JP5239437B2 - 減衰装置 - Google Patents
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Description
また、この減衰装置によれば、粘弾性ダンパーと摩擦ダンパーとは、第3の板材の異なる面に設けられている。これにより、粘弾性ダンパーと摩擦ダンパーとの間にある接続部分が圧縮されるような負荷が生じにくい。これにより、減衰装置の変形を防止することができる。
さらに、粘弾性ダンパーと摩擦ダンパーとの間の距離(水平方向及び鉛直方向における距離)は、第3の板材の厚み程度であるので、短い。このため、接続部分に生じる曲げモーメントも小さい。その結果、減衰装置の変形を抑制することができる。また、第3の板材が板状であるため、曲げモーメントに対する剛性を高めることができる。
この減衰装置によれば、粘弾性ダンパーと摩擦ダンパーとの間の距離が短くなり、粘弾性ダンパーと摩擦ダンパーとの間の接続部分にかかる曲げモーメントが小さくなる。このため、減衰力を損なうような変形をより確実に抑制することができる。
この場合、上記当接部材は、粘弾性ダンパーや他の粘弾性ダンパーがつぶされるのを防止するためのスペーサーとしても機能することになる。また、このようにして、粘弾性ダンパーの設置面積を広くすることができる。これにより、振動をさらに効率的に減衰させることができる。
これにより、上記リンク材と摩擦ダンパーは連動しやすくなり、リンク材と第1の板材及び第2の板材のうちの他方とは連動しにくくなる。これにより、リンク材が摩擦ダンパーを貫通していても、摩擦ダンパーが有する摩擦面の滑動が許容される。これにより、摩擦ダンパーの減衰力を確実に確保することができる。
これにより、第3の板材がどちらに移動しても、リンク材を介して伝播される振動のエネルギーを確実に減衰させることができる。
これにより、粘弾性体の固定(特には粘弾性体の均一な厚みでの配置)を容易に行うことができる。このため、粘弾性ダンパーを設置する領域が広い場合であっても、粘弾性体が均一の厚みで配置された第3の板材を容易に準備することができる。
この場合、粘弾性ダンパーと摩擦ダンパーとを容易に設置することができる。
このような配置が可能であるので、粘弾性ダンパー及び摩擦ダンパーの配置の自由度を高くすることができる。
これにより、第3の板材を、鉛直方向及び水平方向において第1の板材及び第2の板材に近付けることができる。これにより、減衰装置の水平方向のサイズを小型化させることができる。
図1(a),図1(b)は、本発明の第1の実施の形態に係る減衰装置が設置された建築物の概略的な構成を示す図であり、図1(a)は、建築物の主構造と減衰装置の関係を示す図であり、図1(b)は、図1(a)の線I(b)−I(b)に沿う断面図である。なお、図1(a)には建築物の床部分を示していない。
図5は、図2(a)などに示す1つの減衰機構200が有する粘弾性ダンパーユニット300の構成を示す分解斜視図である。
建築物1に、風や地震などによって外力が作用して、振動が発生すると、上梁12a及び下梁12bは、互いに水平方向に相対移動する。このとき、上方部材連動板310も、梁12aの移動に伴って同じ方向に移動しようとする。しかし、上方部材連動板310の移動は、粘弾性ダンパーユニット300が有する粘弾性体321,331の減衰力によって規制されている。これにより、建築物1に発生した振動を減衰させることができる。具体的には、梁12a,12bの、それらに平行な方向への相対移動を減衰させることができる。
図7(a),図7(b)は、減衰装置100と、上梁12a及び下梁12bとの関係を模式的に示す図(モデル)であり、図7(a)は、上梁12a及び下梁12bが相対移動する前の状態を示しており、図7(b)は、上梁12a及び下梁12bが相対移動したときの状態を示している。
図8は、減衰装置100の設置手順を示すフローチャート(工程図)である。
この取り付けに先立って、図11(a)〜図11(c)に示すような粘弾性ダンパーユニット300aを工場などで製造しておく。この粘弾性ダンパーユニット300aは、粘弾性ダンパーユニット300を構成する上方部材連動板310、第1粘弾性体保持部材320、第2粘弾性体保持部材330、及びスペーサー340を準備し、準備した第1粘弾性体保持部材320と第2粘弾性体保持部材330との間に、上方部材連動板310を配置し、上方部材連動板310、第1粘弾性体保持部材320、及びスペーサー340を仮留め部材で仮留めすることで製造される。
第2,第3の実施の形態に係る減衰装置も、間柱型のものであり、上述した第1の実施の形態と同様に、直列に接続された、粘弾性ダンパーユニットと摩擦ダンパーユニットとを備える。第2,第3の実施の形態では、粘弾性ダンパーユニットの配置や摩擦ダンパーユニットの配置が第1の実施の形態と異なるので、異なる点を中心に説明する。また、同様の構成については、同様の符号を付し、それらの説明を省略する。
図14に示す減衰装置100bは、減衰機構200bを2つ備えているが、図14では、1つの減衰機構200bの図示が省略されている。各減衰機構200bは、第1の実施の形態で示したような第2粘弾性体保持部材330を備えておらず、このため、上方部材連動板310bの一方の面は露出している。しかし、上方部材連動板310bの他方の面は、第1の実施の形態と同様に、粘弾性ダンパーユニット300bの第1の粘弾性体321bに接触している。
11 柱
12,12a,12b 梁
100,100a,100b,100c 減衰装置
101,102 ベースプレート
110,110b,110c 上方固定部材
120,120b,120c 下方固定板(第2の板材)
121,315,325 長孔
130 リンク材
200,200b,200c 減衰機構
300,300a,300b,300c 粘弾性ダンパーユニット
310,310b,310c 上方部材連動板(第1の板材)
320,320b,320c,320d 第1粘弾性体保持部材(第3の板材)
321,321b,321c,331 粘弾性体
320’,320b’,320c’,330’ 板材片
330,330a 第2粘弾性体保持部材(第4の板材)
340 スペーサー(フィラープレート)
400,400b,400c,400c’,400d 摩擦ダンパーユニット
410,410b,410c’ 摩擦板
420,420b,420c’ 押し当て板
Claims (9)
- 外力が作用した際に互いに水平方向に相対移動する上方部材と下方部材との間に設けられ、前記相対移動を減衰させるための減衰装置であって、
前記上方部材に取り付けられた第1の板材と、
前記下方部材に取り付けられた第2の板材と、
前記第1の板材と前記第2の板材との間に設けられた第3の板材とを備え、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの一方と、前記第3の板材の一方の面との間に、粘弾性ダンパーが設けられており、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの他方と、前記第3の板材の他方の面との間に、摩擦ダンパーが設けられており、
外力が作用した際に水平方向に移動した前記第3の板材が当接する当接部材を備え、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの前記他方と、前記第3の板材とをつなげるリンク材であって、前記摩擦ダンパーを貫通するように配置されたリンク材を備え、
前記当接部材は、前記第3の板材が当接したときに前記リンク材を移動させることを特徴とする減衰装置。 - 前記粘弾性ダンパーが前記相対移動を減衰させる際の減衰力の作用線と、前記摩擦ダンパーが前記相対移動を減衰させる際の減衰力の作用線とが、鉛直方向において互いに同じ高さとなるように設計されていることを特徴とする請求項1に記載の減衰装置。
- 前記当接部材を前記第3の板材とともに挟む第4の板材を備え、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの前記一方と、前記第4の板材との間に、他の粘弾性ダンパーが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の減衰装置。 - 外力が作用した際に互いに水平方向に相対移動する上方部材と下方部材との間に設けられ、前記相対移動を減衰させるための減衰装置であって、
前記上方部材に取り付けられた第1の板材と、
前記下方部材に取り付けられた第2の板材と、
前記第1の板材と前記第2の板材との間に設けられた第3の板材とを備え、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの一方と、前記第3の板材の一方の面との間に、粘弾性ダンパーが設けられており、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの他方と、前記第3の板材の他方の面との間に、摩擦ダンパーが設けられており、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの前記他方と、前記第3の板材とをつなげるリンク材であって、前記摩擦ダンパーを貫通するように配置されたリンク材を備え、
前記リンク材は、外力が作用した際に水平方向に移動した前記第3の板材が当接することで移動し、
前記リンク材は、前記摩擦ダンパーに設けられた或る貫通孔を通るとともに、前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの前記他方に設けられた、前記或る貫通孔よりも広い他の貫通孔を通るように、配置されていることを特徴とする減衰装置。 - 外力が作用した際に互いに水平方向に相対移動する上方部材と下方部材との間に設けられ、前記相対移動を減衰させるための減衰装置であって、
前記上方部材に取り付けられた第1の板材と、
前記下方部材に取り付けられた第2の板材と、
前記第1の板材と前記第2の板材との間に設けられた第3の板材とを備え、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの一方と、前記第3の板材の一方の面との間に、粘弾性ダンパーが設けられており、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの他方と、前記第3の板材の他方の面との間に、摩擦ダンパーが設けられており、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの前記他方と、前記第3の板材とをつなげるリンク材であって、前記摩擦ダンパーを貫通するように配置されたリンク材を備え、
前記リンク材は、外力が作用した際に水平方向に移動した前記第3の板材が当接することで移動し、
前記リンク材は、前記第1の板材が移動する方向において、前記粘弾性ダンパーの両側に配置されていることを特徴とする減衰装置。 - 外力が作用した際に互いに水平方向に相対移動する上方部材と下方部材との間に設けられ、前記相対移動を減衰させるための減衰装置であって、
前記上方部材に取り付けられた第1の板材と、
前記下方部材に取り付けられた第2の板材と、
前記第1の板材と前記第2の板材との間に設けられた第3の板材とを備え、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの一方と、前記第3の板材の一方の面との間に、粘弾性ダンパーが設けられており、
前記第1の板材及び前記第2の板材のうちの他方と、前記第3の板材の他方の面との間に、摩擦ダンパーが設けられており、
前記第3の板材は、当該第3の板材を短冊状に分割した複数の板材片で構成されており、前記板材片の各々には、前記粘弾性ダンパーを構成する粘弾性体が前記第3の板材の前記他方の面に固定されていることを特徴とする減衰装置。 - 前記粘弾性ダンパーは、前記相対移動を減衰させる際の減衰力の作用線を含む水平面を中心にして鉛直方向上下対称となるように配置されており、且つ、前記摩擦ダンパーは、前記水平面を中心にして鉛直方向上下対称となるように配置されていることを特徴とする請求項6に記載の減衰装置。
- 前記摩擦ダンパーを前記板材片の数と同じ数有し、
1つの前記板材片と1つの前記摩擦ダンパーとの組であって、互いに隣接する2組は、前記摩擦ダンパーの位置が隣接しないように配置されていることを特徴とする請求項6に記載の減衰装置。 - 前記第1の板材と前記第2の板材は、鉛直方向に並ぶように配置されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の減衰装置。
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