JP5249662B2 - 熱電変換モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、小型化された熱電変換モジュールおよびその製造方法に関する。
ペルチェ効果またはゼーベック効果を利用して熱電変換を行う熱電変換モジュールが加熱・冷却装置や発電装置等に用いられている。従来から知られた熱電変換モジュールは、例えば特許文献1に示すように、所定の寸法に加工されたp型素子板とn型素子板とを交互に配列し、例えばセラミック材料からなる2枚の回路形成された絶縁基板間にそれらを挟持し、それぞれの素子板に直列に通電するように構成されたパッケージ型の熱電変換モジュールが一般的であった。
しかしながら、このようなパッケージ型の熱電変換モジュールの場合、該モジュール自身が比較的大きな容積を占めるために、適用される装置等の小型化に限度があった。
また、パッケージ型の熱電変換モジュールを、基板表面に実装された電子部品等の冷却デバイスとして用いる場合には、熱電変換モジュール自身が比較的大きな容積を占めることから、局所的な部分のみをピンポイントで冷却したい場合でも熱電変換モジュールの冷却領域が比較的に広いために、冷却が不要な周辺部まで冷却してしまうことになり、そのために局所的な部分における冷却効率が低くなるという問題があった。また、パッケージ型の熱電変換モジュールを発電デバイスとして用いる場合には、局所的に存在する発熱体からピンポイントで吸熱して発電しようとしても、吸熱領域が比較的に広いために、吸熱領域と放熱領域に充分な温度差が得られにくく、そのために充分な発電効率が得られないという問題があった。
特開平10−65273号公報
上述のように、パッケージ型の熱電変換モジュールは、所定の寸法に加工されたp型素子板とn型素子とを交互に配列して組み立てられる、比較的容積の大きなものであるために、軽量化または薄型化には限界があった。また、組立加工費などのコストも高くなるという問題があった。
本発明は、成膜技術を用いて、基板表面に熱電変換回路パターンを形成することにより、薄肉化及び小型化が可能で、且つ、低コストに製造することができる熱電変換モジュールを提供することを目的とする。
本発明の熱電変換モジュールは、例えば、図1の模式図に示すように、基板表面に形成された第1の熱電変換回路パターン2を備える熱電変換モジュール10であり、前記第1の熱電変換回路パターン2が、p型熱電変換素子膜(P1)とn型熱電変換素子膜(N1)とを導電膜(L)の両端部にπ状に接合して(・・・P1−L−N1−L−P1−L−N1−・・・)となるような結合を繰り返して直列に電気的に接合されてなり、前記素子膜(P1)と前記素子膜(N1)とを接合する各導電膜(L)を、互いに一つの隣り合う導電膜を隔ててなる導電膜の群からなる2つの導電膜群に分けた場合に、前記第1の熱電変換回路パターンに流れる電流の向きに応じて、一方の導電膜群を構成する各導電膜が低温側導電膜(LC1)として機能し、他方の導電膜群を構成する各導電膜が高温側導電膜(LH1)として機能するものであり、何れか一方の導電膜群を構成する前記低温側導電膜(LC1)又は前記高温側導電膜(LH1)が前記基板表面の所定の位置に集合されて配置されて、該集合された各導電膜の両端部から前記素子膜(P1)と前記素子膜(N1)とがそれぞれ放射状に伸びており、前記放射状に伸びた素子膜(P1)と素子膜(N1)とが他方の導電膜群を構成する前記低温側導電膜(LC1)又は前記高温側導電膜(LH1)により接合されているようなパターン形状を備えているものである。このような構成によれば、例えば、放射状に形成された熱電変換回路パターンの中央部に低温側導電膜(LC1)を局所的に集中させることにより、局所的に被冷却体を冷却しうる効率的な冷却デバイスや、局所的な吸熱部を有する薄型の発電デバイス等が得られる。また、このような成膜技術により形成された熱電変換モジュールは、パッケージ型の熱電変換モジュールのように基板表面に実装したりすることなく、基板表面に直接形成することができるために小型化及び軽量化が可能であるとともに、成膜技術により安価に作製することができる。
また、前記熱電変換モジュールとしては、例えば、図4の模式図に示すような、第2の熱電変換回路パターン32が、第1の熱電変換回路パターン22の周囲に配置されて、該第1の熱電変換回路パターン22と直列に電気的に接合されており、第2の熱電変換回路パターン32は、p型熱電変換素子膜(P2)とn型熱電変換素子膜(N2)とを導電膜(L)の両端部にπ状に接合して(・・・P2−L−N2−L−P2−L−N2−・・・)となるような結合を繰り返して直列に電気的に接合されてなり、前記素子膜(P2)と素子膜(N2)とを接合する各導電膜(L)を、互いに一つの隣り合う導電膜を隔ててなる導電膜の群からなる2つの導電膜群に分けた場合に、前記第2の熱電変換回路パターンに流れる電流の向きに応じて、何れか一方の導電膜群を構成する各導電膜が低温側導電膜(LC2)として機能し、他の一方の導電膜群を構成する各導電膜が高温側導電膜(LH2)として機能するものであり、前記第2の熱電変換回路パターンの低温側導電膜(LC2)と前記第1の熱電変換回路パターンの高温側導電膜(LH1)とが、又は、前記第2の熱電変換回路パターンの高温側導電膜(LH2)と前記第1の熱電変換回路パターンの低温側導電膜(LC1)とが、対向配置されており、前記対向配置された第2の熱電変換回路パターンの各低温側導電膜(LC2)又は高温側導電膜(LH2)から第2の熱電変換回路パターンの前記素子膜(P2)と前記素子膜(N2)とがそれらの両端部からそれぞれ放射状に伸びており、前記放射状に伸びた素子膜(P2)と素子膜(N2)とが前記対向配置されていない第2の熱電変換回路パターンの他方の導電膜群を構成する前記低温側導電膜(LC2)又は前記高温側導電膜(LH2)により接合されているようなパターン形状であるカスケード型回路パターン形状を備えることが好ましい。このようなカスケード型回路パターンを形成することにより、例えば、冷却デバイスとして用いる場合には、吸熱領域である第1の熱電変換回路パターンの低温側導電膜(LC1)と、放熱領域である第2の熱電変換回路パターンの高温側導電膜(LH2)との温度差を大きくすることができるために、熱電変換効率をより向上させることができる。すなわち、被冷却体と接触する第1の熱電変換回路の低温側導電膜(LC1)で吸熱されて、第1の熱電変換回路パターンの高温側導電膜(LH1)から放熱される熱は、対向配置される第2の熱電変換回路パターンの低温側導電膜(LC2)で吸熱された後、第2の熱電変換回路パターンの高温側導電膜(LH2)から放熱される。このために、吸熱領域である第1の熱電変換回路パターンの低温側導電膜(LC1)と、放熱領域である第2の熱電変換回路パターンの高温側導電膜(LH2)との温度差を大きくすることができるために熱電変換効率をより向上させることができる。
また、図6に示すように、前記対向配置された第1の熱電変換回路パターン22の導電膜と第2の熱電変換回路パターン32の導電膜とを基板1よりも熱伝導率が高い電気絶縁性材料からなる伝熱路Rで接続した場合には、高温側導電膜(LH1又はLH2)と低温側導電膜(LC2又はLC1)との熱伝導性を高めることができるために、熱電変換効率をさらに向上させることができる。このような電気絶縁性材料としては、アルミナ粒子をバインダ樹脂で結着させて得られる組成物等が、熱伝導率に優れるとともに電気絶縁性にも優れている点から好ましい。
また、図3に示すように、前記放射状に形成された熱電変換素子膜(P1,P2,N1,N2)の少なくとも何れか1種が、放射方向に扇状に広がるように形成されている場合には、基板面に対する熱電変換素子膜による被覆面の割合を大きくすることにより熱伝導性が向上するために、熱電変換効率をさらに向上させることができる点から好ましい。
また、前記基板が前記各導電膜及び前記各熱電変換素子膜の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する材料で形成されていることが、基板から低温側導電膜と高温側導電膜へ熱が伝わることを抑制することにより熱電変換効率を向上させうる点から好ましい。
また、図9に示すように、前記基板の第1の熱電変換回路パターンの形成面に対する裏面において、前記第1及び/又は第2の熱電変換回路パターンが形成されている領域の直裏付近が、その周囲の部分よりも薄肉化されている場合には、基板から熱電変換回路パターンへの熱伝導を抑制することにより、低温側導電膜と高温側導電膜との温度差が小さくなることを抑制して熱電効率をより向上させることができる点から好ましい。
また、図11に示すように、前記基板の第1の熱電変換回路パターン形成面に対する裏面が放熱体50に接触されている場合には、基板の放熱性を充分に確保することができる。これにより基板に蓄熱された熱が熱電変換回路パターンに伝熱することにより、低温側導電膜と高温側導電膜との温度差が低下して熱電変換効率が低下することを抑制できる。また、図12に示すように前記基板の第1の熱電変換回路パターン形成面に対する裏面において、前記第1の熱電変換回路パターンの前記低温側導電膜(LC1)又は前記高温側導電膜(LH1)を集合させて形成され領域の直裏付近が、その周囲の部分よりも薄肉化されていることが、該集合させて形成された吸熱領域や発熱領域において基板裏面との熱伝導を抑制することにより、熱電変換効率が低下することを抑制できる点から好ましい。
また、図10に示すように、前記第1の熱電変換回路パターン及び/又は第2の熱電変換回路パターンの一部が封止材Sで封止されていることがマイグレーション等によるモジュールの故障を防止し,信頼性を向上させる点から好ましい。
また、図7及び図8に示すように本発明の熱電変換モジュールの製造方法は、基板1表面の所定の中心部から放射状に、複数のp型熱電変換素子膜(P)のパターンと複数のn型熱電変換素子膜(N)のパターンとが交互に位置するように熱電変換素子膜を形成する熱電変換素子膜形成工程と、形成された複数の膜(P)と複数の膜(N)とを導電膜(L)を介して(・・・P−L−N−L−P−L−N−・・・)となるように、それぞれの両端部でπ状の結合を繰り返して直列に電気的に接合するように前記導電膜(L)のパターンを形成する導電膜形成工程とを備える。
本発明によれば、局所的に吸熱や発熱等ができる薄型の熱電変換モジュールを得ることができる。この熱電変換モジュールは、基板表面に膜を形成するという容易な手段により製造されるために、パッケージ型の熱電変換モジュールのように基板表面に実装したりすることなく、また、他の回路が形成されるような基板表面にも直接形成することができるために小型化及び軽量化が可能である。これにより電子機器等の小型化及び軽量化が可能になり、また、各種機器の設計の自由度も広げることができる。
本実施形態の熱電変換モジュールを冷却デバイスとして用いる場合を代表例として、図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は本実施形態の冷却デバイスとして用いられる、熱電変換モジュール10を上面視したときの模式図である。熱電変換モジュール10には、基板1表面に熱電変換回路パターン2が形成されており、熱電変換回路パターン2は、複数のp型熱電変換素子膜(P1)と複数のn型熱電変換素子膜(N1)とがそれぞれの両端部において、導電膜(L)LC1、LH1を介して(N1−LC1−P1−LH1−N1−LC1−P1−・・・P1)のようにπ状の結合を繰り返して直列に電気的に接合されている。そして、熱電変換回路パターン2の末端のn型熱電変換素子膜(N1)はプラス(+)側電極6に、p型熱電変換素子膜(P1)はマイナス(−)側電極7にそれぞれ接続されている。なお、図1においては、4枚のp型熱電変換素子膜(P1)と4枚のn型熱電変換素子膜(N1)が7枚の導電膜(L)を介して接合されていることが示されているが、この繰り返し単位はさらに多くても少なくてもよく、目的に応じて適宜選ばれる。
そして、熱電変換回路パターン2においては、プラス(+)側電極6から電流が流されたときに、n型熱電変換素子膜(N1)から導電膜(LC1)を介してp型熱電変換素子膜(P1)の方向で電流が流れる各低温側導電膜(LC1)からなる導電膜群が吸熱作用を示し、p型熱電変換素子膜(P1)から導電膜(LH1)を介してn型熱電変換素子膜(N1)の方向で電流が流れる各高温側導電膜(LH1)からなる導電膜群が放熱作用を示す。なお、電流が流れる方向を逆にした場合には、低温側と高温側が入れ替わり、中央部に発熱領域を備えた発熱デバイスとして機能する。
図1に示した熱電変換回路パターン2においては、基板1表面の低温側導電膜である導電膜(LC1)が基板1の中央部に集合するように配置されて吸熱領域を形成している。そして、各低温側導電膜(LC1)の両端部から、p型熱電変換素子膜(P1)とn型熱電変換素子膜(N1)が、それぞれ放射状に伸びている。そして、放射状に伸びたp型熱電変換素子膜(P1)とn型熱電変換素子膜(N1)とが(N1−LC1−P1−LH1−N1−LC1−P1−LH1−・・・P1)のように高温側導電膜である導電膜(LH1)によりπ状に接合されている。
次に、熱電変換モジュール10を冷却デバイスとして用いたときの動作を図2を参照しながら説明する。
図2(A)は熱電変換モジュール10に被冷却体11を接触させたときに上面視した上面模式図であり、図2(B)は図2(A)のA−A断面における断面模式図を示す。
図2(A)、(B)に示すように、被冷却体11は、複数の低温側導電膜(LC1)を集合させて配置して形成された吸熱領域にハンダHを用いて接合されて、接触配置されている。そして、熱電変換回路パターン2のプラス(+)側電極6から電流が流れたとき、いわゆるペルチェ効果により、n型熱電変換素子膜(N1)から導電膜(LC1)を介してp型熱電変換素子膜(P1)の方向で電流が流れるときに、各低温側導電膜(LC1)の温度が低下して冷却作用を発揮する。一方、その冷却作用により吸熱された熱は各低温側導電膜(LC1)から各n型熱電変換素子膜(N1)及び各p型熱電変換素子膜(P1)を伝導して各高温側導電膜(LH1)に伝熱されて放熱される。
熱電変換モジュール10においては、放射状に形成された熱電変換回路パターン2の中央部に低温側導電膜(LC1)を集合させるように配置している。これにより、局所的に被冷却体11から発生する熱を吸熱することができ、吸熱された熱は、高温側導電膜(LH1)から分散させて放熱される。
なお、熱電変換モジュールの熱電変換効率は、低温側導電膜と高温側導電膜との温度差に大きく依存する。本実施形態における熱電変換モジュールにおいては、図3に示すようにn型熱電変換素子膜(N1)及びp型熱電変換素子膜(P1)を扇形に形成した熱電変換回路パターン12を形成した熱電変換モジュール20を用いることにより、低温側導電膜(LC1)と高温側導電膜(LH1)との温度差を大きくして熱電変換効率を向上させることができる。
図3は、p型熱電変換素子膜(P1)とn型熱電変換素子膜(N1)とがそれぞれ低温側導電膜(LC1)及び、高温側導電膜(LH1)を介してπ状の結合を繰り返して直列に電気的に接合され、中央部に形成された各低温側導電膜(LC1)の両端部から各p型熱電変換素子膜(P1)及び各n型熱電変換素子膜(N1)が各高温側導電膜(LH1)に向かって放射状で扇状に広がるように形成された冷却デバイスの上面図である。そして、熱電変換回路パターン12においては、プラス(+)側電極6から電流が流されたときに、いわゆるペルチェ効果により、n型熱電変換素子膜(N1)から導電膜(LC1)を介してp型熱電変換素子膜(P1)の方向で電流が流れる各低温側導電膜(LC1)が吸熱作用を示し、p型熱電変換素子膜(P1)から導電膜(LH1)を介してn型熱電変換素子膜(N1)の方向で電流が流れる各高温側導電膜(LH1)が放熱作用を示す。そして、低温側導電膜(LC1)の冷却作用により吸熱された熱は、各n型熱電変換素子膜(N1)及び各p型熱電変換素子膜(P1)を伝導して高温側導電膜(LH1)に伝熱されて、放熱される。この際、p型熱電変換素子膜(P1)及びn型熱電変換素子膜(N1)を図3に示すように扇状に広がるように形成することにより、n型熱電変換素子膜(N1)及びp型熱電変換素子膜(P1)の面積割合が高くなるために高温側導電膜(LH1)へ伝熱する際の伝熱効率が高くなる。また、扇状に形成することにより高温側導電膜(LH1)の面積割合が高くなる。その結果、伝熱効率及び放熱効率が高くなることにより、熱電変換効率を向上させることができる。
また、図4は、冷却デバイスとして用いられる別の熱電変換モジュール30を上面視した模式図である。熱電変換モジュール30は、基板1表面に第1の熱電変換回路パターン22、及び第1の熱電変換回路パターン22の周囲に2つの第2の熱電変換回路パターン32が形成されている。そして、第1の熱電変換回路パターン22の各高温側導電膜(LH1)と、第2の熱電変換回路パターン32の各低温側導電膜(LC2)とを対向配置することにより、第1の熱電変換回路パターン22の高温側導電膜(LH1)から放熱された熱を第2の熱電変換回路パターン32の低温側導電膜(LC2)により吸熱させて、第1の熱電変換回路パターン22の吸熱領域と第2の熱電変換回路パターン32の放熱領域との温度差を大きくすることができるカスケード型回路を形成することができる。なお、2つの第2の熱電変換回路パターン32は第1の熱電変換回路パターン22とそれぞれ導電膜(L)L1及びL2を介して直列に電気的に接合されている。そして、各第2の熱電変換回路パターン32においては複数のn型熱電変換素子膜(N2)と複数のp型熱電変換素子膜(P2)とが導電膜(LC2)及び導電膜(LH2)を介して(・・・−N2−LC2−P2−LH2−N2−LC2―P2−LH2−・・・)となるようにπ状の結合を繰り返して直列に電気的に接合されている。
そして、第1の熱電変換回路パターン22の各高温側導電膜LH1と第2の熱電変換回路パターン32の各低温側導電膜LC2とが対向配置されている。そして、第2の熱電変換回路パターン22の複数のp型熱電変換素子膜(P2)と複数のn型熱電変換素子膜(N2)とがそれぞれ第2の熱電変換回路32の低温側導電膜LC2から高温側導電膜(LH2)の方向に向かって放射状に伸びている。
次に、熱電変換モジュール30を冷却デバイスとして用いたときの動作を図5及び図6を参照しながら説明する。
図5(A)は熱電変換モジュール30に被冷却体11を接触させたときに上面視した上面模式図であり、図5(B)は図5(A)のA−A断面における断面模式図を示す。
図5(A)、(B)に示すように、被冷却体11は第1の熱電変換回路パターン22の中央部に集合させて配置された各低温側導電膜(LC1)に接触配置されている。そして、第2の熱電変換回路パターン32に接続されたプラス(+)側電極6から電流が流されたとき、第1の熱電変換回路パターン22には、第2の熱電変換回路パターン32との連結部である導電膜(L)L1を通じて電流が流れ、n型熱電変換素子膜(N1)から低温側導電膜(LC1)を介してp型熱電変換素子膜(P1)の方向で電流が流れることにより、いわゆるペルチェ効果により、第1の熱電変換回路パターン22の各低温側導電膜(LC1)の温度が低下して冷却作用を発揮する。一方、その冷却作用により吸熱された熱は第1の熱電変換回路パターン22の各n型熱電変換素子膜(N1)及び各p型熱電変換素子膜(P1)を伝導して高温側導電膜(LH1)に伝熱され、放熱される。
一方、第2の熱電変換回路パターン32においては、第2の熱電変換回路パターン32に接続されたプラス(+)側電極6から電流が流されたとき、n型熱電変換素子膜(N2)から低温側導電膜(LC2)を介してp型熱電変換素子膜(P2)の方向で電流が流れることにより、いわゆるペルチェ効果により、第2の熱電変換回路パターン32の各低温側導電膜(LC2)の温度が低下して冷却作用を発揮する。そして、第1の熱電変換回路パターン22の各高温側導電膜(LH1)から放出された熱は、対向配置された第2の熱電変換回路パターン32の各低温側導電膜(LC2)により吸熱される。そして、各低温側導電膜(LC2)により吸熱された熱は、第2の熱電変換回路パターン32の各n型熱電変換素子膜(N2)及び各p型熱電変換素子膜(P2)を伝導して第2の熱電変換回路パターン32の高温側導電膜(LH2)に伝熱されて、最終的に外部に放熱される。
また、熱電変換モジュール30においては、図6(A)(B)に示すように対向配置させた第1の熱電変換回路パターン22の高温側導電膜(LH1)と第2の熱電変換回路パターン32の低温側導電膜(LC2)とを基板1よりも熱伝導率が高い電気絶縁性材料からなる伝熱路Rにより接続した場合には、高温側導電膜(LH1)と低温側導電膜(LC2)との熱伝導性をより高めることができるためにさらに吸熱効率を向上させることができる。このような電気絶縁性材料としては、電気絶縁性と熱伝導性を備えた各種材料、具体的には、アルミナ粒子をバインダ樹脂で結着させて得られる組成物や、熱伝導性グリース等が熱伝導率に優れるとともに電気絶縁性にも優れている点から好ましい。また、絶縁性の熱伝導性シートを張り合わせたり、絶縁性の熱伝導性グリースを介してCu,Alなどの金属板を張り合わせることにより電気絶縁性を維持しながら熱伝導性を高めたりしてもよい。
次に、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の一例について、図7を参照しながら、以下に具体的に説明する。
本発明の熱電変換モジュールは、例えば、はじめに図7(A)に示すような基板1表面に、図7(B)に示すように基板1表面の所定の中心部から放射状に、複数のp型熱電変換素子膜(P)のパターンと複数のn型熱電変換素子膜(N)のパターンとが交互に位置するように形成する(熱電変換素子膜形成工程)。
基板1の材質としては、熱伝導率が低い電気絶縁性の基板であれば特に限定なく用いられ、具体的には、従来から電子基板の製造に用いられているようなセラミック基板、アルミナ基板、ガラスエポキシ基板や、炭素質基板、ポリイミド基板等が特に限定なく用いられうる。特に、各導電膜及び各熱電変換素子膜の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する材料で形成されていることが熱電変換回路パターンとの熱交換を小さくすることにより熱電変換効率を向上させる点から好ましい。また、その厚みは特に限定されないが、従来知られた電子基板の一般的な厚みである0.1〜2mm程度のものが用いられうる。
また、p型熱電変換素子膜及びn型熱電変換素子膜を形成するための熱電変換材料としては、従来から熱電変換素子材料として用いられてきたBiTe系、PbTe系,又は酸化物系の熱電変換材料が特に限定なく用いられうる。これらの中では、常温域で高い性能指数を有するBiTe系の熱電変換材料が冷却デバイスとして好ましく用いられうる点から好ましい。
基板1の表面に複数のp型熱電変換素子膜(P)のパターンと複数のn型熱電変換素子膜(N)のパターンを形成する方法としては、スパッタリング法,蒸着法,めっき法,印刷法等を用いて所定のパターン形成部分以外の部分をマスクして形成したり、予め形成した膜を所定のパターン形成部分以外の部分をエッチングすることにより形成するような、従来から知られた膜形成技術が特に限定なく用いられうる。また、別の方法としては、予め支持基板に形成された膜を、基板1表面に転写することにより形成してもよい。
なお、膜を形成する際には、基板1の表面の油脂や汚れ等を除去して膜の密着性を高めるために、基板1表面をアルコール,アセトン,弱アルカリ洗浄液等の基板にダメージを与えないような液で洗浄しておくことが好ましい。また、膜との密着性を高めるために、基板1表面をプラズマ処理,オゾン処理,UV処理,化学エッチング処理等により表面処理してもよい。
次に、図7(C)に示したように、熱電変換素子膜形成工程で形成された複数の膜(P)と複数の膜(N)とをそれぞれの端部において導電膜(L)を介して(P−L−N−L−P−L−N−・・・N)となるように直列に電気的に接合するように電極パターンを形成する(導電膜形成工程)。
導電膜(L)を形成するための材料としては、Cu,Ni,Ag,Au,Pt、およびこれらを含有する各種合金などの電気伝導度及び熱伝導度に優れた各種金属材料が特に限定なく用いられうる。
導電膜(L)を形成するための方法としては、上記p型熱電変換素子膜(P)及びn型熱電変換素子膜(N)のパターンの形成方法と同様の方法が特に限定なく用いられる。なお、導電膜(L)とp型熱電変換素子膜(P)又はn型熱電変換素子膜(N)との間には拡散防止層としてNi等の金属層を形成することが望ましい。
本発明の熱電変換モジュールは、上述したような成膜技術を用いて製造することができるために、簡単な工程で安価に製造することができる。なお、上記製造方法においては、熱電変換素子膜を形成した後に、導電膜を形成したがこの順序は特に限定されず、図8(A)〜(C)に示すように、はじめに図8(A)に示した基板1に、図8(B)に示すように導電膜(L)を形成した後、図8(C)に示すようにp型熱電変換素子膜(P)及びn型熱電変換素子膜(N)のパターンの形成を行ってもよい。
以上説明したような、基板表面の一部分に低温側導電膜又は高温側導電膜を局在させることにより、成膜技術により形成されたような薄い熱電変換素子を用いても、充分な冷却効果や発熱効果を発揮することができる。
なお、上記説明したような熱電変換モジュールにおいては、基板の形状を改良することにより更に熱電変換回路パターンにおける熱伝導率を高めて、熱電変換効率をさらに向上させることができる。その具体例を以下に説明する。
図9は、図1に示したような熱電変換モジュール10において、基板1の熱電変換回路パターンの形成面に対する裏面において、熱電変換回路パターンの直裏付近Xを、その周囲の部分Yよりも薄肉化させたときの模式断面図を示す。このように、基板の回路パターンが形成されている領域の裏面をくり抜く等して凹部を形成して薄肉化することにより、熱電変換回路パターンと基板との熱的な絶縁性を高めることができ、それにより熱電効率をより向上させることができる。このときの薄肉部の厚みは特に限定されないが、具体的には、例えば0.1〜1mm程度であることが好ましい。
また、上記説明したような各熱電変換モジュールにおいては、熱電変換回路パターンの外部との熱的または電気的な接触がない部分を封止しておくことが好ましい。このように、封止することにより、マイグレーション等による短絡を原因とする熱電変換モジュールの故障等を抑制することができ、それにより信頼性を向上させることができる点から好ましい。その具体例を図10を参照しながら説明する。
図10は、図4に示した熱電変換モジュール30において、第1の熱電変換回路パターン22の低温側導電膜(LC1)及び、通電をとるためのプラス(+)側電極6及びマイナス(−)側電極7以外の全ての部分、具体的には、第1の熱電変換回路パターン22のp型熱電変換素子膜(P1)とn型熱電変換素子膜(P2)と高温側導電膜(LH1)及び第2の熱電変換回路パターン32全体とを封止材Sで封止している様子を示し、図10(A)は上面視した図、図10(B)はそのA−A断面の断面模式図である。このように、被冷却体11との熱的な接続が必要な低温側導電膜(LC1)及び、外部電力との電気的な接続が必要なプラス(+)側電極6及びマイナス(−)側電極7以外の全ての部分を封止することにより、短絡等を抑制することができる。
封止材Sとしては、電気的絶縁材料であれば特に限定なく用いられうる。その形成方法としては、低温側導電膜以外の回路形成部分に、接着剤を塗布して硬化させたり、接着剤をコーティングしたフィルムで回路形成部分を覆い硬化させるなどの方法が挙げられる。
また、上記説明したような熱電変換モジュールにおいては、前記基板の熱電変換回路の形成面に対する裏面が放熱体に接触されていることが、放熱性を充分に確保することにより熱電変換効率をさらに向上させることができる点から好ましい。その具体例を図11を参照しながら説明する。
図11は、図2に示したような、冷却領域に被冷却体11が載置された冷却デバイスである熱電変換モジュール10において、基板1の熱電変換回路パターンの形成面に対する裏面に、放熱体50を接触させたときの模式断面図を示す。このように、基板の熱電変換回路の形成面に対する裏面において、放熱体50を接触させることにより、高温側導電膜(LH1)からの放熱性を高めて冷却効率等をさらに向上させることができる。
このような放熱体の材質は、熱伝導性に優れた材料であれば特に限定されず、その具体例としては、たとえば、アルミニウム、銅などの熱伝導性に優れた金属材料や、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム等の熱伝導性に優れたセラミック材料が特に限定なく用いられる。なお、基板と放熱体の間には熱伝導性のグリースなどを介在させることにより、放熱性能をさらに向上させることができる。
また、上記のように放熱体50に接触させた熱電変換モジュールにおいては、図12に示すように基板の裏面において、前記第1の熱電変換回路パターンの前記低温側導電膜(LC1)又は前記高温側導電膜(LH1)を集合させて形成された領域の直裏付近が、くり抜きを設けて凹部を設けるなどして、その周囲の部分よりも薄肉化されていることにより、低温側導電膜(LC1)又は前記高温側導電膜(LH1)を集合させて形成された冷却領域、又は発熱領域等に放熱体からの熱が流入することを抑制して熱電変換効率をさらに向上させることができる。
以上、本発明の熱電変換モジュールについて、冷却デバイスとして用いる場合について詳しく説明したが、上記冷却デバイスにおいて、電流の流れる方向を逆にした場合にはそのまま発熱デバイスとして同様に用いられうる。また、さらに、低温側導電膜と高温側導電膜との温度差を大きくするように外部から熱を加えることにより、発電デバイスとしても用いられうる。その一例として、発電デバイスとして用いる形態を以下に説明する。
図13は、図1に示した熱電変換デバイス10を発電デバイス110として用いたときの様子を示す模式図であり、発電デバイス110の中央には、発熱体21から熱を吸収する複数の高温側電極膜(LH1)が集合するように形成されたおり、各高温側電極膜(LH1)の両端部から放射状にp型熱電変換素子膜(P1)とn型熱電変換素子膜(N1)とが伸びるように形成されており、各p型熱電変換素子膜(P1)と各n型熱電変換素子膜(N1)はその他端で複数の低温側電極膜(LC1)により、(・・・P1−LH1−N1−LC1−P1−LH1−N1−・・・)となるように、それぞれの両端部でπ状の結合を繰り返して直列に接合されている。
発電デバイス110においては、発電デバイス110の中央に集合させた複数の高温側電極膜(LH1)に発熱体21を接触させる一方で、複数の低温側電極膜(LC1)を冷却して、高温側電極膜(LH1)と低温側電極膜(LC1)との間に温度差を付ける。このとき、ゼーベック効果により各高温側電極膜(LH1)と各低温側電極膜(LC1)との間に電位差が生じて、一方向に電流が流れる。従って、例えば、−電位側の電極6とプラス電位側の電極7の間にデバイス100(図13では発光デバイス)を電気的に接続することにより、デバイス100に電気エネルギを供給することができる。
図1は冷却デバイスとして用いられる熱電変換モジュール10を上面視したときの上面模式図である。 図2(A)は熱電変換モジュール10に被冷却体11を接触させたときに上面視した上面模式図であり、図2(B)は図2(A)のA−A断面における断面模式図である。 図3は、p型熱電変換素子膜(P1)とn型熱電変換素子膜(N1)とが放射状に扇状に広がるように形成された冷却デバイスの上面模式図である。 図4は、冷却デバイスとして用いられる別の熱電変換モジュール30の上面模式図である。 図5(A)は熱電変換モジュール30に被冷却体11を接触させたときの上面模式図であり、図5(B)は図5(A)のA−A断面における断面模式図である。 図6(A)は熱電変換モジュール30の対向配置させた高温側導電膜(LH1)と低温側導電膜(LC2)とを伝熱路Rにより接続したときの上面模式図であり、図6(B)は図6(A)のA−A断面における断面模式図である。 本発明の熱電変換モジュールの製造方法の工程を説明する説明図である。 本発明の熱電変換モジュールの他の製造方法の工程を説明する説明図である。 図9は、熱電変換モジュール10の基板1の熱電変換回路パターンの直裏付近を、その周囲の部分よりも薄肉化させたときの模式断面図を示す。 図10(A)は、熱電変換モジュール30を封止材Sで封止している様子を示す上面模式図であり、図10(B)はそのA−A断面の断面模式図である。 図11は、被冷却体11が載置された熱電変換モジュール10において、基板1の裏面に放熱体50を接触させたときの模式断面図を示す。 図12は、図11に示した熱電変換モジュール10の基板の裏面の熱電変換回路パターンが形成された領域の直裏付近が薄肉化されている様子を示す断面模式図である。 図13は、熱電変換デバイス10を発電デバイス110として用いたときの様子を示す模式図である。
符号の説明
1 基板
2、22 第1の熱電変換回路パターン
6 プラス(+)側電極
7 マイナス(−)側電極
10、20、30 熱電変換モジュール
11 被冷却体
12 熱電変換回路パターン
21 発熱体
32 第2の熱電変換回路パターン
100 デバイス(発光デバイス)
110 発電デバイス
H ハンダ
L 導電膜
C1、LC2 低温側導電膜
H1、LH2 高温側導電膜
P、P1、P2 p型熱電変換素子膜
N、N1、N2 n型熱電変換素子膜
R 伝熱路
S 封止材
X 直裏付近
Y 部分

Claims (8)

  1. 基板表面に形成された第1の熱電変換回路パターンを備える熱電変換モジュールであり、
    前記第1の熱電変換回路パターンが、p型熱電変換素子膜(P1)とn型熱電変換素子膜(N1)とを導電膜(L)の両端部にπ状に接合して(・・・P1−L−N1−L−P1−L−N1−・・・)となるような結合を繰り返して直列に電気的に接合されてなり、
    前記素子膜(P1)と前記素子膜(N1)とを接合する各導電膜(L)を、互いに一つの隣り合う導電膜を隔ててなる導電膜の群からなる2つの導電膜群に分けた場合に、前記第1の熱電変換回路パターンに流れる電流の向きに応じて、一方の導電膜群を構成する各導電膜が低温側導電膜(LC1)として機能し、他方の導電膜群を構成する各導電膜が高温側導電膜(LH1)として機能するものであり、
    何れか一方の導電膜群を構成する前記低温側導電膜(LC1)又は前記高温側導電膜(LH1)が前記基板表面の所定の位置に集合されて配置されて、該集合された各導電膜の両端部から前記素子膜(P1)と前記素子膜(N1)とがそれぞれ放射状に伸びており、
    前記放射状に伸びた素子膜(P1)と素子膜(N1)とが他方の導電膜群を構成する前記低温側導電膜(LC1)又は前記高温側導電膜(LH1)により接合されているようなパターン形状を備え、
    第2の熱電変換回路パターンが、前記第1の熱電変換回路パターンの周囲に配置されて、該第1の熱電変換回路パターンと直列に電気的に接合されており、
    前記第2の熱電変換回路パターンは、p型熱電変換素子膜(P2)とn型熱電変換素子膜(N2)とを導電膜(L)の両端部にπ状に接合して(・・・P2−L−N2−L−P2−L−N2−・・・)となるような結合を繰り返して直列に電気的に接合されてなり、
    前記素子膜(P2)と素子膜(N2)とを接合する各導電膜(L)を、互いに一つの隣り合う導電膜を隔ててなる導電膜の群からなる2つの導電膜群に分けた場合に、前記第2の熱電変換回路パターンに流れる電流の向きに応じて、何れか一方の導電膜群を構成する各導電膜が低温側導電膜(L C2 )として機能し、他の一方の導電膜群を構成する各導電膜が高温側導電膜(L H2 )として機能するものであり、
    前記第2の熱電変換回路パターンの低温側導電膜(L C2 )と前記第1の熱電変換回路パターンの高温側導電膜(L H1 )とが、又は、前記第2の熱電変換回路パターンの高温側導電膜(L H2 )と前記第1の熱電変換回路パターンの低温側導電膜(L C1 )とが、対向配置されており、
    前記対向配置された第2の熱電変換回路パターンの各低温側導電膜(L C2 )又は高温側導電膜(L H2 )から第2の熱電変換回路パターンの前記素子膜(P2)と前記素子膜(N2)とがそれらの両端部からそれぞれ放射状に伸びており、
    前記放射状に伸びた素子膜(P2)と素子膜(N2)とが前記対向配置されていない第2の熱電変換回路パターンの他方の導電膜群を構成する前記低温側導電膜(L C2 )又は前記高温側導電膜(L H2 )により接合されているようなパターン形状であるカスケード型回路パターン形状を備え、
    前記第1の熱電変換回路パターン及び/又は第2の熱電変換回路パターンの一部が封止材で封止されていることを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 前記対向配置された第1の熱電変換回路パターンの導電膜と前記第2の熱電変換回路パターンの導電膜とを前記基板よりも熱伝導率が高い電気絶縁性材料で接続した請求項に記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記電気絶縁性材料がアルミナ粒子をバインダ樹脂で結着させて得られる組成物である請求項に記載の熱電変換モジュール。
  4. 前記放射状に形成された熱電変換素子膜(P1,P2,N1,N2)の少なくとも何れか1種が、放射方向に扇状に広がるように形成されている請求項1〜の何れか1項に記載の熱電変換モジュール。
  5. 前記基板が前記各導電膜及び前記各熱電変換素子膜の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する材料で形成されている請求項1〜の何れか1項に記載の熱電変換モジュール。
  6. 前記基板の第1の熱電変換回路パターンの形成面に対する裏面において、前記第1及び/又は第2の熱電変換回路パターンが形成されている領域の直裏付近が、その周囲の部分よりも薄肉化されている請求項1〜に記載の熱電変換モジュール。
  7. 前記基板の第1の熱電変換回路パターン形成面に対する裏面が放熱体に接触されている請求項1〜の何れか1項に記載の熱電変換モジュール。
  8. 前記基板の第1の熱電変換回路パターン形成面に対する裏面において、前記第1の熱電変換回路パターンの前記低温側導電膜(LC1)又は前記高温側導電膜(LH1)を集合させて形成された領域の直裏付近が、その周囲の部分よりも薄肉化されている請求項に記載の熱電変換モジュール。
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