JP5251727B2 - マルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置 - Google Patents

マルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置 Download PDF

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本発明は、複数本のカラムを用いるマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置に関する。
環境分析、石油化学分析、香料分析等の分野では、多種類の微量成分が含まれる複雑な組成の試料中の各成分を分離して高い感度で定量分析する必要がある。しかしながら、一般的なガスクロマトグラフ装置(以下、GCと呼ぶ)では、一本のカラムで複数の成分に完全には分離できず、充分な定量分析ができない場合も多い。そこで、こうした場合に、分離特性の相違する複数本(例えば、2本)のカラムを組み合わせたマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置(以下、マルチディメンジョナルGCと呼ぶ)が非常に有用である。
ここで、従来のマルチディメンジョナルGCの一例について説明する(例えば、特許文献1参照)。図3は、従来のマルチディメンジョナルGCの一例の概略構成図である。
マルチディメンジョナルGC101は、試料ガスとキャリアガスとが導入される試料気化室2と、第一カラム5と、第二カラム6と、分岐路108と、水素炎イオン化検出器(FID)50と、MS検出器(質量分析計)7と、流路変更用接続機構40と、第一カラム5の温度と分岐路108の温度とを制御する第一カラムオーブン3と、第二カラム6の温度を制御する第二カラムオーブン4と、第一カラムオーブン3と第二カラムオーブン4とを連結する連結部9と、MS検出器7と第二カラムオーブン4とを連結する連結部13と、マルチディメンジョナルGC101全体を制御するコンピュータ(制御部)10とを備える。
第一カラム5は管状であり、その長さは例えば30mである。そして、第一カラム5の内部には、固定相が塗布されており、試料ガスが第一カラム5を通過する際には、各化合物の分配係数若しくは溶解度に応じた速度で各化合物が移動していき、出口端から化合物を順次排出するようになっている。
さらに、第一カラム5は第一カラムオーブン3内に配置され、分析中に第一カラムオーブン3のヒータ3aにより適宜のレートで昇温制御される。この昇温制御によっても、試料ガスが第一カラム5を通過する際には、各化合物の分配係数若しくは溶解度に応じた速度で各化合物が移動していくようになっている。例えば、コンピュータ10は、第一カラム5の温度を、40℃(2分)−20℃/分−200℃と制御する。
第二カラム6も管状であり、その長さは例えば30mである。そして、第二カラム6の内部には、第一カラム5と異なる固定相が塗布されており、試料ガスが第二カラム6を通過する際には、各化合物の分配係数若しくは溶解度に応じた速度で各化合物が移動していき、出口端から化合物を順次排出するようになっている。
さらに、第二カラム6は第二カラムオーブン4内に配置され、分析中に第二カラムオーブン4のヒータ4aにより適宜のレートで昇温制御される。この昇温制御によっても、試料ガスが第二カラム6を通過する際には、各化合物の分配係数若しくは溶解度に応じた速度で各化合物が移動していくようになっている。例えば、コンピュータ10は、第二カラム6の温度を、50℃(10分)−10℃/分−180℃と制御する。
分岐路108も管状であり、その長さは例えば0.5mである。そして、分岐路108の内部には、固定相は塗布されておらず、試料ガスが分岐路108を通過する際には、入口端から入ってきた順番で各化合物が移動していき、出口端から化合物を順次排出するようになっている。
なお、分岐路108も、第一カラム5と同様に第一カラムオーブン3内に配置されているため、分析中に第一カラムオーブン3のヒータ3aにより適宜のレートで昇温制御されることになるので、例えば、分岐路108の温度は、40℃(2分)−20℃/分−200℃と制御されることになる。
流路変更用接続機構40としては、ディーンズ(Deans)方式と呼ばれる構造の流路切換え手段が一般に利用されている(例えば、特許文献2参照)。
流路変更用接続機構40には、第一カラム5の出口端と、第二カラム6の入口端と、分岐路108の入口端とが接続されている。そして、第一カラム5の出口端と第二カラム6の入口端とを流通するように連結するか、或いは、第一カラム5の出口端と分岐路108の入口端とを流通するように連結するかのいずれかとなるように切替可能となっている。
水素炎イオン化検出器(FID)50は、化合物を水素炎中で燃焼することによって発生するプラズマ電子を検知するものである。C−H結合を有する化合物に対して感度を有するため、一般の有機物に対する感度は高いが、水や二酸化炭素等の小分子ガスは感知できないのが欠点となっている。
MS検出器7は、高電圧をかけた真空中で化合物をイオン化すると、静電力によってイオンはMS検出器7内を飛行し、飛行しているイオンを電気的・磁気的な作用等により質量電荷比に応じて分離し、その後それぞれを検出することで、質量電荷比を横軸とし、検出強度を縦軸とするマススペクトルを得ることができる。マススペクトルには、様々な情報が含まれるため、既知物質の同定や未知物質の構造決定にはきわめて強力な手段となる。しかし、MS検出器7は、大型かつ高価であるため、一般的に1台のマルチディメンジョナルGC101に1台のMS検出器7しか配置できないことが欠点となっている。
コンピュータ10は、CPU11を備え、さらにメモリ12と、入力装置(図示せず)であるキーボードやマウスと、モニタ画面等を有する表示装置(図示せず)とが連結されている。
このようなマルチディメンジョナルGC101では、試料気化室2内で気化させた試料ガスを第一カラム5に流して試料ガスを分離した後の流路を、水素炎イオン化検出器3側への流路と、第二カラム6を介してのMS検出器7側への流路との2つの流路に分岐している。そして、通常は第一カラム5から流出した試料ガスを分岐路108を介して水素炎イオン化検出器3に導入して試料成分を検出し、第一カラム5では充分に分離できない目的成分が含まれる試料ガスが通過するタイミングで以て試料ガスを選択的に第二カラム6に導入し、第二カラム6を通して分離特性を改善した後にMS検出器7に導入して検出を行っている。
しかしながら、水素炎イオン化検出器50は、MS検出器7と比較して、既知物質の同定や未知物質の構造決定に関する分析ができなかった。そのため、第一カラム5のみを通過した試料もMS検出器7で検出することが望まれていた。
そこで、第一カラム5のみを通過した試料もMS検出器7に導くマルチディメンジョナルGC(ダブルホールベスペルフェルール)が開発されている。図4は、マルチディメンジョナルGCの他の一例の概略構成図である。なお、上述したマルチディメンジョナルGC101と同様のものについては、同じ符号を付している。
マルチディメンジョナルGC151は、試料ガスとキャリアガスとが導入される試料気化室2と、第一カラム5と、第二カラム6と、分岐路8と、MS検出器7と、流路変更用接続機構40と、第一カラム5の温度を制御する第一カラムオーブン3と、第二カラム6の温度と分岐路8の温度とを制御する第二カラムオーブン4と、第一カラムオーブン3と第二カラムオーブン4とを連結する連結部9と、MS検出器7と第二カラムオーブン4とを連結する連結部13と、マルチディメンジョナルGC151全体を制御するコンピュータ(制御部)10とを備える。
分岐路8は管状であり、その長さは例えば1mである。そして、分岐路8の内部には、固定相は塗布されておらず、試料ガスが分岐路8を通過する際には、入口端から入ってきた順番で各化合物が移動していき、出口端から化合物を順次排出するようになっている。
なお、分岐路8は、第二カラム6と同様に第二カラムオーブン4内に配置されているため、分析中に第二カラムオーブン4のヒータ4aにより適宜のレートで昇温制御されることになるので、例えば、分岐路8の温度は、50℃(10分)−10℃/分−180℃と制御されることになる。
このようなマルチディメンジョナルGC151では、試料気化室2内で気化させた試料ガスを第一カラム5に流して試料ガスを分離した後の流路を、第二カラム6を介さずのMS検出器7側への流路と、第二カラム6を介してのMS検出器7側への流路との2つの流路に分岐している。そして、通常は第一カラム5から流出した試料ガスを分岐路8を介してMS検出器7に導入して試料成分を検出し、第一カラム5では充分に分離できない目的成分が含まれる試料ガスが通過するタイミングで以て試料ガスを選択的に第二カラム6に導入し、第二カラム6を通して分離特性を改善した後にMS検出器7に導入して検出を行っている。
特開2006−226678号公報 特開2006−064646号公報
ところで、マルチディメンジョナルGC151では、第二カラム6に導入された試料ガスが第二カラム6の内部を通過しながらMS検出器7に導入されるとともに、第二カラム6に導入されなかった試料ガスが分岐路8の内部を通過しながらMS検出器7に導入されることになる。このとき、第二カラム6の内部を通過しながらMS検出器7に導入される試料ガスと、分岐路8の内部を通過しながらMS検出器7に導入される試料ガスとが、同時にMS検出器7に導入されないようにする必要がある。
また、第二カラム6は、分析中に第二カラムオーブン4のヒータ4aにより適宜のレートで昇温制御されるが、分岐路8もヒータ4aにより同様な昇温制御されることになる。つまり、第二カラム6の温度と分岐路8の温度とが同様な昇温制御されることになるので、第二カラム6を昇温制御した場合、初期温度が低い事により第一カラム5から導入された試料成分が分岐路8内部に凝集されMS検出器7に到達せず、分析できない場合があった。この凝集成分はコールドスポットと呼ばれ、分析精度を下げる原因となる。一方、第二カラム6の温度を高く設定することにより、分岐路8内部におけるコールドスポットの発生を防ぐことも可能である。しかしながら、この場合は、第二カラム6の分離条件に多くの制約が発生し、第二カラム6における分離の精度を上げることが困難となる。
そこで、本発明は、第二カラムの温度と分岐路の温度とを個別に制御しながら、第一カラムのみを通過した試料も質量分析計によって分析することができるマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明のマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置は、入口端から試料が内部に導入されることにより、当該試料を各成分画分に分離していき、出口端から成分画分を順次排出する第一カラムと、入口端から試料が内部に導入されることにより、当該試料を各成分画分に分離していき、出口端から成分画分を順次排出する第二カラムと、入口端から試料が内部に導入されることにより、出口端から成分画分を順次排出する分岐路と、前記分岐路の出口端と接続されるとともに、前記第二カラムの出口端と接続される質量分析計と、前記第一カラムの出口端と第二カラムの入口端とを流通するように連結するか、或いは、前記第一カラムの出口端と分岐路の入口端とを流通するように連結するかのいずれかとなるように切替可能とする流路変更用接続機構と、内部に前記第一カラムが配置され、前記第一カラムの温度を調整する第一カラムオーブンと、内部に前記第二カラムと前記分岐路とが配置され、前記第二カラムの温度を調整する第二カラムオーブンとを備えるマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置であって、前記第二カラムオーブンの内部に配置され、前記分岐路の温度を調整する分岐路温調機構を備えるようにしている。
本発明のマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置によれば、カラムオーブンの内部に分岐路の温度を調整する分岐路温調機構を備える。これにより、第二カラムは、分析中にカラムオーブンにより適宜のレートで昇温制御されるが、分岐路は、分岐路温調機構により温度制御されることになる。つまり、第二カラムの温度と分岐路の温度とは、それぞれ独立して制御することができる。
以上のように、本発明のマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置によれば、第二カラムの温度と分岐路の温度とを個別に制御できるため、分岐路の温度を、分岐路に導入される成分が凝集しないような温度に保つことができ、第一カラム出口端から分岐路に導入された成分を確実に質量分析計に導入することができる。その結果、分析精度を上げることができる。また、第二カラムの温度を、第二カラムにおける分離に適したレートでの昇温制御が可能となる。その結果、第二カラムでの高分離を維持することができる。
(その他の課題を解決するための手段および効果)
また、本発明のマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置においては、前記分岐路温調機構は、管状の断熱材と、前記断熱材の内部に配置されるヒータとを備え、前記分岐路は、前記断熱材の内部に配置されるようにしてもよい。
ここで、「管状の断熱材」は、中空であればよく、円管状、角管状など外形は問わない。
このような構成を採用することにより、分岐路温調機構はカラムオーブンの内部に配置されるが、分岐路の温度が与えるカラムオーブンの温度制御への影響を軽減することができる。
実施形態に係るマルチディメンジョナルGCの一例の概略構成図である。 図1に示す分岐路温調機構の一例の断面図である。 従来のマルチディメンジョナルGCの一例の概略構成図である。 従来のマルチディメンジョナルGCの他の一例の概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
図1は、実施形態に係るマルチディメンジョナルGCの一例の概略構成図であり、図2は、図1に示す分岐路温調機構の一例の断面図である。なお、上述したマルチディメンジョナルGC151と同様のものについては、同じ符号を付している。
マルチディメンジョナルGC1は、試料ガスとキャリアガスとが導入される試料気化室2と、第一カラム5と、第二カラム6と、分岐路8と、MS検出器7と、流路変更用接続機構40と、第一カラム5の温度を制御する第一カラムオーブン3と、第二カラム6の温度を制御する第二カラムオーブン4と、分岐路8の温度を制御する分岐路温調機構30と、第一カラムオーブン3と第二カラムオーブン4とを連結する連結部9と、MS検出器7と第二カラムオーブン4とを連結する連結部13と、マルチディメンジョナルGC1全体を制御するコンピュータ(制御部)10とを備える。
分岐路温調機構30は、第二カラムオーブン4の内部に配置され、管状の断熱材ジャケット30aと、断熱材ジャケット30aの内部に配置されるヒータ30bと、断熱材ジャケット30aの内部に配置される温度センサ30cとを備える。図2中では、ヒータ30bとしてカートリッジヒーターを示すが、面状ヒータ、シーズヒータなどにより分岐路8の周囲を覆う構成にしてもよい。
そして、分岐路温調機構30の一端部は、連結部9と着脱可能とするとともに、分岐路温調機構30の他端部は、連結部13と着脱可能となっている。
このような分岐路温調機構30において、第二カラム6と分岐路8とが断熱材ジャケット30aの一端部から挿入されており、第二カラム6は、断熱材ジャケット30aの開孔部30dから一度断熱材ジャケット30a外に出て再び断熱材ジャケット30aの開孔部30dから挿入されて、断熱材ジャケット30aの他端部から断熱材ジャケット30a外に出て、一方、分岐路8は、断熱材ジャケット30aの他端部から断熱材ジャケット30a外に出る。
これにより、分岐路8は、第二カラムオーブン4内に配置された分岐路温調機構30内に配置され、分析中にヒータ4bの昇温制御とは無関係に分岐路温調機構30により独立して温度制御されることになる。例えば、コンピュータ10は、分岐路8の温度を、200℃と制御する。
一方、第二カラム6は、一度断熱材ジャケット30a外に出ることにより、第二カラムオーブン4内に配置され、分析中に第二カラムオーブン4のヒータ4aにより適宜のレートで昇温制御される。例えば、コンピュータ10は、第二カラム6の温度を、50℃(10分)−10℃/分−180℃と制御する。その結果、第二カラム6の温度を、分岐路8から化合物が排出される時間(10分)の間は50℃の温度で保持し、分岐路8から化合物が排出された後は、耐熱温度付近まで適当な昇温速度(10℃/分)でもって上げることができる。このような温度プログラムとすることにより、高精度に分析することができる。
コンピュータ10は、CPU(制御部)11を備え、さらにメモリ(記憶部)12と、入力装置(図示せず)であるキーボードやマウスと、モニタ画面等を有する表示装置(図示せず)とが連結されている。
CPU11が処理する機能をブロック化して説明すると、流路変更用接続機構40を制御する接続機構制御部21と、MS検出器7を制御するMS検出器制御部23と、測定部24とを有する。
接続機構制御部21は、流路変更プログラムと温度プログラムとに基づいて、流路変更用接続機構40とヒータ3aとヒータ4aとヒータ30bとを制御する。
例えば、まず、測定開始時間T1(例えば、0分)には、第一カラム5の出口端と分岐路8の入口端とを流通するように連結する。つまり、試料ガスは、第一カラム5と分岐路8とを通過して、MS検出器7に導入されることになる。その後、第一設定開始時間T2(例えば、5.42分)になると、第一カラム5の出口端と第二カラム6の入口端とを流通するように連結する。つまり、試料ガスは、第一カラム5と第二カラム6とを通過することになる。このとき、第二カラム6の内部に入った試料ガスは、第二カラム6の温度が50℃の温度で制御されているため、狭いバンド幅に凝集されて保持されることになる。一方、測定開始時間T1から第一設定開始時間T2の間に分岐路8の内部に入った試料ガスは、分岐路8の温度が200℃の温度で制御されているため、各化合物がある速度で移動していき、MS検出器7に導入されるようになっている。
そして、第一設定終了時間T3(例えば、5.96分)になると、第一カラム5の出口端と分岐路8の入口端とを流通するように連結する。つまり、試料ガスは、第一カラム5と分岐路8とを再び通過することになる。
その後、第二設定開始時間T4(例えば、8.21分)になると、第一カラム5の出口端と第二カラム6の入口端とを流通するように連結する。つまり、試料ガスは、第一カラム5と第二カラム6とを通過することになる。このとき、第二カラム6の内部に入った試料ガスは、第二カラム6の温度が50℃の温度で制御されているため、測定開始時間T1から第一設定開始時間T2の間に分岐路8内に入り保持されている試料ガスに続いて、狭いバンド幅に凝集されて保持されることになる。一方、第一設定終了時間T3から第二設定開始時間T4の間に分岐路8の内部に入った試料ガスは、分岐路8の温度が200℃の温度で制御されているため、各化合物がある速度で移動していき、MS検出器7に導入されるようになっている。
そして、第二設定終了時間T5(例えば、8.71分)になると、第一カラム5の出口端と分岐路8の入口端とを流通するように連結する。つまり、試料ガスは、第一カラム5と分岐路8とを再び通過することになる。
その後、分岐路8の内部に入った試料ガスが、MS検出器7に導入され終わると、第一設定時間内及び第二設定時間内に第二カラム6の内部に凝集された試料成分は、第二カラム6の温度が昇温制御されることにより、各化合物がある速度で移動していき、MS検出器7に導入されるようになっている。
なお、測定開始時間T1、設定開始時間T2、T4、設定終了時間T3、T5は、試料ガスが第一カラム5の出口端から排出される時間を予め確認することで決定されることにより、予めメモリ12等に記憶されたものである。
設定時間は上述の2回に限らず、第二カラムでの分離を実行したい試料ガス成分画分の数に応じて設定すればよい。この場合、第二カラムの温度制御は、全設定時間が終了し、分岐路8内に入った試料ガスがMS検出器7に導入された後、第二カラム6の昇温制御が開始されるように設定すればよい。
MS検出器制御部23は、MS検出器7で検出されたイオン強度信号に基づいて、時間t対イオン強度Iであるクロマトグラムを作成する制御を行う。
測定部24は、MS検出器制御部23で作成されたクロマトグラムに基づいて、各成分の濃度を算出する制御を行う。
以上のように、本発明のマルチディメンジョナルGC1によれば、第二カラム6の温度と分岐路8の温度とを個別に制御しながら分離及び検出を行うため、第一カラム5のみを通過した試料を確実にMS検出器7によって分析することができる。また、第二カラム6の温度条件を、第二カラム6における分離に適した温度に設定できるため、第二カラム6での分離の精度を上げることができる。
ここで、本発明において、分岐路温調機構による分岐路の調整温度は上述の200℃に限定されず、試料ガス成分が凝集しない温度であればよい。
(他の実施形態)
(1)上述したマルチディメンジョナルGC1では、断熱材ジャケット30aには1個の開孔部30dが形成されている構成を示したが、第二カラムが入る開孔部と、第二カラムが出る開孔部との2個の開孔部が形成されているような構成としてもよい。
(2)また、断熱材ジャケット30aは、複数のブロックに分割できるような構成としてもよい。分割できる構成とすることにより、分岐路や第二カラムの接続作業が簡便となる。
本発明は、複数本のカラムを用いるマルチディメンジョナルGC等に利用することができる。
1、101、151 マルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置
3 第一カラムオーブン
4 第二カラムオーブン
5 第一カラム
6 第二カラム
7 MS検出器(質量分析計)
8、108 分岐路
10 コンピュータ(制御部)
24 測定部
30 分岐路温調機構
40 流路変更用接続機構

Claims (2)

  1. 入口端から試料が内部に導入されることにより、当該試料を各成分画分に分離していき、出口端から成分画分を順次排出する第一カラムと、
    入口端から試料が内部に導入されることにより、当該試料を各成分画分に分離していき、出口端から成分画分を順次排出する第二カラムと、
    入口端から試料が内部に導入されることにより、出口端から成分画分を順次排出する分岐路と、
    前記分岐路の出口端と接続されるとともに、前記第二カラムの出口端と接続される質量分析計と、
    前記第一カラムの出口端と第二カラムの入口端とを流通するように連結するか、或いは、前記第一カラムの出口端と分岐路の入口端とを流通するように連結するかのいずれかとなるように切替可能とする流路変更用接続機構と、
    内部に前記第一カラムが配置され、前記第一カラムの温度を調整する第一カラムオーブンと、
    内部に前記第二カラムと前記分岐路とが配置され、前記第二カラムの温度を調整する第二カラムオーブンとを備えるマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置であって、
    前記第二カラムオーブンの内部に配置され、前記分岐路の温度を調整する分岐路温調機構を備えることを特徴とするマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置。
  2. 前記分岐路温調機構は、管状の断熱材と、前記断熱材の内部に配置されるヒータとを備え、
    前記分岐路は、前記断熱材の内部に配置されることを特徴とする請求項1に記載のマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置。
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