JP5251420B2 - 発光装置および電子機器、発光装置の駆動方法 - Google Patents

発光装置および電子機器、発光装置の駆動方法 Download PDF

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本発明は、発光装置および電子機器、発光装置の駆動方法に関する。
近年、有機EL(ElectroLuminescent)素子や発光ポリマー素子などと呼ばれる有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、以下「OLED」という)素子などの発光素子を用いた発光装置が各種提案されている。
例えば特許文献1には、図15に示す画素回路P0を利用した発光装置が開示されている。図15に示すように、画素回路P0は、駆動トランジスタP1と、スイッチング素子として機能するトランジスタP2、P3、P4と、容量素子CoおよびCsと、電源電位VELが供給される電源線と接地電位GNDが供給される接地線との間に介挿されるOLED素子と、を有する。
次に、図15に示す画素回路P0の動作について説明する。第1期間において、図15に示す照明ラインおよびオートゼロラインからの信号によってトランジスタP2およびトランジスタP3がオン状態にされ、駆動トランジスタP1はオン状態にされる。第1期間の経過後の第2期間において、トランジスタP3がオン状態にされたままトランジスタP2がオフ状態にされ、駆動トランジスタP1はダイオード接続される。これにより、駆動トランジスタP1のゲートの電位は「VEL−VTH」に収束する(VTHは駆動トランジスタP1の閾値電圧)。第2期間の経過後の第3期間において、トランジスタP3がオフ状態にされるとともに、図15に示すセレクトラインからの信号によってトランジスタP4がオン状態にされる。これによって、容量素子Coの電極L1とデータラインとが導通し、駆動トランジスタP1のゲートの電位は、データラインに供給されるデータ電位に応じたレベルだけ変化する。第3期間の経過後の第4期間において、トランジスタP4がオフ状態にされるとともに、照明ラインからの信号によって再びトランジスタP2がオン状態にされ、閾値電圧VTHに依存しない駆動電流IelがOLED素子に供給される。
特開2007−316462号公報
上述の第2期間における補償動作により、駆動トランジスタP1のドレインの電位も「VEL−VTH」に収束する。この「VEL−VTH」は、第4期間(発光期間)の直前においても、駆動トランジスタP1のドレインに残存しており、第4期間が開始されてトランジスタP2がオン状態に遷移するとOLED素子に印加される。そうすると、例えば画素回路P0に最低の階調値(例えば黒)が指定された場合であっても、OLED素子が発光してしまう。これにより、表示画像のコントラストが低下するという問題があった。
以上においては、VTH補償型の画素回路を例示したが、他の構成の画素回路でも、発光期間の開始直後において、駆動トランジスタの発光素子側の電極に残存している電荷(データ電位の書き込み終了時点で残存している電荷)が発光素子に供給されることによって、駆動電流の供給による本来の発光とは異なる発光が瞬間的に起こるという同様の問題が発生し得る。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、書込後に駆動トランジスタの電極に残存した電荷に起因した発光素子の発光を抑制するという課題の解決を目的としている。
以上の課題を解決するために、本発明に係る発光装置は、駆動電流が供給される発光素子と、ゲートの電位に応じた駆動電流が第1電極と発光素子側の第2電極との間に流れる駆動トランジスタと、第2電極と発光素子との間に介在する第1スイッチング素子と、第2電極の電位をリセットするためのリセット電位が供給されるリセット線と第2電極との間に介在する第2スイッチング素子と、駆動回路と、を具備し、駆動回路は、書込期間において、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子をオフ状態にするとともに、駆動トランジスタのゲートの電位を指定階調に応じた電位に設定し、書込期間の後の発光期間において、第1スイッチング素子をオン状態にすることで、指定階調に応じた駆動電流を発光素子に供給し、書込期間の開始後であって、発光期間の開始前に、第2スイッチング素子をオン状態にすることで、第2電極の電位をリセット電位に設定する。
この態様によれば、発光直前の期間において、駆動トランジスタの第2電極の電位をリセット電位に設定することにより、書込期間の終了時点で当該第2電極に残存していた電荷が放電(リセット)される。したがって、発光期間の開始直後に駆動トランジスタの第2電極から発光素子へ移動する電荷に起因した発光素子の発光を抑制できるという利点がある。
また、この態様によれば、書込期間において第1スイッチング素子および第2スイッチング素子はオフ状態にされるから、駆動トランジスタで生成された電流が発光素子やリセット線へ流れ込むことはない。したがって、書込期間において発光素子が発光することを抑制できるとともにリセット線で無駄な電流損失が発生することを抑制できるという利点がある。
本発明の好適な態様では、駆動トランジスタはPチャネル型のトランジスタであり、第1電極はソース電極、第2電極はドレイン電極であって、第1電極は電源電位が供給される電源線側に配置され、駆動トランジスタのドレインとゲートとの間に介在する第3スイッチング素子と、第3電極(例えば図2に示す第1電極La1)および第4電極(例えば図2に示す第2電極La2)を有し、第3電極は駆動トランジスタのゲートに接続される容量素子(例えば図2に示す容量素子C0)と、第4電極と階調値に対応するデータ電位が供給されるデータ線との間に介在する第4スイッチング素子と、をさらに備え、駆動回路は、書込期間の前の補償期間において、第3スイッチング素子をオン状態にすることで、駆動トランジスタのゲート・ソース間の電圧を駆動トランジスタの閾値電圧に漸近させる補償動作を実行し、書込期間において、第3スイッチング素子をオフ状態にする一方、第4スイッチング素子をオン状態にすることで、駆動トランジスタのゲートの電位をデータ電位に応じた電位に設定する。また、リセット電位は、電源電位より駆動トランジスタの閾値電圧分だけ低い電位よりも低いレベルであることが好適である。
この態様によれば、書込期間の終了時点で駆動トランジスタのドレインに残存している電荷(電源電位よりも駆動トランジスタの閾値電圧分だけ低い電位に相当)が、発光直前のリセット期間にて放電されるから、当該残存している電荷が発光期間の開始直後に発光素子へ移動することによって発光素子が発光することを抑制できるという利点がある。
本発明の好適な態様では、補償期間の前の初期化期間において、駆動回路は、第2スイッチング素子および第3スイッチング素子をオン状態にすることで、駆動トランジスタのゲートの電位をリセット電位に設定する。この態様によれば、初期化期間において駆動トランジスタのゲートの電位をリセット電位に設定することで、初期化期間の開始時点における駆動トランジスタのゲートの状態(ゲートに残存している電荷)に拘わらず、その後の補償期間や書込期間では駆動トランジスタのゲートの電位を高い精度で所期値に設定することが可能となる。
また、容量素子の第4電極とリセット線との間に介在する第5スイッチング素子をさらに備え、駆動回路は、初期化期間および補償期間において、第5スイッチング素子をオン状態にすることで、第4電極の電位をリセット電位に設定し、書込期間から発光期間にわたって、第5スイッチング素子をオフ状態にすることもできる。この態様によれば、初期化期間において、容量素子の第3電極と第4電極とが導通するから、初期化期間の開始の直前の時点で容量素子に蓄積されていた電荷は完全に除去される。そうすると、初期化期間の開始の時点における容量素子の状態(容量素子に残存している電荷)に拘わらず、その後の補償期間や書込期間では駆動トランジスタのゲートの電位を高い精度で所期値に設定することが可能となるという利点がある。
本発明の好適な態様では、駆動回路は、初期化期間から発光期間の直前まで第1スイッチング素子をオフ状態にする。発光期間の開始前の期間(例えば初期化期間や補償期間などに相当する期間)において発光素子が発光してしまうと、表示画像のコントラストが低下するという問題があるところ、この態様によれば、初期化期間からリセット期間にわたって第1スイッチング素子がオフ状態にされるため、発光期間の開始前の期間にて発光素子が確実にオフ状態(非発光状態)に維持される。したがって、表示画像のコントラストの低下を抑制できるという利点がある。
本発明に係る発光装置は各種の電子機器に利用される。この電子機器の典型例は、発光装置を表示装置として利用した機器である。この種の機器としては、パーソナルコンピュータや携帯電話機などがある。もっとも、本発明に係る発光装置の用途は画像の表示に限定されない。例えば、光線の照射によって感光体ドラムなどの像担持体に潜像を形成する構成の画像形成装置(印刷装置)においては、像担持体を露光する手段(いわゆる露光ヘッド)として本発明の電気光学装置を採用することもできる。
本発明は、発光装置を駆動する方法としても特定される。本発明に係る駆動方法は、駆動電流が供給される発光素子と、ゲートの電位に応じた駆動電流が第1電極と発光素子側の第2電極との間に流れる駆動トランジスタと、第2電極と発光素子との間に介在する第1スイッチング素子と、第2電極の電位をリセットするためのリセット電位が供給されるリセット線と第2電極との間に介在する第2スイッチング素子と、を具備する発光装置を駆動する方法であって、書込期間において、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子をオフ状態にするとともに、駆動トランジスタのゲートの電位を当該画素回路に指定された階調値に応じた電位に設定し、書込期間の後の発光期間において、第1スイッチング素子をオン状態にすることで、階調値に応じた前記駆動電流を前記発光素子に供給し、書込期間の開始後であって、発光期間の開始前に、第2スイッチング素子をオン状態にすることで、第2電極の電位を前記リセット電位に設定する。
また、本発明に係る駆動方法の好適な態様では、駆動トランジスタはPチャネル型のトランジスタであり、第1電極はソース電極、第2電極はドレイン電極であって、第1電極は電源電位が供給される電源線側に配置され、書込期間の前の補償期間において、駆動トランジスタを導通させるとともにダイオード接続することで、駆動トランジスタのゲート・ソース間の電圧を駆動トランジスタの閾値電圧に漸近させる補償動作を実行し、書込期間において、駆動トランジスタのダイオード接続を解除するとともに、駆動トランジスタのゲートの電位を階調値に応じた電位に設定する。以上の駆動方法によっても本発明の発光装置と同様の効果が得られる。
<A:第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る発光装置100の構成を示すブロック図である。発光装置100は、画像を表示する表示体として電子機器に搭載される。図1に示すように、発光装置100は、複数の画素回路Uが配列された素子部10と、各画素回路Uを駆動する駆動回路30と、発光装置100で利用される各種電位を生成する電位生成回路40とを具備する。駆動回路30は、走査線駆動回路32とデータ線駆動回路34とを含んで構成される。また、駆動回路30は、例えば複数の集積回路に分散して実装される。ただし、駆動回路30の少なくとも一部は、基板上に形成された薄膜トランジスタで構成され得る。
図1に示すように、素子部10には、X方向に延在するm本の走査線12と、X方向に直交するY方向に延在するn本のデータ線14とが設けられる(mおよびnは自然数)。各画素回路Uは、走査線12とデータ線14との交差に対応する位置に配置される。従って、これらの画素回路Uは縦m行×横n列のマトリクス状に配列する。
図1に示す走査線駆動回路32は、複数の画素回路Uを水平走査期間ごとに行単位で選択するための回路である。走査線駆動回路32は、順次アクティブとなる走査信号GWRT[1]〜GWRT[m]をm本の走査線12の各々に出力する。図2に示すように、走査信号GWRT[1]ないしGWRT[m]は、水平走査期間(1H)ごとに順番にハイレベルとなる。すなわち、走査信号GWRT[i]は、垂直走査期間(1V)のうち第i番目の水平走査期間においてハイレベルを維持するとともにそれ以外の期間においてローレベルを維持する。走査信号GWRT[i]のハイレベルへの移行は第i行の各画素回路Uの選択を意味する。以下では走査信号GWRT[1]ないしGWRT[m]の各々がハイレベルとなる期間(すなわち水平走査期間)を「書込期間PWRT」と表記する。なお、図2においては走査信号GWRT[i]の立ち下がりとその次行の走査信号GWRT[i+1]の立ち上がりとを同時とした場合が例示されているが、走査信号GWRT[i]の立ち下がりから所定の時間が経過したタイミングで走査信号GWRT[i+1]が立ち上がる構成(つまり、各行の書込期間PWRTに間隔が設けられた構成)としてもよい。
図1に示すデータ線駆動回路34は、各書込期間PWRTで走査線駆動回路32が選択した1行分(n個)の画素回路Pに対応するデータ電位d[1]ないしd[n]を生成して各データ線14に出力する。第i行が選択される書込期間PWRTにおいて第j列目(jは1≦j≦nを満たす整数)のデータ線14に出力されるデータ電位d[j]は、第i行の第j列目に位置する画素回路Uに対して指定された階調に対応する電位となる。
図1に示す電位生成回路40は、電源の高位側の電位VELおよび低位側の電位VCTを生成する。電位生成回路40で生成された高位側電位VELおよび低位側電位VCTは各画素回路Uに共通に供給される。また、電位生成回路40は、リセット電位VSTを生成する。電位生成回路40で生成されたリセット電位VSTは、リセット線16を介して各画素回路Uに共通に供給される。
図3は、画素回路Uの回路図である。図3においては、第i行に属する第j列の1個の画素回路Uのみが代表的に図示されている。図3に示すように、素子部10には、X方向に延在するリセット線16がm本の走査線12の各々に対応して設けられる。また、図3に示すように、素子部10には、X方向に延在する第1制御線50、第2制御線52および発光制御線54がm本の走査線12の各々に対応して設けられる。第1制御線50、第2制御線52および発光制御線54の各々には、駆動回路30(例えば走査線駆動回路32)から所定の信号が供給される。より具体的には、第1制御線50にはリセット信号GPRE[i]が供給され、第2制御線52には制御信号GINI[i]が供給され、発光制御線54には発光制御信号GEL[i]が供給される。
図3に示すように、画素回路Uは、発光素子Eと、駆動トランジスタTDRと、第1スイッチング素子Tr1と、第2スイッチング素子Tr2と、第3スイッチング素子Tr3と、第4スイッチング素子Tr4と、第5スイッチング素子Tr5と、容量素子C0、C1、C2とを含んで構成される。
図3に示すように、発光素子Eは、高位側電源電位VELと低位側電源電位VCTとの間に介在する。発光素子Eは、相対向する陽極と陰極との間に有機EL材料の発光層を介在させた有機EL素子である。
図3に示すように、高位側電源電位VELから発光素子Eの陽極に至る電流経路上にはPチャネル型の駆動トランジスタTDRが設けられる。駆動トランジスタTDRのソースは、高位側電源電位VELが供給される電源線(図示省略)に接続される。駆動トランジスタTDRのドレインと発光素子Eの陽極との間には、Nチャネル型のトランジスタである第1スイッチング素子Tr1が設けられる。第1スイッチング素子Tr1のゲートは発光制御線54に接続される。発光制御信号GEL[i]がハイレベルに遷移すると第1スイッチング素子Tr1がオン状態になって駆動トランジスタTDRのドレインと発光素子Eの陽極とが導通する一方、発光制御信号GEL[i]がローレベルに遷移すると第1スイッチング素子Tr1がオフ状態になって駆動トランジスタTDRのドレインと発光素子Eの陽極とが非導通になる。
図3に示すように、駆動トランジスタTDRのドレインとリセット線16との間には、Nチャネル型のトランジスタである第2スイッチング素子Tr2が設けられる。第2スイッチング素子Tr2のゲートは第1制御線50に接続される。
図3に示すように、駆動トランジスタTDRのゲートとドレインとの間には、Nチャネル型のトランジスタである第3スイッチング素子Tr3が設けられる。第3スイッチング素子Tr3のゲートは第2制御線52に接続される。
図3に示すように、容量素子C0は、第1電極La1および第2電極La2を有し、第1電極La1は駆動トランジスタTDRのゲートに接続される。第2電極La2とデータ線14との間には、Nチャネル型のトランジスタである第4スイッチング素子Tr4が設けられる。第4スイッチング素子Tr4のゲートは走査線12に接続される。
図3に示すように、容量素子C0の第2電極La2とリセット線16との間にはNチャネル型のトランジスタである第5スイッチング素子Tr5が設けられる。第5スイッチング素子Tr5のゲートは、第3スイッチング素子Tr3と同様、第2制御線52に接続される。すなわち、第5スイッチング素子Tr5のオンオフのタイミングは第3スイッチング素子Tr3と同じである。
図3に示すように、容量素子C1の一方の電極は容量素子C0における第2電極La2に接続され、他方の電極は駆動トランジスタTDRのソースに接続される。また、容量素子C2の一方のは容量素子C0における第1電極La1(駆動トランジスタTDRのゲート)に接続され、他方の電極は駆動トランジスタTDRのソースに接続される。なお、本実施形態では、画素回路U内に容量素子C1およびC2が設けられているが、これらの容量素子C1およびC2が設けられない構成とすることもできる。
次に、図2を参照して、発光装置100で利用される各信号の具体的な波形を説明する。図2に示すように、制御信号GINI[i]は、走査信号GWRT[i]がハイレベルに設定される書込期間PWRTの直前の期間(以下、「動作期間」という)Paにおいてハイレベルに設定され、その他の期間でローレベルに設定される信号である。図2に示すように、動作期間Paは初期化期間PINIとその直後の補償期間PCPとに区分される。初期化期間PINIは、その開始の時点で容量素子C0に残存している電荷を放電(初期化)するための期間であり、補償期間PCPは、駆動トランジスタTDRのゲートの電位をその閾値電圧VTHに応じた電位に設定するための期間である。
図2に示すように、リセット信号GPRE[i]は、動作期間Paにおける初期化期間PINI、および、書込期間PWRTの終点から所定の時間長が経過するまでの期間(以下、「リセット期間」という)PRにおいてハイレベルに設定され、その他の期間でローレベルに設定される信号である。リセット期間PRは、その開始の時点(書込期間PWRTの終点)で駆動トランジスタTDRのドレインに残存している電荷を放電(リセット)するための期間である。
図2に示すように、発光制御信号GEL[i]は、リセット期間PRの経過後から、制御信号GINI[i]がハイレベルになる動作期間Paの開始前までの期間(以下、「発光期間」という)PELにてハイレベルに設定され、それ以外の期間(すなわち動作期間Paと書込期間PWRTとリセット期間PRとを含む期間)にてローレベルに設定される信号である。
次に、画素回路Uの具体的な動作について説明する。以下では、第i行に属する第j列目の画素回路Uの動作を、初期化期間PINIと補償期間PCPと書込期間PWRTとリセット期間PRと発光期間PELとに区分して説明する。
(a)初期化期間PINI(動作期間Pa)
図2に示すように、駆動回路30(例えば走査線駆動回路32)は、制御信号GINI[i]およびリセット信号GPRE[i]をハイレベルに設定し、走査信号GWRT[i]および発光制御信号GEL[i]をローレベルに設定する。したがって、図4に示すように、第2スイッチング素子Tr2、第3スイッチング素子Tr3および第5スイッチング素子Tr5はオン状態になる一方、第1スイッチング素子Tr1および第4スイッチング素子Tr4はオフ状態になる。
このとき、容量素子C0の第1電極La1と第2電極La2とが第3スイッチング素子Tr3と第2スイッチング素子Tr2と第5スイッチング素子Tr5とを介して導通するから、初期化期間PINI開始の直前の時点で容量素子C0に蓄積されていた電荷は完全に除去される。この容量素子C0の電荷の初期化によって、その後の補償期間PCPや書込期間PWRTでは駆動トランジスタTDRのゲートの電位を高い精度で初期値に設定することが可能となる。
また、第1電極La1は第3スイッチング素子Tr3および第2スイッチング素子Tr2を介してリセット線16に導通するから、第1電極La1の電位はリセット線16に供給されるリセット電位VSTに略等しくなる。つまり、駆動トランジスタTDRのゲートの電位はリセット電位VSTに略等しくなる。本実施形態におけるリセット電位VSTの値は、高位側電源電位VELよりも駆動トランジスタTDRの閾値電圧VTH分だけ低い電位よりも低いレベルに設定される。すなわち、リセット電位VSTは、駆動トランジスタTDRのゲートに供給されたときに駆動トランジスタTDRを導通させる電位である。また、第2電極La2は第5スイッチング素子Tr5を介してリセット線16に導通するから、第2電極La2の電位もリセット電位VSTに略等しくなる。
(b)補償期間PCP(動作期間Pa)
図2に示すように、補償期間PCPが開始すると、駆動回路30は、リセット信号GPRE[i]をローレベルに設定する一方、他の信号を初期化期間PINIと同じレベルに維持する。したがって、図5に示すように、第2スイッチング素子Tr2がオフ状態に遷移する。そうすると、第5スイッチング素子Tr5を介してリセット線16に接続された第2電極La2の電位が電位VSTに維持される一方、駆動トランジスタTDRがダイオード接続されることで、第1電極La1の電位(すなわち駆動トランジスタTDRのゲートの電位)が、初期化期間PINIで設定されたリセット電位VSTから電源電位VELよりも閾値電圧VTHだけ低い電位まで引き上げられる。すなわち、補償期間PCPにおいては、駆動トランジスタTDRのゲート・ソース間の電圧を、駆動トランジスタTDRの閾値電圧VTHに漸近させる補償動作が実行される。
また、補償期間PCPにおいて、駆動トランジスタTDRのドレインの電位は、補償動作によって電源電位VELよりも閾値電圧VTHだけ低い電位に設定される。
(c)書込期間PWRT
図2に示すように、書込期間PWRTが開始すると、駆動回路30は、走査信号GWRT[i]をハイレベルに設定する一方、制御信号GINI[i]をローレベルに設定する。他の信号は補償期間PCPと同じレベルに維持される。したがって、図6に示すように、第4スイッチング素子Tr4がオン状態に遷移する一方、第3スイッチング素子Tr3および第5スイッチング素子Tr5はオフ状態に遷移する。
書込期間PWRTにおいては、第4スイッチング素子Tr4がオン状態に遷移することで、データ線14と容量素子C0の第2電極La2とが導通する。これにより、第2電極La2の電位は、補償期間PCPにおけるリセット電位VSTから第j列目のデータ線14に供給されるデータ電位d[j]に変化する。
また、書込期間PWRTにおいては、第3スイッチング素子Tr3はオフ状態に遷移し、駆動トランジスタTDRのダイオード接続は解除される。すなわち、駆動トランジスタTDRのゲートは電気的なフローティング状態となる。したがって、第2電極La2が補償期間PCPにおけるリセット電位VSTからデータ電位d[j]まで変化量ΔV(=VST−d[j])だけ変化すると、第1電極La1の電位(駆動トランジスタTDRのゲートの電位)は容量カップリングによってその直前の電位(VEL−VTH)から変化する。このときの第1電極La1の電位の変動量は、容量素子C0とC1とC2との容量比に応じて定まる。すなわち、駆動トランジスタTDRのゲートの電位は、データ電位d[j]に応じた電位に設定される。
また、書込期間PWRTにおいては、第3スイッチング素子Tr3はオフ状態に遷移し、第1スイッチング素子Tr1および第2スイッチング素子Tr2はオフ状態に維持されるから、駆動トランジスタTDRのドレインは電気的にフローティング状態になり、その電位は補償期間PCPにて設定された電位(電源電位VELよりも閾値電圧VTHだけ低い電位)に維持される。
(d)リセット期間PR
図2に示すように、リセット期間PRが開始すると、駆動回路30は、走査信号GWRTをローレベルに設定する一方、リセット信号GPREをハイレベルに設定する。したがって、図7に示すように、第4スイッチング素子Tr4がオフ状態に遷移する一方、第2スイッチング素子Tr2がオン状態に遷移する。
リセット期間PRにおいては、第2スイッチング素子Tr2がオン状態に遷移することで、リセット線16と駆動トランジスタTDRのドレインとが導通する。ここで、リセット期間PRの開始時における駆動トランジスタTDRのドレインの電位は、電源電位VELよりも閾値電圧VTHだけ低い電位(>VST)である。そうすると、駆動トランジスタTDRのドレインとリセット線16とが導通することにより、駆動トランジスタTDRのドレインに残存する電荷(電源電位VELよりも閾値電圧VTHだけ低い電位に相当)は、リセット線16へ放電(リセット)される。
また、リセット期間PRにおいては、第4スイッチング素子Tr4がオフ状態に遷移することで、第2電極La2に対する電位の供給が停止する。このとき、第2電極La2および第1電極La1の各々の電位は、前述の書込期間PWRTにて設定された値に維持される。
(e)発光期間PEL
図2に示すように、発光期間PELが開始すると、駆動回路30は、リセット信号GPRE[i]をローレベルに設定する一方、発光制御信号GEL[i]をハイレベルに設定する。他の信号はリセット期間PRと同じレベルに維持される。したがって、図8に示すように、第2スイッチング素子Tr2がオフ状態に遷移する一方、第1スイッチング素子Tr1がオン状態に遷移する。発光期間PELにおいては、第1スイッチング素子Tr1がオン状態に遷移することで、駆動トランジスタTDRのドレインと発光素子Eの陽極とが導通する。これにより、駆動電流Idsの経路が形成される。そして、駆動トランジスタTDRのゲートの電位に応じた駆動電流Idsが、駆動トランジスタTDRおよび第1スイッチング素子Tr1を経由して発光素子Eに供給される。これにより、発光素子Eはデータ電位d[j]に応じた輝度に発光する。
なお、本実施形態では、発光期間PELの開始と同時にリセット信号GPRE[i]がローレベル(非アクティブレベル)に遷移する態様が例示されているが、これに限らず、例えば発光期間PELの始点から所定の時間長(<PELの時間長)が経過するまでリセット信号GPRE[i]は引き続きハイレベル(アクティブレベル)に維持され、所定の時間長が経過した後にローレベルに遷移する態様であってもよい。つまり、リセット期間PRと発光期間PELとは完全に排他的な関係ではなく、第1スイッチング素子Tr1がオン状態になる期間と第2スイッチング素子Tr2がオン状態になる期間とが部分的にオーバーラップする態様であってもよい。
ところで、本実施形態とは異なり、リセット期間PRが設けられない構成(例えば図15に示す構成、以下「対比例」という)では、発光期間PELが開始されると、書込期間PWRTの終了時点で駆動トランジスタTDRのドレインに残存している電位(=VEL−VTH)が発光素子Eに供給される。これにより、発光期間PELの開始直後において、駆動電流Idsの供給による本来の発光とは異なる発光が瞬間的に起こってしまう。例えば画素回路Uに最低の階調値(例えば黒)が指定された場合であっても、発光期間PELの開始直後において発光素子Eが瞬間的に発光してしまい、表示画像のコントラストが低下するという問題があった。
これに対して、本実施形態では、リセット期間PRにおいて、書込期間PWRTの終了時点で駆動トランジスタTDRのドレインに残存する電荷(「VEL−VTH」に相当)をリセット線16へ放電するから、発光期間PELの開始直後において駆動トランジスタTDRのドレインから発光素子Eへ移動する電荷の量を対比例に比べて低減できる。したがって、発光期間PELにおける発光素子Eの発光状態を高い精度で制御できる。例えば画素回路Uに指定される階調が最低階調(例えば黒)の場合であっても、本実施形態によれば、発光期間PELの開始直後において駆動トランジスタTDRのドレインから発光素子Eへ移動する電荷の量を対比例に比べて低減できるから、その電荷の移動によって生じる発光素子Eの瞬間的な発光量を対比例に比べて低減できる。したがって、表示画像のコントラストの低下を対比例に比べて抑制できる。
また、リセット電位VSTが、電源電位VELよりも閾値電圧VTHだけ低い電位よりも低いほど、リセット期間PRにおいて駆動トランジスタTDRのドレインからリセット線16へ放電される電荷の量が増大するから、発光期間PELの開始直後において駆動トランジスタTDRのドレインから発光素子Eへ移動する電荷の量を低減できる。したがって、リセット電位VSTの値は、補償期間PCPにて駆動トランジスタTDRのゲート・ソース間の電圧を駆動トランジスタTDRの閾値電圧VTHに所定の時間内に漸近させることができるという条件の下で、最も低い電位に設定することが好適である。
前述したように、発光期間PELの開始直後において、駆動電流Idsの供給による本来の発光とは異なる発光が起こることにより、表示画像のコントラストが低下するという問題が発生するが、発光期間PELの開始前の期間(例えば初期化期間PINIや補償期間PCPなど)において発光素子Eが発光してしまっても、同様の問題が発生する。これに対して、本実施形態においては、駆動回路30は、初期化期間PINIからリセット期間PRにわたって(発光期間PELの直前まで)第1スイッチング素子Tr1をオフ状態に設定しているから、発光期間PELの開始前の期間にて発光素子Eが確実にオフ状態(非発光状態)に維持される。したがって、表示画像のコントラストの低下を抑制できるという利点がある。
<B:第2実施形態>
図9は、本発明の第2実施形態に係る画素回路Uの回路図である。図9においては、第i行に属する第j列の1個の画素回路Uのみが代表的に図示されている。本実施形態では、図3に示す第3スイッチング素子Tr3および第5スイッチング素子Tr5が設けられておらず、第2制御線52も設けられていない。また、本実施形態では、図3に示す容量素子C0およびC1が設けられておらず、駆動トランジスタTDRのゲート・ソース間の電圧を保持するための容量素子C2のみが設けられている。そして、図9に示すように、第4スイッチング素子Tr4における画素回路U側の電極と駆動トランジスタTDRのゲートとが直接接続されている。その他の構成は第1実施形態と同じであるから、重複する部分については説明を省略する。
図10は、本実施形態に係る発光装置100で利用される各信号の具体的な波形を示す図である。本実施形態では、第1実施形態とは異なり、初期化期間PINIと補償期間PCPとからなる動作期間Paが設けられていないが、その他は第1実施形態と同じである。以下、第i行に属する第j列目の画素回路Uの動作を、書込期間PWRTとリセット期間PRと発光期間PELとに区分して説明する。
(a)書込期間PWRT
図10に示すように、駆動回路30は、リセット信号GPRE[i]および発光制御信号GEL[i]をローレベルに設定し、走査信号GWRT[i]をハイレベルに設定する。したがって、図9に示す第1スイッチング素子Tr1および第2スイッチング素子Tr2はオフ状態になる一方、図9に示す第4スイッチング素子Tr4はオン状態になる。したがって、データ線14に供給される電位d[j]が容量素子C2に書き込まれるとともに駆動トランジスタTDRのゲートに供給される。これにより、駆動トランジスタTDRのゲート・ソース間の電圧はVEL−d[j]に設定されて駆動トランジスタTDRはオン状態に遷移する。
(b)リセット期間PR
図10に示すように、リセット期間PRが開始すると、駆動回路30は、リセット信号GPRE[i]をハイレベルに設定する一方、走査信号GWRT[i]をローレベルに設定する。また、駆動回路30は発光制御信号GEL[i]をローレベルに維持する。したがって、図9に示す第2スイッチング素子Tr2はオン状態に遷移するから、リセット線16と駆動トランジスタTDRのドレインとが導通する。本実施形態では、リセット電位VSTは、低位側電源電位VCTよりも発光素子Eの閾値電圧VTH_OLED分だけ高い電位(以下「発光電位」という)を下回る電位に設定される。このため、書込期間PWRTにおけるデータ電位d[j]の書き込み動作によって、駆動トランジスタTDRのドレインの電位が発光電位を上回る電位まで上昇していた場合であっても、駆動トランジスタTDRのドレインとリセット線16とが導通することにより、駆動トランジスタTDRのドレインに残存する電荷は、リセット線16へ放電される。すなわち、駆動トランジスタTDRのドレインとリセット線16とが導通することにより、駆動トランジスタTDRのドレインの電位は発光電位を下回る電位に設定される。
一方、図9に示す第4スイッチング素子Tr4はオフ状態に遷移するから、データ線14から駆動トランジスタTDRのゲートへのデータ電位d[j]の供給が停止する。このとき、駆動トランジスタTDRのゲート・ソース間の電圧は、容量素子C2によって、前述の書込期間PWRTにて設定された値(=VEL−d[j])に維持される。
(c)発光期間PEL
図10に示すように、発光期間PELが開始すると、駆動回路30は、リセット信号GPRE[i]をローレベルに設定する一方、発光制御信号GEL[i]をハイレベルに設定する。また、走査信号GWRT[i]をローレベルに維持する。したがって、図9に示す第2スイッチング素子Tr2はオフ状態に遷移する一方、第1スイッチング素子Tr1はオン状態に遷移する。また、第4スイッチング素子Tr4はオフ状態を維持する。これにより、駆動電流Idsの経路が形成され、駆動トランジスタTDRのゲートの電位に応じた駆動電流Idsが、駆動トランジスタTDRおよび第1スイッチング素子Tr1を経由して発光素子Eに供給される。
なお、本実施形態では、書込期間PWRTの終了と同時にリセット信号GPRE[i]がハイレベル(アクティブレベル)に遷移する態様が例示されているが、これに限らず、例えば書込期間PWRTの終点より前にリセット信号GPRE[i]がハイレベルに遷移する態様であってもよい。つまり、書込期間PWRTとリセット期間PRとは完全に排他的な関係ではなく、第2スイッチング素子Tr2がオン状態になる期間と第4スイッチング素子Tr4がオン状態になる期間とが部分的にオーバーラップする態様であってもよい。
ところで、本実施形態とは異なり、リセット期間PRが設けられない構成では、発光期間PELが開始されると、書込期間PWRTの終了時点で駆動トランジスタTDRのドレインに残存している電位が発光素子Eに供給される。当該残存している電位が発光電位を上回る場合は、発光期間PELの開始直後において、当該残存している電位が発光素子Eに供給されることにより、駆動電流Idsの供給による本来の発光とは異なる発光が瞬間的に起こってしまうという第1実施形態と同様の問題があった。
これに対して、本実施形態では、発光直前のリセット期間PRにおいて、駆動トランジスタTDRのドレインの電位をリセット電位VST(<発光電位)に設定するから、発光期間PELの開始直後において、駆動トランジスタTDRのドレインに残存する電位が発光素子Eへ供給されても、発光素子Eが瞬間的に発光することを抑制できるという利点がある。
<C:変形例>
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下の変形が可能である。また、以下に示す変形例のうちの2以上の変形例を組み合わせることもできる。
(1)変形例1
上述の各実施形態では、各画素回路U内に第2スイッチング素子Tr2が設けられているが、これに限らず、例えば図11に示すように、ひとつの行(図11では例えば第i行)に属するn個の画素回路Uでひとつの第2スイッチング素子Tr2を共用することもできる。図12に示す構成によれば、上述の各実施形態に比べて第2スイッチング素子Tr2の数を削減できるから、構成が簡素化されるという利点がある。
(2)変形例2
画素回路U内に設けられる各スイッチの導電型は任意である。例えば、駆動トランジスタTDRをNチャネル型のトランジスタで構成することもできる。また、第1スイッチング素子Tr1〜第5スイッチング素子Tr5の全部または一部をPチャネル型のトランジスタで構成することもできる。
(3)変形例3
以上の各形態のように、複数の画素回路Uが行列状に配列された構成のもとで各画素回路Uを行単位で時分割に駆動する場合には各画素回路U内に第4スイッチング素子Tr4が必要である。しかし、例えば複数の画素回路UがX方向に沿って1行のみに配列された構成においては、時分割での複数行の選択という動作が不要であるから、画素回路U内の第4スイッチング素子Tr4は不要となる。複数の画素回路Uが1行のみに配列された発光装置100は、例えば、電子写真方式の画像形成装置(印刷装置)において感光体ドラムなどの像担持体を露光する露光装置として好適に採用される。
(4)変形例4
有機EL素子は発光素子の例示に過ぎない。例えば、無機EL素子やLED(Light Emitting Diode)素子などの発光素子を配列した発光装置にも以上の各態様と同様に本発明が適用される。本発明における発光素子は、電流の供給で階調(輝度)が変化する要素である。
<D:応用例>
次に、本発明に係る発光装置100を利用した電子機器について説明する。図12は、以上に説明した何れかの形態に係る発光装置100を表示装置として採用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、表示装置としての発光装置100と本体部2010とを備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。この発光装置100は発光素子EにOLED素子を使用しているので、視野角が広く見易い画面を表示できる。
図13に、実施形態に係る電気光学装置10を適用した携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、ならびに表示装置としての発光装置100を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、発光装置100に表示される画面がスクロールされる。
図14に、実施形態に係る発光装置100を適用した携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002、ならびに表示装置としての発光装置100を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が電気光学装置10に表示される。
なお、本発明に係る発光装置が適用される電子機器としては、図12から図14に示したもののほか、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、プリンタ、スキャナ、複写機、ビデオプレーヤ、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。また、本発明に係る発光装置の用途は画像の表示に限定されない。例えば、光書込み型のプリンタや電子複写機といった画像形成装置においては、用紙などの記録材に形成されるべき画像に応じて感光体を露光する書込みヘッドが使用されるが、この種の書込みヘッドとしても本発明の発光装置は利用される。
第1実施形態に係る発光装置の構成を示すブロック図である。 各信号の波形を示すタイミングチャートである。 第1実施形態に係る画素回路の回路図である。 初期化期間における画素回路の様子を示す回路図である。 補償期間における画素回路の様子を示す回路図である。 書込期間における画素回路の様子を示す回路図である。 リセット期間における画素回路の様子を示す回路図である。 発光期間における画素回路の様子を示す回路図である。 本発明の第2実施形態に係る画素回路の回路図である。 各信号の波形を示すタイミングチャートである。 本発明の変形例に係る発光装置の概略を示す図である。 本発明に係る電子機器の具体的な形態を示す斜視図である。 本発明に係る電子機器の具体的な形態を示す斜視図である。 本発明に係る電子機器の具体的な形態を示す斜視図である。 従来の発光装置における画素回路の回路図である。
符号の説明
10……素子部、12……走査線、14……データ線、16……リセット線、30……駆動回路、40……電位生成回路、U……画素回路、E……発光素子、C0,C1,C2……容量素子、TDR……駆動トランジスタ、Tr1……第1スイッチング素子、Tr2……第2スイッチング素子、Tr3……第3スイッチング素子、Tr4……第4スイッチング素子、Tr5……第5スイッチング素子、VST……リセット電位。

Claims (9)

  1. 発光素子と、
    ゲートと、第1電極と、前記発光素子側の第2電極と、を有する駆動トランジスタと、
    前記第2電極と前記発光素子との間に介在する第1スイッチング素子と、
    前記第2電極の電位をリセットするためのリセット電位が供給されるリセット線と前記第2電極との間に介在する第2スイッチング素子と、
    駆動回路と、を具備し、
    前記駆動回路は、
    書込期間において、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子をオフ状態にするとともに、前記駆動トランジスタのゲートの電位を指定階調に応じた電位に設定し、
    前記書込期間の後の発光期間において、前記第1スイッチング素子をオン状態にすることで、前記駆動トランジスタのゲートに設定された電位に応じた駆動電流を前記発光素子に供給し、
    前記書込期間の開始後であって、前記発光期間の開始前に、前記第2スイッチング素子をオン状態にすることで、前記第2電極の電位を前記リセット電位に設定する、
    発光装置。
  2. 前記駆動トランジスタはPチャネル型のトランジスタであり、前記第1電極はソース電極、前記第2電極はドレイン電極であって、前記第1電極は電源電位が供給される電源線側に配置され、
    前記駆動トランジスタのドレインとゲートとの間に介在する第3スイッチング素子と、
    第3電極および第4電極を有し、前記第3電極は前記駆動トランジスタのゲートに接続される容量素子と、
    前記第4電極とデータ電位が供給されるデータ線との間に介在する第4スイッチング素子と、をさらに備え、
    前記駆動回路は、
    前記書込期間の前の補償期間において、前記第3スイッチング素子をオン状態にし、
    前記書込期間において、前記第3スイッチング素子をオフ状態にする一方、前記第4スイッチング素子をオン状態にすることで、前記駆動トランジスタのゲートの電位を前記データ電位に応じた電位に設定する、
    請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記駆動回路は、前記補償期間の前の初期化期間において、前記第2スイッチング素子および前記第3スイッチング素子をオン状態にすることで、前記駆動トランジスタのゲートの電位を前記リセット電位に設定する
    請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記容量素子の前記第4電極と前記リセット線との間に介在する第5スイッチング素子をさらに備え、
    前記駆動回路は、
    前記初期化期間および前記補償期間において、前記第5スイッチング素子をオン状態にすることで、前記第4電極の電位を前記リセット電位に設定し、
    前記書込期間から前記発光期間にわたって、前記第5スイッチング素子をオフ状態にする、
    請求項3に記載の発光装置。
  5. 前記リセット電位は、前記電源電位よりも前記駆動トランジスタの閾値電圧分だけ低い電位よりも低く、
    前記補償期間において、前記第3スイッチング素子をオン状態にすることで、前記駆動トランジスタのゲートの電位を前記リセット電位から前記電源電位よりも前記駆動トランジスタ閾値電圧だけ低い電位に向けて引き上げる、
    請求項3又は請求項4に記載の発光装置。
  6. 前記駆動回路は、前記初期化期間から前記発光期間の直前まで前記第1スイッチング素子をオフ状態にする、
    請求項から請求項5の何れかに記載の発光装置。
  7. 請求項1から請求項6の何れかに記載の発光装置を具備する電子機器。
  8. 駆動電流が供給される発光素子と、ゲートと、第1電極と、前記発光素子側の第2電極と、を有する駆動トランジスタと、前記第2電極と前記発光素子との間に介在する第1スイッチング素子と、前記第2電極の電位をリセットするためのリセット電位が供給されるリセット線と前記第2電極との間に介在する第2スイッチング素子と、を具備する発光装置を駆動する方法であって、
    書込期間において、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子をオフ状態にするとともに、前記駆動トランジスタのゲートの電位を指定階調に応じた電位に設定し、
    前記書込期間の後の発光期間において、前記第1スイッチング素子をオン状態にすることで、前記駆動トランジスタのゲートに設定された電位に応じた駆動電流を前記発光素子に供給し、
    前記書込期間の開始後であって、前記発光期間の開始前に、前記第2スイッチング素子をオン状態にすることで、前記第2電極の電位を前記リセット電位に設定する、
    発光装置の駆動方法。
  9. 前記駆動トランジスタはPチャネル型のトランジスタであり、前記第1電極はソース電極、前記第2電極はドレイン電極であって、前記第1電極は電源電位が供給される電源線側に配置され、
    前記書込期間の前の補償期間において、前記駆動トランジスタを導通させるとともにダイオード接続する補償動作を実行し、
    前記書込期間において、前記駆動トランジスタのダイオード接続を解除するとともに、前記駆動トランジスタのゲートの電位を前記指定階調に応じた電位に設定する、
    請求項8に記載の発光装置の駆動方法。
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