JP4214889B2 - コネクタ - Google Patents

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    • H01R13/40Securing contact members in or to a base or case; Insulating of contact members
    • H01R13/42Securing in a demountable manner
    • H01R13/436Securing a plurality of contact members by one locking piece or operation
    • H01R13/4361Insertion of locking piece perpendicular to direction of contact insertion

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  • Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)

Description

本発明は、ランスを備えたコネクタに関する。
従来、端子金具を抜け止めするためのランスを備えたコネクタの一例として下記特許文献1に記載されたものが知られている。このものは、図10に示すように、端子金具1を挿入可能なキャビティ2と、キャビティ2内に挿入した端子金具1を抜け止めするためのランス3とを設けたハウジング4が備えられており、ランス3は、端子金具1が挿入される過程では一旦撓み変形させられ、端子金具1が正規深さに達すると復元して端子金具1に対して係止されるようになっている。
特開平6−325814号公報
ところで、ハウジング4を樹脂成形する際には、成形金型内に溶融状態の樹脂材を充填し、その樹脂材が固化したところで成形金型を型開きするようにしている。ここで、コネクタの小型化を図るようにした場合、特にハウジング4のうちランス3とその撓み空間5を空けて対向する壁6については薄肉になり勝ちであるため、ランス3の根元との連結部分において溶融状態の樹脂材が回り込み難くなって成形不良が生じることが懸念される。そうかといって、単に壁6を厚肉にしたのでは、コネクタの大型化を招くこととなるため、簡単には対応できなかった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、大型化を招くことなく成形不良が発生し難くすることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、合成樹脂製のコネクタハウジングには、端子金具を挿入可能なキャビティと、前記キャビティ内に挿入される端子金具を抜け止め可能なランスとが設けられ、前記端子金具を挿入する過程では前記ランスが一旦撓み変形させられた後、前記端子金具が正規深さに達すると復元して前記端子金具に対して係止されるものにおいて、前記コネクタハウジングは、前記ランスとその撓み空間を挟んで対向し、前記コネクタハウジングの前端から前記ランスの根元に至る対向壁を有し、前記対向壁には、前記ランスの先端近くから根元に至るほぼ全長に亘って対応する領域を前記ランス側へ張り出した形態であって、前記ランスの根元側に行くに連れて次第に張り出し代が増加するように傾斜した張出部が設けられ、前記対向壁は、幅方向中央部が前記ランスの下面形状に沿うように略弧状に凹んだ形態となっており、且つその略弧状の凹みの断面形状が前記対向壁の全長に亘って一定とされており、前記張出部は、前記ランスにおける前記撓み空間側を向いた面が、前記ランスが最大限に撓み変形したときに達する位置に近接する位置まで張り出して形成され、前記ランスが最大限に撓み変形した状態では、前記ランスと前記張出部とが非接触であるところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
コネクタハウジングを樹脂成形する際には、成形金型内に溶融状態の樹脂材を充填するようにしている。ここで、ランスとその撓み空間を挟んで対向する対向壁のうち、ランスの根元との連結部分にランス側へ張り出す張出部を設けるようにしているから、成形時に溶融状態の樹脂材が成形金型内におけるランスや対向壁の形成予定位置に回り込み易くなる。これにより、コネクタハウジングに成形不良が発生し難くすることができる。しかも、張出部は、ランスと対向壁との間のデッドスペースを利用して形成されているから、コネクタが大型化することもない。
また、仮に張出部を段付き状に形成した場合と比べて、溶融状態の樹脂材が一層回り込み易くなる。
また、デッドスペースを最大限に利用して張出部を形成することにより、一層樹脂材が回り込み易くすることができる。
本発明の一実施形態を図1ないし図9によって説明する。本実施形態では、雄側のコネクタを例示する。このコネクタは、雄コネクタハウジング20(以下、単に雄ハウジング20という)と、雄ハウジング20内に収容される雄端子金具10と、雄ハウジング20に装着されるリテーナ30とから構成される。なお以下では、雄ハウジング20に対する雄端子金具10の挿入方向を前方とし、逆の抜き取り方向を後方とする。また上下方向については図1を除いた各図を基準とする。
先に雄端子金具10を説明する。雄端子金具10は、所定の展開形状に打ち抜いた金属板に曲げ加工などを施すことにより形成されており、図1及び図4に示すように、前側から順に相手の雌端子金具(図示せず)と導通接続可能なタブ部11と、略箱型をなす本体部12と、電線Wの端末に圧着接続されるバレル部13とから構成されている。タブ部11は、本体部12の前縁から延設された前後に細長い板片を長さ方向に沿って密着曲げすることで形成されている。バレル部13は、前後に一対ずつのかしめ片を対向状に備えており、このうち前側の両かしめ片が電線Wの芯線にかしめ付けられるのに対し、後側の両かしめ片が電線Wの被覆にかしめ付けられる。
本体部12の下面(ランス24と対向する外面)の長さ方向略中央には、ランス24の進入を許容する凹部14が形成されるとともにその前縁両側部にランス24の上部が係止されるようになっている。この凹部14の前縁における幅方向略中央部分には、ランス24の下部が係止される係止突部15が下方へ突出するよう叩き出して形成されている。本体部12の下面の後端部に形成された段差部分は、リテーナ30が係止される係止段部16とされている。この係止段部16には、上記係止突部15とほぼ同じ高さまで突出するとともにリテーナ30が係止可能な突部17が叩き出して形成されている。この突部17の直前位置には、突部17よりもさらに下方へ突出するスタビライザ18が形成され、このスタビライザ18は、雄端子金具10の挿入動作の安定化や逆挿入防止などに機能する。
雄ハウジング20は、合成樹脂製とされ、全体が横長な形状とされるとともに、図4に示すように、相手の雌コネクタを前方から内嵌可能なフード部21と、雄端子金具10を収容可能な端子収容部22とを前後に繋げた構成とされている。フード部21は、前方へ開口する略角筒状に形成されており、その内周面の上面側には、雌コネクタのロックアームが係止されることで雌コネクタを嵌合状態に保持可能なロック部(図示せず)が設けられている。
端子収容部22には、後方から雄端子金具10を挿入可能なキャビティ23が上下に2段、幅方向に複数室並んで設けられている。各キャビティ23の下面側には、後に詳しく説明するが、雄端子金具10を抜け止めするためのランス24が設けられている。挿入される雄端子金具10は、キャビティ23の前壁25に突き当たることで前止まりがなされるようになっており、前壁25には、雄端子金具10のタブ部11を挿通可能なタブ挿通孔26が開口して設けられている。キャビティ23の下面のうち幅方向略中央には、雄端子金具10の係止突部15及び突部17を挿通可能な突部挿通溝27が形成されている。キャビティ23の下面のうち上記突部挿通溝27の図4に示す奥側には、スタビライザ18を挿通可能なスタビライザ挿通溝28が形成されている。突部挿通溝27は、後述するようにランス24側に連続して形成されているのに対し、スタビライザ挿通溝28は、前端位置がランス24の根元位置よりもやや後方位置に設定されている。またスタビライザ挿通溝28は、突部挿通溝27よりも凹み深さが深い溝として形成されている。
端子収容部22の長さ方向略中央における外周面には、リテーナ30を装着するためのリテーナ装着孔29が開口して設けられている。リテーナ装着孔29は、端子収容部22における下面及び両側面にかけて三面領域にわたって形成されており、つまりリテーナ装着孔29は三方向へ開口した形態となっている。詳しくは、リテーナ装着孔29は、上段のキャビティ23の上壁よりもさらに上方位置に達する深さに形成されるとともに、上下の各キャビティ23の周壁を前後に分断して各キャビティ23を途中で外方へ開口している。このリテーナ装着孔29の孔縁のうち、前側の孔縁は、上端部を除いては上下方向に沿って真っ直ぐに形成されるのに対し、後側の孔縁は、前方に向かって上り勾配をなす傾斜状に形成されている。
リテーナ30は、雄ハウジング20と同様に合成樹脂製とされ、雄端子金具10を挿通可能な端子挿通孔31を各キャビティ23の数・位置に対応して備えており、これにより全体が略格子状に形成されている。リテーナ30のうち各端子挿通孔31の周縁の下部は、雄端子金具10の係止段部16や突部17に対して係止可能な係止部32とされている。このリテーナ30は、雄ハウジング20に対して、各端子挿通孔31が各キャビティ23に連通するとともに各係止部32が各キャビティ23から退避して配されることで雄端子金具10のキャビティ23内への挿抜を許容する仮係止位置(図4)と、各係止部32が各キャビティ23内に進入して各雄端子金具10の係止段部16や突部17に係止して雄端子金具10を抜け止めする本係止位置(図8)との2位置間を上下に移動可能とされている。この移動時には、リテーナ30は、リテーナ装着孔29の後側の孔縁に沿って変位し、その移動方向は雄端子金具10の挿抜方向に対して斜めになっている。リテーナ30の下端部には、前方へ突出する突部33が設けられている。またリテーナ30は、雄ハウジング20に対して図示しない保持手段によって上記仮係止位置と本係止位置とに選択的に保持可能とされる。
キャビティ23の下壁34は、既述した通りリテーナ装着孔29により前後に分断されるとともにその前部における前側約2/3部分(低位部分35)がその後側約1/3部分(高位部分36)よりも一段低く形成されており、その段差部分から片持ち状のランス24が突設されている。ランス24は、全体としては前端側にかけて次第に上方、すなわちキャビティ23内に張り出すよう前方へ向かって上り勾配をなす傾斜状に形成されており、その張り出した部分がキャビティ23内に挿入される雄端子金具10により押圧されることで、下方の撓み空間S内へ撓み変形可能とされる。このランス24の前方に確保された空間内には、雄端子金具10の係止突部15が進入可能とされている。ランス24の下方に撓み空間Sを挟んで対向する下壁34の低位部分35は、ランス24がその弾性限度を超えて撓み変形する手前の段階でランス24の下面39aに係合可能とされ、これによりランス24の過度撓み変形を規制できるようになっている。キャビティ23の前壁25のうちタブ挿通孔26の下方位置には、雄ハウジング20を成形する際にランス24の前面形状などを成形するための金型を前方へ型抜きする都合上、所定形状の型抜き孔37が前方へ開口して形成されている。型抜き孔37は、タブ挿通孔26とは独立した別個の孔(互いに連通しない孔)として形成されている。
また下壁34のうち高位部分36については、既述した突部挿通溝27やスタビライザ挿通溝28により幅方向略中央部と、図4に示す奥側側部とが手前側側部よりも薄肉状に形成されている。なお上段側のキャビティ23の下壁34は、上下のキャビティ23間を仕切る仕切り壁をなし、また下段側のキャビティ23の下壁34は、端子収容部22の底壁をなしている。このうち下段側の下壁34における下面には、リテーナ30が本係止位置に達したときに突部33に対して近接して配される引っ掛かり規制部38が下方へ突出して設けられており、これにより突部33に対して電線Wなどが引っ掛かるのが規制可能とされる。
ランス24の構造を詳細に説明する。ランス24は、図3に示すように、下壁34の段差部分から前方へ延出して形成される片持ちアーム状の基部39と、基部39の上面からキャビティ23内へ突出する突出部40とから構成されている。基部39の上面は、キャビティ23の下面(底面)とほぼ同じ高さ位置に設定され、また突出部40におけるキャビティ23内への突出寸法は、雄端子金具10における凹部14の凹み深さとほぼ同じに設定される。基部39は、その上面が前後方向に沿ってほぼ水平に形成されるのに対し、下面39aが前方へ向かって上り勾配をなす傾斜面とされている。つまり、基部39は、先端側よりも根元側の方が厚み寸法が大きく(太く)形成されている。また基部39の下面39aにおける前端部には、その後側部分よりも急な勾配の逃がし傾斜面39bが形成されている。一方、突出部40は、その上面のうち後部が前方へ向かう上り勾配をなすテーパ状に形成されるのに対し、前部が前後方向に沿ってほぼ水平に形成されている。つまり、突出部40は、後部が前方へ行くに従って次第に厚み寸法が増加するのに対し、前部が一定の厚み寸法の設定されている。
ランス24の上面は、既述した突部挿通溝27によって幅方向略中央が全長にわたって凹んだ形状とされる。突部挿通溝27は、ランス24の後部側においては全体として前側にかけて次第に溝幅が狭くなるよう形成され、またランス24の前端部においては円弧状に形成されている。この突部挿通溝27により、突出部40は全長にわたって左右(幅方向)に分割されるのに対し、基部39はその後部が所定深さ斜めに切り欠かれる。ランス24における突部挿通溝27の底面は、前端部の水平面を除いては前方に向かって上り勾配をなす傾斜を有しており、その勾配は、基部39の下面39aよりも僅かに急になるものの逃がし傾斜面39bよりは緩やかになる設定とされている。また突部挿通溝27の底面のうち、ランス24における下壁34との連結部分には、上方へ張り出す張出部41が設けられている。
基部39の前面における幅方向略中央部分は、前方へ向かって上り勾配をなす傾斜面とされ、ここが雄端子金具10のうち係止突部15の後端面に対して係止可能な係止突部用係止面42となっている。係止突部用係止面42は、係止突部15の後端面に沿うような勾配に形成されている。基部39の前面における幅方向両側部分(係止突部用係止面42と幅方向に隣り合う位置)には、ランス24を強制的に撓み変形させるための治具50によって操作可能とされる一対の操作凹部43が形成されている。両操作凹部43は、雄端子金具10がランス24に係止した状態でも係止突部15とは幅方向にずれた位置にて前方外部に露出するよう配されているので、前方から治具50が挿入可能とされる。なお治具50は、作業者が把持可能な把持部51の先端側が二股状に分岐していてそこに両操作凹部43内に挿入可能な一対の操作部52を備えた構成とされる(図9参照)。操作凹部43の上面は、ほぼ水平をなすのに対し、治具50による被操作面である下面は後方へ向かって上り勾配をなすテーパ状に形成されている。一方、突出部40の前面は、上下方向沿ってほぼ真っ直ぐな面とされるとともに上記係止突部用係止面42と繋げられており、ここが雄端子金具10における凹部14の前端面に対して係止可能な凹部用係止面44とされる。
またランス24は、図2に示すように、突出部40よりも基部39の方が幅寸法が大きくなるよう形成されている。詳しくは、基部39は、その幅寸法がキャビティ23の幅寸法とほぼ同じかそれよりも僅かに大きく設定されるのに対し、突出部40は、その幅寸法がキャビティ23の幅寸法よりも僅かに小さく設定されている。このような形状のランス24を形成するために、キャビティ23の両側壁45には、前後に開口する溝46,47が形成されている。これらの溝46,47は、雄ハウジング20を成形する際に成形金型のうちランス24の形状などを成形するためのピンを前後に型抜きする都合上形成されるものである。従ってこの溝46,47の深さ分だけ、成形金型のピンを太くしてその強度を高く保つことができるようになっている。逆に言うと、溝46,47の深さ分だけ基部39及び突出部40を幅広に形成することができる。
ここで、ランス24に対して撓み空間Sを空けて対向する下壁34の低位部分35について詳細に説明する。低位部分35の上面48(ランス24との対向面)は、図2に示すように、幅方向に関してはランス24の下面39aの形状に沿って形成されており、詳しくは幅方向略中央部分が略弧状に凹んで形成され、両側部分がほぼ水平に形成されている。一方、前後方向に関して低位部分35の上面48は、図5に示すように、前側の約2/3部分がほほぼ水平面48aとされているのに対し、後側の約1/3部分が後方へ行くに従って上り勾配をなす傾斜面48bとされている。つまり、低位部分35は、ランス24の根元に接近するに従って次第に厚み寸法が増すよう形成されており、このうち前側の水平面48aに沿う直線状の仮想線Lよりも上方(ランス24側)へ張り出す部分が傾斜状の張出部49となっている。
張出部49は、断面形状が略三角形とされ、その後端部がランス24の根元に連結されるとともにその連結部分における仮想線Lからの張り出し代が最大値Aとなっている。この張出部49は、ランス24が最大限に撓み変形したときの下面39aの到達位置に近接する位置まで張り出して形成されている(図9参照)。すなわち、ランス24の下方に空いたデッドスペースを最大限に利用して張出部49を形成することで、その張り出し代を極力稼いでいる。張出部49は、幅方向についてランス24の基部39よりも幅広に形成されるとともにその両側端部が溝47側に張り出してキャビティ23の両側壁45に連結されている。
このように張出部49を形成することで、仮に低位部分35を全長にわたって仮想線Lに沿って水平に形成した場合と比較すると、雄ハウジング20を樹脂成形する際に成形金型内に充填する溶融状態の樹脂材が流通する経路のうち、ランス24と低位部分35との間の経路について、張出部49の張り出し代の最大値A分だけ太くすることができるので、樹脂材の流動性を高めることができる。しかも、張出部49が既述したような傾斜状に形成されているので、流動性の一層の向上を期することができる。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。まず、雄ハウジング20を樹脂成形するには、前後及び下方へ型開きする成形金型を型閉じしてその内部に溶融状態の樹脂材を充填する。樹脂材は、成形金型のうち所定の位置に形成されたゲートを通して内部に充填されるのであるが、このとき雄ハウジング20のうち薄肉状になる部分、特に下壁34の低位部分35とランス24との間の樹脂流通経路については流動性が悪化することが懸念される。またこの雄ハウジング20では、リテーナ装着孔29によって下壁34が前後に分断されるため、低位部分35やランス24に対する下壁34の後部側からの樹脂流通経路が断たれており、樹脂材の流動性の悪化が一層懸念される。また低位部分35における幅方向略中央部分がランス24の下面39aの形状に合わせて略弧状に凹んだ形状とされることによっても樹脂材の流動性の悪化が懸念される。
ところが、本実施形態では、低位部分35におけるランス24との連結部分に張出部49を形成するようにし、その張り出し代の最大値A分だけ低位部分35とランス24との間の樹脂流通経路を太くしているので、この経路における樹脂材の流動性が向上している。これにより、ランス24や低位部分35の形成予定位置へ樹脂材が回り込み易くなり、もって成形金型内の隅々にまで樹脂材を充填することができる。充填した樹脂材が固化したら、型開きを行うことで成形された雄ハウジング20を得ることができる。
上記のようにして製造した雄ハウジング20のリテーナ装着孔29に対し、図4に示すように、リテーナ30を仮係止位置に装着したら、電線Wの端末に接続した雄端子金具10を挿入する。すると、係止突部15及び突部17が突部挿通溝27に、スタビライザ18がスタビライザ挿通溝28にそれぞれ挿通されることで、雄端子金具10の挿入動作が案内される。雄端子金具10が所定深さに達すると、図6に示すように、係止突部15により押圧されることでランス24が一旦下方へ撓み変形される。そして、雄端子金具10がキャビティ23内に正規深さまで挿入されると、係止突部15がランス24を乗り越えるとともにランス24が弾性復帰して、図7に示すように、凹部14内に進入しつつ雄端子金具に対して弾性的に係止される。このとき、ランス24のうち係止突部用係止面42が係止突部15の後端面に、凹部用係止面44が凹部14の前端面にそれぞれ係止する。
全ての雄端子金具10を挿入し終えたら、リテーナ30を本係止位置へ押し込むようにする。リテーナ30がリテーナ装着孔29の後側の孔縁に沿って斜め上方へ押し込まれて本係止位置に達すると、図8に示すように、各係止部32が各キャビティ23内に進入するとともに雄端子金具10の係止段部16及び突部17(上段側では係止段部16のみ)に対して係止することで、雄端子金具10が二重に抜け止め保持される。このときリテーナ30の突部33が引っ掛かり規制部38に近接した位置に配されることで、突部33に対して外部の電線Wなどが引っ掛かり難くなり、もってリテーナ30が誤って仮係止位置側へ移動させられる事態が回避されるようになっている。
またメンテナンスなどの事情により雄端子金具10を取り外す場合には、リテーナ30を仮係止位置へ移動させた後、治具50を用いてランス24による係止状態を解除する。治具50をランス24の型抜き孔37内に前方から挿入し、治具50の両操作部52をランス24の両操作凹部43内に挿入しつつ治具50を上方へ傾動操作することで、ランス24を強制的に下方へ撓み変形させる。そして、図9に示すように、ランス24が最大限に撓み変形されると、雄端子金具10に対する係止状態が完全に解除される。ランス24をその状態に保ちつつ電線Wを後方へ引っ張ることで雄端子金具10をキャビティ23から引き抜くようにする。
以上説明したように本実施形態によれば、ランス24と撓み空間Sを挟んで対向する下壁34の低位部分35におけるランス24の根元との連結部分にランス24側へ張り出す張出部49を設けるようにしたから、雄ハウジング20を樹脂成形する際に溶融状態の樹脂材が成形金型内におけるランス24や低位部分35の形成予定位置に回り込みやすくなり、もって雄ハウジング20に成形不良が発生し難くすることができる。しかも、張出部49は、ランス24と低位部分35との間のデッドスペースを利用して形成されているから、雄コネクタが大型化することもない。
さらには、張出部49は、ランス24における撓み空間S側を向いた下面39aが、ランス24が最大限に撓み変形しときに達する位置に近接する位置まで張り出して形成されているから、デッドスペースを最大限に利用して張出部49を形成することができ、もって一層樹脂材の流動性を高めることができる。
さらには、張出部49は、ランス24の根元側に行くに連れて次第に張り出し代が増加し、ランス24との連結部分において最大値Aとなる傾斜状に形成されているから、仮に張出部49を段付き状に形成した場合と比べて、樹脂材の流動性をさらに高めることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)張出部の形状や大きさについては任意に変更可能である。例えば、上記実施形態のように張出部を傾斜状に形成したもの以外にも、張出部を段付き状に形成してもよい。また張出部の張り出し代についても、上記実施形態のようにランスが最大限に撓み変形したときにその下面が達する位置に近接する位置に設定したものよりも低く設定してもよい。また張出部における幅方向の形成範囲について、例えば最も薄肉となる下壁の低位部分における幅方向略中央部分にのみ張出部を形成するようにしてもよい。
(2)ランスの形態についても任意に変更可能である。例えば、基部がほぼ水平に延出する形態のものや、また基部が両持ち状のものについても本発明は適用可能である。
(3)上記した実施形態では、雄端子金具を収容する雄コネクタを例示したが、雌端子金具を収容する雌コネクタにも本発明は適用可能である。
本発明の一実施形態に係る雄端子金具の底面図 雄ハウジングの拡大正面図 雄ハウジングの部分切欠斜視図 雄ハウジングに雄端子金具を挿入する前の状態を示す図2のX−X線断面図 (A)上段側のキャビティにおける図2のX−X線拡大断面図 (B)上段側のキャビティにおける図2のY−Y線拡大断面図 (A)雄端子金具を挿入する途中を示す図2のX−X線拡大断面図 (B)雄端子金具を挿入する途中を示す図2のY−Y線拡大断面図 雄端子金具がランスにより係止された状態を示す図2のX−X線断面図 リテーナを本係止位置まで押し込んだ状態を示す図2のX−X線断面図 (A)治具によりランスを撓み変形させた状態を示す図2のX−X線拡大断面図 (B)治具によりランスを撓み変形させた状態を示す図2のY−Y線拡大断面図 従来例の断面図
符号の説明
10…雄端子金具(端子金具)
20…雄ハウジング(コネクタハウジング)
23…キャビティ
24…ランス
35…低位部分(対向壁)
39a…下面(ランスにおける撓み空間側を向いた面)
49…張出部
S…撓み空間

Claims (1)

  1. 合成樹脂製のコネクタハウジングには、端子金具を挿入可能なキャビティと、前記キャビティ内に挿入される端子金具を抜け止め可能なランスとが設けられ、前記端子金具を挿入する過程では前記ランスが一旦撓み変形させられた後、前記端子金具が正規深さに達すると復元して前記端子金具に対して係止されるものにおいて、
    前記コネクタハウジングは、前記ランスとその撓み空間を挟んで対向し、前記コネクタハウジングの前端から前記ランスの根元に至る対向壁を有し、
    前記対向壁には、前記ランスの先端近くから根元に至るほぼ全長に亘って対応する領域を前記ランス側へ張り出した形態であって、前記ランスの根元側に行くに連れて次第に張り出し代が増加するように傾斜した張出部が設けられ、
    前記対向壁は、幅方向中央部が前記ランスの下面形状に沿うように略弧状に凹んだ形態となっており、且つその略弧状の凹みの断面形状が前記対向壁の全長に亘って一定とされており、
    前記張出部は、前記ランスにおける前記撓み空間側を向いた面が、前記ランスが最大限に撓み変形したときに達する位置に近接する位置まで張り出して形成され、
    前記ランスが最大限に撓み変形した状態では、前記ランスと前記張出部とが非接触であることを特徴とするコネクタ。
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