JP5246348B2 - 常温溶融塩、電極、電池、チャージアップ防止剤および試料の観察方法 - Google Patents

常温溶融塩、電極、電池、チャージアップ防止剤および試料の観察方法 Download PDF

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Description

本発明は、イオン伝導性に加えて、優れた電子伝導性を有する常温溶融塩に関する。
常温溶融塩は、常温(室温)付近において液体状態で存在する塩の総称であり、カチオン部の種類として、イミダゾリウム系、ピリジウム系、脂環式アミン系、脂肪族アミン系、脂肪族ホスホニウム系等が知られている。また、常温溶融塩は、不揮発性および耐電圧性に優れていることから、電気化学デバイスの電解質として用いることが知られている。例えば、特許文献1には、導電性ポリマーを少なくとも一方の電極とする正負極と、常温溶融塩よりなる電解液とを備えた二次電池が開示されている。
また、特許文献2には、固体電解質層のピンホールに、カチオン部が1−エチル−3−メチルイミダゾリウムであるイオン性液体(常温溶融塩)が存在する全固体リチウム二次電池が開示されている。この技術は、固体電解質層のピンホールにイオン性液体を存在させることで、電池の内部短絡を防止することを目的としたものである。
一方、常温溶融塩を、電子顕微鏡による測定の際に、測定対象に電荷が溜まることを防止するチャージアップ防止剤として用いることが知られている。例えば、特許文献3においては、イオン液体(常温溶融塩)を用いた電子顕微鏡用チャージアップ防止剤が開示されている。なお、チャージアップとは、一般的には、電子線等を用いた測定の測定中に測定対象(例えば絶縁物)が帯電し、適切な結果が得られない現象をいう。例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いる測定において、一次電子入射量に対して二次電子放出量が多い場合、測定中に測定対象が正に帯電し、得られるSEM画像が全体的に白く表示されることがある。
特開昭62−165879号公報 特開2009−218005号公報 WO2007/083756
常温溶融塩は所定のイオン伝導性を有することから、上述したように、例えば電気化学デバイスの電解質として有用である。ところが、従来の常温溶融塩は、イオン伝導性を有するものの、電子伝導性をほとんど有していなかった。逆に言うと、従来の常温溶融塩は電子伝導性をほとんど有さず、イオン伝導性のみを有するものであったため、電気化学デバイスの電解質として利用可能であった。一方、常温溶融塩がイオン伝導性に加えて電子伝導性を有していれば、例えば、電極に添加する材料として非常に有用なものとなる。しかしながら、イオン伝導性および電子伝導性を兼ね備えた常温溶融塩は、従来知られていなかった。
また、従来の常温溶融塩を電子顕微鏡用のチャージアップ防止剤として用いた場合、常温溶融塩は、イオン濃度が高く、かつ、イオン伝導性を有することから、チャージアップをある程度防止することは可能である。しかしながら、従来の常温溶融塩は、電子伝導性をほとんど有しないため、チャージアップ防止効果が低いという問題がある。そのため、例えば長時間の連続測定では、測定対象に電荷が溜まり、チャージアップが生じてしまうという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、イオン伝導性に加えて、優れた電子伝導性を有する常温溶融塩を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明においては、下記一般式(1)で表されるカチオン部、およびMX(Mは遷移金属、Xはハロゲン)であるアニオン部を有する第一イミダゾリウム塩と、一価のカチオンであるカチオン部、およびハロゲンであるアニオン部を有する第二塩と、を含有することを特徴とする常温溶融塩を提供する。
Figure 0005246348
なお、一般式(1)において、RおよびRは、それぞれ、炭素数1〜10のアルキル基である。
本発明によれば、第一イミダゾリウム塩および第二塩を用いることにより、イオン伝導性に加えて、優れた電子伝導性を有する常温溶融塩とすることができる。また、本発明の常温溶融塩は、電子伝導性に優れているため、例えば、従来の電極に含まれている導電性材料(例えばカーボン材料)の代わりとして用いることもできる。
上記発明においては、上記Mが、Fe、CrおよびVからなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。優れた電子伝導性を有する常温溶融塩とすることができるからである。
上記発明においては、上記Rがエチル基であり、上記Rがメチル基であることが好ましい。電子伝導性がさらに良好な常温溶融塩を得ることができるからである。
上記発明においては、上記第二塩が、下記一般式(2)で表されるカチオン部、およびハロゲンであるアニオン部を有する第二イミダゾリウム塩であることが好ましい。第二イミダゾリウム塩は、通常、単独では電子伝導性を有しないが、同じく単独では電子伝導性を有しない第一イミダゾリウム塩と組み合わせることで、電子伝導性を向上させることができるからである。
Figure 0005246348
なお、一般式(2)において、RおよびRは、それぞれ、炭素数1〜10のアルキル基である。
上記発明においては、上記Rがエチル基であり、上記Rがメチル基であることが好ましい。電子伝導性がさらに良好な常温溶融塩を得ることができるからである。
上記発明においては、上記Mが、Feであることが好ましい。
上記発明においては、上記第二塩が、アルカリ金属であるカチオン部、およびハロゲンであるアニオン部を有する第二金属塩であることが好ましい。第一イミダゾリウム塩と組み合わせることで、電子伝導性を向上させることができるからである。
上記発明においては、上記アルカリ金属が、Liであることが好ましい。電子伝導性がさらに良好な常温溶融塩を得ることができるからである。
上記発明においては、上記第一イミダゾリウム塩の上記ハロゲン、および、上記第二塩の上記ハロゲンが、BrまたはClであることが好ましい。
上記発明においては、上記第一イミダゾリウム塩を100mol部とした場合に、上記第二塩を100mol部以下の割合で含有することが好ましい。第二塩の割合が大きすぎると、電子伝導性の低下が即座に起こり、当初から電子伝導性の低い常温溶融塩となる可能性があるからである。
上記発明においては、上記第一イミダゾリウム塩を100mol部とした場合に、上記第二塩を1mol部以上の割合で含有することが好ましい。第二塩の割合が小さすぎると、第一イミダゾリウム塩単独の場合と同等の電子伝導性となり、電子伝導性が向上しない可能性があるからである。
また、本発明においては、上述した常温溶融塩を含有することを特徴とする電極を提供する。
本発明によれば、上述した常温溶融塩を用いることにより、イオン伝導性のみならず、電子伝導性に優れた電極とすることができる。
上記発明においては、金属イオンの供給または受け取りが可能な活物質をさらに含有することが好ましい。活物質の膨張または収縮により電子伝導パスが切断されることを防止できるからである。
また、本発明においては、第一電極と、第二電極と、上記第一電極および上記第二電極の間に形成された電解質層と、を有する電池であって、上記第一電極および上記第二電極の少なくとも一方が、上述した電極であり、上記電解質層は、上記電極に含まれる上記常温溶融塩を通過しないものであることを特徴とする電池を提供する。
本発明によれば、上述した常温溶融塩を含有する電極を用いることにより、内部抵抗の小さい電池とすることができる。
上記発明においては、上記電解質層が、上記常温溶融塩を通過しない緻密性を有する固体電解質層であることが好ましい。安全性の高い電池とすることができるからである。
また、本発明においては、上述した常温溶融塩を含有することを特徴とするチャージアップ防止剤を提供する。
本発明によれば、上述した常温溶融塩を含有することから、優れた電子伝導性を有するチャージアップ防止剤とすることができる。そのため、チャージアップ防止効果が高く、例えば長時間の連続測定でも、測定対象に電荷が溜まることを防止でき、チャージアップの発生を防止できる。
上記発明においては、上記チャージアップ防止剤が電子顕微鏡による測定に用いられるものであることが好ましい。
また、本発明においては、測定対象と、上記測定対象のチャージアップを防止するチャージアップ防止剤とを有する試料を電子顕微鏡により観察する試料の観察方法であって、上記チャージアップ防止剤が、上述したチャージアップ防止剤であることを特徴とする試料の観察方法を提供する。
本発明によれば、上述したチャージアップ防止剤を用いることで、効率良くチャージアップの発生を防止することができる。
上記発明においては、上記測定対象が、電池に用いられる部材であることが好ましい。
また、本発明においては、液状の電子・イオン伝導体と、金属イオンの供給または受け取りが可能な活物質とを含有することを特徴とする電極を提供する。
本発明によれば、液状の電子・イオン伝導体を、導電助剤(導電性材料)として用いることにより、活物質の膨張または収縮により電子伝導パスが切断されることを防止でき、サイクル特性の向上を図ることができる。
上記発明においては、上記液状の電子・イオン伝導体が、常温溶融塩であることが好ましい。不揮発性および耐電圧性に優れているからである。
上記発明においては、上記常温溶融塩が、下記一般式(1)で表されるカチオン部、およびMX(Mは遷移金属、Xはハロゲン)であるアニオン部を有する第一イミダゾリウム塩と、一価のカチオンであるカチオン部、およびハロゲンであるアニオン部を有する第二塩と、を含有するものであることが好ましい。電子伝導性が優れているからである。
Figure 0005246348
なお、一般式(1)において、RおよびRは、それぞれ、炭素数1〜10のアルキル基である。
本発明においては、イオン伝導性に加えて、優れた電子伝導性を有する常温溶融塩を得ることができるという効果を奏する。
本発明の電極の一例を示す概略断面図である。 活物質の膨張または収縮が電子伝導パスに与える影響を説明する説明図である。 本発明の電池の発電要素の一例を示す概略断面図である。 実施例1〜3および比較例1〜2で得られたサンプルの電子伝導性の測定結果である。 実施例1〜3および比較例1〜3で得られたサンプルの電子伝導性の測定結果である。 実施例4〜6および比較例3で得られたサンプルの電子伝導性の測定結果である。 実施例1、実施例7および比較例2で得られたサンプルの電子伝導性の測定結果である。
以下、本発明の常温溶融塩、電極、電池、チャージアップ防止剤および試料の観察方法について詳細に説明する。
A.常温溶融塩
まず、本発明の常温溶融塩について説明する。本発明の常温溶融塩は、上述した一般式(1)で表されるカチオン部、およびMX(Mは遷移金属、Xはハロゲン)であるアニオン部を有する第一イミダゾリウム塩と、一価のカチオンであるカチオン部、およびハロゲンであるアニオン部を有する第二塩と、を含有することを特徴とするものである。なお、一般式(1)において、RおよびRは、それぞれ、炭素数1〜10のアルキル基である。
本発明によれば、第一イミダゾリウム塩および第二塩を用いることにより、イオン伝導性に加えて、優れた電子伝導性を有する常温溶融塩とすることができる。また、本発明の常温溶融塩は、電子伝導性に優れているため、例えば、従来の電極に含まれている導電性材料(例えばカーボン材料)の代わりとして用いることもできる。また、特に、第一イミダゾリウム塩および第二イミダゾリウム塩(第二塩の一例)は、通常、単独では電子伝導性を有しない。しかしながら、これらを組み合わせることで、意外にも電子伝導性を飛躍的に向上させることができる。すなわち、第一イミダゾリウム塩および第二イミダゾリウム塩を組み合わせることで、単独の塩では奏し得ない異質な効果を得ることができる。
本発明において、「常温溶融塩」は、イオン液体と同義であり、融点が100℃以下であるものをいう。中でも、本発明の常温溶融塩の融点は、80℃以下であることが好ましく、40℃以下であることがより好ましく、25℃(常温)以下であることがさらに好ましい。
また、本発明の常温溶融塩は、上述した第一イミダゾリウム塩を含有する。第一イミダゾリウム塩は、それ自身が常温溶融塩であっても良く、常温で固体の塩であっても良い。すなわち、第一イミダゾリウム塩が常温で固体の塩であっても、第二塩等と共存することで、常温溶融塩が得られれば良い。また、本発明において、RおよびRは、それぞれ、炭素数1〜10のアルキル基であり、中でも炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。上記アルキル基としては、具体的には、エチル基、メチル基、プロピル基、ブチル基等を挙げることができる。なお、RおよびRは互いに同じであっても良く、異なっていても良い。
中でも、本発明においては、Rがエチル基であり、Rがメチル基であることが好ましい。電子伝導性がさらに良好な常温溶融塩を得ることができるからである。ここで、Rがエチル基であり、Rがメチル基であるカチオン部は、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(EMIm)である。
また、第一イミダゾリウム塩は、アニオン部としてMX(Mは遷移金属、Xはハロゲン)を有する。上記Mは、遷移金属であれば特に限定されるものではないが、複数の価数状態(例えば、一価、二価、三価、四価、六価の中の複数の価数状態)を有するものであることが好ましい。Mの価数変化により、電子伝導性の向上が生じている可能性があるからである。本発明におけるMとしては、例えば、Fe、Cr、V、Co、Mn、Ti、RuおよびPbからなる群から選択される少なくとも一種を挙げることができる。中でも、上記Mは、Fe、CrおよびVからなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。一方、本発明におけるXとしては、例えば、F、Cl、Br、Iを挙げることができ、中でも、ClおよびBrが好ましい。製造が容易で、揮発性が低い常温溶融塩を得ることができるからである。また、MXにおけるM元素の価数は、例えば、二価および三価を挙げることができ、中でも三価が好ましい。ここで、上記M元素の価数が三価であり、上記カチオン部がEMImである場合、第一イミダゾリウム塩は、EMIm(M)Xで表すことができる。一方、上記M元素の価数が二価であり、上記カチオン部がEMImである場合、第一イミダゾリウム塩は、[EMIm]MXで表すことができる。
第一イミダゾリウム塩の製造方法としては、所望の第一イミダゾリウム塩を得ることができる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、一般式(1)で表されるカチオン部、およびハロゲンであるアニオン部を有する原料イミダゾリウム塩と、MXとを混合する方法を挙げることができる。例えば、EMImFeClを得る場合は、EMImClと、FeCl(Feは三価)とを等モルの割合で混合すれば良い。一方、[EMIm]FeClを得る場合は、EMImClと、FeCl(Feは二価)とを、2:1のモル比で混合すれば良い。
次に、本発明における第二塩について説明する。本発明における第二塩は、一価のカチオンであるカチオン部、およびハロゲンであるアニオン部を有する。第二塩は、それ自身が常温溶融塩であっても良く、常温で固体の塩であっても良い。すなわち、第二塩が常温で固体の塩であっても、第一イミダゾリウム塩等と共存することで、常温溶融塩が得られれば良い。
また、第二塩におけるカチオン部は、通常、一価のカチオンである。第二塩のカチオン部の一例としては、上述した一般式(2)で表されるものを挙げることができる。この場合、本発明における第二塩は、一般式(2)で表されるカチオン部、およびハロゲンであるアニオン部を有する第二イミダゾリウム塩になる。また、本発明におけるRおよびRは、上述したRおよびRと同様であるので、ここでの記載は省略する。また、本発明においては、RがRと同じであり、かつ、RがRと同じであることが好ましい。
中でも、本発明においては、Rがエチル基であり、Rがメチル基であることが好ましい。電子伝導性がさらに良好な常温溶融塩を得ることができるからである。ここで、Rがエチル基であり、Rがメチル基であるカチオン部は、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(EMIm)である。
また、第二塩のカチオン部の他の例としては、アルカリ金属を挙げることができる。この場合、本発明における第二塩は、アルカリ金属であるカチオン部、およびハロゲンであるアニオン部を有する第二金属塩になる。上記アルカリ金属としては、例えば、Li、Na、Kを挙げることができ、中でもLiであることが好ましい。Liイオンが伝導する電池に有用な常温溶融塩とすることができるからである。また、NaおよびKは、それぞれ、NaイオンおよびKイオンが伝導する電池に有用な常温溶融塩とすることができる。
また、第二塩は、アニオン部としてハロゲンを有する。第二塩におけるハロゲンとしては、例えば、F、Cl、Br、Iを挙げることができ、中でも、ClおよびBrが好ましい。製造が容易で、揮発性が低い常温溶融塩を得ることができるからである。また、第一イミダゾリウム塩におけるハロゲンと、第二塩におけるハロゲンとは、同じであっても良く、異なっていても良いが、同じであることが好ましい。第二塩の製造方法としては、所望の第二塩を得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。例えば、市販の第二塩を用いることができる。
また、本発明における、第一イミダゾリウム塩および第二塩の割合は、所望の電子伝導性を有する常温溶融塩を得ることができる割合であれば特に限定されるものではない。中でも、第一イミダゾリウム塩を100mol部とした場合に、上記第二塩の割合は、100mol部以下であることが好ましく、80mol部以下であることがより好ましく、50mol部以下であることがさらに好ましい。第二塩の割合が大きすぎると、電子伝導性の低下が即座に起こり、当初から電子伝導性の低い常温溶融塩となる可能性があるからである。一方、上記第二塩の割合は、1mol部以上であることが好ましく、5mol部以上であることがより好ましく、10mol部以上であることがさらに好ましい。第二塩の割合が小さすぎると、第一イミダゾリウム塩単独の場合と同等の電子伝導性となり、電子伝導性が向上しない可能性があるからである。
また、本発明の常温溶融塩の電子伝導度(室温)は、第一イミダゾリウム塩および第二塩の種類や割合によって異なるものであるが、より高いことが好ましい。同様に、本発明の常温溶融塩のイオン伝導度(室温)も、第一イミダゾリウム塩および第二塩の種類や割合によって異なるものであるが、より高いことが好ましい。また、本発明の常温溶融塩は、通常の溶媒(水、有機溶媒)をさらに有するものであっても良く、有しないものであっても良い。
また、本発明の常温溶融塩の用途としては、特に限定されるものではないが、例えば、電気化学デバイスの電極に添加する電極用添加剤を挙げることができる。上記電気化学デバイスとしては、金属イオン電池、金属空気電池、燃料電池、太陽電池等の電池等を挙げることができる。また、本発明の常温溶融塩は、二次電池全般(Liイオン二次電池、NiH二次電池)に使用可能である。また、本発明の常温溶融塩は、チャージアップ防止剤としても有用である。
B.電極
次に、本発明の電極について説明する。本発明の電極は、上述した常温溶融塩を含有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上述した常温溶融塩を用いることにより、イオン伝導性のみならず、電子伝導性に優れた電極とすることができる。
図1は、本発明の電極の一例を示す概略断面図である。図1に示される電極10は、金属イオンの供給または受け取りが可能な活物質1と、常温溶融塩2とを含有するものである。なお、本発明に用いられる常温溶融塩については、上記「A.常温溶融塩」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、電極に含まれる常温溶融塩の含有量は、電極の種類によって大きく異なるものであり、特に限定されるものではない。
本発明の電極は、上述した常温溶融塩を有するものであれば特に限定されるものではないが、さらに、金属イオンの供給または受け取りが可能な活物質、電極での反応を促進する触媒、電子伝導性を有する導電性材料、イオン伝導性を有する電解質材料(例えば固体電解質材料)、および結着材からなる群から選択される少なくとも一つを含有していても良い。なお、本発明に用いられる常温溶融塩は、上述したように、イオン伝導性および電子伝導性を有するため、電解質材料および導電性材料の少なくとも一方の代わりに常温溶融塩を用いても良く、電解質材料および導電性材料に加えて常温溶融塩を用いても良い。さらに、本発明の電極は、通常、電気化学デバイス用の電極であり、中でも電池用の電極であることが好ましく、金属イオン電池、金属空気電池または燃料電池用の電極であることがより好ましい。また、上記金属イオン電池または上記金属空気電池は、一次電池であっても良く、二次電池であっても良い。
特に、本発明の電極は、金属イオンの供給または受け取りが可能な活物質をさらに含有することが好ましい。活物質の膨張または収縮により電子伝導パスが切断されることを防止できるからである。この効果について図2を用いて説明する。図2(a)に示すように、従来の電極は、活物質1と、電子伝導性を有する固体の導電性材料(例えばカーボン材料)3とを有する。活物質1自体は、通常、電子伝導性を有しないため、電極内の電子伝導パスを確保するために、固体の導電性材料3が用いられている。また、活物質1および固体の導電性材料3は、互いに点接触することにより、電子伝導パスを形成している。ここで、活物質1が金属イオンを受け取ることで膨張すると、膨張した活物質1同士の影響を受けることで、電子伝導パスが切断されてしまう場合がある。逆に、活物質1が金属イオンを供給することで収縮すると、活物質1の収縮の影響を受けることで、電子伝導パスが切断されてしまう場合がある。このように、活物質1が膨張する場合であっても、収縮する場合であっても、活物質1および固体の導電性材料3の間に形成された電子伝導パスは切断されやすくなる。
これに対して、図2(b)に示すように、本発明の電極は、活物質1と、電子伝導性に優れた常温溶融塩2とを有する。そのため、活物質1が金属イオンを受け取ることで膨張する場合であっても、液体である常温溶融塩2が柔軟に追従することで、電子伝導パスが切断されることはない。同様に、活物質1が金属イオンを供給することで収縮する場合であっても、液体である常温溶融塩2が柔軟に追従することで、電子伝導パスが切断されることはない。このように、常温溶融塩2が柔軟に追従することで、活物質1に体積変化が生じた場合であっても、電子伝導パスを維持することができる。さらに、常温溶融塩2は、イオン伝導性を有するものであることから、活物質1に体積変化が生じた場合であっても、イオン伝導パスも維持することができる。このように、電子伝導パスおよびイオン伝導パスの両方が維持されることになるから、電池抵抗の増大を抑制することができる。また、本発明においては、図2(b)に示すように、活物質1の全面を覆うように、常温溶融塩2を配置することができる。そのため、活物質1の表面を全て有効に活用できるため、界面抵抗を低減することができ、例えば高速充放電に適した電極とすることができる。特に、本発明の電極が二次電池用の電極である場合は、活物質の膨張および収縮が繰り返されることから、本発明の効果を充分に発揮できる。さらに、絶縁性活物質を用いた場合に、常温溶融塩が絶縁性活物質と常に接触するため、クーロン効率が向上するという利点もある。
また、上記活物質の形状は、特に限定されるものではないが、例えば、粉末状、薄膜状、多孔質状等を挙げることができる。活物質が粉末状である場合は、活物質の粒子間の空隙に、上述した常温溶融塩が存在することが好ましい。また、活物質が多孔質状である場合は、その多孔質の空隙に、上述した常温溶融塩が存在することが好ましい。電極に含まれる活物質の割合は、特に限定されるものではないが、より多いことが好ましく、例えば50重量%以上であることが好ましく、80重量%〜99重量%の範囲内であることがより好ましい。
活物質を含有する電極としては、例えば、金属イオン電池用の正極および負極、並びに、金属空気電池用の負極等を挙げることができる。なお、金属空気電池用の正極(空気極)は、空気(酸素)を正極活物質として用いるものであるため、通常、活物質を含有しない。また、本発明の電極が金属イオン電池用の正極である場合、このような正極としては、少なくとも正極活物質および常温溶融塩を含有し、さらに必要に応じて、導電性材料、電解質材料(例えば固体電解質材料)、および結着材の少なくとも一つを含有するものを挙げることができる。また、本発明の電極が金属イオン電池用または金属空気電池用の負極である場合、このような負極としては、少なくとも負極活物質および常温溶融塩を含有し、さらに必要に応じて、導電性材料、電解質材料(例えば固体電解質材料)、および結着材の少なくとも一つを含有するものを挙げることができる。
また、金属イオン電池および金属空気電池における金属イオンの種類は、特に限定されるものではないが、例えば、Liイオン、NaイオンおよびKイオン等のアルカリ金属イオン;MgイオンおよびCaイオン等のアルカリ土類金属イオン;Alイオン、Znイオン等の両性金属イオン;Feイオン等の遷移金属イオンを挙げることができる。中でも、本発明においては、上記金属イオンが、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンであることが好ましく、アルカリ金属イオンであることがより好ましく、Liイオンであることが特に好ましい。エネルギー密度の高い電池を得ることができるからである。
例えば、本発明の電極がリチウム二次電池用の正極である場合、用いられる活物質(正極活物質)としては、LiCoO、LiMnO、LiNiMn、LiVO、LiCrO、LiFePO、LiCoPO、LiNiO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等を挙げることができる。また、例えば、本発明の電極がリチウム二次電池用の負極である場合、用いられる活物質(負極活物質)としては、例えば金属活物質およびカーボン活物質を挙げることができる。金属活物質としては、例えばIn、Al、SiおよびSn等を挙げることができる。一方、カーボン活物質としては、例えばメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン等を挙げることができる。また、例えば、本発明の電極がリチウム空気電池用の負極である場合、用いられる活物質としては、リチウム単体、リチウム合金、リチウムを含む酸化物、リチウムを含む窒化物等を挙げることができる。リチウム合金としては、例えばリチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金等を挙げることができる。リチウムを含む酸化物としては、例えばリチウムチタン酸化物等を挙げることができる。リチウムを含む窒化物としては、例えばリチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物等を挙げることができる。
一方、本発明の電極は、上述した活物質を含有しないものであっても良い。活物質を含有しない電極としては、例えば、金属空気電池用の空気極を挙げることができる。金属空気電池用の空気極は、空気(酸素)を活物質として用いるものである。従来の空気極としては、例えば、電子伝導性を有する導電性材料と、触媒と、金属イオン伝導性を有する電解質材料とを有するものを挙げることができる。本発明においては、導電性材料および電解質材料の少なくとも一方の代わりに常温溶融塩を用いても良く、導電性材料および電解質材料に加えて常温溶融塩を用いても良い。なお、本発明における常温溶融塩は常温で液体状であるため、常温溶融塩の量によっては、空気極への酸素の取り込みが困難になる場合がある。そのような場合は、例えば酸素をバブリングにより供給することが好ましい。
また、上述した活物質を含有しない電極の他の例としては、燃料電池用の電極(アノード極およびカソード極)を挙げることができる。従来の燃料電池用の電極は、通常、電子伝導性を有する導電性材料と、プロトン伝導性を有する電解質材料と、触媒とを有する。本発明においては、導電性材料および電解質材料の少なくとも一方の代わりに常温溶融塩を用いても良く、導電性材料および電解質材料に加えて常温溶融塩を用いても良い。なお、本発明における常温溶融塩は常温で液体状であるため、常温溶融塩の量によっては、水素の取り込みが困難になる場合がある。そのような場合は、例えば水素をバブリングにより供給することが好ましい。
本発明の電極に用いられる導電性材料としては、例えば、カーボン材料等を挙げることができる。さらに、このカーボン材料は、多孔質構造を有するものであっても良く、多孔質構造を有しないものであっても良いが、本発明においては、多孔質構造を有するものであることが好ましい。比表面積が大きく、多くの反応場を提供することができるからである。多孔質構造を有するカーボン材料としては、具体的にはメソポーラスカーボン等を挙げることができる。一方、多孔質構造を有しないカーボン材料としては、具体的にはグラファイト、アセチレンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンファイバー等を挙げることができる。また、電極に含まれる導電性材料の含有量は、電極の種類によって大きく異なるものであり、特に限定されるものではない。
本発明の電極に用いられる電解質材料としては、例えば固体電解質材料およびポリマー電解質材料を挙げることができる。固体電解質材料としては、例えば、硫化物固体電解質材料および酸化物固体電解質材料を挙げることができる。Liイオン伝導性を有する硫化物固体電解質材料としては、例えば、LiS−P系のガラス状の硫化物固体電解質材料を挙げることができる。また、例えば、燃料電池に用いられるポリマー電解質材料としては、パーフルオロスルホン酸系ポリマー等を挙げることができる。また、電極に含まれる電解質材料の含有量は、電極の種類によって大きく異なるものであり、特に限定されるものではない。
本発明の電極に用いられる触媒としては、特に限定されるものではない。金属空気電池の空気極に用いられる触媒としては、MnO、CeO、TiO、Co、Fe等の無機セラミックス材料;コバルトフタロシアニン、鉄ポルフィリン等の有機錯体;およびこれらの複合材料を挙げることができる。また、例えば、燃料電池の電極に用いられる触媒としては、例えばPt等を挙げることができる。また、電極に含まれる触媒の含有量は、電極の種類によって大きく異なるものであり、特に限定されるものではない。
本発明の電極に用いられる結着材としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系結着材等を挙げることができる。また、SBR等のゴムを結着材として用いても良い。また、電極に含まれる結着材の含有量は、電極の種類によって大きく異なるものであり、特に限定されるものではない。また、本発明の電極の厚さについても、電極の種類によって大きく異なるものであり、特に限定されるものではない。
C.電池
次に、本発明の電池について説明する。本発明の電池は、第一電極と、第二電極と、上記第一電極および上記第二電極の間に形成された電解質層と、を有する電池であって、上記第一電極および上記第二電極の少なくとも一方が、上述した電極であり、上記電解質層は、上記電極に含まれる上記常温溶融塩を通過しないものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、上述した常温溶融塩を含有する電極を用いることにより、内部抵抗の小さい電池とすることができる。
図3は、本発明の電池の発電要素の一例を示す概略断面図である。図3に示される発電要素20は、活物質1aおよび常温溶融塩2を含有する第一電極11と、活物質1bおよび常温溶融塩2を含有する第二電極12と、第一電極11および第二電極12の間に形成され、常温溶融塩2を通過しない電解質層13とを有するものである。
以下、本発明の電池について構成ごとに説明する。
1.第一電極および第二電極
本発明においては、第一電極および第二電極の少なくとも一方が、上記「B.電極」に記載した電極である。このような電極については、上述した通りであるので、ここでの記載は省略する。
2.電解質層
次に、本発明における電解質層について説明する。本発明における電解質層は、上記第一電極および上記第二電極の間に形成され、内部短絡を防止するため、電極に含まれる常温溶融塩を通過しないものである。本発明における電解質層は、所定のイオン伝導性を有し、電極に含まれる常温溶融塩を通過しないものであれば特に限定されるものではないが、例えば、常温溶融塩を通過しない緻密性を有する固体電解質層、常温溶融塩を通過しない緻密性を有するポリマー電解質層、および、常温溶融塩と相溶しない電解液等を挙げることができ、中でも、常温溶融塩を通過しない緻密性を有する固体電解質層が好ましい。安全性の高い電池とすることができるからである。
上記固体電解質層は、少なくとも固体電解質材料を含有する層である。さらに、緻密性を向上させるために結着材を含有していても良い。結着材を添加して、シート状の固体電解質層を作製することにより、常温溶融塩が通過しない固体電解質層を得ることができる。なお、単に固体電解質材料を加圧成形することによっても、緻密性に優れた固体電解質層とすることができる。固体電解質層に用いられる固体電解質材料の種類は、所定のイオン伝導性を有するものであれば特に限定されるものではない。固体電解質材料としては、例えば、硫化物固体電解質材料および酸化物固体電解質材料を挙げることができる。Liイオン伝導性を有する硫化物固体電解質材料としては、例えば、LiS−P系のガラス状の硫化物固体電解質材料を挙げることができる。
上記ポリマー電解質層は、少なくともポリマー電解質材料を含有する層である。さらに、緻密性を向上させるために結着材を含有していても良い。ポリマー電解質層に用いられるポリマー電解質材料の種類は、所定のイオン伝導性を有するものであれば特に限定されるものではない。例えば、燃料電池のポリマー電解質層に用いられるポリマー電解質材料としては、パーフルオロスルホン酸系ポリマー等を挙げることができる。
上記電解液は、常温溶融塩と相溶しないものであれば特に限定されるものではなく、一般的な電解液を用いることができる。また、電解液は、通常、金属塩および溶媒を含有するものである。リチウム塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClO、LiAsF等の無機リチウム塩、およびLiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiC(CFSO等の有機リチウム塩等を挙げることができる。一方、溶媒は、塩の種類に応じて水または非水溶媒を選択する。非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ブチレンカーボネート(BC)、およびこれらの任意の混合物を挙げることができる。また、上記電解液は、セパレータに含浸させた状態で用いても良い。
3.その他の構成
本発明の電池は、上述した第一電極、第二電極および電解質層の他に、第一電極の集電を行う集電体、第二電極の集電を行う集電体、電池ケースおよびセパレータ等を有していても良い。集電体の材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、銅、ステンレス、ニッケル、カーボン等を挙げることができる。また、電池ケースの形状としては、特に限定されるものではないが、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型等を挙げることができる。また、本発明の電池の種類は、特に限定されるものではなく、上記「A.常温溶融塩」に記載した内容と同様である。
D.チャージアップ防止剤
次に、本発明のチャージアップ防止剤について説明する。本発明のチャージアップ防止剤は、上述した常温溶融塩を含有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上述した常温溶融塩を含有することから、優れた電子伝導性を有するチャージアップ防止剤とすることができる。そのため、チャージアップ防止効果が高く、例えば長時間の連続測定でも、測定対象に電荷が溜まることを防止でき、チャージアップの発生を防止できる。また、本発明のチャージアップ防止剤は、通常、液状であることから、任意の形状をとることができ、チャージアップの発生を防止する接地が容易であるという利点を有する。さらに、本発明に用いられる常温溶融塩は、不揮発性が高いため、大気暴露が困難な測定対象を測定する際に有用なチャージアップ防止剤となる。同様に、本発明に用いられる常温溶融塩は、不揮発性が高いため、水分を保持した測定対象の水分を常温溶融塩で置換することで、水分を保持していた時と同じ状態で測定を行うことができる。
本発明のチャージアップ防止剤は、少なくとも上記「A.常温溶融塩」に記載された常温溶融塩を含有するものである。さらに、本発明のチャージアップ防止剤は、必要に応じて、常温溶融塩を希釈する希釈溶媒を含有するものであっても良い。希釈溶媒を用いることで、例えば、微細構造を有する測定対象に対して、チャージアップ防止剤を均一に含浸させることができるからである。上記希釈溶媒としては、上記常温溶融塩を希釈可能なものであれば特に限定されるものではなく、有機溶媒であっても良く、無機溶媒であっても良い。上記希釈溶媒としては、例えばアルコール、ベンゼン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ペンタンおよびヘキサン等を挙げることができる。
また、本発明のチャージアップ防止剤は、真空中において、実質的に揮発しない性質を有することが好ましい。真空を形成する必要がある測定方法において有用なチャージアップ防止剤とすることができるからである。なお、「実質的に揮発しない性質」とは、真空中において、測定に支障がないような不揮発性を有するこという。
本発明のチャージアップ防止剤の用途としては、測定対象の帯電を防止できる用途であれば特に限定されるものではないが、具体的には、電子顕微鏡による測定に用いられるもの、X線光電子分光(XPS)による測定に用いられるもの等を挙げることができる。中でも、本発明のチャージアップ防止剤は、電子顕微鏡による測定に用いられるものであることが好ましい。電子顕微鏡の種類は、チャージアップが発生するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)および透過型電子顕微鏡(TEM)等を挙げることができる。
E.試料の観察方法
次に、本発明の試料の観察方法について説明する。本発明の試料の観察方法は、測定対象と、上記測定対象のチャージアップを防止するチャージアップ防止剤とを有する試料を電子顕微鏡により観察する試料の観察方法であって、上記チャージアップ防止剤が、上述したものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、上述したチャージアップ防止剤を用いることで、効率良くチャージアップの発生を防止することができる。特に長時間の連続測定において、測定対象に電荷が溜まることを防止でき、チャージアップの発生を防止できる。また、従来、測定対象に電子伝導性を付与するために、カーボン、アルミニウム、白金等を蒸着し、チャージアップを防止していたが、本発明によれば、このような蒸着処理を行うことなく、容易にチャージアップを防止できるという利点を有する。
本発明に用いられる試料は、通常、測定対象と、チャージアップ防止剤とを有する。測定対象は、通常、電子伝導性が低い部材であり、具体的には絶縁性部材である。また、本発明に用いられる測定対象は、大気暴露が困難なものであることが好ましい。チャージアップ防止剤の不揮発性が高いため、このような測定対象を用いた場合であっても、大気雰囲気で測定を行うことができる。大気暴露が困難な測定対象とは、大気成分(例えば水)と反応し、変質する測定対象をいう。また、本発明に用いられる測定対象は、電池に用いられる部材であることが好ましい。電池に用いられる部材の一例としては、正極活物質、負極活物質および固体電解質材料の少なくとも一つを含有するものを挙げることができる。電池に用いられる部材の他の例としては、正極活物質層、固体電解質層および負極活物質層の少なくとも一つを含有する部材を挙げることができる。中でも、本発明においては、測定対象が固体電解質層を少なくとも有する部材であることが好ましく、その固体電解質層が、硫化物固体電解質材料を含有するものであることが好ましい。硫化物固体電解質材料は、大気中の水分と反応し、硫化水素が発生する場合があるからである。
また、本発明に用いられるチャージアップ防止剤については、上記「D.チャージアップ防止剤」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、チャージアップ防止剤は、測定対象のチャージアップを防止するものであり、測定対象の少なくとも一部に接していれば良く、測定対象の多くの面積に接触していることがより好ましい。チャージアップを効率良く防止することができるからである。
次に、本発明における試料の作製方法について説明する。本発明においては、上述した試料を得ることができれば、任意の作製方法を用いることができる。基本的には、測定対象に、チャージアップ防止剤を添加すれば、所望の試料を得ることができる。また、測定対象に、チャージアップ防止剤を塗布しまたは含浸させても良く、測定対象を、チャージアップ防止剤に浸漬させても良い。また、チャージアップ防止剤が上述した希釈溶媒を含有する場合、測定対象に、チャージアップ防止剤を添加し、その後、希釈溶媒を除去することが好ましい。また、水分を保持した測定対象を用いる場合は、測定対象に、チャージアップ防止剤を添加することで測定対象に含まれる水分を常温溶融塩で置換し、その後、水分を除去することが好ましい。
また、本発明に用いられる電子顕微鏡の種類は、チャージアップが発生するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)および透過型電子顕微鏡(TEM)等を挙げることができる。
F.電極
次に、本発明の電極について説明する。本発明の電極は、液状の電子・イオン伝導体と、金属イオンの供給または受け取りが可能な活物質とを含有することを特徴とするものである。
本発明によれば、液状の電子・イオン伝導体を、導電助剤(導電性材料)として用いることにより、活物質の膨張または収縮により電子伝導パスが切断されることを防止でき、サイクル特性の向上を図ることができる。従来、液状の電子・イオン伝導体を、導電助剤として用いることについては、知られていなかった。これに対して、本発明においては、液状の電子・イオン伝導体を導電助剤として用いるという新規の構成を採用することにより、活物質の膨張または収縮により電子伝導パスが切断されることを防止できるのである。なお、この効果については、上記の図2に記載した内容と同様である。
本発明における、液状の電子・イオン伝導体は、電極の使用温度域において、液状であるものである。本発明の電極を電池に用いる場合には、電池の使用温度域において、通常、液状である。電池の使用温度域は、電池の種類によって異なるものであるが、例えば−30℃〜150℃の範囲内であることが好ましい。
また、液状の電子・イオン伝導体は、常温溶融塩であることが好ましい。不揮発性および耐電圧性に優れているからである。常温溶融塩としては、所望の電子伝導性およびイオン伝導性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、上記「A.常温溶融塩」に記載したものを挙げることができる。
また、液状の電子・イオン伝導体の電流密度は、例えば、0.5×10−5A/cm以上であることが好ましく、1.0×10−5A/cm以上であることがより好ましく、1.0×10−4A/cm以上であることがさらに好ましい。また、液状の電子・イオン伝導体のイオン伝導度(室温)は、例えば、1×10−6S/cm以上であることが好ましく、1×10−5S/cm以上であることがより好ましく、1×10−4S/cm以上であることがさらに好ましい。
また、本発明における活物質については、上記「B.電極」に記載した内容と同様である。本発明の電極は、さらに、電極での反応を促進する触媒、電子伝導性を有する導電性材料、イオン伝導性を有する電解質材料(例えば固体電解質材料)、および結着材からなる群から選択される少なくとも一つを含有していても良い。これらの材料および電極の用途等についても、上記「B.電極」に記載した内容と同様である。また、本発明においては、上述した電極を有する電池を提供することもできる。電池については、上記「C.電池」に記載した内容と同様である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
常温で固体であるEMImClおよびFeClをEMImCl:FeCl=1:1(モル比)となるように秤量し、Ar雰囲気下で両者を混合し、均一に融解させることにより、常温溶融塩であるEMImFeCl(融点18℃)を得た。次に、常温で固体であるEMImClと、得られたEMImFeClとをEMImCl:EMImFeCl=2:10(モル比)となるように秤量し、Ar雰囲気下で両者を混合し、均一に融解させることにより、常温溶融塩(10EMImFeCl+2EMImCl)を得た。
[実施例2]
EMImClと、EMImFeClとの割合を、EMImCl:EMImFeCl=5:10(モル比)と変更したこと以外は、実施例1と同様にして常温溶融塩(10EMImFeCl+5EMImCl)を得た。
[実施例3]
EMImClと、EMImFeClとの割合を、EMImCl:EMImFeCl=10:10(モル比)と変更したこと以外は、実施例1と同様にして常温溶融塩(10EMImFeCl+10EMImCl)を得た。
[比較例1]
実施例1で作製したEMImFeClを比較用サンプルとした。
[比較例2]
0.01MのNaCl水溶液を比較用サンプルとした。
[評価1]
実施例1〜3および比較例1、2で得られたサンプルの電子伝導性を評価した。具体的には、サンプルに、φ1.5mmのNi電極を二本浸し、0.1Vで定電位測定を行った。その結果を図4に示す。図4に示されるように、実施例1〜3では、比較例1、2(特に比較例1)に比べて、電子伝導性(電流密度)が飛躍的に向上することが確認された。なお、実施例3では、途中で電子伝導性の低下が見られたが、実施例1、2では、少なくとも1時間までは、ほぼ一定の電子伝導性を示した。以上のことから、本発明の常温溶融塩が優れた電子伝導性を有することが確認された。
[比較例3]
PP13TFSA(N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビストリフルオロメタンスルフォニルアミド)を比較用サンプルとした。
[評価2]
実施例1〜3および比較例1〜3で得られたサンプルの電子伝導性を評価した。具体的には、サンプルに、φ1.5mmのNi電極を二本浸し、0.1Vで定電位測定を行った。その結果を図5に示す。なお、図5は図4よりも測定時間を長くしている。図5に示されるように、実施例3では、一度電子伝導性が低下するものの、その後、電子伝導性が回復することが確認された。同様に、実施例2でも、一度電子伝導性が低下するものの、その後、電子伝導性が回復することが確認された。一方、実施例1では、電子伝導性の低下は確認されなかった。また、比較例3では、常温溶融塩であるPP13TFSAの電子伝導性が低いことが確認された。
[実施例4]
EMImClと、金属塩化物であるCrClとを、EMImCl:CrCl=12:10(モル比)となるように秤量し、Ar雰囲気下で両者を混合し、均一に融解させることにより、常温溶融塩(10EMImCrCl+2EMImCl)を得た。
[実施例5]
EMImClと、金属塩化物であるVClとを、EMImCl:VCl=12:10(モル比)となるように秤量し、Ar雰囲気下で両者を混合し、均一に融解させることにより、常温溶融塩(10EMImVCl+2EMImCl)を得た。
[実施例6]
金属塩化物であるFeClおよびLiClを、FeCl:LiCl=10:0.2(モル比)となるように秤量し、FeClと同重量のエタノール中で均一に撹拌させた。その後、FeClと同重量のEMImClを、上記エタノール溶液に添加し、60℃でエタノールを除去し、常温溶融塩(10EMImFeCl+0.2LiCl)を得た。
[評価3]
実施例4〜6および比較例3で得られたサンプルの電子伝導性を評価した。具体的には、サンプルに、φ1.5mmのNi電極を二本浸し、0.1Vで定電位測定を行った。その結果を図6に示す。図6に示されるように、実施例4〜6では、比較例3に比べて、電子伝導性(電流密度)が向上することが確認された。
[実施例7]
常温で固体であるEMImBrおよびFeBrを、EMImBr:FeBr=12:10(モル比)となるように秤量し、Ar雰囲気下で両者を混合し、均一に融解させることにより、常温溶融塩(10EMImFeBr+2EMImBr)を得た。
[評価4]
実施例1、実施例7および比較例2で得られたサンプルの電子伝導性を評価した。具体的には、サンプルに、φ1.5mmのNi電極を二本浸し、0.1Vで定電位測定を行った。その結果を図7に示す。図7に示されるように、実施例7では、実施例1および比較例2に比べて、電子伝導性(電流密度)が向上することが確認された。
1 … 活物質
2 … 常温溶融塩
3 … 導電性材料
10 … 電極
11 … 第一電極
12 … 第二電極
13 … 電解質層
20 … 発電要素

Claims (17)

  1. 下記一般式(1)で表されるカチオン部、およびMX(Mは遷移金属、Xはハロゲン)であるアニオン部を有する第一イミダゾリウム塩と、
    下記一般式(2)で表されるカチオン部またはアルカリ金属であるカチオン部、およびハロゲンであるアニオン部を有する第二塩と、を含有することを特徴とする常温溶融塩。
    Figure 0005246348
    (一般式(1)において、RおよびRは、それぞれ、炭素数1〜10のアルキル基であり、一般式(2)において、R およびR は、それぞれ、炭素数1〜10のアルキル基である。
  2. 前記Mが、Fe、CrおよびVからなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の常温溶融塩。
  3. 前記Rがエチル基であり、前記Rがメチル基であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の常温溶融塩。
  4. 前記Rがエチル基であり、前記Rがメチル基であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の常温溶融塩。
  5. 前記Mが、Feであることを特徴とする請求項4に記載の常温溶融塩。
  6. 前記アルカリ金属が、Liであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の常温溶融塩。
  7. 前記第一イミダゾリウム塩の前記ハロゲン、および、前記第二塩の前記ハロゲンが、BrまたはClであることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の常温溶融塩。
  8. 前記第一イミダゾリウム塩を100mol部とした場合に、前記第二塩を100mol部以下の割合で含有することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の常温溶融塩。
  9. 前記第一イミダゾリウム塩を100mol部とした場合に、前記第二塩を1mol部以上の割合で含有することを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載の常温溶融塩。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれかの請求項に記載の常温溶融塩を含有することを特徴とする電極。
  11. 金属イオンの供給または受け取りが可能な活物質をさらに含有することを特徴とする請求項10に記載の電極。
  12. 第一電極と、第二電極と、前記第一電極および前記第二電極の間に形成された電解質層と、を有する電池であって、
    前記第一電極および前記第二電極の少なくとも一方が、請求項10または請求項11に記載の電極であり、
    前記電解質層は、前記電極に含まれる前記常温溶融塩を通過しないものであることを特徴とする電池。
  13. 前記電解質層が、前記常温溶融塩を通過しない緻密性を有する固体電解質層であることを特徴とする請求項12に記載の電池。
  14. 請求項1から請求項9までのいずれかの請求項に記載の常温溶融塩を含有することを特徴とするチャージアップ防止剤。
  15. 電子顕微鏡による測定に用いられるものであることを特徴とする請求項14に記載のチャージアップ防止剤。
  16. 測定対象と、前記測定対象のチャージアップを防止するチャージアップ防止剤とを有する試料を電子顕微鏡により観察する試料の観察方法であって、
    前記チャージアップ防止剤が、請求項14に記載のチャージアップ防止剤であることを特徴とする試料の観察方法。
  17. 前記測定対象が、電池に用いられる部材であることを特徴とする請求項16に記載の試料の観察方法。
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