JP5247415B2 - 多数個取り配線基板および配線基板ならびに電子装置 - Google Patents

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Description

本発明は、母基板の中央部に、各々が電子部品を収納するための凹部を中央部に有する配線基板となる複数の配線基板領域が縦横に配列形成され、配線基板領域の境界に分割溝が形成された多数個取り配線基板、およびその多数個取り配線基板を分割して得られた配線基板、ならびにこの配線基板に電子部品が搭載された電子装置に関するものである。
従来、半導体素子や水晶振動子等の電子部品を搭載するための配線基板は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料から成る絶縁基体の表面に、タングステンやモリブデン等の金属粉末メタライズから成る配線導体が配設されることにより形成されている。このような配線基板は、平板状のものだけでなく、いわゆるキャビティと呼ばれる凹部を上面に有するものがあり、凹部内に電子部品を収納して搭載することにより電子部品に直接外力が加わって破壊されることを防ぐことができ、凹部の開口に蓋をすることで気密に封止することもできる。また、電子部品として発光素子を搭載する場合であれば、凹部内に反射膜を形成して、発光効率の高い発光装置とすることができる。
このような配線基板は、近年の電子装置の小型化の要求に伴い、その大きさが小さくなっており、複数の配線基板を効率よく製作するために、いわゆる多数個取り配線基板を分割して作製するということが行なわれている。多数個取り配線基板は、広面積の母基板の中央部に配線基板となる複数の配線基板領域が縦横の並びに配列形成され、各配線基板領域を区分する分割溝が縦横に形成されたものである。この分割溝に沿って母基板を分割することにより、複数の配線基板領域にそれぞれ対応した複数の配線基板が得られる。また、配線基板に効率よく電子部品を搭載するために、多数個取り配線基板の各配線基板領域に電子部品を搭載した後に分割することも行なわれている。
特開2004−119490号公報
しかしながら、近年の電子装置の小型化に伴い、配線基板のさらなる小型化が進められてきており、凹部を有する配線基板においては、凹部の周囲の幅(壁幅)をできるだけ薄くしなければならなくなってきている。凹部の壁幅を薄くすると、凹部の壁部の機械的強度が低くなり、多数個取り配線基板の形態で配線基板を作製する場合は、隣接する配線基板領域の隣接する凹部間において、凹部の底面より高い位置に分割溝の底部があると、多数個取り基板を分割する際に、分割溝の底部を起点とした亀裂が凹部側に向かって進展しやすくなることが懸念される。凹部内まで亀裂が進展すると、配線基板の凹部内の気密性の低下あるいは凹部内に充填された封止樹脂の外部への漏れ等の発生が問題となる。また、亀裂が凹部内まで至らない場合であっても、配線基板の厚み方向において配線基板領域の境界より外側や内側に亀裂が進展するので、配線基板の外辺にバリや欠けが発生してしまうという問題点があった。
そのため、母基板に分割溝を凹部より深く形成しておくと、配線基板の小型化のために凹部の底厚も薄い(凹部が深い)ことから、分割溝は母基板の厚みに比して非常に深く、分割溝の底厚はより薄いものとなるので、分割溝部の機械的強度が低くなり、例えば、多数個取り配線基板の搬送や電子部品の各配線基板領域への搭載等の多数個取り配線基板の取り扱いの際に、母基板が不用意に割れてしてしまうという問題点があった。
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、母基板を分割する際に、配線基板にバリや欠けが発生する可能性を低減するとともに、母基板を取り扱う際に、母基板の不用意な割れが発生する可能性を低減することができる多数個取り配線基板を提供することにある。
本発明の多数個取り配線基板は、中央部に凹部を有する複数の配線基板領域が縦横に配列された母基板の一方主面に、前記配線基板領域の境界に分割溝が形成された多数個取り配線基板において、前記分割溝は、隣接する前記配線基板領域の前記凹部の間に位置し、一方主面からの深さが前記凹部の深さより深い第1の領域と、該第1の領域以外の、前記凹部の深さより浅い第2の領域とを備えており、前記母基板の一方主面における前記分割溝の開口幅は、長さ方向で均一であることを特徴とするものである。
本発明の配線基板は、上記構成の多数個取り配線基板が前記分割溝に沿って分割されたものであることを特徴とするものである。
本発明の電子装置は、上記構成の配線基板に電子部品が搭載されていることを特徴とするものである。
本発明の多数個取り配線基板によれば、分割溝は、隣接する配線基板領域の凹部の間に位置し、一方主面からの深さが凹部の深さより深い第1の領域と、第1の領域以外の、凹部の深さより浅い第2の領域とを備えていることから、隣接する凹部の間に凹部の底面より高い位置に分割溝の底部は存在しないので、母基板を分割する際に、分割溝の底部を起点とした亀裂が凹部側に向かって進展する可能性を低減することができ、分割後の配線基板にバリや欠けが発生する可能性を低減することができる。また、第2の領域の底厚は十分に厚く、第2の領域において分割溝による母基板の機械的強度の低下を抑えることができるので、母基板を取り扱う際に、母基板に不用意な割れが発生してしまうことを抑制することができる。
また、本発明の多数個取り配線基板によれば、上記構成において、母基板の一方主面における分割溝の開口幅は、長さ方向で均一であるから、母基板の一方主面における分割溝の開口幅が長さ方向で均一であるときには、各配線基板領域の一方主面における外縁が直線になるので、各配線基板領域の外縁を画像認識装置等により良好に認識でき、各配線基板領域への電子部品の搭載を、各配線基板領域の外縁を基準として、良好な位置精度で行なうことが可能な多数個取り配線基板となる。
本発明の配線基板によれば、上記構成の多数個取り配線基板が前記分割溝に沿って分割されたものであることから、上記構成の多数個取り配線基板が分割溝に沿って分割されたものであることによって、配線基板の外縁部には大きなバリや欠けがないので、配線基板の外縁を画像認識装置等により良好に認識でき、配線基板への電子部品の搭載を、配線基板の外縁を基準として、良好な位置精度で行なうことができる配線基板となる。
本発明の電子装置によれば、上記構成の配線基板に電子部品が搭載されていることから、電子装置の外縁部には大きなバリや欠けがないので、電子装置の外縁を画像認識装置等により良好に認識でき、外部電気回路基板への電子装置の搭載を、電子装置の外縁を基準として、良好な位置精度で行なうことができる電子装置となる。
本発明の多数個取り配線基板について、添付の図面を参照しつつ説明する。図1(a)は本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の一例を示す平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線断面を示す断面図であり、図1(c)は図1(a)のB−B線断面を示す断面図であり、図1(d)は図1(a)のC−C線断面を示す断面図である。図2(a)は図1(a)のA部を拡大して示す平面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A線断面を示す断面図である。図3は本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の他の一例を示す平面図である。図4(a)は図3のA部を拡大して示す平面図であり、図4(b)は図4(a)のA−A線断面を示す断面図である。図5(a)および図5(b)は、図2(b)および図4(b)と同様の、それぞれ本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の他の一例の要部を拡大して示す断面図である。これらの図において、1は母基板、1aは配線基板領域、1bはダミー領域、2(2x,2y)は分割溝、2a(2xa,2ya)は第1の領域、2b(2xb,2yb)は第2の領域、3は凹部、3aはダミー凹部である。また、これらの図面では省略しているが、各配線基板領域1aの表面および内部には配線導体が形成されている。
図1(a)に示す例においては母基板1に縦横に4個ずつ計16個の配線基板領域1aが配列され、また、図3に示す例においては母基板1に縦に11個、横に4個の計44個の配線基板領域1aが配列され、いずれの例においても各配線基板領域1aの境界には、横方向の分割溝2xと縦方向の分割溝2yとからなる分割溝2が形成されている。
本発明の多数個取り配線基板は、図1〜図5に示す例のように、中央部に凹部3を有する複数の配線基板領域1aが縦横の並びに配列された母基板1の一方主面に、配線基板領域1aの境界に分割溝2が形成された多数個取り配線基板において、分割溝2は、隣接する配線基板領域1aの凹部3の間に位置し、一方主面からの深さが凹部3の深さより深い第1の領域2aと、第1の領域2a以外の、凹部3の深さより浅い第2の領域2bとを備える。
本発明の多数個取り配線基板によれば、このような構成としたことから、隣接する凹部3・3の間に凹部3の底面より高い位置に分割溝2の底部は存在しないので、母基板1を分割する際に、分割溝2の底部を起点とした亀裂が凹部3の側に向かって進展する可能性を低減することができ、分割後の配線基板にバリや欠けが発生する可能性を低減することができる。また、第2の領域2b(2ya,2yb)の底厚は十分に厚く、第2の領域2bにおいて分割溝2による母基板1の機械的強度の低下を抑えることができるので、母基板1を取り扱う際に、母基板1に不用意な割れが発生してしまうことを抑制することができる。
また、図1〜図5に示す例のように、本発明の多数個取り配線基板は、上記構成において、母基板1の一方主面における分割溝2の開口幅がその長さ方向で均一であるときには、各配線基板領域1aの一方主面における外縁が直線になることから、各配線基板領域1aの外縁を画像認識装置等により良好に認識でき、各配線基板領域1aへの電子部品の搭載を、各配線基板領域1aの外縁を基準として、良好な位置精度で行なうことが可能な多数個取り配線基板となるので好ましい。また、例えば、第1の領域2aと第2の領域2bとで分割溝2の開口幅が異なる場合は、第1の領域2aと第2の領域2bとの境界には応力の集中しやすい角部が形成されるが、分割溝2の開口幅がその長さ方向で均一であるときにはこの角部がないので、角部を起点として不所望の亀裂が進展してバリや欠けが発生することがないので好ましい。
母基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体やムライト質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化珪素質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミック材料から成る電気絶縁性の絶縁基体の中央部に、タングステンやモリブデン,銅,銀等の金属粉末メタライズから成る配線導体が形成された、複数の配線基板領域1aが縦横に配列形成されたものである。
絶縁基体は、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、まず、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等のセラミック原料粉末に適当な有機バインダーおよび溶剤,可塑剤,分散剤等を添加混合して得たセラミックスラリーを従来周知のドクターブレード法等のシート成形方法を採用してシート状に成形してセラミックグリーンシートを得る。しかる後、セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに必要に応じてこれを複数枚積層して生成形体を作製して、約1500〜1800℃の温度で焼成することで、単数あるいは複数の絶縁層からなるものが製作される。
配線導体には、絶縁基体の表面や絶縁層間に配置される配線導体層と、絶縁層を貫通して上下に位置する配線導体層同士を電気的に接続する貫通導体とがある。配線導体層は、母基板1用のセラミックグリーンシートにスクリーン印刷法等の印刷手段により配線導体層用のメタライズペーストを印刷塗布しておき、生成形体とともに焼成することによって形成する。
貫通導体は、配線導体を形成するためのメタライズペーストの印刷塗布に先立って母基板1用のセラミックグリーンシートに金型やパンチングによる打ち抜き方法またはレーザ加工等の加工方法により貫通導体用の貫通孔を形成し、この貫通孔に貫通導体用のメタライズペーストをスクリーン印刷法等の印刷手段により充填しておき、生成形体とともに焼成することによって形成する。
メタライズペーストは、主成分の金属粉末に有機バインダー,有機溶剤,必要に応じて分散剤等を加えてボールミル,三本ロールミル,プラネタリーミキサー等の混練手段により混合および混練することで作製する。また、セラミックグリーンシートの焼結挙動に合わせたり、焼成後の母基板との接合強度を高めたりするために、ガラスやセラミックスの粉末を添加してもよい。貫通導体用のメタライズペーストは、有機バインダーや有機溶剤の種類や添加量により、充填に適した、一般的に配線導体層用のメタライズペーストよりも高い粘度に調整される。
なお、配線導体の露出する表面には、必要に応じて、ニッケル,金等の耐蝕性に優れる金属が被着される。これにより、配線導体が腐食することを効果的に抑制することができるとともに、配線導体と電子部品との固着、配線導体とボンディングワイヤとの接合、および配線導体と外部電気回路基板の配線導体との接合を強固にすることができる。また、例えば、配線導体の露出する表面には、厚さ1〜10μm程度のニッケルめっき層と厚さ0.1〜3μm程度の金めっき層とが、電解めっき法もしくは無電解めっき法により順次被着される。
また、母基板1は、図1および図3に示す例のように、複数の配線基板領域1aが縦横に配列された中央部の外周部に、ダミー領域1bを有することが好ましい。ダミー領域1bは、多数個取り配線基板の製造や搬送を容易とするための領域であり、このダミー領域1bを用いて母基板1となる生成形体や多数個取り配線基板の加工時や搬送時の位置決め、固定等を行なうことができる。この場合は、分割溝2は最外周の配線基板領域1aとダミー領域1bとの間にも形成される。また、分割溝2の両端部が、最外周に配列される配線基板領域1aと母基板1となる生成形体の外周部との間のダミー領域1bに位置するように形成しておくと、母基板1の搬送時等に外部から加わる力により母基板1が不用意に割れてしまうことを防止することができるので好ましい。
凹部3は、各配線基板領域1aの中央部に位置し、そこに搭載される電子部品等の大きさや数量に応じた大きさとされる。凹部3の位置は配線基板領域1aの中央部であればよく、中央から多少偏っていてもよいが、その場合は、隣接する配線基板領域1a・1aにおいて、分割溝2を挟んで凹部3が線対称の位置にあるように配置して、分割溝2を挟む2つの凹部3の壁の厚みが同じになるようにする。凹部3の位置が各配線基板領域の中央であれば、分割溝2からその両側の凹部3それぞれまでの距離が等しく、凹部3の壁の厚みが同じになる。このようにすることで、母基板1を分割溝2に沿って分割する際に、厚みが薄く、強度の低い壁の方に亀裂が進展して、バリや欠けが発生してしまう可能性を低減することができる。凹部3の底面または凹部3の開口の周囲上面には、必要に応じて電子部品の電極が接続される配線導体を有する。
凹部3の形状は、平面視で四角形状および楕円形状あるいは長円形状を含む円形状等の種々の形状とされ、凹部3内に搭載される電子部品の大きさや数、あるいは電子装置の用途等により適宜決定される。また、凹部3の開口側が広がるような形状であってもよい。例えば、図3および図4に示す例のような長円形状の凹部3を備える配線基板は、凹部3の底面に、複数の発光素子が一列に並べられて搭載される発光装置等に使用される。このとき、凹部3が、開口側が広がるような形状であり、凹部3の内壁面に反射膜を備えたものであると、光を一方向に効率よく放出することが可能な発光装置となる。
また、ダミー領域1bに、凹部3と同じ深さであり、分割溝2を対称軸として分割溝2側の内壁形状が凹部3と同じであるダミー凹部3aを形成するのが好ましい。これにより、カッター刃を生成形体に押し付けて分割溝2を形成する際に、カッター刃により生成形体がダミー凹部3a側へも変形することによって、凹部3aの変形を低減させることができる。また、分割溝2を挟んで位置する配線基板領域1aの凹部3とダミー領域1bのダミー凹部3とは壁の厚みが等しくなるので、上述した理由により、分割溝2に沿って母基板1を良好に分割することができる。
凹部3およびダミー凹部3aを形成するには、母基板1用のセラミックグリーンシートのいくつかに凹部3用の貫通孔およびダミー凹部3a用の貫通孔を金型やパンチングによる打ち抜き方法またはレーザ加工等の加工方法により形成しておいて積層し、一方主面に開口した凹部およびダミー凹部を有する生成形体を作製すればよい。
分割溝2は、隣接する配線基板領域1aの凹部3の間に位置し、一方主面からの深さd1が凹部3の深さd3より深い第1の領域2aと、第1の領域2a以外の、凹部3の深さd3より浅い、深さd2の第2の領域2bとを備える。第1の領域2aは、分割溝2の、隣接する配線基板領域1a・1aの2つの凹部3・3に挟まれた部分である。なお、母基板1の外周部にダミー領域1bが設けられている場合は、最外周の配線基板領域1aの凹部3の外側が第1の領域2aとなり、ダミー領域1bにダミー凹部3aが形成されている場合は、配線基板領域1aの凹部3とダミー領域1bのダミー凹部3とに挟まれた部分が第1の領域1aとなる。
図1および図2に示す例では、第1の領域2aと第2の領域2bとで深さが不連続に変化している。深さがd1である第1の領域2aは隣接する凹部3・3間だけにあればよいが、この例では、隣接する凹部3・3の間において分割溝2の深さを凹部3より確実に深くするために、分割溝2を形成する際の位置ずれ等を考慮して、凹部3の深さd3より深いd1の領域の長さを凹部3の長さより長くして、第1の領域2aと第2の領域2bとの間にも深さd1の領域を設けている。
図4(b)に示す例では、分割溝2の深さが、深さd1から深さd2へと連続して変化している。このような形状にすると、深さd1から深さd2へと変化する角部の角度が大きくなるので、母基板1を分割する際に角部に局所的に応力が集中してバリや欠けが発生することを抑制しやすくなる。図5(b)に示す例では、この角部に丸みがついている。これにより、応力の集中がより低減されるので、バリや欠けの発生がより効果的に抑えられる。
また、図4(b)に示す例では、深さd1の領域の長さは凹部3の長さより長いが、図5(a)に示す例のように、深さd1の領域の長さは凹部3の長さより短いものであっても構わない。この場合でも、隣接する凹部3・3に挟まれた第1の領域の深さは凹部3の深さd3より深くなっている。深さd1の領域の長さは凹部3の長さより長い方が、カッター刃による切り込み等により分割溝2を形成する際に、凹部3の長さ方向において凹部3の壁部にかかる応力がほぼ等しくなるので、凹部3の内壁に歪みが発生するのを抑制することができる。
分割溝2は、図1および図2に示す例のように、横方向の分割溝2xと縦方向の分割溝2yともに、第1の領域2a(2xa,2ya)と第2の領域2b(2ya,2yb)とを備えていてもよいし、例えば、横方向と縦方向とで分割溝2と凹部3の内壁面との距離(壁の厚み)が異なる場合などは、横方向の分割溝2xあるいは縦方向の分割溝2yの一方だけが、第1の領域2aと第2の領域2bとを備えても構わない。例えば、図3および図4に示す例のように、横方向の分割溝2xと凹部3の内壁面との距離が小さく、縦方向の分割溝2yと凹部3の内壁面との距離が大きく、母基板1を縦方向の分割溝2yに沿って分割する際には、分割溝2yの底部から凹部3の壁の方向に向かって亀裂が進展しにくい場合には、横方向の分割溝2xのみが第1の領域2xaと第2の領域2xbとを備えていても構わない。
分割溝2は、図1〜図5に示す例のように、長さ方向に直角な縦断面形状がV字型のものである。このようにすると、母基板1を撓ませて分割溝2に沿って破断する際に、分割溝2の底部に応力が集中しやすいので、その破断が容易かつ正確となる。
分割溝2の深さは、絶縁基体の材料や、第1の領域2aの長さと第2の領域2bの長さとの割合等により適宜設定されるが、第1の領域2aにおける深さd1は凹部3の深さd3よりも深く設定され、第2の領域2bにおける深さd2は凹部3の深さd3よりも浅く、母基板1の厚みの50〜70%程度に形成される。
母基板1の一方主面における分割溝2の開口幅は、0.05〜1.0mm程度であると、各配線基板領域1aが小さくならず、良好に分割することができるとともに、分割溝2の形成時に配線基板領域1aが大きく変形することがないので好ましい。
また、第2の領域2bの底部の角度は、第1の領域2aの底部の角度よりも大きいことが好ましい。第1の領域2aを形成する際の凹部3の内壁の変形を抑制するために第1の領域2aの底部の角度を小さくしても、第2の領域2bの底部の角度が第1の領域2aの底部の角度より大きいと、第2の領域2bは割れ難くなり、取り扱い時の母基板1の不用意な割れの発生をより抑制しやすくなる。具体的には、第1の領域2aの底部の角度は、第1の領域2aの深さd1にもよるが、通常、5〜15°程度に設定され、第2の領域2bの底部の角度は、第2の領域2bの深さd2にもよるが、通常、15〜25°程度に設定される。このような角度であれば、焼成時に分割溝2の向かい合う壁面同士が癒着することも抑えられる。
図6(a)〜(c)は、本発明の多数個取り配線基板を製造する工程の一例を示す断面図である。図6において、1’は母基板1となる生成形体、2’は分割溝2となる切込み、2x’は横方向の分割溝2xとなる切り込み、2y’は縦方向の分割溝2yとなる切込み、2yb’は縦方向の分割溝2yの第2の領域2ybとなる領域、3’は凹部3となる、生成形体1’に形成された凹部、3a’はダミー凹部3aとなる、生成形体に形成されたダミー凹部、4はカッター刃である。図6は、図1および図2に示す例のような本発明の多数個取り配線基板を製造する工程のうち、生成形体1’に分割溝2となる切り込み2’を形成する工程を示すものである。また、図7は、図6に示すカッター刃4の一例を示す斜視図である。
分割溝2は、例えば、以下のようにして形成する。まず、図6(a)に示す例のように、焼成後に深さd3となる深さd3’の凹部3’やダミー凹部3a’を有する生成形体1’を準備し、生成形体1’の一方主面にカッター刃4や金型を押し付けることにより、図6(b)に示す例のような、横方向の分割溝2xとなる切込み2x’を形成する。この切込み2x’は、焼成後にd1およびd2の深さとなる深さd1’およびd2’の領域を有する。次いで、図6(c)に示す例のように、先に形成した切り込み2x’と直交する、縦方向の分割溝2yとなる切り込み2y’を、同様にして形成する。この切込み2y’も、焼成後にd1およびd2の深さとなる深さd1’およびd2’の領域を有する。縦横に切込み2x’,2y’が形成された生成形体1’を焼成することにより、本発明の多数個取り配線基板を得ることができる。
このときのカッター刃4や金型は、図7に示す例のような、断面がV字状の刃先を有するものである。図6(a)に示した例では、2つの深さd1,d2を有する分割溝2xの形状に対応した、2つの高さd1’,d2’の刃を有するカッター刃4を用いている。カッター刃4の形状は、第1の領域2xaおよび第2の領域2xbの長さや深さとなるようなに合わせて形成されている。これにより、図6(b)に示すように、焼成後に深さd1となる深さd1’と焼成後に深さd2となる深さd2’の2つの異なる深さの切込みを同時に形成することができる。また、異なる深さd1’,d2’の切り込み2’を別々に形成してもよいが、図6(a)に示す例のような、2つの高さの刃を有するカッター刃4を用いると、分割溝2の異なる深さd1,d2の部分それぞれの長さの精度を容易に高くすることができる。図6においては、横方向の分割溝2xとなる切り込み2x’を先に形成しているが、これを後に形成しても構わないし、直交する切り込み2x’,2y’の両方を同時に形成できる金型を用いてもよい。
また、母基板1の一方主面における開口幅がその長さ方向で均一であるような分割溝2を形成するには、例えば、図7に示すようなカッター刃4を用いればよい。このカッター刃4は、生成形体1’に押し込まれる断面形状が三角形の刃先部分は、異なる切り込み深さd1’,d2’に合わせた、異なる高さd1’,d2’を有しているが、その根元部分の幅は同一となっている。
このような多数個取り配線基板を分割溝2に沿って分割することにより、図8の例に示すような配線基板1cが複数作製され、配線基板の凹部3の底面上に電子部品を搭載することにより電子装置が作製される。なお、多数個取り配線基板の各配線基板領域1aにそれぞれ電子部品を搭載した後に、分割溝2に沿って分割することで電子装置を作製してもよい。
本発明の配線基板によれば、上記構成の多数個取り配線基板が分割溝2に沿って分割されたものであることから、配線基板1cの外縁部には大きなバリや欠けがないので、配線基板1cの外縁を画像認識装置等により良好に認識でき、配線基板1cへの電子部品の搭載を、配線基板1cの外縁を基準として、位置精度を良好に行なうことができる配線基板1cとなる。
また、本発明の電子装置によれば、上記構成の配線基板1cに電子部品が搭載されていることから、電子装置の外縁部には大きなバリや欠けがないので、電子装置の外縁を画像認識装置等により良好に認識でき、外部電気回路基板への電子装置の搭載を、電子装置の外縁を基準として、良好な位置精度で行なうことができる電子装置となる。
配線基板の凹部3の底面上に搭載される電子部品は、ICチップやLSIチップ等の半導体素子、水晶振動子や圧電振動子等の圧電素子、各種センサ等である。
電子部品の搭載は、例えば、電子部品がフリップチップ型の半導体素子である場合には、はんだバンプや金バンプ、または導電性樹脂(異方性導電樹脂等)を介して、半導体素子の電極と配線導体とを電気的に接続することにより行なわれる。あるいは、例えば、電子部品がワイヤボンディング型の半導体素子である場合には、ガラス,樹脂,ろう材等の接合材により固定した後、ボンディングワイヤを介して半導体素子の電極と配線導体とを電気的に接続することにより行なわれる。また、例えば、電子部品が水晶振動子等の圧電素子である場合には、導電性樹脂により圧電素子の固定と圧電素子の電極と配線導体との電気的な接続を行なう。また、必要に応じて、上記の電子部品以外に、凹部3の底面または凹部3の開口の周囲上面等の領域に抵抗素子や容量素子等の小型の電子部品を搭載してもよい。
そして、電子部品は、必要に応じて凹部3内に封止される。封止は、エポキシ樹脂等の封止樹脂で電子部品を覆ったり、電子部品を覆うようにして載置した樹脂や金属やセラミックスからなる蓋体をガラス,樹脂,ろう材等の接着剤により配線基板に接合したりすればよい。
なお、本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、より良好に分割するために、母基板1の他方主面側にも分割溝2を形成しておいても構わない。また、配線基板領域1aの境界に沿ってキャスタレーション導体を備えるものであっても構わない。
(a)は本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図であり、(c)は(a)のB−B線断面を示す断面図であり、(d)は(a)のC−C線断面を示す断面図である。 (a)は図1(a)のA部を拡大して示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である 本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の他の一例を示す平面図である。 (a)は図3のA部を拡大して示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の他の一例の要部を拡大して示す断面図である。 (a)〜(c)は、それぞれ本発明の多数個取り配線基板を製造する工程の一例を示す断面図である。 本発明の多数個取り配線基板を製造する際に用いられるカッター刃の一例を示す斜視図である。 本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1・・・・母基板
1a・・・配線基板領域
1b・・・ダミー領域
1c・・・配線基板
2・・・・分割溝
2a・・・第1の領域
2b・・・第2の領域
3・・・・凹部
3a・・・ダミー凹部
4・・・・カッター刃

Claims (3)

  1. 中央部に凹部を有する複数の配線基板領域が縦横に配列された母基板の一方主面に、前記配線基板領域の境界に分割溝が形成された多数個取り配線基板において、前記分割溝は、隣接する前記配線基板領域の前記凹部の間に位置し、前記一方主面からの深さが前記凹部の深さより深い第1の領域と、該第1の領域以外の、前記凹部の深さより浅い第2の領域とを備えており、前記母基板の前記一方主面における前記分割溝の開口幅は、前記分割溝の長さ方向で均一であることを特徴とする多数個取り配線基板。
  2. 請求項1に記載の多数個取り配線基板が前記分割溝に沿って分割されたものであることを特徴とする配線基板。
  3. 請求項に記載の配線基板に電子部品が搭載されていることを特徴とする電子装置。
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