JP5244333B2 - 抗菌効果を有するラジカル重合可能なマクロマーをベースにした歯科材料 - Google Patents

抗菌効果を有するラジカル重合可能なマクロマーをベースにした歯科材料 Download PDF

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Description

本発明は、抗菌性のラジカル重合可能なマクロマーに基づく歯科材料に関する。
ポリマーは、通常は、抗菌的に活性な成分を単に物理的に混合して対応する材料マトリックスにすることによって、長い間抗菌特性を与えている。従って、例えば、特許文献1において、虫歯の防止のための歯コーティング材料が記載されており、その材料は、抗菌的に活性な成分として、トリクロサン(2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル)を含む。抗菌性フェノール物質(例えば、トリクロサン)を含む歯科用用途のための材料(例えば、プロテーゼプラスチックおよび固定用セメント)もまた、特許文献2において記載されている。
特許文献3は、抗菌的に活性な成分としてクロロヘキシジンを放出する、ガッタパーチャベースの根管充填用材料を開示する。
特許文献4は、トリクロサンを含むUV硬化性創傷コーティング材料を記載し、特許文献5は、とりわけ、建築産業のためのポリマー性コーティング材料のための、抗菌的に活性な成分としての四級アンモニア塩の使用を提唱する。
抗菌的に活性な成分を単に物理的に混合してある材料にすることは、いくつかの問題によって妨げられる。その抗菌性効果を達成するために、その薬剤は、その材料の作用期間の間にわたって放出されなければならない。概して、放出速度は、その薬剤がまず非常に高濃度で放出されるようなものであり、その後、その抗菌性効果が大部分失われる。別の不利点は、高薬剤濃度において、毒性副作用が生じ得ることであり、これは、特に医学的摘要(例えば、コンタクトレンズまたは歯科材料)においては望ましくない。さらに、薬剤が継続的放出または放出増加すると、耐性を形成するリスクが存在する。これが原因で、特に、このような適用のためには、ホモポリマー化によってか、または形成するポリマー中にある別の重合可能なモノマーとの共重合によって、その材料の硬化の間にその材料を重合可能にして不動化するためのスイッチが存在している。
特許文献6および特許文献7は、コンタクトレンズにおける使用のための抗菌性基として四級アンモニウム基を含む有機ケイ素モノマーを開示する。
特許文献8は、コンタクトレンズにおける使用のための活性基として四級ホスホニウム基を含むモノマーを開示する。
特許文献9において、四級アンモニウム基を含む重合可能な活性成分モノマーが、記載される。(メタ)アクリル官能基が、重合可能基として使用され、2個〜18個のC原子を有するアルキレンスペーサーが、その重合可能な基と活性基との間に位置する。
特許文献10および特許文献11において、特許文献9に記載される抗菌性の重合可能なモノマーを含む歯科用の特殊組成物が記載されている。
重合可能な活性成分モノマーを使用する場合の不利点は、ほとんどの場合において、そのモノマーのみが抗菌性効果を有し、重合後にそれが失われることである。しばしば、存在する残留モノマーのみが、そのポリマーの抗菌性効果を担い、非重合抗菌性モノマーの溶出後にはその材料の抗菌性効果が消滅するという結果になる。従って、その長期間にわたる抗菌性効果は、顕著に減少し、その結果として、例えば、薬物または医学製品は、その臨床的能力を少なくとも部分的に失う。
特許文献12は、ビニル的に(vinylically)重合可能なモノマーからなる抗菌特性を有するポリマー、および少なくとも1つの長鎖アルキルラジカルが四級アンモニウム基に結合しており、その四級アンモニウム基は、その部分について親水性スペーサーを介してビニル官能基に結合しているモノマーからなる抗菌特性を有するポリマーを開示する。それらのポリマーは、塗料(例えば、船舶用塗料)および成形品(moulding)(例えば、バスルーム表面およびキッチン表面)の調製のために適切である。
特許文献13は、少なくとも1つの四級アミノ官能基を有するモノマーの重合によって固有に抗菌的なポリマーの調製のためのプロセスを開示する。そのモノマーは、50個までの炭素原子を有する炭化水素ラジカルを有し得、そして900未満の分子量を有し得る。それらのポリマーは、ワニス、保護用塗料、およびコーティング(例えば、船体用、トイレタリー用、コンタクトレンズ用、膜用、および移植物用)の調製のために適切である。
国際公開第98/48766号パンフレット 米国特許出願公開第2003/0220416号明細書 独国特許発明第198 13 686号明細書 米国特許出願公開第2005/0080158号明細書 国際公開第2004/098658号明細書 米国特許第5,536,861号明細書 米国特許第5,358,688号明細書 欧州特許第0 663 409号明細書 欧州特許第0 537 774号明細書 欧州特許第0 705 590号明細書 国際公開第01/90251号明細書 独国特許出願公開第196 46 965号明細書 国際公開第00/69926号明細書
本発明の目的は、重合状態において高い抗菌性効果を有し、かつ抗菌的に活性な成分を放出しない、歯科材料を提供することである。
上記の目的は、式(I):
[PG]−R−Z−SP−Y−R−[WG] (I)
の少なくとも1種の化合物を含む歯科材料によって、本発明に従って達成される。上記の式(I)において、変数は、以下の意味:
mは、1、2、または3であり;
pは、1,2、または3であり;
は、存在しないか;O、S、NH、SiR’、CONH、CONR’、COO、および/もしくはOCONHによって1回以上中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであるか;またはそれらの組み合わせであり;
は、存在しないか;O、S、NH、SiR’、CONH、CONR’、COO、および/もしくはOCONHによって1回以上中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであるか;またはそれらの組み合わせであり;
PGは、ラジカル重合可能な基であり;
SPは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、特に、ポリグリセロール、ポリアルキルオキサゾリン、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリ−(2−ヒドロキシエチル)アクリレート、ポリ−(2−ヒドロキシエチル)メタクリレート基、親水性ポリペプチド基およびコポリマー、特に、対応するモノマーのブロックコポリマーから選択される、ポリマー性スペーサーであり;
WGは、抗菌的に活性な基であり;
Zは、存在しないか、O、S、エステル、アミド、またはウレタン基であり;
Yは、存在しないか、O、S、エステル、アミド、またはウレタン基であり;
R’は、独立して、各場合に、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカル;または置換もしくは非置換のフェニルラジカルもしくはベンジルラジカルを示す。
、R、およびR’の場合に必要に応じて存在する置換基は、互いに独立して、好ましくは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、アリール、ベンジル、F、Cl、Br、I、HO、HOOC、C〜Cアルキル−OOC−、HNOC、HR’’OC、およびR’’OCから選択され、R’’は、C〜C20アルキレン、フェニルラジカル、もしくはベンジルラジカルである。
式(I)は、化学原子価の理論と適合する化合物のみを網羅する。ラジカルが、例えば、O、S、NH、SiR’、CONH、CONR’、COO、OCONHなどによって中断され得るという表示は、これらの原子もしくは基がそのラジカルの炭素鎖中に挿入されること(すなわち、炭素原子によって両側で隣接すること)を意味すると理解されるべきである。従って、これらの外来の原子もしくは基の数は、炭素原子の数よりも少なくとも1個は少なく、その外来の原子もしくは基は、末端にはあり得ない。
アルキレンラジカルと芳香族基との組み合わせによって、好ましくは、アルキレン−アリーレン基、アルキレン−アリーレン−アルキレン基、およびアリーレン−アルキレン−アリーレン基(特に、−CH−Ph基および−CH−Ph−CH−基)が意味される。
式(I)の化合物は、少なくとも1.000g/mol、好ましくは少なくとも2.500g/mol、特に好ましくは少なくとも5.000g/molの分子量を有する。式(I)の化合物は、少なくとも1つのラジカル重合可能な基を含み、従って、ラジカル重合によって硬化され得る。これはまた、以下においてはマクロマーと呼ばれる。
好ましい重合可能な基(PG)は、ビニル(CH=CH−)基、アリル(CH=CH−CH−)基、ビニルエーテル(CH=CH−O−)基、スチリル(CH=CH−(Ph)−)基、ビニルシクロプロピル基、および/または式(II)
Figure 0005244333
の基であり、R13は、メチルまたはフェニルである。
極めて特に好ましい重合可能な基PGは、(メタ)アクリロイル(CH=C(CH)−COO−)基および(メタ)アクリルアミド基(CH=C(CH)−CO−NH−)である。
上記抗菌的に活性な基(WG)は、一級アミノ基、二級アミノ基、三級アミノ基、カチオン性一級アンモニウム基、カチオン性二級アンモニウム基、カチオン性三級アンモニウム基、カチオン性四級アンモニウム基、カチオン性一級ホスホニウム基、カチオン性二級ホスホニウム基、カチオン性三級ホスホニウム基、カチオン性四級ホスホニウム基、カチオン性一級スルホニウム基、カチオン性二級スルホニウム基、カチオン性三級スルホニウム基、カチオン性四級スルホニウム基、ビグアニジン基、抗菌性ペプチド、フェノールラジカル、ポリフェノールラジカル、および/または抗生物質であり得る。好ましい抗菌性基は、四級アンモニウム基、四級ホスホニウム基、および四級スルホニウム基である。
一級アンモニウム基、二級アンモニウム基、三級アンモニウム基、および四級アンモニウム基によって、式(−NRH)の基、式(−N)の基、式(−NRH)の基、および式(−N)の基が意味される。
好ましい抗生物質は、ペニシリン基であり、特に、
Figure 0005244333
である。上記抗菌性基WGは、正荷電を有し得る。これは、Aアニオンによって平衡化している
Figure 0005244333
である。好ましいAアニオンは、CI、Br、I、トリフレート(Trf)、メシレート(Mes)、およびトシレート(Tos)である。
好ましい実施形態に従って、上記スペーサーSPは、式−[R−を有する基であり、Rは、−[CH−CH−O]−、−[CH(CH)−CH−O]−であり、好ましくは−[CH(OH)CH]−、−[CH(COOH)CH]−、−[CH(COOCH)CH]−、−[C(CH)(COOH)CH]−、−[C(CH)(COOCH)CH]−、−[CH(COOCHCHOH)CH]−、−[C(CH)(COOCHCHOH)CH]−、−[CH(OCOCH)CH]−、−[CH−CH(OH)−CH−O]−であり、特に、−[R−N(−CO−R)−R]−、またはこれらの組み合わせであり、
は、存在しないか;1つ以上のO原子によって中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであり、好ましくは、−(CH1〜4−であり;特に、存在せず;
は、存在しないか;1つ以上のO原子によって中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであるか;−(CH1〜4−であるか;または存在せず;特に、−(CH−であり;
は、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであり;好ましくは、C〜Cアルキルであり;特にメチルであり;
qは、10〜15,000であり;好ましくは10〜10,000であり;特に好ましくは10〜5,000であり;極めて特に好ましくは15〜2,000である。
とRとは、好ましくは同時に存在しないものではない。極めて特に好ましい式−「R]−基は、−[N(COCH)−CH−CH]−である。
、R、およびRの場合に必要に応じて存在する置換基は、互いに独立して、好ましくはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、アリール、ベンジル、F、Cl、Br、I、HO、HOOC、C〜Cアルキル−OOC−、HNOC−、HR’’OC−、およびR’’OC−から選択され、R’’は、C〜C20アルキレン、フェニルラジカル、もしくはベンジルラジカルである。
上記スペーサーが式[R−の基である化合物は、一般式(I’):
[PG]−R−Z−[R−Y−R−[WG] 式(I’)
によって示され得、他の変数は、上記で提供された意味を有する。
互いから独立して選択され得る他の変数の好ましい定義は、
mは、1または2であり;特に1であり;
pは、1または2であり;特に1であり;
は、存在しないか;COOによってか、フェニレンによってか、ベンジレンによってか、−CH−Ph−CH−によって1回中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜Cアルキレンラジカルであり;
は、存在しないか;COOによってか、フェニレンによってか、ベンジレンによってか、−CH−Ph−CH−によって1回中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜Cアルキレンラジカルであり;
PGは、CH=CR10−CO−X−であり、R10は、HまたはCHであり、X=Oであるか、NHであるか、NR12であり、R12は、直鎖のC〜Cアルキルラジカル(好ましくはメチル)であるか、CH=CH−であるか、またはビニルシクロプロピルであり;
Zは、存在しないか、Oであるか、Sであるか、COOであり;好ましくは存在しないか、Oであるか、Sであり;
Yは、存在しないか、Oであるか、Sであるか、COOであり;好ましくは存在せず;
は、CI、Br、I、メシレート(Mes)、トシレート(Tos)、またはトリフレート(Trf)であり;
WGは、−Nであり、
は、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであるか、またはRは、RおよびそのRが結合している窒素原子と一緒になって、芳香族環系もしくは複素芳香族環系または芳香環もしくは非芳香環を形成し、Rは、好ましくはC〜Cアルキルラジカルであり、特に好ましくはCHであり;
Figure 0005244333
であり、R11は、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであり;
は、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであるか、またはRは、RおよびそのRが結合している窒素原子と一緒になって、芳香族環系もしくは複素芳香族環系または芳香環もしくは非芳香環を形成し;Rは、好ましくはC〜Cアルキルラジカルであり、特に好ましくはCHであり;
は、存在しないか、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C31アルキルラジカルであり;好ましくは−(CH−であり;
rは、5〜30であり;好ましくは10〜30であり、特に好ましくは10〜20であるか;
WGは、−P7’8’9’であり、
7’は、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであり;好ましくはC〜Cアルキルラジカルであり;特に好ましくはCHであり;
8’は、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであり;好ましくはメチルであり;
9’は、存在しないか、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであり;好ましくは−(CH−であり;
rは、5〜30であり;好ましくは10〜30であり;特に好ましくは10〜20であるか;あるいは
WGは、
Figure 0005244333
であり、
rは、5〜30であり;好ましくは10〜30であり;特に好ましくは10〜20である。
特に好ましいのは、当然、上記の変数すべてが、好ましい意味のうちの1つを有する化合物であり、特に、特に好ましい意味のうちの1つを有する、化合物である。
式(I’)の特に好ましい化合物は、
Figure 0005244333
(Aは、Cl、Br、I、Trf、Mes、Tosであり;
qは、10〜10,000であり;
rは、10〜20である);
Figure 0005244333
Figure 0005244333
(Aは、Cl、Br、I、Trf、Mes、Tosであり;
qは、45〜15,000であり;
rは、10〜20である);
Figure 0005244333
Figure 0005244333
(Aは、Cl、Br、I、Trf、Mes、Tosであり;
qは、10〜10,000であり;
rは、10〜20である);
Figure 0005244333
(Aは、Cl、Br、I、Trf、Mes、Tosであり;
qは、10〜10,000であり;
rは、10〜20である)
である。
式(I’’):
Figure 0005244333
の化合物が、極めて特に好ましく、この式において、その変数は、上記の意味または好ましい意味を有する。
ポリオキサゾリンスペーサーを有する式(I’’)のマクロマーの好ましい例は、
Figure 0005244333
Figure 0005244333
であり、
は、Cl、Br、I、Trf、Mes、Tosであり;
qは、10〜10,000であり;
rは、10〜20である。
本発明に従う一般式(I)の重合可能なマクロマーは、公知の多段階合成方法によって調製され得る。例えば、ポリオキサゾリンスペーサーを有する式(I’’)の特に好ましい抗菌性の重合可能なマクロマーは、以下の方法で調製され得る。
第一の合成改変形において、第一段階において、上記ポリマースペーサー(SP)は、2−アルキル−1,3−オキサゾリンの重合によって構築される。重合の程度(従って、上記スペーサーの長さ)は、そのモノマー:開始剤の比[M]/[I]および反応時間を介して制御される。三級アミンが、その重合を終結させるために使用され、その対応する抗菌的に活性な四級アンモニウム基(WG)が、その三級アミンから形成する。その保護気を除去した後、その重合可能な基(PG)は、その脱保護されたアミンと、メタクリル酸クロライドまたはアクリル酸クロライドとの反応によって導入される。その対応するメタクリルアミド形態またはアクリルアミド形態。
Figure 0005244333
第二の合成改変形において、そのポリマー性スペーサーは、同様に、2−アルキル−1,3−オキサゾリンの重合によって構築される。この場合もまた、上記の第一の合成改変形と同様に、重合の程度(従って、そのスペーサーの長さ)は、モノマー:開始剤の比および反応時間を介して制御される。上記の抗菌的に活性な四級アンモニウム基(WG)は、上記開始剤によって導入され、上記重合可能な基(PG)は、重合可能な基を含むアミンで反応を終結させることによって、そのポリマーのもう一端に得られる。
Figure 0005244333
式(I)のマクロマーは、ホモポリマー化によってか、または式(I)のさらなるマクロマーおよび/もしくは他のラジカル重合可能なモノマーとの共重合によって、抗菌成分が不動化されて洗い流されないポリマーに変換され得る。
本発明に従う歯科材料は、式(I)のマクロマーに加えて、1つ以上のラジカル重合可能な基を含むさらなるラジカル重合可能なモノマーを含み得る。2個以上(好ましくは2個〜3個)のラジカル重合可能な基を含む少なくとも1つのさらなるラジカル重合可能なモノマーを含む歯科材料が、特に好ましい。
好ましいさらなるモノマーは、単官能性もしくは多官能性の、(メタ)アクリレートまたは(メタ)アリクルアミド((メタ)アクリル化合物)である。単官能性(メタ)アクリル化合物によって、1つの(メタ)アクリル基を有する化合物が意味され、多官能性(メタ)アクリル化合物によって、2個以上(好ましくは2個〜3個)の(メタ)アクリル基を有する化合物が意味される。多官能性モノマーは、架橋特性を有する。
好ましい単官能性(メタ)アクリル化合物は、市販されている単官能性モノマー(例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フルフリル、もしくは(メタ)アクリル酸フェニル、ならびに(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルもしくは(メタ)アクリル酸プロピル)である。
特に好ましいのは、加水分解に安定性のモノマーであり、それは例えば、加水分解に安定性のモノ(メタ)アクリレート(例えば、(メタ)アクリル酸メチシルまたは2−(アルコキシメチルアクリル酸(例えば、2−(エトキシメチル)アクリル酸、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸))、N−一置換アクリルアミドもしくはN−二置換アクリルアミド(例えば、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、もしくはN−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド)、およびN−一置換メタクリルアミド(例えば、N−エチルメタクリルアミドもしくはN−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド)、ならびにN−ビニルピロリドン、およびアリルエーテルである。これらのモノマーは、室温において液体であり、従って、希釈剤として適切である。
好ましい多官能性モノマーは、ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリレート、ビス−GMA(メタクリル酸とビスフェノール−A−ジグリシジルエーテルとの付加生成物)、エトキシル化ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリレート、UDMA(2−ヒドロキシエチルメタクリレートと2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの付加生成物)、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ならびにブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、または1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートである。
特に好ましいのは、さらに、加水分解に安定な架橋モノマーであり、それは例えば、架橋ピロリドン(例えば、1,6−ビス(3−ビニル−2−ピロリドニル)−ヘキサン)または市販されているビスアクリルアミド(例えば、メチレンビスアクリルアミドもしくはエチレンビスアクリルアミド、ビス−(メタ)アクリルアミド(例えば、N,N’−ジエチル−1,3−ビス−(アクリルアミド)−プロパン、1,3−ビス−(メタクリルアミド)−プロパン、1,4−ビス−(アクリルアミド)−ブタン、もしくは1,4−ビス−(アクリロイル)−ピペラジン)であり、ビスアクリルアミドは、対応するジアミンと塩化(メタ)アクリル酸とからの変換によって合成され得る。
本発明に従う歯科材料はまた、好ましくは、少なくとも1つのラジカル重合可能な酸基含有モノマーである。酸基含有モノマーはまた、以下において酸性モノマーとも呼ばれる。好ましい酸基は、カルボン酸基、ホスホン酸基、および/またはスルホン酸基であり、これらの基は、酸の形態またはエステルの形態にて存在し得る。ホスホン酸基を有するモノマーまたはリン酸基を有するモノマーが、特に好ましい。上記モノマーは、1つ以上の酸基を有し得、1個〜2個の酸基を有する化合物が、好ましい。
好ましい重合可能なカルボン酸は、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリト酸および対応する無水物、10−メタクリロイルオキシデシルマロン酸、N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)−N−フェニルグリシン、および4−ビニル安息香酸である。
好ましいホスホン酸性モノマーは、ビニルホスホン酸、4−ビニルフェニルホスホン酸、4−ビニルベンジルホスホン酸、2−メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、2−メタクリルアミドエチルホスホン酸、4−メタクリルアミド−4−メチル−ペンチル−ホスホン酸、2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサ−ブチル]−アクリル酸、および2−[2−ジヒドロキシホスホリル)−エトキシメチル]−アクリル酸−2,4,6−トリメチル−フェニルエステルである。
好ましい酸性の重合可能なホスホン酸エステルは、リン酸一水素2−メタクリロイルオキシプロピルおよびリン酸二水素2−メタクリロイルオキシプロピル、リン酸一水素2−メタクリロイルオキシエチルおよびリン酸二水素2−メタクリロイルオキシエチル、リン酸水素2−メタクリロイルオキシエチルフェニル、ジペンタエリトリトール−ペンタメタクリロイルオキシホスフェート、リン酸二水素10−メタクリロイルオキシデシル、ジペンタエリトリトールペンタメタクリロイルオキシホスフェート、ホスホン酸モノ−(1−アクリロイル−ピペリジン−4−イル)−エステル、リン酸二水素6−(メタクリルアミド)ヘキシル、およびリン酸二水素1,3−ビス−(N−アクリロイル−N−プロピル−アミノ)−プロパン−2−イルである。
好ましい重合可能なスルホン酸は、ビニルスルホン酸、4−ビニルフェニルスルホン酸、または3−(メタクリルアミド)プロピルスルホン酸である。
アシルホスフィンオキシド、ビスアシルホスフィンオキシド、ベンゾフェノン、ベンゾイン、ならびにそれらの誘導体、またはα−ジケトンもしくはその誘導体(例えば、9,10−フェナントレンキノン、1−フェニル−プロパン−1,2−ジオン、ジアセチル、または4,4−ジクロロベンジルが、上記のラジカル重合を開始するために好ましく使用される。好ましくは、カンファーキノンおよび2,2−メトキシ−2−フェニル−アセトフェノンが、特に好ましくはアミンと組み合わせたα−ジケトンが、還元剤として使用され、それは例えば、4−(ジメチルアミノ)−安息香酸エステル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルsym.−キシリジンまたはトリエタノールアミンである。種々の光開始剤の組み合わせもまた、使用される。
酸化還元開始剤の組み合わせ(例えば、ベンゾイルペルオキシドとN,N−ジメチルsym.−キシリジンとの組み合わせ、またはベンゾイルペルオキシドとN,N−ジメチル−p−トルイジンとの組み合わせ)が、いわゆる化学的硬化のための開始剤として使用される。さらに、ペルオキシドと還元剤(例えば、アスコルビン酸、バルビツレート、またはスルフィン酸)とからなる酸化還元系が、特に適切である。
さらに、上記歯科材料は、力学的特性を改善するためまたは粘性を設定するために、有機粒子状充填剤もしくは無機粒子状充填剤を含み得る。好ましい無機粒子状充填剤は、酸化物(例えば、ZrOおよびTiO)ベースの非晶質球状材料、ナノ粒子充填剤もしくはマイクロファイン(microfine)充填剤(例えば、発熱性シリカ、ナノ粒子Al、Ta、Yb、ZrO、Ag、もしくはTiO、またはSiO、ZrO、および/もしくはTiOの混合酸化物、または沈降ケイ酸(precipitated silica acid))、ならびにミニフィラー(minifiller)(例えば、0.01μm〜1μmの平均粒径を有する、石英、ガラスセラミック、またはガラス粉末)、ならびにX線不透明性充填剤(例えば、三フッ化イッテルビウム、もしくはナノ粒子硫酸バリウム)である。重合可能な基により表面が改変されている充填剤が、特に適切である。
さらに、本発明に従う歯科材料は、1つ以上のさらなる添加剤を含み得、その添加剤は、好ましくは、安定剤、開始剤、芳香剤、染料、色素、フッ素イオン放出添加剤、光学的光沢剤、可塑剤および/またはUV吸収剤から選択される。好ましいUV吸収剤は、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンであり、好ましい安定剤は、2,6−ジ−tert−ブチル−4−クレゾールおよび4−メトキシフェノールである。
上記歯科材料は、充填材料として特に適切であり、特にコーティング材料、接着剤、自己接着性および/または自己調整性(self−conditioning)固定セメントとして、特に適切である。
本発明に従う歯科材料は、好ましくは、
(a)0.05重量%〜50.0重量%(好ましくは0.5重量%〜25.0重量%、特に好ましくは2.0重量%〜10.0重量%)の式(I)の抗菌性のラジカル重合可能なマクロマー;
(b)5重量%〜95重量%(好ましくは5重量%〜85重量%、特に好ましくは5重量%〜70重量%)のさらなるラジカル重合可能なモノマー;
(c)0.01重量%〜5.0重量%の、上記ラジカル重合のための開始剤;
を含む。
さらに、本発明に従う歯科材料はまた、好ましくは、
(d)0重量%〜60重量%(好ましくは5重量%〜50重量%、特に好ましくは5重量%〜45重量%)の酸性のラジカル重合可能なモノマー;および/または
(e)0重量%〜85重量%の充填剤;および/または
(f)0重量%〜80重量%(好ましくは0重量%〜60重量%、特に好ましくは0重量%〜40重量%)の溶媒;および/または
(g)0.01重量%〜5.0重量%(好ましくは0.01重量%〜3.0重量%)のさらなる添加剤;
を含む。
溶媒は、接着剤およびコーティング材料において主に使用される。好ましい溶媒は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、アセトン、およびそれらの混合物である。
本発明に従う歯科材料の正確な充填剤含有量は、その材料の意図される用途に基づく。接着剤またはコーティング材料として使用するための歯科材料は、好ましくは、0重量%〜30重量%の充填剤を含み、セメントまたは充填材料として使用するための歯科材料は、好ましくは20重量%〜85重量%の充填剤を含む。
本発明はまた、歯科材料(好ましくは上記の歯科材料)の調製のための、式(I)の抗菌性のラジカル重合可能なマクロマーの使用に関する。
さらに、本発明は、成形品(例えば、歯冠、ブリッジ(bridge)、インレー、および義歯)の調製のための方法に関し、この方法において、本発明の歯科材料が、それ自体は公知である様式で上記成形品を形成するように形成され、その後、少なくとも部分的に(好ましくは完全に)硬化される。この硬化は、好ましくは、ラジカル重合によって生じる。
本発明によって、以下が提供される:
(項目1)
式(I):
[PG]−R−Z−SP−Y−R−[WG] (I)
の少なくとも1種の化合物を含む歯科材料であって、
mは、1、2、または3であり;
pは、1,2、または3であり;
は、存在しないか;O、S、NH、SiR’、CONH、CONR’、COO、および/もしくはOCONHによって1回以上中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであるか;またはそれらの組み合わせであり;
は、存在しないか;O、S、NH、SiR’、CONH、CONR’、COO、および/もしくはOCONHによって1回以上中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであるか;またはそれらの組み合わせであり;
PGは、ラジカル重合可能な基であり;
SPは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリセロール、ポリアルキルオキサゾリン、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリ−(2−ヒドロキシエチル)アクリレート、ポリ−(2−ヒドロキシエチル)メタクリレート基、親水性ポリペプチド基、および対応するモノマーのコポリマーから選択される、ポリマー性スペーサーであり;
WGは、抗菌的に活性な基であり;
Zは、存在しないか、O、S、エステル、アミド、またはウレタン基であり;
Yは、存在しないか、O、S、エステル、アミド、またはウレタン基であり;
該化合物は、少なくとも1,000の分子量を有する、
歯科材料。
(項目2)
項目1に記載の歯科材料であって、前記重合可能な基であるPGは、ビニル基、アリル基、ビニルエーテル基、スチリル基、ビニルシクロプロピル基、および/または式(II)
Figure 0005244333
の基であり、R13は、メチルまたはフェニルである、歯科材料。
(項目3)
項目1〜2のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、前記抗菌的に活性な基であるWGは、一級アミノ基、二級アミノ基、三級アミノ基、カチオン性一級アンモニウム基、カチオン性二級アンモニウム基、カチオン性三級アンモニウム基、カチオン性四級アンモニウム基、カチオン性一級ホスホニウム基、カチオン性二級ホスホニウム基、カチオン性三級ホスホニウム基、カチオン性四級ホスホニウム基、カチオン性一級スルホニウム基、カチオン性二級スルホニウム基、カチオン性三級スルホニウム基、カチオン性四級スルホニウム基、ビグアニジン基、抗菌性ペプチド、フェノールラジカル、ポリフェノールラジカル、および/または抗生物質である、歯科材料。
(項目4)
項目1〜3のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、前記スペーサーSPは、−[R−基であり、Rは、−[CH−CH−O]−、−[CH(CH)−CH−O]−、−[CH(OH)CH]−、−[CH(COOH)CH]−、−[CH(COOCH)CH]−、−[C(CH)(COOH)CH]−、−[C(CH)(COOCH)CH]−、−[CH(COOCHCHOH)CH]−、−[C(CH)(COOCHCHOH)CH]−、−[CH(OCOCH)CH]−、−[CH−CH(OH)−CH−O]−、−[R−N(−CO−R)−R]−、またはこれらの組み合わせであり、
は、存在しないか;1つ以上のO原子によって中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであるか;−(CH1〜4−であるか;または存在せず;
は、存在しないか;1つ以上のO原子によって中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであるか;−(CH1〜4−であるか;または存在せず;
は、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルレストであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであるか;C〜Cアルキルであり;
qは、10〜15,000である、
歯科材料。
(項目5)
項目1〜4のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、前記の変数のうちの少なくとも1つは、以下の意味:
mは、1または2であり;
pは、1または2であり;
は、存在しないか;COOによってか、フェニレンによってか、ベンジレンによってか、−CH−Ph−CH−によって1回中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜Cアルキレンラジカルであり;
は、存在しないか;COOによってか、フェニレンによってか、ベンジレンによってか、−CH−Ph−CH−によって1回中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜Cアルキレンラジカルであり;
PGは、CH=CR10−CO−X−であり、R10は、HまたはCHであり、X=Oであるか、NHであるか、NR12であり、R12は、直鎖のC〜Cアルキルラジカルであるか、CH=CH−であるか、またはビニルシクロプロピルであり;
Zは、存在しないか、Oであるか、Sであるか、COOであり;
Yは、存在しないか、Oであるか、Sであるか、COOであり;
は、CI、Br、I、メシレート(Mes)、トシレート(Tos)、またはトリフレート(Trf)であり;
WGは、−Nであり、
は、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであるか、またはRは、Rおよび該Rが結合している窒素原子と一緒になって、芳香族環系もしくは複素芳香族環系または芳香環もしくは非芳香環を形成し、好ましくは、
Figure 0005244333
を形成し、R11は、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであり;
は、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであるか、またはRは、Rおよび該Rが結合している窒素原子と一緒になって、芳香族環系もしくは複素芳香族環系または芳香環もしくは非芳香環を形成し;
は、存在しないか、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C31アルキルラジカルであり;
rは、5〜30であるか;
WGは、−P7’8’9’であり、
7’は、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであり;
8’は、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであり;
9’は、存在しないか、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであり;
rは、5〜30であるか;あるいは
WGは、
Figure 0005244333
であり、
rは、5〜30である;
のうちの1つを有する、歯科材料。
(項目6)
項目5に記載の歯科材料であって、前記式(I)の化合物は、式(I’’)の化合物:
Figure 0005244333
である、歯科材料。
(項目7)
項目1〜6のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、前記式(I)の化合物は、少なくとも2,500である分子量を有する、歯科材料。
(項目8)
項目1〜7のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、前記式(I)の化合物は、少なくとも5,000である分子量を有する、歯科材料。
(項目9)
項目1〜8のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、前記式(I)の化合物に加えて、少なくとも1つのさらなるラジカル重合可能なモノマーを含む、歯科材料。
(項目10)
項目9に記載の歯科材料であって、2個〜3個のラジカル重合可能な基を含む少なくとも1つのさらなるラジカル重合可能なモノマーを含む、歯科材料。
(項目11)
項目9または10に記載の歯科材料であって、少なくとも1つの酸性のラジカル重合可能なモノマーを含む、歯科材料。
(項目12)
項目1〜11のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、ラジカル重合のための少なくとも1つの開始剤を含む、歯科材料。
(項目13)
項目1〜12のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、少なくとも1つの充填剤を含む、歯科材料。
(項目14)
項目1〜13のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、
(a)0.05重量%〜50.0重量%のラジカル重合可能な式(I)の化合物;
(b)5重量%〜95重量%のさらなるラジカル重合可能なモノマー;および
(c)0.01重量%〜5.0重量%の、ラジカル重合のための開始剤;
を含む、歯科材料。
(項目15)
項目14に記載の歯科材料であって、
(d)0重量%〜60重量%の酸性のラジカル重合可能なモノマー;
を含む、歯科材料。
(項目16)
項目14または15に記載の歯科材料であって、
(e)0重量%〜85重量%の充填剤;
を含む、歯科材料。
(項目17)
項目14〜16のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、
(f)0重量%〜80重量%の溶媒;
を含む、歯科材料。
(項目18)
歯科材料の調製のための、式(I)の化合物の使用。
(項目19)
接着剤、セメント、コーティング材料、または充填材料の調製のための、項目18に記載の使用。
(項目20)
成形品の調製のためのプロセスであって、
項目1〜17のうちのいずれか1項に記載の歯科材料が、成形品を形成するために成形され、その後硬化される、プロセス。
(摘要)
式[PG]−R−Z−SP−Y−R−[WG]の少なくとも1種の化合物を含む歯科材料であって、
mは、1、2、または3であり;
pは、1,2、または3であり;
は、存在しないか;O、S、NH、SiR’、CONH、CONR’、COO、および/もしくはOCONHによって1回以上中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであるか;またはそれらの組み合わせであり;
は、存在しないか;O、S、NH、SiR’、CONH、CONR’、COO、および/もしくはOCONHによって1回以上中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであるか;置換もしくは非置換の芳香族C〜C14ラジカルであるか;またはそれらの組み合わせであり;
PGは、ラジカル重合可能な基であり;
SPは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリセロール、ポリアルキルオキサゾリン、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリ−(2−ヒドロキシエチル)アクリレート、ポリ−(2−ヒドロキシエチル)メタクリレート基、親水性ポリペプチド基、および対応するモノマーのコポリマーから選択される、ポリマー性スペーサーであり;
WGは、抗菌的に活性な基であり;
Zは、存在しないか、O、S、エステル、アミド、またはウレタン基であり;
Yは、存在しないか、O、S、エステル、アミド、またはウレタン基であり;
該化合物は、少なくとも1,000の分子量を有する、
歯科材料。
本発明は、実施例を参照して以下においてさらに詳細に記載される。
(実施例1:開始剤を用いて始める、ポリオキサゾリンスペーサーを有するマクロマーの調製)
Figure 0005244333
0.2gの開始剤3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ベンジル−p−トルエンスルホン酸を、0℃にて、25ml CHCl中の2−メチル−1,3−オキサゾリン(5.0g)の溶液に加えた。30分後、この混合物を70℃まで加熱し、そして、バッチを3日間撹拌した。次いで、4.0g(5.0ml;18.0mmol)の反応停止試薬(termination reagent)N,N−ジメチルドデシルアミンを加え、そして、全体を、70℃にてさらに24時間撹拌した。ジエチルエーテルから3回沈殿させ、そして、RTにて水中で透析した後、淡黄色の粉末状ポリマーを得た。
保護基の分離:約3gのポリマーを、トリフルオロ酢酸とジクロロメタンの1:1混合物(6+6ml)中に溶解し、そして、室温で30分間撹拌し、この反応において、激しいガスの形成が観察された。このようにして脱保護したポリマーを、次いで、実際のポリマー合成と同様にワークアップした(ジエチルエーテルからの再結晶)。
遊離アミノ官能性と、メタクリル酸クロライドとの反応:1.1gのメタクリル酸クロライドを、0℃にて、15mlのクロロホルム中、2.8gの脱保護ポリマーおよび1.2gのピリジンの溶液に滴下した。2時間後、この混合物を室温にし、そして、この溶液をさらに24時間撹拌した。ジエチルエーテルから3回沈殿させ、そして、室温にて水中で透析した後、2.4g(理論値の83%)の淡黄色の粉末状マクロマー1aを得た。
マクロマー1aと同じ方法で、マクロマー1bおよび1cを調製した。ただし、マクロマー1bの調製については、50:1のモノマー/開始剤の比(2−メチル−1,3−オキサゾリン対3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ベンジル−p−トルエンスルホン酸)を、そして、マクロマー1cの場合には、100:1のモノマー/開始剤の比を選択したことが異なっていた。
マクロマー1a、1bおよび1cを、FT−IR、H−NMRおよび13C−NMR試験、ならびに、GPC測定によって特徴付けた。スペーサーの長さまたは重合度は、スペーサーシグナルの面積分に対する、末端基のH−NMRシグナルの面積分の比から得る。
マクロマー1a Mn=2720(g/mol)
重合度 n=25
マクロマー1b Mn=6120(g/mol)
重合度 n=65
マクロマー1c Mn=11820(g/mol)
重合度 n=132。
(実施例2:抗菌性基を用いて始める、ポリオキサゾリンスペーサーを有するマクロマーの調製)
Figure 0005244333
0.3g(1/100当量)の開始剤(4−ブロモメチル−ベンジル)−N,N−ジメチルドデシルアンモニウムブロミドを、0℃にて、25ml CHCl中の2−メチル−1,3−オキサゾリン(5.0g)の溶液に加えた。30分後、この混合物を70℃まで加熱し、そして、バッチを3日間撹拌した。次いで、3.1gの反応停止試薬N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドを加え、そして、全体を、70℃にてさらに24時間撹拌した。ジエチルエーテルから3回沈殿させ、そして、RTにて水中で透析した後、4.7g(理論値の87%)の淡黄色の粉末状マクロマー2aを得た。
マクロマー2aと同じ方法で、マクロマー2bおよび2cを調製した。ただし、マクロマー2bの調製については、50:1のモノマー/開始剤の比(2−メチル−1,3−オキサゾリン対(4−ブロモメチル−ベンジル)−N,N−ジメチルドデシルアンモニウムブロミド)を、そして、マクロマー2cの場合には、100:1のモノマー/開始剤の比を選択したことが異なっていた。
マクロマー2a、2bおよび2cを、FT−IR、H−NMRおよび13C−NMR試験、ならびに、GPC測定によって特徴付けた。スペーサーの長さまたは重合度は、スペーサーシグナルの面積分に対する、末端基のH−NMRシグナルの面積分の比から得る。
マクロマー2a Mn=2350(g/mol)
重合度 n=20
マクロマー2b Mn=5170(g/mol)
重合度 n=57
マクロマー2c Mn=10600(g/mol)
重合度 n=117。
(実施例3:マクロマー1a〜1cおよび2a〜2cのMIC値の決定)
最小発育阻止濃度(MIC値)を、文献(A.H.Hogt,J.Dankert,J.Feijen,J.Biomed.Mater.Res.1986,20,533)に記載される方法と同じように決定した。
50mlの滅菌標準培養培地(Merck)に、Staphylococcus aureus細胞のPBS(リン酸緩衝化生理食塩水)、pH7.0中の懸濁液100μl(約1011細胞/ml)を播種して、振盪させながら、37℃にて6時間インキュベートし、次いで、培養培地で10細胞/ml(540nmにおける吸光度測定によって濃度を決定;E=1は、10細胞/mlに対応する)まで希釈した。次いで、培養培地中に溶解した試験すべき100μlのマクロマーを、1mlの細菌懸濁液に加えた。この混合物を、再度、振盪させながら、37℃にて4〜6時間インキュベートし、そして、コントロールサンプル(マクロマーを含まない細菌懸濁液)が明らかに曇って見える時点で、540nmでの吸光度を測定した。MIC値は、サンプルの吸光度値が、100倍より高くコントロールサンプルの値より低くなる(すなわち、細菌の99%において増殖が抑制される)、最小のマクロマー濃度である。結果を表1に示す。
Figure 0005244333
(実施例4:マクロマー1a〜1cおよび2a〜2cをベースにした歯科用接着剤の調製)
歯科材料における式(I)のマクロマーの抗菌性効果を調べるために、以下の組成を有する接着剤を調製した:
接着剤A:
(i) 14重量%の架橋剤 ジメタクリル酸グリセロール(GDMA);
(ii) 75重量%の親水性モノマー 2−ヒドロキシエチルメタクリレート;
(iii) 10重量%の抗菌性マクロマー1a、1bまたは1c;
(iv) 0.5重量%の光開始剤 Genocure EPDおよび0.5重量%の開始剤 樟脳キノン

接着剤B:
(i) 15重量%の架橋剤 ジメタクリル酸グリセロール(GDMA);
(ii) 81重量%の親水性モノマー 2−ヒドロキシエチルメタクリレート;
(iii) 3重量%の抗菌性マクロマー2a、2bまたは2c;
(iv) 0.5重量%の光開始剤 Genocure EPDおよび0.5重量%の開始剤 樟脳キノン

接着剤C:
(i) 45重量%の架橋剤 ジメタクリル酸グリセロール (GDMA);
(ii) 24重量%の親水性モノマー 2−ヒドロキシエチルメタクリレート;
(iii) 30重量%の抗菌性マクロモノマー2a、2bまたは2c、
(iv) 0.5重量%の光開始剤 Genocure EPDおよび0.5重量%の開始剤 樟脳キノン。
上記の接着剤を、スライドに塗布し、UVランプを用いて光重合した。次いで、得られた透明なポリマーフィルムを、水で2日間洗浄した。
(抗菌性試験)
ペトリ皿内で、修飾したスライドを、Staphylococcus aureusのPBS懸濁液(10細菌細胞/ml以下)30mlで覆い、次いで、軽く(50rpm)振盪させながら、37℃にて1時間インキュベートした。次いで、細菌懸濁液を捨てて、スライドを、きれいなPBS(15+15ml)で洗浄した。次いで、このスライドを乾燥させ、新しいペトリ皿に移し、30mlの1.5%普通寒天培地で覆い、次いで、37℃でインキュベートした。次いで、殺菌性マクロマーを含まない接着剤でコーティングしたスライドを用いて、ブラインドサンプルを、いずれの場合にも同様にして試験した。12時間後、ブラインドサンプルでははっきりした細菌の増殖が認められた。一方、抗菌性マクロマーを加えたサンプルは、全ての場合に、いかなる細菌の作用もない状態のままであった。
(実施例5:マクロマー2a〜2cをベースにした歯科用接着剤の接着特性および保存安定性の決定)
式(I)のマクロマーをベースにした歯科材料の、歯のエナメル質および象牙質に対する接着特性を調べるために、以下の組成を有する接着剤を調製した:
接着剤D:
(i) 10重量%のマクロモノマー2a、2bまたは2c;
(ii) 10重量%の酸性モノマー 2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサ−ブチル]−アクリル酸エチルエステル(DHPAE);
(iii) 10重量% ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA);
(iv) 30重量% ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルジメタクリレート(bis−GMA);
(v) 20重量% ジメタクリル酸グリセロール(GDMA);
(vi) 19重量% エタノール;
(vii) 0.5重量%の光開始剤 Genocureおよび0.5重量%の開始剤 樟脳キノン。
これは、エナメル質および象牙質に対して、歯科用接着剤として適切な組成物である。
(接着力試験(せん断接着強度))
象牙質/エナメル質の接着力測定のために、樹脂製のウシの歯の鋳造物(bovine teeth cast)を使用した(Buehler Castolite樹脂)。まず、鋳造のウシの歯(cast bovine tooth)を、象牙質またはエナメル質に近づくように、P500の紙やすりで削った。P1000の紙やすりで簡単にファイングラインディングを行ない、水道水で完全に洗い流した後、歯を、試験片を作製するために準備した。
このための手順は以下のとおりであった:リン酸エッチングゲル(Emailpraeparator GS,Ivoclar Vivadent AG)を、象牙質またはエナメル質の表面に塗布し、そして、30秒の作用時間の後、水で洗い流した。このようにして調整した表面を、紙タオルで軽く拭き取って乾かし、次いで、試験すべき接着剤処方物を塗布した。10秒の作用時間の後、接着剤を、重合ランプ(Astralis(登録商標)7)を用いて20秒間重合した。このようにして調製した歯を、接着型内に締め付け、そして、複合材料を直径4mmの丸型Delrin型(全体で、最大3mm)によって2層に塗布し、この各々を、Astralis(登録商標)7(>500mW/cm)で40秒間照射した。このようにして調製した試験片を、型から外し、直ぐに水中に入れた。全ての試験片(試験片の数 n=6)を、37℃にて24時間保管した後、Universal Test Machine(Zwick Z010)および0.8mm/分の速度の試験片デバイス(ギロチン)によって、接着強度を確認した。(ISO/TS 11405;Dental materials−testing of adhesion to tooth structure.2003)。
マクロモノマーを加えなかった類似の接着剤処方物(比較サンプル)と比較した、マクロマー2a、2bおよび2cをベースにした接着剤の接着値を、表2に示す。
Figure 0005244333
表2が示すように、式2a、2bまたは2cのマクロマーの添加は、歯科用接着剤の象牙質/エナメル質への接着特性に負の影響を与えない。
(実施例6:マクロマー2cをベースにした、歯科用固定セメントの調製)
式(I)のマクロマーをベースにした歯科材料の機械的特性を調べるために、以下の組成を有する複合材料をベースにした歯科用固定セメントを調製した:
(i) 1重量%の抗菌性マクロモノマー2c
(ii) 24重量%の多官能性モノマーの混合物(bis−GMA、UDMAおよびエトキシル化ビスフェノール−A−ジメタクリレート)
(iii) 6重量%の一官能性メタクリレートの混合物(2−ジメチルアミノエチルメタクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレート)
(iv) 0.6重量%の開始剤(過酸化ベンゾイルおよび3,5−ジ−tert−ブチル−N,N−ジエチルアニリン)
(v) 0.1重量%の安定化剤(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルおよびD−T−ブチル−P−クレゾール)
(vi) 68.3重量%の無機フィラー(ガラス粉末、三フッ化イッテルビウム、Si/Zr混合酸化物、二酸化チタン、発熱性シリカ)。
この固定セメントおよび比較サンプルの圧縮強度を、EN ISO 9917−1:2003の付録Dに記載されるようにして測定した。結果を表3に示す。
Figure 0005244333
表3が示すように、マクロマー2cの添加は、圧縮強度に有意な影響を与えず、従って、固定セメントとしての材料の適合性に悪影響を及ぼさない。
(実施例7:抗菌性モノマー 12−メタクリロイルオキシデシルピリジニウムブロミド(MDPB)をベースにした歯科用接着剤の調製)
比較の目的で、以下の組成を有する抗菌性モノマー 12−メタクリロイルオキシデシルピリジニウムブロミド(MDPB、EP 0 602 254に従って合成し、そして、H−NMR分光法によって特徴付けた)をベースにした歯科用接着剤を調製した:
(i) 20重量%の架橋剤 ジメタクリル酸グリセロール(GDMA);
(ii) 74重量%の親水性モノマー 2−ヒドロキシエチルメタクリレート;
(iii) 5重量%のモノマー MDPB;
(iv) 0.5重量%の光開始剤 Genocure EPDおよび0.5重量%の開始剤 樟脳キノン。
比較材料は、実施例4に記載した接着剤と同様の組成を示す。この混合物をスライドに塗布し、UVランプを用いて重合した。次いで、実施例4に記載したように、抗菌性試験を行なった。殺菌性モノマーMDPHを含まない接着剤でコーティングしたスライドを比較例として用いた。比較サンプルは、はっきりとした細菌の増殖を示したが、一方で、MDPHを含むサンプルは、細菌の作用を示さなかった。
MDPBを加えたフィルムの場合、フィルム自体に細菌減少の作用がなかったばかりか、はっきりと認められる抑制性のハローが、スライドの周りに形成されたことは、特筆すべきであった。ハローは、抗菌性の活性成分の大部分が固定化されておらず、そして、フィルムから培養培地中へと拡散していることを、はっきりと示すものである。このような抗菌性かつ潜在的には毒性であるモノマーの放出は、歯科材料には望ましくない。

Claims (15)

  1. 式(I”):
    Figure 0005244333
    の少なくとも1種の化合物を含む歯科材料であって、
    pは、1または2であり;
    qは、10〜10,000であり;
    は、存在しないか;直鎖もしくは分枝のC〜Cアルキレンラジカルであり;
    は、存在しないか;COOによってか、フェニレンによってか、ベンジレンによってか、−CH−Ph−CH−によって1回中断され得る、直鎖もしくは分枝のC〜Cアルキレンラジカルであり;
    10は、HまたはCHであり;
    X=Oであるか、NHであるか、NR12であり、R12は、直鎖のC〜Cアルキルラジカルであるか、CH=CH−であるか、またはビニルシクロプロピルであり;
    は、存在しないか;直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであり;
    は、存在しないか;直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキレンラジカルであり;
    は、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルレストであり;
    は、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであり;
    は、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C20アルキルラジカルであり;
    は、存在しないか、Hであるか、直鎖もしくは分枝のC〜C31アルキルラジカルであり;
    は、CI、Br、I、メシレート(Mes)、トシレート(Tos)、またはトリフレート(Trf)であり;
    Zは、存在しないか、O、S、またはCOOであり;
    Yは、存在しないか、O、S、またはCOOであり;
    該化合物は、少なくとも1,000の分子量を有する、
    歯科材料。
  2. 請求項1に記載の歯科材料であって、前記式(I”)の化合物は、少なくとも2,500である分子量を有する、歯科材料。
  3. 請求項1〜2のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、前記式(I”)の化合物は、少なくとも5,000である分子量を有する、歯科材料。
  4. 請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、前記式(I”)の化合物に加えて、少なくとも1つのさらなるラジカル重合可能なモノマーを含む、歯科材料。
  5. 請求項4に記載の歯科材料であって、2個〜3個のラジカル重合可能な基を含む少なくとも1つのさらなるラジカル重合可能なモノマーを含む、歯科材料。
  6. 請求項4または5に記載の歯科材料であって、少なくとも1つの酸性のラジカル重合可能なモノマーを含む、歯科材料。
  7. 請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、ラジカル重合のための少なくとも1つの開始剤を含む、歯科材料。
  8. 請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、少なくとも1つの充填剤を含む、歯科材料。
  9. 請求項1〜8のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、
    (a)0.05重量%〜50.0重量%のラジカル重合可能な式(I”)の化合物;
    (b)5重量%〜95重量%のさらなるラジカル重合可能なモノマー;および
    (c)0.01重量%〜5.0重量%の、ラジカル重合のための開始剤;
    を含む、歯科材料。
  10. 請求項9に記載の歯科材料であって、
    (d)0重量%〜60重量%の酸性のラジカル重合可能なモノマー;
    を含む、歯科材料。
  11. 請求項9または10に記載の歯科材料であって、
    (e)0重量%〜85重量%の充填剤;
    を含む、歯科材料。
  12. 請求項9〜11のうちのいずれか1項に記載の歯科材料であって、
    (f)0重量%〜80重量%の溶媒;
    を含む、歯科材料。
  13. 歯科材料の調製のための、式(I”)の化合物の使用。
  14. 接着剤、セメント、コーティング材料、または充填材料の調製のための、請求項13に記載の使用。
  15. 成形品の調製のためのプロセスであって、
    請求項1〜12のうちのいずれか1項に記載の歯科材料が、成形品を形成するために成形され、その後硬化される、プロセス。
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