JP5242972B2 - シリンジポンプ及び押し子の保持方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、シリンジポンプ及び押し子の保持方法に関する。詳しくは、シリンジの押し子を、押動手段に対して確実に保持して薬液を吐出できるシリンジポンプに関する。
シリンジポンプは、ICU等において、栄養補給や輸血、麻酔剤の注入等を高い精度で行う場合に用いられることが多い。上記シリンジポンプは、薬液を収容したシリンジの外筒を種々のクランプ機構を用いて不動状態に位置決め保持する一方、上記シリンジ外筒に挿入された押し子をシリンジの軸方向に移動するスライダ等の押動手段に連結固定し、上記押し子を上記シリンジ外筒に所定の速度で押し込むことにより、薬液を吐出するように構成されている。
上記押し子を上記押動手段に連結しないで上記シリンジポンプを作動させると、吐出側に引圧が発生した場合、上記押し子が上記引圧によって上記シリンジ外筒に入り込み、薬液の急速注入すなわちサイフォニング現象が発生する恐れがある。
上記問題を回避するため、上記押し子を上記押動手段に確実に連結保持するとともに、上記押し子のフランジ部が押動手段から外れた場合にこれを検出するタッチセンサ等を設け、警報等を発生するように構成されることが多い。
特開2005−52367
上記特許文献1に記載されているシリンジポンプは、押し子のフランジ部を押動する押圧面に、開閉回動可能に保持されるとともに閉じる方向に弾力付勢された一対のアーム部材を設け、このアーム部に上記フランジ部を押圧面に対して押し付ける傾斜面を設けて構成されている。上記傾斜面を設けることにより、押し子の外径やフランジ部の厚みが異なる複数種類のシリンジを、ガタなく装着することができるとしている。
しかしながら、上記傾斜面を設ける手法では、上記傾斜面の厚さの変化のみによってフランジ部の厚さに対応しなければならないため、広い範囲のフランジ部の厚さに対応するには限りがある。
しかも、上記手法では、傾斜面のくさび作用を利用しているため、上記傾斜面と上記フランジ部表面との間の摩擦力が大きくなる。このため、上記アーム部をフランジ部から離間させる際に大きな力を要することになる。さらに、上記フランジ部と上記傾斜面とは点接触で接することになるため、上記傾斜面が摩耗してガタが発生する恐れもある。
また、上記手法では、種々の厚さのフランジ部に対応するためには、傾斜面の長さを大きく設定しなければならず、アーム部の寸法及び回動操作範囲が大きくなるという問題があった。このため、押動部の寸法が増加して、装置の小型化を図ることができない。
本願発明は、上記従来の問題を解決し、シリンジの押し子を確実に保持できるばかりでなく着脱操作を円滑にできるシリンジポンプを提供するものである。
本願の請求項1に記載した発明は、薬液を収容したシリンジ外筒を保持するシリンジ保持手段と、上記シリンジ外筒に挿入された押し子を保持するとともに押動させて上記薬液を押し出す押動手段とを備えるシリンジポンプにおいて、上記押動手段は、上記押し子のフランジ部に当接させられてシリンジの軸方向に押圧する押圧面と、上記押圧面に対して直角方向に移動可能に設けられて上記押し子のフランジ部を上記押圧面との間で挟圧保持できる押し子保持部材とを備えるとともに、上記押し子保持部材は、上記押圧面に対して直角方向に移動可能な範囲内であるとともに、上記フランジ部の厚さに対応した軸方向位置において、上記フランジ部を上記押圧面との間で挟圧保持する保持姿勢と、上記押し子の軸方向及び半径方向外方に離れる方向に変位させられて、上記フランジ部を開放する退避姿勢とをとることができる1又は2以上のフォーク部を備えて構成されたものである。
本願発明では、シリンジの軸方向に移動可能な押し子保持部材を採用することにより、非常に広い範囲のフランジ部厚さに対応することが可能となる。
また、本願発明では、上記押し子保持部材を、上記押圧面に対して直角方向に移動可能な範囲内であるとともに、上記フランジ部の厚さに対応した軸方向位置において、上記フランジ部を上記押圧面との間で挟圧保持する保持姿勢をとることができるフォーク部を備えて構成している。すなわち、上記フランジ部を挟圧保持し、あるいは挟圧を解除する際には、上記押し子保持部材が上記押圧面に対して直角方向に変位するため、上記フォーク部とフランジ部との間で摩擦力が発生することはなく、押し子の着脱を円滑に行うことができる。
しかも、フランジ部の厚さに対応した範囲で、上記押し子保持部材を上記押圧面に対して直角方向に、すなわちシリンジの軸方向に移動させればよいため、押動手段の半径方向寸法が大きくなる恐れはない。したがって、装置の小型化を図ることもできる。
上記シリンジ保持手段は特に限定されることはなく、シリンジ外筒を確実に保持できれば、種々の形態のものを採用することができる。また、押動手段も上記押し子を、シリンジ外筒に対して押動操作できるものであれば限定されることはない。
また、本願発明に係る上記フォーク部は、上シリンジの軸方向及び半径方向外方に離れる方向に変位させられて、上記フランジ部を開放する退避姿勢とをとることができるように構成している。
上記フォーク部をシリンジの軸方向のみならず半径方向外方に変位させることにより、シリンジを着脱する際に、外筒や押し子が上記フォーク部と干渉することがなくなる。したがって、シリンジの着脱を容易に行うことができる。
また、シリンジを装着するには、押動手段の押圧面を押し子のフランジ部に当接させなければならない。上記押し子は、シリンジに保持される薬液の量によって軸方向位置が異なる。したがって、上記フランジ部の位置に合わせて押圧面の軸方向位置をあらかじめ設定した後に、シリンジを装着することもできる。しかしながら、上記手法では、シリンジを仮に装着して上記押動手段の概略位置をあらかじめ設定しておく必要がある。このため、装着に手間取る恐れがある。
本願発明では、上記フォーク部を上記フランジ部の厚さに対応した軸方向位置に位置させてフランジ部を挟圧保持できるばかりでなく、フォーク部を上記シリンジの軸方向及び半径方向外方に離れる方向に変位させて、上記フランジ部を開放する退避姿勢をとらせることができる。すなわち、上記フォーク部は、上記フランジ部を挟圧保持しあるいは挟圧を解除する際には、上記押し子保持部材が上記押圧面に対して直角方向に変位するように構成されているばかりでなく、シリンジを着脱する際にシリンジの半径方向外方に変位するように構成されているのである。
上記フォーク部をフランジ部の半径方向外方に退避させることにより、シリンジの外筒をシリンジ保持手段によって固定した後に、上記押動手段を軸方向に移動させ、上記押圧面を上記フランジ部に当接させて位置決めした後に、上記フランジ部を挟圧保持することが可能となる。この結果、シリンジの着脱作業を円滑にかつ確実に行うことが可能となる。
上記フォーク部を軸方向及び半径方向外方に変位させる手法として種々の手法を採用することができる。たとえば、シリンジの軸方向に移動できる案内部材に、フォーク部を回動可能に保持することができる。
また、請求項2に記載した発明のように、上記シリンジの軸方向に延びる軸方向溝及びこの軸方向溝の押動方向端部から上記シリンジ軸に対して離間する方向に傾斜して延びる傾斜溝を備える案内溝を設ける一方、上記フォーク部からシリンジ軸方向に延出させた案内アームに、上記案内溝に係合して摺動させられる一対の摺動ピンを設け、上記一対の摺動ピンを上記軸方向溝内で摺動させることにより上記フォーク部をシリンジの軸方向に移動させて、上記押し子のフランジ部を上記押圧面との間で挟圧保持する一方、押動方向前方の摺動ピンを上記傾斜溝内に突入させることにより上記フォーク部を上記シリンジ軸から離間させて、上記押し子のフランジ部を開放するように構成することができる。
上記一対の摺動ピンは、少なくとも上記軸方向溝の長さ以下の距離をあけて形成されている。したがって、上記一対の摺動ピンが上記軸方向溝内で摺動する場合、上記フォーク部も軸方向に移動させられる。この動きによって、種々の厚さのフランジ部に対応することが可能となる。
一方、上記傾斜溝は、シリンジ軸に対して離間する方向に形成されているため、上記傾斜溝に押動方向前方の摺動ピンが進入すると、上記フォーク部がシリンジ軸の半径方向外方に向けて傾斜するように回動させられる。このため、上記フォーク部を上記フランジ部の半径方向外方に変位させることが可能となる。これにより、上記フォーク部を上記押し子から完全に離間させることが可能となり、シリンジの着脱の際に上記フォーク部がシリンジ外筒や押し子と干渉するのを防止できる。
上記フォーク部を上記フランジ部の外縁部からさらに半径方向外方に位置するまで退避させるのが好ましい。これにより、上記フォーク部を上記退避位置に位置させた状態で押動手段の押圧面を軸方向に変位させて、上記フランジに当接させることも可能となり、シリンジの着脱作業を簡単確実に行うことが可能となる。なお、上記案内溝を設ける部位は特に限定されることはなく、押動手段のハウジング等を利用して設けることもできるし、上記押動手段の内部に別途案内溝を設けた案内部材を設けることもできる。
請求項3に記載した発明は、上記フォーク部を、上記押圧面に対して近接する方向に弾力付勢する弾力付勢手段と、上記弾力に抗して、上記フォーク部を上記押圧面から離間させるとともに、上記押し子のフランジ部を開放する開放手段とを設けたものである。
上記弾力付勢手段を設けることにより、所定の弾力で上記フランジ部を挟圧保持することが可能となり、押圧面とフランジ部の間のガタが発生するのを防止できる。上記弾力は、サイフォニング現象により押し子が変位させられることを防止できる値に設定される。上記弾力付勢手段として、種々の部材や構造を採用することができる。たとえば、空気圧や、請求項4に記載した発明のように、種々の形態のバネを備えて構成されるバネ手段を採用することができる。
一方、上記弾力付勢手段による弾力に抗して、上記フォーク部を押圧面から離間させることにより、フランジ部の連結を開放することができる。上記開放手段も特に限定されることはなく、上記弾力に抗して、上記フォークを変位させるものであれば良い。たとえば、手指を掛止して軸方向動できる操作体を設けることができる。
また、上記操作体に連結されたカムやリンク機構を利用して、上記開放手段を構成することができる。
たとえば、請求項5に記載した発明のように、上記開放手段を、シリンジ軸に平行な軸回りに回動可能に保持された操作部と、上記操作部に連結されて回動操作される押動片と、上記押動片によって上記シリンジの軸方向に伸縮するように変位させられることにより、上記案内アームを軸方向動させるリンク機構とを備えて構成することができる。
回動操作できる操作部を設けることにより、操作性が向上する。また、リンク機構を採用することにより、上記操作部の小さな回動操作角度で、上記フォーク部の大きな軸方向動を得ることが可能となる。
請求項6に記載した発明は、押し子のフランジ部を挟圧する上記押し子保持部材をロックするロック機構を設けたものである。
上記ロック機構は、上記押し子保持部材を、上記押動手段に対してフランジ部等の厚さに応じた所望の位置で位置決め固定できればよく、種々の手法を採用できる。たとえば、上記フランジ部を上記押し子保持部材と押圧面の間に挟持した後、摩擦力や弾性力によって上記押し子保持部材の変位を規制する、規制部材を設けることができる。
また、請求項3に記載した発明のように、弾力によって押し子のフランジ部を挟圧保持できる場合であっても、上記弾力以上の力が押し子保持部材に作用すると、上記押し子が変位する恐れがある。たとえば、装着したシリンジに使用者の手指や異物が衝突した場合、上記押し子を押動させたり、フランジ部が押動部から外れる事態も考えられる。したがって、このような不測の事態に対する安全対策として、ロック機構を設けるのが好ましい。
さらに、上記ロック機構は、押し子保持部材を所定の位置で位置決め保持できるように構成するのが好ましい。なお、少なくとも、上記フランジ部が上記押動手段の押圧面から離脱するのを防止できるように構成すれば効果を期待できる。
本願の請求項7に記載した発明は、上記押し子の有無を検出する検出手段を設けたものである。
上記検出手段として、種々の手法を採用できる。たとえば、請求項8に記載した発明のように、押圧面に検出ピンを突出させ、押し子のフランジ部が上記検出ピンを押し込むことにより、押し子の有無を検出するように構成することができる。
請求項9に記載した発明は、上記検出手段を、上記フォーク部ないし上記案内アームの軸方向位置を検出する位置センサを備えて構成したものである。
本願発明では、上記フォークが軸方向動させられるため、上記フォーク部ないし案内アームの軸方向位置を検出することにより、上記押し子の有無を検出することが可能となる。
上記検出ピンを突出させる手法では、押圧面に薬液が付着すると、上記検出ピンの動きが悪くなり、誤動作等が生じる恐れも考えられる。一方、フォーク部ないし案内アームの軸方向位置は、押動手段のハウジング内部で検出することができる。このため、上記構成を採用することにより、押圧面に検出ピン等を突出させる必要がなくなり、薬液等が上記検出ピンに固着等して、誤動作が生じる恐れもなくなる。
請求項10に記載した発明は、薬液を収容したシリンジ外筒を保持するシリンジ保持手段と、上記シリンジ外筒に挿入された押し子を保持するとともに押動させて上記薬液を押し出す押動手段とを備えるシリンジポンプにおける上記押し子の保持方法であって、上記押動手段は、上記押し子のフランジ部に当接させられてシリンジの軸方向に押圧する押圧面と、1又は2以上のフォーク部との間で、上記フランジ部を弾性的に挟圧保持するように構成されており、上記フォーク部は、上記押圧面に対して直角方向に移動させられる範囲において、上記フランジ部を弾性的に挟圧保持するとともに、上記フォーク部を、上記シリンジの軸方向及び半径方向外方に退避させることにより、上記フランジ部を開放する
ように構成したものである。
請求項10に記載した発明では、上記フォーク部が上記押圧面に対して直角方向に移動させられる範囲において、上記フランジ部を挟圧保持し、一方、上記フォーク部を、上記シリンジの軸方向及び半径方向外方に退避させることにより、上記フランジ部を開放する
ように構成されているため、非常に広い範囲のフランジ部厚さに対応することが可能となる。
以下、本願発明の実施形態を図に基づいて具体的に説明する。
シリンジポンプ1は、図示しないシリンジ外筒を保持するシリンジ保持手段2と、上記シリンジ外筒に挿入された押し子を保持するとともに押動させて上記薬液を押し出す押動手段3とを備えて構成される。
本実施形態に係る上記シリンジ保持手段2は、シリンジポンプのハウジングにシリンジ外筒を載置できる略円筒外面状の載置面2aを設けるとともに、シリンジ外周面ないし鍔部を挟圧保3できるロック機構2bを備えて構成されており、シリンジ外筒の軸方向動を阻止した状態で固定できるように構成されている。
上記押動手段3は、図示しない駆動ネジをモータによって回転させることにより、シリンジの軸方向に移動できるように構成されている。図3及び図4に示すように、上記押動手段3は、シリンジの押し子7のフランジ部7aに当接させられてシリンジの軸方向に押圧する押圧面6aを備えるハウジング6と、上記押し子7を、上記押圧面6aに対して位置決め保持できる一対の押し子保持部材4と、上記押し子保持部材4を操作する操作部5とを備えて構成されている。
図5に示すように、上記押し子保持部材4は、全体が略L字状に形成されており、シリンジの軸方向に摺動させられる案内アーム4aと、この案内アーム4aの先端部から直角方向に屈曲して形成されたフォーク部4bとを備えて構成されている。上記案内アーム4aには、所定間隔をあけて形成された一対の摺動ピン9a,9b,8a,8bがそれぞれ形成されている。本実施形態では、押動方向後方の摺動ピン9a,9bを、前方の摺動ピン8a,8bより長く設定している。図4に示すように、上記フォーク部4bは、押し子7のフランジ部7aを、上記押圧面6aとの間で挟圧保持できるように形成されている。
図6は、上記押動手段3のハウジング6の内部の概略構造を示す図であり、図2におけるVI−VI線に沿う断面図である。また、図7は、図6におけるVII−VII線に沿う断面図である。
図6に示すように、上記ハウジング6の下壁部には、シリンジの軸方向に延びる軸方向溝11と、この軸方向溝11の押動方向先端からシリンジの軸から離間する方向に傾斜して延びる傾斜溝12とを備える案内溝13が形成されている。上記押し子保持部材4の一対の摺動ピン9a,8a,9b,8bは、上記下壁部の下方から上記案内溝13に係合させられて、上記案内溝13内でシリンジ軸方向に摺動させられる。
一対の押し子保持部材4,4は、後方の摺動ピン9a,9bを回動可能に保持しつつ、これら摺動ピンに掛け渡し状に係合された連結部材14によって一体的に移動するように構成されている。また、上記連結部材14と、上記ハウジング6の前壁部内面との間には、圧縮バネ15,15が介挿されており、上記連結部材14を介して、一対の上記押し子保持部材4,4を、上記フォーク部4bが上記押圧面6aに近接する方向に弾力付勢している。さらに、ハウジング6の下壁部内面には軸方向に延びる案内凸条16が形成されており、上記連結部材14の下面に形成された図示しない凹条と係合させられて、上記連結部材14を軸方向に案内できるように構成されている。
上記連結部材14に連結された摺動ピン9a,9bのうち一方の摺動ピン9bは、上記連結部材14の上面から突出させられるとともに、リンク機構17が連結されている。
上記リンク機構17は、一対のリンク部材17a,17bを備えるとともに、これらリンク部材17a,17bが、上下方向軸17c回りに回動可能に連結されて構成される。上記一方のリンク部材17aの前端部が上記摺動ピン9bの頭部に連結される一方、後方のリンク部材17bの後端部が、上記ハウジング6の前壁部内面に止着されて後方に延びるサポート部材18に連結されている。自然状態で、上記リンク機構17は、上記圧縮バネ15の弾力によって、一対のリンク部材が略直角の姿勢となるように構成されている。
図7に示すように、上記ハウジング6の下方前壁部の内面には、上記操作部5を回動可能に保持する回動軸19が設けられている。上記操作部5は、上記ハウジング6の上方に位置する操作体5aと、この操作体5aの後方から下方に延びるアーム部5bと、上記回動軸19に回動可能に套嵌保持される回動部5cと、上記回動部の前端から上方に延出する押動アーム5dと、この押動アーム5dの上端部に形成された押動体5eとを備えて構成されている。
上記押動体5eは、上記操作体5aを回動操作することにより、上記リンク機構17の上下方向軸17c近傍を押動して、上記リンク機構17が伸長する方向に変形させるように構成している。
図8及び図9に、上記リンク機構17を伸長させた状態を示す。上記押動体5eを介して上記リンク機構17を伸長させると、前方のリンク部材17aが上記摺動ピン9bを軸方向前方に押動する。これにより、一対の押し子保持部材4,4がシリンジの軸方向前方に押動させられる。上記摺動ピン9a,8a,9b,8bが、上記軸方向溝11内を摺動している場合(図10のA〜B)、上記押し子保持部材4は、上記案内アーム4aがシリンジの軸方向に向いた状態で移動させられる。この範囲内で、図11に示すように、上記押し子7のフランジ部7aを、押圧面6aに対して直角方向に弾性的に挟圧保持する。
前方の摺動ピン8a,8bが上記傾斜溝12に進入すると(図10のB〜C)、上記押し子保持部材4の案内アーム4aの方向が変更されて、上記フォーク部4bが上記シリンジの軸方向外方に変位させられる。これにより、上記押し子7のフランジ部7aが挟圧状態から開放されるとともに、上記フォーク部4bが、上記フランジ部7aの半径方向外方に退避させられる。この姿勢においては、フォーク部が押し子と干渉することはなく、上記シリンジを容易に着脱することが可能となる。
さらに、上記フォーク部4bを、上記フランジ部7aの外縁部よりさらに半径方向外方に位置させることより、上記シリンジの外筒部をシリンジ保持手段に固定した状態で、上記押動手段3の押圧面6aを上記フランジ部7aに押し当てることができる。このため、シリンジポンプ1にシリンジを容易かつ迅速に装着することもできる。
さらに、本実施形態では、上記ハウジング6の内部に上記案内アーム4aの軸方向位置を検出できる位置センサ21を設けている。上記位置センサ21は、少なくとも、上記案内アーム4aが軸方向動する範囲でその位置を検出できるように構成されている。このため、上記シリンジ部が存在するかどうかを検出できるばかりでなく、フランジ部7aの厚さまで検出することが可能となる。これにより、フランジ部7aの種々の厚さに対応した種々のシリンジが適正に装着されているかどうかを確実に検出して、薬液の注入作業をより安全に行うことができる。
また、上記位置センサ21は、押動手段3のハウジング6内において、案内アーム4aの位置を検出できるため、薬液等の付着によって検出精度が低下する恐れもない。
上記圧縮バネ15の弾力は、シリンジに引圧が生じた場合にも対応できるように設定されている。しかしながら、上記シリンジに手指や異物が衝突して、上記圧縮バネ15の弾力以上の力が作用することも考えられる。
本実施形態では、図6、図8及び図11に示すように、上記連結部材14の片側後部から後方に延出するロックアーム31と、このロックアームの先端部に形成されるとともに、上記操作部5の押動アーム5dに係合しうる爪部32とを備えるロック機構33が設けられている。
図11に示すように、上記ロック機構33は、上記フォーク部4bと押圧面6aとの間に押し子のフランジ部7aを挟圧保持した状態において、上記押し子7等に大きな力が作用しても、上記爪部32が上記押動アーム5dに係合して上記フォーク部4bに大きな変位を生じないように設定されている。一方、上記フォーク部4bを開放する退避姿勢においては、上記押動アーム5dが、上記爪部32に係合しない位置まで回動させられるため、シリンジの着脱作業に支障が生じることはない。上記ロック機構33を設けることにより、不測の事態に適用できるより安全性の高いシリンジポンプを提供することが可能となる。
本願発明は、上述の実施形態に限定されることはない。実施形態では、リンク機構を用いて押し子保持部材を押動させるように構成したが、カム機構を用いることもできる。
また、実施形態では、一対の押し子保持部材を採用したが、一つの押し子保持部材あるいは3つ以上の押し子保持部材を設けることもできる。
また、本実施形態のロック機構33は、圧縮バネを採用した場合における不測の事態に対応できる安全装置として構成したものである。上記バネを用いない場合において、フォーク部4と押圧面6aとの間にフランジ部7aを挟持した状態で、上記押し子保持部材ないし操作部を位置決め保持できるロック機構を設けることもできる。
本願発明に係るシリンジポンプの平面図である。 図1に示すシリンジポンプの正面図である。 図1に示すシリンジポンプの押動手段の外観斜視図である。 図3に示す押動手段に、シリンジを装着した状態を示す外観斜視図である。 押し子保持部材の外観を示す斜視図である。 図2におけるVI−VI線に沿う断面図である。 図6におけるVII−VII線に沿う断面図である。 押し子保持部材を退避させた状態を示す図であり、図6に相当する断面図である。 押し子保持部材を退避させた状態を示す図であり、図7に相当する断面図である。 押し子保持部材の動き及び姿勢を示す説明図である。 シリンジを装着した状態において、押し子保持部材と押圧面との間にシリンジのフランジ部が弾性的に挟圧保持されている状態を示す断面図である。
1 シリンジポンプ
2 シリンジ保持手段
3 押動手段
4 押し子保持部材

Claims (10)

  1. 薬液を収容したシリンジ外筒を保持するシリンジ保持手段と、上記シリンジ外筒に挿入された押し子を保持するとともに押動させて上記薬液を押し出す押動手段とを備えるシリンジポンプにおいて、
    上記押動手段は、上記押し子のフランジ部に当接させられてシリンジの軸方向に押圧する押圧面と、上記押圧面に対して直角方向に移動可能に設けられて上記押し子のフランジ部を上記押圧面との間で挟圧保持できる押し子保持部材とを備えるとともに、
    上記押し子保持部材は、上記押圧面に対して直角方向に移動可能な範囲内であるとともに、上記フランジ部の厚さに対応した軸方向位置において、上記フランジ部を上記押圧面との間で挟圧保持する保持姿勢と、
    上記シリンジの軸方向及び半径方向外方に離れる方向に変位させられて、上記フランジ部を開放する退避姿勢とをとることができる1又は2以上のフォーク部を備えて構成されている、シリンジポンプ。
  2. 上記シリンジの軸方向に延びる軸方向溝及びこの軸方向溝の押動方向端部から上記シリンジ軸に対して離間する方向に傾斜して延びる傾斜溝を備える案内溝を設ける一方、
    上記フォーク部からシリンジ軸方向に延出させた案内アームに、上記案内溝に係合して摺動させられる一対の摺動ピンを設け、
    上記一対の摺動ピンを上記軸方向溝内で摺動させることにより上記フォーク部をシリンジの軸方向に移動させて、上記押し子のフランジ部を上記押圧面との間で挟圧保持する一方、
    押動方向前方の摺動ピンを上記傾斜溝内に突入させることにより上記フォーク部を上記シリンジ軸から離間させて、上記押し子のフランジ部を開放するように構成した、請求項1に記載のシリンジポンプ。
  3. 上記フォーク部を、上記押圧面に対して近接する方向に弾力付勢する弾力付勢手段と、
    上記弾力に抗して、上記フォーク部を上記押圧面から離間させるとともに、上記押し子のフランジ部を開放する開放手段とを設けた、請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のシリンジポンプ。
  4. 上記弾力付勢手段は、上記フォーク部が上記押圧面に近接するように、上記案内アームを弾力付勢するバネ手段である、請求項3に記載のシリンジポンプ。
  5. 上記開放手段は、シリンジ軸に平行な軸回りに回動可能に保持された操作部と、
    上記操作部に連結されて回動操作される押動片と、
    上記押動片によって上記シリンジの軸方向に伸縮するように変位させられることにより、上記案内アームを軸方向動させるリンク機構とを備えて構成される、請求項3又は請求項4のいずれか1項に記載のシリンジポンプ。
  6. 押し子のフランジ部を挟圧する上記押し子保持部材をロックするロック機構を設けた、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のシリンジポンプ。
  7. 上記押し子の有無を検出する検出手段を設けた、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のシリンジポンプ。
  8. 上記検出手段は、上記押圧面に設けられた検出ピンを備えて構成される、請求項7に記載のシリンジポンプ。
  9. 上記検出手段は、上記フォーク部ないし上記案内アームの軸方向位置を検出する位置センサを備えて構成されている、請求項7に記載のシリンジポンプ。
  10. 薬液を収容したシリンジ外筒を保持するシリンジ保持手段と、上記シリンジ外筒に挿入された押し子を保持するとともに押動させて上記薬液を押し出す押動手段とを備えるシリンジポンプにおける上記押し子の保持方法であって、
    上記押動手段は、上記押し子のフランジ部に当接させられてシリンジの軸方向に押圧する押圧面と、1又は2以上のフォーク部との間で、上記フランジ部を弾性的に挟圧保持するように構成されており、
    上記フォーク部は、上記押圧面に対して直角方向に移動させられる範囲において、上記フランジ部を弾性的に挟圧保持するとともに、
    上記フォーク部を、上記シリンジの軸方向及び半径方向外方に退避させることにより、上記フランジ部を開放する、押し子の保持方法。
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