JP5239825B2 - 薄板の搬送面接触状態検出方法 - Google Patents

薄板の搬送面接触状態検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、搬送面から浮上させて搬送方向に搬送される半導体基板や液晶基板等の薄板の搬送面に対する接触状態を検出する方法に関するものである。
例えば半導体基板や液晶基板に用いられるガラス製の薄板は、搬送中に傷が付くのを防ぐために、搬送面から下面に吹き付けられるエアにより搬送面から浮上させて搬送される。したがって、薄板の浮上搬送を行う設備の運用を開始する場合には、搬送後の薄板に搬送面との接触による傷が実際に付かないことを、事前に確認しておくことが肝要である。
搬送後の薄板に傷が付いていないことの確認は、勿論、搬送後の薄板を直接チェックすることでも実施できる。しかし、それでは自動化によるインライン化が難しい。また、視覚的に傷の有無を確認する作業は、人的なものにせよ、画像処理的なものにせよ、多大な労力を必要とする。
この労力を削減できるものとして、薄板の搬送面に対する接触を電気的に検出する提案がある。この提案では、搬送面とこれに対向する薄板の下面とにそれぞれ導電性皮膜を形成し、両面の接触による両皮膜間の電気的導通を検出する。なお、薄板の下面の導電性皮膜を複数に分割することで、搬送面に接触した薄板の箇所を特定することもできる(例えば、特許文献1)。
特開2007−768336号公報
しかしながら、上記の提案では、搬送面と薄板の下面とにそれぞれ導電性皮膜を形成する必要があることから、事前の準備(前処理)にかなりの労力を必要とし、未だ改善の余地を残している。
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、事前の煩雑な準備を必要とせずに、搬送面から浮上させて搬送方向に搬送される薄板の搬送面に対する接触状態を検出することができる、自動化によるインライン化に適した薄板の搬送面接触状態検出方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明の薄板の搬送面接触状態検出方法は、搬送面から浮上させて搬送方向に搬送される薄板の前記搬送面に対する接触状態を検出する方法であって、前記搬送面から浮上させた搬送中の前記薄板と前記搬送面との間に生じる空間を、走査ヘッドから出力されて前記搬送方向と交わる前記薄板の幅方向において前記搬送面を横切る走査光により、前記搬送方向に走査し、前記空間に存在する物体で反射された前記走査光の反射光を前記走査ヘッドが受光したときの前記走査光の光路方向と、前記反射光から求められる前記物体の前記走査ヘッドからの距離とに基づいて、前記物体の位置を検出し、検出した前記物体の位置に基づいて、前記搬送中の薄板における前記搬送面との接触箇所の位置を検出し、検出した前記接触箇所の位置に基づいて、前記搬送中の薄板の前記搬送面に対する接触状態を検出することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、請求項3に記載した本発明の薄板の搬送面接触状態検出方法は、搬送面から浮上させて搬送方向に搬送される薄板の前記搬送面に対する接触状態を検出する方法であって、走査ヘッドから出力されて前記搬送方向と交わる前記薄板の幅方向において前記搬送面を横切る走査光により、前記搬送面から浮上させた搬送中の前記薄板の所定高さ上方を、前記搬送方向に走査し、前記所定高さのターゲットを載置した前記薄板を、前記ターゲットの載置箇所を順次変えつつ、前記搬送面から浮上させて前記搬送方向に繰り返し搬送させ、前記薄板の繰り返し搬送中に前記走査光の光路上に存在する物体で反射された前記走査光の反射光を前記走査ヘッドが受光したときの前記走査光の光路方向と、前記反射光から求められる前記物体の前記走査ヘッドからの距離とに基づいて、前記物体の位置を検出し、検出した前記物体の位置に基づいて、前記繰り返し搬送中の薄板における前記搬送面との非接触箇所に載置された前記各ターゲットの位置をそれぞれ検出し、検出した前記各ターゲットの位置に基づいて、前記搬送中の薄板における前記搬送面との非接触箇所の位置を検出し、検出した前記非接触箇所の位置に基づいて、前記搬送中の薄板の前記搬送面に対する接触状態を検出することを特徴とする。
請求項1に記載した本発明の薄板の搬送面接触状態検出方法によれば、搬送面から浮上させた搬送中の薄板が搬送面と接触すると、搬送中の薄板の本来の浮上位置と搬送面との間に形成されるはずの空間を搬送方向に走査する走査光の光路上に、搬送面と接触する薄板箇所が進出する。そして、空間に進出した薄板箇所に走査光が照射されて反射されることになる。
空間に進出した薄板箇所に照射された走査光の反射光の少なくとも一部は、走査光を出力する走査ヘッドによって受光される。この走査ヘッドによる反射光の受光により、空間に進出した薄板箇所(搬送面に接触する薄板箇所)が、空間に存在する物体として認識される。
そして、認識された物体による走査光の反射光が走査ヘッドにより受光されたときの走査光の光路方向と、走査ヘッドから物体までの距離とによって、物体の位置が検出される。さらに、検出された物体の位置に基づいて、空間に存在する物体として認識された薄板箇所(搬送中の薄板における搬送面との接触箇所)の位置が検出される。なお、走査ヘッドから物体までの距離は、走査ヘッドによる走査光と反射光の送受光の時間差や、走査光と反射光との位相差等によって検出することができる。
また、請求項3に記載した本発明の薄板の搬送面接触状態検出方法によれば、搬送面から浮上させた搬送中の薄板が搬送面と接触すると、搬送中の薄板の所定高さ上方を搬送方向に走査する走査光の光路上に本来位置するべき、搬送面と接触する薄板箇所又はその近傍の箇所に載置された所定高さのターゲットが、走査光の光路上から退避する。すると、本来はそのターゲットに照射されて反射されるはずの走査光が照射されなくなって、そのターゲットによって走査光が反射されなくなる。
なお、搬送面と接触せず本来の浮上高さに位置している薄板箇所又はその近傍の箇所に載置されたターゲットは、走査光の光路上に進出する。したがって、搬送面と接触していない薄板箇所に対応するターゲットには、走査光が照射されて反射されることになる。本来の浮上高さに位置している薄板箇所に対応するターゲットに照射された走査光の反射光の少なくとも一部は、走査光を出力する走査ヘッドによって受光される。この走査ヘッドによる反射光の受光により、本来の浮上高さに位置している薄板箇所(搬送面に接触していない薄板箇所)に対応するターゲットが、走査光の光路上に存在する物体として認識される。
そして、認識された物体による走査光の反射光が走査ヘッドにより受光されたときの走査光の光路方向と、走査ヘッドから物体までの距離とによって、物体の位置が検出される。さらに、検出された物体の位置に基づいて、走査光の光路上に存在する物体として認識されたターゲットの載置箇所(搬送中の薄板における搬送面との非接触箇所)の位置が検出される。なお、走査ヘッドから物体までの距離は、走査ヘッドによる走査光と反射光の送受光の時間差や、走査光と反射光との位相差等によって検出することができる。
したがって、請求項1や請求項3に記載した本発明の薄板の搬送面接触状態検出方法によれば、搬送面に対する薄板の接触箇所又は非接触箇所の有無とその具体的な位置とを特定して、浮上搬送される薄板の搬送面に対する接触状態が良好な状態にあるか否かを、自動的にインラインで判断することができる。
請求項2に記載した本発明の薄板の搬送面接触状態検出方法は、請求項1に記載した本発明の薄板の搬送状態検出方法において、前記搬送中の薄板を前記幅方向において挟持し回転する搬送ローラにより該搬送中の薄板を前記搬送方向に繰り出す搬送ユニットが、前記幅方向における前記搬送面の側部に配置されており、前記検出した物体の位置のうち前記搬送ユニットの位置を、前記光路方向及び前記距離に基づいて特定し、特定した前記搬送ユニットの位置を除く前記物体の位置を、前記接触箇所の位置として検出することを特徴とする。
また、請求項4に記載した本発明の薄板の搬送面接触状態検出方法は、請求項3に記載した本発明の薄板の搬送面接触状態検出方法において、前記搬送中の薄板を前記幅方向において挟持し回転する搬送ローラにより該搬送中の薄板を前記搬送方向に繰り出す搬送ユニットが、前記幅方向における前記搬送面の側部に配置されており、前記検出した物体の位置のうち前記搬送ユニットの位置を、前記光路方向及び前記距離に基づいて特定し、特定した前記搬送ユニットの位置を除く前記物体の位置に基づいて、前記搬送面との非接触箇所に載置された各ターゲットの載置箇所をそれぞれ検出することを特徴とする。
請求項2や請求項4に記載した本発明の薄板の搬送面接触状態検出方法によれば、請求項1や請求項3に記載した本発明の薄板の搬送状態検出方法において、搬送面から浮上させた薄板が、その幅方向において搬送ユニットの搬送ローラに挟持されて、搬送ローラの回転により搬送方向に繰り出される場合、走査光の光路上に搬送ユニットが位置する場合がある。
したがって、走査ヘッドが受光した走査光の反射光から検出した走査光の光路上に存在する物体の中から搬送ユニットを除外して、搬送中の薄板における搬送面との接触箇所又は非接触箇所を走査光の反射光から確実に検出し、浮上搬送される薄板の搬送面に対する接触状態を精度良く判断することができる。
本発明の薄板の搬送面接触状態検出方法によれば、搬送面から浮上させて搬送方向に搬送される薄板の搬送面に対する薄板の接触箇所又は非接触箇所の有無とその具体的な位置とを特定して、浮上搬送される薄板の搬送面に対する接触状態が良好な状態にあるか否かを、自動的にインラインで判断することができる。
以下、本発明による薄板の搬送面接触状態検出方法の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
まず、本実施形態による薄板の搬送面接触状態検出方法によって接触状態を検出する対象の薄板を浮上搬送する装置の概略構成について、図12の要部平面図、図13の側面図、及び、図14の要部拡大側面図を参照して簡単に説明する。
図12中引用符号10で示す浮上搬送装置は、半導体基板や液晶基板に用いられるガラス製の薄板Wを浮上させて搬送方向Xに搬送するためのものである。この浮上搬送装置10は、支持台Bと、支持台B上にマトリクス状に配置された複数のチャンバ21と、各チャンバ21にそれぞれ立設されてマトリクス状に配置された複数の浮上ユニット25と、支持台B上の幅方向Yにおける両側部にチャンバ21及び浮上ユニット25を避けて配置された薄板Wの搬送ユニット11とを有している。
搬送ユニット11は、支持台Bの幅方向Yにおける一方の側部に配置された駆動機構31Gと他方の側部に配置された従動機構43Gとを有している。
駆動機構31Gは、搬送方向Xに等間隔で配置された複数の搬送ローラ31を有している。各搬送ローラ31は、図14に示すローラ支持部材29によって、高さ方向Zに延在する回転軸の周りにそれぞれ回転可能に支持されている。各搬送ローラ31には、搬送モータ33との間に設けられたベルトプーリ機構34の主動プーリ35、タイミングベルト37、及び、複数の従動プーリ39を介して、搬送モータ33の動力が伝達される。なお、これら搬送モータ33及びベルトプーリ機構34は、搬送ローラ31と共に駆動機構31Gを構成する。
従動機構43Gは、図12に示すように、搬送方向Xに等間隔で配置された複数のフリーローラ43を有している。各フリーローラ43は、支持台Bに取り付けられた図13の対応するローラ支持部材41によって、高さ方向Zに延在する回転軸の周りに回転可能に支持されている。なお、各フリーローラ43は、不図示の付勢機構によって、幅方向Yにおいて搬送ローラ31側に近づく方向に付勢されている。
図12に示すように、上述した搬送ローラ31とフリーローラ43とは、浮上搬送装置10によって搬送方向Xに搬送する薄板Wを幅方向Yにおいて挟持する。駆動機構31Gの搬送モータ33が駆動されると、ベルトプーリ機構34によって伝達された搬送モータ33の動力で各搬送ローラ31が、薄板Wを搬送方向Xの上流側から下流側に繰り出す方向にそれぞれ回転する。これにより、各搬送ローラ31と各フリーローラ43とに挟持された薄板Wが、図14に示すように、各浮上ユニット25の上面による薄板Wの搬送面Sよりも若干上方の位置で搬送方向Xに搬送される。
図12に示す各チャンバ21は中空に形成されており、各チャンバ21の下方にはそれぞれ、図14に示すファン・フィルタユニット23が取り付けられている。各ファン・フィルタユニット23は、対応するチャンバ21に空気を送り込むファンと塵埃除去用のフィルタとを有している。このファン・フィルタユニット23によって対応するチャンバ21に送り込まれた空気は、チャンバ21に連通する複数の浮上ユニット25の上面に形成されたスロット27から、各搬送ローラ31と各フリーローラ43とに挟持された薄板Wの下面に向けて噴出される。
したがって、上述した各搬送ユニット11によって搬送方向Xに搬送される薄板Wは、各浮上ユニット25から上方に噴出された空気によって、薄板Wの搬送面Sから浮上した状態に維持される。これにより、薄板Wは、幅方向Yの中央が自重によって下方に撓むことなく、搬送ユニット11によって効率良く搬送方向Xに搬送される。
なお、搬送ユニット11による搬送中の薄板Wが浮上ユニット25から噴出される空気によって正常に浮上しているときには、搬送面Sと薄板Wとの間に、搬送方向Xの全体に亘る空間Aが生じる。
次に、上述した浮上搬送装置10によって浮上搬送される薄板Wの搬送面Sに対する接触状態を検出する、本発明の第1実施形態に係る薄板の搬送面接触状態検出装置について説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る搬送面接触状態検出装置の概略構成を模式的に示す説明図、図2は図1のレーザレーダヘッドの概略構成を示す説明図、図3は図1のレーザレーダヘッドから出力される走査光の光路を示す説明図、図4は図1のレーザレーダヘッドの電気的な概略構成を示すブロック図、図5は本発明の第1実施形態に係る搬送面接触状態検出装置の電気的な概略構成を示すブロック図である。
図1中引用符号1で示す本実施形態の搬送面接触状態検出装置は、浮上搬送装置10の支持台Bの薄板Wの幅方向Yにおける両側にそれぞれ等間隔で交互に配置された複数のレーザレーダヘッド3(請求項中の走査ヘッドに相当)と、各レーザレーダヘッド3に接続されたコントローラ5(図5参照)とを有している。
各レーザレーダヘッド3は、図3に示すように、ケース内に収容されたレーザビーム出力部3aと、レーザビーム出力部3aが出力するレーザビームの光路上に傾斜して配置され回転軸3cによって回転されるガルバノミラー3bとを有している。レーザビーム出力部3aからのレーザビームは、図2に示すように、回転するガルバノミラー3bで反射されて、図1に示すような扇状の軌跡の走査光Lとされる。この走査光Lは、図3に示すように、搬送面Sと薄板Wとの間の空間Aを通り、薄板Wの幅方向Yにおいて搬送面Sを横切る。この走査光Lによって、空間Aの搬送面Sと平行な平面が、図1に示すように、薄板Wの搬送方向Xに扇状に走査される。なお、各レーザレーダヘッド3の走査光Lによる走査範囲は、薄板Wの搬送方向Xにおいて互いに隣接する。したがって、全てのレーザレーダヘッド3からの走査光Lによって、搬送方向Xにおける空間Aの全体が走査されることになる。
図2に示す各レーザレーダヘッド3からの走査光Lの光路上に物体が存在すると、その物体で反射された走査光Lの反射光Rの少なくとも一部が、図3に示すように、走査光Lの光路をたどってガルバノミラー3bに戻る。戻った反射光Rはガルバノミラー3bによってレーザビーム出力部3a側に反射される。この反射光Rを受光するために、各レーザレーダヘッド3のケース内には、レーザビーム出力部3aと共にレーザビーム受光部3dが収容されている。レーザビーム受光部3dは、レーザビーム出力部3aからのレーザビームと反射光Rとを分離するためのビームスプリッタを有している。
なお、あるレーザレーダヘッド3の走査光Lやその反射光Rが、隣のレーザレーダヘッド3のレーザビーム受光部3dによって、自身のレーザレーダヘッド3の走査光Lの反射光Rと混同して受光、検出されないようにする必要がある。そのためには、隣り合うレーザビーム出力部3aが出力するレーザビームの周波数やタイミング等を、互いに異ならせておくことが望ましい。
図4に示すように、上述したレーザビーム出力部3a及びレーザビーム受光部3dは、ガルバノミラー3bの回転軸3cを回転させるモータ3eと共に、ワンチップマイコンによる制御用CPU3fに接続されている。なお、図4では、ドライバ回路類やインタフェース回路類等の周辺回路を省略している。
この制御用CPU3fは、モータ3eを駆動させてガルバノミラー3bを回転させると共に、ガルバノミラー3bの回転周期に合わせてレーザビーム出力部3aから周期的に所定位相によるレーザビームを出力させる。
また、制御用CPU3fは、レーザビーム受光部3dで受光された反射光Rの位相とレーザビーム出力部3aからのレーザビームの位相との位相差を割り出し、その位相差から、走査光Lの光路上に存在する物体の、レーザレーダヘッド3からの距離を割り出す。あるいは、走査光Lの出力から反射光Rの受光までの時間差によって、レーザレーダヘッド3から物体までの距離を割り出すようにしてもよい。
さらに、制御用CPU3fは、レーザビーム受光部3dが反射光Rを受光したタイミングでのモータ3eによるガルバノミラー3bの回転角を通じて、物体が光路上に存在する走査光Lの光路方向を、認識することができる。ガルバノミラー3bの回転角は、制御用CPU3fがモータ3eに出力する駆動信号(例えばパルス信号)を、制御用CPU3fでカウントすることで、認識することができる。あるいは、モータ3eに付設した不図示のエンコーダの出力するパルス信号を制御用CPU3fでカウントすることで、ガルバノミラー3bの回転角を認識するようにすることもできる。
そして、制御用CPU3fは、走査光Lによる走査を周期的に行う毎に、最新の走査光Lによる走査でレーザビーム受光部3dが受光した反射光Rにより検出した、走査光Lの光路上に存在する物体のレーザレーダヘッド3からの距離とその物体に照射された走査光Lの光路方向とを、後述する図5のコントローラ5に対して出力する。検出した物体が複数である場合は、制御用CPU3fは、検出した物体に応じた組数の、レーザレーダヘッド3からの距離と走査光Lの光路方向との組み合わせを、コントローラ5に対して出力する。
図5に示すように、コントローラ5は、CPU5a、RAM5b、及び、ROM5cを有している。CPU5aには、RAM5b及びROM5cの他、各レーザレーダヘッド3の制御用CPU3fが接続されている。RAM5bは、各種データ記憶用のデータエリア及び各種処理作業に用いるワークエリアを有している。ROM5cには、CPU5aに各種処理動作を行わせるための制御プログラムが格納されている。そして、CPU5aは、ROM5cに格納された制御プログラムにしたがって、各レーザレーダヘッド3の制御用CPU3fが出力する、各レーザレーダヘッド3の走査光Lによる走査範囲の走査結果を解析する。
なお、RAM5bのデータエリアには、各レーザレーダヘッド3の制御用CPU3fからの出力を解析して、浮上搬送装置10による搬送中の薄板Wにおける搬送面Sに対する接触箇所を検出するのに必要なデータが格納されている。このデータには、各レーザレーダヘッド3別のマスクデータが含まれている。各マスクデータは、対応するレーザレーダヘッド3の制御用CPU3fの出力によって、搬送ユニット11の構成物を薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所として誤って検出しないためのものである。
このマスクデータは、例えば、予め既知となっている搬送ユニット11の構成物の位置を、レーザレーダヘッド3からの相対位置によって定義するテーブルで構成することができる。このテーブルでは、レーザレーダヘッド3から出力された走査光がその光路上に位置する搬送ユニット11の構成物に照射されるときの走査光Lの光路方向と、走査光Lが照射された搬送ユニット11の構造物からの反射光Rによって求められるレーザレーダヘッド3から搬送ユニット11の構成物までの距離とが、関連付けられている。
また、走査光Lによる走査範囲の全体に亘って、搬送ユニット11の構成物が、搬送中の薄板Wよりもレーザレーダヘッド3に近い位置や、搬送中の薄板Wよりもレーザレーダヘッド3から遠い位置にある場合は、そのレーザレーダヘッド3に対応するマスクデータを、搬送ユニット11の構成物の存在する領域をレーザレーダヘッド3からの距離の範囲で定義したものとすることもできる。即ち、搬送中の薄板Wよりもレーザレーダヘッド3に近い位置の搬送ユニット11の構成物については、レーザレーダヘッド3からの最長距離によって、距離範囲を定義することができる。同様に、搬送中の薄板Wよりレーザレーダヘッド3から遠い位置の搬送ユニット11の構造物については、レーザレーダヘッド3からの最短距離(>最長距離)によって、距離範囲を定義することができる。
上述した各レーザレーダヘッド3別のマスクデータの他、RAM5bのデータエリアには、各レーザレーダヘッド3どうしの配置関係を示す座標値データが格納されている。この座標値データでは、各レーザレーダヘッド3が、浮上搬送装置10の全体で見た座標系における座標値によって示されている。この座標値データは、各レーザレーダヘッド3によって検出される、走査光Lの光路上に存在する物体が、浮上搬送装置10の全体で見てどの位置にあるのかを求めるために用いる。そのためにこの座標値データが必要な理由は、各レーザレーダヘッド3の制御用CPU3fが出力する、走査光Lの光路上に存在する物体のレーザレーダヘッド3からの方向(光路方向)と距離が、各レーザレーダヘッド3を座標中心とするローカル座標系で見た値であるからである。このローカル座標系を、浮上搬送装置10の全体で見た座標系に座標変換することで、各レーザレーダヘッド3によって検出される走査光Lの光路上の物体の、浮上搬送装置10の全体で見た座標系における座標値を求めることができる。
次に、コントローラ5のCPU5aがROM5cに格納されたプログラムにしたがって実行する、各レーザレーダヘッド3の出力から搬送中の薄板Wの搬送面Sに対する接触状態を検出する処理の概略を、図6及び図7のフローチャートを参照して説明する。
電源の投入によりコントローラ5が起動されると、CPU5aは、図6のフローチャートに示すように、各レーザレーダヘッド3からの出力の取込処理(ステップS1)と、取り込んだ各レーザレーダヘッド3からの出力のマスク処理(ステップS3)と、このマスク処理した結果に基づいた搬送面Sに対する薄板Wの接触位置検出処理(ステップS5)と、検出した薄板Wの接触位置に基づいた薄板Wの接触状態検出処理(ステップS7)とを、周期的に実行する。
このうち、ステップS1の各レーザレーダヘッド3からの出力の取込処理では、CPU5aは、各レーザレーダヘッド3の制御用CPU3fからの出力を、RAM5bのワークエリアに書き込む。ステップS3のマスク処理では、CPU5aは、ステップS1においてRAM5bのワークエリアに書き込んだ各レーザレーダヘッド3の制御用CPU3fの出力から、搬送中の薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所に関するレーザレーダヘッド3からの距離及び走査光Lの光路方向のデータを抽出するための処理を行う。
図7は、図6のステップS3において実行されるマスク処理の詳細な内容を示すフローチャートである。このマスク処理において、CPU5aは、まず、RAM5bのワークエリアに記憶された各レーザレーダヘッド3の制御用CPU3fからの出力のうち1つについて、同じレーザレーダヘッド3に関するマスクデータを検索する(ステップS31)。そして、CPU5aは、RAM5bのワークエリアに記憶された走査光Lの光路方向と距離が、ステップS31で検索したマスクデータにおいて、搬送ユニット11の構成物の位置として定義されているか否かを判断する(ステップS32)。
搬送ユニット11の構成物の位置として定義されていない場合は(ステップS32でNO)、後述するステップS34に移行する。搬送ユニット11の構成物の位置として定義されている場合は(ステップS32でYES)、CPU5aは、搬送ユニット11の構成物の位置として定義されている走査光Lの走査方向及び距離を、RAM5bのワークエリアから消去した後(ステップS33)、ステップS34に移行する。なお、1つのレーザレーダヘッド3の制御用CPU3fからの出力として、走査光Lの光路方向と距離がRAM5bのワークエリアに複数組記憶されている場合は、CPU5aは、各組の走査光Lの光路方向と距離について、ステップS32及びステップS33の処理を実行する。
ステップS34では、CPU5aは、RAM5bのワークエリアに記憶された全てのレーザレーダヘッド3の制御用CPU3fからの出力について、ステップS32の判断が終了したか否かを判断する。全ての出力についての判断が終了していない場合は(ステップS34でNO)、ステップS32にリターンする。全ての出力について判断が終了した場合は(ステップS34でYES)、CPU5aは、マスク処理を終了する。
また、図6のステップS5の薄板Wの接触位置検出処理では、CPU5aは、RAM5bのワークエリアに記憶されている各レーザレーダヘッド3の制御用CPU3fの出力、つまり、走査光Lの光路方向と距離から、RAM5bのデータエリアの座標値データを用いて、各レーザレーダヘッド3によって検出された走査光Lの光路上に存在する物体の、浮上搬送装置10の全体で見た位置(座標値)をそれぞれ求める。これにより位置が求められる物体には、図7のステップS33の処理によって、搬送ユニット11の構成物が含まれていないから、結果的に、薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所の、浮上搬送装置10の全体で見た位置(座標値)が、ステップS5の接触位置検出処理によって検出されることになる。
続いて、CPU5aは、ステップS5で検出した薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所の位置(座標値)を用いて、ステップS7の薄板Wの接触状態検出処理を行う。この接触状態検出処理では、ステップS5で薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所の位置(座標値)が1つでも検出された場合は、薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所の情報として、検出された位置(座標値)を出力する。この出力は、CPU5aに接続したコントローラ5の不図示のモニタディスプレイに対して行ってもよく、コントローラ5に接続された不図示の外部の機器に対して行ってもよい。
このように構成された第1実施形態の搬送面接触状態検出装置1では、走査光Lの光路上に、薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所や搬送ユニット11の構成物が存在すると、それらによって走査光Lが反射されて、その反射光Rが走査光Lの出力元のレーザレーダヘッド3のレーザビーム受光部3dで受光される。
すると、受光した反射光Rとその元となる走査光Lとの位相差や時間差によって、薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所や搬送ユニット11の構成物までの、走査光Lの出力元のレーザレーダヘッド3からの距離が割り出される。また、反射光Rが受光されたタイミングにおける走査光Lの光路方向によって、走査光Lの出力元のレーザレーダヘッド3からの、薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所や搬送ユニット11の構成物の方向が特定される。
そして、特定された方向及び距離によって、薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所や搬送ユニット11の構成物の位置が特定される。そのうち、搬送中の薄板Wよりも手前か奥に配置されている搬送ユニット11の構成物の位置は、マスクデータを用いて検出対象から除外される。したがって、残る、薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所の位置だけが、最終的に検出されることになる。
したがって、第1実施形態の搬送面接触状態検出装置1によれば、搬送面Sのどこかで薄板Wが接触しているか否かや接触している箇所を検出し、その状態をコントローラ5のモニタディスプレイや外部機器に対して出力することができる。
このため、浮上させて搬送されている薄板Wが搬送面Sに接触している場合に、その場所を特定して、搬送面Sへの接触を解消するためのメンテナンス(例えば、各チャンバ21単位での浮上ユニット25からの空気の噴出量調整)に役立てることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る薄板の搬送面接触状態検出装置を、図面を参照して説明する。図8は本発明の第2実施形態に係る搬送面接触状態検出装置の概略構成を模式的に示す説明図、図9は図8のレーザレーダヘッドから出力される走査光の光路を示す説明図、図10は図8の搬送面接触状態検出装置によって搬送面に対する接触状態を検出する際に使用するターゲットの薄板に対する載置位置を示す説明図である。
そして、図8中引用符号1Aで示す本実施形態の搬送面接触状態検出装置は、基本的には、図1に示す第1実施形態の搬送面接触状態検出装置1と同様の構成を有している。但し、各レーザレーダヘッド3から出力される扇状の走査光Lによって搬送方向Xに走査されるのは、第1実施形態のような、搬送面Sと薄板Wとの間の空間A(図3参照)ではなく、図9に示すように、浮上搬送装置10によって搬送される薄板Wの所定高さだけ上方である。
この搬送面接触状態検出装置1Aでは、搬送ユニット11による搬送中の薄板Wの所定高さ上方を走査光Lが走査することから、薄板W上に所定高さのターゲットTを載置して、薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所の有無を検出する。
つまり、薄板WのターゲットTを載置した箇所が搬送面Sに対して接触していなければ、ターゲットTの上端は図9に示すように走査光Lの光路上に位置する。そのため、走査光LはターゲットTで反射されてその反射光Rの少なくとも一部が、走査光Lの出力元のレーザレーダヘッド3のレーザビーム受光部3dによって受光される。
一方、薄板WのターゲットTを載置した箇所が搬送面Sに対して接触していると、ターゲットTの上端は走査光Lの光路上に届かずその下方に位置する。そのため、走査光LはターゲットTで反射されずその上方を通過するので、走査光Lの出力元のレーザレーダヘッド3のレーザビーム受光部3dでは、走査光Lの反射光Rは受光されない。
したがって、走査光Lの光路上にターゲットTの上端や搬送ユニット11の構造物が存在すると、走査光Lの反射光Rが走査光Lの出力元のレーザレーダヘッド3のレーザビーム受光部3dによって受光される。
すると、受光した反射光Rとその元となる走査光Lとの位相差や時間差によって、薄板Wの走査面Sに接触していない箇所に載置されたターゲットTの上端や搬送ユニット11の構成物までの、走査光Lの出力元のレーザレーダヘッド3からの距離が割り出される。また、反射光Rが受光されたタイミングにおける走査光Lの光路方向によって、走査光Lの出力元のレーザレーダヘッド3からの、薄板Wの走査面Sに接触していない箇所に載置されたターゲットTの上端や搬送ユニット11の構成物の方向が特定される。
そして、特定された方向及び距離によって、薄板Wの走査面Sに接触していない箇所に載置されたターゲットTの上端や搬送ユニット11の構成物の位置が特定される。そのうち、搬送中の薄板Wよりも手前か奥に配置されている搬送ユニット11の構成物の位置は、マスクデータを用いて検出対象から除外される。したがって、残る、薄板Wの走査面Sに接触していない箇所に載置されたターゲットTの上端の位置だけが検出されることになる。さらに、検出した位置からターゲットTの高さである所定高さを差し引くことで、薄板Wの走査面Sに接触していない箇所の位置が検出されることになる。
そこで、本実施形態の搬送面接触状態検出装置1Aで薄板Wの搬送面Sに対する接触状態を検出する場合は、図10に示すように、薄板WのターゲットTを載置する位置を、薄板Wの搬送方向Xや幅方向Yに等間隔のマトリクス状に複数箇所予め設定する。図10の引用符号tで示す位置が、本実施形態におけるターゲットTの載置位置である。そして、1つのターゲットTを各載置位置tに順次載置して、その都度薄板Wを浮上搬送装置10によって搬送する。ターゲットTの載置位置tが搬送面Sに接触していなければ、薄板Wの搬送中にターゲットTの上端が走査光Lの光路上に位置して走査光Lを反射させる。ターゲットTの載置位置tが搬送面Sに接触していると、薄板Wの搬送中にターゲットTの上端が走査光Lの光路よりも下方に位置するので、走査光LはターゲットTによって反射されない。
したがって、ターゲットTの載置位置tを変えながら浮上搬送装置10による薄板Wの浮上搬送を繰り返すことにより、薄板Wの搬送面Sに対して接触していない箇所(載置位置t)を検出することができる。そして、この結果、走査光Lの反射光Rによって検出されなかったターゲットTの載置位置tを、薄板Wの搬送面Sに対して接触している箇所として検出することができる。
以上のような手順による、薄板Wの搬送面Sに対して接触している箇所の検出を可能とするために、本実施形態の搬送面接触状態検出装置1Aにおけるコントローラ5のCPU5aは、図11のフローチャートに示す処理を実行する。具体的には、第1実施形態の搬送面接触状態検出装置1におけるコントローラ5のCPU5aが行う図6のフローチャートの処理のうち、ステップS5の、マスク処理した結果に基づいた搬送面Sに対する薄板Wの接触位置検出処理を、図11に示すように、ステップS5Aに変えた処理を、CPU5aは周期的に実行する。この図11のフローチャートに示す処理は、ターゲットTの載置位置tを変えて薄板Wを浮上搬送装置10により浮上搬送する度にCPU5aが実行する。
そして、CPU5aは、ステップS5Aにおいて、直前のステップS3でマスク処理した結果に基づいた搬送面Sに対する薄板Wの非接触位置検出処理を行う。この薄板Wの非接触位置検出処理では、CPU5aは、RAM5bのワークエリアに記憶されている各レーザレーダヘッド3の制御用CPU3fの出力、つまり、走査光Lの光路方向と距離から、RAM5bのデータエリアの座標値データを用いて、各レーザレーダヘッド3によって検出された走査光Lの光路上に存在する物体の、浮上搬送装置10の全体で見た位置(座標値)をそれぞれ求める。
ステップS5Aの処理によって位置が求められる物体には、ステップS3によるマスク処理中の図7に示すステップS33の処理によって、搬送ユニット11の構成物が含まれていないから、結果的に、薄板Wの搬送面Sに対する非接触箇所に載置されたターゲットTの上端の、浮上搬送装置10の全体で見た位置(座標値)が、ステップS5Aの非接触位置検出処理によって検出されることになる。さらに、検出された位置からターゲットTの所定高さを差し引くことで、薄板Wの搬送面Sに対する非接触箇所の、浮上搬送装置10の全体で見た位置(座標値)が、ステップS5Aの非接触位置検出処理によって検出されることになる。
続いて、CPU5aは、ステップS5Aで検出した薄板Wの搬送面Sに対する非接触箇所の位置(座標値)を用いて、ステップS7の薄板Wの接触状態検出処理を行う。この接触状態検出処理では、ステップS5Aで検出された薄板Wの搬送面Sに対する非接触箇所の位置(座標値)を搬送面Sの全体に展開し、非接触箇所が欠落してその存在密度が低い位置(座標値)があればそれを検出する。そして、検出した位置(座標値)を、薄板WのターゲットTを載置した載置位置tに関する搬送面Sへの接触箇所の情報として出力する。この出力は、CPU5aに接続したコントローラ5の不図示のモニタディスプレイに対して行ってもよく、コントローラ5に接続された不図示の外部の機器に対して行ってもよい。
このように構成された第2実施形態の搬送面接触状態検出装置1Aでは、走査光Lの光路上に、ターゲットTの上端や搬送ユニット11の構成物が存在すると、それらによって走査光Lが反射されて、その反射光Rが走査光Lの出力元のレーザレーダヘッド3のレーザビーム受光部3dで受光される。
すると、受光した反射光Rとその元となる走査光Lとの位相差や時間差によって、ターゲットTの上端や搬送ユニット11の構成物までの、走査光Lの出力元のレーザレーダヘッド3からの距離が割り出される。また、反射光Rが受光されたタイミングにおける走査光Lの光路方向によって、走査光Lの出力元のレーザレーダヘッド3からの、ターゲットTの上端に対する接触箇所や搬送ユニット11の構成物の方向が特定される。
そして、特定された方向及び距離によって、薄板Wの搬送面Sに対する非接触箇所や搬送ユニット11の構成物の位置が特定される。そのうち、搬送中の薄板Wよりも手前か奥に配置されている搬送ユニット11の構成物の位置は、マスクデータを用いて検出対象から除外される。したがって、残る、薄板Wの搬送面Sに対する非接触箇所の位置だけが、検出されることになる。そして、搬送面Sの全体における薄板Wの非接触箇所の分布密度が低いところが存在すれば、それが、薄板Wの搬送面Sに対する接触箇所として最終的に検出されることになる。
したがって、第2実施形態の搬送面接触状態検出装置1Aによれば、第1実施形態の搬送面接触状態検出装置1と同様に、搬送面Sのどこかで薄板Wが接触しているか否かや接触している箇所を検出し、その状態をコントローラ5のモニタディスプレイや外部機器に対して出力することができる。
このため、浮上させて搬送されている薄板Wが搬送面Sに接触している場合に、その場所を特定して、搬送面Sへの接触を解消するためのメンテナンス(例えば、各チャンバ21単位での浮上ユニット25からの空気の噴出量調整)に役立てることができる。
なお、上述した各実施形態では、複数のレーザレーダヘッド3からの走査範囲が隣接する複数の走査光Lによって、搬送面Sと薄板Wとの間の空間Aや、浮上搬送装置10によって搬送される薄板Wの所定高さだけ上方が、搬送方向Xにおける全体に亘って走査される構成とした。しかし、レイアウト上の制約等の問題がなければ、搬送面Sと薄板Wとの間の空間Aや、浮上搬送装置10によって搬送される薄板Wの所定高さだけ上方を、単一の走査光Lにより、搬送方向Xにおける全体に亘って走査する構成としてもよい。
また、単一又は複数の走査光Lによって搬送方向Xに走査するのは、搬送面Sと薄板Wとの間の空間Aや、浮上搬送装置10によって搬送される薄板Wの所定高さだけ上方の、搬送方向Xにおける全体に亘ってでなくてもよい。例えば、構造上の理由等によって、薄板Wの搬送面Sに対する接触が搬送方向Xにおける一部の区間でしか発生し得ない場合等には、走査光Lによる走査は搬送方向Xにおける一部の領域のみであってもよい。
また、上述した各実施形態では、薄板Wの上面の全体に亘ってターゲットTの載置位置tを設定した。しかし、浮上搬送装置10による搬送中の薄板Wの姿勢に規則性が認められる、つまり、薄板Wの一部の領域の姿勢がその周辺の領域においても繰り返される場合は、薄板Wの一部の領域のみにターゲットTの載置位置tを設定するようにしてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、浮上搬送装置10が搬送ユニット11により薄板Wを搬送方向Xに搬送する構成である場合について説明したが、浮上搬送装置10における薄板Wを搬送方向Xに搬送するための構成は、本実施形態で説明した構成に限らず、他の構成によるものであってもよい。
本発明の第1実施形態に係る搬送面接触状態検出装置の概略構成を模式的に示す説明図である。 図1のレーザレーダヘッドの概略構成を示す説明図である。 図1のレーザレーダヘッドから出力される走査光の光路を示す説明図である。 図1のレーザレーダヘッドの電気的な概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る搬送面接触状態検出装置の電気的な概略構成を示すブロック図である。 図5のコントローラのCPUがROMに格納された制御プログラムにしたがって実行する処理の概略を示すフローチャートである。 図5のコントローラのCPUがROMに格納された制御プログラムにしたがって実行する処理の概略を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る搬送面接触状態検出装置の概略構成を模式的に示す説明図である。 図8のレーザレーダヘッドから出力される走査光の光路を示す説明図である。 図8の搬送面接触状態検出装置によって搬送面に対する接触状態を検出する際に使用するターゲットの薄板に対する載置位置を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る搬送面接触状態検出装置のコントローラのCPUがROMに格納された制御プログラムにしたがって実行する処理の概略を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る薄板の搬送面接触状態検出装置が使用される浮上搬送装置の概略構成を示す要部平面図である。 本発明の実施形態に係る薄板の搬送面接触状態検出装置が使用される浮上搬送装置の概略構成を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る薄板の搬送面接触状態検出装置が使用される浮上搬送装置の概略構成を示す要部拡大側面図である。
符号の説明
1,1A 搬送面接触状態検出装置
3 レーザレーダヘッド
3a レーザビーム出力部
3b ガルバノミラー
3c 回転軸
3d レーザビーム受光部
3e モータ
3f CPU
5 コントローラ
5a CPU
5b RAM
5c ROM
10 浮上搬送装置
11 搬送ユニット
21 チャンバ
23 ファン・フィルタユニット
25 浮上ユニット
27 スロット
29 ローラ支持部材
31 搬送ローラ
31G 駆動機構
33 搬送モータ
34 ベルトプーリ機構
35 主動プーリ
37 タイミングベルト
39 従動プーリ
41 ローラ支持部材
43 フリーローラ
43G 従動機構
A 空間
B 支持台
L 走査光
R 反射光
S 搬送面
T ターゲット
W 薄板
X 搬送方向
Y 幅方向
Z 高さ方向
t 載置位置

Claims (4)

  1. 搬送面から浮上させて搬送方向に搬送される薄板の前記搬送面に対する接触状態を検出する方法であって、
    前記搬送面から浮上させた搬送中の前記薄板と前記搬送面との間に生じる空間を、走査ヘッドから出力されて前記搬送方向と交わる前記薄板の幅方向において前記搬送面を横切る走査光により、前記搬送方向に走査し、
    前記空間に存在する物体で反射された前記走査光の反射光を前記走査ヘッドが受光したときの前記走査光の光路方向と、前記反射光から求められる前記物体の前記走査ヘッドからの距離とに基づいて、前記物体の位置を検出し、
    検出した前記物体の位置に基づいて、前記搬送中の薄板における前記搬送面との接触箇所の位置を検出し、
    検出した前記接触箇所の位置に基づいて、前記搬送中の薄板の前記搬送面に対する接触状態を検出する、
    ことを特徴とする薄板の搬送面接触状態検出方法。
  2. 前記搬送中の薄板を前記幅方向において挟持し回転する搬送ローラにより該搬送中の薄板を前記搬送方向に繰り出す搬送ユニットが、前記幅方向における前記搬送面の側部に配置されており、前記検出した物体の位置のうち前記搬送ユニットの位置を、前記光路方向及び前記距離に基づいて特定し、特定した前記搬送ユニットの位置を除く前記物体の位置を、前記接触箇所の位置として検出することを特徴とする請求項1記載の薄板の搬送面接触状態検出方法。
  3. 搬送面から浮上させて搬送方向に搬送される薄板の前記搬送面に対する接触状態を検出する方法であって、
    走査ヘッドから出力されて前記搬送方向と交わる前記薄板の幅方向において前記搬送面を横切る走査光により、前記搬送面から浮上させた搬送中の前記薄板の所定高さ上方を、前記搬送方向に走査し、
    前記所定高さのターゲットを載置した前記薄板を、前記ターゲットの載置箇所を順次変えつつ、前記搬送面から浮上させて前記搬送方向に繰り返し搬送させ、
    前記薄板の繰り返し搬送中に前記走査光の光路上に存在する物体で反射された前記走査光の反射光を前記走査ヘッドが受光したときの前記走査光の光路方向と、前記反射光から求められる前記物体の前記走査ヘッドからの距離とに基づいて、前記物体の位置を検出し、
    検出した前記物体の位置に基づいて、前記繰り返し搬送中の薄板における前記搬送面との非接触箇所に載置された前記各ターゲットの位置をそれぞれ検出し、
    検出した前記各ターゲットの位置に基づいて、前記搬送中の薄板における前記搬送面との非接触箇所の位置を検出し、
    検出した前記非接触箇所の位置に基づいて、前記搬送中の薄板の前記搬送面に対する接触状態を検出する、
    ことを特徴とする薄板の搬送面接触状態検出方法。
  4. 前記搬送中の薄板を前記幅方向において挟持し回転する搬送ローラにより該搬送中の薄板を前記搬送方向に繰り出す搬送ユニットが、前記幅方向における前記搬送面の側部に配置されており、前記検出した物体の位置のうち前記搬送ユニットの位置を、前記光路方向及び前記距離に基づいて特定し、特定した前記搬送ユニットの位置を除く前記物体の位置に基づいて、前記搬送面との非接触箇所に載置された各ターゲットの載置箇所をそれぞれ検出することを特徴とする請求項3記載の薄板の搬送面接触状態検出方法。
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