JP5240525B2 - コネクタの製造方法及びコネクタ - Google Patents
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Description
前記斜面形成突部は、前記一方の樹脂部品の表面に前記コネクタハウジングのキャビティが形成される樹脂層とは非対応の位置に前記指示凹部が形成されるように設定されていることが望ましい。このような構成にすると、斜面形成突部にはマーク形成突部が形成されており、すなわち、樹脂部品の傾斜面上には指示凹部が形成されることになる。そして、指示凹部を形成するために樹脂部品から可動金型を強引に型開きした際に樹脂部品の指示凹部が形成される部分に樹脂垂れや小さなひび割れなどが発生したとしても、端子金具が装着されるキャビティに影響を与えることがない。
このような構成のコネクタは、スライド金型を増やすことなく樹脂部品の成形金型の型開き方向に沿った面に、指示凹部が形成された樹脂部品を形成することができる。その為、リテーナの取り外し用の治具挿入部の位置が経年しても指示凹部が消失することが無く、明確に指示される為、長期に亘り、治具挿入部以外の場所に専用治具を挿入することを防ぐことができる。
まず、本実施形態により製造されるコネクタの構成について説明する。
本実施形態のコネクタは、図1乃至図7に示すように、電線11に接続された雄型端子金具10が装着されたコネクタハウジングに相当する雄ハウジング20と、指示凹部41を有する樹脂部品に相当するリテーナ40とを備えたコネクタを例示している。
リテーナ40には雄ハウジング20のキャビティ22に蓋をする蓋部42が形成されている。蓋部42はやや縦長な平面視コ字状を成し、コ字状の凹んだ位置の中央にはリテーナ40を取り外す専用治具(図示せず)が挿入される治具挿入部43の開口縁が更に凹んだ状態に形成されている。そして、蓋部42はリテーナ40が雄ハウジング20と係止して係止完了状態に達したときには雄ハウジング20のキャビティ22に蓋をして雄ハウジング20の外面と蓋部42の外面とが面一状態になる。
まず、図5に示すように、リテーナ40を成型する固定金型70の開口部71と可動金型80の開口部81とを組み合わせて配置し、成型金型内に合成樹脂材を射出する。
けれども、固化したリテーナ40には型開き方向に沿った傾斜面48にマーク形成突部84が型開き方向とは直交する方向に僅かに食い込んだ状態に成形されている。その為、マーク形成突部84を指示凹部41の基端部41Bの位置から無理抜き状態に型開きすることによって、可動金型80からリテーナ40を取出して傾斜面48に涙形状を成す指示凹部41を形成することができる。
これにより、リテーナ40の成型金型にスライド型の金型を追加したスライド構造を採用することなく、リテーナ40の蓋部42の外面に指示凹部41を形成することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(2)上記実施形態では、マーク形成突部84は指示凹部41の基端部41Bが円弧状に形成されるように設けられている構成としたが、本発明はこのような態様に制限されるものではなく、例えば、基端部41Bが直線的に形成されるように設けられ、指示凹部41が三角状に形成されてもよい。
(4)上記実施形態では、斜面形成突部83がコネクタのキャビティ22を構成する樹脂層とは非対応の位置に設定されている構成としたが、本発明はこのような態様に制限されるものではなく、例えばキャビティ22を構成する樹脂層の表面に設定してもよい。
22 :キャビティ
40 :リテーナ
41 :指示凹部
41A:指示端部
43 :治具挿入部
48 :傾斜面
70 :固定金型
80 :可動金型
83 :斜面形成突部
84 :マーク形成突部
Claims (5)
- コネクタハウジング及びこのコネクタハウジングに着脱可能に装着されるリテーナを備え、
前記コネクタハウジング及び前記リテーナのうちの一方の樹脂部品の表面に前記リテーナの取り外し用の治具挿入部の位置を示すための指示端部を有する指示凹部を形成してなるコネクタを製造する方法において、
前記一方の樹脂部品を、固定金型とこれに対して所定の一方向に型開きする可動金型とによって射出成型により形成し、前記可動金型のうち前記型開き方向に沿った面には、前記一方の樹脂部品の表面に前記型開き方向の先方ほど下降する傾斜面を形成するための斜面形成突部を設けると共に、この斜面形成突部の表面に前記指示凹部の基端側が前記型開き方向の先方となるようにして前記指示凹部を形成するためのマーク形成突部を設け、前記一方の樹脂部品の成型時に前記指示凹部の基端側に対応する部分を無理抜き状態で型開きを行うようにしたことを特徴とするコネクタの製造方法。 - 前記斜面形成突部は、前記一方の樹脂部品の表面に前記コネクタハウジングのキャビティが形成される樹脂層とは非対応の位置に前記指示凹部が形成されるように設定されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタの製造方法。
- 前記マーク形成突部は、前記指示端部とは反対側に位置する前記指示凹部の基端側が円弧状に形成されるように設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコネクタの製造方法。
- コネクタハウジング及びこのコネクタハウジングに着脱可能に装着されるリテーナを備え、
前記コネクタハウジング及び前記リテーナのうちの一方の樹脂部品の表面に前記リテーナの取り外し用の治具挿入部の位置を示すための指示端部を有する指示凹部を形成してなるコネクタにおいて、
前記一方の樹脂部品を、固定金型とこれに対して所定の一方向に型開きする可動金型とによって射出成型し、前記可動金型のうち前記型開き方向に沿った面には、前記一方の樹脂部品の表面に前記型開き方向の先方ほど下降する傾斜面を形成するための斜面形成突部が形成され、前記斜面形成突部の表面に前記指示凹部の基端側が前記型開き方向の先方となるようにして前記指示凹部を形成するためのマーク形成突部が形成されていることを特徴とするコネクタ。 - 前記樹脂部品は、前記リテーナであることを特徴とする請求項4記載のコネクタ。
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