JP5243129B2 - 空調システム用表面材 - Google Patents

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Description

本発明は、天井又は壁から冷風又は温風を送り込んで室内を冷暖房する空調システムに用いる天井又は壁の表面材に関する。
一般に住宅建築物の室内を冷暖房する際は、天井付近に配置されたエアコン等の冷暖房装置から冷風又は温風を室内に送風し、室内を冷暖房することが一般的である。しかしながら、前述の冷暖房方法の場合、空気が強く送風されることにより、人体が不快な風を受けたり、又、冷房の場合は、冷気が足元に溜り易く、室内の上下の温度差が大きく、足元のみが冷やされるという不快な環境になり易いという問題があった。
これを解決するために、特許文献1には、天井裏に空気流路を設け、通気性を有する天井仕上材を介して冷気が居室空間に透過するようにした天井冷房構造が提案されている。しかしながら、特許文献1においては、通気性を有する天井仕上材として繊維強化セメント板、ロックウール吸音板、軟質繊維板等が用いられ、天井仕上材の空気の透過性が十分考慮されていないため、吹き出し用ダクトの周囲のみから局部的に冷気が室内に送り込まれたり、あるいは冷気が殆ど天井仕上材を通過せずに、空気の対流が殆ど起きないため室内の温度調節に時間がかかり、効率の悪い空調システムとなり易かった。
又、特許文献2には、空気が透過し、所定の輻射率を有する織布によって形成された輻射パネルが開示されている。しかしながら、特許文献2の織布からなる輻射パネルも、空気の透過性及び透過性の要因となる開口率、織編物の重量で示される繊維充填度が十分考慮されていないため、不快な風を感じない適度な量の空気を通過させ、輻射のみでなく効率的に室内の温度を調節することが困難であった。
特開2004−132672号公報 特許第3651478号公報
本発明は前記問題点を解決し、天井又は壁からの送風による空調システムの天井又は壁に用いる表面材として、送風口から局部的に送り込まれる冷暖気を、表面材の裏側で良好に拡散、整流し、人体に不快な風を感じさせることなく冷暖気を満遍なく均一に、かつ効率よく室内に送り込むことのできる表面材を提供することを目的とする。
本発明者は上記の目的を達成するため、表面材に用いる材料の構成を鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本願で特許請求される発明は以下の通りである。
(1)建物の室内空間において天井又は壁を通して室内に空気を送り込んで室内空間を冷房又は暖房する空調システムに用いる天井又は壁の表面材であって、開口率が0.2〜35%、通気度が40〜650cc/cm・sec、かつ、タテ方向及び又はヨコ方向の伸度が6〜120%で伸長残留歪が0〜15%である、嵩高糸が用いられて形成された編物で構成されることを特徴とする表面材。
(2)編物の重量が、35〜800g/mであることを特徴とする(1)に記載の表面材。
(3)編物が2重構造の編物であることを特徴とする(1)または(2)に記載の表面材。
(4)編物が表裏2層の編地とこれらを連結する連結糸から構成された立体編物であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の表面材
(5編物の測色計で測定される明度差△L値が3〜20であることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載の表面材。
編物の周囲の端部が溶着、縫製、表面材以外の素材との接合のいずれかで処理されており、天井又は壁と脱着式であることを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載の表面材。
本発明の表面材は、天井又は壁からの送風による空調システムの天井又は壁に用いる表面材として用いられ、送風口から局部的に送り込まれる冷暖気を、表面材の裏側で良好に拡散、整流し、かつ人体に不快な風を感じさせることなく冷暖気を満遍なく均一に、かつ効率よく室内に送り込むことのできるものである。又、天井や壁裏が透け難く、表面材の裏側に照明器具を入れて間接照明としても使用可能である。なお、本発明でいう整流(整流作用)とは、局所的に供給された気流を仕切り等に通過させて、ほぼ均一に分散された気流に変化させる作用をいう。
更には、本発明の表面材は、シワや弛みがなく天井や壁に張ることができ、又、表面材を取り外して洗濯、再利用することができ、洗濯後もシワの入り難い外観、取り扱い性の良好な表面材である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の表面材とは、建物の室内空間において、天井又は壁の表面材として用いられるものであり、温度コントロールされた空気を天井や壁の裏側に配置した送風口から室内に送り込む際に、送風口から局部的に出る空気を、表面材の通気抵抗により表面材の裏側で面方向に広く均一に拡散させ、かつ表面材の微細な開口部から、拡散された空気を微量ずつ室内に送り込む役割を果たすものである。
ここで、建物の室内空間とは、一般住居はもちろんのこと、ホテル、病院、オフィス等を含むあらゆる建物における内部空間を広く意味し、人が活動したり、休養する居室等、空調システムを設置しうるあらゆる空間を含む。
図1は、本発明の表面材が、天井からの送風による空調システムの天井に使用されている一態様を示す概略図で、天井裏に空調装置2が設置され、空調装置2の送風口に一端が接続されたダクト3の他端が天井板を貫通して室内空間に臨ませられると共に、天井面には、略矩形の表面材取り付け枠4が、ダクト3の他端が開口している天井部分を含む一定の範囲を囲んで設けられ、この取り付け枠4に、本発明の表面材1が着脱自在に取り付けられている。そして、空調装置2からの温度コントロールされた空気がダクト3を経由して、天井面と表面材1の間の空間に送り出されると、表面材1の通気抵抗により水平方向に広がり、かつ表面材1の微細な透孔を経て室内空間に流れ出るようになっている。
この例では、表面材1は、天井面を構成する天井材の下方に設けた取り付け枠4に張っているが、天井裏が空間になるように天井面自体を表面材で構成してもよい。又、天井面の全面に使用してもよい。更には空間を設けずに、天井面に配置された送風口を覆う様に、表面材を直接天井面に貼り付けてもよい。
又、図示しないが、壁の表面材の場合も同様の使用態様であり、空調装置の送風口に一端が接続されたダクトの他端を壁面に開口させ、壁面から一定距離を保って該開口部を含む所定の範囲を覆うように表面材を張設して壁面との間に空間を画成し、温度コントロールされた空気がこの空間を通って室内に流入するようになされる。
本発明の表面材は繊維シート状物で構成される。繊維シート状物は、繊維を原料にして形成されたシート状素材であれば、如何なる種類のものでも構わないが、好ましくは織編物、不織布、フェルトなどの布帛であり、特に織編物が望ましい。織物組織としては平織、斜文織、朱子織ジャガード織等を用いることができ、又編物組織としては天竺、両面編、ハーフトリコット編、ダブルラッセル編等、丸編や経編の各種編組織を用いることができる。
本発明の表面材を構成する繊維シート状物は、通気度が40〜650cc/cm・secであるものである。ここでいう通気度とは、繊維シート状物の、一定圧力差の元で、単位面積、単位時間あたりに空気が通過する量を示すものである。繊維シート状物の通気度が650cc/cm・secを超える場合、送風口から送り込まれる冷暖気の整流性が劣り、即ち、繊維シート状物の裏側で冷暖気が面方向に拡散されることなく局部的に繊維シート状物を通過するため、室内で不快な風として感じると共に、室内を均一に空調することが困難となる。又、繊維シート状物の通気度が40cc/cm・sec未満であると、室内に送り込まれる空気が繊維シート状物によって遮断されるため、室内の空調は輻射熱によって行われる割合が高まり、室内を目標温度にするまでに長時間必要となり空調の効率が悪くなる。又、好ましい通気度は40〜400cc/cm・secであり、より好ましくは50〜300cc/cm・sec、さらに好ましくは50〜200cc/cm・secである。
尚、表面材を構成するシート状物は、人が不快な風を感じない様にするために、吹出し口から出る風速1m/sの風を、シート状物を通過後に0.2m/s以下の風速に風速制御できることが好ましく、風速を0.1m/s以下に制御できるとより好ましい。シート状物を通過後に風速が0.2m/s以下となることにより、人は殆ど風を感じなくなり、快適な冷暖房環境となる。
又、本発明の表面材を構成する繊維シート状物は、開口率が0.2〜35%であるものである。ここでいう開口率とは、繊維シート状物をその表面に直角な方向から見た場合において、繊維シート状物をその厚み方向に貫通する開口部の面積比率を示すものである。繊維シート状物の開口率が0.2%未満であると、送風口からの空気が遮断され、温度調節の効率が悪くなると共に、繊維シート状物が硬く伸度がなくなるため、天井や壁にきれいに張ることが困難となる。さらには、表面材を洗濯し再利用する場合に皺が入り易く見栄えが悪いものとなる。又、繊維シート状物の開口率が35%を超えると、天井裏や壁裏が透けて見え易く、室内の外観品位が劣るものとなる。繊維シート状物のより好ましい開口率は0.3〜30%であり、さらに好ましくは0.4〜25%である。
又、本発明の表面材を構成する繊維シート状物は、単位面積あたりの重量が35〜800g/mが好ましい。ここで、単位面積あたりの重量とは、繊維シート状物の単位面積あたりにどれだけの繊維量が充填されているか示し、重量が35g/m未満であると、繊維量が少ないので通気度と開口率を充分に制御することができず、また表面材として充分な強度が得られない。又、表面材の重量が800g/mを超えるものは繊維充填量が多くなり、表面材は重くて厚いものとなり、天井や壁に施工する際に、シワや弛みがなくきれいに張ることが困難であり、さらには洗濯時に取扱い性が悪くなる。繊維シート状物のより好ましい重量は、50〜700g/mであり、さらに好ましくは100〜600g/m、最も好ましくは150〜500g/mである。
又、本発明の表面材は、天井や壁の裏側が透けて見えない様にするために、測色計により表面材の裏側に標準白色板を配置して測定した明度と、表面材の裏側に標準黒色板を配置して測定した明度差△Lが3〜20であることが好ましい。△Lが20を超えると、表面材を通して天井や壁の裏側が透けて見え易く、△Lが3未満であると、透け難いものの空気の通過性が低下し、空調効率の悪いものとなる。特に、表面材の裏側に照明を配置して間接照明とする場合に、△Lが20を超えると極めて天井、壁の裏側が透けやすくなる。△Lは5〜17がより好ましく、さらに好ましくは7〜14である。
本発明の表面材をシワや弛みがなくきれいに天井又は壁に張るためには、表面材のタテ方向及び又はヨコ方向の伸度である伸長率が、6〜120%が好ましく、より好ましくは10〜100%、さらに好ましくは15〜80%である。タテ方向及び又はヨコ方向の伸長率が6%未満であると、表面材をシワや弛みのない状態できれいに張ることが困難となり、さらには洗濯後もシワが入り易くなる。伸長率が120%を超えると、表面材を張る際に表面材の密度調整が困難となり、張り方により空気の通過性、光の透過性等が大きく異なるものとなる。
尚、表面材を天井や壁に張った後に弛んでこない様にするには、伸長残留率が0〜15%であることが好ましく、より好ましくは0〜10%である。
本発明の表面材の繊維シート状物が織編物で構成される場合、より好ましくは2重構造の織編物であることが好ましい。繊維シート状物がダブル丸編地、ダブルラッセル編地、2重織物等の2重構造であることにより、2層の織編物の層が送風口からの空気をより拡散し整流させる効果として働くため、室内の温度分布がより均一となる。なおかつ空気の通過性を遮断し過ぎることなく、裏側の透け性をより防止することができるものとなる。
本発明の表面材の繊維シート状物は、2重構造の織編物の中でも、表裏2層の編地を連結糸で間隔を空けて連結したダブルラッセル編地、即ち立体編物であることがより好ましい。立体編物はタテ方向及びヨコ方向にストレッチ性を有すると同時に面剛性が高いため、天井や壁の広い面積に張る際の施工性が良好となり、大きな張力を掛けて張る場合や殆ど張力を掛けない場合においてもシワがなく、きれいな外観で天井や壁に張ることができる。又、立体編物の場合、連結糸によって構成される層が、空気をより拡散し整流させる効果として働くため、送風口の設けられた天井面に直接貼ることができ、施工性が極めて良好となる。
特に立体編物の連結糸にモノフィラメントを使用することにより、形態安定性と面剛性が向上し、シワや弛みの発生し難い表面材となると共に、人や物が触れても変形等が起こり難く、耐久性も向上する。又、連結糸によって構成される層を確保し易くなる。
本発明の表面材は、天井や壁に設置する場合、略四角形状や円形状等のフレーム等の取り付け枠に脱着式で張られて天井や壁に設置したり、天井や壁に脱着可能な状態で直接貼り付けることが、表面材が汚れた際の交換や清掃性を良好にする上で好ましい。この際、表面材は、例えば略四角形状の織編物で構成される場合、周囲の端部がほつれない様に縫製又は溶着等の処理が行われており、天井、壁や、これらに配置された取り付け枠に脱着することができる様に、周囲に取り付け枠や天井、壁との接合用部材が取り付けられていることが好ましい。尚、端部の溶着とは、熱溶着や超音波等による溶着等、端部を溶かしてほつれを防止することをいう。
特に、表面材の周囲に用いる取り付け枠として、表面材の周囲の少なくとも一部に、天井の取り付け部材と接合させるU字状、J字状やV字状等の引掛け部を有する縫製可能な樹脂製フレームを用い、該樹脂製フレームと表面材を縫製により接合すると、外観上きれいな接合部となり、又、接合部の強度も高く好ましい。尚この際、樹脂製フレームが結露しない様に、また樹脂製フレームの内側が冷気によって冷やされすぎない様にするため、樹脂製フレームの内側や、天井側に発泡樹脂、発泡ゴム、不織布、綿等の断熱材を配置することが好ましい。
表面材を脱着するための方法はマジックテープ(登録商標、以下省略)で接着する方法、金属や樹脂製のフック状物で引掛ける方法、ボルトやナットで接合する方法、周囲を巾着状に縫製し紐を絞って取り付ける方法、スナップ、ホックで取り付ける方法、表面材の周囲に穴を設け、その穴を通してネジ等で固定する方法等、いかなる方法で脱着式としても良い。しかしながら織編物からなる柔軟な表面材を皺が入らない様に均一に張力を張って取り付け、施工が簡単で、施工後の外観を良好にするには、表面材を略四角形とし、表面材の少なくとも2辺にU字状、J字状やV字状等の引掛け部を有する樹脂製フレームを縫製で接合した表面材を、天井のレール状の取り付け部材に張力をかけて引掛ける方法や、天井材の周囲にマジックテープを接合し、マジックテープで張力を調整しながら天井面に接着する方法がより好ましい。
本発明の表面材の繊維シート状物には、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリル系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維等の合成繊維、綿、麻、ウール等の天然繊維、キュプラレーヨン、ビスコースレーヨン、リヨセル等の再生繊維等、任意の繊維を用いることができる。
尚、表面材に用いる繊維には消臭、抗菌、防カビ、制電、防汚等の薬剤が練り込まれているか、又は後加工にて加工処理されていることが、室内の空気を清浄化したり、衛生的に使用する上で好ましい。又、難燃剤が練り込みや後加工で付与されていることが、防炎上好ましい。さらには、表面材に用いる繊維に酸化チタン等の白色顔料が0.5wt%以上の高濃度で含有されていると、透け性を防止する上で好ましい。
表面材に用いる繊維は、表面材の強度、空気、光りの透過性を考慮して50〜1000デシテックスの繊度のものを用いることが好ましく、より好ましくは70〜500デシテックスであり、更に好ましくは70〜300デシテックスである。又、繊維の形態は天井や壁の裏が透けて見え難くかつ、空気の拡散、整流性、透過性を良好にするために嵩高糸であることが好ましい。嵩高糸としては、例えば、仮撚加工糸、ジェットスタッファー加工糸、押し込み加工糸、紡績糸、ループ状毛羽を有する流体噴射加工糸等、嵩高性が付与された糸が挙げられる。
本発明の表面材は立体編物であることが好ましいが、立体編物は、ダブルラッセル編機やダブル丸編機等、2列の針列を有する編機で形成される。
立体編物の連結糸には、ポリトリメチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリエステル系エラストマー繊維等、任意の合成繊維を用いることができるが、リサイクルを容易にしたり、長期使用時の黄変を防止するにはポリエステル系の繊維を用いることが好ましい。又、連結糸は立体編物に適度な弾性を持たせて、天井や壁に張力を掛けて張る際の形状安定性や面剛性を良好にするためにモノフィラメント糸を用いることが好ましい。
連結糸に用いる繊維は20〜500デシテックスの繊度のものを用いることが寸法安定性、柔軟性、軽量性、取り扱い性を良好にする上で好ましく、より好ましいくは20〜300デシテックス、さらに好ましくは20〜250デシテックスである。
立体編物は、表裏の編地を同一柄で構成することもできるが、表裏の編地を異なる柄にすることもできる。表裏の編地を同一柄にする場合は、編地がメッシュ状である場合は、表裏のメッシュの位置が表裏で一致しないよう、開口部の位置をずらせることが好ましい。これにより、天井や壁裏の透けが防止できると共に、送風口からの空気の整流性が良好となる。
一方、立体編物の表裏の柄を異なる柄とする場合は、表裏の編地で開口率差をつけることにより、空気の拡散性、整流性を調節できるものとなるため好ましい。表裏の編地の密度差は表/裏の開口率比が0.1〜10であることが、整流性を向上させる上で好ましく、より好ましくはい0.2〜7である。これ以上に密度差が大きくなると、整流性、防透け性の面で立体編物である効果がなくなる。
尚、立体編物の開口率は、虫が立体編物の中に入り込むことを防止するため、室内側の表面の開口率を0.2〜15%にすることが好ましい。又、1つの開口部の面積を2mm以下とすることが好ましい。
本発明の表面材の厚みは2次元の織編物の場合、0.5〜2.5mmが好ましい。又、立体編物の場合は、2〜10mmの厚みのものが好ましく、より好ましくは2〜8mm、さらに好ましくは2〜5mmである。
表面材の織編物の密度は、織物の場合、経密度が70〜150本/2.54cm、緯密度が50〜120本/2.54cmが好ましい。又、編物の場合はコース密度が13〜60コース/2.54cm、ウエール密度が12〜50ウエール/2.54cmの範囲であることが好ましい。より好ましくはコース密度が18〜50コース/2.54cm、ウエール密度が14ウエール/2.54cm〜35ウエール/2.54cmである。
尚、表面材が立体編物の場合、立体編物に適度な剛性を持たせて形状安定性を向上させるために、立体編物2.54cm平方(6.45cm)の面積中にある連結糸の本数をN(本/6.45cm)、連結糸の繊度(dtex)をD(g/1×10 cm)、連結糸の比重をρ(g/cm)とした時、立体編物2.54cm平方(6.45cm)の面積中にある連結糸の総断面積(N・D/1×10・ρ)が0.02〜0.15cmであることが好ましい。
本発明の表面材は1枚単独で使用することができるが、空気の拡散性、整流性、滞留性、或いは透け性を改善する目的で、裏側に同一又は別の織編物や不織布を積層した状態で用いることができる。積層する場合は、接着されていても、非接着の状態でも良く、接着する場合は2つの層の間を接着材で接着する方法や、縫製で接着する方法が好ましい。
本発明の表面材は必要に応じて、染色やプリント加工を施すことができる。染色やプリント加工を行うことにより、表面に高級感や意匠性を付与するだけでなく、透け性を改善することや、長期間の使用による汚れを目立ち難くすることが可能となる。染色の方法としては、糸染め、反染めが好ましく、プリント加工方法としては転写プリントやインクジェットプリントが好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、例中の各特性の評価および測定は下記の方法で行った。
(1)重量(g/m
表面材を10cm角切り取り、重量W(g)を測定し、1m当たりの重量に換算する。
重量(g/m)=W×100
(2)開口率(%)
表面材の表側(室内側)又は裏側の拡大写真(5〜20倍)を直角方向から撮影して10cm角の写真(又は撮影写真のコピー)を得て、写真(又はコピー)から単位面積に占める開口部の面積比率を画像処理や重量比等により算出する。2重織編物の場合は表裏の織編物を貫通している開口部の面積比率とする。
(3)通気度(cc/cm・sec)
JIS−L−1096フラジール法に準じて測定する。
(4)伸長率(%)、伸長残留歪(%)
表面材を30cm×5cm(幅)にサンプリングして、サンプルの一端をチャックに固定して吊るした状態で20cmの間隔に印を付ける。サンプルのもう一端に荷重1.5Kgfの荷重をかけて吊るし、5分後に印間の長さL1を測定する。その後荷重を取り除き、1分後の印間の長さL2を測定し、次の式に従い伸長率、伸長回復率を算出する。
伸長率(%)=(L1−20)/20×100
伸長残留歪(%)=(L2−20)/20×100
(5)整流性(冷暖気拡散性)
表面材の周囲約1cmを裏側に2重に折りたたんで縫製し、180cm角の端部縫製品を得る。さらに周囲に1cm幅のマジックテープ(凹側)を縫い付け、フレームに脱着可能な表面材とする。
表面材をφ28mmのアルミパイプからなる180cm角の略正方形状のフレーム(4隅は曲率半径30mmの弧状)を作製し、周囲(外側の辺)にマジックテープ凸側を貼付する。表面材にやや張力をかけながら、表面材の表側が室内側となる様に周囲のマジックテープを接合する。表面材が伸びずに張れない場合は、表面材の寸法を大きくする。
前記のフレームに取り付けられた表面材を、天井裏に空調機を有する8畳の広さの部屋の天井中央部に表面材として固定する。尚、表面材の裏側は、10cmの間隔を開けて凹状に表面材を囲う状態で断熱材が配置されており、断熱材の中央部から天井裏に設置した空調機により送風ダクトを通して温度調整された空気が送風される送風口(直径100mm)が設けられている。
外気温が28〜29℃の日中に空調機の温度設定を25℃とし、空調機を運転して30分後の、表面材の中央部(床から1.2mの高さ)の温度と、中央部から横に1m離れた場所での温度差を測定する(差が小さいほど、整流性良好)。
(6)風速制御性
表面材を180cm×83cmの長方形に裁断し、長辺側にJ字のポリブチレンテレフタレート製樹脂フレームを縫製で取り付け、又、短辺側は長さを3等分した2ヶ所に被係合ホック部(凹側)を取り付けた表面材パネルを得た。J字の樹脂フレームを含めた寸法は180cm×85cmとした。
天井裏に空調機を有する8畳の広さの部屋の天井中央部に、25cm×20cmの吹出し口を設け、空調機の送風口と天井の吹出し口をφ150mmのフレキシブルダクトにより接続した。天井面には吹出し口を中央に挟み、90cmの距離で平行となる様に、長さ180cmのアルミ製H型レールをビス止めし、又、平行したアルミ製H型レールの両端(2ヶ所)を結ぶ様に、長さ86cmで長さを3等分した2ヶ所に係合ホック部(凸側)を取り付けたアルミ製レールを天井にビス止めした。
なお、被係合ホック部、係合ホック部は、衣服などの合わせ目に用いる凹凸2個一組の円形の小さな留め金具、鉤(かぎ)状または丸形の留め金(スナップ(snap)、ホック(hook)と呼ばれるもの)を使用している。
表面材に張力をかけて引張りながら、表面材パネルの2辺の樹脂フレームのフック部分を天井面の2列のアルミ製H型フレームに引掛けて、表面材パネルを天井に張った。更に、表面材パネルの短辺側の係合ホック部と、天井面のアルミ製レールの被係合ホック部を固定し、表面材パネルの短辺側の端部2ヶ所の表側を、幅5cm×長さ90cmの樹脂カバー材で覆い、表面材パネルを装着した天井空調システムを作製した。本天井空調システムを図2に示す。
空調機を冷房運転し、天井の吹出し口から1.0m/sの風速で冷風を送る場合に、表面材の中央部(吹出し口中央部)の表面材から2cm離れた位置の2分間の風速を測定し、平均値を求めた。風速の平均値に基づき、以下の基準で風速制御性を評価する。
◎:風速0.1m/s未満で人が風を感じ難い
○:風速0.2m/s未満で人が殆ど風を感じ難い
△:風速0.2m/s以上0.3m/s未満で人がやや風を感じる
×:風速0.3m/s以上で人がかなり風を感じる
(7)空調効率
(5)と同様の条件で空調機を運転し、表面材の中央真下、床上1.2mの温度を運転10分後と運転60分後で測定し、10分後と60分後の温度差を測定する(差が小さいほど空調効率良好)。
(8)防透け性
マクベス社製分光光度計CE−3000を用い、色差色=CIELab、光源=C、視野=2度の条件で、10mm×5mmの測定窓に、裏側に標準白板をあてた状態で表面材を固定して、3回測色してL値を測定する。さらに、表面材の裏側に標準黒板をあてた状態で同様にL値を測定し、白板と黒板をあてた状態でのL値の差の絶対値△Lを求める。
(9)フレームへの張りやすさ
(5)で用いたフレームへの張りやすさを、下記の4段階で評価する。
◎:全くシワや弛みがなくきれいに張れる、
○:殆どシワや弛みがなくきれいに張れる、
△:ややシワや弛みが入り易く、きれいに張るのに苦労する、
×:かなりシワや弛みが入り易く、きれいに張れない。
(10)洗濯後のシワ
JIS−L−1018の家庭用洗濯(103法)にて、(5)で縫製して作製した表面材を洗濯ネットに入れた状態で洗濯し日陰干し乾燥した後のシワの状態を、下記の4段階の基準で外観評価する。
◎:シワが殆どない、
○:シワがややあるが気にならない、
△:シワがやや多くやや外観が悪い、
×:シワがかなり多く、非常に外観が悪い。
<実施例1>
6枚筬を装備した22ゲージ、釜間4.5mmのダブルラッセル編機を用い、表面の編地を形成する筬(L1、L2)から56dtex/18フィラメントのポリエチレンテレフタレート原糸をオールインの配列で供給し、連結糸用の筬(L3、L4)から33dtexのポリエステルモノフィラメントをオールインの配列で供給し、又、裏面の編地を形成する筬(L5、L6)から、110dtex/60フィラメントのポリエチレンテレフタレート繊維の仮撚糸をL5の筬に3イン1アウトの配列で、L6の筬に(1イン)1アウト3インの配列で供給した。
(編組織1)に示す編組織で、機上コース33コース/2.54cmの密度で生機を編成し、得られた生機を70℃で精練後、180℃×2分の乾熱ヒートセットを行い、立体編物Aを得た。
(編組織1)
L1:0000/8888/
L2:2022/2422/
L3:4624/2042/
L4:2042/4624/
L5:6664/6668/6664/4420/2224/2220/
2224/4468/
L6:2224/2220/2224/4468/6664/
6668/6664/4420/
立体編物Aからなる表面材の各種物性値を表1に示す。
Figure 0005243129
本表面材は、冷気の拡散性、整流性が良好で室内が均一な温度になり易く、又、目標温度に到達する時間も短く、空調効率の高いものであった。更には、下にいる人が殆ど風を感じることなく、快適に過ごせるものであった。
又、本表面材はシワや弛みがなくフレームにきれいに張れるものであり、さらには洗濯後のシワも殆どないものであった。
<実施例2>
実施例1の立体編物において、L1の筬を取り除き表面の編組織を(編組織2)とし、更に乾熱ヒートセット幅出し率を上げた以外は立体編物Aと同様にして立体編物Bを得た。
(編組織2)
L2:2022/2422/
立体編物Bからなる表面材の各種物性値を前記の表1に示す。
本表面材は、冷気の拡散性、整流性が良好で室内が均一な温度になり易く、又、目標温度に到達する時間も短く、空調効率の高いものであった。更には、下にいる人が殆ど風を感じることなく、快適に過ごせるものであった。
又、本表面材はシワや弛みがなくフレームにきれいに張れるものであり、さらには洗濯後のシワも殆どないものであった。
<実施例3>
実施例1の立体編物において、表面の編地を形成する筬(L1、L2)及び裏面の編地を形成する筬(L5、L6)に167dtex/48フィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸を供給し、表面編組織を(編組織3)とした以外は実施例1と同様にして立体編物Cを得た。
(編組織3)
L1:2022/2422/
L2:4644/2022/
立体編物Cからなる表面材の各種物性値を前記の表1に示す。
本表面材は、冷気の拡散性、整流性が良好で室内が均一な温度になり易く、又、目標温度に到達する時間も短く、空調効率の高いものであった。更には、風速制御性が極めて良好で、下にいる人が全く風を感じることなく、快適に過ごせるものであった。
又、本表面材はシワや弛みが殆どなくフレームにきれいに張れるものであり、さらには洗濯後のシワも少ないものであった。
<実施例4>
6枚筬を装備した22ゲージ、釜間4.2mmのダブルラッセル編機を用い、表面の編地を形成する筬(L1、L2)から167dtex/18フィラメントのポリエチレンテレフタレート繊維の仮撚糸をオールインの配列で供給し、連結糸用の筬(L3)から56dtexのナイロンモノフィラメントをオールインの配列で供給し、又、裏面の編地を形成する筬(L5、L6)から、167dtex/48フィラメントのポリエチレンテレフタレート原糸をL5の筬に3イン1アウトの配列で、L6の筬に(1イン)1アウト3インの配列で供給した。
(編組織4)に示す編組織で、機上コース31.8コース/2.54cmの密度で生機を編成し、得られた生機を70℃で精練後、180℃×2分の乾熱ヒートセットを行い、立体編物Dを得た。
(編組織4)
L1:2022/2422/
L2:4644/2022/
L3:2020/0202/
L5:6664/6668/6664/4420/2224/2220/
2224/4468/
L6:2224/2220/2224/4468/6664/
6668/6664/4420/
立体編物Dからなる表面材の各種物性値を表1に示す。
本表面材は、冷気の拡散性、整流性が良好で室内が均一な温度になり易く、又、目標温度に到達する時間も短く、空調効率の高いものであった。更には、風速制御性が極めて良好で、下にいる人が全く風を感じることなく、快適に過ごせるものであった。
又、本表面材はシワや弛みが殆どなくフレームにきれいに張れるものであり、さらには、高密度であるにも係わらず連結糸がナイロンで柔らかいため洗濯後のシワも殆どないものであった。
<実施例5>
22ゲージのダブル丸編機により、167dtex/48フィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸を用い、ダブルジャージィの生機を作製した後、得られた生機を70℃で精練後、180℃×2分の乾熱ヒートセットを行った。
得られたダブルジャージィからなる表面材の各種物性値を前記の表1に示す。
本表面材は、冷気の拡散性、整流性が良好で室内が均一な温度になり易く、又、目標温度に到達する時間も短く、空調効率の高いものであった。更には、下にいる人が殆ど風を感じることなく、快適に過ごせるものであった。
又、本表面材はシワや弛みが殆どなくフレームにきれいに張れるものであり、さらには洗濯後のシワも少ないものであった。
参考例
40番の綿/ポリエステル混紡糸を用い平織物の作製し、70℃で精練後、180℃×2分の乾熱ヒートセットを行った。
得られた平織物からなる表面材の各種物性値を前記の表1に示す。
本表面材は、空調効率が若干悪いが、整流性が良好で、下にいる人が殆ど風を感じることなく、快適に過ごせるものであった。
但し、洗濯後に若干シワが入り易く、又、伸度が少ないためにフレームに張る際にシワや弛みがやや入り易いものであった。
<比較例1>
6枚筬を装備した18ゲージ、釜間5.6mmのダブルラッセル編機を用い、表面の編地を形成する筬(L1、L2)から334dtex/96フィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工を、連結糸用の筬(L3、L4)から200dtexのナイロンモノフィラメントを、又、裏面の編地を形成する筬(L5、L6)から、167dtex/48フィラメントのポリエチレンテレフタレート原糸を、L1、L3、L5の筬に1イン1アウトの配列で、L2、L4、L6の筬に1アウト1インの配列で供給した。(編組織4)に示す編組織で、機上コース22コース/2.54cmの密度で生機を編成し、得られた生機を70℃で精練後、180℃×2分の乾熱ヒートセットを行い立体編物Dを得た。
(編組織4)
L1:4644/4244/4644/4244/4644/4222/
2022/2422/2022/2422/2022/2444/
L2:2022/2422/2022/2422/2022/2444/
4644/4244/4644/4244/4644/4222/
L3:4242/4646/4242/810810/4242/4646/
6868/6464/6868/2020/6868/6464/
L4:6868/6464/6868/2020/6868/6464/
4242/4646/4242/810810/4242/4646/
L5:4446/4442/4446/4442/4446/4442/
2220/2224/2220/2224/2220/2224/
L6:2220/2224/2220/2224/2220/2224/
4446/4442/4446/4442/4446/4442/
得られた立体編物Dからなる表面材の各種物性値を前記の表1に示す。
本表面材は整流性が非常に悪く局部的に冷風が送風され、下にいる人が不快な風を感じるものであった。
<比較例2>
6枚筬を装備した22ゲージ、釜間4.5mmのダブルラッセル編機を用い、表面の編地を形成する筬(L1、L2、L5、L6)から167dtex/48フィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸をオールインの配列で供給し、連結糸用の筬(L3、L4)から33dtexのポリエステルモノフィラメントをオールインの配列で供給した。
(編組織5)に示す編組織で、機上コース33コース/2.54cmの密度で生機を編成し、得られた生機を70℃で精練後、180℃×2分の乾熱ヒートセットを行い、立体編物Eを得た。
(編組織5)
L1:2022/4644/
L2:2422/2022/
L3:2420/4246/
L4:4246/2420/
L5:2224/2220/
L6:4420/2246/
立体編物Eからなる表面材の各種物性値を前記の表1に示す。
本表面材は、整流性は良好で下にいる人が殆ど風を感じることがなかったものの、室内が目標温度に達するまでに時間がかかり空調効率が悪いものであった。
又、本表面材はシワや弛みが殆どなくフレームにきれいに張ることが難しく、さらには洗濯後のシワも激しいものであった。
<比較例3>
空気が透過する織布として、167dtex/144フィラメントのポリエステル繊維を用い、経密度167本/2.54cm、緯密度126本/2.54cm、通気度25cc/cm・secの織物を表面材として使用した。本表面材は整流性は良好で下にいる人が殆ど風を感じることがなかったものの、室内が目標温度に達するまでに非常に時間がかかり空調効率が悪いものであった。
又、本表面材はシワや弛みが殆どなくフレームにきれいに張ることが難しく、さらには洗濯後のシワも激しいものであった。
本発明の表面材は、天井又は壁からの送風による空調システムの天井又は壁に用いる表面材として好適であり、送風口から局部的に送り込まれる冷暖気を、表面材の裏側で良好に拡散、整流し、人体に不快な風を感じさせることなく冷暖気を満遍なく均一に、かつ効率よく室内に送り込むことのできるものである。又、天井や壁裏が透け難く、表面材の裏側に照明器具を入れて間接照明としても使用可能である。
更には、本発明の表面材はシワや弛みがなく天井や壁に張ることができ、又、表面材を取り外して洗濯、再利用することができ、洗濯後もシワの入り難い外観、取り扱い性の良好な表面材である。
本発明に係る天井材を説明するための天井空調システムの模式図である。 風速制御性を評価するために構築した天井空調システムの模式図である。
符号の説明
1 表面材
2 空調装置
3 ダクト
4 表面材取り付け枠
5 表面材取付け用H型レール
6 表面材取付け用樹脂フレーム

Claims (6)

  1. 建物の室内空間において天井又は壁を通して室内に空気を送り込んで室内空間を冷房又は暖房する空調システムに用いる天井又は壁の表面材であって、開口率が0.2〜35%、通気度が40〜650cc/cm・sec、かつ、タテ方向及び又はヨコ方向の伸度が6〜120%で伸長残留歪が0〜15%である、嵩高糸が用いられて形成された編物で構成されることを特徴とする表面材。
  2. 編物の重量が、35〜800g/mであることを特徴とする請求項1に記載の表面材。
  3. 編物が2重構造の編物であることを特徴とする請求項1または2に記載の表面材。
  4. 編物が表裏2層の編地とこれらを連結する連結糸から構成された立体編物であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の表面材。
  5. 編物の測色計で測定される明度差△L値が3〜20であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の表面材。
  6. 編物の周囲の端部が溶着、縫製、表面材以外の素材との接合のいずれかで処理されており、天井又は壁と脱着式であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の表面材。
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