式(1)で表されるトリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)、及び下記式(2)で表わされるポリエーテルポリアミン化合物(B2)を含むポリエーテルアミン化合物、及び
(C)ジカルボン酸化合物
を重合して得られることを特徴とするポリエーテルポリアミドエラストマーにある。
(但し、xは1〜20を、yは4〜50を、そしてzは1〜20をそれぞれ表わす。)
(但し、nは4〜40、wは1及び/又は2を表わす。)
本発明の好ましい態様を次に挙げる。
1:ポリアミド形成性モノマー(A)、アミン化合物(B)、及びジカルボン酸化合物(C)の総量100重量%に対して、ポリアミド形成性モノマー(A)の割合が10〜95質量%の量にて用いられる。
2:ポリアミド形成性モノマー(A)、アミン化合物(B)、及びジカルボン酸化合物(C)の総量100重量%に対して、ポリアミド形成性モノマー(A)の割合が15〜80質量%であり、ジアミン化合物(B)及びジカルボン酸化合物(C)の合計の割合が20〜85質量%の量にて用いられる。
3:アミノカルボン酸化合物(A1)が、炭素原子数が2〜20のアルキレン基の末端にアミノ基とカルボキシ基有するアミノカルボン酸である。
4:ラクタム化合物(A2)が炭素原子数が2〜20のアルキレン基を含むラクタムである。
5:式(1)のxが2〜6を、yは6〜12を、そしてzは1〜5をそれぞれ表わす。
6:式(1)のxが2〜10を、yは13〜28を、そしてzは1〜9をそれぞれ表わす。
7:ポリアミド形成性モノマー(A)、アミン化合物(B)、及びジカルボン酸化合物(C)の総量100重量%に対して、ポリエーテルポリアミン化合物(B2)の割合が0.5〜20質量%の量にて用いられる。
8:式(2)のnが7〜30を、wが1及び/又は2をそれぞれ表わす。
9:(C)ジカルボン酸化合物が、脂肪族ジカルボン酸又は脂環式ジカルボン酸である。
10:ジカルボン酸化合物(C)が炭素原子数1〜20のアルキレン基の両末端にカルボキシ基を有するジカルボン酸である。
11:他のポリマー及び/又は各種添加剤を添加したエラストマー組成物。
本発明のポリエーテルアミド系エラストマーは、ポリアミドをハードセグメント、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン及びポリオキシブチレンを繰り返し単位にもつポリエーテルポリアミンをソフトセグメントとし、強靭性、溶融成形加工性、低温柔軟性、低温耐衝撃性、耐屈曲疲労性、透明性、色調などに優れるポリアミド系エラストマーであり、特にポリアミド単位の減少に伴って発生することが多い溶融粘度の低下の少ない良好な成形加工性を有することを特徴とし、透明性、耐屈曲疲労性及び耐衝撃性などの特性にも優れている。
(A)アミノカルボン酸化合物(A1)及びラクタム化合物(A2)から選ばれるポリアミド形成性モノマー、
(B)式(1)で表されるトリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)、及び式(2)で表わされるポリエーテルポリアミン化合物(B2)を含むアミン化合物、及び、
(C)ジカルボン酸化合物
を重合して得られるポリエーテルポリアミドエラストマーである。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーにおいて、ポリアミド形成性モノマー(A)、アミン化合物(B)、及びジカルボン酸化合物(C)に含まれる末端のカルボン酸又はカルボキシル基と、末端のアミノ基とがほぼ等モルになるような割合が好ましい。
特に、ポリアミド形成性モノマー(A)の一方の末端がアミノ基で、他方の末端がカルボン酸又はカルボキシル基の場合、アミン化合物(B)のアミノ基とジカルボン酸化合物(C)のカルボキシル基がほぼ等モルになるような割合とするのが好ましい。
次に、ポリアミド形成性モノマー(A)におけるアミノカルボン酸化合物(A1)及びラクタム化合物(A2)について説明する。
アミノカルボン酸化合物(A1)はアミノ基とカルボキシ基を有する有機化合物であり、ポリアミドの合成に一般的に使用されるものが広く使用できるが、代表的には下記式(3)で表される化合物を挙げることができる。
(但し、R1は炭化水素鎖を含む連結基を表わす。)
前記アミノカルボン酸化合物(A1)において、R1は炭素数2〜20の炭化水素の分子鎖又は炭素原子2〜20を有するアルキレン基であることが好ましく、さらに好ましくは炭素数3〜18の炭化水素の分子鎖又は炭素原子3〜18を有するアルキレン基であり、より好ましくは炭素数4〜15の炭化水素の分子鎖又は炭素原子4〜15を有するアルキレン基であり、特に好ましくは炭素数10〜15の炭化水素の分子鎖又は炭素原子4〜15を有するアルキレン基であり、特に好ましくは炭素数10〜15の炭化水素の分子鎖又は炭素原子10〜15を有するアルキレン基を示す。
前記アミノカルボン酸化合物(A1)としては、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、10−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などの炭素数5〜20の脂肪族ω−アミノカルボン酸などを挙げることができる。
ラクタム化合物は、ラクタム結合を有する環式の有機化合物であり、ポリアミドの合成に一般的に使用されるものが広く使用できるが、代表的には下記式(4)で表される化合物を挙げることができる。
(但し、R2は炭化水素鎖を含む連結基を表わす。)
前記ラクタム化合物(A2)において、R2は炭素数3〜20の炭化水素の分子鎖又は炭素原子3〜20を有するアルキレン基であることが好ましく、さらに好ましくは炭素数3〜18の炭化水素の分子鎖又は炭素原子3〜18を有するアルキレン基であり、より好ましくは炭素数4〜15の炭化水素の分子鎖又は炭素原子4〜15を有するアルキレン基であり、特に好ましくは炭素数10〜15の炭化水素の分子鎖又は炭素原子4〜15を有するアルキレン基であり、特に好ましくは炭素数10〜15の炭化水素の分子鎖又は炭素原子10〜15を有するアルキレン基を示す。
前記ラクタム化合物(A2)としては、ε−カプロラクタム、ω−エナントラクタム、ω−ウンデカラクタム、ω−ドデカラクタム、2−ピロリドンなどの炭素数5〜20の脂肪族ラクタムなどを挙げることができる。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーの全成分に対するポリアミド形成性モノマー(A)の割合は、好ましくは10〜95質量%、さらに好ましくは15〜95質量%、より好ましくは15〜85質量%、特に好ましくは15〜80質量%である。ポリエーテルポリアミドエラストマーの全成分に対するポリアミド形成性モノマー(A)の割合が、上記範囲の下限値以上である場合、ポリアミド成分の結晶性が高く、強度、弾性率などの機械的物性が向上するので好ましい。ポリエーテルポリアミドエラストマーの全成分に対するポリアミド形成性モノマー(A)の割合が、上記範囲の上限値以上である場合、ゴム弾性や柔軟性などのエラストマーとしての機能、性能がより確実に発現するので好ましい。
前記アミン化合物(B)における式(1)で表されるXYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)としては、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールなどの両末端にプロピレンオキシドを付加することによりポリプロピレングリコールとした後、このポリプロピレングリコールの末端にアンモニアなどを反応させることによって製造されるポリエーテルジアミンなどを用いることができる。
前記XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)において、xは1〜20、好ましくは1〜18、さらに好ましくは1〜16、より好ましくは1〜14、特に好ましいのは1〜12であり、最も好ましいのは3〜12であり、yは4〜50、好ましくは5〜45、さらに好ましくは6〜40、より好ましくは7〜35、特に好ましいのは8〜30であり、最も好ましいのは9〜19であり、zは1〜20、好ましくは1〜18、さらに好ましくは1〜16、より好ましくは1〜14、特に好ましいのは1〜12であり、最も好ましいのは2〜11である。前記xとyとzは、同じであっても異なっていてもよい。
前記XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)において、x及びzがそれぞれ上記範囲の下限値以上の場合には、得られるエラストマーの特性のうち特に透明性が優れるために好ましく、yが上記範囲の下限値以上の場合には、ゴム弾性が高いので好ましい。また、xおよびzが上記範囲の上限値以下の場合又は、yが上記範囲の上限値以下の場合ポリアミド成分との相溶性が高くなり強靭なエラストマーが得られやすいために好ましい。
前記XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)の具体例としては、米国HUNTSMAN社製XTJ−533(式(3)において、xがおよそ12、yがおよそ11、zがおよそ11)、XTJ−536(式(3)において、xがおよそ8.5、yがおよそ17、zがおよそ7.5)、XTJ−542(式(3)において、xがおよそ3、yがおよそ9、zがおよそ2)、そしてXTJ−559(式(3)において、xがおよそ3、yがおよそ14、zがおよそ2)などを用いることができる。
また、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)として、XYX−1(式(3)において、xがおよそ3、yがおよそ14、zがおよそ2)、XYX−2(式(3)において、xがおよそ5、yがおよそ14、zがおよそ2)、そしてXYX−3(式(3)において、xがおよそ3、yがおよそ19、zがおよそ2)なども用いることができる。
XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)の割合は、ポリアミド形成性モノマー(A)、ポリエーテルアミン化合物(B)、及びジカルボン酸化合物(C)の総量100重量%に対して、好ましくは2〜87質量%、特に好ましくは7〜78質量%である。XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)の割合が、上記範囲の下限値以上である場合、応力緩和、屈曲疲労性などのエラストマーとしての特性が十分に発現され、ポリアミド系エラストマーとして好ましい。XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)の割合が、上記範囲の上限値以下である場合、ポリアミド成分が多いのでポリアミドに特徴的な優れた力学的な強度がより確実に発現されるので好ましい。
本発明のアミン化合物(B)における式(2)で表わされるポリエーテルポリアミン化合物(B2)としては、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール1モルに対して約1〜300モルのアンモニア及び0.1〜10モルの水素の存在下、ニッケル、銅、モリブデン、クロムなどの触媒と接触させて、還元的アミノ化反応により得られるポリアミン化合物を用いることができる。
式(2)で表わされる前記ポリエーテルポリアミン化合物(B2)において、nは4〜40、wは1〜2を表わす。具体的には、米国HUNTSMAN社製XTJ−548(式(2)において、nがおよそ13、wが1〜2)などを用いることができる。
ポリエーテルポリアミン化合物(B2)の割合は、(A)ポリアミド形成性モノマー、アミン化合物(B)、及びジカルボン酸化合物(C)の総量100重量%に対して、好ましくは0.5〜15質量%さらに好ましくは1〜12質量%である。ポリエーテルポリアミン化合物(B2)の割合が、上記範囲の下限値以上である場合、透明性の発現が十分である。ポリエーテルポリアミン化合物(B2)の割合が、上記範囲の上限値以下である場合、ポリアミド形成性モノマー由来の結晶性が向上して、十分な力学的強度が発現されるので好ましい。
また、前記アミン化合物(B)には、トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)及びポリエーテルポリアミン化合物(B2)以外の他のジアミン化合物(B3)を含んでもよい。
前記他のジアミン化合物(B3)としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、3−メチルペンタンメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサンなどの脂環式ジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンなどの芳香族ジアミンなどが挙げられ、これらのジアミンは単独で使用しても良く、または2種類以上を適宜組み合わせて使用しても良い。
ジカルボン酸化合物(C)は、2個のカルボキシ基を有する有機化合物であり、ポリアミドの合成に一般的に使用されるものが広く使用できるが、代表的には下記式(5)で表される化合物を挙げることができる。
(ここで、R3は炭化水素鎖を含む連結基を表わし、mは0又は1である。)
式(3)で表される前記ジカルボン酸化合物(C)において、R3は炭素数0〜20の分子鎖又は炭素原子1〜20を有するアルキレン基であることが好ましく、さらに好ましくは炭素数1〜15の炭化水素の分子鎖又は炭素原子を1〜15有するアルキレン基であり、より好ましくは炭素数2〜12の炭化水素の分子鎖又は炭素原子2〜12を有するアルキレン基であり、特に好ましくは炭素数4〜10の炭化水素の分子鎖又は炭素原子4〜10を有するアルキレン基を示すものである。mは0又は1を示す。
ジカルボン酸化合物(C)としては、脂肪族、脂環式及び芳香族ジカルボン酸から選ばれる少なくとも一種のジカルボン酸又はこれらの誘導体を用いることができる。
ジカルボン酸化合物(C)の具体例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの炭素数2〜25の直鎖脂肪族ジカルボン酸、又は、トリグリセリドの分留により得られる不飽和脂肪酸を二量化した炭素数14〜48の二量化脂肪族ジカルボン酸(ダイマー酸)及びこれらの水素添加物(水添ダイマー酸)などの脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、及びテレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸を挙げることができる。ダイマー酸及び水添ダイマー酸としては、「プリポール1004」、「プリポール1006」、「プリポール1009」、「プリポール1013」などを用いることができる。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーの硬度(ショアD)は、好ましくは15〜70の範囲、さらに好ましくは18〜70の範囲、より好ましくは20〜70の範囲、特に好ましいのは25〜70の範囲のものである。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーの曲げ強さは、好ましくは0.8〜20MPa、さらに好ましくは1〜18MPa、より好ましくは1.1〜15MPa、特に好ましくは1.2〜13MPaが好ましい。ポリエーテルポリアミドエラストマーの曲げ強さが、上記範囲であることにより、強靭性とゴム弾性のバランスに優れるエラストマーが得られるために好ましい。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーの曲げ弾性率は、好ましくは20〜400MPa、さらに好ましくは20〜350MPa、より好ましくは20〜300MPa、特に好ましくは20〜250MPaが好ましい。ポリエーテルポリアミドエラストマーの曲げ弾性率が、上記範囲であることにより、強靭性とゴム弾性のバランスに優れるエラストマーが得られるために好ましい。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーのヘイズは、好ましくは15以下、さらに好ましくは13以下、より好ましくは10以下、特に好ましくは7以下が好ましい。ヘイズが上記よりも低いことによって透明性に優れるエラストマーが得られる。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーの吸水率(%)は、好ましくは3%以下、さらに好ましくは2.7%以下、特に好ましくは2.5%以下が好ましい。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーの製造方法として、一例を挙げると、ポリアミド形成性モノマー(A)、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)、ポリエーテルポリアミン化合物(B2)、及びジカルボン酸化合物(C)の4成分を同時に、加圧及び/又は常圧下で溶融重合し、必要に応じてさらに減圧下で溶融重合する工程からなる方法を用いることができる。なお、ポリアミド形成性モノマー(A)とジカルボン酸化合物(C)の2成分を先に重合させ、ついで、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(B1)とポリエーテルポリアミン化合物(B2)を重合させる方法も利用できる。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーの製造に当たり、原料の仕込む方法に特に制限はないが、(A)ポリアミド形成性モノマー、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)、ポリエーテルポリアミン化合物(B2)、及びジカルボン酸化合物(C)の仕込み割合は、全成分に対してポリアミド形成性モノマー(A)が好ましくは10〜95質量%、特に好ましくは15〜80質量%の範囲、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)は、好ましくは2〜87質量%、特に好ましくは7〜78質量%、ポリエーテルポリアミン化合物(B2)は、好ましくは0.5〜20質量%、特に好ましくは1〜15質量%である。XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)とポリエーテルポリアミン化合物(B2)とジカルボン酸化合物(C)は、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(B1)とポリエーテルポリアミン化合物(B2)のアミノ基とジカルボン酸化合物(C)のカルボキシル基がほぼ等モルになるように仕込むことが好ましい。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマーの製造は、重合温度が好ましくは150〜300℃、さらに好ましくは160〜280℃、特に好ましくは170〜250℃で行うことができる。重合温度が上記温度より低い場合重合反応が遅く、上記温度より高い場合熱分解が起きやすく良好な物性のポリマーが得られない場合がある。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマーは、ポリアミド形成性モノマー(A)としてω−アミノカルボン酸を使用する場合、常圧溶融重合又は常圧溶融重合とそれに続く減圧溶融重合での工程からなる方法で製造することができる。
一方、ポリアミド形成性モノマー(A)としてラクタムを用いる場合には、適量の水を共存させ、0.1〜5MPaの加圧下での溶融重合とそれに続く常圧溶融重合及び/又は減圧溶融重合からなる方法で製造することができる。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマーは、重合時間が通常0.5〜30時間で製造することができる。重合時間が上記範囲より短いと、分子量の上昇が十分でなく、長いと熱分解による着色などが起こり、いずれの場合も所望の物性を有するポリエーテルポリアミドエラストマーが得られない場合がある。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマーの製造は、回分式でも、連続式でも実施することができ、またバッチ式反応釜、一槽式ないし多槽式の連続反応装置、管状連続反応装置などを単独であるいは適宜組み合わせて用いることができる。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマーは、相対粘度(ηr)1.2〜3.5(0.5質量/容量%メタクレゾール溶液、25℃)の範囲にあることが好ましい。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマーの製造において、必要に応じて分子量調節や成形加工時の溶融粘度安定のために、ラウリルアミン、ステアリルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンなどのモノアミン、或いはジアミン、酢酸、安息香酸、ステアリン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などのモノカルボン酸、或いはジカルボン酸などを添加することができる。これらの使用量は、最終的に得られるエラストマーの相対粘度(ηr)が1.2〜3.5(0.5質量/容量%メタクレゾール溶液、25℃)の範囲になるように適宜添加することが好ましい。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマーの製造において、上記モノアミン及びジアミン、モノカルボン酸及びジカルボン酸などの添加量は、得られるポリエーテルポリアミドエラストマーの特性が阻害されない範囲とするのが好ましい。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーの製造において、必要に応じて触媒として、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸などを、また触媒と耐熱剤の両方の効果をねらって亜リン酸、次亜リン酸、及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などの無機系リン化合物を添加することができる。添加量は、通常、仕込み量に対して50〜3000ppmである。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーには、その特性が阻害されない範囲で、耐熱剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、スリップ剤、結晶核剤、粘着性付与剤、シール性改良剤、防曇剤、離型剤、可塑剤、顔料、染料、香料、難燃剤、補強材などを添加することができる。以下、ポリエーテルポリアミドエラストマー単独、及び同エラストマーにこれらの添加物を添加して得られる組成物を含めて、単にポリエーテルポリアミドエラストマー組成物という。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマー組成物は、吸水性が低く、溶融成形性に優れ、成形加工性に優れ、強靭性に優れ、耐屈曲疲労性に優れ、反ぱつ弾性に優れ、透明性に優れ、低比重性、低温柔軟性に優れ、消音特性及びゴム的な性質などに優れている。
また、前記ポリエーテルポリアミドエラストマーにおいて、末端カルボキシ基濃度よりも末端アミノ基濃度が大きいことが耐熱性の観点から好ましい。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマー組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形、圧空成形などの公知の成形方法により成形物を得ることができる。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマー組成物の射出成形品としては、強靭性、耐屈曲疲労性、反ぱつ弾性、低比重の材料が好ましい野球、サッカー、陸上競技などの分野におけるシューズソール材があげられ、その他の射出成形品としては、機械・電気精密機器のギア、コネクタ、シール、自動車用モール、シール材などを挙げることができる。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマー組成物の押出成形品としては、チューブ、ホース、異形材、シート、フィルム、モノフィラメントなどを挙げることができる。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマー組成物のブロー成形品としては、自動車用ミラーブーツ、等速ジョイントブーツなどを挙げることができる。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマー組成物は、前記ポリエーテルポリアミドエラストマーを除くポリアミド、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂との相溶性が良く、これらの熱可塑性樹脂とブレンドすることにより、これらの樹脂の成形性、耐衝撃性、弾性及び柔軟性などを改良することができる。
また、本発明のポリエーテルポリアミドエラストマー組成物からなる層と他の熱可塑性樹脂からなる層とを積層した積層体とすることができる。
積層体は、本発明のポリエーテルポリアミドエラストマー組成物からなる層と、他の熱可塑性樹脂からなる層とを1層ずつ積層したものでもよいし、2層以上積層したものでよい。各層の厚さは特に制限されず、各層を構成する重合体の種類、積層体における全体の層数、用途などに応じて調節し得る。
また、積層体の層数は2層以上であるが、積層体における全体の層数は特に制限されず、いずれでもよい。
積層体製造装置の機構から判断して7層以下、好ましくは2層〜5層である。
前記他の熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン/プロピレン共重合体(EPR)、エチレン/ブテン共重合体(EBR)、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/酢酸ビニル共重合体鹸化物(EVOH)、エチレン/アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン/メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン/アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン/アクリル酸エチル(EEA)等のポリオレフィン系樹脂及び、カルボキシル基及びその塩、酸無水物基、エポキシ基等の官能基が含有された上記ポリオレフィン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、液晶ポリエステル(LCP)等のポリエステル系樹脂、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド(PPO)等のポリエーテル系樹脂、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)等のポリサルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリチオエーテルサルホン(PTES)等のポリチオエーテル系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリルエーテルケトン(PAEK)等のポリケトン系樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS)、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体(MBS)等のポリニトリル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル(PEMA)等のポリメタクリレート系樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体等のポリビニル系樹脂、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(TFE/HFP,FEP)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/フッ化ビニリデン共重合体(TFE/HFP/VDF,THV)、テトラフルオロエチレン/フルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)等のフッ素系樹脂、ポリカーボネート(PC)等のポリカーボネート系樹脂、熱可塑性ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド等のポリイミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリエチレンアジパミド(ナイロン26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンアゼラアミド(ナイロン69)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンウンデカミド(ナイロン611)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロン6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリノナメチレンドデカミド(ナイロン912)、ポリデカメチレンドデカミド(ナイロン1012)、ポリドデカメチレンドデカミド(ナイロン1212)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタラミド(TMHT)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジメチルPACM12)、ポリノナメチレンテレフタラミド(ナイロン9T)、ポリデカメチレンテレフタラミド(ナイロン10T)、ポリウンデカメチレンテレフタラミド(ナイロン11T)、ポリドデカメチレンテレフタラミド(ナイロン12T)やこれらを形成するポリアミド原料モノマ−を数種用いた共重合体などのポリアミド系樹脂を挙げることができる。これらの中でも、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリチオエーテル系樹脂、フッ素系樹脂が好ましく使用される。
本発明のポリエーテルポリアミドエラストマー組成物は、スポーツシューズソール、スキーブーツなどに使用可能なポリアミド系エラストマー組成物と熱可塑性ポリウレタンとの積層体の形成に有利に用いることができる。特に、本発明は、熱可塑性ポリウレタンとの接着性に優れるポリアミド系エラストマー組成物と熱可塑性ポリウレタンとを直接積層する積層体の提供に有利である。
以下、前記ポリエーテルポリアミドエラストマー組成物からなる層をX層、前記他の熱可塑性樹脂からなる層をY層と呼ぶことがある。
ポリエーテルポリアミドエラストマー組成物の層とポリウレタンの層とを積層してなる積層体において、ポリエーテルポリアミドエラストマーの全成分に対するポリアミド形成性モノマー(A)の割合は、好ましくは10〜95質量%、さらに好ましくは15〜95質量%、より好ましくは15〜85質量%、特に好ましくは15〜80質量%が好ましい。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの全成分に対するポリアミド形成性モノマー(A)の割合が、前記範囲内では特に、X層とY層との接着性に優れ、強度、弾性率、柔軟性などのエラストマーとしての機械的特性に優れるために好ましい。ポリエーテルポリアミドエラストマーの全成分に対するポリアミド形成性モノマー(A)の割合が、前記範囲より少ない場合、X層とY層との接着強度が低くなり、強度、弾性率などの機械的物性が低下するので好ましくない場合がある。ポリエーテルポリアミドエラストマーの全成分に対するポリアミド形成性モノマー(A)の割合が、前記範囲より多い場合、ゴム弾性や柔軟性などのエラストマーとしての機能、性能が発現しにくくなるために好ましくない場合がある。X層とY層との接着強度には、ポリエーテルポリアミドエラストマーのアミド結合とポリウレタンのウレタン結合との間の分子間水素結合が影響していると推察できる。
X層及び/又はY層は、射出成形、押出成形、ブロー成形、カレンダー成形、熱圧縮成形などの成形方法により、成形物を得ることができる。
積層体を成形する方法としては、X層及びY層を含む各層を同時に成形する方法、各層を成形して貼り合わせる方法、層の上にさらに層を成形しながら積層する方法(タンデム法)などにより、又はこれらを組み合わせて得ることができる。
Y層において、ポリウレタンは、ポリオール及びジイソシアネートを反応させて得られたポリウレタン、鎖延長剤及びジイソシアネートを反応させて得られたポリウレタン、ポリオール、ジイソシアネート及び鎖延長剤を反応させて得られたポリウレタンなどを用いることができる。特にポリウレタンとしては、熱可塑性のポリウレタンを用いることが好ましい。
Y層において、ポリウレタンは、ポリエステルジオール及び/又はポリエーテルジオールをソフトセグメントとする熱可塑性ポリウレタンを好ましく用いることができる。
ポリオールとしては、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなど及びポリエーテルポリオールなどが用いられる。縮合系ポリエステルポリオールは、ジカルボン酸とジオールの1種又は2種以上用いることにより得られるポリエステルジオールが好ましく用いられる。
ジカルボン酸としては、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、又はこれらの低級アルキルエステルを挙げることができ、これらを1種又は2種以上用いることができる。これらの中でもアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸又はこれらの低級アルキルエステルが好ましい。
ジオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどの脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなどの脂環式ジオールを挙げることができ、これらを1種又は2種以上用いることができる。これらの中でも、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,12−ドデカンジオールなどの脂肪族ジオールを用いるのが好ましい。
ラクトン系ポリエステルポリオールとしては、β−プロピオラクトン、ピバロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、メチル−ε−カプロラクトン、ジメチル−ε−カプロラクトン、トリメチル−ε−カプロラクトンなどのラクトン化合物を、短鎖のポリオール等のヒドロキシ化合物と共に反応させたものなどが挙げられる。
ポリカーボネートジオールとしては、例えば、低分子ジオールとアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネートなどのカーボネート化合物との反応により得られる。ポリカーボネートジオールの製造原料である低分子ジオールとしては、ポリエステルジオールの製造原料として先に例示した低分子ジオールを用いることが出来る。また、ジアルキルカーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどを、アルキレンカーボネートとしてはエチレンカーボネートなどを、ジアリールカーボネートとしてはジフェニルカーボネートなどを挙げることができる。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、グリセリンベースポリアルキレンエーテルグリコールなどが挙げられる。上記のほか、公知の各種のポリウレタン用ポリオールを使用することもできる。
ポリウレタン用に使用するポリイソシアネートの種類は特に制限されず、従来よりポリウレタン、好ましくは熱可塑性ポリウレタンの製造に用いられているポリイソシアネートのいずれもが使用できる。
ポリイソシアネートとしては、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2,4−又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネートなどの脂肪族又は脂環式ジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,4‘−ジイソシアネート、m−又はp−フェニレンジイソシアネート、クロロフェニレン2,4−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートなどを用いることができ、これらのうちポリイソシアネートの1種又は2種以上を用いることができる。それらのうちでも4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましく用いられる。
ポリウレタンの製造に用いられる鎖延長剤の種類は特に制限されず、通常のポリウレタンの製造に従来から用いられている鎖延長剤のいずれもが使用できるが、イソシアネート基と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有する分子量300以下の低分子量化合物を用いるのが好ましい。
鎖延長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス−(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、キシリレングリコールなどのジオール類;ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジン及びその誘導体、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのジアミン類;アミノエチルアルコール、アミノプロピルアルコールなどのアルコール類などが挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる、これらの中でも炭素数2〜10の脂肪族ジオールを用いるのが好ましく、1,4−ブタンジオールを用いるのが好ましい。
鎖延長剤としては、多価アルコール、多価アミンなどを用いることができる。市販されている具体的な商品名としては、「パンデックス」(大日本インキ化学工業社製)、「クラミロン」(クラレ社製)、「ミラクトラン」(日本ミラクトラン社製)などが挙げられる。
熱可塑性ポリウレタン(TPUなど)としては、BASFジャパン社製の商品名「エラストランET195」、「エラストランET690」、「エラストランET890」、大日本インキ化学工業社製商品名「パンデックスT−8190U」、日本ポリウレタン工業社製「ミラクトランE190」、「ミラクトランE390」、「ミラクトランE490」、「ミラクトランE590」、「ミラクトランE990」などを用いることができる。
X層は特性を損なわない範囲で、ポリエーテルアミドを除く他のポリアミド、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂との相容性が良く、これらの熱可塑性樹脂とブレンドして用いることができる。X層は、好ましくはポリエーテルアミドを70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上含まれることが好ましい。Y層は、特性を損なわない範囲で、ポリウレタンを除く他の熱可塑性ポリマー、エラストマー、ゴムなどとブレンドして用いることができる。
さらに、層間の接着性を向上させる目的で、接着層を設けてもよい。また、熱可塑性樹脂以外の任意の基材、例えば、紙、金属系材料、無延伸、一軸又は二軸延伸プラスチックフィルム又はシート、織布、不織布、金属綿状、木質等を積層することも可能である。金属系材料としては、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、金、銀、チタン、モリブデン、マグネシウム、マンガン、鉛、錫、クロム、ベリリウム、タングステン、コバルトなどの金属や金属化合物及びこれら2種類以上からなるステンレス鋼などの合金鋼、アルミニウム合金、黄銅、青銅などの剛合金、ニッケル合金等の合金類などが挙げられる。
接着層としては、カルボキシル基及びその塩、酸無水物基、エポキシ基を含有するオレフィン系重合体が好ましく用いられる。オレフィン系重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、ポリブテン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソプレン、ブテン−イソプレン共重合体などが挙げられる。また、オレフィン系重合体中にカルボン酸エステルを共重合されたものであってもよく、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチルなどが共重合された重合体などが挙げられ、より具体的にはエチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸プロピル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸プロピル共重合体、エチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸イソブチル共重合体などのオレフィン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、メタアクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸プロピル−アクリロニトリル共重合体、メタアクリル酸プロピル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル共重合体、メタアクリル酸ブチル−アクリロニトリル共重合体などの、(メタ)アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体が挙げられる。
カルボキシル基及びその塩、酸無水物基、エポキシ基はポリオレフィン分子中の主鎖に導入された共重合体、あるいは側鎖に導入されたグラフト重合体のどちらでもよい。
カルボキシル基及びその塩、酸無水物基、エポキシ基としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エンドシス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸及びこれらカルボン酸の金属塩(Na、Zn、K、Ca、Mg)、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水フマル酸、エンドビシクロ−[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル、シトラコン酸グリシジル等が挙げられる。
接着層としては、前記記載のカルボキシル基及びその塩、酸無水物基、エポキシ基等の官能基が含有された、上記例示のオレフィン系重合体を使用することができる。
本発明の積層体の積層構成の例としては、X層/Y層、X層/Y層/X層、Y層/X層/Y層、X層/Y層/基材層、基材層/X層/Y層、X層/Y層/X層/基材層、Y層/X層/Y層/基材層、Y層/X層/接着層/基材層、X層/Y層/接着層/基材層、基材層/接着層/X層/Y層/X層/接着層/基材層、基材層/接着層/Y層/X層/Y層/接着層/基材層などを挙げることができる。基材層は、X層及びY層のポリマーを除く、他のポリマー材料から得られるフィルム、シート、膜及び成形物など;天然・合成繊維、ガラス・セラミックスなどを原料とする無機繊維から得られる織物、編物、組み物及び不織布など;ガラス、金属、セラミックス、塗膜、紙など;皮革などを用いることができる。
接着層は、公知の各接着成分、接着性を有するシートやフィルムなどを用いることができ、本発明の特性を損なわないものを用いることが好ましい。
本発明の積層体は、射出成形による二色成形品として、シューズソール材、スキーブーツなどの靴材、自動車部品などを用いることができ、押出成形品としては、フィルム積層体を用いたスキー板のほかホース、チューブ,ベルトなどに用いることができる。
本発明の積層体のX層とY層との剥離強さは、好ましくは9.5kg・cm以上、さらに好ましくは10.5kg・cm以上であることが好ましい。本発明の積層体において、Y層としてソフトセグメントがポリエーテルジオールのポリウレタンの場合、本発明のX層とY層との剥離強さは、好ましくは9.5kg・cm以上、さらに好ましくは10.5kg・cm以上、特に好ましくは10.8kg・cm以上であることが好ましい。本発明の積層体において、Y層としてソフトセグメントがポリエステルジオールのポリウレタンの場合、本発明のX層とY層との剥離強さは、好ましくは9.8kg・cm以上、さらに好ましくは10.2kg・cm以上、特に好ましくは10.5kg・cm以上であることが好ましい。
特性値は次のようにして測定した。
1)相対粘度(ηr)(0.5質量/容量%メタクレゾール溶液、25℃):
試薬特級品のm−クレゾールを溶媒として、5g/dm3の濃度で、オストワルド粘度計を用いて25℃で測定した。
2)末端カルボキシル基濃度([COOH]):
重合物約1gに40mLのベンジルアルコールを加え、窒素ガス雰囲気で加熱溶解し、得られた試料溶液に指示薬としてフェノールフタレインを加えて、N/20水酸化カリウム−エタノール溶液で滴定した。
3)末端アミノ基濃度([NH2]):
重合物約1gを40mLのフェノール/メタノール混合溶媒(容量比:9/1)に溶解し、得られた試料溶液に指示薬としてチモールブルーを加えて、N/20塩酸で滴定した。
4)融点(Tm)及び結晶化温度(Tc):
Tm及びTcは(株)島津製作所製示差走査熱量計DSC−50を用いて窒素雰囲気下で測定した。室温から230℃まで10℃/minの速度で昇温し(昇温ファーストランと呼ぶ)、230℃で10分保持したのち、−100℃まで10℃/minの速度で降温し(降温ファーストランと呼ぶ)、次に230℃まで10℃/minの速度で昇温した(昇温セカンドランと呼ぶ)。得られたDSCチャートから降温ファーストランの発熱ピーク温度をTc、昇温セカンドランの吸熱ピーク温度をTmとした。
5)曲げ試験(曲げ弾性率、曲げ強さ)
寸法が6.35mm×12.7mm×127mmの試験片を用いて、ASTM D790に準拠し、23℃で測定した。
6)圧縮永久ひずみ(Cs):
Csは、JIS K 6262に準拠して測定した。厚さが5〜6mmのシートから直径が29mmの試験片を切出し、これを2枚重ねて(厚さ:t0)専用の冶具に取り付け、9.5mm(t1)まで圧縮し、この状態で70℃、12時間加熱した後、23℃、55%RHで2時間冷却した。その後、試験片を冶具から取り外して30分後の厚さ(t2)を測定し、下記式によりCs(単位は%)を求めた。
Cs={(t0−t2)/(t0−t1)}×100
7)永久伸び
厚さが約1mmのシートからダンベル型JIS 3号試験片を切出し、標線間の距離を20mmとし、この試験片を500mm/minの速度で標線間が120mmまで延伸した。この応力が掛かった状態で10分間保持した後、1000mm/minの速度で応力を解放した。この10分後に標線間距離(L)を測定し、下記式により永久伸び(単位は%)を求めた。
永久伸び={(L−20)/20}×100
8)硬度:
寸法が6.35mm×12.7mm×127mmの試験片を用いて、ASTM D2240に準拠してショアDを測定した。測定は23℃で行った。
又は、圧縮成形により作成した厚さが約1mmのシートを6枚重ねてショアDを測定した。測定は23℃で行った。
9)ヘイズ(曇り度):
60mm×60mm×厚さ1mmのシートを用いて、JIS K 7105に準拠し、スガ試験機(株)製直読式ヘイズコンピュータHGM−2DPを用いて測定した。
10)剥離強さ:
ポリウレタンを樹脂温度210℃の圧縮成形法により寸法:80mm×80mm×厚さ1mmに成形する(Y層)。成形物(Y層)の下方を寸法:80mm×25mm×厚さ15μmのアルミ箔で覆い、これに対してポリアミドを樹脂温度240℃の条件で圧縮成形し、ポリアミドとポリウレタンとが直接積層する積層体を作成する。この積層体から剥離強さ測定用試料を作成するために、アルミ箔の長手方向に垂直にシートを10mm幅でカットし、80mm×10mm×厚さ2mmの短冊を得る。この短冊からアルミ箔をはがし、剥離強さ測定用試験片とする。接着部及び剥離試験時の試験機チャックつかみ部の寸法はそれぞれ55mm×10mm及び25mm×10mmである。
剥離強さはT剥離試験により測定する。装置はオリエンテック社製テンシロン2500を用い、測定はチャック間距離5mm、引張速度20mm/minで行う。剥離強さは1試料5回測定し、その平均を取る。
[実施例1]
攪拌機、温度計、トルクメーター、圧力計、窒素ガス導入口、圧力調整装置及びポリマー取り出し口を備えた5リットルの圧力容器に宇部興産(株)製12−アミノドデカン酸652.8g、アジピン酸222.5g、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542、アミン価:1.94meq/g)1543.7g、ポリエーテルポリアミン化合物(HUNTSMAN社製XTJ−548)88.3g、ベンゼンホスフィン酸1.53g及び耐熱剤(トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート;吉富製薬製トミノックス917)6.25gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを500ミリリットル/minで供給しながら徐々に加熱を行った。攪拌は速度50rpmで行った。1時間かけて室温から190℃まで昇温し、190℃で1時間重合を行った。その後、1時間かけて225℃まで昇温し、225℃で10時間重合を行い、重合体を得た。重合終了後、攪拌を停止し、ポリマー取り出し口から溶融状態の無色透明の重合体を紐状に抜き出し、水冷した後、ペレタイズして、約1.5kgのペレットを得た。
得られたペレットは白色で透明性が良好で強靭なゴム弾性に富む重合体であり、ηr=2.06、[COOH]=2.11×10−5eq/g、[NH2]=3.60×10−5eq/g、Tm=124℃であった。
得られたポリエーテルポリアミドエラストマーを射出成形により、厚さ2mmのシートに成形し、同様に射出成形により厚さ2mmのシートに成形した熱可塑性ウレタン(TPU;BASFジャパン社製、商品名「エラストランET690」)と熱圧縮成形により、積層体試験片を作成した。得られた積層体試験片の硬度、曲げ弾性率、曲げ強度、圧縮永久ひずみ、ヘイズ及びTPUとの剥離強さを測定した。結果を表1に示す。
なお、熱圧縮成形は、温度230℃、10MPaで行った。
[実施例2]
攪拌機、温度計、トルクメーター、圧力計、窒素ガス導入口、圧力調整装置及びポリマー取り出し口を備えた5リットルの圧力容器に宇部興産(株)製12−アミノドデカン酸653.1g、アジピン酸221.8g、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542、アミン価:1.94meq/g)1462.4g、ポリエーテルポリアミン化合物(HUNTSMAN社製XTJ−548)162.5g、ベンゼンホスフィン酸1.50g及び耐熱剤(吉富製薬製トミノックス917)6.25gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを500ミリリットル/minで供給しながら徐々に加熱を行った。攪拌は速度50rpmで行った。1時間かけて室温から190℃まで昇温し、190℃で1時間重合を行った。その後、1時間かけて225℃まで昇温し、225℃で7時間重合を行い、重合体を得た。重合終了後、攪拌を停止し、ポリマー取り出し口から溶融状態の無色透明の重合体を紐状に抜き出し、水冷した後、ペレタイズして、約1.5kgのペレットを得た。
得られたペレットは白色で透明性が良好で強靭なゴム弾性に富む重合体であり、ηr=2.28、[COOH]=3.18×10−5eq/g、[NH2]=4.26×10−5eq/g、Tm=125℃であった。
得られたポリエーテルポリアミドエラストマーを用いて、実施例1と同様にして積層体試験片を作成し、硬度、曲げ弾性率、曲げ強度、圧縮永久ひずみ、ヘイズ及びTPUとの剥離強さを測定した。結果を表1に示す。
[実施例3]
攪拌機、温度計、トルクメーター、圧力計、窒素ガス導入口、圧力調整装置及びポリマー取り出し口を備えた5リットルの圧力容器に宇部興産(株)製12−アミノドデカン酸793.0g、アジピン酸207.1g、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542、アミン価:1.94meq/g)1425.0g、ポリエーテルポリアミン化合物(HUNTSMAN社製XTJ−548)75.0g、ベンゼンホスフィン酸1.50g及び耐熱剤(吉富製薬製トミノックス917)6.25gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを500ミリリットル/minで供給しながら徐々に加熱を行った。攪拌は速度50rpmで行った。1時間かけて室温から190℃まで昇温し、190℃で1時間重合を行った。その後、1時間かけて225℃まで昇温し、225℃で10時間重合を行い、重合体を得た。重合終了後、攪拌を停止し、ポリマー取り出し口から溶融状態の無色透明の重合体を紐状に抜き出し、水冷した後、ペレタイズして、約1.5kgのペレットを得た。
得られたペレットは白色で透明性が良好で強靭なゴム弾性に富む重合体であり、ηr=2.08、[COOH]=2.60×10−5eq/g、[NH2]=3.48×10−5eq/g、Tm=130℃であった。
得られたポリエーテルポリアミドエラストマーを用いて、実施例1と同様にして積層体試験片を作成し、硬度、曲げ弾性率、曲げ強度、圧縮永久ひずみ、ヘイズ及びTPUとの剥離強さを測定した。結果を表1に示す。
[比較例1]
攪拌機、温度計、トルクメーター、圧力計、窒素ガス導入口、圧力調整装置及びポリマー取り出し口を備えた5リットルの圧力容器に宇部興産(株)製12−アミノドデカン酸664.6g、アジピン酸230.4g、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542、アミン価:1.94meq/g)1625.1g、ベンゼンホスフィン酸1.53g及び耐熱剤(吉富製薬製トミノックス917)6.25gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを500ミリリットル/minで供給しながら徐々に加熱を行った。攪拌は速度50rpmで行った。1時間かけて室温から190℃まで昇温し、190℃で1時間重合を行った。その後、1時間かけて225℃まで昇温し、225℃で10時間重合を行い、重合体を得た。重合終了後、攪拌を停止し、ポリマー取り出し口から溶融状態の無色透明の重合体を紐状に抜き出し、水冷した後、ペレタイズして、約1.5kgのペレットを得た。
得られたペレットはほとんど透明で強靭なゴム弾性に富む重合体であり、ηr=2.00、[COOH]=1.72×10−5eq/g、[NH2]=2.88×10−5eq/g、Tm=128℃であった。
得られたポリエーテルポリアミドエラストマーを用いて、実施例1と同様にして積層体試験片を作成し、硬度、曲げ弾性率、曲げ強度、圧縮永久ひずみ、ヘイズ及びTPUとの剥離強さを測定した。結果を表1に示す。
[実施例4]
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約130ミリリットルの反応容器に宇部興産(株)製12−アミノドデカン酸(ADA)6.138g、アジピン酸(AA)2.867g、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542、アミン価:1.94meq/g)19.950g、ポリエーテルポリアミン化合物(HUNTSMAN社製XTJ−548)1.067g、ベンゼンホスフィン酸0.017g及び耐熱剤(吉富製薬製トミノックス917)0.076gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを流速50ミリリットル/分で供給しながら、190℃で1時間加熱し、次に1時間かけて225℃に昇温し、さらに225℃で10時間重合を行い、重合物を得た。
得られた重合物は白色で透明性が良好で強靭でゴム弾性に富むポリマーであり、ηr=2.25、[COOH]=1.58×10−5eq/g、[NH2]=4.40×10−5eq/gであった。
得られたポリエーテルポリアミドエラストマーを、温度230℃、10MPaで圧縮成形し、厚さ約1mmのシートを作成した。このシートを用いて硬度及び永久伸びを評価した。結果を表2に示す。
[実施例5]
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約130ミリリットルの反応容器に宇部興産(株)製12−アミノドデカン酸(ADA)6.166g、アジピン酸(AA)2.838g、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542、アミン価:1.94meq/g)18.898g、ポリエーテルポリアミン化合物(HUNTSMAN社製XTJ−548)2.100g、ベンゼンホスフィン酸0.016g及び耐熱剤(吉富製薬製トミノックス917)0.077gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを流速50ミリリットル/分で供給しながら、190℃で1時間加熱し、次に1時間かけて225℃に昇温し、さらに225℃で10時間重合を行い、重合物を得た。
得られた重合物は白色で透明性が良好で強靭でゴム弾性に富むポリマーであり、ηr=2.35、[COOH]=2.76×10−5eq/g、[NH2]=4.15×10−5eq/gであった。
得られたポリエーテルポリアミドエラストマーを、温度230℃、10MPaで圧縮成形し、厚さ約1mmのシートを作成した。このシートを用いて硬度及び永久伸びを評価した。結果を表2に示す。
[実施例6]
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約130ミリリットルの反応容器に宇部興産(株)製12−アミノドデカン酸(ADA)6.197g、アジピン酸(AA)2.804g、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542、アミン価:1.94meq/g)18.847g、ポリエーテルポリアミン化合物(HUNTSMAN社製XTJ−548)3.151g、ベンゼンホスフィン酸0.015g及び耐熱剤(吉富製薬製トミノックス917)0.079gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを流速50ミリリットル/分で供給しながら、190℃で1時間加熱し、次に1時間かけて225℃に昇温し、さらに225℃で10時間重合を行い、重合物を得た。
得られた重合物は白色で透明性が良好で強靭でゴム弾性に富むポリマーであり、ηr=2.54、[COOH]=4.00×10−5eq/g、[NH2]=0.24×10−5eq/gであった。
得られたポリエーテルポリアミドエラストマーを、温度230℃、10MPaで圧縮成形し、厚さ約1mmのシートを作成した。このシートを用いて硬度及び永久伸びを評価した。結果を表2に示す。
[比較例2]
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約130ミリリットルの反応容器に宇部興産(株)製12−アミノドデカン酸(ADA)6.100g、アジピン酸(AA)2.908g、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542、アミン価:1.94meq/g)21.004g、ベンゼンホスフィン酸0.018g及び耐熱剤(吉富製薬製トミノックス917)0.073gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを流速50ミリリットル/分で供給しながら、190℃で1時間加熱し、次に1時間かけて225℃に昇温し、さらに225℃で10時間重合を行い、ポリエーテルポリアミドエラストマーを得た。
得られた重合物は白色で透明性が良好で強靭でゴム弾性に富むポリマーであり、ηr=1.77、[COOH]=2.95×10−5eq/g、[NH2]=3.95×10−5eq/gであった。
得られたポリエーテルポリアミドエラストマーを、温度230℃、10MPaで圧縮成形し、厚さ約1mmのシートを作成した。このシートを用いて硬度及び永久伸びを評価した。結果を表2に示す。
[実施例7]
攪拌機、温度計、トルクメーター、圧力計、窒素ガス導入口、圧力調整装置及びポリマー取り出し口を備えた1リットルの圧力容器に宇部エムス社製ラウロラクタム(LLc)203.5g、アジピン酸(AA)29.5g、水31.1gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、密封状態で加熱を行った。約2時間かけて室温から270℃まで昇温し、270℃で3時間重合を行った。270℃での圧力は3.1MPaであった。昇温の途中で温度が200℃になったときから攪拌を始めた。攪拌は速度50rpmで行った。その後、1時間かけて温度は190℃まで降温し、その間に圧力は常圧に戻した。次に190℃で抜出し、末端カルボキシル基のナイロン12プレポリマーを得た。
次いで、攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約130ミリリットルの反応容器に上記ナイロン12プレポリマー15.840g、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542、アミン価:1.94meq/g)14.160g、ポリエーテルポリアミン化合物(HUNTSMAN社製XTJ−548)1.573g、次亜リン酸ナトリウムの35質量%水溶液0.090g及び耐熱剤(吉富製薬製トミノックス917)0.095gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを流速50ミリリットル/分で供給しながら、190℃で1時間加熱し、次に1時間かけて225℃に昇温し、さらに225℃で6時間重合を行い、重合物を得た。
得られた重合物は白色で透明性が良好で強靭でゴム弾性に富むポリマーであり、ηr=2.13、[COOH]=2.16×10−5eq/g、[NH2]=4.37×10−5eq/gであった。
得られたポリエーテルポリアミドエラストマーは、温度230℃、10MPaで圧縮成形し、厚さ約1mmのシートを作成した。このシートを用いて硬度(ショアD)及び永久伸びを測定した。硬度(ショアD)は48、永久伸びは168%であった。
[実施例8]
攪拌機、温度計、トルクメーター、圧力計、窒素ガス導入口、圧力調整装置及びポリマー取り出し口を備えた1リットルの圧力容器に宇部エムス社製ラウロラクタム(LLc)221.0g、アジピン酸(AA)13.0g、水31.1gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、密封状態で加熱を行った。約2時間かけて室温から270℃まで昇温し、270℃で6時間重合を行った。270℃での圧力は3.1MPaであった。昇温の途中で温度が200℃になったときから攪拌を始めた。攪拌は速度50rpmで行った。その後、1時間かけて温度は190℃まで降温し、その間に圧力は常圧に戻した。次に190℃で抜出し、末端カルボキシル基のナイロン12プレポリマーを得た。
次いで、攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約130ミリリットルの反応容器に上記ナイロン12プレポリマー19.350g、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−559、アミン価:1.383meq/g)10.650g、ポリエーテルポリアミン化合物(HUNTSMAN社製XTJ−548)1.880g、次亜リン酸ナトリウムの35質量%水溶液0.060g及び耐熱剤(吉富製薬製トミノックス917)0.095gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを流速50ミリリットル/分で供給しながら、190℃で1時間加熱し、次に1時間かけて225℃に昇温し、さらに225℃で6時間重合を行い、重合物を得た。
得られたポリエーテルポリアミドエラストマーは白色強靭でゴム弾性に富むポリマーであり、ηr=2.45、[COOH]=2.09×10−5eq/g、[NH2]=1.98×10−5eq/gであった。
得られた重合物は、温度230℃、10MPaで圧縮成形し、厚さ約1mmのシートを作成した。このシートを用いて硬度(ショアD)及び永久伸びを測定した。硬度(ショアD)は56、永久伸びは173%であった。
[実施例9]
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約130ミリリットルの反応容器に宇部興産(株)製12−アミノドデカン酸(ADA)6.138g、ドデカン二酸(DDA)4.518g、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542、アミン価:1.94meq/g)19.950g、ポリエーテルポリアミン化合物(HUNTSMAN社製XTJ−548)1.067g、次亜リン酸ナトリウムの35質量%水溶液0.090g及び耐熱剤(吉富製薬製トミノックス917)0.095gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを流速50ミリリットル/分で供給しながら、190℃で1時間加熱し、次に1時間かけて225℃に昇温し、さらに225℃で10時間重合を行い、重合物を得た。
得られた重合物は白色で透明性が良好で強靭でゴム弾性に富むポリマーであり、ηr=2.17、[COOH]=2.31×10−5eq/g、[NH2]=3.99×10−5eq/gであった。
得られたポリエーテルポリアミドエラストマーは、温度230℃、10MPaで圧縮成形し、厚さ約1mmのシートを作成した。このシートを用いて硬度(ショアD)及び永久伸びを測定した。硬度(ショアD)は36、永久伸びは149%であった。
実施例7〜9の結果をまとめて表3に示す。
Claims (15)
- ポリアミド形成性モノマー(A)、アミン化合物(B)、及びジカルボン酸化合物(C)の総量100質量%に対して、ポリアミド形成性モノマー(A)の割合が10〜95質量%である請求項1に記載のポリエーテルポリアミドエラストマー。
- ポリアミド形成性モノマー(A)、アミン化合物(B)、及びジカルボン酸化合物(C)の総量100質量%に対して、ポリアミド形成性モノマー(A)の割合が15〜60質量%である請求項1に記載のポリエーテルポリアミドエラストマー。
- アミノカルボン酸化合物(A1)が、炭素原子数が2〜20のアルキレン基の末端にアミノ基とカルボキシ基を有するアミノカルボン酸である請求項1に記載のポリエーテルポリアミドエラストマー。
- ラクタム化合物(A2)が、炭素原子数が2〜20のアルキレン基を含むラクタム化合物である請求項1に記載のポリエーテルポリアミドエラストマー。
- ポリアミド形成性モノマー(A)、アミン化合物(B)、及びジカルボン酸化合物(C)の総量100質量%に対して、式(4)で表わされるポリエーテルポリアミン化合物(B2)の割合が3〜15質量%である請求項1に記載のポリエーテルポリアミドエラストマー。
- 式(2)において、nが7〜30であり、wが1〜2である請求項1に記載のポリエーテルポリアミドエラストマー。
- ジカルボン酸化合物(C)が、脂肪族ジカルボン酸である請求項1に記載のポリエーテルポリアミドエラストマー。
- ジカルボン酸化合物(C)が炭素原子数1〜20のアルキレン基の両末端にカルボキシ基を有するジカルボン酸である請求項1に記載のポリエーテルポリアミドエラストマー。
- ポリエーテルポリアミドエラストマーの末端カルボキシ基濃度よりも、ポリエーテルポリアミドエラストマーの末端アミノ基濃度の方が大きいことを特徴とする請求項1に記載のポリエーテルポリアミドエラストマー。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリエーテルポリアミドエラストマーに他のポリマー及び/又は添加剤を含むエラストマー組成物。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリエーテルポリアミドエラストマー又は請求項11に記載のエラストマー組成物からなる層と他の熱可塑性樹脂からなる層とを積層してなる積層体。
- 他の熱可塑性樹脂がポリウレタンである請求項12に記載の積層体。
- ポリウレタンが熱可塑性ポリウレタンである請求項13に記載の積層体。
- 熱可塑性ポリウレタンが、ソフトセグメントとしてポリエステルジオール及び/又はポリエーテルジオール及び/又はポリカーボネートジオール及び/又はポリカプロラクトンジオール単位を有する請求項14に記載の積層体。
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