JP5240043B2 - 自動販売機 - Google Patents

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Description

本発明は自動販売機、特に、缶、ビン、パック、ペットボトル等の容器に入れた飲料等の商品を冷却または加熱して販売に供する自動販売機に関する。
従来、自動販売機は、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された冷媒(以下、「高圧高温冷媒」と称す)を凝縮させる庫外凝縮器(ガスクーラに同じ)と、凝縮された冷媒(以下、「高圧中温冷媒」と称す)を膨張させる膨張手段と、膨張した冷媒(以下、「低圧低温冷媒」と称す)を蒸発させる庫内蒸発器と、これらを順次連結して蒸発した冷媒(以下、「低圧中温冷媒」と称す)を圧縮機に戻す冷媒循環回路と、からなる冷凍サイクルを有し、商品を収納する各商品収納庫内に庫内蒸発器を設置して、商品を冷却していた。
さらに、庫内蒸発器に高圧高温冷媒(ホットガスに同じ)を流して、庫内蒸発器において温熱を放出させて(凝縮器として機能させて)商品収納庫内を加熱する「ヒートポンプ運転」を実行する発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−226336号公報(第5−6頁、図1)
しかしながら、ヒートポンプ運転中であっても、各商品収納庫への冷媒の供給状況の変化や、周囲環境の変動に応じて、冷媒循環回路を循環する「最適な冷媒量」が異なるものの、特許文献1に開示された発明では、循環する冷媒量を好適(できれば最適)な量に調整することができないという問題があった。
このため、実際に循環する冷媒量が、最適な量より大幅に多くなると、圧縮機は過負荷となって、温度や圧力が過剰に上昇し、効率の悪化を招いていた。
本発明はかかる問題を解決するものであって、運転モード等が変化しても、当該運転モード等に好適な量の冷媒を循環されることができる自動販売機を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る自動販売機(請求項1)は、断熱材によって囲まれ一面に開口部を具備する筐体と、前記開口部を開閉する断熱扉と、前記筐体内に配置された仕切板によって仕切られた、左庫、中庫および右庫と、該左庫、中庫および右庫を選択的に加熱または冷却するための冷媒回路と、を有し、
前記冷媒回路が、
冷媒を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機に高圧高温配管によって接続され、前記圧縮機から流出した冷媒が流入するガスクーラと、
前記ガスクーラに高圧中温配管によって接続され、前記ガスクーラから流出した冷媒が流入する膨張手段と、
前記膨張手段にそれぞれ低圧低温配管によって接続され、前記膨張手段から流出した冷媒が選択的に供給される、前記左庫に設置された左庫熱交換器、前記中庫に設置された中庫熱交換器、および前記右庫に設置された右庫熱交換器と、
前記左庫熱交換器、前記中庫熱交換器、および前記右庫熱交換器のそれぞれと前記圧縮機とを接続する低圧中温配管と、
前記圧縮機と前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器とをそれぞれ接続して、前記圧縮機から流出した冷媒を前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器に選択的に供給するヒートポンプ用高圧高温配管と、
前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器とにヒートポンプ用高圧中温配管によって接続され、流入した冷媒を凝縮させる庫外熱交換器と、
前記庫外熱交換器と前記膨張手段とを接続するヒートポンプ用高圧低温配管と、
を具備し、
前記圧縮機から流出した冷媒を少なくとも前記左庫熱交換器に直接供給すると共に、前記膨張手段から流出した冷媒を少なくとも前記右庫熱交換器に直接供給する際、前記左庫熱交換器の入側における冷媒の温度が所定の温度を超えた場合、前記圧縮機から流出した冷媒の一部を前記ガスクーラに供給することを特徴とする。
(2)本発明に係る自動販売機(請求項2)は、断熱材によって囲まれ一面に開口部を具備する筐体と、前記開口部を開閉する断熱扉と、前記筐体内に配置された仕切板によって仕切られた、左庫、中庫および右庫と、該左庫、中庫および右庫を選択的に加熱または冷却するための冷媒回路と、を有し、
前記冷媒回路が、
冷媒を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機に高圧高温配管によって接続され、前記圧縮機から流出した冷媒が流入するガスクーラと、
前記ガスクーラに高圧中温配管によって接続され、前記ガスクーラから流出した冷媒が流入する膨張手段と、
前記膨張手段にそれぞれ低圧低温配管によって接続され、前記膨張手段から流出した冷媒が選択的に供給される、前記左庫に設置された左庫熱交換器、前記中庫に設置された中庫熱交換器、および前記右庫に設置された右庫熱交換器と、
前記左庫熱交換器、前記中庫熱交換器、および前記右庫熱交換器のそれぞれと前記圧縮機とを接続する低圧中温配管と、
前記圧縮機と前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器とをそれぞれ接続して、前記圧縮機から流出した冷媒を前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器に選択的に供給するヒートポンプ用高圧高温配管と、
前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器とにヒートポンプ用高圧中温配管によって接続され、流入した冷媒を凝縮させる庫外熱交換器と、
前記庫外熱交換器にヒートポンプ用高圧低温配管によって接続されたヒートポンプ用膨張手段と、
前記ヒートポンプ用膨張手段と前記低圧低温配管とを接続するヒートポンプ用低圧低温配管と、を具備し、
前記圧縮機から流出した冷媒を少なくとも前記左庫熱交換器に直接供給すると共に、前記ヒートポンプ用膨張手段から流出した冷媒を少なくとも前記右庫熱交換器に直接供給する際、前記左庫熱交換器の入側における冷媒の温度が所定の温度を超えた場合、前記圧縮機から流出した冷媒の一部を前記ガスクーラに供給することを特徴とする。
(3)本発明に係る自動販売機(請求項3)は、前記(1)または(2)において、前記左庫熱交換器の入側における冷媒の温度が、前記ヒートポンプ用高圧高温配管の外面温度であることを特徴とする。
(i)本発明の請求項1に係る自動販売機は、ヒートポンプ運転(HCC運転モード、HHC運転モード)において、左庫熱交換器の入側における冷媒の温度が所定の温度を超えた場合、前記圧縮機から流出した冷媒の一部を前記ガスクーラに供給するから、該ガスクーラに供給された量だけ循環する冷媒量が減少する。すなわち、各庫内熱交換器への冷媒の供給状況等が変化しても、当該運転状況に好適な量だけ冷媒が循環するから、圧縮機の過負荷あるいは温度や圧力の過剰な上昇が防止され、効率の悪化が防止される。
(ii)本発明の請求項2に係る自動販売機は、変動した運転状況に好適な量だけの冷媒が循環するから、前記(i)と同様の効果が得られる。
また、膨張手段(全庫冷却用)の他に、ヒートポンプ用膨張手段を具備するから、膨張手段は全庫冷却運転(CCC運転モード)に好適な仕様に、ヒートポンプ用膨張手段はヒートポンプ運転(HCC運転モード、HHC運転モード)に好適な仕様に、することができ、それぞれにおいて好適な断熱膨張を実行することができる。
(iii)本発明の請求項3に係る自動販売機は、冷媒の温度が、ヒートポンプ用高圧高温配管の外面温度としているから、温度測定が容易になって製造コストが安価になる。
本発明の実施の形態1に係る自動販売機を説明する正面視の断面図。 本発明の実施の形態1に係る自動販売機を説明する側面視の断面図。 図1に示す自動販売機に設置された冷媒回路を示す冷媒回路図(CCC運転モード)。 図1に示す自動販売機に設置された冷媒回路を示す冷媒回路図(HHC運転モード、定常時)。 図1に示す自動販売機に設置された冷媒回路を示す冷媒回路図(HHC運転モード、異常時)。 本発明の実施の形態2に係る自動販売機に設置された冷媒回路を示す冷媒回路図(HHC運転モード、定常時)。
[実施の形態1]
図1〜図5は本発明の実施の形態1に係る自動販売機を説明するものであって、図1は正面視の断面図、図2は側面視の断面図、図3はこれに設置された冷媒回路であって、全室冷却(CCC運転モード)時の冷媒流れを示す冷媒回路図、図4はこれに設置された冷媒回路であって、2室加熱(HHC運転モード)における定常時の冷媒流れを示す冷媒回路図、図5はこれに設置された冷媒回路であって、2室加熱(HHC運転モード)における異常時の冷媒流れを示す冷媒回路図である。なお、各図において同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図1および図2において、自動販売機1001は、本体のキャビネット200と、キャビネット200の内部で断熱材300に包囲された商品収納庫400と、商品Sを補充する時に商品収納庫400を開閉する商品補充用扉404と、商品収納庫400と外気を遮断するための内扉405と、自動販売機1001の前扉406と、を有している。
(商品収納庫)
商品収納庫400は仕切り板403LM、403MRによって商品庫(以下、「左庫」と称す)40L、商品庫(以下、「中庫」と称す)40M、商品庫(以下、「右庫」と称す)40Rに仕切られている(これらをそれぞれ又はまとめて「商品庫40」と称す場合がある)。
なお、以下の説明において、左庫40L、中庫40Mおよび右庫40Rのそれぞれに配置される部材において、共通する内容を説明する場合には、それぞれをまとめてまたはそれぞれを個別に、部材名称を形容する「左庫、中庫、右庫」や、符号の添え字「L、M、R」を省略する場合がある。
各商品庫40には、商品Sを収納するための商品収納ラック407と、商品収納ラック407から自然落下した商品Sを取出すための商品取出し口409と、商品Sを商品取出し口409まで誘導する商品誘導板408とが設置され、商品誘導板408の下方が庫内部品収納室410となっている。また、庫内空気を商品収納ラック407を経由して庫内部品収納室410に循環させるための循環ダクト420が設置されている。
そして、庫内部品収納室410には、庫内空気を商品誘導板408(通気孔が設けられている)を通過して商品Sに衝突させる庫内ファン430と、庫内ファン430の下流(循環ダクト420から遠い側)に庫内熱交換手段6(これについては別途詳細に説明する)と、庫内ファン430および庫内熱交換手段440を収納する送風ダクト450と、送風ダクト450に連通して空気を通す風胴460と、が設置されている。そして、風胴460の上面に庫内温度を測定する庫内温度センサー500が設置されている。
さらに、商品収納庫400の下方には、コンデンシングユニット470および庫外ファン3fを収納するための機械室480と、電装品および制御手段を収納するための電装品収納室490とが配置されている。
(冷媒循環回路)
図3において、自動販売機1001が有する冷媒回路101は、冷媒を圧縮する圧縮機1と、圧縮機1に高圧高温配管13によって接続され、圧縮機1から流出した冷媒(以下「高圧高温冷媒」と称す場合がある)が流入するガスクーラ3と、ガスクーラ3に高圧中温配管34によって接続され、ガスクーラ3から流出した冷媒(以下「高圧中温冷媒」と称す場合がある)が流入する膨張手段4とを有している。なお、高圧高温配管13は途中に高圧分岐点2を有し、上流側の高圧高温配管12と、下流側の高圧高温配管23とから構成されている。
さらに、膨張手段4の出側に接続された低圧低温配管45は、低圧分岐点5において、低圧低温配管55L、56M、56Rに分岐され、低圧低温配管56Lは左庫40Lに設置された左庫熱交換器6Lに、低圧低温配管56Mは中庫40Mに設置された中庫熱交換器6Mに、低圧低温配管56Rは右庫40Rに設置された右庫熱交換器6Rに、それぞれ接続され、それぞれの膨張手段4において膨張した冷媒(以下「低圧低温冷媒」と称す場合がある)が選択的に供給される。
さらに、左庫熱交換器6Lの出側、中庫熱交換器6Mの出側、右庫熱交換器6Rの出側は、それぞれ低圧中温配管67L、67M、67Rによってアキュムレータ7に接続され、それぞれにおいて蒸発した冷媒(以下「低圧中温冷媒」と称す場合がある)がアキュムレータ7に供給される。
そして、アキュムレータ7と圧縮機1とが低圧中温配管71によって、接続されている。すなわち、以上によって、冷媒が循環する「冷却用循環回路」が形成される。
図4において、圧縮機1と左庫熱交換器6Lとがヒートポンプ用高圧高温配管16Lによって接続され、高圧高温冷媒が左庫熱交換器6Lに供給自在になっている。なお、ヒートポンプ用高圧高温配管16Lは高圧高温配管12と、高圧分岐点2において高圧高温配管12から分岐したヒートポンプ用高圧高温配管26Lと、から構成されている。
また、同様に、圧縮機1と中庫熱交換器6Mとがヒートポンプ用高圧高温配管16M(高圧高温配管12と、ヒートポンプ用高圧高温配管26Mとから構成されている)と、によって接続され、高圧高温冷媒が中庫熱交換器6Mに供給自在になっている。
さらに、左庫熱交換器6Lの出側および中庫熱交換器6Mの出側にヒートポンプ用高圧中温配管68L、68Mによって接続され、流入した冷媒(以下、「高圧中温冷媒」と称す)を凝縮させる庫外熱交換器8が、設置されている。
そして、庫外熱交換器8は、ヒートポンプ用高圧低温配管89によってヒートポンプ用膨張手段9に接続され、ヒートポンプ用膨張手段9は低圧低温配管45(低圧分岐点5に同じ)にヒートポンプ用低圧低温配管95によって接続されている。
さらに、高圧高温配管23には開閉弁23vが設置されている。また、高圧高温配管23の開閉弁23vとガスクーラ3との中間と、高圧高温配管12とは、リリーフ弁31vが設置されたリリーフ配管31によって接続されている。
また、左庫熱交換器6Lの入側における低圧低温配管56Lに温度計6Ltが設置され、当該位置を通過する冷媒の温度を測定している(正確には、温度計6Ltの測定温度を冷媒の温度としている)。同様に、中庫熱交換器6Mの入側における低圧低温配管56Mに温度計6Mtが、右庫熱交換器6Rの入側における低圧低温配管56Rに温度計6Rtが、それぞれ設置されている。
また、ガスクーラ3と庫外熱交換器8とは近接して配置され、双方に向かって大気(庫外空気に同じ)を吹き付ける庫外ファン3fが設置されている。
なお、構成部材jと構成部材kを接続する配管を「・・・配管jk」と称し、「・・・配管jk」に設置された開閉弁を「開閉弁jkv」、逆止弁を「逆止弁jkn」と、温度測定手段を「温度計jk」と、それぞれ称す。
(定常時の動作)
HHC運転モードのとき、開閉弁23vが閉じ、開閉弁26Lvおよび開閉弁26Mvが開いている。したがって、高圧高温冷媒は左庫熱交換器6Lおよび中庫熱交換器6Mに流入する。そして、両方を加熱した後の高圧中温冷媒は、庫外熱交換器8において冷却され、ヒートポンプ用膨張手段9において膨張して低圧低温冷媒になり、ヒートポンプ用低圧低温配管95、低圧低温配管45および低圧低温配管56Mを経由して右庫熱交換器6Rに流入する。このとき、開閉弁56Lvおよび開閉弁56Mvは閉じ、開閉弁56Rvは開いている(図4参照)。
また、HCC運転モードのとき、開閉弁23vおよび開閉弁26Mvが閉じ、開閉弁26Lvが開いている。したがって、高圧高温冷媒は左庫熱交換器6Lに流入する。そして、両方を加熱した後の高圧中温冷媒は、庫外熱交換器8において冷却され、ヒートポンプ用膨張手段9において膨張して低圧低温冷媒になり、ヒートポンプ用低圧低温配管95、低圧低温配管45、低圧低温配管56Mおよび低圧低温配管56Rを経由して中庫熱交換器6Mおよび右庫熱交換器6Rに流入する。このとき、開閉弁56Lvは閉じ、開閉弁56Mvおよび開閉弁56Rvは開いている。
(異常時の動作)
図5において、ヒートポンプ運転(HHC運転モードまたはHCC運転モード)の際、左庫熱交換器6Lの入側における冷媒(高圧高温冷媒)の温度(Tm)が、所定の上限温度(以下「上限温度Tu」と称す)を超えたとき(Tm>Tu)、開閉弁23vを開く。
そうすると、高圧高温冷媒の一部は、高圧高温配管23を経由してガスクーラ3に流入して凝縮する。すなわち、一部の冷媒が、寝込んでしまい、循環する冷媒の量がその分だけ減少する。このとき、庫外ファン3fを起動しておけば、前記凝縮が促進される。
なお、開閉弁23vの開閉動作は、限定されるものではなく、温度計6Ltによって、15秒間隔に温度測定を実施し、あるいは、温度計6Ltによって測定された冷媒温度を、15秒間隔に制御手段(図示しない)に入力し、測定温度(Tm)が上限温度(Tu)を超えたとき、開閉弁23vを5秒間だけ開く。
そして、次の15秒後における測定温度(Tm)が、引き続き上限温度(Tu)を超えたときは、再度、開閉弁23vを5秒間だけ開く。このような動作を繰り返すことによって、運転モード等が変化しても、当該運転モード等に好適な量の冷媒を循環されることができる。よって、圧縮機1の過負荷運転が防止され、温度や圧力が過剰に上昇することによる効率の悪化が抑えられる。
[実施の形態2]
図6は本発明の実施の形態2に係る自動販売機を説明するものであって、これに設置された冷媒回路における、2室加熱(HHC運転モード)における定常時の冷媒流れを示す冷媒回路図である。なお、実施の形態1と同じ部分または相等する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図6において、高圧中温配管34の途中に開閉弁34vが設置され、庫外熱交換器8の出側と高圧中温配管34の開閉弁34vと膨張手段4との間と、がヒートポンプ用高圧低温配管84によって接続されている。一方、冷媒回路101(実施の形態1)におけるヒートポンプ用膨張手段9が撤去されているから、CCC運転モード、HHC運転モードおよびHCC運転モードの何れの場合にも、膨張手段4によって冷房が膨張される。
(定常時の動作)
HHC運転モードのとき、開閉弁23vが閉じ、開閉弁26Lvおよび開閉弁26Mvが開いている。したがって、高圧高温冷媒は左庫熱交換器6Lおよび中庫熱交換器6Mに流入する。そして、両方を加熱した後の高圧中温冷媒は、庫外熱交換器8において冷却され、ヒートポンプ用高圧低温配管84を経由して膨張手段4に流入する。このとき、開閉弁34vが閉じているから、庫外熱交換器8から流出した冷媒(以下、「高圧低温冷媒」と称する場合がある)が、ガスクーラ3に流入することはない。
さらに、膨張手段4において膨張した冷媒(低圧低温冷媒)は、低圧低温配管45および低圧低温配管56Mを経由して右庫熱交換器6Rに流入する。このとき、開閉弁56Lvおよび開閉弁56Mvは閉じ、開閉弁56Rvは開いている。
また、HCC運転モードのときも庫外熱交換器8を出てからの動作は、HHC運転モードに同じであるから、説明を省略する。
(異常時の動作)
異常時の動作は冷媒回路101(実施の形態1)における異常時の動作に同じであって、ヒートポンプ運転(HHC運転モードまたはHCC運転モード)の際、左庫熱交換器6Lの入側における冷媒(高圧高温冷媒)の温度(Tm)が、所定の上限温度(以下「上限温度Tu」と称す)を超えたとき(Tm>Tu)、開閉弁23vを開く。
そうすると、高圧高温冷媒の一部は、高圧高温配管23を経由してガスクーラ3に流入して凝縮する。すなわち、一部の冷媒が、液相でガスクーラ3に溜まり、循環する冷媒の量がその分だけ減少する。このとき、庫外ファン3fを起動しておけば、前記凝縮が促進される。
なお、冷媒回路102には、ヒートポンプ用高圧低温配管84と高圧中温配管34とが接続され、高圧中温配管34には開閉弁34vが設置されているから、開閉弁23vを一時的に開く替わりに開閉弁34vを一時的に開いてもよい。すなわち、高圧低温冷媒の一部は、高圧中温配管34を経由してガスクーラ3に流入して凝縮するから、一部の冷媒が、液相でガスクーラ3に溜まり、循環する冷媒の量がその分だけ減少する。
このとき、庫外ファン3fを起動しておけば、前記凝縮が促進される。
また、開閉弁23vあるいは開閉弁34vの開閉動作は、限定されるものではない。
[実施例]
表1は、冷媒回路101(実施の形態1)におけるヒートポンプ運転(HCC運転モード)の際の動作を示している。このとき、左室40Lには補助加熱用のヒータが設置されている。
すなわち、左庫熱交換器6Lの入側における冷媒温度(Tm)が、69℃°(上限温度Tuに同じ)を超えたとき(Tm<69℃)、開閉弁23vを閉じ、開閉弁26Lvを開いている。したがって、圧縮機1は運転され高圧高温冷媒は左庫熱交換器6Lに流入する。なお、ヒータに通電していない。
一方、前記冷媒温度(Tm)が69℃以上で70℃以下のとき(69℃≦Tm≦70℃)、開閉弁23vおよび開閉弁26Lvの双方を開いている。したがって、圧縮機1は運転され高圧高温冷媒は左庫熱交換器6Lに流入する。なお、ヒータに通電していない。
さらに、前記冷媒温度(Tm)が70℃を超えると(70℃<Tm)、開閉弁23vは開いたままで、開閉弁26Lvを閉じている。したがって、高圧高温冷媒は左庫熱交換器6Lに流入しないから、ヒータに通電して、ヒータによって加熱している。
なお、このとき、圧縮機1は中庫熱交換器6Mおよび右庫熱交換器6Rの冷却条件によって、運転される場合と停止される場合とがある。
Figure 0005240043
本発明によれば、ヒートポンプ運転において、循環する冷媒量を適正に管理することによって運転効率を良好に維持することができるから、各種自動販売機として広く利用することができる。
1 圧縮機
2 高圧分岐点
3 ガスクーラ
3f 庫外ファン
4 膨張手段
5 低圧分岐点
6L 左庫熱交換器
6Lt 温度計
6M 中庫熱交換器
6Mt 温度計
6R 右庫熱交換器
6Rt 温度計
7 アキュムレータ
8 庫外熱交換器
9 ヒートポンプ用膨張手段
12 高圧高温配管
13 高圧高温配管
16L ヒートポンプ用高圧高温配管
16M ヒートポンプ用高圧高温配管
23 高圧高温配管
23v 開閉弁
26L ヒートポンプ用高圧高温配管
26Lv 開閉弁
26M ヒートポンプ用高圧高温配管
26Mv 開閉弁
31 リリーフ配管
31v リリーフ弁
34 高圧中温配管
34v 開閉弁
40L 左庫(商品庫)
40M 中庫(商品庫)
40R 右庫(商品庫)
45 低圧低温配管
56L 低圧低温配管
56M 低圧低温配管
56R 低圧低温配管
56Lv 開閉弁
56Mv 開閉弁
56Rv 開閉弁
67L 低圧中温配管
67M 低圧中温配管
67R 低圧中温配管
68L ヒートポンプ用高圧中温配管
68M ヒートポンプ用高圧中温配管
71 低圧中温配管
84 ヒートポンプ用高圧低温配管
89 ヒートポンプ用高圧低温配管
95 ヒートポンプ用低圧低温配管
1001 自動販売機
101 冷媒回路(実施の形態1)
102 冷媒回路(実施の形態2)
200 キャビネット
300 断熱材
400 商品収納庫
403LM 仕切板
403MR 仕切板
404 商品補充用扉
405 内扉
406 前扉
407 商品収納ラック
408 商品誘導板
409 商品取出し口
410 庫内部品収納室
420 循環ダクト
430 庫内ファン
440 庫内熱交換手段
450 送風ダクト
460 風胴
470 コンデンシングユニット
480 機械室
490 電装品収納室
500 庫内温度センサー
S 商品

Claims (3)

  1. 断熱材によって囲まれ一面に開口部を具備する筐体と、前記開口部を開閉する断熱扉と、前記筐体内に配置された仕切板によって仕切られた、左庫、中庫および右庫と、該左庫、中庫および右庫を選択的に加熱または冷却するための冷媒回路と、を有し、
    前記冷媒回路が、
    冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機に高圧高温配管によって接続され、前記圧縮機から流出した冷媒が流入するガスクーラと、
    前記ガスクーラに高圧中温配管によって接続され、前記ガスクーラから流出した冷媒が流入する膨張手段と、
    前記膨張手段にそれぞれ低圧低温配管によって接続され、前記膨張手段から流出した冷媒が選択的に供給される、前記左庫に設置された左庫熱交換器、前記中庫に設置された中庫熱交換器、および前記右庫に設置された右庫熱交換器と、
    前記左庫熱交換器、前記中庫熱交換器、および前記右庫熱交換器のそれぞれと前記圧縮機とを接続する低圧中温配管と、
    前記圧縮機と前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器とをそれぞれ接続して、前記圧縮機から流出した冷媒を前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器に選択的に供給するヒートポンプ用高圧高温配管と、
    前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器とにヒートポンプ用高圧中温配管によって接続され、流入した冷媒を凝縮させる庫外熱交換器と、
    前記庫外熱交換器と前記膨張手段とを接続するヒートポンプ用高圧低温配管と、
    を具備し、
    前記圧縮機から流出した冷媒を少なくとも前記左庫熱交換器に直接供給すると共に、前記膨張手段から流出した冷媒を少なくとも前記右庫熱交換器に直接供給する際、前記左庫熱交換器の入側における冷媒の温度が所定の温度を超えた場合、前記圧縮機から流出した冷媒の一部を前記ガスクーラに供給することを特徴とする自動販売機。
  2. 断熱材によって囲まれ一面に開口部を具備する筐体と、前記開口部を開閉する断熱扉と、前記筐体内に配置された仕切板によって仕切られた、左庫、中庫および右庫と、該左庫、中庫および右庫を選択的に加熱または冷却するための冷媒回路と、を有し、
    前記冷媒回路が、
    冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機に高圧高温配管によって接続され、前記圧縮機から流出した冷媒が流入するガスクーラと、
    前記ガスクーラに高圧中温配管によって接続され、前記ガスクーラから流出した冷媒が流入する膨張手段と、
    前記膨張手段にそれぞれ低圧低温配管によって接続され、前記膨張手段から流出した冷媒が選択的に供給される、前記左庫に設置された左庫熱交換器、前記中庫に設置された中庫熱交換器、および前記右庫に設置された右庫熱交換器と、
    前記左庫熱交換器、前記中庫熱交換器、および前記右庫熱交換器のそれぞれと前記圧縮機とを接続する低圧中温配管と、
    前記圧縮機と前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器とをそれぞれ接続して、前記圧縮機から流出した冷媒を前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器に選択的に供給するヒートポンプ用高圧高温配管と、
    前記左庫熱交換器および前記中庫熱交換器とにヒートポンプ用高圧中温配管によって接続され、流入した冷媒を凝縮させる庫外熱交換器と、
    前記庫外熱交換器にヒートポンプ用高圧低温配管によって接続されたヒートポンプ用膨張手段と、
    前記ヒートポンプ用膨張手段と前記低圧低温配管とを接続するヒートポンプ用低圧低温配管と、を具備し、
    前記圧縮機から流出した冷媒を少なくとも前記左庫熱交換器に直接供給すると共に、前記ヒートポンプ用膨張手段から流出した冷媒を少なくとも前記右庫熱交換器に直接供給する際、前記左庫熱交換器の入側における冷媒の温度が所定の温度を超えた場合、前記圧縮機から流出した冷媒の一部を前記ガスクーラに供給することを特徴とする自動販売機。
  3. 前記左庫熱交換器の入側における冷媒の温度が、前記ヒートポンプ用高圧高温配管の外面温度であることを特徴とする請求項1または2記載の自動販売機。
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