JP5241442B2 - 回転子積層鉄心の製造方法 - Google Patents
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Description
IPMモータは、円筒状で円中心方向に突出した複数個のティースにコイルが巻線された固定子と、ティース先端と僅かな空隙を介して回転可能に配置されている回転子とから構成されており、回転子は、永久磁石と外周領域に永久磁石が挿入される孔が設けられた回転子積層鉄心と回転子積層鉄心の円中心部分の孔に圧入あるいは焼嵌めで固定される回転軸とで構成される。
また、永久磁石挿入孔と回転軸が挿入固定される孔との間に貫通孔が設けられたコアシートを積層して形成された積層体の、各コアシートの貫通孔で構成された連通孔にリベットピンを挿入して、コアシートが固定された回転子積層鉄心がある(例えば、特許文献2参照)。
この永久磁石の外側に円筒状カバーを備えたSPMモータの回転子積層鉄心は、積層する各コアシートに貫通孔が設けられ、この貫通孔で構成される連通孔を備えている。そして、この連通孔に溶湯を通過させて積層鉄心はダイカストされている。
また、ダイカストする代わりに、回転子積層鉄心の連通孔にクランプピンを通して積層鉄心を固定したものもある(例えば、特許文献3参照)。
また、コアシートにダボを形成すると、コアシートの磁気特性が劣化するので、特許文献1に記載の回転子積層鉄心は、モータの特性が低下するとの問題もあった。
また、ダイカストの溶湯充填時の熱と圧力により、回転子積層鉄心内径と円筒状のカバー外径の形状精度が悪化することや、溶湯による永久磁石の磁気特性劣化により、コギングトルクやトルクリップルの発生や、損失(主に鉄損)が増大するとの問題があった。
さらには、ダイカストによる一体成形を行うことから、1回成形したロータは容易に分解することができないとの問題があった。
また、特許文献3に記載の回転子積層鉄心における、積層鉄心の固定にクランプピンを用いたものは、特許文献2に記載の回転子積層鉄心と同様な問題があった。
図1は、本発明の実施の形態1に係わる回転子積層鉄心の斜視図(a)と回転子積層鉄心を構成するコアシート間の状態を示す図(b)とである。
図1に示すように、本実施の形態の回転子積層鉄心100は、複数枚が積層されて回転子積層鉄心本体を形成するコアシート2と、コアシート2を固定するリベットピン5と、各コアシート間に設けられ、隣接するコアシート2同士を固着する樹脂材6とを備えている。樹脂材6は、全てのリベットピン5を取り囲むように配置されている。
回転子積層鉄心100のコアシート2の積層方向(回転子積層鉄心の積層方向と記す)に垂直な面の中心には、回転軸が挿入固定される回転軸用貫通孔1が形成されている。
また、回転子積層鉄心1の積層方向に垂直な面の外周近傍には、形状が矩形状で、且つ永久磁石が挿入される複数の永久磁石用貫通孔3が周方向に間隔をおいて正多角形状に配置されている。図1では、永久磁石用貫通孔3の配置は、正八角形状になっているが、これに限定されず、例えば、正六角形状であっても良い。
また、本実施の形態では、コアシート2における複数の位置決用の貫通孔は、リベットピン5が挿入されるリベットピン用貫通孔となっている。リベットピン用貫通孔の直径は、リベットピン5の外径よりも十分に大きく、リベットピン5をコアシート2に容易に挿通できるので、コアシート2の積層が簡単な構造となっている。
まず、コアシート形成工程では、例えば、厚さが約1mm以下の鉄板や電磁鋼板等の磁性板材を、順送型プレス機等により円形かつ中空形状に打抜き、コアシート2を形成する。このとき、コアシート2には、積層した時に連通して、回転子積層鉄心の回転軸用貫通孔1となる第1の孔1aと、永久磁石用貫通孔3となる第2の孔3aと、リベットピン用貫通孔となる第3の孔4aとの各々が形成される。
また、コアシート2の積層工程では、コアシート2の積層方向に対して垂直な面(コアシートの表面と記す)に、各リベットピン5間をつないだ場合に形成される領域(リベットピンの外周と記す)を囲むように糸状の熱可塑性樹脂6aを配設する工程がある。本実施例では、糸状の熱可塑性樹脂6aは、ナイロン6の樹脂糸であり、この樹脂糸の12本を束ねて1本とした等価直径が0.11mmのものを使用している。因みにその重量は10000mで約110gである。
このように、その表面に糸状の熱可塑性樹脂6aが配設されたコアシート2に、新たなコアシート2が重ねられ、この新たなコアシート2の表面に、同様にして糸状の熱可塑性樹脂6aが配設される。このような動作を繰り返すことにより、全てのコアシート2間に糸状の熱可塑性樹脂6aが配設される。
最後に、リベットピン固定工程では、例えば、積層されたコアシート2から突出しているリベットピン5の両端を、ハンマー等でたたきかしめることで、全てのコアシート2をリベットピン5でも固定する。
このような、各工程により回転子積層鉄心100が完成する。
しかし、リベットピンによるかしめ固定は、樹脂材6によって固着されたコアシートの積層体をより強固に固定する1つの方法であり、樹脂材6によるコアシート2の固着に対して付加的なものであるので、必ずしも行う必要はない。
図2の(a)はコアシートを積層する工程である。図2の(a)に示すように、第1〜第3の各孔1a,3a,4aが形成されたコアシート2は、その第3の孔4aにリベットピン5を挿通しながら積層していく。このとき、回転子積層鉄心の回転軸用貫通孔1を形成する孔の部分に、巻線機7のアーム8を配置する。
図2の(b)は、糸状の熱可塑性樹脂6aの配設開始時の工程である。図2の(b)に示すように、コアシートの積層体中心部に配置された巻線機7のアーム8に設けられ、且つコアシート2の積層体の外周部方向に伸びたノズル9の先端から、糸状の熱可塑性樹脂6aを吐出し、この吐出した糸状の熱可塑性樹脂6aを、所定の1本のリベットピン5に絡げる。
この糸状の熱可塑性樹脂6aが配設されたコアシート2の上に、新たなコアシート2を積層した後、同様にして糸状の熱可塑性樹脂6aを配設する。この動作を繰り返すことにより、全てのコアシート2間に糸状の熱可塑性樹脂6aを配設する。
これらの工程において、糸状の熱可塑性樹脂6aの太さや、糸状の熱可塑性樹脂6aがリベットピン5を取り囲む周回数を調整することにより、溶融して形成される樹脂材6の固着力や溶融後の厚さを、自由に調整することができる。それ故、回転子積層鉄心100は、運搬時やリベットピン5をかしめる際に加わる外力を受けても、分裂しない十分な固着力を確保ができるとともに、完成後の回転子積層鉄心100の積厚バラツキを容易に小さくできる。
図3の(a)は、糸状の熱可塑性樹脂をコアシート間に配設する工程が終了した後のコアシート積層体の斜視図と、糸状の熱可塑性樹脂の配設状態を示す断面模式図である。
図3の(a)に示すようにコアシート積層体は、全てのコアシート2の間に糸状の熱可塑性樹脂6aが挟み込まれている。但し、各コアシート2は整列してない。
図3の(b)は、コアシート間の糸状の熱可塑性樹脂を溶融する工程におけるコアシート積層体の斜視図と、溶融した樹脂材の状態を示す断面模式図である。
図3の(b)に示すように、コアシート積層体を、例えば、恒温炉(図示せず)に入れて加熱する。加熱の手段は、恒温炉を用いる以外にも誘導加熱、伝熱等であってもかまわない。加熱されたコアシート積層体では、コアシート2間の糸状の熱可塑性樹脂6aが溶融して樹脂材6としてコアシート2間で薄く広がっている。但し、まだ、各コアシート2は整列してない。
図3の(c)に示すように、樹脂材6が溶融した状態のコアシート積層体を、コアシート積層体の外形形状と合致する形状を有する扇形状のブロック10を用い、その外周部から中心方向へ加圧して、各コアシート2を整列している。ここでは、コアシート積層体の外周部を四方から加圧している。
図3の(d)は、各コアシート2が整列したコアシート積層体を、恒温炉から取り出して冷却する工程におけるコアシート積層体の斜視図と、樹脂材で固着されたコアシートの状態を示す断面模式図である。
図3の(d)に示すように、溶融した樹脂材6が固化し、コアシート積層体における、全てのコアシート2が整列して固着される。
この樹脂材6で固着されたコアシート積層体は、必須ではないが、リベットピン5で固定して、本実施の形態の回転子積層鉄心100を得る。
図3の(a)〜(d)に示した断面模式図では、永久磁石用貫通孔3の記載は省略されている。
それ故、ブロック10の形状精度を上げることで、コアシート2を精度よく整列できる。このコアシート2が精度良く整列した状態で、恒温炉から取り出して冷却すると、溶融した樹脂材6が固化し、隣り合うコアシート2同士が整列精度を保ったまま固着されて、形状精度の良好な回転子積層鉄心100を得ることができる。また、打抜かれたコアシート2の一部、例えば薄肉部、が変形していた場合においても、ブロック10による加圧で、コアシート2の形状を矯正することができる。すなわち、積層したコアシート2をブロック10の形状に倣わせることができる。
また、加圧と整列とを、同時に実施するだけではなく、コアシート2の積層方向へ加圧後に整列させるという手順や、コアシート2の整列後に積層方向へ加圧するという手順であっても良い。
また、回転子積層鉄心100に焼嵌めることで回転軸を固定する場合では、焼嵌めの際に回転子積層鉄心100を加熱するので、焼嵌めの加熱と同時に糸状の熱可塑性樹脂6aを溶融でき、作業時間を短縮できる。
また、ダイカストにおける溶湯充填時の熱や圧力により、回転子積層鉄心の内径の形状精度が悪化するとともに、熱により永久磁石の磁気特性が劣化し、回転電機のコギングトルクやトルクリップルの増大、および、損失(主に鉄損)の増大が発生する。
従来の、抜きかしめ、あるいはリベットピンのみでコアシートを積層固定する構成の回転子積層鉄心では、リベットピン外径と貫通穴の嵌めあい管理が必要となり、やはり、生産性が低下するとともに、製造コストが高価になる。
また、打ち抜き積層(抜きかしめ)により回転子積層鉄心を固定する場合では、ダボ成形時の残留応力やダボの位置ズレによる回転子積層鉄心の積層ズレが発生する。また、リベットピンのみで回転子積層鉄心を固定する場合では、固定するリベットピンの真直度を向上させないと、積層精度が悪化し、回転電機のコギングトルクやトルクリップルの増大、および、損失(主に鉄損)の増大が発生する。
また、本実施の形態の回転子積層鉄心は、コアシートを固着する樹脂材が熱可塑性の樹脂材であるので、1回固化した樹脂材を再溶融できるので、回転子積層鉄心からコアシート状への分解が容易であり、補修性が優れている。
本実施の形態で説明した回転子積層鉄心は、IPMタイプの回転電機の回転子積層鉄心であるが、永久磁石用貫通孔が設けられていないSPMタイプの回転電機の回転子積層鉄心として用いることができ、同様の効果が得られる。
図4は、本発明の実施の形態2に係わる回転子積層鉄心を構成するコアシート間の状態を示す図(a)と完成した回転子積層鉄心に回転軸を挿入した状態を示す図(b)とである。
図4(a)に示すように、本実施の形態の回転子積層鉄心200は、リベットピン用貫通孔が回転軸用貫通孔1の外周近傍に設けられ、隣接するコアシート2を固着する樹脂材6も回転軸用貫通孔1の外周近傍に配設された以外、実施の形態1の回転子積層鉄心100と同様である。
本実施の形態の回転子積層鉄心200では、樹脂材6を、回転軸用貫通孔1の外周近傍に配設しているが、樹脂材6の一部を、回転軸用貫通孔1の内壁部11まではみ出させて固化させて、配設しても良い。このような構成にすると、完成した回転子積層鉄心200を再度加熱し、回転軸用貫通孔1の内壁部11に付着している樹脂材6を再溶融させた状態で、図4(b)に示すように回転軸12を圧入すると、樹脂材6の冷却固化により、単に圧入する場合よりも強固に回転軸12と回転子積層鉄心200とが固着され、さらに信頼性の高い回転電機を得ることができる。
本実施の形態においても、焼嵌めで回転軸12を固定する場合は、焼嵌めの加熱と同時に樹脂材6を溶融できるので、作業時間を短縮できる。
図5は、本発明の実施の形態3に係わる回転子積層鉄心の製造方法における糸状の熱可塑性樹脂の配設工程を詳細に説明する図である。
図5の(a)は、最下層のコアシート2に糸状の熱可塑性樹脂6aを配設する工程である。図5の(a)に示すように、コアシート2の中心部にある第1の孔1aに配置された巻線機7のアーム8のノズル9の先端から、糸状の熱可塑性樹脂6aを吐出して、挿通した所定の1本のリベットピン5に絡げた後、アーム8の回転により全てのリベットピン5を、取り囲むように糸状の熱可塑性樹脂6aを配設し、最初に絡げられたリベットピン5に、再度糸状の熱可塑性樹脂6aを掛ける。
まず、図5の(b)に示すように、最下層のコアシート2に配設された糸状の熱可塑性樹脂6aは、コアシート2の中心部にある第1の孔1aに設けられたキー溝用の切欠き部1bを通過して、第2層目のコアシート2の上面側に引き出す。コアシート2の第1の孔1aに設けられた切欠き部1bは、回転軸と回転子積層鉄心との回転防止のキー材を挿入する部分である。
次に、図5の(c)に示すように、切欠き部1bから第2層目のコアシート2の上面側に引き出された糸状の熱可塑性樹脂6aは、最下層のコアシート2において最初に糸状の熱可塑性樹脂6aが絡げられたリベットピン5に掛けた後、アーム8の回転により全てのリベットピン5を取り囲むように糸状の熱可塑性樹脂6aを配設し、最初に絡げられたリベットピン5に、再度糸状の熱可塑性樹脂6aを掛ける。この図5の(b)と(c)との工程を繰り返して、所定数のコアシート2間に糸状の熱可塑性樹脂6aを配設する。
図5の(d)に示すように、切欠き部1bを通過して、表面に引き出した糸状の熱可塑性樹脂6aは、全てのリベットピン5を取り囲むように配設し、最初に掛けられたリベットピン5に、再度絡げた後、切断する。次に、最上層のコアシート2を積層して、糸状の熱可塑性樹脂の配設工程が完了する。
これらの糸状の熱可塑性樹脂6aの配設工程は、コアシート2の積層工程でもあり、コアシート2の第3の孔4aに、リベットピン5が挿通されている。
本実施の形態の回転子積層鉄心の製造方法において、コアシートの形成工程、コアシートの固着工程、リベットピンの固定工程は、実施の形態1の回転子積層鉄心の製造方法のものと同様である。
また、最下層と最上層とのコアシート2以外のコアシート2では、糸状の熱可塑性樹脂6aをリベットピン5の単体に巻回する必要がなく、巻線機7のノズル9を切欠き部1bからリベットピン5の外周側を旋回させ、再度切欠き部1bに戻ることで、糸状の熱可塑性樹脂6aを配設するので、コアシート2形成時の打抜き速度が速い場合においても、高速、且つ正確に糸状の熱可塑性樹脂6aを供給することができる。
図6は、本発明の実施の形態4に係わる回転子積層鉄心の製造方法における糸状の熱可塑性樹脂の配設工程を詳細に説明する図である。
図6の(a)は、コアシート2を挿通した所定リベットピン5に糸状の熱可塑性樹脂6aを絡げる工程である。図6の(a)に示すように積層されたコアシート2を挿通した所定のリベットピン5に、コアシート積層体の外周近傍に設置された巻線機7のノズル9から糸状の熱可塑性樹脂6aを吐出して、絡げる。
図6の(b)は、コアシート2の表面において、全てのリベットピン5を糸状の熱可塑性樹脂6aで囲む工程である。図6の(b)に示すように、糸状の熱可塑性樹脂6aは、全てのリベットピン5を囲み、最初に絡げられたリベットピン5に、再度絡げた後、切断する。
図6の(c)は、糸状の熱可塑性樹脂6aが配設されたコアシート2に新たなコアシート2を積層する工程である。図6の(c)に示すように、新たなコアシート2の積層時には、ノズル9がコアシート2と重ならないように、巻線機7をコアシート積層体の外周側に待避する。
そして、図6の(a)〜(c)の工程を繰り返すことにより、隣接するコアシート2間に糸状の熱可塑性樹脂6aを配設しながら、コアシート2を積層する。
本実施の形態の回転子積層鉄心の製造方法においても、コアシートの形成工程、コアシートの固着工程、リベットピンの固定工程は、実施の形態1の回転子積層鉄心の製造方法のものと同様である。
本実施の形態の製造方法によれば、回転軸用貫通孔1の直径が小さく、この孔に巻線機7が設置できない場合でも、コアシート間に糸状の熱可塑性樹脂を配設できる。
また、打抜き形成したコアシートは、等角度で回転されながら積層されるため、コアシートの板厚偏差によって生じる回転子積層鉄心の倒れを解消することができ、形状精度の良い回転子積層鉄心を得ることができる。
図7は、本発明の実施の形態5に係わる回転子積層鉄心を説明する図である。
図7の(a)は完成した回転子積層鉄心を示す斜視図と積層固着されたコアシートを示す断面モデル図である。図7の(b)は、コアシート積層工程を示す斜視図と断面モデル図である。
本実施の形態の回転子積層鉄心300は、図7の(b)に示すように、コアシート2aの位置決め用の貫通孔として、突起14を備えた孔(突起付孔と記す)15が設けられたものである。
そして、図7の(a)に示すように、コアシート2aの全ての突起14を取り囲むように樹脂材6が配設されており、この樹脂材6で隣接する全てのコアシート2aが固着されている。積層された全てコアシート2aの突起14が、その上に重ねられたコアシート2aの突起付孔15の孔部13に挿入されている。但し、最上層のコアシート2bの突起14が挿入される孔には、突起がない。また、重ねられるコアシート2aの突起付孔15は、その下のコアシート2aの突起付孔15に対して、コアシート2aの中心と突起付孔15との距離を半径とする円周方向にずらして形成されている。
コアシート2aでは、打抜き形成される前に複数の丸孔を形成し、丸孔の端面からコアシート2aの一部を切り起こすことで、各丸孔に突起14と孔部13とを形成し、突起付孔15としている。
そして、コアシート2aの形成と積層は、回転子積層鉄心の中心を軸として回転する駆動機構が組み込まれ、且つ、丸孔と突起とを形成するパーツを備えた打ち抜き積層金型を用いて行われる。このような金型を用いることにより、積層される次のコアシート2aは、孔部13がその下のコアシート2aの突起14の位置にくるまで回転させられて、打ち抜かれる。すなわち、コアシート2aは、1枚ごとに突起付孔15だけを、所定の角度、回転して打ち抜かれ、積層される。
本実施の形態の回転子積層鉄心300は、リベットピンを用いないので、部品点数を減らすことができ、コストを低減できる。また、樹脂材6のみで固定しているので、リベットピンの両端をハンマー等でたたきかしめる必要がなく、回転子積層鉄心の組み立て工程を少なくでき、生産性が向上する。
図8に示す回転子積層鉄心は、突起付孔15の孔部13のサイズを大きくして、1枚のコアシート2aの突起付孔15の孔部13に、その下の2枚のコアシート2aの突起14が入るようにしてある。そのため、同じコアシート2aが2枚あり、重ねられた2枚ごとに、突起付孔15だけが任意の角度だけ回転させて設けられたものである。図示しないが、突起付孔15の孔部13のサイズを大きくしなくても、突起14を90°捻ることで、突起14を切り起こしたことにより開けられた矩形の孔内に、突起14を逃がすことができる。このとき、突起14の幅をコアシート2aの厚みよりも厚くしておく必要がある。
このような構造にすると、糸状の熱可塑性樹脂6aの配設が容易になる。
3 永久磁石用貫通孔、3a 第2の孔、4a 第3の孔、5 リベットピン、
6 樹脂材、6a 糸状の熱可塑性樹脂、7 巻線機、8 アーム、9 ノズル、
10 扇形状のブロック、11 内壁部、12 回転軸、13 孔部、14 突起、
15 突起付孔、16 テーブル、100,200,300 回転子積層鉄心。
Claims (3)
- 回転子積層鉄心にしたときに、少なくとも回転軸用貫通孔となる第1の孔とリベットピンが挿入されるリベットピン用貫通孔となる複数の第3の孔とを備えたコアシートを打ち抜きで形成する工程と、上記打ち抜きで形成されたコアシートにおける全ての上記第3の孔に上記リベットピンを挿通する工程と、上記リベットピンが挿通されたコアシートの表面に上記リベットピンの外周を囲むように糸状の熱可塑性樹脂を配設する工程と、上記糸状の熱可塑性樹脂が配設されたコアシートに新たな上記コアシートを重ねる工程と、上記糸状の熱可塑性樹脂を配設する工程と上記新たなコアシートを重ねる工程とを繰り返してコアシート積層体を形成する工程と、上記コアシート積層体を加熱して上記糸状の熱可塑性樹脂を溶融する工程と、上記加熱されたコアシート積層体を冷却して上記溶融された糸状の熱可塑性樹脂を固化して形成される樹脂材で上記コアシートを固着する工程とを備えた回転子積層鉄心の製造方法であって、
上記糸状の熱可塑性樹脂が配設されたコアシートに新たな上記コアシートを重ねる工程において、下層の上記糸状の熱可塑性樹脂が配設されたコアシートから上記糸状の熱可塑性樹脂を、上記新たに重ねられるコアシートの回転軸用貫通孔に設けられた切欠部を介して、上記新たなコアシートの表面に引き出すことを特徴とする回転子積層鉄心の製造方法。 - 上記コアシート積層体を加熱して上記糸状の熱可塑性樹脂を溶融する工程と上記加熱されたコアシート積層体を冷却して上記溶融された糸状の熱可塑性樹脂を固化して形成される樹脂材で上記コアシートを固着する工程とにおいて、上記コアシート積層体に、少なくとも上記コアシート積層体の外周から中心部への加圧と上記コアシート積層体の積層方向の上部からの加圧とのうちの、いずれかの加圧をすることを特徴とする請求項1に記載の回転子積層鉄心の製造方法。
- 上記コアシート積層体における上記糸状の熱可塑性樹脂の溶融を、上記回転軸用貫通孔に挿入された回転軸の焼嵌めと同時にすることを特徴とする請求項1に記載の回転子積層鉄心の製造方法。
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