以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
[1]機械的構成および電気的構成の説明
パチンコホールの台島には、図1に示すように、外枠1が設置されている。この外枠1は前後面が開口する四角筒状をなすものであり、外枠1の前端面には前枠2が左側部の垂直な軸を中心に回動可能に装着されている。この前枠2の前面には横長な長方形状の上皿板3および横長な長方形状の下皿板4が上下2段に固定されており、上皿板3の前面には上面が開口する上皿5が固定され、下皿板4の前面には上面が開口する下皿6が固定されている。
下皿板4の前面には右端部に位置してハンドル台7が固定されており、ハンドル台7には発射ハンドル8が前後方向へ延びる軸を中心に回動可能に装着されている。このハンドル台7の後方には発射ソレノイド9が固定されており、発射ソレノイド9には打球槌10が連結されている。この発射ソレノイド9は打球槌10の駆動源に相当するものであり、発射ハンドル8が回動操作されたときには発射ソレノイド9に駆動電源が印加され、打球槌10が駆動することに基づいて上皿5内の遊技球を上皿5内から弾き出す。
前枠2の前面には窓枠11が装着されている。この窓枠11は円形孔状の窓部12を有するものであり、窓部12の内周面には透明なガラス窓13が固定されている。この窓枠11の後面には左上隅部および右上隅部のそれぞれに位置してスピーカ14が固定されており、各スピーカ14の前方には網状のスピーカカバー15が配置されている。これら各スピーカカバー15は窓枠11に固定されたものであり、各スピーカ14が再生する効果音は前方のスピーカカバー15を通して放出される。窓枠11には各スピーカカバー15の下方に位置して2個のランプカバー16が固定されており、各ランプカバー16の後方には複数の電飾LED17(図3参照)が配置されている。これら各電飾LED17は窓枠11に固定されたものであり、各ランプカバー16は後方の電飾LED17が発光することに基づいて照明される。
前枠2には、図2に示すように、遊技盤18が装着されており、遊技盤18は窓枠11のガラス窓13により前方から覆われている。この遊技盤18の前面には外レール19および内レール20が固定されている。これら外レール19および内レール20相互間には円弧状の発射通路21が形成されており、打球槌10が弾いた遊技球は発射通路21を通して遊技領域22内に放出される。この遊技領域22内には複数の障害釘23が固定されており、遊技領域22内に放出された遊技球は障害釘23に当りながら遊技領域22内を落下する。この遊技領域22は外レール19および内レール20によって囲まれた領域のうち発射通路21を除く円形状の領域を称するものであり、遊技球が転動可能な最大範囲である転動領域に相当する。
遊技領域22内には特別図柄始動口24が固定されている。この特別図柄始動口24は上面が開口するポケット状をなすものであり、遊技領域22内を転動する遊技球は特別図柄始動口24内に上面から入賞可能にされている。この特別図柄始動口24内には始動口センサ25(図3参照)が固定されており、始動口センサ25は特別図柄始動口24内に遊技球が入賞したことを検出して始動信号を出力する。
特別図柄始動口24には、2枚の羽根板が回動可能に装着されており、両羽根板が垂直状態に回動しているときには両羽根板間の離間寸法が遊技球の直径寸法程度になり、特別図柄始動口24に向って真上から落下する遊技球だけが両羽根板間の隙間を通って特別図柄始動口24内に入賞する。また、両羽根板が傾斜状態に回動しているときには特別図柄始動口24の左右両側部を落下する遊技球が羽根板によって捕捉されることに基いて特別図柄始動口24内に入賞する。即ち、両羽根板は特別図柄始動口24の開口部を実質的に拡縮するものである。
両羽根板は羽根板ソレノイドのプランジャに機械的に連結されたものであり、羽根板ソレノイドは両羽根板を傾斜状態および垂直状態に回動操作することに基いて特別図柄始動口24を拡縮する。また、遊技盤18の前面には、特別図柄始動口24の左側部に位置して普通図柄始動ゲート33が固定されている。この普通図柄始動ゲート33は上下面が開口するコ字枠状をなすものであり、普通図柄始動ゲート33内には普通図柄始動センサ34(図3参照)が固定されている。この普通図柄始動センサ34は近接スイッチからなるものであり、普通図柄始動ゲート33内を通過する遊技球を検出して普通図柄始動信号を出力する。
遊技領域22内には、図2に示すように、入賞口台板26が固定されており、入賞口台板26には前面が開口する四角筒状の特別入賞口が固定されている。この特別入賞口内にはカウントセンサ27(図3参照)が固定されており、カウントセンサ27は遊技球が特別入賞口内に入賞したことを検出してカウント信号を出力する。
入賞口台板26には、図2に示すように、扉28が下端部の水平な軸を中心に回動可能に装着されている。この扉28は特別入賞口ソレノイド29(図3参照)に連結されており、特別入賞口ソレノイド29は扉28を垂直状態に回動操作することに基づいて特別入賞口の前面を遊技球が入賞不能に閉鎖し、扉28を前方へ倒れた水平状態に回動操作することに基づいて特別入賞口の前面を遊技球が入賞可能に開放する。即ち、特別入賞口は遊技球が入賞不能な閉鎖状態および遊技球が入賞可能な開放状態に切り換わるものであり、大入賞口に相当する。
入賞口台板26には、図2に示すように、特別図柄表示器30が固定されている。この特別図柄表示器30はLED表示器から構成されたものであり、特別図柄表示器30には特別図柄が表示される。遊技領域22内には表示台枠31が固定されており、表示台枠31には図柄表示器に相当する装飾図柄表示器32が固定されている。この装飾図柄表示器32は特別図柄表示器30に比べて大きな表示領域を有するカラー液晶表示器から構成されたものであり、装飾図柄表示器32には装飾図柄が表示される。この装飾図柄は左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素の3列の組合せ図柄から構成されたものであり、大当りおよび外れを識別する識別図柄に相当する。
また、図柄表示器には普通図柄変動領域が設けられている。この普通図柄変動領域内には普通図柄が横2列に表示される。これら各列の普通図柄は当りおよび外れを識別する識別図柄に相当するものであり、数字図柄から構成されている。
また、上皿5には、図1に示すように、入力スイッチ35が設けられている。入力スイッチ35は、特別入賞口が大当り遊技における最終の開放状態(最終ラウンド)から閉鎖状態に切り換えられたときから大当り遊技の期間の末までの期間である最終インターバル期間の延長を遊技者が所望する場合に遊技者によって押下される押しボタンスイッチである。入力スイッチ35は、遊技者によって押下されたことを検出して入力信号を出力する。なお、ここでは入力スイッチ35を上皿5に設けることとしているが、遊技者が操作可能な他の場所(例えば、下皿6、上皿板3、下皿板4等)に設けることとしても良い。この入力スイッチ35は入力手段に相当するものである。
図3のメイン制御回路50は遊技内容を制御する最上位の制御手段であり、CPU51とROM52とRAM53を有している。このメイン制御回路50のROM52には制御プログラムおよび制御データが記録されており、CPU51はRAM53をワークエリアとしてROM52に制御プログラムおよび制御データに基づいて制御動作を実行する。出力回路54は始動口センサ25からの始動信号、カウントセンサ27からのカウント信号、普通図柄始動センサ34からの始動信号および入力スイッチ35からの入力信号のそれぞれを波形成形してメイン制御回路50に出力するものであり、メイン制御回路50は出力回路54からの始動信号およびカウント信号のいずれかを検出することに基づいて賞球コマンドを設定する。タイマ回路55はメイン制御回路50に一定の時間間隔(4msec)でパルス信号を出力するものであり、メイン制御回路50はタイマ回路55からのパルス信号を検出する毎に処理動作を実行する。
ソレノイド回路56は特別入賞口ソレノイド29を通断電するものであり、メイン制御回路50はソレノイド回路56を駆動制御することに基づいて特別入賞口の扉28を開閉操作する。LED回路57は特別図柄表示器30に特別図柄を表示するものであり、メイン制御回路50はLED回路57を駆動制御することに基づいて特別図柄表示器30の表示内容を制御する。このメイン制御回路50は当落判定手段及び最終インターバル期間設定手段に相当するものである。
払出制御回路60は賞品球の払出動作を制御するものであり、CPU61とROM62とRAM63を有している。この払出制御回路60のROM62には制御プログラムおよび制御データが記録されており、CPU61はRAM63をワークエリアとしてROM62の制御プログラムおよび制御データに基づいて賞品球の払出動作を実行する。この払出制御回路60はメイン制御回路50から賞球コマンドが送信されるものであり、賞球コマンドを検出することに基づいて駆動信号を設定する。モータ回路64は払出制御回路60から駆動信号の設定結果が与えられるものであり、払出制御回路60からの駆動信号に基づいて払出モータ65を駆動する。この払出モータ65は遊技球を上皿5内に賞品球として払出す賞球払出装置の駆動源に相当するものであり、上皿5内には払出モータ65が駆動することに基づいて賞球コマンドに応じた個数の賞品球が払出される。
演出制御回路70は装飾図柄遊技の演出内容を総括的に制御するものであり、CPU71とROM72とRAM73を有している。この演出制御回路70のROM72には制御プログラムおよび制御データが記録されており、CPU71はRAM73をワークエリアとしてROM72の制御プログラムおよび制御データに基づいて処理動作を実行する。この演出制御回路70はメイン制御回路50からコマンドが送信されるものであり、メイン制御回路50からコマンドを検出することに基づいてコマンドを設定する。タイマ回路74は演出制御回路70に一定の時間間隔(4msec)でパルス信号を出力するものであり、演出制御回路70はタイマ回路74からのパルス信号を検出する毎に処理動作を実行するものであり、演出制御回路70はタイマ回路74からのパルス信号を検出する毎に処理動作を実行する。この演出制御回路70は図柄設定手段に相当するものである。
図柄制御回路80はCPU81とROM82とRAM83とVDP84とVROM85とVRAM86を有している。この図柄制御回路80のCPU81は演出制御回路70からのコマンドに基づいて制御データを設定し、制御データの設定結果に応じたビデオデータの再生をVDP84に指令するものであり、VDP84は指令内容に応じたビデオデータをVROM85から検出し、ビデオデータの検出結果に基づいて表示信号を生成する。このVDP84は表示信号の設定結果をLCD回路87に出力するものであり、LCD回路87はVDP84からの表示信号に応じた映像を装飾図柄表示器32に表示する。これら一連の動作はCPU81がROM82に記録された制御プログラムおよび制御データに基づいて実行するものであり、ROM83はCPU81のワークメモリとして機能する。
音制御回路90はCPU91とROM92とRAM93を有している。この音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からのコマンドに応じた音データをROM92から検出し、音データの検出結果に基づいて音信号を生成してスピーカ回路94に出力するものであり、スピーカ回路94は音信号に応じた音を両スピーカ14から出力する。このCPU91の一連の動作はROM92に記録された制御プログラムおよび制御データに基づいて行われるものであり、RAM93はCPU91のワークメモリとして機能する。
電飾制御回路100はCPU101とROM102とRAM103を有している。この電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からのコマンドに応じた電飾データをROM102から検出し、電飾データの検出結果に基づいて電飾信号を生成してLED回路104に出力するものであり、LED回路104は複数の電飾LED17を電飾信号に応じた内容で発光させる。このCPU101の一連の動作はROM102に記録された制御プログラムおよび制御データに基づいて行われるものであり、RAM103はCPU101のワークメモリとして機能する。
[2]遊技機能の説明
[2−1]普通図柄遊技機能
遊技者が上皿5内に遊技球を投入して発射ハンドル8を時計回り方向へ回動操作すると、遊技盤18の遊技領域22内に遊技球が発射され、障害釘23に当りながら落下する。この遊技球が普通図柄始動ゲート33内を有効に通過すると、普通図柄遊技が行われる。この普通図柄遊技は普通図柄変動領域内に普通図柄を表示することに基づいて行われるものであり、普通図柄遊技の概略は次の通りである。
普通図柄変動領域内には左列および右列の普通図柄として「3,7」のいずれかの数字図柄が静止状態で表示されており、遊技球が普通図柄始動ゲート33内を有効に通過すると、各列の普通図柄が同時に変動開始する。この変動は各列の普通図柄が静止状態で変化することを称するものであり、各列の普通図柄の変化順序は「3」→「7」→「3」→の交互である。
普通図柄の変動開始から所定時間が経過すると、左普通図柄および右普通図柄が同時に停止し、左普通図柄および右普通図柄の停止状態での組合せに応じて当りおよび外れの判定結果が報知される。当り図柄は当りの発生を報知するものであり、当り図柄には「3 3」,「7 7」の2種類が設定されている。外れ図柄は外れの発生を報知するものであり、外れ図柄には「3 7」,「7 3」の2種類が設定されている。
[2−2]当り遊技機能
普通図柄変動領域内に当り図柄が停止表示されたときには当り遊技が開始される。この当り遊技は特別図柄始動口24の両羽根板を傾斜状態に回動操作することに基いて特別図柄始動口24を拡大し、遊技球が特別図柄始動口24内に入賞する確率を高める遊技者に有利な状態を発生させるものであり、両羽根板は拡大時間が上限値に達する時間条件が満足されるまで傾斜状態に保持される。
[2−3]特別図柄遊技機能
遊技者が上皿5内に遊技球を投入して発射ハンドル8を回動操作すると、遊技盤18の遊技領域22内に遊技球が発射され、障害釘23に当りながら落下する。この遊技球が特別図柄始動口24内に入賞したときには賞球払出装置から設定個数の遊技球が上皿5内に賞品球として払出され、特別図柄遊技が開始される。この特別図柄遊技は特別図柄表示器30に特別図柄を変動状態および変動停止状態で順に表示するものであり、特別図柄の変動停止時の態様には、図16に示すように、通常大当りの態様と確変大当りの態様と時短大当りの態様と外れの態様の4種類が設定されている。
[2−4]大当り遊技機能
特別図柄表示器30に特別図柄が通常大当りの態様、確変大当りの態様および時短大当りの態様のいずれかで停止表示されたときには大当り遊技が開始される。この大当り遊技は特別入賞口を開放し、特別入賞口内に遊技球が入賞することを許容する遊技者有利の状態を発生させるものであり、特別入賞口は上限値(例えば10個)の遊技球が入賞する個数条件または開放時間が上限値(例えば30sec)に達する時間条件が満足されるまで開放状態に保持される。この特別入賞口の個数条件および時間条件を基準とする開閉動作は大当りラウンドと称されるものであり、大当りラウンドは所与の設定回数(例えば15回等)だけ繰返される。この大当りラウンドの繰返しは大当り遊技に相当するものであり、各回の大当りラウンド中には装飾図柄表示器32に大当り遊技を映像的に演出する大当りラウンド表示が行われ、両スピーカ14から大当り遊技を音的に演出する効果音が出力され、複数の電飾LED17が大当りラウンド表示の表示内容に応じて発光する。
[2−5]特別図柄遊技保留機能
特別図柄遊技を即座に開始できない特別図柄遊技中および大当り遊技中に遊技球が特別図柄始動口24内に入賞したときには特別図柄遊技が保留される。この特別図柄遊技の保留回数には上限値(例えば4回)が設定されており、保留回数が上限値に到達した状態で遊技球が特別図柄始動口24内に入賞したときには特別図柄遊技が保留されない。この特別図柄遊技が保留されない遊技球の入賞を無効な入賞と称し、特別図柄遊技が保留される入賞を有効な入賞と称する。
[2−6]装飾図柄遊技機能(図柄遊技機能)
遊技球が特別図柄始動口24内に入賞したときには特別図柄遊技に連動して装飾図柄遊技が開始される。この装飾図柄遊技は装飾図柄表示器32に映像を表示し、両スピーカ14から装飾図柄表示器32の映像に応じた効果音を出力し、複数の電飾LED17を装飾図柄表示器32の映像に応じて発光させることで組成されるものである。この装飾図柄遊技の映像は装飾図柄を変動状態および変動停止状態で順に表示し、装飾図柄の変動停止時の態様に基づいて外れおよび大当りの判定結果を遊技者に報知するものである。この装飾図柄の変動開始は特別図柄の変動開始に時間的に同期して行われ、装飾図柄の変動停止は特別図柄の変動停止に時間的に同期して行われるものであり、特別図柄が外れの態様で変動停止するときには装飾図柄が完全外れの組合せおよび外れリーチの組合せのいずれかで変動停止し、特別図柄が通常大当りの態様で変動停止するときには装飾図柄が通常大当りの組合せで変動停止し、特別図柄が確変大当りの態様で変動停止するときには装飾図柄が確変大当りの組合せで変動停止し、特別図柄が時短大当りの態様で変動停止するときには装飾図柄が時短大当りの組合せで変動停止する。
[2−7]確率変動機能
確率変動モードは大当りを確率変動モードの無効状態に比べて高い一定確率で判定する高確率モードである。この確率変動モードは装飾図柄が確変大当りの組合せ「111」・「333」のいずれかで停止表示されることに基づいて有効化されるものであり、装飾図柄が時短大当りの組合せ「555」・「777」、通常大当りの組合せ「222」・「444」・「666」・「888」のいずれかで変動停止することに基づいて無効化される。
[2−8]変動時間短縮機能
変動時間短縮モードは、普通図柄の変動表示時間を時間短縮モードの無効状態に比べて短く設定し、特別図柄始動口24の拡大時間を長く設定するモードである。この変動時間短縮モードは、特定状態に相当するものであり、特定の大当りが発生することに基づいて有効化され、所定回数遊技者に有利な状態を与えるものである。詳細には、装飾図柄が時短大当りの組合せ「555」・「777」のいずれかで停止表示されることに基づいて有効化され、大当り遊技終了直後の1回目の特別図柄遊技から適用され、変動回数(即ち時短回数)が所与の回数(例えば100回)に到達するまで続けられる。
「3」メイン制御回路50の内部処理
[3−1]メイン処理
メイン制御回路50のCPU51は電源が入れられると、図4のステップS1の電源投入処理でRAM53の全データを初期設定し、ステップS2でタイマ割込フラグの設定状態を判断する。このタイマ割込フラグはCPU51がタイマ回路55からパルス信号を受信することに基づいてタイマ割込処理でオンするものであり、CPU51はステップS2でタイマ割込フラグのオンを検出したときにはステップS3へ移行し、タイマ割込フラグをオフする。
次いで、CPU51はステップS3でタイマ割込フラグをオフすると、ステップS4の入力処理からステップS6のデータ取得処理を順に実行する。このステップS6のデータ取得処理を終えたときにはステップS7の大当り判定処理からステップS12の大当り遊技処理をメイン制御フラグの設定状態に基づいて択一的に実行し、その後、普通図柄遊戯処理ステップS13を実行した後にステップS2に復帰する。このメイン制御フラグはステップS1の電源投入処理で大当り判定処理に初期設定されるものであり、CPU51はステップS2に復帰したときにはタイマ割込フラグのオンを新たに検出することに基づいてステップS3へ移行する。
[3−2−1]入力処理(普通図柄)
図5はステップS4の入力処理の詳細を示すものであり、CPU51は図5のステップS21で出力回路54からの普通図柄始動信号の出力状態を判断する。ここで、普通図柄始動信号がないことを判断したときにはステップS22で普通図柄始動信号フラグをオフし、普通図柄始動信号があることを判断したときにはステップS23で普通図柄始動信号フラグをオンする。即ち、遊技球が普通図柄始動ゲート33内を通過したときには出力回路54から普通図柄始動信号が出力され、普通図柄始動信号フラグがオンされる。
[3−2−2]入力処理(特別図柄)
図6はステップS4の入力処理の詳細を示すものであり、CPU51は図6のステップS24で出力回路54からの特別図柄始動信号の出力状態を判断する。ここで、特別図柄始動信号がないことを判断したときにはステップS25で特別図柄始動信号フラグをオフし、特別図柄始動信号があることを判断したときにはステップS26で特別図柄始動信号フラグをオンする。即ち、遊技球が特別図柄始動口24内に入賞したときには出力回路54から特別図柄始動信号が出力され、特別図柄始動信号フラグがオンされる。
[3−2−3]入力処理(入力スイッチ)
図7はステップS4の入力処理の詳細を示すものであり、CPU51は図7のステップS331でメイン制御フラグが大当り遊技処理にセットされているか否かを判断する。ここで、CPU51はメイン制御フラグが大当り遊技処理にセットされていないことを判断したときには処理を終了する。そして、CPU51はメイン制御フラグが大当り遊技処理にセットされていることを判断したときには、ステップS332で出力回路54からの入力信号の出力状態を更に判断する。ここで、CPU51は入力信号がないことを判断したときには処理を終了する。そして、CPU51は入力信号があることを判断したときには、ステップS333で入力信号フラグがオフであるか否かを更に判断する。CPU51は入力信号フラグがオフである場合にはステップS334で入力信号フラグをオンする。一方、CPU51は入力信号フラグがオンである場合にはステップS335で入力信号フラグをオフする。即ち、大当り遊技中に遊技者が入力スイッチ35を押下したときに入力信号フラグがトグルされる。図7の入力処理においてオンまたはオフされた入力信号フラグは、図4のステップS12の大当り遊技処理において参照される。
[3−3]カウンタ更新処理
CPU51は図4のステップS5のカウンタ更新処理へ移行すると、ランダムカウンタR1〜R4、R6、R7の計測値のそれぞれに「1」を加算する。これらランダムカウンタR1〜R4、R6、R7の加算内容は次の通りである。
(1)ランダムカウンタR1は変動パターンを選択する乱数値に相当するものであり、図8に示すように、初期値「0」から上限値「100」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(2)ランダムカウンタR2は外れの判定時に判定結果を完全外れおよび外れリーチに振分ける乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「49」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(3)ランダムカウンタR3は大当りの発生の有無を抽選する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「328」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(4)ランダムカウンタR4は大当りの判定時に特別図柄の種類を抽選する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「19」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(5)ランダムカウンタR6は普通図柄の当りの発生の有無を抽選する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「32」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(6)ランダムカウンタR7は、図9に示すように、当り用普通図柄および外れ用普通図柄を選択するものである。このランダムカウンタR7は普通図柄の当りおよび外れのカウンタであって1桁のカウンタからなるものであり、「0」から「1」に加算された後に「0」に戻ってリング状に加算される。
[3−4−1]データ取得処理(普通図柄)
図10は図4のステップS6のデータ取得処理(普通図柄)の詳細を示すものであり、CPU51は図10のステップS31で普通図柄始動信号フラグの設定状態を判断する。例えば遊技球が普通図柄始動ゲート33内を通過したときには図5の入力処理で普通図柄始動信号フラグがオンされている。この場合にはCPU51は図10のステップS31で普通図柄始動信号フラグのオンを判断し、ステップS32でランダムカウンタR6,R7の計測値を取得する。
メイン制御回路50のRAM53には、図11に示すように、保留データ記録部E11から保留データ記録部E14が設定されている。これら保留データ記録部E11から保留データ記録部E14はいずれもランダムカウンタR6の取得結果を記録しておくものであり、CPU51は図10のステップS33へ移行したときには保留データ記録部E11にランダムカウンタR6が記録されているか否かを判断する。ここで保留データ記録部E11にランダムカウンタR6の取得結果が記録されていないことを判断したときにはステップS34へ移行し、ランダムカウンタR6の取得結果を保留データ記録部E11に記録する。次いで、ステップS42で保留数1の普通図柄保留数コマンドをサブ制御回路(演出制御回路)側へ送信する。
また、CPU51は図10のステップS33で保留データ記録部E11にランダムカウンタR6が記録されていることを判断すると、ステップS35で保留データ記録部E12にランダムカウンタR6が記録されているか否かを判断する。ここで保留データ記録部E12にランダムカウンタR6が記録されていないことを判断したときにはステップS36へ移行し、ランダムカウンタR6の取得結果を保留データ記録部E12に記録する。次いで、ステップS43で保留数2の普通図柄保留数コマンドをサブ制御回路(演出制御回路)側へ送信する。
また、CPU51は図10のステップS35で保留データ記録部E12にランダムカウンタR6が記録されていることを判断すると、ステップS37で保留データ記録部E13にランダムカウンタR6が記録されているか否かを判断する。ここで保留データ記録部E13にランダムカウンタR6が記録されていないことを判断したときにはステップS38へ移行し、ランダムカウンタR6の取得結果を保留データ記録部E13に記録する。次いで、ステップS44で保留数3の普通図柄保留数コマンドをサブ制御回路(演出制御回路)側へ送信する。
また、CPU51は図10のステップS37で保留データ記録部E13にランダムカウンタR6が記録されていることを判断すると、ステップS39で保留データ記録部E14にランダムカウンタR6が記録されているか否かを判断する。ここで保留データ記録部E14にランダムカウンタR6が記録されていないことを判断したときにはステップS40へ移行し、ランダムカウンタR6の取得結果を保留データ記録部E14に記録する。次いで、ステップS45で保留数4の普通図柄保留数コマンドをサブ制御回路(演出制御回路)側へ送信する。
また、CPU51は図10のステップS39で保留データ記録部E14にランダムカウンタR6が記録されていることを判断すると、ステップS41でランダムカウンタR6の取得結果がクリアされる。即ち、ランダムカウンタR6の記録数には上限値「4組」が設定されており、上限組のランダムカウンタR6がRAM53に記録されている状態で遊技球が普通図柄始動ゲート33内を通過したときにはステップS41でランダムカウンタR6の取得結果がクリアされ、遊技球が普通図柄始動ゲート33内を通過したことが無効化される。
[3−4−2]データ取得処理(特別図柄)
図12は図4のステップS6のデータ取得処理の詳細を示すものであり、CPU51は図12のステップS151で始動信号フラグの設定状態を判断する。例えば遊技球が特別図柄始動口24内に入賞したときには図6の入力処理で特別図柄始動信号フラグがオンされている。この場合にはCPU51は図12のステップS151で特別図柄始動信号フラグのオンを判断し、ステップS152でランダムカウンタR1〜R4のそれぞれの計測値を取得する。
メイン制御回路50のRAM53には、図13に示すように、保留データエリア1から保留データエリア4が設定されている。これら保留データエリア1から保留データエリア4はいずれもランダムカウンタR1〜R4の取得結果を記録しておくものであり、CPU51は図12のステップS153へ移行したときには保留データエリア1にランダムカウンタR1〜R4が記録されているか否かを判断する。ここで保留データエリア1にランダムカウンタR1〜R4が記録されていないことを判断したときにはステップS154へ移行し、ランダムカウンタR1〜R4の取得結果を保留データエリア1に記録する。次いで、ステップS162で保留数1の保留数コマンドをサブ制御回路(演出制御回路)側へ送信する。
また、CPU51は図12のステップS153で保留データエリア1にランダムカウンタR1〜R4が記録されていることを判断すると、ステップS155で保留データエリア2にランダムカウンタR1〜R4が記録されているか否かを判断する。ここで保留データエリア2にランダムカウンタR1〜R4が記録されていないことを判断したときにはステップS156へ移行し、ランダムカウンタR1〜R4の取得結果を保留データエリア2に記録する。次いで、ステップS163で保留数2の保留数コマンドをサブ制御回路(演出制御回路)側へ送信する。
また、CPU51は図12のステップS155で保留データエリア2にランダムカウンタR1〜R4が記録されていることを判断すると、ステップS157で保留データエリア3にランダムカウンタR1〜R4が記録されているか否かを判断する。ここで保留データエリア3にランダムカウンタR1〜R4が記録されていないことを判断したときにはステップS158へ移行し、ランダムカウンタR1〜R4の取得結果を保留データエリア3に記録する。次いで、ステップS164で保留数3の保留数コマンドをサブ制御回路(演出制御回路)側へ送信する。
また、CPU51は図12のステップS157で保留データエリア3にランダムカウンタR1〜R4が記録されていることを判断すると、ステップS159で保留データエリア4にランダムカウンタR1〜R4が記録されているか否かを判断する。ここで保留データエリア4にランダムカウンタR1〜R4が記録されていないことを判断したときにはステップS160へ移行し、ランダムカウンタR1〜R4の取得結果を保留データエリア4に記録する。次いで、ステップS165で保留数4の保留数コマンドをサブ制御回路(演出制御回路)側へ送信する。
また、CPU51は図12のステップS159で保留データエリア4にランダムカウンタR1〜R4が記録されていることを判断すると、ステップS161でランダムカウンタR1〜R4の取得結果がクリアされる。即ち、ランダムカウンタR1〜R4の記録数には上限値「4組」が設定されており、上限組のランダムカウンタR1〜R4がRAM53に記録されている状態で遊技球が特別図柄始動口24内に入賞したときにはステップS161でランダムカウンタR1〜R4の取得結果がクリアされ、遊技球が特別図柄始動口24内に入賞したことが無効化される。
[3−5]普通図柄遊技処理
遊技球が普通図柄始動ゲート33内を有効に通過すると、図4のステップS13の普通図柄遊技処理が行われる。図14は図4のステップS13の普通図柄遊技処理の詳細を示すものである。普通図柄遊技処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御回路50のCPU51は普通図柄遊技処理で当りおよび外れを振分け、当り図柄および外れ図柄を設定する。そして、当りの判定時には特別図柄始動口24を拡大し、遊技球の特別図柄始動口24に対する入賞確率を高める。
CPU51は図14のステップS801で始動口フラグの設定状態を判断する。この始動口フラグは特別図柄始動口24の拡縮状態を示すものであり、CPU51は始動口フラグが縮小中にセットされていることを検出したときには特別図柄始動口24が縮小状態にあると判断し、ステップS802へ移行する。
CPU51はステップS802へ移行すると、普通図柄変動フラグの設定状態を判断する。この普通図柄変動フラグは普通図柄の変動状態を示すものであり、CPU51は普通図柄変動フラグが停止中にセットされていることを検出したときには普通図柄が変動停止していると判断し、ステップS803へ移行する。
CPU51はステップS803へ移行すると、普通図柄用のランダムカウンタR6の取得結果がRAM53に格納されているか否かを判断し、ランダムカウンタR6の取得結果がRAM53に格納されている、即ち、図11に示す普通図柄用の保留データ記録部E11〜E14に保留データが記録されていると判断したときには、ステップS804へ移行する。
CPU51はステップS804へ移行すると、RAM53の普通図柄用の保留データ記録部E11(図11参照)からランダムカウンタR6の取得結果を検出し、30個の当り値「3〜32」と比較する。ここでランダムカウンタR6が30個の当り値のいずれかと同一であることを検出したときには当りと判定し、判定結果をRAM53の当りエリアに格納する。また、ランダムカウンタR6が30個の当り値のいずれとも同一でないことを検出したときには外れと判定し、判定結果を当りエリアに格納する。即ち、当りは固定的な一定確率「30/33」で判定される。
CPU51は当りおよび外れの判定結果を当りエリアに格納すると、図14のステップS805で当りエリアから判定結果を検出する。ここで判定結果として当りを検出したときにはRAM53の普通図柄用の当り図柄エリアからランダムカウンタR7の格納結果を検出する。そして、ROM52の普通図柄テーブル(図9参照)からランダムカウンタR7に対応する当り用普通図柄を検出し、左普通図柄および右普通図柄に設定する。
CPU51は図14のステップS805で当りエリアに判定結果として外れが格納されていることを検出すると、RAM53の普通図柄用の外れ図柄エリアからランダムカウンタR7の格納結果を検出する。そして、ROM52の普通図柄テーブルからランダムカウンタR7に対応する外れ用普通図柄を検出し、左普通図柄および右普通図柄に設定する。
CPU51は普通図柄を設定すると、図14のステップS806でRAM53の時間短縮エリアを参照する。この時間短縮エリアには時間短縮モードの設定状態が格納されており、CPU51は時間短縮エリアに時間短縮フラグが格納されていることを検出したときには時間短縮モード中であると判断し、変動表示時間を短値「T101(例えば5sec)」に設定する。この変動表示時間は普通図柄の変動開始から確定停止に至る所要時間を称するものであり、CPU51は時間短縮エリアに時間短縮フラグが無効状態で格納されていることを検出したときには時間短縮モード中でないと判断し、変動表示時間を長値「T102(例えば58sec)」に設定する。
CPU51は変動表示時間を設定すると、ステップS807でタイマT3を「0」にリセットする。このタイマT3は普通図柄の変動開始時を基準とする経過時間(普通図柄の変動表示時間)を計測するものであり、CPU51はタイマT3をリセットすると、ステップS808でサブ制御回路70にINT信号を出力し、ステップS809で普通図柄変動開始コマンドおよび普通図柄変動開始データを出力する。
普通図柄変動開始データは普通図柄の設定結果を有するものであり、サブ制御回路のCPU71はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、普通図柄変動開始コマンドおよび普通図柄変動開始データをIRQ割込みプログラムで受信することに基づいて普通図柄の変動表示を開始する。
CPU51はサブ制御回路に普通図柄変動開始コマンド等を出力すると、ステップS810でタイマT3をスタートさせる。この普通図柄変動開始コマンド等の出力後にはサブ制御回路が図柄表示器の普通図柄変動領域内に普通図柄の変動表示を行っており、タイマT3は普通図柄の変動開始時を起点とする経過時間を計測することになる。
CPU51はタイマT3をスタートさせると、ステップS811でRAM53の普通図柄用のカウンタデータエリアを整理する。この処理は保留データ記録部E11〜E13に保留データ記録部E12〜E14の格納データを上書きするものであり、例えば保留データ記録部E11だけにランダムカウンタR6が格納されているときには保留データ記録部E11に保留データ記録部E12のデフォルトデータが記録され、保留データ記録部E11のランダムカウンタR6が消去される。
保留データ記録部E11〜E14にランダムカウンタR6の取得結果が格納されているときには保留データ記録部E12〜E14のランダムカウンタR6の取得結果が前段の保留データ記録部E11〜E13に移動され、保留データ記録部E14にデフォルトデータが記録される(ステップS812)。従って、次回の普通図柄遊技処理では保留データ記録部E12に格納されていたランダムカウンタR6の取得結果に基づいて当りの判定処理が行われ、次々回の普通図柄遊技処理では保留データ記録部E13に格納されていたランダムカウンタR6の取得結果に基づいて当りの判定処理が行われる。
CPU51は普通図柄用のカウンタデータエリアを整理すると、図14のステップS813で普通図柄変動フラグに変動中をセットすることに基づいて普通図柄が変動中であることを記録する。
CPU51は図14のステップS802で普通図柄変動フラグが変動中にセットされていることを検出すると、ステップS814で変動表示時間用のタイマT3の計測値を変動表示時間の設定結果と比較する。ここでタイマT3の計測値が変動表示時間の設定結果に達していることを検出したときにはステップS815でタイマT3を停止し、変動表示時間の計測を終える。
CPU51はタイマT3を停止すると、ステップS816でサブ制御回路にINT信号を出力し、ステップS817で普通図柄停止コマンドを出力する。そして、ステップS818へ移行し、普通図柄変動フラグに停止中をセットすることに基づいて普通図柄の変動停止を記録する。この普通図柄停止コマンドはサブ制御回路に普通図柄の変動停止を指令するものであり、サブ制御回路のCPU71はINT信号を受信することに基づいてIRQ割込みプログラムで普通図柄停止コマンドを検出し、左普通図柄および右普通図柄を変動状態から静止した停止状態に切換える。
CPU51は普通図柄の変動停止を記録すると、ステップS819でRAM53の当りエリアから判定結果を検出する。ここで判定結果として当りが格納されていることを検出したときにはステップS820へ移行し、タイマT4を「0」にリセットする。このタイマT4は特別図柄始動口24の拡大時間を計測するものであり、CPU51はタイマT4をリセットすると、ステップS821で羽根板ソレノイドに駆動電源を印加することに基づいて特別図柄始動口24の両羽根板を傾斜状態に回動操作し、特別図柄始動口24を拡大する。
CPU51は特別図柄始動口24を拡大すると、ステップS822でタイマT4をスタートさせることに基づいて特別図柄始動口24の拡大時間を計測開始する。そして、ステップS823へ移行し、始動口フラグに拡大中をセットすることに基づいて特別図柄始動口24の拡大を記録する。
CPU51はステップS801で始動口フラグに拡大中がセットされていることを検出すると、特別図柄始動口24が拡大状態にあると判断する。そして、ステップS824へ移行し、拡大時間用タイマT4の計測値を拡大時間の設定結果と比較する。この拡大時間は時間短縮モードの設定状態に応じた値に設定されるものであり、具体的には時間短縮モードの無効状態では短値(0.7sec)に設定され、時間短縮モードの有効状態では長値(3.5sec)に設定される。
CPU51はステップS824でタイマT4の計測値が時間短縮モードの設定状態に応じた上限値に達していることを検出すると、ステップS825で羽根板ソレノイドを断電することに基づいて特別図柄始動口24を縮小する。そして、ステップS826で拡大時間用タイマT4を停止することに基づいて拡大時間の計測を終え、ステップS827で始動口フラグに縮小中をセットすることに基づいて特別図柄始動口24の縮小を記録する。
即ち、遊技球が普通図柄始動ゲート33内を有効に通過したときには図柄表示器の普通図柄変動領域内に普通図柄が変動表示される。この変動表示時間は時間短縮モードの有効状態で短値に設定され、時間短縮モードの無効状態で長値に設定されるものであり、変動表示時間の経過時には普通図柄が外れの組合せ(「3 7」,「7 3」)または当りの組合せ(「3 3」または「7 7」)で変動停止する。
普通図柄が当りの組合せで変動停止したときには特別図柄始動口24が拡大される。この拡大時間は時間短縮モードの有効状態で長値に設定され、時間短縮モードの無効状態で短値に設定されるものであり、遊技球の特別図柄始動口24に対する入賞個数は時間短縮モードの設定状態に応じて調節される。
[3−6]大当り判定処理
CPU51はメイン制御フラグが大当り判定処理にセットされていることを判断すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS7の大当り判定処理へ移行する。図15はステップS7の大当り判定処理の詳細を示すものであり、CPU51は図15のステップS51で保留データエリア1にランダムカウンタR1〜R4が記録されているか否かを判断する。ここで保留データエリア1にランダムカウンタR1〜R4が記録されていることを判断したときにはステップS52へ移行し、確率変動フラグの設定状態を判断する。この確率変動フラグは確率変動モードの現在の設定状態を示すものであり、CPU51は確率変動モードの有効状態ではステップS52で確率変動フラグのオンを判断してステップS53へ移行し、確率変動モードの無効状態ではステップS52で確率変動フラグのオフを判断してステップS54へ移行する。
また、CPU51はステップS53へ移行すると、ROM52から10個の大当り値「7,37,67,97,127,157,187,217,247,277」を選択する。そして、ステップS55で保留データエリア1からランダムカウンタR3の取得結果を検出し、ランダムカウンタR3の検出結果を10個の大当り値「7〜277」と比較する。ここでランダムカウンタR3の検出結果が10個の大当り値「7〜277」のいずれかと同一であることを判断したときには大当りと判定し、ステップS56で大当りフラグをオンする。また、ランダムカウンタR3の検出結果が10個の大当り値「7〜277」のいずれとも相違していることを判断したときには外れと判定し、ステップS64で大当りフラグをオフする。即ち、確率変動モードの有効状態では大当りが「10/329」の高確率で判定される。
また、CPU51はステップS54へ移行すると、ROM52から1個の大当り値「7」を選択する。そして、ステップS55で保留データエリア1からランダムカウンタR3の取得結果を検出し、ランダムカウンタR3の検出結果を1個の大当り値「7」と比較する。ここでランダムカウンタR3の検出結果が1個の大当り値「7」と同一であることを判断したときには大当りと判定し、ステップS56で大当りフラグをオンする。また、ランダムカウンタR3の検出結果が1個の大当り値「7」と相違していることを判断したときには外れと判定し、ステップS64で大当りフラグをオフする。即ち、確率変動モードの無効状態では大当りが「1/329」の低確率で判定される。
また、CPU51はステップS56で大当りフラグをオンすると、ステップS57で保留データエリア1からランダムカウンタR4の取得結果を検出し、ランダムカウンタR4の検出結果を5個の確率変動値「0〜4」と比較する。これら5個の確率変動値「0〜4」はいずれもROM52に記録されたものであり、CPU51はステップS57でランダムカウンタR4の検出結果が5個の確率変動値「0〜4」のいずれかと同一であることを判断したときにはステップS58へ移行し、特別図柄を確変大当りの態様(図16参照)に設定する。そして、図15のステップS59で確率変動フラグをオンすることに基づいて確率変動モードを有効化し、ステップS60で演出制御回路70に確変大当りコマンドを送信し、ステップS71でメイン制御フラグに変動パターン設定処理をセットする。
また、CPU51はステップS57でランダムカウンタR4の検出結果が5個の確率変動値「0〜4」のいずれとも相違していることを判断したときにはステップS401へ移行し、ランダムカウンタR4の検出結果を5個の変動時間短縮値「5〜9」と比較する。これら5個の変動時間短縮値「5〜9」はいずれもROM52に記録されたものであり、CPU51はステップS401でランダムカウンタR4の検出結果が5個の変動時間短縮値「5〜9」のいずれかと同一であることを判断したときにはステップS402へ移行し、特別図柄を時短大当りの態様(図16参照)に設定する。そして、図15のステップS403で確率変動フラグをオフすることに基づいて確率変動モードを無効化し、ステップS404で時短フラグをオンすることに基づいて変動時間短縮モードを有効化し、ステップS405で100回の時短回数をセットし、ステップS406で演出制御回路70に時短大当りコマンドを送信し、ステップS71でメイン制御フラグに変動パターン設定処理をセットする。
また、CPU51はステップS401でランダムカウンタR4の検出結果が5個の変動時間短縮値「5〜9」のいずれとも相違していることを判断すると、ステップS61で特別図柄を通常大当りの態様(図16参照)に設定する。そして、図15のステップS62で確率変動フラグをオフすることに基づいて確率変動モードを無効化し、ステップS63で演出制御回路70に通常大当りコマンドを送信し、ステップS71でメイン制御フラグに変動パターン設定処理をセットする。即ち、確率変動モードは大当りが判定されたことを条件に「1/4」の確率で有効化され、「3/4」の確率で無効化される。
また、CPU51はステップS64で大当りフラグをオフすると、ステップS65で特別図柄を外れの態様(図16参照)に設定する。そして、図15のステップS66で保留データエリア1からランダムカウンタR2の取得結果を検出し、5個の外れリーチ値「0〜4」と比較する。これら5個の外れリーチ値「0〜4」はいずれもROM52に記録されたものであり、CPU51はステップS66でランダムカウンタR2の検出結果が5個の外れリーチ値「0〜4」のいずれかと同一であることを判断したときには外れリーチと判定し、ステップS67で外れリーチフラグをオンする。次に、ステップS68で演出制御回路70に外れリーチコマンドを送信し、ステップS71でメイン制御フラグに変動パターン設定処理をセットする。
また、CPU51はステップS66でランダムカウンタR2の検出結果が5個の外れリーチ値「0〜4」のいずれとも相違していることを判断すると、完全外れと判定する。そして、ステップS69で外れリーチフラグをオフし、ステップS70で演出制御回路70に完全外れコマンドを送信し、ステップS71でメイン制御フラグに変動パターン設定処理をセットする。
[3−7]変動パターン設定処理
CPU51はメイン制御フラグが変動パターン設定処理にセットされていることを検出すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS8の変動パターン設定処理へ移行する。図17はステップS8の変動パターン設定処理の詳細を示すものであり、CPU51は図17のステップS81で大当りフラグの設定状態を判断する。例えば直前の大当り判定処理で大当りを判定したときにはステップS81で大当りフラグのオンを判断し、ステップS82へ移行する。
メイン制御回路50のROM52には大当り用の変動パターンテーブルおよび外れ用の変動パターンテーブルが記録されている。これらの各変動パターンテーブルはランダムカウンタR1と変動パターンと変動表示時間の相関関係を示すものであり、CPU51はステップS82へ移行したときにはROM52から大当り用の変動パターンテーブルを選択する。図18は大当り用の変動パターンテーブルの記録内容を示すものであり、大当り用の変動パターンテーブルには変動パターンP1〜P4が設定され、変動パターンP1〜P4のそれぞれにはランダムカウンタR1および変動表示時間のそれぞれが設定されている。
CPU51は図17のステップS82で大当り用の変動パターンテーブルを選択すると、ステップS84で保留データエリア1からランダムカウンタR1の取得結果を検出し、大当り用の変動パターンテーブルからランダムカウンタR1の検出結果に応じた大当り用の変動パターンを選択する。そして、ステップS85へ移行し、大当り用の変動パターンテーブルから変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間を選択する。例えばランダムカウンタR1の検出結果が「40」であるときには変動パターンP1が選択され、変動パターンの選択結果がP1であるときには変動表示時間「30.0sec」が選択される。
また、CPU51は直前の大当り判定処理で外れリーチまたは完全外れを判定したときには図17のステップS81で大当りフラグのオフを判断し、ステップS83でROM52から外れ用の変動パターンテーブルを選択する。そして、ステップS84で保留データエリア1からランダムカウンタR1の取得結果を検出し、外れ用の変動パターンテーブルから外れ用の変動パターンを選択する。
図19は外れ用の変動パターンテーブルの記録内容を示すものであり、外れ用の変動パターンテーブルには大当り用の変動パターンテーブルとは相違する変動パターンP5〜P9が設定されている。変動パターンP5〜P8は外れリーチの判定時のみ選択対象となる外れリーチ用のものであり、CPU51は直前の大当り判定処理で外れリーチを判定したときには大当りフラグのオフおよび外れリーチフラグのオンを順に判断し、ステップS84で変動パターンP5〜P8のうちからランダムカウンタR1の検出結果に応じたものを選択する。そして、ステップS85へ移行し、図19の外れ用の変動パターンテーブルから変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間を選択する。図19の変動パターンP9は完全外れの判定時にのみ選択対象となる完全外れ用のものであり、CPU51は直前の大当り判定処理で完全外れを判定したときには大当りフラグのオフおよび外れリーチフラグのオフを順に判断し、ステップS84でランダムカウンタR1の検出結果に拘らず完全外れ用の変動パターンP9を選択する。そして、ステップS85へ移行し、図19の外れ用の変動パターンテーブルから変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間を選択する。
次いで、CPU51は図17のステップS85で変動表示時間を選択すると、ステップS86で変動パターンの選択結果を変動パターンコマンドとして演出制御回路70に送信する。そして、ステップS87で変動表示時間の選択結果をタイマT1にセットし、ステップS88で時短フラグがオンであることを判断すると、ステップS89で時短回数を1回減算する。次に、ステップS90で時短回数が0であることを判断すると、ステップS91で時短フラグをオフする。次いで、ステップS92で保留データエリア1に記録されているランダムカウンタR1〜R4をクリアする。
また、CPU51は図17のステップS88で時短フラグがオフであることを判断するとステップS92へ移行する。また、CPU51はステップS90で時短回数が0でないことを判断するとステップS92へ移行する。
次いで、CPU51はステップS93で保留データエリア2の記録データを保留データエリア1にシフトし、ステップS94で保留データエリア3の記録データを保留データエリア2にシフトする。そして、ステップS95で保留データエリア4の記録データを保留データエリア3にシフトし、ステップS96で保留数コマンドをサブ側へ送信し、ステップS97でメイン制御フラグに特別図柄変動開始処理をセットする。これら保留データエリア1から保留データエリア4のそれぞれはランダムカウンタR1等が格納されていない状態でデフォルトデータが記録されるものであり、保留データエリア2から保留データエリア4にランダムカウンタR1等が記録されているときにはステップS93からステップS95でランダムカウンタR1等がシフトされる。
[3−8]特別図柄変動開始処理
CPU51はメイン制御フラグが特別図柄変動開始処理にセットされていることを検出すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS9の特別図柄変動開始処理へ移行する。図20はステップS9の特別図柄変動開始処理の詳細を示すものであり、CPU51は図20のステップS101でLED回路57に特別図柄変動開始信号を出力する。すると、LED回路57は特別図柄変動開始信号を検出することに同期して特別図柄の変動表示を開始する。この特別図柄の変動表示は特別図柄を「確変大当りの態様」・・・の設定順序で循環的に可変表示するものである。
CPU51はステップS101で特別図柄変動開始信号を出力すると、ステップS102で演出制御回路70に装飾図柄遊技開始コマンドを送信する。そして、ステップS103へ移行し、メイン制御フラグに特別図柄変動停止処理をセットする。この装飾図柄遊技開始コマンドは装飾図柄遊技の開始指令に相当するものであり、演出制御回路70は装飾図柄遊技開始コマンドを受信することに基づいて装飾図柄遊技の映像的な演出を開始することを図柄制御回路80に指示し、装飾図柄遊技の音的な演出を開始することを音制御回路90に指示し、装飾図柄遊技の電飾的な演出を開始することを電飾制御回路100に指示する。
「3−9」特別図柄変動停止処理
CPU51はメイン制御フラグが特別図柄変動停止処理にセットされていることを検出すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS10の特別図柄変動停止処理へ移行する。図21はステップS10の特別図柄変動停止処理の詳細を示すものであり、CPU51は図21のステップS111でタイマT1の計測値から設定値ΔT(4msec)を減算することに基づいて特別図柄遊技の残り時間を更新する。そして、ステップS112へ移行し、タイマT1の減算結果を「0」と比較する。この特別図柄遊技は装飾図柄遊技に時間的に同期して行われるものであり、特別図柄遊技の残り時間は装飾図柄遊技の残り時間と同一である。
CPU51はステップS112でタイマT1の減算結果が「0」であることを検出すると、特別図柄遊技の終了を判断する。そして、ステップS113へ移行し、LED回路57に特別図柄変動停止信号を出力する。この特別図柄変動停止信号は特別図柄の変動表示を大当り判定処理の選択結果で停止することを指示するものであり、大当り判定処理で確変大当りが判定されたときには特別図柄が図16の確変大当りの態様で停止表示され、大当り判定処理で時短大当りが判定されたときには特別図柄が図16の時短大当りの態様で停止表示され、大当り判定処理で通常大当りが判定されたときには特別図柄が図16の通常大当りの態様で停止表示され、大当り判定処理で外れリーチおよび完全外れのいずれかが判定されたときには特別図柄が図16の外れの態様で停止表示される。
次いで、CPU51は図21のステップS113でLED回路57に特別図柄変動停止信号を出力すると、ステップS114で演出制御回路70に装飾図柄遊技停止コマンドを送信する。この装飾図柄遊技停止コマンドは装飾図柄遊技の停止指令に相当するものであり、演出制御回路70は装飾図柄遊技停止コマンドを検出することに基づいて装飾図柄遊技の映像的な演出を停止することを図柄制御回路80に指示し、装飾図柄遊技の音的な演出を停止することを音制御回路90に指示し、装飾図柄遊技の電飾的な演出を停止することを電飾制御回路100に指示する。即ち、装飾図柄遊技は特別図柄の変動開始に同期して始まり、特別図柄の変動停止に同期して終わるものであり、特別図柄の変動表示時間は装飾図柄遊技の所要時間に相当する。
次いで、CPU51はステップS114で装飾図柄遊技停止コマンドを送信すると、ステップS115でタイマT2にウエイト時間(2.0sec)をセットする。そして、ステップS116へ移行し、メイン制御フラグにウエイト処理をセットする。
[3−10]ウエイト処理
CPU51はメイン制御フラグがウエイト処理にセットされていることを検出すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS11のウエイト処理へ移行する。図22はステップS11のウエイト処理の詳細を示すものであり、CPU51は図22のステップS121でタイマT2の計測値から設定値ΔT(4msec)を減算することに基づいて残りウエイト時間を更新する。そして、ステップS122へ移行し、タイマT2の減算結果を「0」と比較する。
次いで、CPU51はステップS122でタイマT2の減算結果が「0」であることを検出すると、ステップS123で大当りフラグの設定状態を判断する。ここで大当りフラグのオフを判断したときにはステップS124へ移行し、メイン制御フラグに大当り判定処理をセットする。そして、ステップS125で大当りフラグをオフし、ステップS126で外れリーチフラグをオフする。また、ステップS123で大当りフラグのオンを判断したときにはステップS127へ移行し、メイン制御フラグに大当り遊技処理をセットする。そして、ステップS128で演出制御回路70に大当り遊技開始コマンドを送信し、ステップS125で大当りフラグをオフし、ステップS126で外れリーチフラグをオフする。この大当り遊技開始コマンドは大当り遊技の演出開始指令に相当するものであり、演出制御回路70は大当り遊技開始コマンドを検出することに基づいて大当り遊技の映像的な演出を開始することを図柄制御回路80に指示し、大当り遊技の音的な演出を開始することを音制御回路90に指示し、大当り遊技の電飾的な演出を開始することを電飾制御回路100に指示する。
[3−11]大当り遊技処理
CPU51はメイン制御フラグが大当り遊技処理にセットされていることを検出すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS12の大当り遊技処理へ移行する。図23はステップS12の大当り遊技処理の詳細を示すものであり、CPU51は図23のステップS130で最終インターバルフラグの設定状態を判断する。この最終インターバルフラグは大当り遊技の状態が最終インターバルであるか否かを示すものであり、大当り遊技が最終インターバルの状態であるときにオンされている。CPU51は最終インターバルフラグがオフされていることを検出したときには、ステップS131へ移行する。
CPU51はステップS131へ移行すると、特別入賞口を開放し、ステップS132で閉鎖時間T5の計測値から設定値ΔT(4msec)を減算することに基づいて残り開放時間を更新する。次いで、ステップS133で入賞カウント数Cの計測値から入賞個数ΔCを減算することに基づいて残り入賞カウント数を更新する。
次いで、CPU51は、ステップS134へ移行し、閉鎖時間T5の減算結果を「0」と比較し、閉鎖時間T5の減算結果が「0」であることを検出すると、ステップS135に移行して特別入賞口を閉鎖する。
また、CPU51はステップS134で閉鎖時間T5の減算結果が「0」でないことを検出すると、ステップS135に移行する。そして、ステップS135で入賞カウント数Cの減算結果を「0」と比較し、入賞カウント数Cの減算結果が「0」であることを検出すると、ステップS135に移行して特別入賞口を閉鎖する。また、CPU51はステップS135で入賞カウント数Cの減算結果が「0」でないことを検出すると、ステップS132へ移行する。
CPU51はステップS136で特別入賞口を閉鎖すると、ステップS137に移行し、大当りラウンド数Rの計測値から1ラウンドを減算することに基づいて残り大当りラウンド数を更新する。そして、ステップS138で大当りラウンド数Rの減算結果を「0」と比較し、大当りラウンド数Rの減算結果が「0」であることを検出すると、大当りラウンドが終了する。即ち、大当りラウンドの処理は、特別入賞口を開放する遊技者有利の状態を生成するものであり、特別入賞口内に上限値(例えば10個)の遊技球が入賞したり、または、特別入賞口の開放時間が上限値(例えば30sec)に達することに基づいて終了する。この大当りラウンドはROM52に予め決められ記録された上限値(例えば15回)だけ繰返されるものである。
次いで、ステップS139へ移行し、予めROM52に記録されている最終インターバル時間の初期値(例えば5sec等)をタイマT6にセットする。そして、ステップS140へ移行し、最終インターバルフラグをオンする。
CPU51は図23のステップS130で最終インターバルフラグがオンされていることを検出すると、ステップS141でタイマT6の計測値が「0」より大きいか否かを判断し、タイマT6の計測値が「0」より大きい場合にはステップS142でタイマT6の計測値から設定値ΔT(4msec)を減算することに基づいて最終インターバルの残り時間を更新する。そして、ステップS143へ移行し、タイマT6の減算結果を「0」と比較する。
CPU51はステップS143でタイマT6の減算結果が「0」でないときには、最終インターバルを終了しないものと判断して、処理を終了する。一方、CPU51はタイマT6の減算結果が「0」であるときには、ステップS144で入力信号フラグの設定状態を判断する。
CPU51はステップS144で入力信号フラグがオンされているときには、最終インターバルを終了しないものと判断して、処理を終了する。一方、CPU51は入力信号フラグがオフされているときには、最終インターバルを終了するものとして判断する。即ち、タイマT6の減算結果が「0」であり且つ入力信号フラグがオフされているときに最終インターバルが終了される。
そして、ステップS145へ移行し、演出制御回路70に大当り遊技停止コマンドを送信する。そして、ステップS146へ移行し、メイン制御フラグを大当り判定処理にセットする。この大当り遊技停止コマンドは大当り遊技の演出停止指令に相当するものであり、演出制御回路70は大当り遊技停止コマンドを検出することに基づいて大当り遊技の映像的な演出を停止することを図柄制御回路80に指示し、大当り遊技の音的な演出を停止することを音制御回路90に指示し、大当り遊技の電飾的な演出を停止することを電飾制御回路100に指示する。そして、ステップS147へ移行し、最終インターバルフラグをオフする。
[4]演出制御回路70の内部処理
[4−1]メイン処理
演出制御回路70のCPU71は電源が投入されると、図24のステップS201の電源投入処理でRAM73の全データを初期設定する。そして、ステップS202へ移行し、タイマ割込フラグの設定状態を判断する。このタイマ割込フラグはCPU71がタイマ回路74からのパルス信号を受信することに基づいてタイマ割込処理でオンするものであり、CPU71はステップS202でタイマ割込フラグのオフを検出したときにはステップS203のカウンタ更新処理1へ移行し、ステップS202でタイマ割込フラグのオンを検出したときにはステップS204へ移行する。
次いで、ステップS204でタイマ割込フラグをオフし、ステップS205のカウンタ更新処理2およびステップS206のコマンド処理を順に実行する。
[4−2]INT割込処理
演出制御回路70のCPU71はメイン制御回路50からのストローブ信号(INT信号)を受信すると、INT割込処理を起動する。このストローブ信号はメイン制御回路50がコマンドと共に送信するものであり、CPU71はINT割込処理を起動したときには図25のステップS211でコマンドを受信し、ステップS212でコマンドの受信結果をRAM73に記録する。そして、ステップS213へ移行し、コマンド処理フラグをコマンドの受信結果に応じてセットする。このコマンド処理フラグはステップS201の電源投入処理でコマンド待ち処理に初期設定されるものであり、図26はメイン制御回路50から送信されるコマンドの種類とコマンド処理フラグの設定内容との関係を示している。
CPU71はメイン制御回路50からの確変大当りコマンドと時短大当りコマンドと通常大当りコマンドと外れリーチコマンドと完全外れコマンドのいずれかを受信したときにはコマンド処理フラグを当落コマンド処理にセットし、変動パターンコマンドを受信したときにはコマンド処理フラグを変動パターンコマンド処理にセットし、装飾図柄遊技開始コマンドを受信したときにはコマンド処理フラグを装飾図柄遊技開始コマンド処理にセットする。また、装飾図柄遊技停止コマンドを受信したときにはコマンド処理フラグを装飾図柄遊技停止コマンド処理にセットし、大当り遊技開始コマンドを受信したときにはコマンド処理フラグを大当り遊技開始コマンド処理にセットし、大当り遊技停止コマンドを受信したときにはコマンド処理フラグを大当り遊技停止コマンド処理にセットする。
[4−3]カウンタ更新処理1
図27は図24のステップS203のカウンタ更新処理1の詳細を示すものであり、CPU71は図27のステップS221でランダムカウンタR11の現在の計測値に「1」を加算する。このランダムカウンタR11は装飾図柄の各列の図柄要素を設定するためのものであり、3桁のカウンタから構成されている。このランダムカウンタR11の1桁目は、図28に示すように、「0」から「7」に加算された後に「0」に戻して循環的に加算され、2桁目は1桁目が「7」から「0」に加算される桁上げ毎に「1」だけ加算され、3桁目は2桁目が「7」から「0」に加算される桁上げ毎に「1」だけ加算される。
CPU71は図27のステップS221でランダムカウンタR11を更新すると、ステップS222でランダムカウンタR11の更新結果の1桁目と3桁目とを比較する。ここで両者が相違していることを検出したときにはステップS223へ移行し、ランダムカウンタR11の更新結果をRAM73の完全外れ図柄エリアに格納する。即ち、完全外れ図柄エリアは、図28に示すように、左列および右列が相違する完全外れ図柄の基礎データが格納されるものであり、完全外れ図柄エリアの格納データは次回のステップS223で更新される。
また、CPU71は図27のステップS222でランダムカウンタR11の1桁目と3桁目とが同一であることを検出すると、ステップS224でランダムカウンタR11の1桁目と2桁目を比較する。ここで両者が相違していることを検出したときにはステップS225へ移行し、ランダムカウンタR11の更新結果をRAM73の外れリーチ図柄エリアに格納する。即ち、外れリーチ図柄エリアは、図28に示すように、左列および右列が同一で中列が相違する外れリーチ図柄の基礎データが格納されるものであり、外れリーチ図柄エリアの格納データは次回のステップS225で更新される。
[4−4]カウンタ更新処理2
CPU71は図24のステップS205のカウンタ更新処理2へ移行すると、ランダムカウンタR12の計測値とランダムカウンタR13の計測値とランダムカウンタR14の計測値のそれぞれに「1」を加算する。ランダムカウンタR12は確変大当り図柄および通常大当り図柄を抽選する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「7」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
[4−5]コマンド処理
図29は図24のステップS206のコマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71はステップS206のコマンド処理では図29のステップS230のコマンド待ち処理からステップS237の大当り遊技停止コマンド処理をコマンド処理フラグの設定状態に基づいて択一的に実行する。
[4−5−1]コマンド待ち処理
CPU71はコマンド処理フラグがコマンド待ち処理にセットされていることを検出すると、図29のステップS230のコマンド待ち処理を経て図24のステップS202に復帰する。このコマンド待ち処理はメイン制御回路50からのコマンドを待つ処理であり、実質的な処理動作が行われない。
[4−5−2]普通図柄遊技処理
図29のステップS231の普通図柄遊技処理は図柄表示器の普通図柄変動領域内に普通図柄を変動状態および停止状態で順に表示し、普通図柄の停止状態での組合せに応じて遊技者に当りおよび外れの判定結果を報知するものであり、普通図柄が当りの組合せで停止したときにはメイン制御回路50が特別図柄始動口24を拡大し、特別図柄始動口24に対する遊技球の入賞確率を高める。
サブ制御回路70のCPU71は図30のステップS831へ移行すると、RAM73のコマンドエリアに普通図柄変動開始コマンドが格納されているか否かを判断する。この普通図柄変動開始コマンドはメイン制御回路70が遊技球の普通図柄始動ゲート33に対する有効な通過を検出することに基づいて普通図柄の設定結果と共に出力するものであり、CPU71はコマンドエリアに普通図柄変動開始コマンドが格納されていることを検出すると、ステップS832へ移行する。
CPU71はステップS832へ移行すると、VDP84に普通図柄変動開始コマンドを出力する。そして、ステップS833へ移行し、コマンドエリアの普通図柄変動開始コマンドを消去する。VDP84はCPU71からの普通図柄変動開始コマンドを検出すると、VROM85から必要な表示データを読出し、普通図柄の変動表示を開始する。この変動表示は図柄表示器の普通図柄変動領域内に普通図柄を横2列に可変表示するものであり、各列の普通図柄の可変順序は「3」および「7」の交互である。
CPU71はステップS834へ移行すると、RAM73のコマンドエリアに普通図柄変動停止コマンドが格納されているか否かを検出する。この普通図柄変動停止コマンドは普通図柄用の変動表示時間が経過することに基いてメイン制御回路50が出力するものであり、上述したように、時間短縮モードの有効状態では普通図柄の変動開始から相対的に短時間が経過した時点で出力され、時間短縮モードの無効状態では普通図柄の変動開始から相対的に長時間が経過した時点で出力される。
CPU71はステップS834でコマンドエリアに普通図柄変動停止コマンドが格納されていることを検出すると、RAM73のデータエリアから普通図柄の設定結果を検出する。そして、ステップS835でVDP84に普通図柄変動停止コマンドおよび普通図柄の設定結果を出力し、ステップS836でコマンドエリアの普通図柄変動停止コマンドおよびデータエリアの普通図柄の設定結果を消去する。
VDP84はCPU71からの普通図柄変動停止コマンドおよび普通図柄設定結果を検出すると、VROM85から必要な表示データを読出す。そして、普通図柄の変動表示を設定結果で停止させ、当り図柄および外れ図柄を静止表示する。この静止表示は普通図柄の確定表示に相当するものであり、遊技者には2列の普通図柄の静止状態での組合せによって当りおよび外れの判定結果が確定的に報知される。
[4−5−3]当落コマンド処理
メイン制御回路50が図15の大当り判定処理で演出制御回路70に通常大当りコマンドと確変大当りコマンドと時短大当りコマンドと外れリーチコマンドと完全外れコマンドのいずれかを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から当落コマンド処理に書き換える。このコマンド処理フラグが当落コマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図29のコマンド処理でステップS232の当落コマンド処理を実行する。
図31はステップS232の当落コマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71はステップS241でRAM73からコマンドの受信結果を検出する。そして、ステップS242へ移行し、コマンドの検出結果を確変大当りコマンドと比較する。ここでコマンドの検出結果が確変大当りコマンドであることを判断したときにはステップS243へ移行し、装飾図柄を確変大当りの組合せに設定する。
図32(a)は演出制御回路70のROM72に記録された確変大当り図柄テーブルを示すものである。この確変大当り図柄テーブルにはランダムカウンタR12および図柄要素相互間の対応関係が記録されており、CPU71は図31のステップS243でランダムカウンタR12の計測値を取得し、図32(a)の確変大当り図柄テーブルからランダムカウンタR12の取得結果に応じた図柄要素を選択し、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれを図柄要素の選択結果に設定する。例えばランダムカウンタR12の取得結果が「3」であるときには図柄要素として「1」が選択され、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれが共通の「1」に設定され、装飾図柄列が大当りの組合せ「111」に設定される。この確変大当り図柄テーブルには図柄要素として「1」・「3」の2種類が設定されており、メイン制御回路50が確変大当りを判定したときには装飾図柄が2つの組合せ「111」・「333」のいずれかに設定される。
CPU71は図31のステップS242でコマンドの検出結果が確変大当りコマンドと相違していることを判断すると、ステップS252でコマンドの検出結果を時短大当りコマンドと比較する。ここでコマンドの検出結果が時短大当りコマンドであることを判断したときにはステップS253へ移行し、装飾図柄を時短大当りの組合せに設定する。図32(b)は演出制御回路70のROM72に記録された時短大当り図柄テーブルを示すものである。この時短大当り図柄テーブルにはランダムカウンタR12および図柄要素の相互間の対応関係が記録されており、CPU71は図31のステップS253でランダムカウンタR12の計測値を取得し、図32(b)の時短大当り図柄テーブルからランダムカウンタR12の取得結果に応じた図柄要素を選択し、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれを図柄要素の選択結果に設定する。例えばランダムカウンタR12の取得結果が「6」であるときには図柄要素として「7」が選択され、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれが共通の「7」に設定され、装飾図柄が大当りの組合せ「777」に設定される。この時短大当り図柄テーブルには図柄要素として「5」・「7」の2種類が設定されており、メイン制御回路50が時短大当りを判定したときには装飾図柄が2つの組合せ「555」・「777」のいずれかに設定される。
CPU71は図31のステップS252でコマンドの検出結果が時短大当りコマンドと相違していることを判断すると、ステップS244でコマンドの検出結果を通常大当りコマンドと比較する。ここでコマンドの検出結果が通常大当りコマンドであることを判断したときにはステップS245へ移行し、装飾図柄を通常大当りの組合せに設定する。図32(c)は演出制御回路70のROM72に記録された通常大当り図柄テーブルを示すものである。この通常大当り図柄テーブルにはランダムカウンタR12および図柄要素の相互間の対応関係が記録されており、CPU71は図31のステップS245でランダムカウンタR12の計測値を取得し、図32(c)の通常大当り図柄テーブルからランダムカウンタR12の取得結果に応じた図柄要素を選択し、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれを図柄要素の選択結果に設定する。例えばランダムカウンタR12の取得結果が「6」であるときには図柄要素として「8」が選択され、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれが共通の「8」に設定され、装飾図柄が大当りの組合せ「888」に設定される。この通常大当り図柄テーブルには図柄要素として「2」・「4」・「6」・「8」の4種類が設定されており、メイン制御回路50が通常大当りを判定したときには装飾図柄が偶数の組合せ「222」・「444」・「666」・「888」のいずれかに設定される。
また、CPU71は図31のステップS244でコマンドの検出結果が通常大当りコマンドと相違していることを判断すると、ステップS246でコマンドの検出結果を外れリーチコマンドと比較する。ここで、コマンドの検出結果が外れリーチコマンドであることを判断したときにはステップS247へ移行し、RAM73の外れリーチ図柄エリアからランダムカウンタR11の計測値を取得する。そして、ランダムカウンタR11の検出結果の3桁目と2桁目と1桁目のそれぞれに「1」を加算し、左列の図柄要素を3桁目の加算結果に設定し、中列の図柄要素を2桁目の加算結果に設定し、右列の図柄要素を1桁目の加算結果に設定する。例えばランダムカウンタR11の3桁目が「1」であるときには左列の図柄要素が「2」に設定され、ランダムカウンタR11の2桁目が「0」であるときには中列の図柄要素が「1」に設定され、ランダムカウンタR11の1桁目が「1」であるときには右列の図柄要素が「2」に設定され、装飾図柄が外れリーチの組合せ「212」に設定される。
また、CPU71は図31のステップS246でコマンドの検出結果が外れリーチコマンドと相違していることを判断すると、完全外れコマンドであると判断する。この場合にはステップS248へ移行し、RAM73の完全外れ図柄エリアからランダムカウンタR11の計測値を取得する。そして、ランダムカウンタR11の検出結果の3桁目と2桁目と1桁目のそれぞれに「1」を加算し、左列の図柄要素を3桁目の加算結果に設定し、中列の図柄要素を2桁目の加算結果に設定し、右列の図柄要素を1桁目の加算結果に設定する。例えばランダムカウンタR11の3桁目が「1」であるときには左列の図柄要素が「2」に設定され、ランダムカウンタR11の2桁目が「7」であるときには中列の図柄要素が「8」に設定され、ランダムカウンタR11の1桁目が「3」であるときには右列の図柄要素が「4」に設定され、装飾図柄が完全外れの組合せ「284」に設定される。
CPU71は装飾図柄を確変大当りの組合せと時短大当りの組合せと通常大当りの組合せと外れリーチの組合せと完全外れの組合せのいずれかに設定すると、図31のステップS249でRAM73に記録されているコマンドの受信結果(確変大当りコマンド、時短大当りコマンド、通常大当りコマンド、外れリーチコマンド、完全外れコマンド)をクリアする。そして、ステップS250で左列の図柄要素の設定結果と中列の図柄要素の設定結果と右列の図柄要素の設定結果のそれぞれを図柄制御回路80に送信し、ステップS251でコマンド処理フラグにコマンド待ち処理をセットする。
[4−5−4]変動パターンコマンド処理
メイン制御回路50が図17の変動パターン設定処理で演出制御回路70に変動パターンコマンドを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から変動パターンコマンド処理に書き換える。このコマンド処理フラグが変動パターンコマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図29のコマンド処理でステップS233の変動パターンコマンド処理を実行する。図33はステップS233の変動パターンコマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71は図33のステップS261でRAM73から変動パターンコマンドの受信結果を検出し、ステップS264へ移行する。
CPU71はステップS264へ移行すると、ROM72から演出パターンテーブルを選択する。この演出パターンテーブルには、図34に示すように、演出パターンコマンドとしてCA1〜CA9が設定されている。即ち、演出パターンテーブルは変動パターンコマンドおよび演出パターンコマンドの相関関係を示すものである。また、変動パターンコマンドおよび演出パターンコマンドに対応する変動動作回数と変動動作回数更新タイミングが設定されている。尚、変動動作とは変動開始して停止する動きをいう。図34は演出パターンコマンドを選択する制御データおよび変動回数テーブルを示す図である。
ここで、変動動作回数が1回に設定されているものは通常変動に相当し、変動動作回数が複数回に設定されているものは擬似変動に相当する。ここでの変動には通常変動と擬似変動の2種類があり、通常変動とは1変動中に変動動作を1回行うものであり、擬似変動とは1変動中に変動動作を複数回行うものである。
変動動作回数更新タイミングとは、残り時短回数を表示する際に、残り時短回数表示の更新タイミングを設定したものである。例えば、変動パターンコマンドP9は1変動中に4回の変動動作を行う擬似変動であり、この場合、1回目の変動動作を15秒間で行い、その後、2回目の変動動作開始時に残り時短回数表示を更新し、2回目の変動動作を15秒間で行った後、3回目の変動動作開始時に残り時短回数表示を更新し、3回目の変動動作を15秒間で行った後、4回目の変動動作開始時に残り時短回数表示を更新し、4回目の変動動作を15秒間で行うものである。
次いで、CPU71は図33のステップS269へ移行すると、演出パターンテーブルの選択結果から変動パターンコマンドの受信結果に応じた演出パターンコマンドを選択する。そして、ステップS270へ移行し、図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100のそれぞれに演出パターンコマンドの選択結果を送信する。例えば、図34の演出パターンテーブルの変動パターンコマンドP1を検出することに基づいて演出パターンコマンドCA1を選択する。
音制御回路90のROM92には装飾図柄遊技用の複数の音データが記録されている。これら各音データには演出パターンコマンドCA1〜CA9のいずれかが割付けられており、音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からの演出パターンコマンドを受信したときには演出パターンコマンドの受信結果に応じた音データをROM92から検出し、音データの検出結果を解凍してRAM93に記録する。
電飾制御回路100のROM102には装飾図柄遊技用の複数の電飾データが記録されている。これら各電飾データには演出パターンコマンドCA1〜CA9のいずれかが割付けられており、電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からの演出パターンコマンドを受信したときには演出パターンコマンドの受信結果に応じた電飾データをROM102から検出し、電飾データの検出結果をRAM103に記録する。
次に、CPU71は図33のステップS282へ移行すると、RAM73に記録されている変動パターンコマンドの受信結果をクリアする。そして、ステップS283でコマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
[4−5−5]装飾図柄遊技開始コマンド処理
メイン制御回路50が図20の特別図柄変動開始処理で演出制御回路70に装飾図柄遊技開始コマンドを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から装飾図柄遊技開始コマンド処理に書き換える。このコマンド処理フラグが装飾図柄遊技開始コマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図29のコマンド処理でステップS234の装飾図柄遊技開始コマンド処理を実行する。
図35はステップS234の装飾図柄遊技開始コマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71は図35のステップS291で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100のそれぞれに装飾図柄遊技開始コマンドを送信する。そして、ステップS292でRAM73に記録されている装飾図柄遊技開始コマンドをクリアし、ステップS293でコマンド処理フラグにコマンド待ち処理をセットする。
装飾図柄遊技開始コマンドは装飾図柄遊技を開始するスタートコマンドに相当するものであり、図柄制御回路80のCPU81は装飾図柄遊技開始コマンドを受信したときにはVDP84にスタートコマンドを送信する。すると、VDP84はVRAM86に記録されているビデオデータの解凍結果を再生することに基づいて装飾図柄表示器32にビデオデータに応じた映像を表示し、ビデオデータにキャラクタデータを重ねることに基づいて装飾図柄の各列の図柄要素を変動状態および変動停止状態で順に表示する。この装飾図柄の停止表示はVDP84が(1)左列の図柄要素(2)右列の図柄要素(3)中列の図柄要素の順序で行うものであり、VDP84は最終の中列の図柄要素がビデオデータの再生時間内で変動停止するように左列の図柄要素の停止タイミングから中列の図柄要素の停止タイミングのそれぞれを設定する。これら左列の図柄要素の停止表示と右列の図柄要素の停止表示と中列の図柄要素の停止表示のそれぞれはVDP84が演出制御回路70の設定結果で行うものであり、装飾図柄は3列の変動表示を開始してから変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間内で3列が全て停止表示され、遊技者には大当りおよび外れのいずれかが発生したかが装飾図柄の変動停止状態での組合せによって報知される。
電飾制御回路100のCPU101は装飾図柄遊技開始コマンドを受信すると、RAM103に記録されている電飾データの解凍結果を再生することに基づいて複数の電飾LED17を電飾データに応じたパターンで点滅させる。音制御回路90のCPU91は装飾図柄遊技開始コマンドを受信すると、RAM93に記録されている音データの解凍結果を再生することに基づいて両スピーカ14から音データに応じた効果音を出力する。
[4−5−6]装飾図柄変動停止コマンド処理
メイン制御回路50が図21の特別図柄変動停止処理で演出制御回路70に装飾図柄遊技停止コマンドを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から装飾図柄遊技停止コマンド処理に書き換える。このコマンド処理フラグが装飾図柄遊技停止コマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図29のコマンド処理でステップS235の装飾図柄遊技停止コマンド処理を実行する。
図36はステップS235の装飾図柄遊技停止コマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71は図36のステップS301で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100のそれぞれに装飾図柄遊技停止コマンドを送信する。この装飾図柄遊技停止コマンドは装飾図柄遊技の停止を指令するエンドコマンドに相当するものであり、図柄制御回路80のCPU81は演出制御回路70からの装飾図柄遊技停止コマンドを受信したときにはVDP84は装飾図柄遊技用のビデオデータの再生停止を指令し、VDP84は再生停止が指令されることに基づいて装飾図柄遊技用のビデオデータの再生処理を停止する。音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からの装飾図柄遊技停止コマンドを受信したときには装飾図柄遊技用の音データの再生処理を停止する。電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からの装飾図柄遊技停止コマンドを受信したときには装飾図柄遊技用の電飾データの再生処理を停止する。
次に、CPU71はステップS307へ移行し、RAM73に記録されている装飾図柄遊技停止コマンドをクリアする。そして、ステップS308へ移行し、コマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
[4−5−7]大当り遊技開始コマンド処理
メイン制御回路50が図22のステップS128で演出制御回路70に大当り遊技開始コマンドを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から大当り遊技開始コマンド処理に書き換える。このコマンド処理フラグが大当り遊技開始コマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図29のコマンド処理でステップS236の大当り遊技開始コマンド処理を実行する。
図37はステップS236の大当り遊技開始コマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71は図37のステップS311で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100のそれぞれに大当り遊技開始コマンドを送信する。そして、ステップS312でRAM73に記録されている大当り遊技開始コマンドをクリアし、ステップS313でコマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。この大当り遊技開始コマンドは大当り遊技を装飾する演出を開始することを指令するものであり、図柄制御回路80のCPU81は大当り遊技開始コマンドを受信したときにはVDP84に大当り遊技用のビデオデータを再生することを指令し、VDP84は大当り遊技用のビデオデータを再生することに基づいて装飾図柄表示器32に大当り遊技用の演出映像を表示する。音制御回路90のCPU91は大当り遊技開始コマンドを受信したときにはROM92から大当り遊技用の音データを選択し、大当り遊技用の音データを再生することに基づいて両スピーカ14から大当り遊技用の効果音を出力する。電飾制御回路100のCPU101は大当り遊技開始コマンドを受信したときにはROM102から大当り遊技用の電飾データを選択し、大当り遊技用の電飾データを再生することに基づいて複数の電飾LED17を大当り遊技用の電飾パターンで点滅させる。
[4−5−8]大当り遊技停止コマンド処理
メイン制御回路50が図23の大当り遊技処理で演出制御回路70に大当り遊技停止コマンドを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から大当り遊技停止コマンド処理に書き換える。このコマンド処理フラグが大当り遊技停止コマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図29のコマンド処理でステップS237の大当り遊技停止コマンド処理を実行する。
図38はステップS237の大当り遊技停止コマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71は図38のステップS321で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100のそれぞれに大当り遊技停止コマンドを送信する。そして、ステップS322でRAM73に記録されているメイン制御回路50からの大当り遊技停止コマンドをクリアし、ステップS323でコマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
図柄制御回路80のCPU81は大当り遊技停止コマンドを受信したときにはVDP84に大当り遊技用のビデオデータの再生停止を指令し、VDP84は再生停止が指令されることに基づいて大当り遊技用のビデオデータの再生処理を停止する。音制御回路90のCPU91は大当り遊技停止コマンドを受信したときには大当り遊技用の音データの再生処理を停止する。電飾制御回路100のCPU101は大当り遊技停止コマンドを受信したときには大当り遊技用の電飾データの再生処理を停止する。
[5]最終インターバル期間の延長
図39は、大当り遊技期間およびその前後における特別入賞口の閉鎖および開放、図柄(特別図柄および装飾図柄)の変動および停止、入力スイッチ35のオンおよびオフのタイミングを示すタイミングチャートである。図39(a)は、入力スイッチのオンおよびオフが行われない場合のタイミングチャートであり、図39(b)は、入力スイッチのオンおよびオフが行われる場合のタイミングチャートである。
[5−1]入力スイッチのオンおよびオフが行われない場合
この場合には、最終インターバル期間は図23のステップS139で設定された所与の長さ(例えば5sec等)で終了され、最終インターバル期間の延長は行われない。
図39(a)に示すように、タイミングTM1で図柄の変動が開始され、タイミングTM2で図柄(特別図柄および装飾図柄)が大当りの態様で停止表示されるとともに特別入賞口が開放され(第1ラウンドの開始)、大当り遊技期間が開始される。
その後、特別入賞口の閉鎖および開放が繰り返され、タイミングTM3において、大当り遊技における特別入賞口の最終の開放(最終ラウンド)が開始される。そして、タイミングTM4において、最終ラウンドが終了するとともに最終インターバル期間が開始される。最終インターバル期間の長さは、図23のステップS139で所与の長さ(例えば5sec等)に設定され、ステップS142で計測される。
そして、タイミングTM5において、所与の長さの計測が終了すると、最終インターバル期間が終了されるとともに大当り遊技期間が終了される。また、大当り遊技期間または大当り遊技期間前に遊技球が特別図柄始動口24内に入賞することにより保留された特別図柄遊技が開始される。
[5−2]入力スイッチのオンおよびオフが行われる場合
この場合には、最終インターバル期間は図23のステップS139で設定された所与の長さ(例えば5sec等)で終了せず、最終インターバル期間の延長が行われる。
図39(b)に示すように、タイミングTM11で図柄の変動が開始され、タイミングTM12で図柄(特別図柄および装飾図柄)が大当りの態様で停止表示されるとともに特別入賞口が開放され(第1ラウンドの開始)、大当り遊技期間が開始される。
その後、特別入賞口の閉鎖および開放が繰り返され、タイミングTM13において、大当り遊技における特別入賞口の最終の開放(最終ラウンド)が開始される。
ここで、遊技者が、タイミングTM14で入力スイッチ35を押圧すると、図7のステップS334で入力信号フラグがオンされる。
その後、タイミングTM15において、最終ラウンドが終了するとともに最終インターバル期間が開始される。最終インターバル期間の長さは、図23のステップS139で所与の長さ(例えば5sec等)に設定され、ステップS142で計測される。
そして、タイミングTM16において所与の長さの計測が終了したとき、入力信号フラグがオンされているため、図23のステップS144で最終インターバル期間が終了されずに延長される。
その後、遊技者が、タイミングTM17で入力スイッチ35を押圧すると、図7のステップS335で入力信号フラグがオフされ、図23のステップS144で最終インターバル期間が終了されるとともに、大当り遊技期間が終了される。また、大当り遊技期間または大当り遊技期間前に遊技球が特別図柄始動口24内に入賞することにより保留された特別図柄遊技が開始される。
上記実施の形態1によれば、大当り遊技期間において遊技者が入力スイッチ35を押圧すると、最終インターバル期間が延長される。また、最終インターバル期間が延長されることにより、大当り遊技期間も延長され、保留された特別図柄遊技の開始を延期することができる。これにより、遊技者が休息を取ることが可能となる。
なお、本実施の形態1では、入力スイッチ35が大当り遊技期間の何処かで押下された場合に入力信号フラグがオンされることとしているが、これに限定されるものではない。例えば、入力スイッチ35が大当り遊技期間の内の特別入賞口が開放されている期間(各ラウンド中)に押下された場合に入力信号フラグがオンされるようにしても良い。これは、例えば、特別入賞口の開放とともにオンされ特別入賞口の閉鎖とともにオフされる特別入賞口フラグを設け、図7の入力処理において、特別入賞口フラグがオンされているか否かを判断し、特別入賞口フラグがオンされている場合に入力信号フラグをオンするステップを追加すること等により実現可能である。また、入力スイッチ35が大当り遊技期間の内の最終ラウンドの開始から最終インターバル期間の終了(所与の長さの計測の終了)までの期間に押下された場合に入力信号フラグがオンされるようにしても良い。
また、本実施の形態1では、遊技者からの入力を受け付ける処理(図7参照)が図4のステップS4の入力処理に含まれることとしているが、図4のステップS12の大当り遊技処理に含まれることとしても良い。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2による遊技機について説明する。実施の形態2が実施の形態1と異なるのは、入力スイッチ35が押下される都度、最終インターバル期間の長さを所与の時間だけ長くする点である。つまり、実施の形態2の遊技機は、遊技者が大当り遊技期間中に入力を行った都度、最終インターバル期間として計測される時間を所与の時間だけ長くする時間長増加手段を有するものである。なお、実施の形態1と同一部分についての説明は省略し、異なる部分について主に説明する。
[3−2−3]入力処理(入力スイッチ)
図40はステップS4の入力処理の詳細を示すものであり、CPU51は図40のステップS341でメイン制御フラグが大当り遊技処理にセットされているか否かを判断する。ここで、CPU51はメイン制御フラグが大当り遊技処理にセットされていないことを判断したときには処理を終了する。そして、CPU51はメイン制御フラグが大当り遊技処理にセットされていることを判断したときには、ステップS342で出力回路54からの入力信号の出力状態を更に判断する。ここで、CPU51は入力信号がないことを判断したときには処理を終了する。そして、CPU51は入力信号があることを判断したときには、ステップS343で最終インターバルフラグがオンであるか否か、すなわちタイマT6の計測(ダウンカウント)が既に開始されているか否かを更に判断する。CPU51は最終インターバルフラグがオンである場合にはステップS344でタイマT6に所与の設定値ΔTadd(例えば1分)を加算することに基づいて最終インターバル期間の長さを表す値を増加させる。一方、CPU51は最終インターバルフラグがオフである場合にはステップS345で変数T7に設定値ΔTaddを加算する。
遊技者は大当り遊技期間中に入力スイッチ35を複数回押圧することにより、最終インターバル期間の長さを所望の長さとすることができる。
[3−11]大当り遊技処理
CPU51はメイン制御フラグが大当り遊技処理にセットされていることを検出すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS12の大当り遊技処理へ移行する。図41はステップS12の大当り遊技処理の詳細を示すものであり、CPU51は図41のステップS160で最終インターバルフラグの設定状態を判断する。この最終インターバルフラグは大当り遊技の状態が最終インターバルであるか否かを示すものであり、大当り遊技が最終インターバルの状態であるときにオンされている。CPU51は最終インターバルフラグがオフされていることを検出したときには、ステップS161へ移行する。
CPU51はステップS131へ移行すると、特別入賞口を開放し、ステップS162で閉鎖時間T5の計測値から設定値ΔT(4msec)を減算することに基づいて残り開放時間を更新する。次いで、ステップS133で入賞カウント数Cの計測値から入賞個数ΔCを減算することに基づいて残り入賞カウント数を更新する。
次いで、CPU51は、ステップS164へ移行し、閉鎖時間T5の減算結果を「0」と比較し、閉鎖時間T5の減算結果が「0」であることを検出すると、ステップS165に移行して特別入賞口を閉鎖する。
また、CPU51はステップS164で閉鎖時間T5の減算結果が「0」でないことを検出すると、ステップS165に移行する。そして、ステップS165で入賞カウント数Cの減算結果を「0」と比較し、入賞カウント数Cの減算結果が「0」であることを検出すると、ステップS165に移行して特別入賞口を閉鎖する。また、CPU51はステップS165で入賞カウント数Cの減算結果が「0」でないことを検出すると、ステップS162へ移行する。
CPU51はステップS166で特別入賞口を閉鎖すると、ステップS167に移行し、大当りラウンド数Rの計測値から1ラウンドを減算することに基づいて残り大当りラウンド数を更新する。そして、ステップS168で大当りラウンド数Rの減算結果を「0」と比較し、大当りラウンド数Rの減算結果が「0」であることを検出すると、大当りラウンドが終了する。即ち、大当りラウンドの処理は、特別入賞口を開放する遊技者有利の状態を生成するものであり、特別入賞口内に上限値(例えば10個)の遊技球が入賞したり、または、特別入賞口の開放時間が上限値(例えば30sec)に達することに基づいて終了する。この大当りラウンドはROM52に予め決められ記録された上限値(例えば15回)だけ繰返されるものである。
次いで、ステップS169へ移行し、予めROM52に記録されている最終インターバル時間の初期値(例えば5sec等)と変数T7の和をタイマT6にセットする。そして、ステップS170へ移行し、最終インターバルフラグをオンする。
CPU51は図41のステップS160で最終インターバルフラグがオンされていることを検出すると、ステップS171でタイマT6の計測値が「0」より大きいか否かを判断し、タイマT6の計測値が「0」より大きい場合にはステップS172でタイマT6の計測値から設定値ΔT(4msec)を減算することに基づいて最終インターバルの残り時間を更新する。そして、ステップS173へ移行し、タイマT6の減算結果を「0」と比較する。
CPU51はステップS173でタイマT6の減算結果が「0」でないときには、ステップS174で最終インターバル残り時間表示処理を行う。最終インターバル残り時間表示処理は、例えば、CPU51が最終インターバル残り時間(タイマT6で表される)とともに最終インターバル残り時間表示コマンドを演出制御回路70に送り、演出制御回路70が最終インターバル残り時間(タイマT6で表される)とともに最終インターバル残り時間表示コマンドを図柄制御回路80に送り、図柄制御回路80がLCD回路87を制御することにより最終インターバル残り時間を装飾図柄表示器32の一部(例えば隅部等)に表示させること等により、実現可能である。
一方、CPU51は図41のステップS173でタイマT6の減算結果が「0」であるときには、最終インターバルを終了するものとして判断する。即ち、タイマT6の減算結果が「0」となったときに最終インターバルが終了される。
そして、ステップS175へ移行し、演出制御回路70に大当り遊技停止コマンドを送信する。そして、ステップS176へ移行し、メイン制御フラグを大当り判定処理にセットする。この大当り遊技停止コマンドは大当り遊技の演出停止指令に相当するものであり、演出制御回路70は大当り遊技停止コマンドを検出することに基づいて大当り遊技の映像的な演出を停止することを図柄制御回路80に指示し、大当り遊技の音的な演出を停止することを音制御回路90に指示し、大当り遊技の電飾的な演出を停止することを電飾制御回路100に指示する。そして、ステップS177へ移行し、変数T7を「0」に設定(初期化)する。
上記実施の形態2によれば、大当り遊技期間において遊技者が入力スイッチ35を押圧する毎に、最終インターバル期間が所与の時間(ΔTadd)ずつ延長される。また、最終インターバル期間が延長されることにより、大当り遊技期間も延長され、保留された特別図柄遊技の開始を延期することができる。これにより、遊技者が休息を取ることが可能となる。
また、先に説明した実施の形態1においては、最終インターバル期間を終了させるために遊技者が入力スイッチ35を押圧する必要があったが(図39(a)のタイミングTM17参照)、本実施の形態2によれば、タイマT6が「0」になったときに最終インターバル期間が終了されるので、遊技者が入力スイッチ35を押圧する必要をなくすことが可能となる。
なお、本実施の形態2では、入力スイッチ35が大当り遊技期間の何処かで押下された場合に最終インターバル期間が所与の時間(ΔTadd)延長されることとしているが、これに限定されるものではない。例えば、入力スイッチ35が大当り遊技期間の内の特別入賞口が開放されている期間(各ラウンド中)に押下された場合に最終インターバル期間が所与の時間(ΔTadd)延長されるようにしても良い。また、入力スイッチ35が大当り遊技期間の内の最終ラウンドの開始から最終インターバル期間の終了までの期間に押下された場合に最終インターバル期間が所与の時間(ΔTadd)延長されるようにしても良い。
また、本実施の形態2では、遊技者からの入力を受け付ける処理(図40参照)が図4のステップS4の入力処理に含まれることとしているが、図4のステップS12の大当り遊技処理に含まれることとしても良い。
尚、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、確変大当りと時短大当りと通常大当りが記載されているが、大当りの種類を確変大当りと通常大当りで構成しても良いし、通常大当りとなった後、所定回数変動するまで変動時間短縮モードとしても良いし、確変大当りとなった後は、次回大当りするまで変動時間短縮モードとしても良い。
18…遊技盤、22…遊技領域、24…特別図柄始動口、32…装飾図柄表示器、35…入力スイッチ、50…メイン制御回路、70…演出制御回路、80…図柄制御回路