JP4457936B2 - コネクタ - Google Patents
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両ハウジングを嵌合すると、一方のハウジングに形成されたロックアームが弾性的に傾動するとともに、その傾動しているロックアームの係合部に対して強制変位部が係合し、これによってロックアームがロック突部の突出高さよりも大きな変位量をもってさらに強制的に傾動するから、その後に両ハウジングが正規嵌合されたときには、ロックアームが他方のハウジング側に大きなロック音を伴って当接することになる。その結果、ロックフィーリングの向上を図れるとともに、両ハウジングが半嵌合状態に置かれるのを防止できる。
解除操作部を押圧操作しながら両ハウジングを嵌合しようとすると、アーム部の延出端が持ち上がって他方のハウジング側に干渉し、その後の嵌合動作が阻止されるから、解除操作部を押圧操作したまま両ハウジングを正規嵌合状態に至らしめることがなく、もってロック音が鳴らない事態を回避できる。
両ハウジングを離脱させる際には、解除操作部を押圧操作してロックアームをロック突部の突出高さに相当する分だけ変位させ、その状態から両ハウジングを互いに引き離せばよいから、嵌合させる際に比べてロックアームの変位量を小さくでき、操作力が軽くなる。
両ハウジングの嵌合途中では、係合部が強制変位部と係合するとともに、解除操作部が保護部と係合し、両係合位置を支点としてロックアームが反り変形し得るようになっているから、その後に両ハウジングが正規嵌合されたときには、反り変形によって蓄勢された弾発力によってさらに大きなロック音を発生させることができる。
係合部がロックアームの幅方向両端側に一対張り出し形成されており、強制変位部が係合部と対応する位置に一対形成されているから、両ハウジングの嵌合途中で係合部と強制変位部とがバランスよく係合することになり、ひいては両ハウジングの嵌合動作が円滑となる。
また、フード部12の上壁の幅方向中央部は、図9に示すように、幅方向両端部から一段落ちた位置にあり、その境界となる段付部分に、フード部12の内方へ向けて垂下する左右一対のガイド壁19が設けられている。両ガイド壁19は、フード部12の奥行き全長に亘って前後方向に延出する形態とされ、両コネクタF,Mの嵌合時に、両ガイド壁19と保護壁33(後述する)とが摺り合うことで、両コネクタF,Mの嵌合動作が案内されるようになっている。
また、雌端子収容部35の上面における前端寄りの位置からは両解除アーム部44の両側端面と略平行に細長い可撓性帯状体46が延出して形成されており、この可撓性帯状体46の後端が両解除アーム部44の両側端面においてロック突部32の両側方に形成された連係部47に一体に連結されている。ロックアーム31が過度撓みしたときには、図8に示すように、可撓性帯状体46が雌端子収容部35と連係部47との間に弛みなく張り切ることで、アーム部42が捲れ上がる事態を回避できるようになっている。
なお、作業者が解除操作部43を押圧しながら両ハウジング10,30を嵌合しようとしても、図8に示すように、ロックアーム31の前端部分が脚部41を支点として持ち上がり、フード部12の上壁前端に突き当たるため、その後の嵌合操作が阻止されるようになっている。
こうして正規嵌合された両ハウジング10,30は、ロック孔18の係止面18Aに対してロック突部32がその抜け方向で係止されることにより、その離脱を規制された状態にロックされる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、ロックアームが雌ハウジング側、ロック孔及び強制変位部が雄ハウジング側に形成されていたが、本発明においては、ロックアームが雄ハウジング側、ロック孔及び強制変位部が雌ハウジング側に形成されていても構わない。
(2)上記実施形態では、ロックアームがハウジングの後端部から前方へ向かって延出する形態となっていたが、本発明においては、ロックアームがハウジングの前端部から後方へ向かって延出する形態となっていてもよい。
M…雄側のコネクタ
10…雄ハウジング
12…フード部
18…ロック孔(ロック受け部)
21…強制変位部
30…雌ハウジング
31…ロックアーム
32…ロック突部
34…係合部
39…アーチ部(保護部)
41…脚部
42…アーム部
43…解除操作部
50…雄端子金具
51…タブ
60…リテーナ
70…雌端子金具
Claims (5)
- 互いに嵌合可能な雌雄の両ハウジングを備え、このうちの一方のハウジングには傾動可能でかつ撓み変形可能なロックアームが設けられ、このロックアームには、係合部及びロック突部が形成され、
他方のハウジングには、前記ロックアーム及び前記一方のハウジングを嵌入可能な筒状のフード部が設けられ、このフード部には、ロック受け部が貫通して形成され、かつ前記フード部内に、強制変位部が形成され、
前記両ハウジングの嵌合過程では、前記ロックアームが弾性的に傾動するとともに、その傾動しているロックアームの前記係合部に対して前記強制変位部が係合することにより、前記ロックアームが前記ロック突部の突出高さよりも大きな変位量でさらに強制的に傾動して、前記ロック突部の突出端が前記フード部の内側面から離間するようになっており、
前記両ハウジングが正規嵌合されたときには、前記強制変位部からの前記係合部の解離によって前記ロックアームが弾性復帰して前記フード部の内側面に衝突するとともに、前記ロック突部が前記ロック受け部に係止することにより、前記両ハウジングの離脱が規制される構成としたことを特徴とするコネクタ。 - 前記ロックアームは、脚部とこの脚部に連なって前記両ハウジングの嵌合時における前記一方のハウジングの接近方向とほぼ同じ方向へ延出するアーム部とを備え、このアーム部が前記両ハウジングの嵌合途中で前記脚部を支点として傾動可能とされ、かつ、前記ロックアームには、前記脚部を挟んで前記アーム部と反対側の端部に、解除操作部が形成され、この解除操作部を押圧操作することでロック状態にあるロックアームをロック解除方向へ撓み変形させることが可能とされており、さらに、
前記解除操作部を押圧操作しながら前記両ハウジングを嵌合しようとした場合には、前記アーム部の延出端が持ち上がって前記他方のハウジング側に干渉することにより、その嵌合動作が阻止される構成としたことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。 - 前記解除操作部を押圧操作して前記ロックアームを前記ロック突部の突出高さに相当する分だけ変位させれば、前記両ハウジングを互いに引き離すことが可能とされることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
- 前記一方のハウジングには、前記解除操作部を覆って保護部が架設されており、前記係合部が前記強制変位部と係合したときに、前記解除操作部が前記保護部と係合し、両係合位置を支点として前記ロックアームが反り変形し得る構成としたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のコネクタ。
- 前記係合部は、前記ロックアームの幅方向両端側に一対張り出し形成されており、前記強制変位部は、前記係合部と対応する位置に一対形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコネクタ。
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