JP5245250B2 - 便器洗浄水タンク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、浮力の発揮状態と喪失状態とに切替可能なフロート部材を有した排水量調整可能な便器洗浄水タンク装置に関する。
従来、便器に使用する洗浄水タンク中には洗浄水に没した状態で排水弁を開弁状態に維持するための浮力を発揮するフロート部材が収納されている。
図9は、かかる従来の便器洗浄水タンク装置200の一例を示す断面図である。図9に示すように、従来の便器洗浄水タンク装置200は、便器の洗浄水を貯留する洗浄水タンク110と、洗浄水タンク110の底部に設けられた排水口125を開閉作動する排水弁124と、排水弁124の下面に中空膨出部として一体形成されたフロート127とを有している。
しかも、排水弁124の基端は、排水口125に連通してL字状に立設されたオーバーフロー管126の下端部に枢着して排水弁124を上下回動自在に構成し、排水口125の開閉を行う。
従って、従来の便器洗浄水タンク装置200においては、外部操作により排水弁124を上方に回動して開弁状態とすると排水口125は開放した状態となる。同時に、フロート127は洗浄水に没した状態となっているため排水弁124はそのまま開弁状態の姿勢を維持するための浮力を発揮している。そして、洗浄水タンク110内の洗浄水は、排水口125から便器へと排出される。
この排水によってタンク内の水位が低下しても、フロート127は水面上に露出するまでは、洗浄水中に没した状態で浮力を発揮し、フロート127と一体の排水弁124は、開弁状態を維持して排水口125からは継続して洗浄水の排出が行われる。一方、水位の低下にともなってフロート127が水面上に露出すると、排水弁124は、フロート127の浮力が小さくなるに従い、下方に回動していき、ついに水位が所定位置まで下降してしまうと、排水口125を閉じた閉弁状態となる。この間に、満水時の水位FWLは、死水時の水位DWLまで降下し、水位FWLから水位DWLに至る量の洗浄水が排水口125から便器へ向けて排水される。
このように、従来の便器洗浄水タンク装置200においては、外部操作により一旦排水弁124が開弁されると、洗浄水に没した状態のフロート127が浮力を発揮して排水弁124を開弁状態に維持していた。
ところで、便器洗浄水タンクから便器への洗浄水の排水量は、使用する便器の種類や便器ボールの容量によって異なり、便器の種類が多種多様化している今日では、洗浄時の節水のために便器の種類に応じて便器洗浄水タンクからの排水量を調整する技術が必要となっている。
この種の排水量調整可能な便器洗浄水タンク装置として、特許文献1、2に示すように、フロートの浮力の大きさや便器洗浄水タンクにおけるフロートの高さ位置を調整することにより、排水弁が排水口を閉める閉弁タイミングを調整して便器洗浄水タンクからの排水量を調整するものがよく知られている。
特許文献1に記載の便器洗浄水タンク装置は、排水弁と、この排水弁に一体的に形成された中空状のフロートとを有し、このフロートの下部に、洗浄水が流入するための孔径の異なる複数の孔を設け、この孔を適宜選択し得るように構成して、当該孔に応じてフロート内へ流入する洗浄水の流入量を変化させてフロートの浮力の大きさを調整し、その結果、排水弁の閉弁タイミングを調整するようにしたものである。
また、特許文献2の便器洗浄水タンク装置は、平板状の排水弁と、排水弁を引き上げる引き上げ部材と、引き上げ部材の中途部に取付けたフロートとを有したものであり、引き上げ部材の伸延方向に沿って、フロートの取付け位置を調整することにより、洗浄水中に没したフロートの高さ位置を調整し得るように構成している。フロートの高さ位置を高く調整すれば、洗浄水の排出によりフロートが比較的早い段階で水面上に露出して浮力が減少し、排水弁の閉弁タイミングが早くなり排水量は少なくなる。一方、フロートの高さ位置を低く調整すれば、フロート位置が高い場合に比べて洗浄水中に没しフロートの浮力の作用時間が長くなるため、排水弁の閉弁タイミングも遅くなり排水量は多くなる。かかる調整により排水弁の閉弁タイミングを調整するようにしている。
特表平9−503837号公報 実用新案登録第3088526号公報
しかしながら、特許文献1に記載の便器洗浄水タンク装置は、フロートの下部に設けられた孔の孔径によって、フロート内へ流入する洗浄水の流入量を調整しているため、当該孔に関して高い寸法精度が必要となる。従って、孔径に寸法誤差が存在する可能性が高く、フロート内へ流入する洗浄水の流入量にバラツキを生じ、結果的に浮力の変化にもバラツキを生じることになり、このような不正確なフロートの浮力では、排水弁の閉弁タイミングを正確に調整することができず、その結果、排水量の正確な調整をすることができなかった。
また、特許文献2に記載の便器洗浄水タンク装置は、フロートの高さ位置を調整する際に、所望の排水量に適したフロートの高さ位置を正確に対応させるのが困難であり、フロートの高さ位置にバラツキが生じることがあり、排水弁の閉弁タイミングを正確に調整することができず、その結果、排水量を正確に調整することができなかった。しかも、最適なフロート位置の目安を得るために、例えば、排水弁とフロートとの間に所定の長さに形成したスリーブ等のスペーサーを複数介設するとしても、スペーサーの種類を多く揃えてその間の微妙な距離を調整する必要が生じ、その分部品点数が増大するという問題もあった。更には、フロートの高さ位置を調整するためには、フロートの付け替え作業が必要となり、調整作業も煩雑となる問題もあった。
そこで、本発明は、複数個のフロートのうちの特定のフロートに、浮力の発揮状態と喪失状態との切換えが可能な浮力切替機構を設けることにより、排水弁の閉弁タイミングを正確に調整して排水量を正確に調整すると共に、その調整作業も簡便である便器洗浄水タンク装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、便器へ供給するための洗浄水を貯留する洗浄水タンクと、前記洗浄水タンクの底部に配設され、前記洗浄水を前記便器へ向けて排水する排水口と、前記排水口を開閉する排水弁と、前記洗浄水に没した状態で前記排水弁を開弁状態に維持するための浮力を発揮するフロート部材とを有する便器洗浄水タンク装置において、前記フロート部材は、第1フロートと、前記第1フロートの下方に位置する第2フロートとを有し、前記第2フロートは、前記排水弁を開状態に維持するための浮力を発揮した浮力発揮状態と、前記排水弁を開状態に維持するための浮力を喪失した浮力喪失状態とに切替可能な浮力切替機構と、前記第2フロートの内外を連通する透孔とを有すると共に、前記排水弁の下面に中空膨出部として一体形成されており、前記浮力切替機構は、前記第2フロートの周壁に穿設された浮力切替用孔と、前記浮力切替用孔の開放と閉塞とを選択的に切替える閉塞部材とを有し、前記透孔は、前記排水弁が傾斜した開弁状態において前記洗浄水タンクの底部に対して略斜め下方を向く位置に設けられていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記排水弁に接続され、前記排水弁を引上げる引上げ部材を有し、前記第1フロートは、前記引上げ部材の中途部に固定可能な構成としたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記閉塞部材は、前記浮力切替用孔に着脱自在に装着され、前記閉塞部材を前記浮力切替用孔に装着して前記洗浄水の前記第2フロート内への流入を阻止することにより、前記第2フロートを浮力発揮状態とし、前記閉塞部材を前記浮力切替用孔から離脱して前記洗浄水の前記第2フロート内への流入を許容することにより、前記第2フロートを浮力喪失状態とする。
請求項4記載の発明は、前記第2フロートは、前記閉塞部材を保持するための保持孔を有し、前記閉塞部材は、前記保持孔に嵌合する嵌合ブッシュに連結されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記透孔は、前記嵌合ブッシュ有するものであることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記第2フロートは、前記浮力切替用孔から離脱した前記閉塞部材を保管するための保管孔を、前記浮力切替用孔及び前記保持孔とは別途有することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、洗浄水に没した状態で排水弁を開弁状態に維持するための浮力を発揮するフロート部材を備え、第1フロートの下方に位置する第2フロートを浮力発揮状態と浮力喪失状態とに切替可能とすることにより、フロートの付け替え作業を必要とすることなく排水弁の閉弁タイミングを正確に調整して排水量を正確に調整することができると共に、その調整作業が簡便であるという効果がある。また、第2フロートは、排水弁の下面に中空膨出部として一体形成されていることにより、第2フロートと排水弁とを別部品として製造する必要がなくなり、部品点数を削減し生産性及び施工性を高めることができる効果がある。また、透孔が、排水弁が傾斜した開弁状態において洗浄水タンクの底部に対して略斜め下方を向く位置に設けられていることにより、排水弁の開弁状態において、透孔及び浮力切替用孔から洗浄水が流入しにくくなり、第2フロートの浮力が発揮される状態となる。
請求項3の発明によれば、第1フロートの下方に位置する第2フロートを、閉塞部材の浮力切替用孔への着脱という容易かつ簡便な方法で浮力発揮状態と浮力喪失状態とに切替可能とすることにより、その切替作業を非常に簡便にすることができる効果がある。
請求項4の発明によれば、閉塞部材は、保持孔に嵌合する嵌合ブッシュに連結されていることにより、浮力切替用孔から離脱した閉塞部材を第2フロートに支持しておくことができるので、閉塞部材の着脱時の持ち運びを不要とすることができる効果がある。
請求項5の発明によれば、嵌合ブッシュは、保持孔に嵌合した状態で第2フロートの内外を連通する透孔を有することにより、第2フロートを浮力喪失状態とする場合には、保持孔に嵌合ブッシュを嵌着すると、洗浄水を浮力切替用孔及び嵌合ブッシュの透孔の双方から第2フロート内へ流入させて第2フロートの浮力を迅速に減少させることができる効果がある。
請求項6の発明よれば、第2フロートは、浮力切替用孔から離脱した閉塞部材を保管するための保管孔を、浮力切替用孔及び保持孔とは別途有することにより、浮力切替用孔から離脱した閉塞部材を保管孔により第2フロートに支持し、かつ、保管しておくことができるので、閉塞部材の紛失を防止することができる効果がある。
以下に、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の便器洗浄水タンク装置の排水前の状態を示す断面正面図、図2は図1に示した便器洗浄水タンク装置の排水時における断面正面図である。
図1に示すように、本発明の便器洗浄水タンク装置100は、便器(図示せず)に装着されて、この便器の種類に応じて洗浄水タンクからの排水量を調整するものであり、例えば、排水量を小水量(例えば、6L)と大水量(例えば、8L)とに切り替え調整が行えるものである。この便器洗浄水タンク装置100は、便器へ供給するための洗浄水を貯留する洗浄水タンク10と、洗浄水タンク10内に水を供給する給水装置20と、洗浄水タンク10内に蓄えられた水を便器に向けて排出する排水装置30とを有している。
洗浄水タンク10は、略扁平箱型に形成しており、給水源(図示せず)から供給された水を貯留すると共に、この洗浄水を便器本体へ向けて排水するためのものである。なお、図1及び図2において、FWLは洗浄水タンク10の満水時の水位を示し、DWL1は大水量洗浄時における死水時の水位を示し、DWL2は小水量洗浄時における死水時の水位を示している。ここで、死水時の水位とは、洗浄水タンク10内の洗浄水が排出されて洗浄水タンク10の水位が、満水時の水位から最も下がった状態となったときの水位を言う。
また、同洗浄水タンク10の底部10aの中央には、排水口36を設けており、同排水口36の内周面には、排水ガイド筒36aを嵌着してタンク内部に突出させて洗浄水タンク10内の洗浄水の排水案内をすると共に、排水ガイド筒36aの開口上端面36bは、後述する排水弁34の開閉作用を受ける排水口弁座の機能を果す。
給水装置20は、洗浄水タンク10内の左側方に立設され、下端を給水源と接続した給水管21と、洗浄水タンク10へ向けた吐水・止水を切替えるべく給水管21の上端に設けた給水バルブ22と、洗浄水タンク10内の水位の変動に応じた上下動によって給水バルブ22の吐水・止水の切替え作動を行うフロート部23とを有している。
次に、排水装置30について説明する。排水装置30は、図1及び図2に示すように、洗浄水タンク10の側壁に設けられた操作レバー装置31と、一端を操作レバー装置31に連結し、他端を洗浄水タンク10内に略水平に伸延し、操作レバー装置31の操作により回転するように構成した回転軸32と、回転軸32の他端から垂下した玉鎖33と、玉鎖33の下端に連結した排水弁34と、排水弁34の上方に所定距離を保持して玉鎖33に取付けられた第1フロート35とよりなり、操作レバー装置31のレバー操作によって回転軸32を回転作動させて玉鎖33を介して回転軸32に連結された排水弁34を開弁作動するように構成されている。
35aは、第1フロート35を玉鎖33に固定するための係止部材としての止輪35aであり、中央に透孔を設け透孔周縁の一部を切欠して切欠部より玉鎖33を出し入れ可能とし止輪として機能するように構成している。35bは、玉鎖33を内部に挿通した状態で第1フロート35と排水弁34との間に介在させその間の間隔を一定に保つべくスペーサー機能を有したスリーブである。
また、洗浄水タンク10内には、玉鎖33に沿って横側方に、排水口36と連通した状態でL字状に立上げたオーバーフロー管37を配設しており、同洗浄水タンク10内に供給された過剰な洗浄水、すなわち満水時の水位FWLを超える分の洗浄水をオーバーフロー管37中に逃がして排水口36から便器へ排水すべく構成している。
操作レバー装置31は、洗浄水タンク10の側壁に所定の固定具を介して回転自在に支持されており、使用者の操作レバー31aの回転動作により排水弁34を開弁作動する。31bは操作レバー31aが元の位置に戻る際に抵抗力を発生させるダンパ機能を備えた操作レバー調整部である。
玉鎖33の下端に連結した排水弁34は、合成樹脂等の弾性素材で円盤状に形成した弁体51と、その周縁に延設した外縁シール部51aとよりなる(図3参照)。しかも排水弁34の側方には弁支持アーム52が横方向に突設されており、同弁支持アーム52の基端は排水口36と連通したL字状のオーバーフロー管37の周壁に枢着されている。従って、排水弁34は、操作レバー31aの操作による玉鎖33の緊張、弛緩作用によって弁支持アーム52を介して回動しながら排水口36の開口、閉塞作動を行う。37aは、オーバーフロー管37の周壁に突出形成された枢軸、52aは、この枢軸37aに枢着される弁支持アーム52の基端の枢着用孔を示す。
かかる排水弁34は、第1フロート35の下方に位置しており、排水弁34の下面には中空膨出部を有した椀状の第2フロート41が一体形成されている。すなわち、第2フロート41は、円盤状の排水弁34の下面に椀型形状に突出して形成されており、従って、排水弁34を閉弁した状態、すなわち、排水弁34を排水口36の排水ガイド筒36a上端面に密着閉弁させた状態では、椀型の第2フロート41は、排水ガイド筒36a中に収容されて浮力を発揮しない状態となり、当然に第2フロート41中空膨出部には洗浄水が流入していない中空状態となっている。
この第2フロート41は、操作レバー装置31の操作によって排水弁34を開弁操作した場合には洗浄水タンク10内の洗浄水中に没した状態となり、排水弁34を開弁状態に維持すべく浮力を発揮するが、洗浄水の排水量を調整するために浮力喪失状態とする必要が生じた場合には、第2フロート41の浮力の発揮状態を喪失状態に、またその逆に適宜切替えることができるように構成されている。なお、図1及び図2において、第1フロート35内及び第2フロート41内の網掛け部分は、第1フロート35及び第2フロート41内に空気が満たされて浮力を担う状態となっていることを示している。
次に、第1フロート35について説明すると、同第1フロート35は玉鎖33に止輪35aで第2フロート41の上方に位置して取付けられており、この第1フロート35は、洗浄水中に没した状態で浮力を発揮し、この浮力は玉鎖33を介して排水弁34に作用する。この第1フロート35が排水弁34に対して作用する浮力は、洗浄水タンク10内の水位が満水時の水位FWLにあるときに、洗浄水がその水圧に基づいて排水弁34を加圧する力よりも小さくなるように設定されている。従って、満水時における排水弁34は、第1フロートの浮力が作用していても排水口36に対して閉弁状態を維持することになる。
一方、操作レバー装置31の操作により排水弁34を一旦、開弁状態(図2参照)としたときには、第1フロート35は第2フロート41の浮力に依存することなく単独でこの排水弁34の開弁状態を維持することができる浮力を発揮するように設定されている。
次に、図3〜図8を用いて、本発明の要部である排水弁34と一体形成された第2フロート41の具体的な構成について説明する。なお、図3は図1に示す排水弁34と一体の第2フロート41の拡大斜視図であって、第2フロート41の浮力発揮状態を示す図、図4は図3に示す排水弁34と一体の第2フロート41の拡大断正面図、図5は図3に示した第2フロート41の浮力喪失状態を示す拡大斜視図、図6は図5に示す排水弁34と一体の第2フロート41の拡大断正面図、図7は図5に示した浮力喪失状態の第2フロート41の動作を示す図であり、排水弁34の閉弁状態を示す断面正面図、図8は図5に示した浮力喪失状態の第2フロート41の動作を示す図であって、排水弁34の開弁状態を示す断面正面図である。
排水弁34及び第2フロート41は上述したように合成樹脂などの弾性部材を用いて一体に形成されており、このように構成することにより、排水弁34と第2フロート41とを別々の部品として製造する必要がなく、部品点数を削減した生産性及び組立、分解等の施工性を向上することができる。
ここでまず、第1フロート35とは別体として排水弁34に一体形成した第2フロート41の浮力の意義について説明する。すなわち、操作レバー装置31により排水弁34を開弁操作して排水を行っている状態において、洗浄水タンク10内の洗浄水中に第2フロート41が水没状態となっている場合には、排水弁34の開弁状態を維持するための浮力を発揮した浮力発揮状態としており、この状態の死水線は大水量用となる。他方、洗浄水タンク10からの洗浄水の排水量を小水量用に変更する場合には、第2フロート41を排水弁34の開弁状態を維持するための浮力を喪失させるような浮力喪失状態に切替えてフロートの死水線を小水量用に変更する。この点、第1フロート35が、外力により排水弁34を開弁した場合、洗浄水中に没した状態で排水弁34の開弁状態維持のための浮力を常に発揮するように構成されているのと異なる。
既に述べたように、洗浄水タンク10内の洗浄水は、排水弁34の開弁状態で排水口36から便器に排水され、この排水による洗浄水タンク10内の水位低下に伴って、まず、第2フロート41より上方に位置する第1フロート35が水面上に露出して、浮力が減殺されて水位がこの第1フロート35の死水線に達すると、この死水線までの小水量が排出され、排水が停止する。他方、第1フロート35より下方に位置する第2フロート41が浮力発揮状態から水面上に露出すると、第2フロート41の浮力が減殺されて水位が第2フロート41の死水線に達し、この死水線までの大水量が排出され、排水が停止することとなる。
このように、第2フロート41が浮力発揮状態に切替えられた場合は、操作レバー装置31による排水弁34の開弁状態は、第1フロート35の浮力に加えて第2フロート41の浮力により維持される。この場合、排水による水位の低下に伴って第1フロート35が水面上に露出して浮力が減少しても、排水弁34の開弁状態は、第2フロート41の浮力により維持される。
他方、第2フロート41が浮力喪失状態に切替えられた場合、操作レバー装置31による排水弁34の開弁状態は、第1フロート35単独の浮力により維持される。この場合、上記した水位の低下に伴って第1フロート35が水面上に露出して浮力が減少し、第1フロート35の死水線まで水位が低下すると所望の排水が終了したことになり、排水弁34は閉弁状態へと移行する。
要するに、第2フロート41が浮力喪失状態にある場合は、第2フロート41の浮力発揮状態と比べて、死水線は高位置となり排水弁34の閉弁タイミングは早くなり、それだけ排水口36から排出される洗浄水の排水量は小さくなる。一方、第2フロート41が浮力発揮状態にある場合は、死水線は低位置となり第2フロート41が浮力喪失状態にある場合と比べて、排水弁34の閉弁タイミングは遅くなり、それだけ排水口36から排出される洗浄水の排水量は大きくなる。
次に、第2フロート41の浮力発揮状態と浮力喪失状態とを切替可能な具体的構成について詳説する。
第2フロート41は、図3及び図4に示すように、中空椀状とし、その上端開口部を排水弁34にて閉塞して一体形成としている。周壁41aには、浮力を切替えるための浮力切替用孔42を穿設し、同浮力切替用孔42には閉塞部材61を着脱自在に装着して、同浮力切替用孔42の開放と閉塞とを選択的に切替えることができるようにしている。また、第2フロート41の椀状の下端頂部には、保持孔43を穿設し、同保持孔43には、アーム62の一端と連結された嵌合ブッシュ63を嵌着しており、同アーム62の他端には、閉塞部材61を連結して、浮力切替用孔42から離脱して不使用状態となった閉塞部材61を別途設けた保管孔44に嵌着して保管することができるようにしている。
かかる浮力切替用孔42は、第2フロート41の周壁41aのやや上部側壁位置、すなわち、開口面が排水弁34の傾斜した開弁状態(図2参照)において洗浄水タンク10の底部10aから見て略斜め上方に位置するように穿設されている。すなわち、この浮力切替用孔42が穿設された位置は、同浮力切替用孔42を開孔状態とした、いわゆる第2フロート41の浮力喪失状態に切替操作した状態において、排水弁34の傾斜時に洗浄水が浮力切替用孔42から第2フロート41内に流入しやすい位置に設定している(図8参照)。
閉塞部材61は、有底円筒状に形成し、また、開口縁部と底部外周縁には、それぞれ環状の突縁を形成し、各突縁間に形成された円筒外壁面の溝部61aを浮力切替用孔42への嵌着溝としている。閉塞部材61を同浮力切替用孔42に嵌着或は離脱するに際しては、底部の下突縁を同浮力切替用孔42の弾性拡張を利用して内方へ押し込んで嵌着し、或は抜去するものであり、かかる閉塞部材61の装着の有無によって、第2フロート41の浮力発揮状態と浮力喪失状態の切替えが行われる。
保持孔43は、第2フロート41の頂部周壁に穿設されており、嵌合ブッシュ63を嵌合自在としている。嵌合ブッシュ63が嵌着した第2フロートの頂部位置は、排水弁34の開弁状態(図2参照)すなわち、排水弁34の傾斜状態で洗浄水タンク10の底部10aに対して略斜め下方を向く位置となるように設定されている。
嵌合ブッシュ63は、中央に透孔64を有した略リング状に形成されており、リング基端外周縁と、リング先端外周縁との間には、それぞれ環状の突縁が形成され、各突縁間の周面溝部63aは保持孔43に推し込みながら嵌着される。すなわち、この略リング状の嵌合ブッシュ63は、保持孔43の弾性拡張を利用して嵌着、離脱可能となっている。
透孔64は、嵌合ブッシュ63を第2フロート41の椀状の下面頂部に嵌着した場合、排水弁34の開弁状態(図2参照)、すなわち、排水弁34の傾斜状態において洗浄水タンク10の底部10aに対して略斜め下方を向く位置となる。従って、第2フロート41を浮力喪失状態とするとき、すなわち、浮力切替用孔42から閉塞部材61を離脱し同浮力切替用孔42を開孔したときは、排水弁34が傾斜した開弁状態において、洗浄水タンク10内の洗浄水は透孔64及び浮力切替用孔42から第2フロート41内に流入する。他方、第2フロート41を浮力発揮状態とするとき、すなわち、浮力切替用孔42に閉塞部材61を嵌着して、同浮力切替用孔42を閉塞したときは、排水弁34が傾斜した開弁状態において、洗浄水タンク10内の洗浄水は各孔64、42から第2フロート41内に流入しにくくなり、第2フロート41の浮力が発揮される状態となる。
また、第2フロート41の周壁41aであって浮力切替用孔42と略対向する位置、言い換えると、排水弁34の開弁状態(図2参照)、すなわち、傾斜状態で洗浄水タンク10の底部10a方向を向く位置には、閉塞部材61の保管孔44が穿設されている。この保管孔44は、図5及び図6に示すように、浮力切替用孔42と略同形状に形成しており、浮力切替用孔42から離脱した閉塞部材61を、アーム62を介して嵌合ブッシュ63を中心に回動変位させて保管孔44に嵌着保管するためのものである。
このように、浮力切替用孔42から離脱した閉塞部材61を保管孔44に保管することができるため、浮力切替用孔42から離脱した閉塞部材61を、アーム62を介して第2フロート41の周壁41aに支持し、かつ、保管しておくことができ、閉塞部材61の着脱作業時の紛失や別途の収納保管作業が不要となり、より施工性を向上することができる。
第2フロート41は、このように構成されているため、図3及び図4に示すように浮力切替用孔42に閉塞部材61を装着すれば、第2フロート41は浮力発揮状態となる。すなわち、浮力切替用孔42を閉塞部材61により閉塞すれば、操作レバー装置31で排水弁34を図1の閉弁状態から図2の開弁状態とした場合に、水没状態の第2フロート41の浮力切替用孔42には洗浄水が流入しにくくなり、第2フロート41は浮力発揮状態を維持する。
すなわち、この状態は、浮力切替用孔42が閉塞部材61により閉塞されている状態であるため、第2フロート41内の空気(図2に示す網掛け部分)は浮力切替用孔42から第2フロート41外へ排出されず、他方、透孔64及び保管孔44から第2フロート41内に流入する洗浄水の量は比較的に少量に抑えられ、第2フロート41の浮力は維持される。
このように、透孔64及び保管孔44は、上記した配設位置によって第2フロート41内に流入する洗浄水の量を比較的に少量に抑えることができるように構成されている。
これに対して、図5及び図6に示すように、閉塞部材61を浮力切替用孔42から離脱し、浮力切替用孔42を開放すると、第2フロート41は浮力喪失状態となる。すなわち、操作レバー装置31により排水弁34を図7の閉弁状態から図8の開弁状態とすれば、第2フロート41の浮力は減少し第2フロート41は浮力喪失状態となる。なお、この際、浮力切替用孔42から離脱した閉塞部材61は、嵌合ブッシュ63を中心にアーム62によって回動し浮力切替用孔42と略対向する位置の保管孔44に保管される。
すなわち、浮力切替用孔42が開放されれば、第2フロート41内の空気(図8に示す網掛け部分)は洗浄水の流入に伴って浮力切替用孔42から第2フロート41外へ俳出されるので、浮力切替用孔42及び透孔64を介して第2フロート41内に流入する洗浄水の量は比較的に多量となり、第2フロート41の浮力は減少する。
また、透孔64は、かかる第2フロート41内に流入する洗浄水量を補助して比較的に多量の洗浄水を流入させるために、浮力切替用孔42と異なる位置に別途に設けているものであり、第2フロート41を浮力喪失状態とする場合には、開放状態の浮力切替用孔42と透孔64の双方から洗浄水を流入させて第2フロート41の浮力を迅速に減少させることができる。
このように、第2フロート41は、浮力切替用孔42に対する閉塞部材61の着脱という容易でかつ簡便な方法で浮力発揮状態と浮力喪失状態とを切替可能に構成しており、従って、浮力切替用孔42及び閉塞部材61は、第2フロート41を浮力発揮状態と浮力喪失状態に切替可能とするための浮力切替機構として機能する。
次に、便器洗浄水タンク装置100の一連の排水動作について、洗浄水の排水量が、8Lである大水量洗浄時の排水動作と、6Lである小水量洗浄時の排水動作とに分けて説明する。なお、図2及び図8において、排水弁34の開弁状態における第1フロート35の高さ位置BL1及び第2フロート41の高さ位置BL2が示されている。ここで、高さ位置とは、洗浄水タンク10の底部10aを基準とした高さ位置を言う。
まず、大水量洗浄時の排水動作について説明する。大水量洗浄時には、第2フロート41を、浮力発揮状態とする。すなわち、浮力切替用孔42を閉塞部材61により閉塞する。
図1に示すように、洗浄水タンク10内に貯留している洗浄水の水位は満水時の水位FWLとなっており、便器洗浄水タンク装置100は、排水弁34を閉弁状態としている。この状態では、排水弁34は排水ガイド筒36aの上端面に密着しているため、排水弁34下方の第2フロート41は排水ガイド筒36a中に収納状態となっており、洗浄水中に没していないため浮力を生じていない。他方、第1フロート35は、洗浄水中に没した状態であるため浮力を生じている。しかし、この第1フロート35は、満水時の水位FWLにある洗浄水の水圧より小さい浮力しか排水弁34に作用しないため、排水弁34は、第1フロート35の浮力受けても閉弁状態を維持している。
この状態から、便器の洗浄をするために、操作レバー31aを回転させると、回転軸32の回転を介して玉鎖33が上方に引き上げられ、排水弁34は、枢軸37a,37aを中心として上方に回動して傾斜状態、すなわち、排水口36を開放した開弁状態となる。同時に、第2フロート41は、洗浄水中に没した状態となり排水弁34の開弁状態を維持するための浮力を発揮する。この状態では、浮力切替用孔42が閉塞部材61により閉塞されているため、洗浄水が浮力切替用孔42から第2フロート41内に流入することを阻止され浮力が生じている。
このように、排水弁34が開弁状態となり、排水口36から便器へ洗浄水が排水されると、洗浄水タンク10内の洗浄水の水位は、満水時の水位FWLから低下し始める。
その後、洗浄水タンク10内の洗浄水の水位が第1フロート35の高さ位置BL1に到達するまでの間は、第1フロート35及び第2フロート41の浮力により、排水弁34の開弁状態が維持される。
洗浄水の水位が第1フロート35の高さ位置BL1に到達し、第1フロート35の一部が水面から露出した状態となると、第1フロート35の浮力は急激に減少するが、第2フロート41が未だ浮力を有しているため、第2フロート41の浮力により、排水弁34の開弁状態が維持される。このように排水弁34の開弁状態が維持されるので、排水口36から便器への洗浄水の排水は継続して実行され、洗浄水の水位は継続して低下する。
洗浄水の水位が第2フロート41の高さ位置BL2に到達し、第2フロート41の一部が水面から露出した状態となると、第2フロート41の浮力は急激に減少して、排水口36の負圧吸引力により排水弁34は、枢軸37a,37aを中心として下方に回動して、排水口36を閉塞した閉弁状態となり、排水が停止する。
排水弁34が閉弁状態となることにより、排水口36から便器への洗浄水の排水が終了し、このときのタンク内の洗浄水の水位は、大水量洗浄時における死水時の水位DWL1となっている。すなわち、この時の排水量は、満水時の水位のFWLから、大水量用の死水時の水位DWL1までの間に貯留された洗浄水量となる。
次に、小水量洗浄時の排水動作について説明する。小水量洗浄時には、第2フロート41を、浮力喪失状態とする。すなわち、浮力切替用孔42を開放状態とする。
図7に示すように、便器洗浄水タンク装置100は、排水弁34を閉弁状態として洗浄水タンク10内に貯留した洗浄水の水位を満水時の水位FWLとしている。この状態では、排水弁34は、排水ガイド筒36aの上端面に密着し閉弁状態となっていると共に、その下方の第2フロート41は、排水ガイド筒36a中に収納されて洗浄水に没していないため一切の浮力を生じていない。その一方で、第1フロート35は、洗浄水中に没した状態で浮力を生じている。この第1フロート35は、満水時の水位FWLにある洗浄水の水圧によって排水弁34に加圧される略鉛直下方の力より小さい浮力しか有しないため、排水弁34は、第1フロート35の浮力が加えられても閉弁状態を維持している。
この状態から、便器の洗浄をするために、操作レバー31aを回転させると、回転軸32の回転を介して玉鎖33が上方に引き上げられ、これによって排水弁34は、枢軸37a,37aを中心として上方に回動して傾斜状態、すなわち、排水口36を開放した開弁状態となる。同時に、第2フロートは洗浄水中に没した状態となるが、すでに排水弁34の開弁状態を維持するだけの浮力は喪失しているため排水弁34に浮力を及ぼさない。その理由は、浮力切替用孔42が開放され洗浄水が第2フロート41内に流入するため第2フロート41の浮力が減少しているためである。しかし、第1フロート35は洗浄水中に没して浮力を発揮しているため排水弁34の開弁状態は維持されている。
そして、この排水弁34の開弁状態により、排水口36から便器への洗浄水の排水が継続され、洗浄水タンク10内の洗浄水の水位は、満水時の水位FWLから低下していく。
このように、洗浄水タンク10内の洗浄水の水位が第1フロート35の高さ位置BL1に到達するまでの間は、上記した第1フロート35の浮力により、排水弁34の開弁状態が維持されている。
洗浄水の水位が第1フロート35の高さ位置BL1に到達し、第1フロート35の一部が水面から露出した状態となると、第1フロート35の浮力は急激に減少する。しかも、第2フロート41は排水弁34の開弁状態を維持するための浮力を喪失しているので、排水弁34は、排水口36の負圧吸引力により枢軸37a,37aを中心として下方に回動し排水口36を閉塞した閉弁状態となる。
排水弁34が閉弁状態となることにより、排水口36から便器への洗浄水の排水が終了し、このときのタンク内の洗浄水の水位は、大水量洗浄時における死水時の水位DWL1よりも上方の小水量洗浄時における死水時の水位DWL2となっている。すなわち、この時の排水量は満水時の水位FWLから小水量用の死水時の水位DWL2までの間に貯留された洗浄水量となる。
このように、外力により一旦開弁した排水弁34の閉弁タイミングは、第2フロート41の浮力発揮状態と浮力喪失状態との切替えにより調整されることになり、その結果、洗浄水タンク10からの排水量が調整される。
すなわち、第2フロート41を浮力発揮状態とした場合は、第2フロート41を浮力喪失状態とした場合に比べて排水弁34の閉弁タイミングが遅くなり、排水弁34が開弁してから閉弁するまでの時間は長くなる。この長い時間内に、洗浄水タンク10内から多くの洗浄水が排水される。
他方、第2フロート41を浮力喪失状態とした場合は、第2フロート41を浮力発揮状態とした場合に比べて排水弁34の閉弁タイミングは早くなり、排水弁34が開弁してから閉弁するまでの時間は短くなる。この短い時間内に、洗浄水タンク10内からの洗浄水が排出され排水量は少なく調整される。
こうして、大水量洗浄時における死水時の水位DWL1と小水量洗浄時における死水時の水位DWL2との差分に相当する洗浄水の容量が、洗浄水タンク10からの排水量の調整分となり、大水量洗浄時における排水量は、この調整分だけ小水量時における排水量よりも大きくなる。
したがって、洗浄水に没した状態で排水弁34を開弁状態に維持するための浮力を発揮するフロート部材(例えば、第1フロート35及び第2フロート41)を備え、第1フロート35の下方に位置する第2フロート41を浮力発揮状態と浮力喪失状態とに切替可能とすることにより、フロートの付け替え作業を必要とすることなく排水弁の閉弁タイミングを正確に調整して便器の種類に応じた排水量を正確に調整すると共に、調整作業も簡便で施工性の高い便器洗浄水タンク装置を提供することができる。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、第1フロート35を玉鎖33の中途部に固定する一方、第2フロート41を排水弁34の下面に中空膨出部として一体成形される構成とすることもできるが、第2フロート41を排水弁34とは別途分離して構成し、この第2フロート41を、玉鎖33の中途部であって第1フロート35の下方位置に固定するようにしても良い。この場合、第2フロート41には、保管孔44を設けない。かかる構成により、浮力切替用孔42を閉塞部材61で閉塞すると共に、嵌合ブッシュ63の透孔64をも所定の蓋体で閉塞することにより、第2フロート41を浮力発揮状態とすることができ、他方、浮力切替用孔42と嵌合ブッシュ63の透孔64を開放することにより、第2フロートを浮力喪失状態とすることができる。
また、本実施形態においては、閉塞部材61は、アーム62を介して嵌合ブッシュ63に連結されている構成としたが、閉塞部材61と嵌合ブッシュ63とを、例えば、玉鎖などの紐状体を介して連結しても良い。両者を紐状体を介して連結することにより、閉塞部材61を、嵌合ブッシュ63を中心として回動させることなく、浮力切替用孔42及び保管孔44に装着することができるので、第2フロート41の浮力発揮状態と浮力喪失状態との切替作業が簡易となり調整作業の施工性を向上できる。
また、保管孔44は、第2フロート41の浮力発揮状態と浮力喪失状態の切替えを行うための必須の構成ではない。例えば、保管孔44に替えて、第2フロート41の周壁に、浮力切替用孔42から離脱した閉塞部材61を掛止するためのフック等の掛止部材を配設しても良く、また、第2フロート41の周壁に、閉塞部材61の形状に対応する収納凹部を内部に向かって凹設し、この収納凹部に閉塞部材61を収納嵌合するようにしても良い。
また、本実施形態においては、フロート部材として第1フロート35及び第2フロート41の2個のフロートを備え、第2フロート41の浮力切替機構により、排水弁34の閉弁タイミングを調整したが、フロート部材のフロート個数は2個に限られず、3個以上を備えても良い。この場合において、各フロート或いは所要のフロートに浮力切替機構を設けて排水弁34の閉弁タイミングを多段階で切替え可能とし、便器の状況等に応じて多数段階の排水量設定の調整ができるようにしても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
本発明を適用した便器洗浄水タンク装置の概略を示す図であって、排水前の断面正面図である。 図1に示した便器洗浄水タンク装置に備えられた排水弁の開弁状態を説明するための図であって、排水時における断面正面図である。 図1に示した便器洗浄水タンク装置に備えられた排水弁及び第2フロートの拡大斜視図であって、第2フロートの浮力発揮状態の説明図である。 図3に示した排水弁及び第2フロートの拡大断面正面図である。 図3に示した第2フロートの浮力喪失状態を説明するための拡大斜視図である。 図5に示した排水弁及び第2フロートの拡大側断面図である。 図5に示した浮力喪失状態の第2フロートの動作を説明するための図であって、排水弁の閉弁状態を示す断面正面図である。 図5に示した浮力喪失状態の第2フロートの動作を説明するための図であって、排水弁の開弁状態を示す断面正面図である。 従来の便器洗浄水タンク装置を示す断面正面図である。
符号の説明
10 洗浄水タンク
10a 洗浄水タンクの底部
33 玉鎖(引き上げ部材)
34 排水弁
35 第1フロート(フロート部材)
36 排水口
41 第2フロート(フロート部材)
42 浮力切替用孔(浮力切替機構)
43 保持孔
44 保管孔
61 閉塞部材(浮力切替機構)
63 嵌合ブッシュ
64 透孔
100 便器洗浄水タンク装置

Claims (6)

  1. 便器へ供給するための洗浄水を貯留する洗浄水タンクと、
    前記洗浄水タンクの底部に配設され、前記洗浄水を前記便器へ向けて排水する排水口と、
    前記排水口を開閉する排水弁と、
    前記洗浄水に没した状態で前記排水弁を開弁状態に維持するための浮力を発揮するフロート部材とを有する便器洗浄水タンク装置において、
    前記フロート部材は、第1フロートと、前記第1フロートの下方に位置する第2フロートとを有し、
    前記第2フロートは、前記排水弁を開状態に維持するための浮力を発揮した浮力発揮状態と、前記排水弁を開状態に維持するための浮力を喪失した浮力喪失状態とに切替可能な浮力切替機構と、前記第2フロートの内外を連通する透孔とを有すると共に、前記排水弁の下面に中空膨出部として一体形成されており、
    前記浮力切替機構は、前記第2フロートの周壁に穿設された浮力切替用孔と、前記浮力切替用孔の開放と閉塞とを選択的に切替える閉塞部材とを有し、
    前記透孔は、前記排水弁が傾斜した開弁状態において前記洗浄水タンクの底部に対して略斜め下方を向く位置に設けられていることを特徴とする便器洗浄水タンク装置。
  2. 前記排水弁に接続され、前記排水弁を引上げる引上げ部材を有し、
    前記第1フロートは、前記引上げ部材の中途部に固定可能な構成としたことを特徴とする請求項1に記載の便器洗浄水タンク装置。
  3. 前記閉塞部材は、前記浮力切替用孔に着脱自在に装着され
    記閉塞部材を前記浮力切替用孔に装着して前記洗浄水の前記第2フロート内への流入を阻止することにより、前記第2フロートを浮力発揮状態とし、前記閉塞部材を前記浮力切替用孔から離脱して前記洗浄水の前記第2フロート内への流入を許容することにより、前記第2フロートを浮力喪失状態とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の便器洗浄水タンク装置。
  4. 前記第2フロートは、前記閉塞部材を保持するための保持孔を有し、
    前記閉塞部材は、前記保持孔に嵌合する嵌合ブッシュに連結されていることを特徴とする請求項3に記載の便器洗浄水タンク装置。
  5. 前記透孔は、前記嵌合ブッシュ有するものであることを特徴とする請求項4に記載の便器洗浄水タンク装置。
  6. 前記第2フロートは、前記浮力切替用孔から離脱した前記閉塞部材を保管するための保管孔を、前記浮力切替用孔及び前記保持孔とは別途有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の便器洗浄水タンク装置。
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