JP5247074B2 - 緑化パネル、緑化パネル用フレーム、緑化パネルを用いた緑化構造、および緑化方法 - Google Patents

緑化パネル、緑化パネル用フレーム、緑化パネルを用いた緑化構造、および緑化方法

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Description

本願発明は、緑化パネル、緑化パネル用フレーム、緑化パネルを用いた緑化構造、および緑化方法に関する。より詳しくは、苔や芝等の植栽(緑化物)を保持しつつ、道路や駐車場、建物の屋上等を緑化する技術に関する。
地球環境の温暖化を防止ないしは緩和するためには、その原因となるCO2の削減が課
題である。コンクリートなどの人工物で覆われた都市部では、夏季において、雨水がすぐに排水されてしまい、蒸発熱による冷却効果が期待できないばかりか、道路や公共広場、駐車場、ビル外面での照り返しが強く、ただでさえ外気温が上昇しやすい上に、建物の外壁温度が上昇して冷房装置の稼働率が高まるために室外機が発する熱がますます外気温を上昇させるという、いわゆるヒートアイランド現象が問題となっている。その結果、電力エネルギ消費量が増大し、間接的にCO2の排出量が増加する。
ヒートアイランド現象の緩和を目的とし、都市部の緑化策が推進されつつある。たとえば、ビル屋上に樹木や芝生等の緑化物を育成することにより、夏季におけるビル屋上の表面温度を30℃以下に抑制することができ、冷房に要するエネルギを節減することができる。都市部全体がこのように緑化されれば、エネルギ節減量は膨大となり、ヒートアイランド現象の緩和や排出CO2の削減につながる。また、緑化物それ自体も、太陽光を受けてCO2を吸収してO2を排出する。
特許文献1には、水資源を浪費することのない緑化用土壌が提案されている。同文献に提案された緑化用土壌は、基床上に貯水機能層を形成するとともに、この貯水機能層上に一般土壌層を形成し、この一般土壌層表面に植栽を保持育成することができるようにしたものである。貯水機能層には、稚内層珪藻頁岩が含まれている。稚内層珪藻頁岩は、すぐれた貯水機能をもつとともに、周囲の相対湿度が低下すると内部に保持している水分を適度に放出する機能をも併せ持っているため、いったん内部に貯め込んだ雨水等の水分を、長期間にわたって保持することができ、かつ、必要に応じて水分を放出して一般土壌層に供給することができる。そのため、長期間降水が途絶えても、散水を必要とすることなく、あるいはわずかな散水により、一般土壌層に保持された芝生等の植物を長期間枯らすことなく育成することができる。
しかしながら、上記特許文献1の緑化用土壌は、道路や駐車場等、重量車両が通行したり駐車したりする場所に適用することはできない。土壌自体、重量物の圧力に耐えることができないし、また、表面に生育する植物の根が重力物の圧力に耐えることができず、すぐに枯れてしまうからである。
都市等の緑化にあたり、たとえば重量車両が通行したり停車したりする、従来アスファルトやコンクリートで覆われていた面まで、このようなアスファルトやコンクリートを露出させることなく、かつ、重量物の圧力に耐えて適切に緑化することができれば、ヒートアイランド現象の緩和や排出CO2の削減効果は、甚大なものとなる。そのための要件は、育成される植物の根が重力物による圧力の影響を受けないこと、頻繁な散水の必要なく、植物を育成することができること、である。
特開2006−345825号公報
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであり、簡易な施工によって、重量物に耐えうる緑化構造を形成する技術を提供することをその課題としている。
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を採用している。
本願発明の第1の側面によって提供される緑化パネル用フレームは、連結部によって互いに一体連結された上面部と下面部とをもつとともに所定厚みを有し、上面部と下面部とにはそれぞれ複数の開口を備えており、かつ、上面部の開口と下面部の開口間に連通空間が形成された板状フレームであって、上記連通空間には、土壌材が装填されて緑化パネルとして使用されることを特徴とする。
好ましい実施の形態においては、上記緑化パネル用フレームは、平面視矩形状をしており、かつ、その側縁部には、連結手段が形成されていて、複数のものを縦横に一体連結可能とされている。
本願発明の第2の側面によって提供される緑化パネルは、本願発明の上記第1の側面に係る緑化パネル用フレームが用いられ、上記連通空間には、上記上面部までの空間を残して、土壌材が装填されているとともに、上記土壌材には、植物が保持されていることを特徴とする。
好ましい実施の形態においては、上記土壌材は、稚内層珪藻頁岩または珪藻土の粒状物もしくは粉状物と、粒状またはチップ状とした固形物とを含んで形成されている。
好ましい実施の形態においては、上記固形物は、植物由来の固形物であり、この植物由来の固形物は、木材、竹、炭、古紙、椰子殻、ピーナツ殻、籾殻、麦殻、藁、サトウキビの搾りかす、大豆かす、のいずれか1つまたは複数から選ばれたものである。
好ましい実施の形態においては、上記植物は、芝または苔である。
本願発明の第3の側面によって提供される緑化構造は、本願発明の上記第2の側面に係る緑化パネルが、上記連結手段によって縦横に連結しつつ目的床面に敷設されていることを特徴とする。
好ましい実施の形態においては、上記目的床面には、非通水性のシートが敷かれ、その上に緩衝土壌が所定厚みで敷設され、かつ、この緩衝土壌の上に、上記緑化パネルが縦横に連結しつつ敷設されている。
本願発明の第4の側面によって提供される緑化方法は、本願発明の上記第2の側面に係る緑化パネルを、上記連結手段によって縦横に連結しつつ目的床面に敷設することを特徴とする。
好ましい実施の形態においては、上記目的床面には、非通水性のシートを敷き、その上に緩衝土壌を所定厚みで敷設した後、上記緑化パネルを縦横に連結しつつ敷設する。
稚内層珪藻頁岩は、図1および図2のグラフに示すように、その比表面積が他の珪藻土の約4倍であり、細孔容積についても他の珪藻土の約5倍であり、それぞれ他の珪藻土を圧倒する。それ故に、空気中の水蒸気の吸湿性能に著しく優れているのであるが、真比重が約2.4g/cm3であるのに対し、嵩比重は約0.7g/cm3であることから、空隙率は約70%である。それのみならず、約20〜60Åの範囲の細孔分布が高レベルであることから、図3に示すグラフのように、相対湿度が70%を超えると急激に水蒸気吸湿率が高まる。このことは、相対湿度の高い状態での保水性能が高く、逆に、相対湿度が低下すると、内部に保持している水分を放出する性能をも有していることを意味する。上記のような特性は、この稚内層珪藻頁岩が室内調湿材として優れていることを示すが、本願の発明者は、この稚内層珪藻頁岩が、70%の空隙の大部分を満たすまで水分を含むことができることを見いだした。すなわち、稚内層珪藻頁岩は、必要なときに水分を放出することができ、しかも、大量の水を貯めることができるという、優れた貯水機能をもつことが見いだされたのであり、本願発明の上記第2の側面に係る緑化用パネルの土壌材として、稚内層珪藻頁岩を含有させる場合には、上記の優れた特性が有効に利用されている。
本願発明のその他の特徴および利点は、図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明らかとなろう。
以下、本願発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照しつつ、具体的に説明する。
図4は、本願発明に係る緑化パネルAを用いて駐車場の緑化に適用した緑化構造Bの断面を示している。この緑化構造Bにおいては、緑化パネルAが敷設されており、この緑化パネルAは、フレーム200と、このフレーム200に保持された土壌材100とを含み、この土壌材100の表面側には、植物300が保持されている。また、図5ないし図9は、上記フレームの構成例を示している。
フレーム200は、図5および図7に示すように、全体として矩形状の平面視を有するとともに所定の厚みを有しており、上面部210と、下面部220と、これらをつなぐ連結部230とを有している。上面部210と下面部220には、それぞれ開口211a,211b,221a,221bを備えており、上面部210の開口211a,211bと下面部220の開口221a,221b間には、連通空間240が形成されている。図に示す実施形態において、このフレーム200は、立方体形状のセル空間240aが縦横に連続する構成を備えている。各セル空間240aの隣接隔壁230aおよびフレーム200の外周部に位置するセル空間240aの外壁230bには、すべて円形孔235が形成されている。また、各セル空間240aの上部と下部もまた、開口させられて、フレーム200の上面部210の開口211a,211bおよびフレーム200の下面部220の開口221a,221bをそれぞれ形成している。ただし、各セル空間240aの上面部210と下面部220の一方は、セル自体がそのまま開口する矩形開口211a,221aとなっている一方、他方は、矩形開口より小さい円形開口211b,221bとなっている。なお、図5の平面図に示されるように、各セル空間240aごとに、矩形開口211aと円形開口211bとが縦横方向に交互に並んでいる。
さらに、このフレーム200の外側面の適部には、雄型係合部250Aと、雌型係合部250Bとが形成されている。すなわち、このフレーム200の一方の短辺中央には雄型係合部250Aが形成され、他方の短辺中央には雌型係合部250Bが形成され、一方の長辺には2箇所の雄型係合部250Aが形成され、他方の長辺における上記一方の長辺の雄型係合部250Aと対応する2箇所には雌型係合部250Bが形成されている。これら雄型係合部250Aと雌型係合部250Bとは、相互に上下方向にスライドさせて係合させることができる、縦方向に延びる凸部250aもしくは溝部250bを組み合わせた構成を有している。各フレーム200がこのような雄型係合部250Aと雌型係合部250Bとを備えることにより、図6に仮想線で示すように、複数のフレーム200を縦方向および横方向に隣接させた状態で、隣接部において対向する雄型係合部250Aと雌型係合部250Bとを相互に係合させることにより、連結することができる。また、この実施形態のフレーム200は、雄型係合部250Aと雌型係合部250Bの位置を考慮することにより、表裏反転しても、同一態様で使用することができる。
このようなフレーム200は、たとえばリサイクルされたポリプロピレンを成形することにより得ることができる。各セル空間240aの上面部開口と下面部開口とは、一方が矩形開口211a,221aであり、他方が矩形開口より小さい円形開口211b,221bとなっており、かつ、雄型係合部250Aおよび雌型係合部250Bが上下方向に延びる凸部250aもしくは溝部250bの組み合わせとなっていることから、上下方向に型締めできる金型により、簡易に形成することができる。また、各セル空間240aの隣接境界は、円形孔235が形成され、かつフレーム200の上面部210と下面部220間をつなぐ格子状の隔壁が連結部230として機能しており、かつ、フレーム200の上面部210および下面部220には、円形開口211b,221bを形成した壁が残存している。したがって、このフレーム200は、上下方向の圧力に対する強度がきわめて強く、また、曲げやねじりに対する剛性も非常に強い。そうして、上面部210および下面部220には、上記したように開口211a,211b,221a,221bが形成されており、しかも、各セル空間240aの隔壁230aにも円形孔235が形成されているため、このフレーム200は、あらゆる方向から水分を取り込むことができ、かつ、放出することができる構成となっている。このフレーム200は、たとえば、厚み50mm〜100mm程度とすることができる。このフレーム200の縦寸法および横寸法は、各セル空間240aの単位寸法を約50mmとした場合、このセルを縦方向および横方向にいくつ並べた構成とするかによって自由に決定することができる。
図4に示されているように、フレーム200の連通空間240(各セル空間240a)には、土壌材100が装填される。この土壌材100は、稚内層珪藻頁岩110を粉砕した得られた粒状物、あるいは粉状物と、チップ状に粉砕した植物由来の固形物120とを含んだものである。ただし、この土壌材100の上面とフレーム200の上面部210との間には、所定の隙間Sを残しておく。土壌材100は、好ましくは、ジオブタジエン系液化ゴム等のバインダ材により、固形化しておくこともできる。
粉砕後の稚内層珪藻頁岩110の粒径は、15mm以下の粒径とするのが好ましい。また、植物由来の固形物120としては、木製建築廃材や間伐材、竹あるいは炭をチップ状に粉砕したもの、古紙を固めた後に粉砕したもの、あるいは、椰子殻、ピーナツ殻を粉砕したもの、籾殻、麦殻、藁を細かく切断したもの、サトウキビの搾りかすをチップ状に切断したも、大豆かすなどが好適に用いられる。この場合の粉砕後の粒径もまた、15mm以下の粒径とするのが好ましい。なお、稚内層珪藻頁岩110を100%用いることが最も好ましいが、珪藻土であっても、ある程度の保水機能をもつため、稚内層珪藻頁岩110に代えて、あるいは稚内層珪藻頁岩110に混合させて、珪藻土を用いることもできる。
稚内層珪藻頁岩110と上記植物由来の固形物120との配合体積比は、たとえば、1:9〜5:5程度とされ、好ましくは、2:8とされる。バインダ材によって上記土壌材100を固化する場合には、バインダ材は上記稚内層珪藻頁岩110と上記植物由来の固形物120との合計体積に対して10〜40%程度混合される。
上記のようにフレーム200に保持された土壌材100には、芝、苔等の植物300を付着させて、緑化パネルAが完成する。植物300を付着せるには、たとえば、植物の種、苗、菌または胞子を土壌材100に混練させておき、水分を与えて養生させることにより行うことができる。上記の土壌材100は、植物由来の固形物120を粉砕したものが含まれているので、多孔性を有している。また、稚内層珪藻頁岩110もまた、すぐれた貯水性を備えているため、適度な水分を含有することができる。したがって、上記の植物300は、都合よく上記の土壌材100に根付くことができる。あるいは、植物300の種を上記土壌材100の表面に埋め込み、必要な水を与えて育成させることもできる。
図4に表れているように、上記緑化パネルAを用いて緑化構造Bの施工をする場合、駐車場やトラックヤードなどの目的床面400には、塩化ビニルシート等の非通水性シート410が敷かれ、その上に、たとえば20mmの厚みで緩衝土壌420が形成される。この緩衝土壌420は、一般の土でもよいが、上記した土壌材100と同様の組成をもつものを用いることもできる。そうして、この緩衝土壌420の上に、上記緑化パネルAを、各フレーム200どうしを縦横に連結した状態で敷設する。緑化パネルAのフレーム200の厚みは上記したようにたとえば50mmであり、その下面部から30mm程度まで、各セル空間240aが土壌材100で埋められている。したがって、緩衝土壌として同じ土壌材100を用いた場合、この緑化構造Bにおける土壌材100の厚みは、約50mmとなり、大量の水分を貯留することが可能となる。なお、図4において、符号430は、区画ブロックを示す。また、目的床面400は、既存の土面である場合には、上記した非通水性シート410を敷くことが好ましいが、目的床面400がコンクリート等で形成されている場合には、上記した非通水性シート410はとくに必要ない。
上記構成の緑化パネルAは、植物300を保持する土壌材100が、稚内層珪藻頁岩110と、植物由来の固形物120とを含む、多孔性を有してかつ軽量の人工土壌を形成する。上記のように稚内層珪藻頁岩110は、優れた貯水機能をもって水分を貯め込むことができる一方、植物由来の固形物120もまた、ある程度の水分を保持することができる。したがって、土壌材100に保持された芝等の植物300は、上記土壌材100が多孔性を有しているが故に容易に根付くことができ、この土壌材100に貯め込まれた水分によって、長期間枯れることなく育成される。とりわけ、図4に示す緑化構造Bにおいては、緑化パネルAが敷設される目的床面400に非通水性のシート410が敷かれているので、雨水が土中にしみこむことが抑制される。したがって、降水がなくとも、より長期間、人工土壌を湿潤状態に保ち、植物300を枯れることなく育成することができる。
さらに、上記構成の緑化パネルAを用いた緑化構造Bにおいては、植物300の根は、フレーム200の上面部210よりも下位の土壌材100の内部に位置し、フレーム200の上面部210より上方には、開口211a,211bを通じて植物300の葉のみが伸びることになる。したがって、この緑化構造Bは、道路や駐車場、あるいはトラックヤード等、重量車両が通行し、あるいは駐車する場所にも適用することができる。すなわち、この緑化構造Bの上面を走行し、あるいは一時停車あるいは駐車する車両の重量はフレーム200の上面部210によって支持され、車両重量による圧力が土壌材100ないしそこに育成する植物300の根に及ぶことがないので、土壌材100に育成された植物300が枯れるといったことがないのである。
このように、上記緑化パネルAを用いた緑化構造Bにより、重量車両が通行したり駐停車する場所等、従来、アスファルトやコンクリートで覆うことが常識とされていた場所さえも、頻繁な散水を必要とすることなく、適切に緑化することが可能となる。
このことの意義は、きわめて大きい。すなわち、第1に、都市部における緑化可能域を劇的に増大させることができるので、ヒートアイランド現象をさらに強力に抑制し、CO2排出量の低減にも大きく寄与することができる。第2に、上記したように貯水能力に優れた稚内層珪藻頁岩を含む土壌材を所定の厚みで圧迫力を受けることなく敷設することになるので、大量の雨水を貯留することができ、都市部での集中豪雨に対する治水を行い、洪水状態を効果的に回避することができる。
また、実施形態では、フレーム200がリサイクルポリプロピレンによって形成され、また、土壌材100を稚内層珪藻頁岩110とともに構成する植物由来の固形物120もまた、木材、竹、炭、古紙、椰子殻、ピーナツ殻、籾殻、麦殻、藁、サトウキビの搾りかす、大豆かすなどが用いられている。このことは、廃材や間伐材の有効利用を促進することができ、また、従来廃棄していた、あるいは廃棄するのに困っていた材の有効利用にもつながり、このことによっても、地球環境の保護に大きな貢献をすることになるのである。
もちろん、この発明の範囲は上記した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲内でのあらゆる変更は、すべて本願発明の範囲に含まれる。フレーム200の材質、具体的形態、大きさ等は、種々変更可能である。また、実施形態の緑化構造Bでは、緑化パネルAの下に、緩衝土壌420を敷設しているが、この緩衝土壌420を設けるかどうかは選択事項であり、緑化パネルAを直接目的床面400に敷設しても、もちろんよい。
稚内層珪藻頁岩の比表面積と他の珪藻土との比較を表すグラフである。 稚内層珪藻頁岩の細孔容積と他の珪藻土との比較を表すグラフである。 稚内層珪藻頁岩の細孔分布特性を表すグラフである。 本願発明に係る緑化構造を示す断面図である。 上記緑化構造に使用されるフレームの平面図である。 上記フレームを縦横に連結した状態を示す平面図である。 図5のVII-VII線断面図である。 フレームの側面図である。 図5のIX-IX線断面図である。
符号の説明
A 緑化パネル
B 緑化構造
100 土壌材
110 稚内層珪藻頁岩
120 植物由来の固形物
200 フレーム
210 上面部(フレームの)
211a,211b 開口(フレーム上面部の)
220 下面部(フレームの)
221a,221b 開口(フレーム下面部の)
230 連結部
230a 隔壁
235 円形孔(隔壁の)
240 連通空間
240a セル空間
250A 雄型係合部
250B 雌型係合部
300 植物
400 目的床面
410 非通水性シート
420 緩衝土壌
430 区画ブロック

Claims (13)

  1. 連結部によって互いに一体連結された上面部と下面部とをもつとともに所定厚みを有し、上面部と下面部とにはそれぞれ複数の開口を備えており、かつ、上面部の開口と下面部の開口間に連通空間が形成された板状フレームであって、上記連通空間には、土壌材が装填されて緑化パネルとして使用され、
    上記連結部は、上記上面部および上記下面部の間に位置する隔壁を含み、上記隔壁は、上記下面部から上記上面部に向かって起立しており、
    上記上面部は、上記上面部の開口が形成された、平面状に広がる壁を含み、上記下面部は、上記下面部の開口が形成された、平面状に広がる壁を含み、
    上記隔壁は、上記連通空間を複数のセル空間に区画している、緑化パネル用フレーム。
  2. 上記隔壁には、複数の孔が形成されており、
    上記複数のセル空間のうち互いに隣接する2つのセル空間は、上記孔を介して連通している、請求項1に記載の緑化パネル用フレーム。
  3. 上記各セル空間は、上記上面部の開口と、上記下面部の開口と、に通じており、
    上記セル空間に通じる、上記上面部の開口と上記下面部の開口のうち、
    一方は、上記セル空間自体がそのまま開口した形状の第1開口であり、
    他方は、上記第1開口より小さい第2開口であり、
    上記各セル空間ごとに、上記上面部において上記第1開口と上記第2開口とが、平面視にて互いに隣り合っている、請求項1または2に記載の緑化パネル用フレーム。
  4. 平面視矩形状をしており、かつ、側縁部には、連結手段が形成されていて、複数のものを縦横に一体連結可能とされている、請求項1ないし3のいずれかに記載の緑化パネル用フレーム。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の緑化パネル用フレームが用いられ、上記連通空間には、上記上面部までの空間を残して、土壌材が装填されているとともに、上記土壌材には、植物が保持されていることを特徴とする、緑化パネル。
  6. 上記土壌材は、稚内層珪藻頁岩または珪藻土の粒状物もしくは粉状物と、粒状またはチップ状とした固形物とを含んで形成されている、請求項に記載の緑化パネル。
  7. 上記固形物は、植物由来の固形物である、請求項に記載の緑化パネル。
  8. 上記植物由来の固形物は、木材、竹、炭、古紙、椰子殻、ピーナツ殻、籾殻、麦殻、藁、サトウキビの搾りかす、大豆かす、のいずれか1つまたは複数から選ばれている、請求項に記載の緑化パネル。
  9. 上記植物は、芝または苔である、請求項ないしのいずれかに記載の緑化パネル。
  10. 請求項ないしのいずれかに記載の複数の緑化パネルが、上記連結手段によって縦横に連結しつつ目的床面に敷設されていることを特徴とする、緑化構造。
  11. 上記目的床面には、非通水性のシートが敷かれ、その上に緩衝土壌が所定厚みで敷設され、かつ、この緩衝土壌の上に、上記緑化パネルが縦横に連結しつつ敷設されている、請求項10に記載の緑化構造。
  12. 請求項ないしのいずれかに記載の複数の緑化パネルを、上記連結手段によって縦横に連結しつつ目的床面に敷設することを特徴とする、緑化方法。
  13. 上記目的床面には、非通水性のシートを敷き、その上に緩衝土壌を所定厚みで敷設した後、上記緑化パネルを縦横に連結しつつ敷設する、請求項12に記載の緑化方法。
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