JP5245059B2 - 亜鉛めっき浴添加剤および非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴 - Google Patents

亜鉛めっき浴添加剤および非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴 Download PDF

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Description

本発明は、電気めっき法に用いる亜鉛めっき浴に添加する亜鉛めっき浴添加剤、および非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴に関する。
亜鉛めっきは、錆によって腐食することを防止するために金属部品に用いられている。そして、金属部品を亜鉛めっきする際には、電気めっき法を用いている。電気めっき法は、亜鉛めっきの対象となる金属(以下、対象物という)を亜鉛めっき浴に浸漬した状態にし、この状態で対象物を通電する方法である。この通電により、亜鉛めっき浴中に溶解していた亜鉛が対象物の表面の各所で析出する。そして、この析出した亜鉛が対象物の表面を覆っていくことにより亜鉛皮膜が形成されていく。
電気めっき法では、亜鉛の析出量が、対象物の表面の箇所ごとにばらついてしまうことが問題となっている。亜鉛析出量が対象物の表面の箇所ごとにばらつくと、対象物の表面には膜厚のばらついた亜鉛皮膜が形成されてしまう。また、亜鉛皮膜の膜厚がばらついてしまうことにより、亜鉛皮膜の光沢外観なども悪化しがちになる。そこで、亜鉛析出量のばらつきの幅を小さくするため、亜鉛の析出を抑制する働きを持った添加剤を亜鉛めっき浴に加えている(例えば、特許文献1)。この添加剤の働きによって対象物の各箇所で亜鉛析出量を略同じにすることにより、対象物の表面の箇所ごとでの膜厚のばらつきの幅が小さな亜鉛皮膜を形成できるようになる。
特開昭51−135837号公報
ところが、上記の添加剤は、亜鉛析出量が過剰になってしまう箇所だけでなく、もともと亜鉛析出量が少ない箇所でも亜鉛の析出を抑制してしまう。そのために、亜鉛皮膜の形成速度が低下してしまうという問題が生じている。
上記の問題に鑑みて、本発明の目的は、対象物の表面の箇所ごとでの膜厚のばらつきの幅が小さい亜鉛皮膜を速やかに形成することを可能にする亜鉛めっき浴添加剤および非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するため完成するに至ったものでる。詳しくは、以下に示す亜鉛めっき浴添加剤および非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴である。
[1] 下記式(1)で示される構造からなる構成単位(a)および下記式(2)で示される構造からなる構成単位(b)を含むとともに前記構成単位(a)と前記構成単位(b)とが連結基を介して結合している部分を有する水溶性共重合体を含有する亜鉛めっき浴添加剤。
Figure 0005245059
[2] 前記水溶性共重合体において、前記構成単位(a)および前記構成単位(b)は、前記構成単位(a)の質量と前記構成単位(b)の質量との和に対する前記構成単位(a)の質量の百分率比が10〜60%にて含まれている前記[1]に記載の亜鉛めっき浴添加剤。
[3] 前記水溶性共重合体は、前記構成単位(a)同士、前記構成単位(b)同士、および/または前記構成単位(a)と前記構成単位(b)とが下記式(3)および/または下記式(4)で示される連結基を介して連結している前記[1]または[2]に記載の亜鉛めっき浴添加剤。
Figure 0005245059
(式(3)中において、aは1〜5の整数、bは1〜5の整数、dは1〜5の整数、eは1〜5の整数、mは0〜5の整数を表す。式(4)中において、fは1〜5の整数、gは1〜5の整数、hは1〜5の整数、iは1〜5の整数、nは0〜5の整数を表す。)
[4] 前記[1]〜[3]のいずれかに記載の亜鉛めっき浴添加剤と、亜鉛イオンと、水酸化物イオンと、を含有する非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
[5] 前記水溶性共重合体を0.1〜50g/L含有する前記[4]に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
[6] N−ベンジルピリミジウム−3−カルボネートを含有する前記[4]または[5]に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
[7] 下記式(5)で示される芳香族アルデヒド化合物のアルデヒド基に亜硫酸水素を付加した亜硫酸水素付加物を含有する前記[4]〜[6]のいずれかに記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
Figure 0005245059
(式(5)中において、R、R、Rは、−H、−OH、または−OCHであり、R〜Rが同一であっても異なっていてもよい。)
[8] 前記芳香族アルデヒド化合物が、4−メトキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、3,4−ジメトキシベンズアルデヒド、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド、2−ヒドロキシベンズアルデヒドおよび4−ヒドロキシベンズアルデヒドからなる群より選ばれる1種以上からなる前記[7]に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
[9] 前記亜硫酸水素付加物を0.005〜1.0g/L含有する前記[7]または[8]に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
[10] 前記亜鉛イオンを5〜25g/L含有する前記[4]〜[9]のいずれかに記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
[11] 珪素化合物、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸三ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上を含有する前記[4]〜[10]のいずれかに記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
[12] 下記式(6)で示される複素環式化合物および/または前記複素環式化合物の誘導体を含有する前記[4]〜[11]のいずれかに記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
Figure 0005245059
(式(6)中、pは、1〜3の整数、RとRは、同じものか、または異なったものであり、−H、−CHCOOH、−CHCHOH、または−CHCH(OH)CHClを表す。)
本発明の亜鉛めっき浴添加剤は、対象物の表面の箇所ごとでの膜厚のばらつきの幅が小さい亜鉛皮膜を速やかに形成することを可能にする。また、本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴によれば、対象物の表面の箇所ごとでの膜厚のばらつきの幅が小さい亜鉛皮膜を速やかに形成することができる。
ハルセルめっき試験後の陰極板の模式図である。 実施例1〜4および比較例1〜2の陰極板における箇所ごとの亜鉛皮膜の膜厚を示したグラフである。 比較例3の陰極板における箇所ごとの亜鉛皮膜の膜厚を示したグラフである。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
1.亜鉛めっき浴添加剤:
本発明の亜鉛めっき浴添加剤は、下記式(1)で示される構成単位(a)および下記式(2)で示される構成単位(b)を含む水溶性共重合体を含有する。
Figure 0005245059
水溶性共重合体は、機能特性の観点から、重量平均分子量(Mw)が2000〜50000であることが望ましい。ここで機能特性とは、亜鉛皮膜の外観を良好にする特性(亜鉛皮膜のコゲの防止、光沢外観ムラの防止)や、亜鉛皮膜を速やかに形成する特性(時間当たりの亜鉛析出量を多くする特性)や、対象物の表面の箇所ごとでの膜厚のばらつきの幅を小さくする特性(亜鉛皮膜をより均一な膜厚で形成する特性)のことである。また、上記の機能特性をより高める観点から、水溶性共重合体の重量平均分子量は、2000〜30000であることがより好ましい。この重量平均分子量は、ポリエチレンオキシド(PEO)を標準試料とした3次近似曲線の検量線を用いて測定することができる。
また、本発明の亜鉛めっき浴添加剤は、構成単位(a)および構成単位(b)を含む水溶性共重合体を含有することにより、亜鉛が過剰に析出することを抑える作用を有する。この作用により、対象物の表面の一部の箇所のみで過剰量の亜鉛が析出することが抑えられ、その結果として、対象物の表面の箇所ごとに亜鉛皮膜の膜厚がばらつくことが抑えられる。
電気めっき法では、対象物の表面の電流密度が箇所ごとにばらつくときがある。このとき、対象物の表面の電流密度の高い箇所では時間あたりの亜鉛析出量が多くなり、対象物の表面の電流密度の低い箇所では時間あたりの亜鉛析出量が少なくなる。そのため、対象物の表面の電流密度が箇所ごとにばらつくと、対象物の表面の箇所ごとに亜鉛皮膜の膜厚がばらついてしまう。
本発明の亜鉛めっき浴添加剤は、構成単位(a)および構成単位(b)を含む水溶性共重合体を含有することにより、電流密度の高い箇所での亜鉛の析出を強く抑えることができる。一方で、本発明の亜鉛めっき浴添加剤は、構成単位(a)および構成単位(b)を含む水溶性共重合体を含有することにより、電流密度の低い箇所で亜鉛の析出を抑える作用が弱くなっている。そのため、本発明の亜鉛めっき浴添加剤を亜鉛めっき浴に添加しても、電流密度の低い箇所での時間あたりの亜鉛析出量が低下しにくい。したがって、本発明の亜鉛めっき浴添加剤を亜鉛めっき浴に添加することにより、電流密度の高い箇所での亜鉛の析出量を少なくし、一方で電流密度の低い箇所での亜鉛の析出量をそのまま維持することができる。そのため、電流密度の高い箇所での亜鉛析出量が電流密度の低い箇所での亜鉛析出量に近づいていき、その結果として、対象物の表面の箇所ごとでの亜鉛皮膜の膜厚のばらつきの幅が小さくなる。加えて、もともと亜鉛析出量が少ない箇所である、電流密度の低い箇所での亜鉛の析出を抑え過ぎないため、亜鉛皮膜を速やかに形成できる。
また、本発明の亜鉛めっき浴添加剤は、水溶性共重合体に含まれる構成単位(a)の質量と構成単位(b)の質量との和に対する水性溶性共重合体に含まれる構成単位(a)の質量の百分率比(以下、「構成単位(a)・(b)の比率」という)が大きくなるにつれて、時間あたりの亜鉛析出量が増加する傾向がある。したがって、本発明の亜鉛めっき浴添加剤は、水溶性共重合体における構成単位(a)・(b)の比率を調整することにより、浴の亜鉛濃度や浴の温度を変化させることなく、時間あたりの亜鉛析出量を多くしたり少なくしたりすることができる。すなわち、本発明の亜鉛めっき浴添加剤を亜鉛めっき浴に加えることにより、浴の亜鉛イオン濃度や浴の温度を変化させることなく、亜鉛皮膜の形成速度を調整することができる。その結果として、亜鉛皮膜の膜厚が対象物の表面の一部の箇所で過剰に厚くなるといった、浴中の亜鉛濃度の増加させた時や浴の温度を高めた時に発生していた問題が生じることがなくなる。すなわち、本発明の亜鉛めっき浴添加剤を亜鉛めっき浴に加えることにより、従来法では亜鉛皮膜の形成速度の調整時に生じていた問題が解消できる。
本発明の亜鉛めっき浴添加剤では、水溶性共重合体における構成単位(a)・(b)の比率が10〜60%であることが好ましい。構成単位(a)・(b)の比率が10〜60%である場合には、電気めっき法の各態様(バレルめっき、治具に対象となる対象物を吊るして亜鉛めっきする方法など)のいずれに対しても、構成単位(a)・(b)の比率の増減による亜鉛皮膜の形成速度の調整が可能になる。
また、水溶性共重合体における構成単位(a)・(b)の比率が10〜60%の場合には、構成単位(a)・(b)の比率が小さくなるほど、電流密度の高い箇所と電流密度の低い箇所との間で時間あたりの亜鉛析出量の差が小さくなる傾向がある。したがって、より均一な膜厚の亜鉛皮膜を形成したい場合には、構成単位(a)・(b)の比率が小さい水溶性共重合体を亜鉛めっき浴添加剤に含有させるとよい。
本発明の亜鉛めっき浴添加剤は、水溶性共重合体が構成単位(a)同士、構成単位(b)同士、または構成単位(a)と構成単位(b)とが下記式(3)および/または下記式(4)で示される連結基を介して連結している場合においても、上記した作用を発揮することができる。
Figure 0005245059
(式(3)中において、aは1〜5の整数、bは1〜5の整数、dは1〜5の整数、eは1〜5の整数、mは0〜5の整数を表す。式(4)中において、fは1〜5の整数、gは1〜5の整数、hは1〜5の整数、iは1〜5の整数、nは0〜5の整数を表す。)
上記式(3)に示した連結基は、ビス(2−クロロメチル)エーテル、ビス(2−クロロエチル)エーテル、ビス(2−クロロプロピル)エーテル、それらの水溶液反応に於ける自己重合物での連結によって水溶性共重合体内に挿入することができる。また、上記式(4)に示した連結基は、エピクロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,4−ジクロロ−2−ブタノール、それらの水溶液反応に於ける自己重合物での連結によって水溶性共重合体内に挿入することができる。例えば、溶剤として水を用いて、構成単位(a)を有する尿素誘導体および構成単位(b)を有する尿素誘導体を任意のモル比で混合溶解した後、攪拌下、液温度60℃以下を保ちつつ必要量のエピクロルヒドリンを少量ずつ添加する。その後、2時間環流させて縮重合させることにより、構成単位(a)同士、構成単位(b)同士、または構成単位(a)と構成単位(b)とが(4)に示した連結基を介して連結している水溶性重合体を製造することができる。
本発明の亜鉛めっき浴添加剤を用いた亜鉛めっき浴としては、例えば、以下に説明する非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴(以下、「本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴」という)を挙げることができる。
2.非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴:
本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴は、上記の構成単位(a)および構成単位(b)を含む水溶性共重合体を含んだ亜鉛めっき浴添加剤と、亜鉛イオンと、水酸化物イオンとを含有する。以後、水溶性共重合体と称したとき、特に言及のない限り、構成単位(a)および構成単位(b)を含む水溶性共重合体のことを指すものとする。また、亜鉛めっき浴添加剤と称したとき、特に言及のない限り、構成単位(a)および構成単位(b)を含む水溶性共重合体を含んだ亜鉛めっき浴添加剤(上述の本発明の亜鉛めっき添加剤)を指すものとする。
本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴を用いて電気めっき法を行った場合、亜鉛皮膜を速く形成することができる。そして、亜鉛皮膜は、対象物の表面の箇所ごとでの膜厚のばらつきの幅が小さい。また、電気めっき法を行った際に対象物の表面で電流密度の大きさがばらついた場合でも、膜厚のばらつきの幅の小さな亜鉛皮膜を形成できる。
さらに、本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴では、水溶性共重合体における構成単位(a)・(b)の比率がより高い場合に時間あたりの亜鉛析出量がより多くなる。本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴の使用時に亜鉛皮膜をより速く形成する必要が生じたときには、水溶性共重合体の構成単位(a)・(b)の比率が高いものに替えるだけ対処できる。すなわち、水溶性共重合体のみを替えた浴を再調製するという容易な作業によって亜鉛皮膜の形成速度を変更できる。また、本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴では、浴の亜鉛イオン濃度や浴の温度を変化させることなく、亜鉛皮膜の形成速度を調整することが可能になる。その結果として、亜鉛皮膜の膜厚が対象物の表面の一部の箇所で過剰に厚くなるといった、浴中の亜鉛濃度の増加させた時や浴の温度を高めた時に発生していた問題が生じることがなくなる。すなわち、本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴は、従来法では亜鉛皮膜の形成速度の調整時に生じていた問題が解消できる。
また、本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴では、水溶性共重合体の構成単位(a)・(b)の比率を低くしていくと電流密度の高い箇所での時間あたりの亜鉛析出量が少なくなってゆき、その結果として、電流密度の高い箇所の亜鉛析出量が電流密度の低い箇所の亜鉛析出量により近づいていく。そのため、水溶性共重合体の構成単位(a)・(b)の比率を調整することにより、電流密度の高い箇所での亜鉛析出量と電流密度の低い箇所での亜鉛析出量を略同じにして、より均一な膜厚の亜鉛皮膜を形成することも可能になる。
本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴は、構成単位(a)および構成単位(b)を含む水溶性共重合体を0.1〜50g/L含有していることが好ましい。本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴に0.1〜50g/Lの水溶性重合体が含まれていることにより、上述したような構成単位(a)・(b)の比率の増減が時間あたりの亜鉛析出量の増減に反映されやすくなる。
本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴は、亜鉛皮膜の光沢を高める(いわゆる光沢性を高める)観点や、電流密度の低い箇所において析出した亜鉛を対象物に付きやすくする(つきまわり性を高める)観点から、N−ベンジルピリミジウム−3−カルボネートを含有することが好ましい。
本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴は、光沢性を高める観点やつきまわり性を高める観点から、下記式(5)で示される芳香族アルデヒド化合物のアルデヒド基に亜硫酸水素を付加した亜硫酸水素付加物を含有することが好ましい。
Figure 0005245059
(式(5)中において、R、R、Rは、−H、−OH、または−OCHであり、R〜Rが同一であっても異なっていてもよい。)
上記の芳香族アルデヒド化合物としては、4−メトキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、3,4−ジメトキシベンズアルデヒド、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド、2−ヒドロキシベンズアルデヒドおよび4−ヒドロキシベンズアルデヒドからなる群より選ばれる1種以上からなるものを用いることができる。
また、本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴は、上記の亜硫酸水素付加物を0.005〜1.0g/L含有することが望ましい。
また、本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴は、亜鉛イオンを5〜25g/L含有することが望ましい。
本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴は、ジンケート亜鉛([Zn(OH)2−)を含有したジンケート型亜鉛めっき浴に適用することも可能である。ジンケート亜鉛の調製は、めっき技術の当業者が通常用いうる手法を適宜採用できる。例えば、ジンケート亜鉛を溶解させためっき浴とするため、従来公知の方法と同様に、酸化亜鉛(ZnO)を、水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液などのアルカリ水溶液に溶解することにより、ジンケート亜鉛を調製するとよい。
また、本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴は、有害な金属イオンを含んだ場合にこの有害な金属イオンを無害化する目的や、水質を軟化させる目的のため、珪素化合物、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸三ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上を含有することが好ましい。
また、本発明の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴は、時間あたりの亜鉛析出量を多くする観点から、下記式(6)で示される複素環式化合物および/または複素環式化合物の誘導体を含有することが好ましい。特に、これらの複素環式化合物または複素環式化合物の誘導体を含有することにより、電流密度の低い箇所での時間あたりの亜鉛析出量が増え、電流密度の高い箇所と電流密度の低い箇所との間で時間あたりの亜鉛性出量の差が小さくなる。すなわち、複素環式化合物または複素環式化合物の誘導体を含有することにより、均一な膜厚の亜鉛皮膜をさらに速く形成することができるようになる。
Figure 0005245059
(式(6)中、pは、1〜3の整数、RとRは、同じものか、または異なったものであり、−H、−CHCOOH、−CHCHOH、または−CHCH(OH)CHClを表す。)
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)亜鉛めっき浴添加剤
(添加剤A)
N,N’−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素19.3g(0.084モル)と[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素12.2g(0.084モル)、水酸化ナトリウム3.3g (0.084モル)、および水62.4gを300ml三口フラスコに投入し、攪拌下、60℃以下でエピクロルヒドリン15.4g(0.17モル)を徐々に加え、その後2時間環流加熱して重縮合反応させて得たものを添加剤Aとした。
(添加剤B)
N,N’−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素25.7g(0.112モル)と[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素8.1g(0.056モル)、水酸化ナトリウム2.2g (0.056モル)、および水62.4gを300ml三口フラスコに投入し、攪拌下、60℃以下でエピクロルヒドリン15.4g(0.17モル)を徐々に加え、その後2時間環流加熱して重縮合反応させて得たものを添加剤Bとした。
(添加剤C)
N,N’−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素30.9g(0.134モル)と[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素4.9g(0.034モル)、水酸化ナトリウム1.3g (0.034モル)、および水62.4gを300ml三口フラスコに投入し、攪拌下、60℃以下でエピクロルヒドリン15.4g(0.17モル)を徐々に加え、その後2時間環流加熱して重縮合反応させて得たものを添加剤Cとした。
(添加剤D)
N,N’−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素38.6g(0.168モル)、および水62.4gを300ml三口フラスコに投入し、攪拌下、60℃以下でエピクロルヒドリン15.4g(0.17モル)を徐々に加え、その後2時間環流加熱して重縮合反応させて得たものを添加剤Dとした。
(添加剤E)
ジメチルアミノプロピルアミンとエピクロルヒドリンをモル比1:1にて仕込んで重縮合反応させて得られる重縮合物(商品名Product、品番J−138M)をURSA社より入手し、添加剤Eとした。
添加剤A〜Eについて、高速GPC装置、HLC−8320GPC、 Eco SEC(東ソー製)を使用し、ポリエチレンオキシド(PEO)を標準試料とした3次近似曲線の検量線を用いて分子量を測定した(GPC測定条件については下記)。その結果、添加剤AはMwが3900、添加剤BはMwが4600、添加剤CはMwが5700、添加剤DはMwが7200、添加剤EはMwが16000であることが判明した。GPCは、目的物質を分子サイズによって分離を行う方法である。GPC装置は、分子の大きさで振り分けができるカラムを用いたクロマトグラフを用いることで物質を分離する装置である。GPCは、特に高分子物質の分離・分析に優れている。水系GPCはサイズ排除クロマトグラフィーの一種で、略称SECとも言われている。
<GPC測定共通条件>
水系GPC装置:HLC−8320GPC、EcoSEC(東ソー・テクノシステム株式会社製)
カラム :TSKgel G6000PWXL−CP + TSKgel G3000PWXL−CP(7.8mmI.D.X30cm)
検出器 :示差屈折計(RI検出器)
溶離液 :0.1M NaNO水溶液
カラム温度:40℃
添加剤A〜Dに含まれるポリマーの構成単位(a)、(b)の質量比を求めるために13C−NMR(DMSO−d6、400MHz)を使用した。それぞれの質量の算出は、構成単位(a)については162ppm近くにある、構成単位(b)については159ppm近くにあるそれぞれのカルボニル炭素ピークの強度比に基づいて算出した。
添加剤A〜Dに含まれるポリマーについての、構成単位(a)・(b)の比率[構成単位(a)の質量/(構成単位(a)の質量+構成単位(b)の質量)×100]を表1に示す。
Figure 0005245059
(2)非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴の調製
(実施例1)
亜鉛イオン12g/L、水酸化ナトリウム120g/L、添加剤A2.50g/L、ベンジルピリジニウムカルボキシレートの48%水溶液[BASF社製、Lugalvan BPC−48、以下、光沢付与剤(I)]0.05g/Lを含む非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴を調製した(表2)。
(実施例2)
亜鉛イオン12g/L、水酸化ナトリウム120g/L、添加剤B2.50g/L、光沢付与剤(I)0.05g/Lを含む非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴を調製した(表2)。
(実施例3)
亜鉛イオン12g/L、水酸化ナトリウム120g/L、添加剤C2.50g/L、光沢付与剤(I)0.05g/Lを含む非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴を調製した(表2)。
(実施例4)
亜鉛イオン12g/L、水酸化ナトリウム120g/L、添加剤B2.50g/L、光沢付与剤としてアニスアルデヒド重亜硫酸Na付加物の水溶液(アニスアルデヒド重亜硫酸Na付加物の含有量がアニスアルデヒド換算で40g/L)[以下、光沢付与剤(II)]0.03g/Lを含む非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴を調製した(表2)。
(比較例1)
亜鉛イオン12g/L、水酸化ナトリウム120g/L、添加剤D2.50g/L、光沢付与剤(I)0.05g/Lを含む非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴を調製した(表2)。
(比較例2)
亜鉛イオン12g/L、水酸化ナトリウム120g/L、添加剤E1.60g/L、光沢付与剤として光沢付与剤(I)0.05g/Lを含む非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴を調製した(表2)。
(比較例3)
亜鉛イオン12g/L、水酸化ナトリウム120g/Lを含む非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴を調製した(表2)。
Figure 0005245059
(3)ハルセルめっき試験
実施例1〜4および比較例1〜3のうちのいずれか1つの非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴を入れためっき槽(267mlハルセル槽、株式会社山本鍍金試験機社製、品番:B−50並型水槽)に、陽極板として鉄板(縦45mm×横45mm×厚さ1mm)を、陰極板として冷却圧延鋼板(SPCC)(縦65mm×横100mm×厚さ1.5mm)を設置した。めっき条件は2.0Aで10分、亜鉛めっき浴の温度25℃にて実施した。
(4)光沢性と外観の評価
上記のハルセルめっき試験後、陰極板の表面に形成された亜鉛皮膜の光沢性を目視で判定した。その結果を表2に示す。なお、表2にいう「全面光沢」とは、均一な鏡面に近いものをいう。また、「半光沢」とは、光沢性が鈍いものをいう。「粗雑結晶」とは、粒子の大きさがまちまちで粗い結晶のことをいう。
(5)高電部折り曲げ試験
図1は、ハルセルめっき試験後の陰極板のおもて面(亜鉛めっきを施した面、いわゆる「めっき面」)の模式図である。図1を参照し説明すると、めっき槽に設置した際にちょうど真ん中の深さに相当する位置で高電部端から低電部端に沿った折れ目ができるように陰極板を折り曲げた。具体的には、陰極板の裏面(めっき面と反対側の面)同士が接触するように陰極板を180度折り曲げ、次いで折れ曲がっためっき面が平らな状態となるまで陰極板を開いた。この状態で、めっき面の高電部端周辺(高電部端から20mm以内の範囲)の折れ目に亜鉛皮膜の剥離が生じたか否かを判定した。結果を表2に示す。
(6)亜鉛皮膜の膜厚測定
亜鉛皮膜の膜厚について、蛍光X線膜厚計(SII社製、SFT−9200)を用いて測定した。図1を参照し説明すると、膜厚の測定は、陰極板をめっき槽に設置した際にちょうど真ん中の深さに相当する位置(上記の高電部折り曲げ試験で折れ目ができる位置と同じ)で、高電部端から低電部端に向かって、10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、90mmの合計9つ箇所について行った。実施例1〜実施例4、比較例1、比較例2の結果を図2のグラフに示す。また、比較例3の結果を図3のグラフに示す。
(7)均一電着性の評価
上記の亜鉛皮膜の膜厚測定における高電部端から20mmの箇所の膜厚(HCD)と高電部端から80mmの箇所の膜厚(LCD)との比(HCD/LCD)を算出し、均一電着性を評価した。その結果を表2に示す。
実施例1〜4は、均一電着性が高く、かつ亜鉛皮膜を厚く形成できることが判明した。対して、比較例1は、電流密度の高い箇所から電流密度の低い箇所まで一様に膜厚が薄くなることにより、均一な膜厚の亜鉛皮膜が形成されていた。また、比較例2は、電流密度の高い箇所で亜鉛皮膜の膜厚が過剰に厚くなり、一方で、電流密度の低い箇所で亜鉛皮膜の膜厚が薄くなっていた。すなわち、比較例2のように添加剤Eを含有する場合には、亜鉛イオン濃度が12g/L、亜鉛めっき浴の温度25℃という条件下において、対象物の表面の一部の箇所で亜鉛皮膜が過剰に厚くなってしまうことが判明した。
また、実施例1〜3の結果から、水溶性共重合体の濃度を一定のままで水溶性共重合体の構成単位(a)・(b)の比率を増減することにより、亜鉛皮膜の形成を速めたり遅くしたりできることが判明した。
実施例3は、亜鉛皮膜が均一な膜厚で厚く形成できることが判明した。これに対して、比較例1は、亜鉛皮膜の膜厚が均一であるものの薄いことが判明した(比較例1の亜鉛皮膜の膜厚は、実施例3の亜鉛皮膜の膜厚の約3分の1であった。)。
比較例3は、添加剤A〜Eのいずれも含んでいない。図3に示されるように、亜鉛めっき浴が亜鉛の析出を抑える働きを持った添加剤を含んでいない場合、対象物の表面の箇所ごとで亜鉛皮膜の膜厚がばらついてしまうことを確認した。また、比較例3では、電流密度の高低に関係なく、局所的に過剰な膜厚となる箇所が所々で生じていた(凸凹な亜鉛皮膜が形成された)。
本発明は、電気めっき法に用いる亜鉛めっき浴に添加する亜鉛めっき浴添加剤、および非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴として利用できる。

Claims (12)

  1. 下記式(1)で示される構造からなる構成単位(a)および下記式(2)で示される構造からなる構成単位(b)を含むとともに前記構成単位(a)と前記構成単位(b)とが連結基を介して結合している部分を有する水溶性共重合体を含有する亜鉛めっき浴添加剤。
    Figure 0005245059
  2. 前記水溶性共重合体において、前記構成単位(a)および前記構成単位(b)は、前記構成単位(a)の質量と前記構成単位(b)の質量との和に対する前記構成単位(a)の質量の百分率比が10〜60%にて含まれている請求項1に記載の亜鉛めっき浴添加剤。
  3. 前記水溶性共重合体は、前記構成単位(a)同士、前記構成単位(b)同士、および/または前記構成単位(a)と前記構成単位(b)とが下記式(3)および/または下記式(4)で示される連結基を介して連結している請求項1または2に記載の亜鉛めっき浴添加剤。
    Figure 0005245059
    (式(3)中において、aは1〜5の整数、bは1〜5の整数、dは1〜5の整数、eは1〜5の整数、mは0〜5の整数を表す。式(4)中において、fは1〜5の整数、gは1〜5の整数、hは1〜5の整数、iは1〜5の整数、nは0〜5の整数を表す。)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の亜鉛めっき浴添加剤と、亜鉛イオンと、水酸化物イオンと、を含有する非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
  5. 前記水溶性共重合体を0.1〜50g/L含有する請求項4に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
  6. N−ベンジルピリミジウム−3−カルボネートを含有する請求項4または5に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
  7. 下記式(5)で示される芳香族アルデヒド化合物のアルデヒド基に亜硫酸水素を付加した亜硫酸水素付加物を含有する請求項4〜6のいずれか一項に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
    Figure 0005245059
    (式(5)中において、R、R、Rは、−H、−OH、または−OCHであり、R〜Rが同一であっても異なっていてもよい。)
  8. 前記芳香族アルデヒド化合物が、4−メトキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、3,4−ジメトキシベンズアルデヒド、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド、2−ヒドロキシベンズアルデヒドおよび4−ヒドロキシベンズアルデヒドからなる群より選ばれる1種以上からなる請求項7に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
  9. 前記亜硫酸水素付加物を0.005〜1.0g/L含有する請求項7または8に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
  10. 前記亜鉛イオンを5〜25g/L含有する請求項4〜9のいずれか一項に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
  11. 珪素化合物、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸三ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上を含有する請求項4〜10のいずれか一項に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
  12. 下記式(6)で示される複素環式化合物および/または前記複素環式化合物の誘導体を含有する請求項4〜11のいずれか一項に記載の非シアン系アルカリ性亜鉛めっき浴。
    Figure 0005245059
    (式(6)中、pは、1〜3の整数、RとRは、同じものか、または異なったものであり、−H、−CHCOOH、−CHCHOH、または−CHCH(OH)CHClを表す。)
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