JP5251076B2 - 顔料分散体及びその製造方法、並びにインクジェット用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、及びインク記録物 - Google Patents
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Description
<1> 少なくともブラック顔料、分散剤、及び水を含む混合スラリーの分散前の粘度が25℃で10mPa・s〜500mPa・sであり、
前記混合スラリーを、直径0.01mm〜0.3mmのジルコニアビーズを充填率が50%〜90%となるように充填したメディアミルを用いて、周速3m/s〜12m/sの条件で分散することを特徴とする顔料分散体の製造方法である。
<2> ブラック顔料が、カーボンブラックである前記<1>に記載の顔料分散体の製造方法である。
<3> カーボンブラックが、BET比表面積が100m2/g〜400m2/gであり、平均一次粒子径が10nm〜30nmである前記<2>に記載の顔料分散体の製造方法である。
<4> カーボンブラックが、pHが7〜11であり、DBP吸収量が80g/100g〜150g/100gである前記<2>から<3>のいずれかに記載の顔料分散体の製造方法である。
<5> カーボンブラックが、pHが1〜5であり、DBP吸油量が300g/100g〜1000g/100gである前記<2>から<3>のいずれかに記載の顔料分散体の製造方法である。
<6> ブラック顔料の固形分濃度が、10質量%〜40質量%である前記<1>から<5>のいずれかに記載の顔料分散体の製造方法である。
<7> 分散剤がナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物であり、該ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物が、ナフタレンスルホン酸の2量体、3量体、及び4量体の合計含有量が20質量%〜80質量%であり、
前記ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物の添加量が、ブラック顔料1質量部に対し0.01質量部〜2質量部である前記<1>から<6>のいずれかに記載の顔料分散体の製造方法である。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の顔料分散体の製造方法により製造されたことを特徴とする顔料分散体である。
<9> 前記<8>に記載の顔料分散体を少なくとも含有することを特徴とするインクジェット用インクである。
<10> 前記<9>に記載のインクジェット用インクを容器内に収容してなることを特徴とするインクカートリッジである。
<11> 前記<9>に記載のインクジェット用インクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<12> 刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<11>に記載のインクジェット記録装置である。
<13> 前記<9>に記載のインクジェット用インクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<14> 刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<13>に記載のインクジェット記録方法。
<15> 記録媒体上に前記<9>に記載のインクジェット用インクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とするインク記録物である。
<16> 記録媒体が紙である前記<15>に記載のインク記録物である。
前記混合スラリーを、直径0.01mm〜0.3mmのジルコニアビーズを充填率が50%〜90%となるように充填したメディアミルを用いて、周速3m/s〜12m/sの条件で分散する。その結果、ブラック顔料としてカーボンブラックを使用した場合にも、顔料分散体及びインクの高温保存時での特性変化がなく、良好な吐出性及び高画質画像が得られる顔料分散体を効率よく製造できる。
本発明の顔料分散体の製造方法は、少なくともブラック顔料、分散剤、及び水を含む混合スラリーの分散前の粘度が25℃で、10mPa・s〜500mPa・sであり、
前記混合スラリーを、直径0.01mm〜0.3mmのジルコニアビーズを充填率が50%〜90%となるように充填したメディアミルを用いて、周速3m/s〜12m/sの条件で分散する。
本発明の顔料分散体は、本発明の前記顔料分散体の製造方法により製造される。
以下、本発明の顔料分散体の製造方法の説明を通じて、本発明の顔料分散体の詳細についても明らかにする。
本発明の顔料分散体の製造方法に用いられる混合スラリーは、少なくともブラック顔料、分散剤、及び水を含み、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記メディアミルとしては、ビーズを用いることができる分散機であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Getzmann社製「TORUSMILL」、アシザワ株式会社製「スターミル」、アイメックス株式会社製「ビスコミル」、シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」、三菱重工株式会社製「ダイヤモンドファインミル」、コトブキ技研工業株式会社製「アペックスメガ」、浅田鉄工株式会社製「ピコミル」、ユーロテック社製「OBビーズミル」、三井鉱山株式会社製「SCミル」、などが挙げられる。
前記メディアミルを用いると、分散媒体(ビーズ)の大きさ(直径)を調節することによって顔料分散体の平均粒子径を制御可能である。この場合、顔料分散体の平均粒子径(D50)を200nm以下にするにはビーズの直径を0.01mm〜0.3mmにすることが必要であり、0.01mm〜0.1mmが好ましい。これにより、顔料分散体における平均粒子径の標準偏差を平均粒子径(D50)よりも小さくすることができる。
ここで、前記顔料分散体の平均粒子径の測定は、例えば日機装株式会社製の粒度分析計UPA150などを使用して測定したものであり、体積分布による平均粒子径である。
前記ブラック顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、画像、特に色調面からカーボンブラックを使用することが好ましい。
前記カーボンブラックとしては、ファーネス法又はチャネル法で製造されたカーボンブラックなどが好適に挙げられる。該カーボンブラックとしては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば#45L、MCF88、#990、MA600、#850(いずれも、三菱化学株式会社製);NIPEX90、NIPEX150、NIPEX160、NIPEX170、NIPEX180、Color Black FW200、Printex25、Special Black250(いずれも、デグサ社製);REGAL400R、REGAL600R、MOGUL L(いずれも、キャボット社製)、などが挙げられる。
前記平均一次粒子径は、例えば電子顕微鏡を用いてカーボンブラック粒子を撮影し、撮影画像のカーボンブラック粒子の粒子径と数から算出することで測定できる。また、BET比表面積は、窒素吸着によるBET法によって測定することができる。
前記カーボンブラックの表面の化学的特性についてはpHで表すのが一般的であり、該カーボンブラックは、表面にカルボキシル基、フェノール基、キノン基、などの酸素含有官能基の状態で存在する。酸素含有量の高いカーボンブラックほどpHが低く、揮発分含有量が多くなる。pHは20質量%のカーボンブラックの水溶性懸濁液又は泥状物を調整し、JIS Z8820に記載の方法で測定することができる。前記カーボンブラックのpHについては、画像濃度の観点からpHが低い方が比較的良好な傾向がある。
前記カーボンブラックは、高ストラクチャー顔料原末を用いた方が高画像濃度のインク記録物を得ることが可能であり、前記DBP吸収量の範囲であるのが好ましい。
前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物が好適に用いられる。
前記ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物は、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドとの縮合物であり、上記縮合物の繰り返しからなるものであれば特に限定されない。
前記スルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物における、ナフタレンスルホン酸の2量体、3量体、及び4量体の合計含有量が、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物全体に対し20質量%〜80質量%であり、35質量%〜65質量%がより好ましい。
前記合計含有量が20質量%未満であると、分散性が悪くなり顔料分散液及びインクの保存安定性が劣り、その結果ノズルの目詰まりが発生しやすくなることがあり、80質量%を超えると、粘度が高くなり、分散が困難になることがある。
前記水溶性有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;N−メチルピロリドン、2−ピロリドン等のピロリドン誘導体;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、などが挙げられる。
本発明のインクジェット用インクは、少なくとも本発明の前記顔料分散体を含有し、湿潤剤、浸透剤、界面活性剤、水、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記湿潤剤の沸点は180℃以上のものが好ましい。該湿潤剤が水系顔料インク中に含有されていると、インク組成物の保水と湿潤性を確保することができ、その結果、水系顔料インクを長期間保存しても色材の凝集や粘度の上昇がなく、優れた保存安定性を実現できる。また、インクジェットプリンタのノズル先端等で開放状態に放置されても、乾燥物の流動性を長時間維持するインクジェット用インクが実現できる。更に記録中もしくは記録中断後の再起動時にノズルの目詰まりが発生することもなく、高い吐出安定性が得られる。
前記湿潤剤の含有量は、前記インク全量に対して50質量%以下が好ましく、5質量%〜40質量%がより好ましい。
前記浸透剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンデシルエーテル;アセチレン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等のノニオン系界面活性剤、などが挙げられる。
本発明インクでは、インク特性に影響を及ぼさない範囲内で界面活性剤を添加してもよい。前記界面活性剤としては、例えばノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、などが用いられる。具体的には、ノニオン系界面活性剤としては、BTシリーズ(日光ケミカルズ株式会社製)、ノニポールシリーズ(三洋化成工業株式会社製)、D−シリーズ、O−シリーズ(竹本油脂株式会社製)、サーフィノールシリーズ(エアープロダクツ社製)、オルフィンシリーズ(日信化学株式会社製)、EMALEX DAPEシリーズ(日本エマルジョン株式会社製)、などが挙げられる。また、シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング株式会社製)、フッ素系界面活性剤(ネオス社製、住友3M株式会社製、DuPont社製、ダイキン株式会社製)、などが挙げられる。
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記インクジェット用インクを容器中に収容してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋を少なくとも有するもの、プラスチックケース、などが好適に挙げられる。
本発明のインクジェット記録装置は、本発明の前記インクジェット用インクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有し、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明の前記インクジェット用インクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
前記ピエゾ方式は、インク流路内のインクを加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるものである(特開平2−51734号公報参照)。
前記サーマル方式は、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させてインク滴を吐出させるものである(特開昭61−59911号公報参照)。
前記静電方式は、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるものである(特開平6−71882号公報参照)。
図1において、本発明の前記インクジェット用インクが収容されるインクカートリッジ20は、キャリッジ18内に収納される。ここで、インクカートリッジ20は便宜上複数設けられているが、複数である必要はない。このような状態でインクジェット用インクが、インクカートリッジ20からキャリッジ18に搭載された液滴吐出ヘッド18aに供給される。なお、図1において、吐出ノズル面は下方向を向いた状態であるため見えない状態であるが、この吐出ノズル18aからインクジェット用インクが吐出される。
キャリッジ18に搭載された液滴吐出ヘッド18aは、主走査モータ24で駆動されるタイミングベルト23によってガイドシャフト21、22にガイドされて移動する。一方、特定のコート紙(画像支持体)はプラテン19によって液滴吐出ヘッド18aと対面する位置に置かれる。なお、図1中、1はインクジェット記録装置、2は本体筐体、16はギア機構、17は副走査モータ、25及び27はギア機構、26は主走査モータをそれぞれ示す。
本発明のインク記録物は、記録媒体上に本発明の前記インクジェット用インクを用いて形成された画像を有してなる。
前記記録媒体としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリサルフォン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル等を基材とするプラスチックシート;黄銅、鉄、アルミニウム、SUS、銅等の金属表面又は非金属の基材に蒸着等の手法により金属コーティング処理をした記録媒体;紙を基材として撥水処理などがなされた記録媒体、無機質の材料を高温で焼成した、いわゆるセラミックス材料からなる記録媒体などが挙げられる。これらの中でも、紙が経済性の点と画像の自然さの点で特に好ましい。
下記の実施例及び比較例において、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物における、ナフタレンスルホン酸の2量体、3量体、及び4量体の合計含有量、カーボンブラックの平均一次粒子径、並びにカーボンブラックのBET比表面積の測定は以下のようにして行った。
・装置:LC−10vp(島津製作所製)
・カラム:ZORBAX BP−ODS(4.6id×150mm、GLサイエンス社製)
・ガードカラム:ZORBAX BP−ODS(4.0id×10mm、GLサイエンス社製)
・検出機:UV(237nm)
・移動相:CH3CN / 0.005M PIC水溶液 = 25/75
・流速:1ml/min
・サンプル調製:200ppm soln
・注入量:20μL
カーボンブラックの平均一次粒子径は、電子顕微鏡を用いてカーボンブラック粒子を撮影し、撮影画像のカーボンブラック粒子の粒子径と数から算出することで測定した。
カーボンブラックのBET比表面積は、窒素吸着によるBET法によって測定した。
−顔料分散体(A)の作製−
・カーボンブラック(NIPEX160、degussa社製、BET比表面積150m2/g、平均一次粒子径20nm、pH4.0、DBP吸油量620g/100g)・・・175質量部
・ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物(竹本油脂株式会社製、パイオニンA−45−PN、ナフタレンスルホン酸2量体、3量体、及び4量体の合計含有量=50質量%)・・・175質量部
・蒸留水・・・650質量部
上記の混合物をプレミックスし、混合スラリー(a)を作製した。ディスクタイプのメディアミル(アシザワ・ファインテック株式会社製、DMR型)で0.05mmジルコニアビーズ、充填率55%を用いて周速10m/s、液温10℃で3分間循環分散し、遠心分離機(久保田商事株式会社製、Model−7700)で粗大粒子を遠心分離し、実施例1の顔料分散体(A)を作製した。
−顔料分散体(B)の作製−
・カーボンブラック(NIPEX150、degussa社製、BET比表面積110m2/g、平均一次粒子径29nm、pH4.0、DBP吸油量400g/100g)・・・200質量部
・ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物(竹本油脂株式会社製、パイオニンA−45−PN、ナフタレンスルホン酸2量体、3量体、及び4量体の合計含有量=30質量%)・・・12.5質量部
・蒸留水・・・788質量部
上記の混合物をプレミックスし、混合スラリー(b)を作製した。ディスクタイプのメディアミル(三井鉱山株式会社製、MSC型)で0.015mmジルコニアビーズ、充填率70%を用いて、周速8m/s、液温10℃で3分間循環分散し、遠心分離機(久保田商事株式会社製、Model−7700)で粗大粒子を遠心分離し、実施例2の顔料分散体(B)を作製した。
−顔料分散体(C)の作製−
・カーボンブラック(NIPEX170、degussa社製、BET比表面積200m2/g、平均一次粒子径17nm、pH5.0、DBP吸油量760g/100g)・・・250質量部
・ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物(竹本油脂株式会社製、パイオニンA−45−PN、ナフタレンスルホン酸2量体、3量体、及び4量体の合計含有量=70質量%)・・・250質量部
・蒸留水・・・500質量部
上記の混合物をプレミックスし、混合スラリー(c)を作製した。ディスクタイプのメディアミル(寿工業株式会社製、UAM型)で0.03mmジルコニアビーズ、充填率60%を用いて、周速4m/s、液温10℃で3分間循環分散し、遠心分離機(久保田商事株式会社製、Model−7700)で粗大粒子を遠心分離し、実施例3の顔料分散体(C)を作製した。
−顔料分散体(D)の作製−
・カーボンブラック(NIPEX180、degussa社製、BET比表面積260m2/g、平均一次粒子径15nm、pH4.5、DBP吸油量840g/100g)・・・150質量部
・ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物(竹本油脂株式会社製、パイオニンA−45−PN、ナフタレンスルホン酸2量体、3量体、及び4量体の合計含有量=50質量%)・・・250質量部
・蒸留水・・・600質量部
上記の混合物をプレミックスし、混合スラリー(d)を作製した。ディスクタイプのメディアミル(アシザワ・ファインテック株式会社製、LMZ型)で0.20mmジルコニアビーズ、充填率85%を用いて周速10m/s、液温10℃で5分間循環分散し、遠心分離機(久保田商事株式会社製、Model−7700)で粗大粒子を遠心分離し、実施例4の顔料分散体(D)を作製した。
−顔料分散体(E)の作製−
・カーボンブラック(NIPEX90、degussa社製、BET比表面積300m2/g、平均一次粒子径14nm、pH9.0、DBP吸油量95g/100g)・・・250質量部
・ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物(竹本油脂株式会社製、パイオニンA−45−PN、ナフタレンスルホン酸2量体、3量体、及び4量体の合計含有量=35質量%)・・・100質量部
・蒸留水・・・650質量部
上記の混合物をプレミックスし、混合スラリー(e)を作製した。ディスクタイプのメディアミル(アシザワ・ファインテック株式会社製、ZRS型)で0.10mmジルコニアビーズ、充填率70%を用いて周速6m/s、液温10℃で4分間循環分散し、遠心分離機(久保田商事株式会社製、Model−7700)で粗大粒子を遠心分離し、実施例5の顔料分散体(E)を作製した。
−顔料分散体(F)の作製−
実施例1のカーボンブラックを、Color Black FW200(degussa社製、BET比表面積460m2/g、平均一次粒子径13nm、pH2.5、DBP吸油量620g/100g)に変更した以外は、実施例1と同様にして、混合スラリー(f)、及び顔料分散体(F)を作製した。
−顔料分散体(G)の作製−
実施例1のカーボンブラックをPrintex25(degussa社製、BET比表面積45m2/g、平均一次粒子径56nm、pH9.0、DBP吸油量45g/100g)に変更した以外は、実施例1と同様にして、混合スラリー(g)、及び顔料分散体(G)を作製した。
−顔料分散体(H)の作製−
実施例1のカーボンブラックをSpecial Black250(degussa社製、BET比表面積40m2/g、平均一次粒子径56nm、pH3.1、DBP吸油量46g/100g)に変更した以外は、実施例1と同様にして、混合スラリー(h)、及び顔料分散体(H)を作製した。
−顔料分散体(I)の作製−
実施例1のナフタレンスルホン酸2量体、3量体、及び4量体の合計含有量を50質量%から15質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、混合スラリー(i)、及び顔料分散体(I)を作製した。
−顔料分散体(J)の作製−
実施例1のナフタレンスルホン酸2量体、3量体、及び4量体の合計含有量を50質量%から90質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、混合スラリー(j)、及び顔料分散体(J)を作製した。
−顔料分散体(K)の作製−
実施例1において、充填率40%、周速15m/sに変えた以外は、実施例1と同様にして、混合スラリー(k)、及び顔料分散体(K)を作製した。
−顔料分散体(L)の作製−
実施例4において、直径0.50mmのジルコニアビーズに変えた以外は、実施例4と同様にして、混合スラリー(l)、及び顔料分散体(L)を作製した。
−顔料分散体(M)の作製−
実施例5において、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物450質量部、蒸留水300質量部に変えた以外は、実施例5と同様にして、混合スラリー(m)、及び顔料分散体(M)を作製した。
−顔料分散体(N)の作製−
実施例2において、カーボンブラックの添加量を125質量部に変えた以外は、実施例2と同様にして、混合スラリー(n)、及び顔料分散体(N)を作製した。
−顔料分散体(O)の作製−
実施例3において、充填率を95%にした以外は、実施例3と同様にして、混合スラリー(o)、及び顔料分散体(O)を作製した。
<粘度の測定>
温度25℃、湿度55%RHの環境下、粘度計(東機産業株式会社製、RE−80L型)を用いて粘度を測定した。
上記の方法で得られた顔料分散液(A)〜(O)を用いて、下記のインク処方により顔料インクを調製し、30分間攪拌後、孔径0.8μmのメンブランフィルターでろ過し、真空脱気して、(α)〜(ο)の実施例及び比較例の顔料インクを作製した。
・各顔料分散体(顔料濃度25質量%)・・・40.0質量部
・グリセリン・・・7.5質量部
・ジエチレングリコール・・・15.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・3.0質量部
・2−ピロリドン・・・3.0質量部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム・・・0.5質量部
・蒸留水・・・31.0質量部
吐出安定性については、インクジェットプリンタ(EPSON社製、EM−930C)でPPC用紙(ゼロックス株式会社製、XEROX4024)に印字した後、プリンタヘッドにキャップした状態でプリンタを40℃の環境下で1ヶ月放置した。放置後のプリンタの吐出状態が初期の吐出状態に回復するか否かを下記のクリーニング動作回数によって評価した。
〔評価基準〕
○:1回の動作により回復した。
△:2回〜3回の動作により回復した。
×:3回以上の動作によっても回復がみられなかった。
各インクをポリエチレン容器に入れ、密封し、70℃で3週間保存した後の粒径、表面張力、及び粘度を測定し、初期物性との変化率により下記の基準で評価した。
〔評価基準〕
○:10%以内
△:30%以内
×:50%を超える
画像濃度は、インクジェットプリンタ(EPSON社製、EM−930C)でPPC用紙(ゼロックス株式会社製、XEROX4024)に記録した画像サンプルのベタ画像の測色をXrite濃度計にて測定し、下記の基準で評価した。
〔評価基準〕
○:1.30以上
△:1.20以上1.30未満
×:1.20未満
2 本体筐体
16 ギア機構
17 副走査モータ
18 キャリッジ
18a 液滴吐出ヘッド
19 プラテン
20 インクカートリッジ
21 ガイドシャフト
22 ガイドシャフト
23 タイミングベルト
24 主走査モータ
25 ギア機構
26 主走査モータ
27 ギア機構
Claims (13)
- 少なくともカーボンブラック、分散剤、及び水を含む混合スラリーの分散前の粘度が25℃で10mPa・s〜500mPa・sであり、
前記分散剤がナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物であり、該ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物が、ナフタレンスルホン酸の2量体、3量体、及び4量体の合計含有量が30質量%〜70質量%であり、
前記混合スラリーを、直径0.01mm〜0.3mmのジルコニアビーズを充填率が50%〜90%となるように充填したメディアミルを用いて、周速3m/s〜12m/sの条件で分散することを特徴とする顔料分散体の製造方法。 - カーボンブラックが、BET比表面積が100m 2 /g〜400m 2 /gであり、平均一次粒子径が10nm〜30nmである請求項1に記載の顔料分散体の製造方法。
- カーボンブラックが、pHが7〜11であり、DBP吸収量が80g/100g〜150g/100gである請求項1から2のいずれかに記載の顔料分散体の製造方法。
- カーボンブラックが、pHが1〜5であり、DBP吸油量が300g/100g〜1000g/100gである請求項1から2のいずれかに記載の顔料分散体の製造方法。
- カーボンブラックの固形分濃度が、10質量%〜40質量%である請求項1から4のいずれかに記載の顔料分散体の製造方法。
- ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物の添加量が、カーボンブラック1質量部に対し0.01質量部〜2質量部である請求項1から5のいずれかに記載の顔料分散体の製造方法。
- 請求項1から6のいずれかに記載の顔料分散体の製造方法により製造されたことを特徴とする顔料分散体。
- 請求項7に記載の顔料分散体を少なくとも含有することを特徴とするインクジェット用インク。
- 請求項8に記載のインクジェット用インクを容器内に収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。
- 請求項8に記載のインクジェット用インクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項8に記載のインクジェット用インクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
- 記録媒体上に請求項8に記載のインクジェット用インクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とするインク記録物。
- 記録媒体が、紙である請求項12に記載のインク記録物。
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