JP5251761B2 - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、低圧ポンプにより吐出された低圧燃料を噴射する低圧燃料噴射弁と、この噴射弁に供給される燃料のフィード圧力が第1制御圧力または第2制御圧力を上回ることに基づいて燃料をリリーフする燃圧制御機構とを備える内燃機関の燃料供給装置に関する。
特許文献1の燃料供給装置においては、機関高温始動時にはベーパを含む燃料が噴射されることによる機関始動性の悪化をまねくおそれがあるため、機関高温時には制御圧力を変更して実際のフィード圧力を通常の機関運転時よりも昇圧してベーパの発生を抑制するようにしている。
特開2007−218222号公報
ところで、制御圧力の切り替えが行われてからしばらくの間は、実際のフィード圧力がこの切り替えに応じて変化する過渡状態にあるものの、上記特許文献1の燃料供給装置ではこうした期間においても低圧燃料噴射弁による燃料噴射が行われるため、同噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離した状態をまねくことも考えられる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することのできる内燃機関の燃料供給装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、低圧ポンプにより吐出された低圧燃料を噴射する低圧燃料噴射弁と、この噴射弁に供給される燃料の圧力であるフィード圧力が制御圧力を上回ることに基づいて同燃料を所定部位にリリーフする燃圧制御機構とを備え、前記制御圧力が低圧側の第1制御圧力または高圧側の第2制御圧力に設定される内燃機関の燃料供給装置において、前記低圧ポンプにより吐出された燃料を加圧する高圧ポンプと、このポンプにより吐出された高圧燃料を噴射する高圧燃料噴射弁とが設けられ、噴射制限条件が成立していることに基づいて前記低圧燃料噴射弁の燃料噴射を禁止する噴射制限制御が行われ、前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第1制御圧力及び前記第2制御圧力の一方から他方への切り替えが行われてからの所定期間内であることが含まれることを要旨としている。
この発明によれば、噴射制限条件が成立しているとき、すなわちフィード圧力が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に適していないおそれのあるとき、低圧燃料噴射弁の燃料噴射が禁止されるため、低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
この発明によれば、第1制御圧力及び前記第2制御圧力の一方から他方への切り替えが行われてからの所定期間内にあるとき、すなわち制御圧力の切り替えにともないフィード圧力が安定していないおそれのあるとき、低圧燃料噴射弁の燃料噴射が禁止されるため、制御圧力の変更に起因して低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記噴射制限条件が成立してからの計測時間が予め設定された判定期間内にあることに基づいて、前記第1制御圧力及び前記第2制御圧力の一方から他方への切り替えが行われてからの所定期間内にある旨判定されることを要旨としている。
(3)請求項3に記載の発明は、低圧ポンプにより吐出された低圧燃料を噴射する低圧燃料噴射弁と、この噴射弁に供給される燃料の圧力であるフィード圧力が制御圧力を上回ることに基づいて同燃料を所定部位にリリーフする燃圧制御機構とを備え、前記制御圧力が低圧側の第1制御圧力または高圧側の第2制御圧力に設定される内燃機関の燃料供給装置において、前記低圧ポンプにより吐出された燃料を加圧する高圧ポンプと、このポンプにより吐出された高圧燃料を噴射する高圧燃料噴射弁とが設けられ、前記低圧燃料噴射弁の噴射量に対する前記高圧燃料噴射弁の噴射量の割合を高圧噴射割合として、噴射制限条件が成立してからの所定期間内にあるときには同噴射制限条件が成立してから所定期間が経過しているときよりも前記高圧噴射割合を大きくする噴射制限制御が行われ、前記噴射制限条件が成立してからの計測時間が予め設定された判定期間内にあることに基づいて、前記噴射制限条件が成立してからの所定期間内にある旨判定され、前記噴射制限条件が成立してからの計測時間が前記判定期間を超えていることに基づいて、前記噴射制限条件が成立してから所定期間が経過している旨判定され、前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第1制御圧力及び前記第2制御圧力の一方から他方への切り替えが行われたことが含まれるることを要旨としている。
この発明によれば、噴射制限条件が成立しているとき、すなわちフィード圧力が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に適していないおそれのあるとき、高圧噴射割合が大きくされるため、制御圧力の変更に起因して低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
この発明によれば、第1制御圧力及び前記第2制御圧力の一方から他方への切り替えが行われてからの所定期間内にあるとき、すなわち制御圧力の切り替えにともないフィード圧力が安定していないおそれのあるとき、高圧噴射割合が大きくされるため、制御圧力の変更に起因して低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記低圧燃料噴射弁に供給される燃料にベーパが含まれる旨推定されるとき、前記制御圧力が前記第2制御圧力に設定されることを要旨としている。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、機関始動時であることを条件に前記噴射制限制御が行われることを要旨としている。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、機関高温再始動時であることを条件に前記噴射制限制御が行われることを要旨としている。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の内燃機関の燃料供給装置において、機関始動が完了した旨判定されるまで前記噴射制限制御が継続されることを要旨としている。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記噴射制限条件には、前記制御圧力が前記第2制御圧力に設定されることが含まれることを要旨としている。
この発明によれば、制御圧力が第2制御圧力に設定されるとき、すなわちフィード圧力が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に適していないとき、噴射制限制御が行われるため、低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(9)請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記噴射制限条件には、前記フィード圧力が第1制御圧力よりも高圧側且つ前記フィード圧力と前記第1制御圧力との差が基準の差を上回ることが含まれることを要旨としている。
この発明によれば、フィード圧力が第1制御圧力よりも高圧側且つ前記フィード圧力と第1制御圧力との差が基準の差を上回るとき、すなわちフィード圧力が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に適していないとき、噴射制限制御が実行されるため、低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(10)請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記噴射制限条件には、前記フィード圧力と前記第2制御圧力との差が基準の差を下回ることが含まれることを要旨としている。
この発明によれば、フィード圧力と第2制御圧力との差が基準の差を下回るとき、すなわちフィード圧力が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に適していないとき、噴射制限制御が実行されるため、低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(11)請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第2制御圧力から前記第1制御圧力への切り替えが行われた後に前記フィード圧力が前記第1制御圧力または前記第1制御圧力よりも所定量だけ大きい圧力に達するまでの期間内であることが含まれることを要旨としている。
なお、「第1制御圧力よりも所定量だけ大きい圧力」は、フィード圧力の変化が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に及ぼす影響について、これが十分に小さくなる程度にまでフィード圧力が第1制御圧力に近づいているときの圧力のうち最も大きい圧力に相当する。すなわち、フィード圧力が第1制御圧力と当該所定量だけ大きい圧力との間にあるとき、フィード圧力が第1制御圧力に向けて低下することにともなうフィード圧力の変化に起因して低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離するおそれは十分に小さくなる。
(12)請求項12に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第1制御圧力から前記第2制御圧力への切り替えが行われた後に前記フィード圧力が前記第2制御圧力または前記第2制御圧力よりも所定量だけ小さい圧力に達するまでの期間内であることが含まれることを要旨としている。
なお、「第2制御圧力よりも所定量だけ小さい圧力」は、フィード圧力の変化が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に及ぼす影響について、これが十分に小さくなる程度にまでフィード圧力が第2制御圧力に近づいているときの圧力のうち最も小さい圧力に相当する。すなわち、フィード圧力が第2制御圧力と当該所定量だけ小さい圧力との間にあるとき、フィード圧力が第2制御圧力に向けて上昇することにともなうフィード圧力の変化に起因して低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離するおそれは十分に小さくなる。
(13)請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第2制御圧力から前記第1制御圧力への切り替えが行われた後に前記フィード圧力と前記第1制御圧力との差が所定の差よりも小さくなるまでの期間内であることが含まれることを要旨としている。
なお、「所定の差」は、フィード圧力の変化が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に及ぼす影響について、これが十分に小さくなる程度にまでフィード圧力が第1制御圧力に近づいているときの圧力のうち最も大きい圧力と第1制御圧力との差に相当する。すなわち、フィード圧力と第1制御圧力との差が当該所定の差よりも小さいとき、フィード圧力が第1制御圧力に向けて低下することにともなうフィード圧力の変化に起因して低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離するおそれは十分に小さくなる。
(14)請求項14に記載の発明は、請求項1〜13のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第1制御圧力から前記第2制御圧力への切り替えが行われた後に前記フィード圧力と前記第2制御圧力との差が所定の差よりも小さくなるまでの期間内であることが含まれることを要旨としている。
なお、「所定の差」は、フィード圧力の変化が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に及ぼす影響について、これが十分に小さくなる程度にまでフィード圧力が第2制御圧力に近づいているときの圧力のうち最も小さい圧力と第2制御圧力との差に相当する。すなわち、フィード圧力と第2制御圧力との差が当該所定の差よりも小さいとき、フィード圧力が第2制御圧力に向けて上昇することにともなうフィード圧力の変化に起因して低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離するおそれは十分に小さくなる。
(15)請求項15に記載の発明は、請求項1〜14のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第1制御圧力及び前記第2制御圧力の一方から他方への切り替えが行われてから単位時間あたりの前記フィード圧力の変化量が基準の変化量よりも小さくなるまでの期間内であることが含まれることを要旨としている。
なお、「基準の変化量」は、フィード圧力の変化量が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に及ぼす影響について、これが十分に小さくなる程度にまで小さくなったときの変化量に相当する。すなわち、フィード圧力の変化量が基準の変化量よりも小さいとき、フィード圧力の変化に起因して低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離するおそれは十分に小さくなる。
(16)請求項16に記載の発明は、低圧ポンプにより吐出された低圧燃料を噴射する低圧燃料噴射弁と、この噴射弁に供給される燃料の圧力であるフィード圧力が制御圧力を上回ることに基づいて同燃料を所定部位にリリーフする燃圧制御機構とを備え、前記制御圧力が低圧側の第1制御圧力または高圧側の第2制御圧力に設定される内燃機関の燃料供給装置において、前記低圧ポンプにより吐出された燃料を加圧する高圧ポンプと、このポンプにより吐出された高圧燃料を噴射する高圧燃料噴射弁とがさらに設けられ、前記低圧燃料噴射弁の噴射量に対する前記高圧燃料噴射弁の噴射量の割合を高圧噴射割合として、噴射制限条件が成立しているときには同噴射制限条件が成立していないときよりも前記高圧噴射割合を大きくする噴射制限制御が行われ、前記低圧燃料噴射弁に供給される燃料にベーパが含まれる旨推定されるとき、前記制御圧力が前記第2制御圧力に設定され、前記噴射制限条件には、前記制御圧力が前記第2制御圧力に設定されることが含まれることを要旨としている。
この発明によれば、噴射制限条件が成立しているとき、すなわちフィード圧力が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に適していないおそれのあるとき、噴射制限制御が実行されるため、低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
この発明によれば、制御圧力が第2制御圧力に設定されるとき、すなわちフィード圧力が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に適していないとき、噴射制限制御が実行されるため、低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(17)請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の内燃機関の燃料供給装置において、機関始動時であることを条件に前記噴射制限制御が行われることを要旨としている。
(18)請求項18に記載の発明は、請求項16または17に記載の内燃機関の燃料供給装置において、機関高温再始動時であることを条件に前記噴射制限制御が行われることを要旨としている。
(19)請求項19に記載の発明は、請求項17または18に記載の内燃機関の燃料供給装置において、機関始動が完了した旨判定されるまで前記噴射制限制御が継続されることを要旨としている。
(20)請求項20に記載の発明は、請求項16〜19のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記噴射制限条件には、前記フィード圧力が第1制御圧力よりも高圧側且つ前記フィード圧力と前記第1制御圧力との差が基準の差を上回ることが含まれることを要旨としている。
この発明によれば、フィード圧力が第1制御圧力よりも高圧側且つ前記フィード圧力と第1制御圧力との差が基準の差を上回るとき、すなわちフィード圧力が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に適していないとき、噴射制限制御が実行されるため、低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(21)請求項21に記載の発明は、請求項16〜20のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記噴射制限条件には、前記フィード圧力と前記第2制御圧力との差が基準の差を下回ることが含まれることを要旨としている。
この発明によれば、フィード圧力と第2制御圧力との差が基準の差を下回るとき、すなわちフィード圧力が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に適していないとき、噴射制限制御が実行されるため、低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(22)請求項22に記載の発明は、機関筒内に燃料を噴射する高圧燃料噴射弁と、吸気通路に燃料を噴射する低圧燃料噴射弁と、これら燃料噴射弁のそれぞれに接続される燃料供給通路と、この燃料供給通路を流れる燃料に対する制御圧力として低圧側の第1制御圧力及び高圧側の第2制御圧力を有する調圧機構と、この調圧機構を操作して前記制御圧力を前記第1制御圧力と前記第2制御圧力との間で切り替える制御手段とを備える内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記制御手段は、機関始動要求に基づく機関始動の開始前に前記調圧機構の制御圧力を前記第2制御圧力に設定し、機関始動の完了に基づいて前記制御圧力を前記第2制御圧力から前記第1制御圧力に変更し、同制御圧力の変更を実行してから所定期間が経過するまでは前記低圧燃料噴射弁の燃料噴射を禁止する噴射制限制御を行うことを要旨としている。
この発明によれば、噴射制限条件が成立しているとき、すなわちフィード圧力が低圧燃料噴射弁の燃料噴射に適していないおそれのあるとき、低圧燃料噴射弁の燃料噴射が禁止されるため、低圧燃料噴射弁の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(23)請求項23に記載の発明は、低圧ポンプと、前記低圧ポンプにより吐出された低圧燃料を噴射する低圧燃料噴射弁と、前記低圧ポンプにより吐出された低圧燃料を加圧する高圧ポンプと、前記高圧ポンプにより吐出された高圧燃料を噴射する高圧燃料噴射弁と、前記低圧燃料噴射弁および前記高圧ポンプに供給される低圧燃料の圧力であるフィード圧力の制御圧力として低圧側の第1制御圧力および高圧側の第2制御圧力を有する調圧機構と、前記調圧機構を介して前記制御圧力を前記第1制御圧力と前記第2制御圧力との間で切り替え、高温始動時に前記調圧機構を介して前記制御圧力を前記第2制御圧力に設定し、高温始動時に前記高圧燃料噴射弁の燃料噴射を実行し、高温始動時に前記低圧燃料噴射弁の燃料噴射を実行しない制御手段とを備える内燃機関の燃料供給装置であることを要旨としている。
本発明の内燃機関の燃料供給装置を具体化した第1実施形態について、同装置を搭載した内燃機関の構成を模式的に示す模式図。 同実施形態の高圧燃料ポンプについて、その作動態様を示す模式図。 同実施形態において実行される「始動時燃料噴射処理」について、その処理手順を示すフローチャート。 同実施形態の「始動時燃料噴射処理」について、その実行態様の一例を示すタイミングチャート。 本発明の内燃機関の燃料供給装置を具体化した第2実施形態において実行される「始動時燃料噴射量処理」について、その処理手順を示すフローチャート。 本発明の内燃機関の燃料供給装置を具体化した第3実施形態において実行される「燃料噴射量処理」について、その処理手順を示すフローチャート。 本発明の内燃機関の燃料供給装置を具体化した第4実施形態において実行される「燃料噴射量処理」について、その処理手順を示すフローチャート。
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して、本発明の内燃機関の燃料供給装置を直列4気筒型内燃機関の燃料供給装置として具体化した第1実施形態について説明する。
図1に示されるように内燃機関10には、各気筒の燃焼室11及び吸気ポート12のそれぞれに燃料を供給する燃料供給装置20と、この供給装置20をはじめとして当該機関10の各種装置を統括的に制御する制御装置80とが設けられている。
燃料供給装置20には、各気筒の燃焼室11のそれぞれに燃料を噴射する複数の筒内噴射インジェクタ21と、各気筒の吸気ポート12のそれぞれに燃料を噴射するポート噴射インジェクタ22と、これらインジェクタ21及び22に燃料を供給する供給装置本体30とが設けられている。
供給装置本体30には、燃料を貯留する燃料タンク31と、この燃料タンク31と筒内噴射インジェクタ21及びポート噴射インジェクタ22のそれぞれとを接続する燃料配管40と、燃料タンク31の燃料を汲み上げて燃料配管40に圧送する低圧燃料ポンプ32と、同ポンプ32からの燃料を加圧して吐出する高圧燃料ポンプ60とが設けられている。またこれら構成要素に加えて、燃料配管40のうち低圧燃料ポンプ32とポート噴射インジェクタ22及び高圧燃料ポンプ60との間の燃料の圧力(以下、「フィード圧力PF」)を制御するフィード圧力制御機構50と、燃料配管40のうち高圧燃料ポンプ60と筒内噴射インジェクタ21との間の燃料の圧力(以下、「高圧燃料圧力PD」)を制御する高圧燃料圧力制御機構70とが設けられている。低圧燃料ポンプ32としては、車載バッテリの電力により駆動される電動のものが用いられている。また高圧燃料ポンプ60としては、内燃機関10のカムシャフトにより駆動されるとともに、吸引した燃料を所定圧まで昇圧して吐出する機関駆動式のものが用いられている。
燃料配管40は、各筒内噴射インジェクタ21に燃料を分配する高圧デリバリパイプ41と、各ポート噴射インジェクタ22に燃料を分配する低圧デリバリパイプ42と、低圧燃料ポンプ32と各デリバリパイプ41,42とを分岐部43Xを設けて接続する供給配管43と、この供給配管43の分岐部43Xよりも低圧燃料ポンプ32側から分岐してフィード圧力制御機構50の一部をなす還流配管44とにより構成されている。
供給配管43は、低圧燃料ポンプ32から当該配管43の分岐部43Xまでにわたる基本供給配管43Aと、分岐部43Xから高圧デリバリパイプ41までにわたる第1分岐配管43Bと、分岐部43Xから低圧デリバリパイプ42までにわたる第2分岐配管43Cとにより構成されている。第1分岐配管43Bには、高圧燃料ポンプ60が設けられている。
高圧燃料圧力制御機構70には、高圧デリバリパイプ41の高圧燃料圧力PDが高圧制御圧力PDXを超えることに基づいて開弁するリリーフバルブ71と、このバルブ71を介してリリーフされた燃料を燃料タンク31に還流するリリーフ管72とが設けられている。
フィード圧力制御機構50には、還流配管44のフィード圧力PFが第1制御圧力PC1を超えることに基づいて開弁する低圧プレッシャレギュレータ51と、還流配管44のフィード圧力PFが第1制御圧力PC1よりも高い第2制御圧力PC2を超えることに基づいて開弁する高圧プレッシャレギュレータ52と、この高圧プレッシャレギュレータ52側への燃料の流通態様を切り替える切替弁53と、これら構成要素を介して燃料タンク31に燃料を還流する先の還流配管44とが設けられている。
第1制御圧力PC1は、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射のために予め適合された圧力であり、フィード圧力PFがこの制御圧力PC1またはその付近の圧力に維持されるときには、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射が適切に行われる。また第2制御圧力PC2は、供給配管43内でのベーパの発生を抑制するために予め適合された圧力であり、フィード圧力PFがこの制御圧力PC2またはその付近の圧力に維持されるときには、燃料に含まれるベーパが液化されてその量が減少するようになる。これにより、フィード圧力PFが第2制御圧力PC2またはその付近にある場合に高圧燃料ポンプ60により燃料が加圧されたとき、同燃料に含まれるベーパはより一層少ないものとなる。
還流配管44は、供給配管43から当該配管44の分岐部44Xまでにわたる基本還流配管44Aと、分岐部44Xから燃料タンク31までにわたる第1分岐配管44Bと、分岐部44Xから燃料タンク31までにわたる第2分岐配管44Cとにより構成されている。また、分岐部44Xには切替弁53が、基本還流配管44Aには低圧プレッシャレギュレータ51が、第1分岐配管44Bには高圧プレッシャレギュレータ52がそれぞれ設けられている。
切替弁53は、基本還流配管44Aと第1分岐配管44B及び第2分岐配管44Cのいずれか一方とを連通する。すなわち切替弁53の切替位置が低圧切替位置にあるとき、基本還流配管44Aと第2分岐配管44Cとを接続するとともに基本還流配管44Aと第1分岐配管44Bとの間を遮断する。また切替弁53の切替位置が高圧切替位置にあるとき、基本還流配管44Aと第1分岐配管44Bとを接続するとともに基本還流配管44Aと第2分岐配管44Cとの間を遮断する。
フィード圧力制御機構50による供給配管43のフィード圧力PFの制御は、次のように行われる。
供給配管43のフィード圧力PFを第1制御圧力PC1またはその付近に維持する要求があるとき、切替弁53の切替位置が低圧切替位置に設定される。すなわち、フィード圧力制御機構50の制御圧力PCが第1制御圧力PC1に設定される。
そして、切替弁53が低圧切替位置にある状態のもとで供給配管43のフィード圧力PFが第1制御圧力PC1を上回るとき、基本供給配管43Aの燃料の一部は、低圧プレッシャレギュレータ51を介して基本還流配管44A及び第2分岐配管44Cの順に還流配管44を流通して燃料タンク31に還流される。これにより、供給配管43のフィード圧力PFは第1制御圧力PC1またはその付近の圧力に維持される。
供給配管43のフィード圧力PFを第2制御圧力PC2またはその付近に維持する要求があるとき、切替弁53の切替位置が高圧切替位置に設定される。すなわち、フィード圧力制御機構50の制御圧力PCが第2制御圧力PC2に設定される。
そして、切替弁53が高圧切替位置にある状態のもとで供給配管43のフィード圧力PFが第2制御圧力PC2を上回るとき、基本供給配管43Aの燃料の一部は、低圧プレッシャレギュレータ51及び高圧プレッシャレギュレータ52を介して基本還流配管44A及び第1分岐配管44Bの順に還流配管44を流通して燃料タンク31に還流される。これにより、供給配管43のフィード圧力PFは第2制御圧力PC2またはその付近の圧力に維持される。
なお、供給配管43のフィード圧力PFが第1制御圧力PC1よりも低い状態のもとで、制御圧力PCが第1制御圧力PC1に設定されているとき、供給配管43のフィード圧力PFが第1制御圧力PC1を上回るまでは低圧プレッシャレギュレータ51が閉弁状態に維持されるため、還流配管44から燃料タンク31への燃料の還流は行われない。
また、供給配管43のフィード圧力PFが第1制御圧力PC1付近に維持されている状態のもとで、制御圧力PCが第1制御圧力PC1から第2制御圧力PC2に切り替えられたとき、供給配管43のフィード圧力PFが第2制御圧力PC2を上回るまでは高圧プレッシャレギュレータ52が閉弁状態に維持されることにより、還流配管44から燃料タンク31への燃料の還流は行われない。
制御装置80は、機関運転状態等をモニタする各種センサ、すなわち冷却水温センサ82及び燃圧センサ83を含む各種センサ及びイグニッションスイッチ84と、センサ及びスイッチの出力に基づいて燃料供給装置20(筒内噴射インジェクタ21及びポート噴射インジェクタ22及び低圧燃料ポンプ32及び高圧燃料ポンプ60)及びフィード圧力制御機構50(切替弁53)をはじめとする内燃機関10の各装置の動作を制御する電子制御装置81とにより構成されている。冷却水温センサ82は、内燃機関10の機関本体を流通する冷却水の温度(以下、「冷却水温度THW」)に応じた信号を出力する。燃圧センサ83は、高圧デリバリパイプ41内の燃料圧力(以下、「高圧燃料圧力PD」)に応じた信号を出力する。イグニッションスイッチ84は、運転者による機関始動要求を検出可能なものである。
電子制御装置81は、高圧燃料圧力PDを含む機関運転状態等に基づいて、筒内噴射インジェクタ21の燃料噴射量(以下、「筒内燃料噴射量QD」)及び噴射時期を設定する筒内噴射制御、及びポート噴射インジェクタ22の燃料噴射量(以下、「ポート内燃料噴射QP」)噴射時期を設定するポート噴射制御、及び高圧燃料ポンプ60の吐出量を調整する吐出制御、及びフィード圧力制御機構50の制御圧力PCを切り替えるフィード圧力制御等の各種の制御を行う。
図2を参照して、高圧燃料ポンプ60の構造及び動作態様について説明する。
図2に示されるように高圧燃料ポンプ60には、吸気カムシャフト13の駆動カム14により駆動されるプランジャ62と、このプランジャ62を収容するシリンダ61とが設けられている。シリンダ61内には、プランジャ62の往復動にともない容積が増減する加圧室63が形成されている。プランジャ62の端部には、駆動カム14に接触した状態に維持されてプランジャ62とともに往復動するリフタ64が固定されている。このリフタ64には、同リフタ64を駆動カム14に押し付けるばね65が取り付けられている。
シリンダ61において、加圧室63と第1分岐配管43Bの上流側(低圧燃料ポンプ32側)の部位との間には、加圧室63を第1分岐配管43Bの同部位に対して開閉するスピル弁66が設けられている。このスピル弁66は、ばね68の力とソレノイド69の電磁力との関係に基づいて、加圧室63を第1分岐配管43Bの上流側に対して閉鎖する閉弁位置と、加圧室63を第1分岐配管43Bの上流側に対して開放する開弁位置との間で駆動される。すなわち、ソレノイド69の励磁が行われていないときには、ばね68の力によりスピル弁66が閉弁位置に維持される。一方、ソレノイド69の励磁が行われているときには、ソレノイド69の電磁力によりスピル弁66が開弁位置に保持される。
シリンダ61において、加圧室63と第1分岐配管43Bの下流側(第1デリパリパイプ41側)の部位との間には、加圧室63を第1分岐配管43Bの同部位に対して開閉する逆止弁67が設けられている。この逆止弁67は、加圧室63から高圧デリバリパイプ41側への燃料の流通を許容する一方、高圧デリバリパイプ41側から加圧室63への燃料の流通を遮断する。また、加圧室63内の燃料の圧力が所定の開弁圧力に達したとき、第1分岐配管43Bの下流側の部位に対して加圧室63を開放する。
上記構造の高圧燃料ポンプ60によれば、次のように燃料の加圧が行われる。
図2(a)に示されるように、駆動カム14の回転にともないプランジャ62が下降するとき、スピル弁66が開弁される。これにより、低圧燃料ポンプ32から吐出された燃料が加圧室63に供給される。そして図2(b)に示されるように、駆動カム14の回転にともないプランジャ62が上昇するとき、スピル弁66が閉弁されるとともにプランジャ62の上昇により加圧室63内の燃料が加圧される。そして、加圧室63内の燃料の圧力が高圧デリバリパイプ41内の高圧燃料圧力PDよりも大きくなるとき、逆止弁67が開弁して加圧された燃料が加圧室63から高圧デリバリパイプ41側に吐出される。なお、スピル弁66が開弁状態にあるときに、プランジャ62の往復動により加圧室63から第1分岐配管43Bの上流側に逆流した燃料は、還流配管44を介して燃料タンク31内に戻される。
電子制御装置81は、スピル弁66の閉弁時期の制御を通じて高圧燃料ポンプ60の燃料吐出量を調整する。この吐出量の調整は、基本的には筒内噴射インジェクタ21の噴射量に基づいて次のように行われる。
すなわち、筒内噴射インジェクタ21の噴射量が多くなるにつれて、プランジャ62の上昇過程におけるスピル弁66の閉弁期間が大きくなるように同弁66の閉弁時期が設定される。これにより、筒内噴射インジェクタ21の噴射量が多いときにはプランジャ62による燃料の加圧期間が長くなり、加圧室63から高圧デリバリパイプ41側に吐出される燃料量が増大するため、噴射量が多くとも高圧燃料圧力PDが適切に保持される。
ところで、先の図1に示される低圧デリバリパイプ42について、その燃料の温度が過度に高いことにより燃料にベーパが発生している旨推定されるときには、ポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが同インジェクタ22に対して要求される量から過度に乖離するおそれがある。
そこで本実施形態では、ポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれる旨推定されるとき、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射及び筒内噴射インジェクタ21の燃料噴射のうち後者のみを許可するとともに、制御圧力PCとして第2制御圧力PC2を設定する噴射制限制御を行うようにしている。すなわち燃料供給装置20及びフィード圧力制御機構50のそれぞれが電子制御装置81を通じて次の(A)及び(B)のように制御される。
(A)冷却水温度THWが所定温度THA未満の機関始動時(以下、「冷間始動時」)、機関始動要求に基づく機関始動動作の開始前に切替弁53の切替位置が低圧切替位置に設定されることにより制御圧力PCとして第1制御圧力PC1が設定される。その後、機関始動動作が開始されるとともに、筒内噴射インジェクタ21及びポート噴射インジェクタ22の少なくとも一方により対応する部位(燃焼室11または吸気ポート12)への燃料噴射が行われる。
(B)冷却水温度THWが所定温度THA以上の機関始動時(以下、「高温始動時」)、機関始動要求に基づく機関始動動作の開始前に切替弁53の切替位置が高圧切替位置に設定されることにより制御圧力PCとして第2制御圧力PC2が設定される。その後、機関始動動作が開始されるとともに筒内噴射インジェクタ21のみにより対応する部位(燃焼室11)への燃料噴射が行われる。高温始動の完了後は、切替弁53の切替位置が低圧切替位置に設定されることにより制御圧力PCとして第1制御圧力PC1が設定されるとともに、筒内噴射インジェクタ21及びポート噴射インジェクタ22の少なくとも一方により対応する部位(燃焼室11または吸気ポート12)への燃料噴射が行われる。
そしてこのように、ポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれているおそれのあるときに同インジェクタ22の燃料噴射が行われないことにより、またこれに加えて、筒内噴射インジェクタ21には高圧燃料ポンプ60での加圧によりベーパ量が減少した高圧燃料が供給されることにより、ベーパを含む燃料が各インジェクタ21,22から噴射される量のより一層の低減が図られるようになる。すなわち、高圧デリバリパイプ41内にはフィード圧力PFから高圧燃料ポンプ60によりさらに加圧された高圧燃料が供給されるため、低圧デリバリパイプ42内の燃料と比較してベーパの量は少ない。そして上記(B)の制御では、相対的にベーパ量の多い燃料を噴射することになるポート噴射インジェクタ22についてはその噴射を禁止し、相対的にベーパ量の少ない燃料を噴射することになる筒内噴射インジェクタ21のみの燃料噴射を行うようにしている。このため、高温始動時にポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を行う場合と比較して各インジェクタから噴射されるベーパ量は減少するようになる。
また、制御圧力PCの切り替えが行われてからしばらくの間は、実際のフィード圧力PFがこの切り替えに応じて変化する過渡状態にあるものの、こうした期間においてもポート噴射インジェクタ22による燃料噴射を行うことで、同インジェクタ21の噴射量QPが要求量から過度に乖離した状態をまねくことも考えられる。
このため、制御圧力PCについて第1制御圧力PC1及び第2制御圧力PC2の一方から他方への切り替えが行われてからの判定期間TEXについては、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を禁止する噴射制限制御を行う。
この噴射制限制御によって、制御圧力PCの切り替えにともないフィード圧力PFが不安定な状態にあるときにはポート噴射インジェクタ22の燃料噴射が禁止されるため、制御圧力PCの変更に起因してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
図3を参照して、燃料噴射制御の具体的な処理手順を定めた「始動時燃料噴射処理」について、その内容を説明する。なお当該処理は、電子制御装置81を通じて実行されるものであり、同装置81の起動にともない開始されるとともに一連の処理を経て終了した後は次の機関始動時まで実行が保留される。
当該処理では、ステップS11において機関始動要求が設定されているか否かを判定し、ステップS12において冷却水温度THWが所定温度THA以上か否か、すなわち高温始動時か否かを判定する。そして、これら判定処理の結果に応じて以下の(A)または(B)の処理を行う。
ここで機関始動要求は、電子制御装置81を通じて実行される別途の処理において次のように設定される。すなわち、イグニッションスイッチ84の操作により内燃機関10を始動させる旨の要求が確認されるとき、または内燃機関10の自動停止及び自動始動を行うものにおいて、自動始動条件が成立した旨確認されるときに、機関始動要求が設定される。
また所定温度THAは、高圧デリバリパイプ41及び低圧デリバリパイプ42の少なくとも一方において燃料にベーパが発生しているか否かについて、これをそのときどきの冷却水温度THWとの関係に基づいて判定するための値として、試験等を通じて予め適合のうえ電子制御装置81に記憶されている。そして、冷却水温度THWが所定温度THA以上のときには、高圧デリバリパイプ41及び低圧デリバリパイプ42の少なくとも一方において燃料の温度が飽和温度を上回ることにより、同燃料にベーパが発生している旨推定される。
(A)機関始動要求が設定されている旨判定し、且つ冷却水温度THWが所定温度THA以上である旨判定したとき、ステップS13にて制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定し、ステップS14にてポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を禁止する噴射禁止制御を有効にする。そして、これら処理の実行が確認された後、機関始動要求に基づく内燃機関10の始動動作が開始される。この場合には、噴射禁止制御が有効にされた状態のもとで機関始動が開始されることにより、筒内噴射インジェクタ21のみにより機関始動時の燃料供給が行われる。
(B)機関始動要求が設定されている旨判定し、且つ冷却水温度THWが所定温度THA未満である旨判定したとき、ステップS14にて制御圧力PCを第1制御圧力PC1に設定し、ステップS15にてポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を禁止する噴射禁止制御を無効にする。そして、これらの処理の実行が確認された後、機関始動要求に基づく内燃機関10の始動動作が開始される。この場合には、噴射禁止制御が無効にされた状態のもとで機関始動が開始されることにより、そのときどきの運転環境に応じて筒内噴射インジェクタ21及びポート噴射インジェクタ22の少なくとも一方による機関始動時の燃料供給が行われる。
上記(A)の処理を実行した後、以下のステップS17〜20の処理を行う。
ステップS17において機関始動が完了している旨判定したとき、制御圧力PCを第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1に変更する。すなわち、機関始動時に制御圧力PCとして第2制御圧力PC2を設定したときには、機関始動が完了するまでこの制御圧力PCの設定を維持する。
ステップS17において機関始動完了の旨判定したときには、ステップS18にて制御圧力PCを第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1に変更する。そして、ステップS19において制御圧力PCの設定を第1制御圧力PC1に変更してからの経過期間(以下、「変更後経過期間TE」)が判定期間TEXを超えている旨判定したとき、ステップS20においてポート噴射インジェクタ22についての噴射禁止制御を無効にする。これにより、以降の機関運転中においては、そのときどきの運転環境に応じて筒内噴射インジェクタ21及びポート噴射インジェクタ22の少なくとも一方による燃料噴射が行われる。一方、始動後経過期間TEが判定期間TEXを超えていない旨判定したときには、所定の演算周期が経過した後にステップS17の判定処理を再び行う。なお、期間TEXとしては、制御圧力PCが第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1に切り替えられたときにおいて、フィード圧力PFが第1制御圧力PC1付近にまで低下するに十分な時間が設定されている。これにより、フィード圧力PFが第1制御圧力PC1に十分近づくまでの期間、噴射禁止制御が有効にされた状態が継続される。
このように当該「始動時燃料噴射処理」によれば、機関始動時に高圧デリバリパイプ41及び低圧デリバリパイプ42及び供給配管43の少なくとも一つにおいて燃料にベーパが発生している旨推定されるときには、制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定する処理、及びポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を禁止する処理が行われる。また、機関始動動作が開始されてから機関始動の完了まで、さらには同完了及び制御圧力PCの変更から所定期間である判定期間TEXが経過するまでにわたり上記の各処理が継続して行われる。
図4を参照して、「始動時燃料噴射処理」の実行態様の一例について説明する。
時刻t10すなわち、イグニッションスイッチ84の操作にともなう機関始動要求が設定され、且つ冷却水温度THWが所定温度THA以上である旨判定されたとすると、このとき制御圧力PCが第2制御圧力PC2に設定されるとともにポート噴射インジェクタ22についての噴射禁止制御が有効にされる。これにより、同噴射禁止制御が無効にされるまでの期間は、筒内噴射インジェクタ21のみによる燃料噴射が行われる。
時刻t11すなわち、時刻t10での上記各処理の実行が確認された後、機関始動要求に基づく内燃機関10の始動動作が開始されるとともに、低圧燃料ポンプ32及び高圧燃料ポンプ60のそれぞれによる燃料の吐出が開始される。またこのとき、フィード圧力PFが第2制御圧力PC2に向けて上昇することにより、供給配管43のうち低圧燃料ポンプ32とポート噴射インジェクタ22及び高圧燃料ポンプ60との間の部分にある燃料が昇圧しベーパが液化するようになる。一方、時刻t11以降において高圧燃料圧力PDは次のような変化傾向を示す。すなわち、機関始動時において高圧燃料圧力PDは始動時高圧燃料圧力PDYまで低下している。このとき高圧燃料ポンプ60が駆動することにより同ポンプ60から高圧デリバリパイプ41側に吐出される燃料によって高圧デリバリパイプ41内の高圧燃料は加圧され、最終的に高圧制御圧力PDXに達するようになる。
時刻t12において機関始動が完了したとすると、このとき、制御圧力PCが第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1に変更される。これにより、フィード圧力PFはこの変更にともない第2制御圧力PC2またはその付近の圧力から第1制御圧力PC1に向けて低下する傾向を示す。そして、制御圧力PCの変更時点から一定の期間が経過したときに、第1制御圧力PC1またはその付近の圧力に達する。
時刻t13すなわち、始動後経過期間TEが判定期間TEXを超えたとき、ポート噴射インジェクタ22の噴射禁止制御が無効にされる。これにより、以降は機関運転状態に基づいて筒内噴射インジェクタ21及びポート噴射インジェクタ22の少なくとも一方による燃料噴射が行われる。
このように、制御圧力PCが第2制御圧力PC2に設定されている期間について(時刻t10〜t12)、噴射制限制御によってポート噴射インジェクタ22の燃料噴射が禁止される。また、制御圧力PCが制御圧力PC2から制御圧力PC1に切り替えられてから所定期間TEXについて(時刻t12〜時刻t13)も、噴射制限制御によってポート噴射インジェクタ22の燃料噴射が禁止される。すなわち、制御圧力PCが第2制御圧力PC2に設定されてから第1制御圧力PC1に切り替えられ、さらに所定期間TEXが経過するまでの時刻t10から時刻t13までの期間について、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射の禁止が継続される。なお、本実施形態における噴射制限条件は、図2のステップS13及びステップS19によって成立が判定される。
本実施形態の内燃機関の燃料供給装置によれば以下に示す効果が得られる。
(1)本実施形態の燃料供給装置には、低圧燃料ポンプ32により吐出された燃料を加圧する高圧燃料ポンプ60と、このポンプ60により吐出された高圧燃料を噴射する筒内噴射インジェクタ21とが設けられている。そして、制御圧力PCについて第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1への切り替えが行われてからの判定期間TEX内にあるとき、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を禁止する第2の噴射制限制御が行われるようにしている。
この構成によれば、制御圧力PCの切り替えにともないフィード圧力PFが安定していないおそれのあるとき、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射が禁止されるため、制御圧力PCの変更に起因してポート噴射インジェクタ22の噴射量が要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。すなわち、フィード圧力PFがポート噴射インジェクタ22の燃料噴射に適していないおそれのあるとき、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射が禁止されるため、ポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(2)本実施形態では、噴射制限条件には制御圧力PCが前記第2制御圧力PC2に設定されることが含まれている。制御圧力PCが第2制御圧力PC2に設定されるとき、すなわちフィード圧力PFがポート噴射インジェクタ22の燃料噴射に適していないとき、ポート噴射インジェクタ22の噴射制限制御が行われるため、ポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(3)本実施形態では、機関始動要求に基づく機関始動の開始前にフィード圧力制御機構50の制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定し、機関始動の完了に基づいて制御圧力PCを第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1に変更し、同制御圧力PCの変更を実行してから判定期間TEXが経過するまではポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を禁止する噴射制限制御を行うようにしている。すなわち、噴射制限条件が成立しているとき、すなわちフィード圧力PFがポート噴射インジェクタ22の燃料噴射に適していないおそれのあるとき、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射が禁止されるため、ポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(4)本実施形態では、制御圧力PCについて第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1への切り替えが行われた後に判定期間TEXについて噴射制限制御が行われるようにしている。このため、フィード圧力PFが第1制御圧力PC1に十分近づくまでの期間について噴射制限制御が継続されるため、フィード圧力PFが第1制御圧力PC1に向けて低下することにともなうフィード圧力PFの変化に起因してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離するおそれは十分に小さくなる。
(5)本実施形態では、制御圧力PCが第2制御圧力PC2に設定されるとき、すなわちポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれていることによりその量を減少させる要求がある旨推定されるとき、燃料噴射として筒内噴射インジェクタ21の燃料噴射のみが行われる。これにより、ポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれているおそれのあるときには、同インジェクタ22の燃料噴射が行われないため、またこれに加えて、筒内噴射インジェクタ21には高圧燃料ポンプ60での加圧によりベーパ量が減少した高圧燃料が供給されるため、ベーパを含む燃料がインジェクタ21,22から噴射される量のより一層の低減を図ることができるようになる。
(6)本実施形態の噴射制限制御は、制御圧力PCが第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1に変更する要求が設定されたときに終了するようにしている。従って、フィード圧力PFが第1制御圧力PC1付近にまで低下するため、この後ポート噴射インジェクタ22によっても好適に燃料噴射を行うことができるようになる。
(7)本実施形態の燃料供給装置20には、高圧燃料圧力PDを検出する燃圧センサ83が設けられるようにしているため、フィード圧力PFが第2制御圧力PC2に達するまでのフィード圧力PFの変動期間においても高圧燃料圧力PDを監視可能であるため、燃料噴射量を好適に制御できるようになる。
(8)フィード圧力PFの変化度合が大きいことによりポート噴射インジェクタ22の燃料噴射が適切に行われないおそれのあるときであっても、フィード圧力PFの変化をフィード圧力センサにより監視し、この監視に結果に基づいてポート噴射インジェクタ22の噴射制御を行うことにより、フィード圧力PFの変動に起因してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離した状況をまねくことを抑制することはできる。
これに対して本実施形態では、制御圧力PCが変更されたときすなわちフィード圧力PFの変動度合が大きいときには燃料噴射制限制御を行うようにしている。このため、上記燃料噴射が適切に行われないおそれのあるときにポート噴射インジェクタ22による燃料噴射が制限されるようになるため、フィード圧力PFを監視するためのフィード圧力センサを設けなくともポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離した状況をまねくことを抑制することができるようになる。
(9)高温始動時にフィード圧力制御機構50の制御圧力PCが第1制御圧力PC1から第2制御圧力PC2に切り替えられた場合には、次のことが問題となる。すなわち高温始動にともない制御圧力PCが第1制御圧力PC1から第2制御圧力PC2に切り替えられるものの、切り替え直後においては、供給配管43のフィード圧力PFが第2制御圧力PC2またはその付近の圧力に上昇するまでの時間を要するため、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射が適切に行われない。この場合には、低圧デリバリパイプ42内のフィード圧力PFがポート噴射インジェクタ22の適切な燃料噴射のための第1制御圧力PC1よりも大きい状態にあるため、同インジェクタ22からは要求量を大きく上回る量の燃料が噴射されることにより、空燃比の過度のリッチ化等が生じるようになる。
本実施形態の内燃機関10においてはこうした点に鑑み、高温始動時にフィード圧力制御機構50の制御圧力PCが第1制御圧力PC1から第2制御圧力PC2に切り替えられた場合には、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を制限するようにしている。
(10)本実施形態では、制御圧力PCが第2制御圧力PC2に設定されてから第1制御圧力PC1に切り替えられ、さらに所定期間TEXが経過するまでの期間(時刻t10〜t13)について、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射の禁止が継続される。すなわち、機関始動要求に基づいて制御圧力PCが第1制御圧力PC1から第2制御圧力PC2に変更されたとき、噴射制限制御が実行されることにより、ベーパを含む燃料がインジェクタ21,22から燃料噴射されることを抑制可能である。また、制御圧力PCが第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1に変更されたことに基づいて、ポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離する頻度を低減すべく判定期間TEXが経過するまでは噴射制限制御が実行されてポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離する頻度が低減される。
(第2実施形態)
図5を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。なお以下では、前記第1実施形態の構成からの変更点を中心に説明し、第1実施形態と共通する構成については同一の符合を付してその説明を省略する。
先の第1実施形態の「始動時燃料噴射処理」では、高温始動時にポート噴射インジェクタ22の噴射禁止制御を有効にするとともに制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定するようにしている。また、制御圧力PCについて第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1への切り替えが行われてからの判定期間TEX、ポート噴射インジェクタ22の噴射禁止制御を行うようにしている。
これに対して本実施形態の「始動時噴射処理」では、これら噴射禁止制御に代えて、高温始動時に噴射量QPに対する噴射量QDの割合(以下、「筒内噴射割合RD」)を冷間始動時よりも大きく設定する噴射制限制御を行うようにしている。すなわち、高温始動時において「QD/QP」により算出される筒内噴射割合RD(以下、「高温時噴射割合RD2」)は、冷間始動時において「QD/QP」により算出される筒内噴射割合RD(以下、「冷間時噴射割合RD1」)よりも大きな値を示す。
噴射量QDの指令値及び噴射量QPの指令値は、筒内噴射割合RDに基づいて次のように設定される。すなわち、噴射量QD及び噴射量QPの合計として設定される要求値を「全要求噴射量QR」としたとき、噴射量QDの指令値は、「QR×RD2」により算出され、噴射量QPの指令値は、「QR×(1−RD2)」により算出される。
図5を参照して、本実施形態の「始動時燃料噴射処理」に関する先の第1実施形態からの変更点について説明する。なお、以下で説明するところを除いては第1実施形態に準じた処理が行われる。
ステップS14に代わるステップS34では、筒内噴射割合RDとして高温時噴射割合RD2を設定する。またステップS18に代わるステップS38では、筒内噴射割合RDとして冷間時噴射割合RD1を設定する。またステップS20に代わるステップS40では、筒内噴射割合RDとして通常運転時のための値である通常時噴射割合RD3を設定する。
本実施形態の内燃機関の燃料供給装置によれば第1実施形態の(2)、(4)及び(6)〜(9)の効果に加えて以下に示す効果が得られる。
(11)本実施形態の燃料供給装置20には、低圧燃料ポンプ32により吐出された燃料を加圧する高圧燃料ポンプ60と、このポンプ60により吐出された高圧燃料を噴射する筒内噴射インジェクタ21とが設けられている。そして、ポート噴射インジェクタ22の噴射量QPに対する筒内噴射インジェクタ21の噴射量QDの割合を筒内噴射割合RDとして、噴射制限条件が成立してからの判定期間TEX内にあるときには、同噴射制限条件が成立してから判定期間TEXが経過しているときよりも筒内噴射割合RDを大きくする噴射制限制御が行われるようにしている。
この構成によれば、噴射制限条件が成立しているとき、すなわちフィード圧力PFがポート噴射インジェクタ22の燃料噴射に適していないおそれのあるとき、筒内噴射割合RDが大きくされるため、ポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(12)本実施形態では、噴射制限条件には、制御圧力PCについて第1制御圧力PC1及び第2制御圧力PC2の一方から他方への切り替えが行われたことが含まれている。この構成によれば、第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1への切り替えが行われてからの判定期間TEX内にあるとき、すなわち制御圧力PCの切り替えにともないフィード圧力PFが安定していないおそれのあるとき、筒内噴射割合RDが大きくされる。従って、制御圧力PCの変更に起因してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離する状態について、これが生じる頻度を低減することができるようになる。
(13)本実施形態では、制御圧力PCが第2制御圧力PC2に設定されるとき、すなわちポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれていることによりその量を減少させる要求がある旨推定されるとき、筒内噴射割合RDが大きく設定される。これにより、ポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれているおそれのあるときには、同一条件のもとで噴射制限制御が行われない場合と比較してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが減量されるため、またこれに加えて、筒内噴射インジェクタ21には高圧燃料ポンプ60での加圧によりベーパ量が減少した高圧燃料が供給されるため、ベーパを含む燃料がインジェクタ21,22から噴射される量のより一層の低減を図ることができるようになる。
(第3実施形態)
図6を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。なお本実施形態は第1実施形態の「始動時燃料噴射処理」を「燃料噴射処理」に変更したものであり、第1実施形態と共通する構成については同一の符合を付してその説明を省略する。
先の第1実施形態の「始動時燃料噴射処理」では、高温始動時に制御圧力PCについて第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1への切り替えが行われてからの判定期間TEX、ポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を禁止する第2の噴射制限制御を行うようにしている。これに対して本実施形態の「燃料噴射処理」では、高負荷運転中及び高温始動時を含めた機関運転中においてポート噴射インジェクタ22の噴射制限制御を有効にするようにしている。
図6を参照して、燃料噴射制御の具体的な処理手順を定めた「燃料噴射処理」について、その内容を説明する。なお当該「燃料噴射処理」は、機関運転中に電子制御装置81により実行されるものであり、一旦終了のステップに到達した後は、機関運転中である限りステップS51から順に同様の処理が繰り返し行われる。
当該処理では、ステップS51において制御圧力PCが変更されたか否かを判定する。制御圧力PCが変更された旨判定した場合には、ステップS52にてポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を禁止する噴射禁止制御を有効にする。この場合には、筒内噴射インジェクタ21のみにより機関始動時の燃料供給が行われる。
そして、ステップS53において制御圧力PCが変更されてからの経過期間(以下、「変更後経過期間TE」)が判定期間TEXを超えている旨判定したとき、ステップS54においてポート噴射インジェクタ22についての噴射禁止制御を無効にする。これにより、以降の機関運転中においては、そのときどきの運転環境に応じて筒内噴射インジェクタ21及びポート噴射インジェクタ22の少なくとも一方による燃料噴射が行われる。一方、始動後経過期間TEが判定期間TEXを超えていない旨判定したときには、所定の演算周期が経過した後にステップS53の判定処理を再び行う。これにより、フィード圧力PFが変更後の制御圧力PCに十分近づくまでの期間、噴射禁止制御が有効にされた状態が継続される。
本実施形態の内燃機関の燃料供給装置によれば少なくとも上記実施形態の(1)の効果、すなわちポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離する状態が生じる頻度を低減する旨の効果を奏することができる。またこの他に、上記第1実施形態の(4)及び(6)〜(8)に準じた効果を奏することができる。
(第4実施形態)
図7を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。なお本実施形態は第1実施形態の「始動時燃料噴射処理」を「燃料噴射処理」に変更したものであり、第1実施形態と共通する構成については同一の符合を付してその説明を省略する。なお、本実施形態においては、図1に示されるように、燃料供給装置20内の燃料の温度を検出する燃料温度センサ85が備えられている。この燃料温度センサ85は、燃料供給装置20の付近に設けられて、燃料温度(以下、「燃料温度TF))に応じた信号を出力する。
先の第1実施形態の「始動時燃料噴射処理」では、高温始動時にポート噴射インジェクタ22の噴射禁止制御を有効にするとともに制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定するようにしている。これに対して本実施形態の「燃料噴射処理」では、高負荷運転中及び機関始動時を含めた機関運転中においてポート噴射インジェクタ22の噴射禁止制御を有効にするとともに制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定するようにしている。
図7を参照して、燃料噴射制御の具体的な処理手順を定めた「燃料噴射処理」について、その内容を説明する。なお当該「燃料噴射処理」は、機関運転中に電子制御装置81により実行されるものであり、一旦終了のステップに到達した後は、機関運転中である限りステップS61から順に同様の処理が繰り返し行われる。
当該処理では、ステップS61において燃料温度TFが所定温度TFA以上か否か、すなわちベーパの発生が推定されるか否かを判定する。そして、これら判定処理の結果に応じて以下の(A)または(B)の処理を行う。
また所定温度TFAは、高圧デリバリパイプ41及び低圧デリバリパイプ42の少なくとも一方において燃料にベーパが発生しているか否かについて、これをそのときどきの燃料温度TFとの関係に基づいて判定するための値として、試験等を通じて予め適合のうえ電子制御装置81に記憶されている。そして、燃料温度TFが所定温度TFA以上のときには、高圧デリバリパイプ41及び低圧デリバリパイプ42の少なくとも一方において燃料の温度が飽和温度を上回ることにより、同燃料にベーパが発生している旨推定される。
(A)燃料温度TFが所定温度TFA以上である旨判定したとき、ステップS62にて制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定し、ステップS63にてポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を禁止する噴射禁止制御を有効にする。そして、これら処理の実行が確認された後には、噴射禁止制御が有効にされた状態のもとで筒内噴射インジェクタ21のみにより燃料噴射が行われることになる。
(B)燃料温度TFが所定温度TFA未満である旨判定したとき、ステップS64にて制御圧力PCを第1制御圧力PC1に設定し、ステップS65にてポート噴射インジェクタ22の燃料噴射を禁止する噴射禁止制御を無効にする。そして、これらの処理の実行が確認された後には、噴射禁止制御が無効にされた状態のもとで、そのときどきの運転環境に応じて筒内噴射インジェクタ21及びポート噴射インジェクタ22の少なくとも一方による燃料噴射が行われることになる。
本実施形態の内燃機関の燃料供給装置によれば少なくとも上記第1実施形態の(2)の効果、すなわちポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離する状態が生じる頻度を低減する旨の効果を奏することができる。またこの他に、上記第1実施形態の(5)及び(7)に準じた効果が得られる。
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記実施形態に限られるものではなく、例えば以下に示す態様をもって実施することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記第1または第2実施形態では、機関始動動作の開始にともない低圧燃料ポンプ32の駆動を開始するようにしたが、機関始動要求が設定されたときに同ポンプ32の駆動を開始することもできる。
・上記第1または第2実施形態では、機関始動が完了したことをもって制御圧力PCを第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1に変更するようにしたが、これは機関始動の完了以外の時期に変更してもよい。すなわち、冷却水温度THWが所定温度THAを下回るなどして、ベーパの発生が十分に抑制されたと判定されたときにすることもできる。
・上記第1または第2実施形態では、機関始動の完了にともなって制御圧力PCを第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1に変更した後、判定期間TEXが経過するまでは第2の噴射制限制御を行うようにしたが、第2の噴射制限制御を実行しない構成としてもよい。
・上記第1実施形態の「始動時燃料噴射処理」では、高温始動時において、制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定する処理と、噴射禁止制御を有効にする処理とを併せて行うようにしたが、第2制御圧力PC2の設定にかかる処理を省略することもできる。
・上記第2実施形態の「始動時燃料噴射処理」では、高温始動時において、制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定する処理と、筒内噴射割合RDとして高温時噴射割合RD2を設定する処理とを併せて行うようにしたが、第2制御圧力PC2の設定にかかる処理を省略することもできる。
・上記第3実施形態について、その「燃料噴射処理」に対して第2実施形態の筒内噴射割合RDに関する処理を適用することもできる。この場合には、ステップS54の処理に代えて、筒内噴射割合RDとして高温時噴射割合RD2または機関運転中における高温時に適した値である高温運転時噴射割合RD4を設定する処理が行われる。またステップS55の処理に代えて、筒内噴射割合RDとして冷間時噴射割合RD1、または筒内噴射割合RDとして通常運転時のための値である通常時噴射割合RD3を設定する処理が行われる。
・上記第4実施形態について、その「燃料噴射処理」に対して第2実施形態の筒内噴射割合RDに関する処理を適用することもできる。この場合には、ステップS63の処理に代えて、筒内噴射割合RDとして高温時噴射割合RD2または機関運転中における高温時に適した値である高温運転時噴射割合RD4を設定する処理が行われる。またステップS65の処理に代えて、筒内噴射割合RDとして冷間時噴射割合RD1、または筒内噴射割合RDとして通常運転時のための値である通常時噴射割合RD3を設定する処理が行われる。
・上記第4実施形態の「燃料噴射処理」では、高負荷運転中において、制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定する処理と、噴射禁止制御を有効にする処理とを併せて行うようにしたが、制御圧力PCの設定にかかる処理を省略することもできる。
・上記第1及び第2実施形態では、制御圧力PCが第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1への切り替えが行われた後、フィード圧力PFが第1制御圧力PC1に十分近づくまでの期間である判定期間TEXについて第2の噴射制限制御を実行するようにしたが、同制御の実行期間を次の(実行期間1)〜(実行期間3)のいずれかに変更することもできる。
(実行期間1):制御圧力PCの切り替えが行われてから第1制御圧力PC1または第1制御圧力PC1よりも所定量だけ大きい圧力(以下、「第1フィード圧力PF1」)に達するまでの期間。なお、「第1フィード圧力PF1」は、フィード圧力PFの変化がポート噴射インジェクタ22の燃料噴射に及ぼす影響について、これが十分に小さくなる程度にまでフィード圧力PFが第1制御圧力PC1に近づいているときの圧力のうち最も大きい圧力に相当する。
(実行期間2):制御圧力PCの切り替えが行われてからフィード圧力PFと第1制御圧力PC1との差が、所定の差(以下、「第3圧力差DP3」)よりも小さくなるまでの期間。なお、「第3圧力差DP3」は、フィード圧力PFの変化がポート噴射インジェクタ22の燃料噴射に及ぼす影響について、これが十分に小さくなる程度にまでフィード圧力PFが第1制御圧力PC1に近づいているときの圧力のうち最も大きい圧力と第1制御圧力PC1との差に相当する。
(実行期間3):制御圧力PCの切り替えが行われてから単位時間あたりのフィード圧力PFの変化量が基準の変化量(以下、「基準変化量X」)よりも小さくなるまでの期間。なお、「基準変化量X」は、フィード圧力PFの変化量がポート噴射インジェクタ22の燃料噴射に及ぼす影響について、これが十分に小さくなる程度にまで小さくなったときの変化量に相当する。
・上記第1及び第2実施形態に実行期間1を適用した場合においては、フィード圧力PFが第1制御圧力PC1と第1フィード圧力PF1との間にあるとき、フィード圧力PFが第1制御圧力PC1に向けて低下することにともなうフィード圧力PFの変化に起因してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離するおそれは十分に小さくなる。
・上記第1及び第2実施形態に実行期間2を適用した場合においては、フィード圧力PFと第1制御圧力PC1との差が第3圧力差DP3よりも小さいとき、フィード圧力PFが第1制御圧力PC1に向けて低下することにともなうフィード圧力PFの変化に起因してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離するおそれは十分に小さくなる。
・上記第1及び第2実施形態に実行期間3を適用した場合においては、フィード圧力の変化量が基準変化量Xよりも小さいとき、フィード圧力の変化に起因してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離するおそれは十分に小さくなる。
・上記第3実施形態では、制御圧力PCについて第2制御圧力PC2と第1制御圧力PC1との間で切り替えが行われた後、フィード圧力PFが変更後の制御圧力PCに十分近づくまでの期間である判定期間TEXについて第2の噴射制限制御を実行するようにしたが、同制御の実行期間を変更することもできる。制御圧力PCが第2制御圧力PC2から第1制御圧力PC1に切り替えが行われた場合は、上記(実行期間1)〜(実行期間3)のいずれかに変更することもできる。また、制御圧力PCが第1制御圧力PC1から第2制御圧力PC2に切り替えが行われた場合は、同制御の実行期間を次の(実行期間4)〜(実行期間5)のいずれかに変更することもできる。
(実行期間4):制御圧力PCの切り替えが行われてから第2制御圧力PC2または第2制御圧力PC2よりも所定量だけ大きい圧力(以下、「第2フィード圧力PF2」)に達するまでの期間。なお、「第2フィード圧力PF2」は、フィード圧力PFの変化がポート噴射インジェクタ22の燃料噴射に及ぼす影響について、これが十分に小さくなる程度にまでフィード圧力PFが第2制御圧力PC2に近づいているときの圧力のうち最も大きい圧力に相当する。
(実行期間5):制御圧力PCの切り替えが行われてからフィード圧力PFと第2制御圧力PC2との差が、所定の差(以下、「第4圧力差DP4」)よりも小さくなるまでの期間。なお、「第4圧力差DP4」は、フィード圧力PFの変化がポート噴射インジェクタ22の燃料噴射に及ぼす影響について、これが十分に小さくなる程度にまでフィード圧力PFが第2制御圧力PC2に近づいているときの圧力のうち最も大きい圧力と第2制御圧力PC2との差に相当する。
・上記第3実施形態に実行期間4を適用した場合においては、フィード圧力PFが第2制御圧力PC2と第2フィード圧力PF2との間にあるとき、フィード圧力PFが第2制御圧力PC2に向けて上昇することにともなうフィード圧力PFの変化に起因してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離するおそれは十分に小さくなる。
・上記第3実施形態に実行期間5を適用した場合においては、フィード圧力PFと第2制御圧力PC2との差が第4圧力差DP4よりも小さいとき、フィード圧力PFが第2制御圧力PC2に向けて上昇することにともなうフィード圧力PFの変化に起因してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが要求量から過度に乖離するおそれは十分に小さくなる。
・上記第1及び第2実施形態では、機関始動要求が設定されていること、及び冷却水温度THWが所定温度THA以上であることを実行条件として、この条件の成立に基づいて、制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定する処理と噴射禁止制御を有効にする処理とを行うようにしたが、上記実行条件の内容を次の(実行条件1)〜(実行条件5)のいずれかに変更することもできる。
(実行条件1):機関始動要求が設定されていること。
(実行条件2):機関始動動作が開始されていること。
(実行条件3):機関始動動作が開始されていること、及び冷却水温度THWが所定温度THA以上であること。
(実行条件4):センサ等によって検出されるフィード圧力PFが第1制御圧力PC1よりも高圧側且つフィード圧力PFと第1制御圧力PC1との差(以下、「第1圧力差DP1」)が判定値DPXよりも大きいこと。
(実行条件5):センサ等によって検出されるフィード圧力PFが第2制御圧力PC2よりも低圧側且つフィード圧力PFと第2制御圧力PC2との差(以下、「第2圧力差DP2」)が判定値DPYよりも小さいこと。
・上記第1実施形態に実行条件4を適用した場合においては、第1圧力差DP1が判定値DPXよりも大きいとき、すなわちポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれていることによりその量を減少させるべくフィード圧力PFが昇圧されている旨推定されるとき、燃料噴射として筒内噴射インジェクタ21の燃料噴射のみが行われる。これにより、ポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれているおそれのあるときには、同インジェクタ22の燃料噴射が行われないため、またこれに加えて、筒内噴射インジェクタ21には高圧燃料ポンプ60での加圧によりベーパ量が減少した高圧燃料が供給されるため、ベーパを含む燃料がインジェクタ21,22から噴射される量のより一層の低減を図ることができるようになる。
・上記第1実施形態に実行条件5を適用した場合においては、第2圧力差DP2が判定値DPYを下回るとき、すなわちポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれていることによりその量を減少させるべくフィード圧力PFが昇圧されている旨推定されるとき、燃料噴射として筒内噴射インジェクタ21の燃料噴射のみが行われる。これにより、ポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれているおそれのあるときには、同インジェクタ22の燃料噴射が行われないため、またこれに加えて、筒内噴射インジェクタ21には高圧燃料ポンプ60での加圧によりベーパ量が減少した高圧燃料が供給されるため、ベーパを含む燃料がインジェクタ21,22から噴射される量のより一層の低減を図ることができるようになる。
・上記第2実施形態では、機関始動要求が設定されていること、及び冷却水温度THWが所定温度THA以上であることを実行条件として、この条件の成立に基づいて、制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定する処理と筒内噴射割合RDとして高温時噴射割合RD2を設定する処理とを行うようにしたが、同実行条件の内容を上記(実行条件1)〜(実行条件5)のいずれかに変更することもできる。
・上記第2実施形態に実行条件4を適用した場合においては、第1圧力差DP1が判定値DPXよりも大きいとき、すなわちポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれていることによりその量を減少させるべくフィード圧力PFが昇圧されている旨推定されるとき、筒内噴射割合RDが大きく設定される。これにより、ポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれているおそれのあるときには、同一条件のもとで上記噴射制限制御が行われない場合と比較してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが減量されるため、またこれに加えて、筒内噴射インジェクタ21には高圧燃料ポンプ60での加圧によりベーパ量が減少した高圧燃料が供給されるため、ベーパを含む燃料がインジェクタ21,22から噴射される量のより一層の低減を図ることができるようになる。
・上記第2実施形態に実行条件5を適用した場合においては、第2圧力差DP2が判定値DPYを下回るとき、すなわちポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれていることによりその量を減少させるべくフィード圧力PFが昇圧されている旨推定されるとき、筒内噴射割合RDが大きく設定される。これにより、ポート噴射インジェクタ22に供給される燃料にベーパが含まれているおそれのあるときには、同一条件のもとで上記噴射制限制御が行われない場合と比較してポート噴射インジェクタ22の噴射量QPが減量されるため、またこれに加えて、筒内噴射インジェクタ21には高圧燃料ポンプ60での加圧によりベーパ量が減少した高圧燃料が供給されるため、ベーパを含む燃料がインジェクタ21,22から噴射される量のより一層の低減を図ることができるようになる。
・上記各実施形態では、機関始動要求が設定されている旨判定したとき、同要求に基づく内燃機関10の始動動作が開始される前に制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定するようにしたが、これを例えば次のように変更することもできる。すなわち、機関停止要求が設定されている旨判定したとき、または機関停止動作が開始されている旨判定したとき、または機関停止状態にある旨判定したとき、制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定し、これにより次回の機関始動時に制御圧力PCがすでに第2制御圧力PC2に設定されている状態を確保することもできる。
・上記各実施形態では、切替弁53と低圧プレッシャレギュレータ51及び高圧プレッシャレギュレータ52とから構成されるフィード圧力制御機構50を採用したが、フィード圧力PFを第2制御圧力PC2と第1制御圧力PC1とに切り替え可能なフィード圧力制御機構であれば、その構成は適宜変更できる。例えば、フィード圧力PFとしての吐出圧力の調整が少なくとも2段階で可能な電動の燃料ポンプを採用し、燃料タンク31からの燃料汲み上げ時にフィード圧力PFを調整することなどが考えられる。具体的には、低圧燃料ポンプと、2段階で切り替え可能なプレッシャレギュレータとが一体化した低圧燃料ポンプが考えられる。
・上記各実施形態では、低圧燃料ポンプ32としては、車載バッテリの電力によりされる電動のものを用いるようにしたが、吐出する燃料に第1制御圧力PC1及び第2制御圧力PC2を付加できるものであればいずれの低圧燃料ポンプであってもよい。
・上記各実施形態では、高圧燃料ポンプ60としては、内燃機関10のカムシャフトにより駆動されるとともに、吸引した燃料を所定圧まで昇圧して吐出する機関駆動式のものを用いるようにしたが、高圧デリバリパイプ41内の燃料にPDXを付加できるものであればできるものであればいずれの高圧燃料ポンプであってもよい。
・上記各実施形態では、高温始動時に限りフィード圧力制御機構50の制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定するようにしたが、冷間始動時についても同様に制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定すること、すなわち機関始動時においは常に制御圧力PCを第2制御圧力PC2に設定することもできる。
10…内燃機関、11…燃焼室、12…吸気ポート、13…吸気カムシャフト、14…駆動カム、20…燃料供給装置、21…筒内噴射インジェクタ(高圧燃料噴射弁)、22…ポート噴射インジェクタ(低圧燃料噴射弁)、30…供給装置本体、31…燃料タンク、32…低圧燃料ポンプ(低圧ポンプ)、40…燃料配管、41…高圧デリバリパイプ、42…低圧デリバリパイプ、43…供給配管(燃料供給通路)、43A…基本供給配管、43B…第1分岐配管、43C…第2分岐配管、43X…分岐部、44…還流配管、44A…基本還流配管、44B…第1分岐配管、44C…第2分岐配管、44X…分岐部、50…フィード圧力制御機構(燃圧制御機構、調圧機構)、51…低圧プレッシャレギュレータ、52…高圧プレッシャレギュレータ、53…切替弁、60…高圧燃料ポンプ(高圧ポンプ)、61…シリンダ、62…プランジャ、63…加圧室、64…リフタ、65…ばね、66…スピル弁、67…逆止弁、68…ばね、69…ソレノイド、70…高圧燃料制御機構、71…リリーフバルブ、72…リリーフ管、80…制御装置、81…電子制御装置、82…冷却水温センサ、83…燃圧センサ、84…イグニッションスイッチ、85…燃料温度センサ。

Claims (23)

  1. 低圧ポンプにより吐出された低圧燃料を噴射する低圧燃料噴射弁と、この噴射弁に供給される燃料の圧力であるフィード圧力が制御圧力を上回ることに基づいて同燃料を所定部位にリリーフする燃圧制御機構とを備え、前記制御圧力が低圧側の第1制御圧力または高圧側の第2制御圧力に設定される内燃機関の燃料供給装置において、
    前記低圧ポンプにより吐出された燃料を加圧する高圧ポンプと、このポンプにより吐出された高圧燃料を噴射する高圧燃料噴射弁とが設けられ、
    噴射制限条件が成立していることに基づいて前記低圧燃料噴射弁の燃料噴射を禁止する噴射制限制御が行われ
    前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第1制御圧力及び前記第2制御圧力の一方から他方への切り替えが行われてからの所定期間内であることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記噴射制限条件が成立してからの計測時間が予め設定された判定期間内にあることに基づいて、前記第1制御圧力及び前記第2制御圧力の一方から他方への切り替えが行われてからの所定期間内にある旨判定される
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  3. 低圧ポンプにより吐出された低圧燃料を噴射する低圧燃料噴射弁と、この噴射弁に供給される燃料の圧力であるフィード圧力が制御圧力を上回ることに基づいて同燃料を所定部位にリリーフする燃圧制御機構とを備え、前記制御圧力が低圧側の第1制御圧力または高圧側の第2制御圧力に設定される内燃機関の燃料供給装置において、
    前記低圧ポンプにより吐出された燃料を加圧する高圧ポンプと、このポンプにより吐出された高圧燃料を噴射する高圧燃料噴射弁とが設けられ、
    前記低圧燃料噴射弁の噴射量に対する前記高圧燃料噴射弁の噴射量の割合を高圧噴射割合として、噴射制限条件が成立してからの所定期間内にあるときには同噴射制限条件が成立してから所定期間が経過しているときよりも前記高圧噴射割合を大きくする噴射制限制御が行われ
    前記噴射制限条件が成立してからの計測時間が予め設定された判定期間内にあることに基づいて、前記噴射制限条件が成立してからの所定期間内にある旨判定され、前記噴射制限条件が成立してからの計測時間が前記判定期間を超えていることに基づいて、前記噴射制限条件が成立してから所定期間が経過している旨判定され、
    前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第1制御圧力及び前記第2制御圧力の一方から他方への切り替えが行われたことが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記低圧燃料噴射弁に供給される燃料にベーパが含まれる旨推定されるとき、前記制御圧力が前記第2制御圧力に設定される
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    機関始動時であることを条件に前記噴射制限制御が行われる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    機関高温再始動時であることを条件に前記噴射制限制御が行われる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  7. 請求項5または6に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    機関始動が完了した旨判定されるまで前記噴射制限制御が継続される
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記噴射制限条件には、前記制御圧力が前記第2制御圧力に設定されることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記噴射制限条件には、前記フィード圧力が第1制御圧力よりも高圧側且つ前記フィード圧力と前記第1制御圧力との差が基準の差を上回ることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記噴射制限条件には、前記フィード圧力と前記第2制御圧力との差が基準の差を下回ることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第2制御圧力から前記第1制御圧力への切り替えが行われた後に前記フィード圧力が前記第1制御圧力または前記第1制御圧力よりも所定量だけ大きい圧力に達するまでの期間内であることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第1制御圧力から前記第2制御圧力への切り替えが行われた後に前記フィード圧力が前記第2制御圧力または前記第2制御圧力よりも所定量だけ小さい圧力に達するまでの期間内であることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第2制御圧力から前記第1制御圧力への切り替えが行われた後に前記フィード圧力と前記第1制御圧力との差が所定の差よりも小さくなるまでの期間内であることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第1制御圧力から前記第2制御圧力への切り替えが行われた後に前記フィード圧力と前記第2制御圧力との差が所定の差よりも小さくなるまでの期間内であることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記噴射制限条件には、前記制御圧力について前記第1制御圧力及び前記第2制御圧力の一方から他方への切り替えが行われてから単位時間あたりの前記フィード圧力の変化量が基準の変化量よりも小さくなるまでの期間内であることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  16. 低圧ポンプにより吐出された低圧燃料を噴射する低圧燃料噴射弁と、この噴射弁に供給される燃料の圧力であるフィード圧力が制御圧力を上回ることに基づいて同燃料を所定部位にリリーフする燃圧制御機構とを備え、前記制御圧力が低圧側の第1制御圧力または高圧側の第2制御圧力に設定される内燃機関の燃料供給装置において、
    前記低圧ポンプにより吐出された燃料を加圧する高圧ポンプと、このポンプにより吐出された高圧燃料を噴射する高圧燃料噴射弁とがさらに設けられ、
    前記低圧燃料噴射弁の噴射量に対する前記高圧燃料噴射弁の噴射量の割合を高圧噴射割合として、噴射制限条件が成立しているときには同噴射制限条件が成立していないときよりも前記高圧噴射割合を大きくする噴射制限制御が行われ
    前記低圧燃料噴射弁に供給される燃料にベーパが含まれる旨推定されるとき、前記制御圧力が前記第2制御圧力に設定され、
    前記噴射制限条件には、前記制御圧力が前記第2制御圧力に設定されることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  17. 請求項16に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    機関始動時であることを条件に前記噴射制限制御が行われる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  18. 請求項16または17に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    機関高温再始動時であることを条件に前記噴射制限制御が行われる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  19. 請求項17または18に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    機関始動が完了した旨判定されるまで前記噴射制限制御が継続される
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  20. 請求項16〜19のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記噴射制限条件には、前記フィード圧力が第1制御圧力よりも高圧側且つ前記フィード圧力と前記第1制御圧力との差が基準の差を上回ることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  21. 請求項16〜20のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記噴射制限条件には、前記フィード圧力と前記第2制御圧力との差が基準の差を下回ることが含まれる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  22. 機関筒内に燃料を噴射する高圧燃料噴射弁と、吸気通路に燃料を噴射する低圧燃料噴射弁と、これら燃料噴射弁のそれぞれに接続される燃料供給通路と、この燃料供給通路を流れる燃料に対する制御圧力として低圧側の第1制御圧力及び高圧側の第2制御圧力を有する調圧機構と、この調圧機構を操作して前記制御圧力を前記第1制御圧力と前記第2制御圧力との間で切り替える制御手段とを備える内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記制御手段は、機関始動要求に基づく機関始動の開始前に前記調圧機構の制御圧力を前記第2制御圧力に設定し、機関始動の完了に基づいて前記制御圧力を前記第2制御圧力から前記第1制御圧力に変更し、同制御圧力の変更を実行してから所定期間が経過するまでは前記低圧燃料噴射弁の燃料噴射を禁止する噴射制限制御を行う
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  23. 低圧ポンプと、
    前記低圧ポンプにより吐出された低圧燃料を噴射する低圧燃料噴射弁と、
    前記低圧ポンプにより吐出された低圧燃料を加圧する高圧ポンプと、
    前記高圧ポンプにより吐出された高圧燃料を噴射する高圧燃料噴射弁と、
    前記低圧燃料噴射弁および前記高圧ポンプに供給される低圧燃料の圧力であるフィード圧力の制御圧力として低圧側の第1制御圧力および高圧側の第2制御圧力を有する調圧機構と、
    前記調圧機構を介して前記制御圧力を前記第1制御圧力と前記第2制御圧力との間で切り替え、高温始動時に前記調圧機構を介して前記制御圧力を前記第2制御圧力に設定し、高温始動時に前記高圧燃料噴射弁の燃料噴射を実行し、高温始動時に前記低圧燃料噴射弁の燃料噴射を実行しない制御手段と
    を備える内燃機関の燃料供給装置。
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