JP5244130B2 - 反応治具及び反応方法、並びにcDNAの合成方法 - Google Patents

反応治具及び反応方法、並びにcDNAの合成方法 Download PDF

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Description

本発明は、反応治具及び反応方法に関する。さらに詳しくは、任意に洗浄工程を含む複数の逐次反応を、並列的にかつ簡便に実施できる反応治具及び反応方法に関する。さらに、本発明は、上記反応治具を用いるcDNAの合成方法に関する。
一般に、mRNAからのcDNAの合成や、DNAの増幅等の遺伝子関係の反応は、少量の容量で、複数種類が並列的に行われることが多い。その場合、例えば、96穴あるいは384穴等のマイクロウェルアレイを用い、各ウェルに反応液や洗浄液を入れたアレイを用意し、反応あるいは洗浄が終了したら、ピペットにより溶液を次のウェルに移動させ、次の処理に供するのが一般的である。そのような処理操作は、ルーチンで行われる場合はロボットが利用される場合もある。
しかし、ロボットを利用するにしても、液の移動に使用したピペットは、その都度洗浄または交換して次の処理に使用する必要があり、操作は非常に煩雑である。
ピペットを使用する代わりに、磁気ビーズを用い、磁気ビーズに固定化した試料を、磁石で釣り上げ移動させることも行われている(例えば、特表2007−504835号公報(特許文献1))。しかし、上記のようなマイクロウェルアレイを用いる場合、移動用の磁石は、ウェルの上方から近づけ、場合によってはウェル中の溶液に浸漬する必要がある。溶液に浸漬した磁石は、次のステップの前に洗浄が必要である。また、次のステップに移動した後には、磁石から磁気ビーズを開放するために、磁石は、消磁可能なものであることも必要である。
非特許文献1には、磁気ビーズを利用したRT-PCR反応法が掲載されている。この文献に記載の方法では、室温での反応は溶液100に対しオイル1を加えることで、 液滴を油膜で覆い蒸発等の防止を行っている。
特表2007−504835号公報 Juergen Pipper1, Masafumi Inoue2, Lisa F-P Ng3, Pavel Neuzil1,4, Yi Zhang1,4 & Lukas Novak1,4, NATURE MEDICINE VOLUME 13 NUMBER 10 OCTOBER 2007 pp1259-1263
前述のように、96穴あるいは384穴等のマイクロウェルアレイを用いて、複数種類の反応や洗浄の操作を並列的に行う場合、ピペットを用いるにしても、磁気ビーズを用いるにしても、操作に使用するピペットや磁気ビーズの洗浄または交換が必要であり、操作は煩雑である。
さらに、非特許文献1に記載の方法のように、液滴を油膜で覆い蒸発等を防止することも、操作としては煩雑である。特に、多数の液滴を用いる場合、この煩雑さは無視できないものである。
そこで、本発明の目的は、操作毎に溶液等の移動に使用する器具を洗浄または交換することなく、複数種類の反応や洗浄の操作を並列的に行うことができる装置及び方法を提供することにある。さらに本発明は、液滴を油膜で覆うことなしに、複数種類の反応や洗浄の操作を並列的に行うことができる装置及び方法を提供することも目的とする。
本発明は以下のとおりである。
(1)基板の一方の表面に複数の突起状囲いが、整列して設けられており、前記突起状囲いは、少なくとも1つの切欠き部を有し、かつ内部には液滴を保持できる空間を有し、
かつ
前記基板表面の少なくとも前記液滴を保持する面は、純水に対する接触角が90〜150°の範囲である
ことを特徴とする反応治具。
(2)前記複数の突起状囲いは、少なくとも一部または全部が、縦横に整列して設けられている(1)に記載の反応治具。
(3)前記突起状囲いの液滴保持用空間は、0.5μl〜200μlの範囲の量の液滴を保持できる(1)または(2)に記載の反応治具。
(4)突起状囲いは、2つまたは3つの切欠き部を有し、前記切欠き部の開口の間隔は0.5〜10mmの範囲である(1)〜(3)のいずれかに記載の反応治具。
(5)前記基板表面は、パラフィン樹脂、テフロン樹脂またはシリコン樹脂からなる(1)〜(4)のいずれかに記載の反応治具。
(6)前記基板は、パラフィン樹脂、テフロン樹脂またはシリコン樹脂からなるコーティング層を有する(1)〜(4)のいずれかに記載の反応治具。
(7)各突起状囲いの液滴保持用空間には、同一または異なる種類の溶液の液滴が、他の突起状囲いの液滴保持用空間部分に置かれた液滴と混ざることなく、保持されるように用いられる(1)〜(6)のいずれかに記載の反応治具。
(8)同一の横列に属する突起状囲いの液滴保持用空間には、同一の種類の溶液の液滴が保持されるように用いられる(1)〜(7)のいずれかに記載の反応治具。
(9)前記溶液が、表面張力低下試薬を含有する反応液または洗浄液である(7)または(8)に記載の反応治具。
(10)前記突起状囲いを有する表面をカバーする覆い部材をさらに有し、かつ前記覆い部材が覆われた空間に湿気を供給する保湿部材をさらに有する(1)〜(9)のいずれかに記載の反応治具。
(11)(1)〜(10)のいずれかに記載の反応治具を用い、
磁気ビーズに固定化した物質を、上記突起状囲いの液滴保持用空間に保持された表面張力低下試薬を含有する溶液の液滴中で、前記基板の突起状囲いを有する表面とは反対側の表面から磁石を用いて、順次移動させることにより、反応及び/または洗浄を行うことを含む、反応方法。
(12)(1)〜(10)のいずれかに記載の反応治具であって、1つの縦列に、少なくとも2つの突起状囲いが設けられた反応治具を用い、
前記2つの突起状囲いの液滴保持用空間には、表面張力低下試薬を含有する細胞溶解用溶液、及びcDNA合成用溶液の液滴をこの順にそれぞれ保持し、
磁気ビーズに固定化したmRNAを、前記2つの突起状囲いの液滴保持用空間に保持された溶液に、順次、基板の突起状囲いを有する表面とは反対側の表面から磁石を用いて、移動させ、
磁気ビーズに固定化したcDNAを得ることを含む、cDNAの合成方法。
(13)複数の縦列に、少なくとも2つの突起状囲いが設けられた反応治具を用い、
各横列の突起状囲いの液滴保持用空間に保持された溶液は、同一種類の溶液であり、
縦列を移動させる磁気ビーズに固定化したmRNAは、異なる種類のmRNAであり、
複数の異なる種類のcDNAを、磁気ビーズに固定化したcDNAとして得る、(12)に記載の方法。
(14)前記反応治具は、1つの縦列に、少なくとも4つの突起状囲いが設けられ、
前記4つの突起状囲いの液滴保持用空間には、細胞溶解用溶液、mRNA洗浄用溶液、cDNA合成用溶液及びcDNA洗浄用溶液の液滴をこの順にそれぞれ保持し、
磁気ビーズに固定化したmRNAを、前記4つの突起状囲いの液滴保持用空間に保持された溶液に、順次移動させる、(12)または(13)に記載の方法。
(15)前記反応治具は、突起状囲いを有する表面を下向きにして用いられる、(11)〜(14)のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、反応や洗浄等の操作毎に溶液等の移動に使用する器具を洗浄または交換することなく複数種類の反応や洗浄の操作を並列的に行うことができる装置及び方法を提供することができる。
[反応治具]
本発明は、基板の一方の表面に複数の突起状囲いが、整列して設けられており、前記突起状囲いは、少なくとも1つの切欠き部を有し、かつ内部には液滴を保持できる空間を有する反応治具に関する。
突起状囲いは、少なくとも1つの切欠き部を有し、かつ内部には液滴を保持できる空間を有するものであれば良い。突起状囲いの形状は、具体的には、図1に示すように、用途に応じて、種々のものから選択できる。例えば、図1のGに示すように、切欠き部が1つの突起状囲いであることができる。切欠き部が1つの突起状囲いは、例えば、反応開始位置や反応終了位置、あるいは最終位置に適している。図1のA、C、E、F、H、I、Mに示すように、切欠き部が2つの突起状囲いは、反応や洗浄など、工程の途中で用いることが適している。図1のJ、Kに示すように、切欠き部が3つの突起状囲い、および図1のB、D、Lに示すように、切欠き部が4つの突起状囲いは、例えば、反応や洗浄した物を2つ以上に分配する位置に用いることが適している。但し、これらの使い方に限定される意図ではない。
また、1つの反応治具に設けられる突起状囲いは、1種類に限定されず、複数の異なる形状を有する突起状囲いを適宜設けることもできる。
突起状囲いの内部に形成される、液滴を保持できる空間の容量は、反応治具の用途や、突起状囲いの機能に応じて適宜設定できるが、例えば、0.5μl〜200μlの範囲であることができる。但し、この範囲に限定される意図ではなく、液滴を保持できる空間の容量は、用途に応じて適宜決定できる。
突起状囲いとして、ハの字型突起を有する態様を例に、本発明の反応治具について、以下図2に基づいてさらに説明する。ハの字型突起は、図1には示されていないが、2つの切欠きを有し、各切欠きが形成する開口(隙間)の寸法が異なる形状を有する。開口の寸法が大きい方を例えば、入口として用い、開口の寸法が小さい方を例えば、出口として用いることができる。
本発明の反応治具100は、図2に示すように、基板10の一方の表面11に複数のハの字型突起20が、同一方向を向いて整列して設けられている。前記複数の突起は、縦横に整列して設けられている。ハの字型突起の縦列を構成するハの字型突起の数、及びハの字型突起の横列を構成するハの字型突起の数は、反応治具の用途や、一度に処理する反応操作の数、さらには、基板10の大きさ及び形状、ハの字型突起20の形状や大きさ、ハの字型突起20同士の間隔等、を考慮して適宜決定できる。ハの字型突起の縦列を構成するハの字型突起の数は、例えば、2〜10個、ハの字型突起の横列を構成するハの字型突起の数は、2〜100個であることができる。但し、この範囲に限定される意図ではない。図2の反応治具は、横16列、縦8行のハの字型突起を縦横に整列して設けたものである。
ハの字型突起は、図2に示すように、切欠きによって形成された隙間21を介して設けられた2つの突起22、23から構成される。さらに、ハの字型突起の内部には液滴40を保持できる空間30を有し、この空間に保持できる液滴の量は、例えば、0.5μl〜200μlの範囲であることができる。但し、この範囲に限定される意図ではない。突起22、23の形状は、空間30に上記量の液滴を保持できれば特に制限はない。但し、空間30に保持される液滴を空間に効率的に保持するという観点から、部分円状または部分楕円状であることが好ましい。但し、一本の直線状または複数の直線からなる形状(例えば、への字型)であることもできる。突起22、23の高さは、空間30に上記量の液滴を保持できれば特に制限はない。突起22、23の高さは、例えば、0.1〜5mmの範囲とすることができる。
隙間21は、後述するように、ハの字型突起の内部の空間30に保持された液滴から、処理操作完了した磁気ビーズに固定化された反応物を次のハの字型突起の内部の空間30に保持された液滴に移動するときに、磁気ビーズを固定化された反応物と一緒に移動させる移動路である。従って、隙間21の最短間隔は、磁気ビーズが容易に次のハの字型突起の空間30に移動でき、かつ磁気ビーズとともにハの字型突起の空間30に保持された液滴が、次のハの字型突起の空間30に移動することを妨げるように、ハの字型突起が移動防御堤として機能できる、という観点から決定される。そのような観点から、隙間21の最短間隔は、例えば、1〜10mmの範囲であることができる。
一方、隙間21と反対側の突起22、23の末端は、開口状態であることが、磁気ビーズの移動を容易にし、かつ液滴保持のための空間を形成するという観点から好ましい。
本発明の反応治具の基板表面の少なくとも液滴を保持する面は、その他の基板表面と高低差がなく、平坦であることが、基板の作製が容易であるという観点からは好ましい。但し、本発明の反応治具の基板表面の少なくとも液滴を保持する面は、その他の基板表面よりも低く、窪みを形成していることもできる。窪みとすることで、液滴の保持は、平坦である場合に比べて容易になる。しかし、保持された液滴からの磁気ビーズの移動に支障がない程度の窪みの深さと窪みを構成する面の形状を有することが適当である。窪みを構成する面の内、少なくとも突起の開口に通じる、磁気ビーズが移動する可能性がある面については段差がない曲面であることが適当である。また、窪みの深さは、例えば、突起の開口の寸法の1/2以下であること、窪みを構成する面の最大傾斜は45°以下であることが適当である。
本発明の反応治具の基板表面の少なくとも液滴を保持する面は、純水に対する接触角が90〜150°の範囲であることが、空間への液滴保持、各空間に保持された液滴の接触を防ぐという観点から適当である。突起状囲いの内部には、突起状囲いによって液滴が保持されるが、突起状囲いだけでは、後述する磁気ビーズを用いた反応操作において、液滴を良好に保持することはできない場合がある。そこで本発明では、突起状囲いの内部に液滴が良好に保持されるために、少なくとも突起状囲いの内部面は、純水に対する接触角が90〜150°の範囲である表面とする。純水に対する接触角は、表面を形成する材料(材質)と表面状態(例えば、表面粗さや表面形状等)によって変化する。材質が同一であっても、表面状態(例えば、表面粗さや表面形状等)が違えば、純水に対する接触角も変化する。本発明では、表面を形成する材料(材質)と表面状態(例えば、表面粗さや表面形状等)を純水に対する接触角が90〜150°の範囲なるように、選択する。
表面を形成する材料(材質)としては、比較的撥水性の高い材料であるパラフィン樹脂、テフロン樹脂またはシリコン樹脂等を用いることができる。基板自体をこれらの材料からなるもので形成することもできるし、基板は他の材料(例えば、ガラス基板とし、表面に上記パラフィン樹脂、テフロン樹脂またはシリコン樹脂等のコーティング層を設けることもできる。これらの樹脂は、材料自体の撥水性が高く平滑な表面でも上記範囲の接触角を示すことができる。しかし、必要に応じて、表面を粗面化することで、接触角を調整することもできる。
例えば、パラフィン樹脂を用いる場合、図2の反応治具において、基板10の表面に、各ハの字型突起のハの縦方向と並行な向きに配向する微小波型凹凸(表面粗さ)を設けることができる。この微小波型凹凸は、ハの字型突起のハの縦方向と並行な向きに配向していることから、磁気ビーズの移動を容易にするとうい機能がある。
微小波型凹凸は、上記のような機能を発揮するものであれば特に制限はないが、例えば、高さが1μm〜1mmの範囲であり、かつ波長が1μm〜1mmの範囲であるものであることができる。さらに、微小波型凹凸を有する表面は、純水に対する接触角が90〜150°の範囲となるように、凹凸形状を調整する。
各ハの字型突起20の空間30には、同一または異なる種類の溶液の液滴が、他のハの字型の突起のハの空間部分に置かれた液滴と混ざることなく、保持されて用いることができる。空間30に液滴として保持される溶液は、特に制限はないが、例えば、反応液または洗浄液であることができる。反応液及び洗浄液の種類は、本発明の反応治具の使用目的に応じて適宜選択できる。
使用する反応液及び洗浄液には表面張力低下試薬を添加することが適当である。表面張力低下試薬には溶液の表面張力を減少させ、疎水性の基板上に液滴を安定的に保持させる効果がある。また表面張力低下試薬には磁気ビーズ集団が液滴外へ移動する際の妨げとなる液滴の表面張力を低下させる効果を持つ。本発明では、上記のように少なくともは液滴保持空間を形成する表面の純水に対する接触角は90〜150°の範囲とし、比較的撥水性を持たせ、そこに保持する液滴には、表面張力低下試薬を添加することで、液滴の液滴保持空間表面外への広がりを抑制し、かつ液滴の液滴保持空間表面に対する付着性を与え、保持力を増大させ、それにより、磁気ビーズの液滴への搬入や搬出の際にも、液滴の液滴保持空間表面への保持を維持できる。また、隣接する突起状囲いと突起状囲いの間の表面も、同様に、純水に対する接触角は90〜150°の範囲とすることができるが、磁気ビーズの移動のし易さ等を考慮して、隣接する突起状囲いと突起状囲いの間の表面は、異なる性質を持たせることもできる。
また、表面張力低下試薬を添加することで、磁気ビーズ、特に粒径の比較的小さい磁気ビーズを用いた場合にも、液滴への搬出(侵入)を容易にすることができる、という利点がある。
表面張力低下試薬は、例えば、純水において0.1%濃度とした場合において、ガラス板上の純水の接触角(後述する表1に示す測定結果は42°である)を30°以下に低下させることができる試薬であることが適当である。そのような表面張力低下作用を有する試薬としては、界面活性剤および肺サーファクタント蛋白質等のリポプロテイン、血清アルブミンやリポプロテインが多く含まれる血清等をあげることができる。
界面活性剤には種々のものがあり、種類に関係なく、表面張力低下試薬として用いることができる。以下に例示をするが、これらはあくまでも例示であって、これら例示された界面活性剤に限定する意図ではない。
(1)陰イオン系界面活性剤:脂肪酸ナトリウム、モノアルキル硫酸塩
(2)陽イオン系界面活性剤:アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、モノアルキルリン酸塩
(3)両性界面活性剤:アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルカルボキシベタイン、
(4)非イオン性界面活性剤:ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸ソルビタンエステル、アルキルポリグルコシド、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルモノグリセリルエーテル
陰イオン系界面活性剤の代表例として、ドデシル硫酸リチウムをあげることができ、非イオン性界面活性剤の代表例として、TritonX100をあげることができる。
表面張力低下試薬の添加量は、上記観点を勘案し、表面張力低下試薬の種類と液滴保持空間表面の純水に対する接触角も考慮して、例えば、0.001〜1%の範囲であり、好ましくは、0.01〜1%の範囲である。但し、この範囲に制限されるものではない。
本発明の反応治具は、異なる種類のサンプルについて、同一の反応処理操作を行う場合、同一の横列に属するハの字型突起の空間には、同一の種類の溶液の液滴が保持されるように用いることができる。
本発明の反応治具は、突起状囲いを有する表面をカバーする覆い部材をさらに有し、かつ覆い部材が覆われた空間に湿気を供給する保湿部材をさらに有することができる。例えば、図2に示すように、箱型のプラスチックケース50の底部開口部に薄層ガラス板10を設置し、その上に突起状囲いを有する樹脂フィルム11を、突起がプラスチックケースの内部に向くように貼り付ける。さらに、プラスチックケースの上部開口をカバーする覆い部材(蓋)60を設けることができる。覆い部材(蓋)60の内部には、覆い部材が覆われた空間に湿気を供給する保湿部材(例えば、湿式濾紙)61を設けることができる。このような構成にすることで、少量の液滴を扱う場合であっても、液滴からの水分の揮発を抑制して、反応や洗浄操作等を良好に行うことができる。磁気ビーズは、基板10の突起状囲い20を有する表面とは反対側の表面(図2の上面)から磁石(例えば、小型ネオジウム磁石)70を用いて、順次移動させて、反応及び洗浄等の操作を行うことができる。
[反応方法]
本発明は、上記本発明の反応治具を用いる反応方法を包含する。本発明の反応方法は、磁気ビーズに固定化した物質を突起状囲い(例えば、上記ハの字型突起)の空間に保持された表面張力低下試薬を含有する溶液の液滴中を、基板の突起状囲いを有する表面とは反対側の表面から磁石を用いて、順次移動させて、反応及び洗浄を行うことを含む。反応及び洗浄を行う温度は、反応及び洗浄に適した温度を考慮して適宜決定でき、工程ごとに、温度を上下させて調整することもできる。その場合、必要により、例えば、前記覆い部材50および/または60の外側あるいは内部、および/または薄層ガラス板(10)と樹脂フィルム(11)の間または基板の突起状囲いを有する表面とは反対側の表面に、加熱および/または冷却装置を設けることもできる。
上記本発明の反応方法において、前記反応治具は、突起状囲いを有する表面を下向きにして用いられることが好ましい。突起状囲いを有する表面を下向きにして用いると、突起状囲いに収容された液滴はハンギングドロップ状になる。このような状態で、反応方法を実施すると、蒸気は軽いため上に蒸発して行こうとするので、液滴がハンギングドロップ状であれば、蒸発を抑制することが可能である。その結果、開放系での実施でも、室温では蒸発がかなり抑えられる。さらに、反応治具の突起状囲いを有する表面を覆い部材の中になるように収容すること、あるいは、反応治具の突起状囲いを有する表面を、保湿部材を収容した覆い部材の中に設置することで、液滴からの水の蒸発をより一層防止することができる。このようにすることで、非特許文献1に記載のようにオイルを用いることなしに、液滴からの水分の蒸発を抑制することが可能である。オイルを用いなければ、数マイクロリッターといった微量の反応液でもオイルがピペットに付着しないので溶液の添加・回収が随時、容易に行えるという利点がある。室温で風が吹かない条件であれば、保湿剤を用いず、閉鎖系にもしない(覆い部材(容器)に入れない)場合でも、数マイクロリットルのハンギングドロップを数時間は乾燥せずに維持することは可能である。ただ、酵素反応を行わせる温度が室温より高い場合、例えば、酵素反応を50℃付近で行う場合には、蒸発が無視できなくなる。その場合には、保湿剤を入れた容器(覆い部材)内に入れて、反応等の操作を行うことが好ましい。
反応治具の突起状囲いを有する表面を覆い部材の中になるように収容する場合には、反応等の操作を行う前および操作中、反応治具と覆い部材で形成された内部を、反応等に影響がない範囲で、例えば、30〜40℃に加温することが好ましい。加温により生じる水蒸気が基板表面上で凝結して微小な液滴が形成され、磁気ビーズの液滴からの移動をスムーズにする作用があるからである。特に、表面張力低下能の比較的低い試薬(具体的には界面活性剤以外の試薬)を用いる場合には、この加温により、磁気ビーズの移動がよりスムーズになるという利点がある。また、基板表面上での水蒸気の凝結を促進するという観点から、覆い部材で覆われた反応治具を冷却すること、例えば、比較的低温の室内で操作をすることもできる。
また、液滴をハンギングドロップ状にするもう一つの利点として、液滴中の磁気ビーズの撹拌が促進される点が挙げられる。磁石を基板から離すと、磁石に吸引されていた液滴中の磁気ビーズは重力によりハンギングドロップ状の液滴底部に落下し、再び磁石を基板に接触させることで、磁気ビーズが液滴底部から基板表面に集合する。この操作により磁気ビーズの洗浄や酵素反応等の効率を上昇させることができる。磁石によるハンギングドロップ状の液滴中の磁気ビーズの吸引と落下は、1回でも複数回繰り返し行うこともできる。
磁気ビーズは、市販の磁気ビーズを使用することができる。磁気ビーズの粒径は例えば、0.01μm〜2mmの範囲、好ましくは0.1μm〜0.1mmの範囲であることができる。但し、磁気ビーズの粒径がナノサイズとなり小さくなると、液滴への侵入(搬入)が困難になる場合がある。その場合は、より大きい粒径を有する磁気ビーズをキャリアとして併用することで、液滴への侵入(搬入)を容易にすることができる。キャリアとして併用するビーズには、物質を固定化しないが、物質を固定化したキャリアビーズを併用することもできる。
さらに磁気ビーズの表面には、本発明の反応方法で反応処理する対象物である物質を固定化する。物質の固定化は、常法によって行うことができる。反応処理する対象物である物質は、特に制限はなく、核酸(DNA、RNA等)、ペプチド、タンパク質、糖類、脂質、複合糖脂質、天然低分子、合成低分子、高分子化合物、金属等を挙げることができる。本法は核酸、タンパク、脂質、糖質、複合糖質、化学物質の大規模・微量連続反応に応用可能であり、固定化細胞(1から十数個)の免疫染色にも利用可能である。
磁気ビーズに対する反応処理する対象物である物質の固定化量は、物質の種類や反応の種類等を考慮して適宜決定できる。
本発明の反応方法の一例としてcDNAの合成方法を挙げることができる。
本発明のcDNAの合成方法は、上記本発明の反応治具であって、1つの縦列に、少なくとも2つの突起状囲いが設けられた反応治具を用いる。前記2つの突起状囲いの液滴保持用空間には、表面張力低下試薬を含有する細胞溶解用溶液、及び表面張力低下試薬を含有するcDNA合成用溶液の液滴をこの順にそれぞれ保持し、磁気ビーズに固定化したmRNAを、前記2つの突起状囲いの液滴保持用空間に保持された溶液に、順次、基板の突起状囲いを有する表面とは反対側の表面から磁石を用いて、移動させ、磁気ビーズに固定化したcDNAを得ることを含む。
上記本発明のcDNAの合成方法においても、前述のように、反応治具は、突起状囲いを有する表面を下向きにして用いられることが好ましい。突起状囲いを有する表面を下向きにして用いると、突起状囲いに収容された液滴はハンギングドロップ状になり、水分の蒸発抑制と磁気ビーズの撹拌促進効果を得ることができる。
この本発明のcDNAの合成方法は、好ましくは、1つの縦列に、少なくとも4つの突起状囲いが設けられた反応治具を用いる。前記4つの突起状囲い(例えば、ハの字型突起)の空間には、細胞溶解用溶液、mRNA洗浄用溶液、cDNA合成用溶液及びcDNA洗浄用溶液の液滴をこの順にそれぞれ保持し(図3参照)、磁気ビーズに固定化したmRNAを、前記4つの突起状囲いの空間に保持された溶液に、順次、基板の突起を設けたとは反対側の表面から磁石を用いて、移動させる。それによって、磁気ビーズに固定化したcDNAを得る。
本発明のcDNAの合成方法に用いる反応治具のハの字型突起の空間の容量は、例えば、0.5〜100μlの範囲とすることが適当である。
第1のハの字型突起の空間に保持される細胞溶解用溶液は、例えば、100mM Tris HCl (pH7.5), 500mM LiCl, 1% ドデシル硫酸リチウム 5mM dithiothreitolを含む全量3μlの溶液であることができる。
第2のハの字型突起の空間に保持されるmRNA洗浄用溶液は、10mM Tris HCl (pH7.5), 0.15M LiCl, 0.1% ドデシル硫酸リチウムを含む全量3μlの溶液であることができる。
第3のハの字型突起の空間に保持される逆転写反応用洗浄溶液は、50mM Tris HCl (pH8.3), 75mM KCl, 3mM MgCl2, 0.1% Triton X-100, 0.5mM dNTP, 5mM DTT, 2 unit RNase inhibitorを含む全量3μlの溶液であることができる。
第4のハの字型突起の空間に保持される逆転写反応溶液は、50mM Tris HCl (pH8.3), 75mM KCl, 3mM MgCl2, 0.1% Triton X-100, 0.5mM dNTP, 5mM DTT, 2 unit RNase inhibitor, 8 unit SuperScript III Reverse transcriptaseを含む全量3μlの溶液であることができる。
但し、これらは例示であって、これらの溶液に限定される意図ではない。
磁気ビーズに固定化したmRNAを用意する。mRNAの種類や長さ等には特に制限はない。種々の生物由来のmRNAを用いることができる。磁気ビーズとしては、例えば、粒子系2.8μm, oligo dT25が表面に共有結合されたものを用いることができる。mRNAの磁気ビーズへの固定化は以下のように実施できる。
細胞溶解用溶液に磁気ビーズを濃度10mg/mlになるように懸濁し、これに細胞1から100個を加える。上記の操作により、細胞内のmRNAはそのpolyAテールを介して磁気ビーズ上に固定化されたoligo dT25に結合する。
基板の突起を設けた表面とは反対側の表面から磁石を用いて、磁気ビーズに固定化したmRNAを、前記4つのハの字型突起の空間に保持された溶液(液滴)に、順次、移動させる。磁石としては、例えば、小型ネオジム磁石を用いることができる。各液滴中では、反応または洗浄に必要な時間、滞留させる。反応または洗浄に必要な時間は、反応条件、洗浄条件によって異なるが、例えば、1秒〜1時間の範囲であることができる。
上記反応及び洗浄は、常温(室温)で行うことができるが、必要により、温度調節をすることもできる。さらに、液滴の量が少量である場合、溶液中の溶媒が蒸発することもあるので、反応治具を密閉容器に入れ、容器中の湿度を一定に保つことで、溶媒の蒸発を防ぐことが好ましい。容器中の湿度を一定に保つには、水あるいは適当な水溶液を含む容器を上記密閉容器に共存させることができる。
上記4つのハの字型突起の空間に保持された溶液(液滴)に、順次、磁気ビーズに固定化したmRNAを滞留及び通過させることで、磁気ビーズに固定化したcDNAを得ることができる。得られたcDNAは、磁気ビーズから切り取ることなく、後の工程に使用することができる。
上記cDNAの合成方法では、複数(例えば、2〜50個)の縦列に、少なくとも4つのハの字型突起が設けられた反応治具を用い、各横列のハの字型の突起に保持された溶液は、同一であり、縦列を移動させる磁気ビーズに固定化したmRNAは、異なる種類のmRNAであり、複数の異なる種類のcDNAを、磁気ビーズに固定化したcDNAとして得ることができる。
図4に抗体結合磁気ビーズを用いた反応例を示す。図4は、反応治具を下部から見たときの図であり、液滴はハンギングドロップになっている。この反応では、目的抗原に対する特異的抗体が結合した磁気ビーズを利用する。
第1列に抗体磁気ビーズ(0.1%Triton X-100, 150mM NaCl,10mM リン酸ナトリウム-カリウム緩衝液, pH7.0, 粒子系2.8μm〜1.0μmの抗体結合磁気ビーズ25μg/3μl)、第2列に検体試料、3列に洗浄液(0.1%Triton X-100, 150mM NaCl,10mM リン酸ナトリウム-カリウム緩衝液, pH7.0)、4列に標識抗体(目的抗原に特異的であり、磁気ビーズに固定化された抗体とは異なる抗原のエピトープを認識するもの。アルカリフォスファターゼ標識、パーオキシダーゼ標識、蛍光色素標識、または金粒子等の標識が行われているもの)、5列に洗浄液、6列に発色液をスポットしておく。尚、スポットを形成する各溶液の組成は例示であって、これらに限定される意図ではない。
小型磁石を用いて、第1列液滴内の抗体磁気ビーズを第2列の検体試料液滴に移動させ、例えば、室温にて10分から60分間抗原−抗体反応を行う。この間、プレートを反転、もしくは磁石を用いて液滴底部に落下した磁気ビーズをプレート上部に移動させ、磁気ビーズの撹拌を行う。
磁気ビーズを第3列の洗浄液に移動させた後、例えば、5分間ビーズの撹拌・洗浄を行う。
磁気ビーズを第4列の標識抗体液滴に移動させた後、例えば、室温にて10分から60分間抗原−抗体反応を行う。この間、プレートを反転、もしくは磁石を用いて液滴底部に落下した磁気ビーズをプレート上部に移動させ、磁気ビーズの撹拌を行う。
磁気ビーズを第5列の洗浄液に移動させた後、例えば、5分間磁気ビーズの撹拌・洗浄を行う。
磁気ビーズを第6列の発色液滴へ移動させた後、標識化合物に応じた発色または化学発光反応を行う。磁気ビーズが検出の妨げとなる場合、反応を停止する場合には、磁気ビーズを第7列へ移動させ、第6列の液滴の発色または化学発光を測定することもできる。
このようにして、抗体結合磁気ビーズを用いて反応を行うことができる。
図5に1試料で、複数の抗原を検出する方法の例を示す。ここでは、3種類の抗原を1検体から同時検出する例を示す。
第1列の液滴保持用突起1,2,3に抗原A,B,Cに特異的な抗体磁気ビーズをスポットする。
第2列に検体試料、第3列に洗浄液(0.1%Triton X-100, 150mM NaCl,10mM リン酸ナトリウムーカリウム緩衝液, pH7.0)、第4列に標識抗体(目的抗原に特異的であり、磁気ビーズに固定化された抗体とは異なる抗原のエピトープを認識するもの。アルカリフォスファターゼ標識、パーオキシダーゼ標識、蛍光色素標識、または金粒子等の標識が行われているもの)、第5列に洗浄液、第6列に発色液をスポットしておく。尚、スポットを形成する各溶液の組成は例示であって、これらに限定される意図ではない。
第1列の液滴保持用突起1の抗体磁気ビーズを第2列の検体試料液滴に移動させる。例えば、室温にて10分から60分間反応を行い抗原Aを磁気ビーズ1に結合させた後、磁気ビーズを第3列の洗浄液滴1に移動させる。
第1列の液滴保持用突起2の抗体磁気ビーズを第2列の検体試料液滴に移動させる。例えば、室温にて10分から60分間反応を行い抗原Bを磁気ビーズ2に結合させた後、磁気ビーズを第3列の洗浄滴2に移動させる。
第1列の液滴保持用突起3の抗体磁気ビーズを第2列の検体試料液滴に移動させる。例えば、室温にて10分から60分間反応を行い抗原Cを磁気ビーズ3に結合させた後、磁気ビーズを第3列の洗浄滴3に移動させる。
磁気ビーズ1,2,3をそれぞれ第4列の標識抗体液滴1,2,3に移動させた後、例えば、室温にて10分から60分間抗原−抗体反応を行う。
磁気ビーズ1,2,3をそれぞれ第5列の洗浄液滴1,2,3に移動させる。
磁気ビーズ1,2,3をそれぞれ第6列の発色液滴1,2,3に移動させ、一定時間発色または化学発光反応を行い、得られた発色又は発光を、検出器を用いて測定する。
このように、複数の抗原を検出する方法を実施することができる。
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。
図2に示すように、プラスチックプレート(127mm×86mm×15mm)50の底面を切り抜き、ここに薄層ガラス板(厚み0.15mm)10またはプラスチック板(厚み0.15mm)をはめ込む。小型ネオジム磁石の磁力が不十分なため、プレート底面を薄板に換えた。
上記薄層ガラス板上に、パラフィン樹脂フィルム(商品名パラフィルム))11を圧着させた。パラフィン樹脂フィルムには伸縮方向と直交する方向に微細な溝が形成されており、この溝は、磁気ビーズの移動時にガイドとして役立つ。パラフィン樹脂フィルムはチューリップ型の突起等の作成を容易にする。
上記パラフィン樹脂フィルム上には、あらかじめチューリップ型の突起を必要数、治具を用いて形成しておいた。パラフィン樹脂フィルム上に形成された本突起は、磁気ビーズの洗浄、酵素反応等に用いる溶液をフィルム上に安定に保持するためのハの字型突起である。図2参照。1〜16列、A行〜H行のチューリップ型の突起を有する。パラフィン樹脂フィルムの純水に対する接触角は、112°であった。
尚、パラフィン樹脂、テフロン樹脂、シリコン樹脂、ガラス板、アクリル板および銅板の純水に対する接触角および0.1%TritonX100(界面活性剤)水溶液に対する接触角を以下の表1に示す。
測定は以下のように行った。純水3μlを各種材料表面に静置し5分後の液滴の状態を顕微鏡にて観察した。液滴の高さA及び材料表面と接触している辺の長さBを測定し、水の接触角θを以下の計算式により求めた。
磁気ビーズの移動には、直径1.5mm高さ2mmの円柱状ネオジム磁石を使用した。
実施例1
5'-RACE用cDNA作成
以下に記載するプロトコルに従って5'-RACE用cDNAを作成した。
[溶液の分注]
mRNA結合性磁気ビーズ(25μg)を含む細胞溶解液3μlにBリンパ球1から100個を加え溶解させ、細胞から放出されたmRNAをmRNA結合性磁気ビーズ上に捕捉する。
A行のチューリップ型突起の中心部に上記溶液2〜3μlをスポットする(細胞溶解液滴)。
B行のチューリップ型突起の中心部に、mRNA洗浄用溶液2〜3μlをスポットする(細胞洗浄液滴)。
C行のチューリップ型突起の中心部に、逆転写反応用洗浄液2〜3μlをスポットする(逆転写反応用洗浄液滴)。
D行のチューリップ型突起の中心部に、逆転写反応液2〜3μlをスポットする(逆転写反応用液滴)。
E行のチューリップ型突起の中心部に、3'-テーリング反応用洗浄液2〜3μlをスポットする(3'-テーリング反応用洗浄液滴)。
F行のチューリップ型突起の中心部に、3'-テーリング反応液2〜3μlをスポットする(3'-テーリング反応用液滴)。
G行に反応停止液2〜3μlをスポットする。
H行にPCR反応溶液2〜3μlをスポットする。
プレートに蓋をかぶせた後これを反転させ、溶液をハンギングドロップとしてフィルム上に保持する(蒸発防止および重力による磁気ビーズ撹拌の為)。蓋の内側には水をしみこませた濾紙を圧着させておく(蒸発防止の為)。
[A行からB行への移動]
プレート底面の薄層ガラス板上からA行の細胞溶解液滴の中心部に向け、小型ネオジム磁石を設置し1秒静置させる。
A行の細胞溶解液滴からB行のmRNA洗浄用液滴へ向け、小型ネオジム磁石を2秒程度かけてゆっくりスライドさせる。このときmRNAを結合した磁気ビーズ集団は数十ナノリットルの水滴として、A行の細胞溶解液滴から離れ、B行のmRNA洗浄用液滴へ移動する。
小型ネオジム磁石をガラス板から離す。磁力で樹脂性フィルム上に集積した磁気ビーズは、重力によりmRNA洗浄用液滴底部に向け落下する。このとき磁気ビーズ周辺に付着した溶液の洗浄が行われる。必要があればプレートを前後左右に傾け磁気ビーズを液滴中で撹拌させ更に洗浄効率を高める。
[B行からC行への移動]
磁気ビーズが液滴底部に落下した後、上記の操作と同様に小型ネオジム磁石をB行のmRNA洗浄用液滴の中心部に1秒間静置させ、次にC行の逆転写反応用洗浄液滴へ移動させる。
[C行からD行への移動]
逆転写反応
D行の逆転写反応用液滴に磁気ビーズを移動させた後、プレートは反転させたまま、37〜50℃の保温装置に入れ1時間保温する。この間10分ごとにプレートを反転または前後左右に傾け磁気ビーズを液滴中で撹拌させ十分な酵素反応を行わせる。
[D行からE行への移動]
磁気ビーズの洗浄を行う。
[E行からF行への移動]
3'-テーリング反応 プレートを反転させ37℃にて1時間保温する。逆転写反応と同様磁気ビーズの撹拌を行う。
[F行からG行への移動に続きG行からH行への移動]
H行に移動させた液はそのまま、5'-RACE法によるDNAの増幅に用いることができる。
実施例2
RNAウイルス、レトロウイルス含有試料からのcDNA合成法
成人ヒトT細胞白血病ウイルスー1型(HTLV-I)は一本鎖RNAをゲノムとして有するヒトレトロウイルスである。細胞上澄中に分泌されたレトロウイルスを、本発明を用いて検出するため、HTLV-Iを産生する細胞株(MT2)1万個を、1mlのRPMI-10%牛胎児血清培地を用いて24well細胞培養皿にて24時間培養した。まず、本細胞培養液にDNase Iを加え37℃、15分間処理することで、混入した細胞由来のゲノムDNAを分解した。本溶液1μlを、細胞溶解用溶液(100mM Tris HCl (pH7.5), 500mM LiCl, 1% ドデシル硫酸リチウム 5mM dithiothreitol)でそれぞれ10倍から1000万倍に10倍きざみで希釈して7種類の希釈サンプルを調製した。各希釈サンプル1μlを、Oligo-dT磁気ビーズを濃度10mg/mlになるように懸濁した細胞溶解用溶液(100mM Tris HCl (pH7.5), 500mM LiCl, 1% ドデシル硫酸リチウム 5mM dithiothreitol)2μlに加え、実施例1と同様の方法でE行の逆転写反応までを7サンプル並行して行った。さらに、希釈サンプルを含まない細胞溶解用溶液もネガティブコントロールとしてE行の逆転写反応までを7サンプルに並行して行った。
A行は、100mM Tris HCl (pH7.5), 500mM LiCl, 1% ドデシル硫酸リチウム 5mM dithiothreitolを含む全量3μlの溶液である。
B行は、10mM Tris HCl (pH7.5), 0.15M LiCl, 0.1% ドデシル硫酸リチウムを含む全量3μlの溶液である。
C行は、50mM Tris HCl (pH8.3), 75mM KCl, 3mM MgCl2, 0.1% Triton X-100, 0.5mM dNTP, 5mM DTT, 2 unit RNase inhibitorを含む全量3μlの溶液である。
D行は、50mM Tris HCl (pH8.3), 75mM KCl, 3mM MgCl2, 0.1% Triton X-100, 0.5mM dNTP, 5mM DTT, 2 unit RNase inhibitor, 8 unit SuperScript III Reverse transcriptaseを含む全量3μlの溶液である。
E行は、10mM Tris HCl (pH 7.5), 0.1% Triton X-100, 0.1mM EDTAを含む全量3μlの溶液である。
E行の液滴から1μlを用い、細胞培養液中に存在するHTLV-IウイルスをPCR法により検出した。PCR法はタカラバイオのプライムスター耐熱性DNAポリメラーゼ、プライマー 5'-gaggacggcttgacaaacatgggg-3'及び5'-acagaagtctgagaaggtcagggc-3'を用い、94℃で20秒, 60℃で20秒, 72℃で20秒の反応を40サイクル行った。PCR反応産物を2%アガロースゲルを用いた電気泳動法により解析した所(図6参照)、細胞培養液を10倍から1万倍希釈したサンプルにおいても特異的なHTLV-Iゲノムの増幅が認められた。
実施例3
牛血清アルブミンを含む液滴からの磁気ビーズ移動
A行にそれぞれ、磁気ビーズ(粒径2.8μmのDyanabeads)25μgを含むPBS(10mM phosphate buffer, 120mM NaCl, 2.7mM KCl, pH 7.6)を3μl、もしくは磁気ビーズ(粒径2.8μmのDyanabeads)25μgを含む1%牛血清アルブミン-PBS 3μlをスポットした。B行には1%牛血清アルブミン-PBSをスポットした。これを図2に示す反応治具にて37℃で30分加温し、加温により生じる水蒸気が基板表面上で凝結して微小な液滴が形成されることを促進した。尚室温は20℃であった。その後室温にて5分間放置し、小型磁石を用いてA行液滴内の磁気ビーズのB行への移動を試みた。移動後の反応治具の写真を図7に示す。この結果、牛血清アルブミンを含有する液滴においては磁気ビーズの移動が認められたが、牛血清アルブミンを含有しない液滴においては磁気ビーズの移動が認められなかった。
本法は核酸、タンパク、脂質、糖質、複合糖質、化学物質の大規模・微量連続反応に応用可能。固定化細胞(1から十数個)の免疫染色にも利用可能である。
突起状囲いの形状の例を示す。 本発明の反応治具の一例の説明図。 本発明の反応治具を用いるcDNAの合成方法の説明図。 抗体結合磁気ビーズを用いた反応例を示す。 1試料で、複数の抗原を検出する方法の例を示す。 実施例2で得た電気泳動写真(M:DNAサイズマーカー,1:ネガティブコントロール,2:十倍希釈,3:百倍希釈,4:千倍希釈,5:一万倍希釈,6:十万倍希釈,7:百万倍希釈,8:千万倍希釈) 実施例3で得た反応治具の写真。

Claims (15)

  1. 基板の一方の表面に複数の突起状囲いが、整列して設けられており、前記突起状囲いは、少なくとも1つの切欠き部を有し、かつ内部には液滴を保持できる空間を有し、
    かつ
    前記基板表面の少なくとも前記液滴を保持する面は、純水に対する接触角が90〜150°の範囲である
    ことを特徴とする反応治具。
  2. 前記複数の突起状囲いは、少なくとも一部または全部が、縦横に整列して設けられている請求項1に記載の反応治具。
  3. 前記突起状囲いの液滴保持用空間は、0.5μL〜200μLの範囲の量の液滴を保持できる請求項1または2に記載の反応治具。
  4. 突起状囲いは、2つまたは3つの切欠き部を有し、前記切欠き部の開口の間隔は0.5〜10mmの範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の反応治具。
  5. 前記基板表面は、パラフィン樹脂、テフロン樹脂またはシリコン樹脂からなる請求項1〜4のいずれかに記載の反応治具。
  6. 前記基板は、パラフィン樹脂、テフロン樹脂またはシリコン樹脂からなるコーティング層を有する請求項1〜4のいずれかに記載の反応治具。
  7. 各突起状囲いの液滴保持用空間には、同一または異なる種類の溶液の液滴が、他の突起状囲いの液滴保持用空間部分に置かれた液滴と混ざることなく、保持されるように用いられる請求項1〜6のいずれかに記載の反応治具。
  8. 同一の横列に属する突起状囲いの液滴保持用空間には、同一の種類の溶液の液滴が保持されるように用いられる請求項1〜7のいずれかに記載の反応治具。
  9. 前記溶液が、表面張力低下試薬を含有する反応液または洗浄液である請求項7または8に記載の反応治具。
  10. 前記突起状囲いを有する表面をカバーする覆い部材をさらに有し、かつ前記覆い部材が覆われた空間に湿気を供給する保湿部材をさらに有する請求項1〜9のいずれかに記載の反応治具。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の反応治具を用い、
    磁気ビーズに固定化した物質を、上記突起状囲いの液滴保持用空間に保持された表面張力低下試薬を含有する溶液の液滴中で、前記基板の突起状囲いを有する表面とは反対側の表面から磁石を用いて、順次移動させることにより、反応及び/または洗浄を行うことを含む、反応方法。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の反応治具であって、1つの縦列に、少なくとも2つの突起状囲いが設けられた反応治具を用い、
    前記2つの突起状囲いの液滴保持用空間には、表面張力低下試薬を含有する細胞溶解用溶液、及びcDNA合成用溶液の液滴をこの順にそれぞれ保持し、
    磁気ビーズに固定化したmRNAを、前記2つの突起状囲いの液滴保持用空間に保持された溶液に、順次、基板の突起状囲いを有する表面とは反対側の表面から磁石を用いて、移動させ、
    磁気ビーズに固定化したcDNAを得ることを含む、cDNAの合成方法。
  13. 複数の縦列に、少なくとも2つの突起状囲いが設けられた反応治具を用い、
    各横列の突起状囲いの液滴保持用空間に保持された溶液は、同一種類の溶液であり、
    縦列を移動させる磁気ビーズに固定化したmRNAは、異なる種類のmRNAであり、
    複数の異なる種類のcDNAを、磁気ビーズに固定化したcDNAとして得る、請求項12に記載の方法。
  14. 前記反応治具は、1つの縦列に、少なくとも4つの突起状囲いが設けられ、
    前記4つの突起状囲いの液滴保持用空間には、細胞溶解用溶液、mRNA洗浄用溶液、cDNA合成用溶液及びcDNA洗浄用溶液の液滴をこの順にそれぞれ保持し、
    磁気ビーズに固定化したmRNAを、前記4つの突起状囲いの液滴保持用空間に保持された溶液に、順次移動させる、請求項12または13に記載の方法。
  15. 前記反応治具は、突起状囲いを有する表面を下向きにして用いられる、請求項11〜14のいずれかに記載の方法。
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