JP5244542B2 - ステアリングロック装置の取付構造 - Google Patents

ステアリングロック装置の取付構造

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本発明は、ステアリングロックボディ部をその取り付け先に取り付けるときに使用するステアリングロック装置の取付構造に関する。
従来、車両には、車両盗難を防止する一機能としてステアリングロック装置が搭載されている。ステアリングロック装置は、車両が例えば駐車状態の際に、ステアリングロック装置の本体部分であるステアリングロックボディ部からロックバーが飛び出し、これがステアリングシャフトの穴部に引っ掛かって係止状態をとることにより、ステアリングシャフト(即ち、ステアリングホイール)の回動操作を不可として、車両盗難に対する防犯性(セキュリティ性)を高めるためのものである。
また、ステアリングシャフトは、コラムチューブに回動可能な状態で挿通された取り付け状態をとっている。このため、ステアリングロックボディ部は、ブラケット(取付金具)を介してコラムチューブに連結されることで車体に組み付けられている。この種のブラケットには、例えば特許文献1等に開示されるように、ステアリングロックボディ部とは別部品のブラケットを、複数のネジでステアリングロックボディ部に螺着することで取り付けられるネジ取付式ブラケットが、コスト等の面で従来から一般的に広く採用されている。
ところで、今日においては、運転者の運転時における前方視認性の向上を目的として、インストルメントパネル(メータパネル等)の搭載位置が車体底面側に下げられる傾向にある。このため、ステアリングシャフトの横付近を取り付け箇所とするステアリングロックボディ部は、インストルメントパネルの搭載位置が下げられることに伴って、搭載スペースが限られることになる。よって、この限られたスペースでもステアリングロックボディ部を収納できるように、ステアリングロックボディ部のサイズ小型化の要求は近年一層大きくなってきている。
ステアリングロックボディ部の小型化を図る一考案としては、例えば図4及び図5に示すように、ステアリングロックボディ部81の取付ブラケットとしてヒンジブラケット82を採用したものが考案されている。ヒンジブラケット82は、ブラケット82の基端がヒンジ部83によってボディ本体84に連結され、このヒンジ部83の軸回りに回動可能となっているブラケットである。ヒンジ部83は、ヒンジブラケット82の基端部85と、ボディ本体84に形成された一対の取付片86,86とを、支持ピン87で軸支することにより設けられている。そして、ステアリングロックボディ部81は、ヒンジブラケット82とボディ本体84との間にコラムチューブ88(図5参照)を挟み込みつつ、ヒンジブラケット82の先端をボルト89でボディ本体84に螺着した取り付け状態をとる。なお、ヒンジブラケット82を使用したステアリングロック装置の取付構造は、例えば特許文献1等に開示されている。
ところで、図5に示すように、この種のヒンジ部83はボルト89の場合に必要となっていたボルト頭部付近の搭載スペースLxが省略できるので、ボルト89による取付部よりも、ボルト軸方向(図5の矢印Xa)において高さサイズが小さく済む利点がある。このため、ステアリングロックボディ部81のブラケットとしてヒンジブラケット82を使用すれば、ステアリングロックボディ部81をネジ軸方向において小型化可能となるので、その分だけステアリングロックボディ部81の小型化を図ることが可能となる。
また、ヒンジブラケット82の周縁には、ブラケット本体90から略90度に曲がって反り立つ一対の補強リブ91がヒンジ部83以外の箇所において立設されている。この補強リブ91は、ヒンジブラケット82の耐曲げ応力を確保するためのものであり、ヒンジブラケット82が不正に曲げられることを防ぐ役目を持つ。なお、ヒンジブラケット82の基端には、ブラケット82の板材を内側に折り曲げて、ヒンジ部83の支持ピン87を通す挿通部92が形成されているが、この挿通部92は板材を大きく屈曲して形成する箇所であるので、補強リブ91,91が設けられない箇所となっている。
さらに、このステアリングロックボディ部81では、ヒンジブラケット82の根元部分93をブラケット本体90よりもブラケット幅方向(図4の矢印Xb)において間隔を狭くすることによって、コラムチューブ88の軸方向(図4の矢印Xb)におけるヒンジ部83のサイズを小さくしている。こうすれば、ステアリングロックボディ部81をボルト89のボルト軸方向の部品サイズのみならず、コラムチューブ88のチューブ軸方向においても部品サイズの小型化を図ることが可能となり、ステアリングロックボディ部81の小型化を図る上で非常に効果が高い。
特開2007−55546号公報
ところで、車両盗難行為の一形態としては、例えばステアリングロックボディ部81をコラムチューブ88から不正に外す盗難行為が企てられる場合もある。ここで、図4及び図5に示すステアリングロック装置の取付構造では、ヒンジブラケット82は根元部分93において板幅が薄く、しかも補強リブ91が設けられていないので、この部分が攻撃、即ち破壊の対象となってしまう可能性が高い。このため、車両盗難に対する防犯性(セキュリティ性)を高いものとするためにも、ブラケット82の不正破壊に対する何らかの対応策が要望されていた。
本発明の目的は、ステアリングロックボディ部がその取り付け先から不正に取り外されてしまう状況を発生し難くすることができるステアリングロック装置の取付構造を提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明では、ステアリングロックボディ部のボディ本体にヒンジブラケットを設け、前記ステアリングロックボディ部をその取り付け先に取り付ける際には前記ヒンジブラケットを介して行い、当該ヒンジブラケットのヒンジ部は、前記ボディ本体側に設けたヒンジ軸に、ブラケット本体の基端に設けた環状の軸通し部を回動可能に通した構造をとっているステアリングロック装置の取付構造において、記軸通し部は、前記ブラケット本体の基材の端部を内側に折り返すとともに、その折返部の先端を溶接によって当該ブラケット本体の裏面に固定することにより形成され、その溶接部は、前記ブラケット本体と前記軸通し部との繋ぎ部分である該軸通し部の根元部分よりも、前記ヒンジブラケットの先端側に配置されていることを要旨とする。
この構成によれば、軸通し部は自身の外壁及び内壁の2壁によってブラケット本体に取り付く2重連結構造をとっていると言える。このため、もし仮に、ブラケット本体が軸通し部の外壁において、軸通し部の根元部分で破壊されても、ブラケット本体は軸通し部の内壁でボディ本体に取り付く状態が維持される。よって、ステアリングロックボディ部の不正取り外しを目的とする不正行為者には、軸通し部の内壁及び外壁の2壁の破壊を課すことになるので、ブラケット本体をボディ本体から不正に取り外され難いものとすることが可能となる。従って、ステアリングボディ部をその取り付け先から不正に取り外されてしまうことを発生し難くすることが可能となる。
この構成によれば、例えば1枚の基材(金属板等)の端部を内側に折り返してその折返部の先端を溶接するという簡単な製造工程により、本構成のステアリングロック装置の取付構造を提供することが可能となる。このため、本構成のステアリングロック装置の取付構造を採用するに際して、複雑で面倒さを伴う製造工程を課す必要がないので、低コストで製品化に結び付けることが可能となる。
本発明では、前記軸通し部の内壁には、前記ブラケット本体が引き抜き操作された際に、前記ボディ本体に噛み合う動きをとって、当該ブラケット本体が前記ボディ本体から不正に抜き取られることを規制する不正抜取規制部が設けられていることを要旨とする。
この構成によれば、もし仮にブラケット本体がボディ本体に対して抜き取り方向に無理に引っ張られたとしても、このときには不正抜取規制部が利いて、ブラケット本体がボディ本体に取り付く状態が保持される。このため、ブラケット本体の不正取り外しに対する耐性を一層向上することが可能となり、ステアリングロックボディ部の不正取り外しを一層生じ難くすることが可能となる。
本発明では、前記ブラケット本体の縁部において前記軸通し部の形成箇所以外の箇所には、当該ブラケット本体の曲げに対する応力を確保する補強部が設けられ、前記ヒンジ部は、前記軸通し部を当該軸通し部の形成箇所以外の箇所よりも、前記ブラケット本体の幅方向において小さく形成するとともに、これに合わせて前記ボディ本体におけるその取り付け箇所も、前記ブラケット本体の幅方向において小さく形成することにより、当該幅方向の小型化が図られ、前記溶接部は、前記ブラケット本体の厚さ方向において前記補強部と重なる位置に配置されていることを要旨とする。
この構成によれば、もし仮にブラケット本体自体を無理に曲げてブラケット本体をボディ本体から不正に取り外そうとしても、このときには補強部が利くので、ブラケット本体が簡単には曲がらない。よって、ブラケット本体の不正取り外しの耐性を一層向上することが可能となり、ステアリングロックボディ部の不正取り外しを一層生じ難くすることが可能となる。ところで、本構成のようにヒンジ部をブラケット本体の幅方向において小サイズ化した場合には、その外壁が破壊の攻撃箇所として狙われる可能性が高い。しかし、本構成の場合には、この外壁が狙われて破壊されても、その奥の内壁を破壊しないとブラケット本体をボディ本体から取り外すことができないので、ブラケット本体が不正にボディ本体から外される状況を生じ難くすることが可能となる。このため、ブラケット本体の幅方向のサイズ小型化と高い防犯性確保との両立を図ることが可能となる。
本発明によれば、ステアリングロックボディ部がその取り付け先から不正に取り外されてしまう状況を発生し難くすることができる。
以下、本発明を具体化したステアリングロック装置の取付構造の一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
図1及び図2に示すように、車両運転席に配設されたステアリングコラム1(図2参照)の内部には、略円筒形状をなす樹脂製のコラムチューブ2が取り付けられている。このコラムチューブ2には、ステアリングホイール(図示略)を支持するステアリングシャフト3が回動可能な状態で挿通されている。よって、ステアリングホイールが回動操作された際には、その回動操作がステアリングシャフト3を介して車輪(図示略)に伝達され、車輪がステアリングホイールの操作方向に操舵される。なお、コラムチューブ2が取り付け先に相当する。
また、車両には、ステアリングシャフト3の回動動作を不可とすることによって車両盗難に対する防犯性(セキュリティ性)を確保するステアリングロック装置4が設けられている。ステアリングロック装置4には、同装置4の本体部分としてステアリングロックボディ部5が設けられている。このステアリングロックボディ部5は、例えばダイカストを材質として形成されている。ステアリングロックボディ部5には、長細い略直方形状のロックバー6がステアリングシャフト3のシャフト径方向(図2の矢印X1)に沿って往復動可能に設けられている。このロックバー6は、ステアリングロックボディ部5に開口形成された収納孔7に直線往復動可能に収納されるとともに、コラムチューブ2の一部分を刳り抜いて形成された開口部8(図2参照)を介してステアリングシャフト3側に露出されている。一方、ステアリングシャフト3の周面には、ロックバー6の係止先として複数の凹部9(図2は1つのみ図示)がステアリングシャフト3の周方向に沿って等間隔に並んで設けられている。
ここで、例えば車両が駐車状態に入るなどして、解錠状態のステアリングロックを施錠状態に切り換える必要性が生じた場合、ロックバー6がそれまでのアンロック位置からロック位置に飛び出して、ロックバー6がステアリングシャフト3の凹部に嵌り込む。これにより、ステアリングロック装置4がロック状態となって、ステアリングシャフト3の回動操作が不可となる。一方、例えば車両でキー照合が成立するなどして、施錠状態のステアリングロックを解錠状態に切り換える必要性が生じた場合、ロックバー6がそれまでのロック位置からアンロック位置に後退して、ロックバー6が凹部9から抜け出る。これにより、ステアリングロック装置4がアンロック状態となって、ステアリングシャフト3の回動操作が可能となる。
また、ステアリングロックボディ部5においてコラムチューブ2への取付部位10には、取付金具としてブラケット11が設けられている。本例のブラケット11は、ヒンジ部12を介してステアリングロックボディ部5のボディ本体13に連結されたヒンジブラケット11が使用され、しかも両端のうちの一方がヒンジ部12によって支持される片持ち構造をとっている。これは、この種のヒンジ部12はボルト部品に比べて、コラムチューブ2のチューブ接線方向(図2の矢印X2)においてサイズが小さく済むので、ブラケット11の片側をヒンジ部12とすることによって、ステアリングロックボディ部5のチューブ接線方向における小サイズ化を図るためである。
この場合、ボディ本体13の取付部位10には、一対の取付片14,14が立設されている。また、この取付片14,14には、ヒンジ部12の回動軸として支持ピン15が架設されている。さらに、ヒンジブラケット11のブラケット本体16の基端には、この基端部分を内側に折り返してこの部分をピン挿通部17とすることによって、孔がコラムチューブ2のチューブ軸方向(図1の矢印X3)に沿って延びるピン通し孔18が形成されている。ヒンジブラケット11は、このピン通し孔18に支持ピン15が挿通された取り付け状態をとり、支持ピン15の軸回りに回動可能となっている。また、ピン通し孔18は、ピン挿通部17の付け根19に向かうに従って孔開口の面積が徐々に小さくなっていく先細りの長孔形状をとり、孔開口が最も大きい孔の外側端部位置に支持ピン15が通されている。なお、取付片14,14が取り付け箇所に相当し、支持ピン15がヒンジ軸に相当し、ピン挿通部17が軸通し部に相当する。
ステアリングロックボディ部5をコラムチューブ2に取り付けるに際しては、まずはヒンジブラケット11を開き状態にして、ステアリングロックボディ部5のロックバー6がコラムチューブ2の開口部8と位置が合うように位置決め取り付けする。そして、この状態でヒンジブラケット11を閉じ側に回動して、ヒンジブラケット11とボディ本体13とでコラムチューブ2を挟み込みつつ、ヒンジブラケット11の先端の通し孔20に首切りボルト21を通して、このボルト21をボディ本体13のネジ穴22に螺着することによって、ステアリングロックボディ部5を取り外し不可状態でコラムチューブ2に取り付ける。
また、ヒンジブラケット11のピン挿通部17は、ヒンジブラケット11のブラケット本体16よりも、ブラケット幅方向(図1の矢印X3)において間隔(長さ)が短く形成されている。これは、ヒンジブラケット11のピン挿通部17の板幅を狭く形成することによって、ヒンジ部12をコラムチューブ2のチューブ軸方向(図1の矢印X3)において小サイズに形成するためである。よって、ステアリングロックボディ部5は、チューブ接線方向のみならず、チューブ軸方向との両方向において部品の小サイズ化が図られている。なお、ブラケット幅方向X3が幅方向に相当する。
ヒンジブラケット11の縁部においてピン挿通部17を除いた箇所には、ブラケット本体16に対して略90度折れ曲がって反り立つ補強リブ23が略全周に亘って形成されている。この補強リブ23は、ヒンジブラケット11を例えばハンマーやドライバ等で叩くなどして無理に曲げようとしても、このときの外力によって曲がらないようにするために、曲げ応力に対する耐性を確保する働きを持つものである。なお、補強リブ23が補強部に相当する。
図3に示すように、ヒンジブラケット11のピン挿通部17の付け根19には、ヒンジブラケット11の基材(例えば、1枚の金属板)を折り返して、この折返部24の先端を溶接でブラケット本体16の裏面に固着することにより、この箇所が溶接部25として設けられている。本例の溶接部25は、この折返部24の先端においてブラケット幅方向中央部にのみ形成されている。また、この溶接部25は、図2に示すように、ピン挿通部17の根元部分26よりもヒンジブラケット11の先端側寄りの位置、言い換えるならば、ブラケット本体16のブラケット厚さ方向(図2の矢印X4)に重なる位置まで延びている。このため、ヒンジブラケット11の連結箇所であるピン挿通部17は、このピン挿通部17の表側の板材(外壁27)と、裏側の板材(内壁28)との両方で連結されることによって、2重連結構造をとっていると言える。なお、ここで言う外壁27とは、例えばブラケット本体16が根元部分26で破壊された際に、ピン挿通部17のうちブラケット本体16側に残る部分のことを言う。一方、内壁28とは、同様にブラケット本体16が根元部分26で破壊された際に、ピン挿通部17のうち折返部24側に残る部分のことを言う。なお、根元部分26が攻撃箇所に相当し、ブラケット厚さ方向X4が厚さ方向に相当する。
また、図3に示すように、折返部24の先端には、この先端部分をブラケット幅方向両側に互いに離間する方向に延ばすことによって一対の係止部29,29が設けられている。この係止部29,29は、例えば外観は略T字形状をなすとともに、例えばヒンジブラケット11に抜け方向(図3の矢印X5)の外力が付与されても、このときは反抜け方向に動くことにより、自身が取付片14,14に引っ掛かり状態をとることによって、ヒンジブラケット11がボディ本体13から抜き取られてしまうことを防止する働きを持つ。なお、係止部29,29が不正抜取規制部に相当する。
さて、例えば車両盗難を目的として、ヒンジブラケット11をハンマーやドライバ等で叩くなどしてこれを破壊することにより、ステアリングロックボディ部5をコラムチューブ2から不正に取り外して、車両盗難を働く盗難行為が企てられる可能性も想定される。本例のヒンジブラケット11は、根元部分26が幅狭に形成されているので、ヒンジブラケット11を破壊してステアリングロックボディ部5をコラムチューブ2から不正に取り外す不正行為が企てられた際には、必然的にこの根元部分26が破壊の狙い箇所(ターゲット)となることは否めない。
しかし、本例のステアリングロック装置4の取付構造は、ピン挿通部17を形成するためにブラケット本体16の基材を折り返したその折返部24の先端を溶接することにより、ピン挿通部17をその表と裏との両方で連結された2重連結構造としている。このため、もし仮にこの根元部分26において外壁27が破壊されても、ヒンジブラケット11はまだ内壁28で連結する状態を保つので、盗難者がヒンジブラケット11を不正に取り外すには、内壁28も破壊しなければならない。このため、外壁27を苦労して破壊した上で、更に内壁28の破壊までも課すことになるので、盗難者の盗難行為を大きく殺ぐことが可能となり、ヒンジブラケット11の不正取り外しを諦めさせることが可能となる。よって、ヒンジブラケット11が不正に取り外される状況を生じ難くすることが可能となり、車両盗難に対する防犯性(セキュリティ性)をより高いものとすることが可能となる。
また、車両盗難に対する防犯性能の評価基準として、サッチャムという評価基準がある。この評価基準においては、ステアリングロックボディ部5に対して盗難行為(破壊行為)が企てられてから、所定時間以内(例えば2分以内)にその取り付け箇所から不正に取り外されてはならないという項目基準がある。ところで、この基準を満たす一対策としては、例えばヒンジブラケット11の根元部分26においてその表側にプレートを溶接してブラケット厚さを確保する対策をとることも考えられるが、この場合にはプレートの部品コストと溶接作業の作業コストとの両方が必要となり、コスト高になる問題がある。
一方、本例の場合は、ヒンジブラケット11をその根元部分26で破壊して無理にコラムチューブ2から取り外す際には、板材を2箇所(外壁27、内壁28)を破壊する必要があるので、これらを破壊してヒンジブラケット11を不正に取り外すには、所定時間以上を要するはずである。このため、本例のステアリングロック装置の取付構造は、サッチャムの基準を満たすものであると言える。しかも、本例の場合には、折返部24の先端を溶接してこの部分を溶接部25として設けるだけで済むので、プレートの部品コストが不要となる。このため、製造コストを低く抑えることも可能となるので、耐防犯性と低コストとの両立を図ることも可能となる。
従って、本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)ピン挿通部17の形成するときに内側に折り返した折返部24の先端を、溶接によってブラケット本体16の裏面に固定することにより、ピン挿通部17を根元部分26を基準として外壁27と内壁28との2壁でブラケット本体16に繋がる2重連結構造とした。このため、もし仮にブラケット本体16を根元部分26で破壊してボディ本体13から不正に取り外そうとしても、このときには外壁27及び内壁28の2壁の破壊を不正行為者に課すことになるので、ブラケット本体16がボディ本体13から、即ちステアリングロックボディ部5がコラムチューブ2から不正に取り外される状況を生じ難くすることができる。
(2)ピン挿通部17を外壁27及び内壁28の2壁による2重連結構造をとらせるに際しては、溶接という簡単な製造工程が採用されるので、ピン挿通部17を2重連結構造とする際に複雑な製造工程を踏まずに済む。
(3)ヒンジブラケット11に抜け方向の外力が付与されてヒンジブラケット11をボディ本体13から無理に引き抜こうとしても、このときには係止部29,29が取付片14,14に噛み合う状態をとって、ヒンジブラケット11がボディ本体13から取れてしまうことを規制する。このため、ブラケット本体16の不正取り外しに対する耐性を一層向上することができ、ステアリングロックボディ部5がコラムチューブ2から不正に取り外される状況を一層生じ難くすることができる。
(4)ヒンジ部12をブラケット幅方向に小サイズ化した場合、この部分には補強リブ23を形成できないので、ブラケット本体16を破壊により不正にボディ本体13から取り外す不正行為の際には、この部分が攻撃箇所になることは否めない。しかし、本例の場合には、ピン挿通部17を2重連結構造とすることによって破壊に対する耐性を向上しているので、ブラケット本体16の幅方向のサイズ小型化と、高い防犯性の確保との両立を図ることができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・ ヒンジ部12のヒンジ構造は、ボディ本体13に設けた軸部にブラケット本体16が回動可能に軸支されているものであれば、どのような構造をとっていてもよい。例えば、ピン挿通部17は、必ずしも両端が開口する孔に限らず、一方のみが開口する穴でもよい。
・ 折返部24の先端をブラケット本体16の裏面に固定するときの固定方法は、必ずしも溶接に限らず、例えば接着を使用してもよい。
・ 係止部29,29は、必ずしもブラケット本体16の幅方向両側に設ける必要はなく、例えば片側のみとしてもよいし、或いは省略することも可能である。
・ 不正抜取規制部は、必ずしも折返部24の先端に設けた略T字形状の係止部29に限定されず、不正抜き取りの際に、ブラケット本体16がボディ本体13に噛み合うことが可能であれば、その形状や構造は特に限定されない。
・ ブラケット本体16の曲げ剛性を確保する補強部は、必ずしもリブ形状をとった補強リブ23に限定されず、例えばプレートをブラケット本体16の周縁に取着するなど、種々の補強方法が採用可能である。
・ 補強リブ23は、必ずしもブラケット本体16においてヒンジ部12を除いた箇所に形成されることに限らず、ブラケット本体16の周縁全域に形成されてもよい。
・ ヒンジ部12は、必ずしもブラケット幅方向において小型化が図られている形状をとることに限定されず、例えばピン挿通部17がブラケット本体16と同じ幅を有して、ブラケット本体16よりもサイズが大きいものでもよい。
・ ピン通し孔18の形状は、必ずしも断面が先細りする形状に限らず、要は長孔形状をとっていればよい。
・ ステアリングロックボディ部5の取り付け先は、必ずしもコラムチューブ2に限らず、これ以外の取付可能箇所を採用してもよい。
・ ステアリングロック装置4は、ロックバー6をモータ等のアクチュエータにより往復動させる電気式と、イグニッションスイッチ(キーシリンダ)のオフ位置への操作に伴ってロックバー6の凹部9への係止が機械的に許容される機械式のどちらを採用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)請求項1〜のいずれかにおいて、前記ブラケット本体の縁部において前記軸通し部を除いた箇所には、当該ブラケット本体の曲げに対する応力を確保する補強部が設けられている。この構成によれば、もし仮にブラケット本体自体を無理に曲げようとしても、このときには補強部が利いて、ブラケット本体を曲がり難くすることが可能となる。よって、ブラケット本体の不正取り外しの耐性を一層向上することが可能となり、ステアリングロックボディ部の不正取り外しを一層生じ難くすることが可能となる。
(2)請求項1〜、前記技術的思想(1)のいずれかにおいて、前記ヒンジ部は、前記軸通し部を当該軸通し部の形成箇所以外の箇所よりも、前記ブラケット本体の幅方向において小さく形成するとともに、これに合わせて前記ボディ本体におけるその取り付け箇所も、前記ブラケット本体の幅方向において小さく形成することにより、当該幅方向の小型化が図られている。この構成によれば、ヒンジ部をブラケット本体の幅方向において小サイズ化することが可能となるが、この場合には、ブラケット本体において幅狭になった箇所の強度が低くなり、破壊に対する強度低下を招くことになる。しかし、本構成の場合には、不正破壊があってもブラケット本体をボディ本体から外れ難くしているので、ブラケットの不正取り外しを生じ難くすることが可能となり、ブラケット本体の幅方向のサイズ小型化と高い防犯性確保との両立を図ることが可能となる。
一実施形態におけるステアリングロック装置の取付構造を示す分解斜視図。 ステアリングロックボディ部装置の取付構造を示す断面図。 ヒンジブラケットのヒンジ部の構造を示す拡大図。 従来におけるステアリングロック装置の取付構造を示す分解斜視図。 ステアリングロック装置の取付構造を示す断面図。
符号の説明
2…取り付け先としてのコラムチューブ、4…ステアリングロック装置、5…ステアリングロックボディ部、11…ヒンジブラケット、12…ヒンジ部、13…ボディ本体、14…取り付け箇所としての取付片、15…ヒンジ軸としての支持ピン、16…ブラケット本体、17…軸通し部としてのピン挿通部、19…付け根、23…補強部としての補強リブ、24…折返部、26…攻撃箇所としての根元部分、27…外壁、28…内壁、29…不正抜取規制部としての係止部、X3…幅方向としてのブラケット幅方向、X4…厚さ方向としてのブラケット厚さ方向。

Claims (3)

  1. ステアリングロックボディ部のボディ本体にヒンジブラケットを設け、前記ステアリングロックボディ部をその取り付け先に取り付ける際には前記ヒンジブラケットを介して行い、当該ヒンジブラケットのヒンジ部は、前記ボディ本体側に設けたヒンジ軸に、ブラケット本体の基端に設けた環状の軸通し部を回動可能に通した構造をとっているステアリングロック装置の取付構造において、
    記軸通し部は、前記ブラケット本体の基材の端部を内側に折り返すとともに、その折返部の先端を溶接によって当該ブラケット本体の裏面に固定することにより形成され、その溶接部は、前記ブラケット本体と前記軸通し部との繋ぎ部分である該軸通し部の根元部分よりも、前記ヒンジブラケットの先端側に配置されていることを特徴とするステアリングロック装置の取付構造。
  2. 前記軸通し部の内壁には、前記ブラケット本体が引き抜き操作された際に、前記ボディ本体に噛み合う動きをとって、当該ブラケット本体が前記ボディ本体から不正に抜き取られることを規制する不正抜取規制部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のステアリングロック装置の取付構造。
  3. 前記ブラケット本体の縁部において前記軸通し部の形成箇所以外の箇所には、当該ブラケット本体の曲げに対する応力を確保する補強部が設けられ、
    前記ヒンジ部は、前記軸通し部を当該軸通し部の形成箇所以外の箇所よりも、前記ブラケット本体の幅方向において小さく形成するとともに、これに合わせて前記ボディ本体におけるその取り付け箇所も、前記ブラケット本体の幅方向において小さく形成することにより、当該幅方向の小型化が図られ、
    前記溶接部は、前記ブラケット本体の厚さ方向において前記補強部と重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のステアリングロック装置の取付構造。
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