[1]機械的構成および電気的構成の説明
パチンコホールの台島には、図1に示すように、外枠1が設置されている。この外枠1は前後面が開口する四角筒状をなすものであり、外枠1の前端面には前枠2が左側部の垂直な軸を中心に回動可能に装着されている。この前枠2の前面には横長な長方形状の上皿板3および横長な長方形状の下皿板4が上下2段に固定されており、上皿板3の前面には上面が開口する上皿5が固定され、下皿板4の前面には上面が開口する下皿6が固定されている。
下皿板4の前面には右端部に位置してハンドル台7が固定されており、ハンドル台7には発射ハンドル8が前後方向へ延びる軸を中心に回動可能に装着されている。このハンドル台7の後方には発射ソレノイド9が固定されており、発射ソレノイド9には打球槌10が連結されている。この発射ソレノイド9は打球槌10の駆動源に相当するものであり、発射ハンドル8が回動操作されたときには発射ソレノイド9に駆動電源が印加され、打球槌10が駆動することに基づいて上皿5内の遊技球を上皿5内から弾き出す。
前枠2の前面には窓枠11が装着されている。この窓枠11は円形孔状の窓部12を有するものであり、窓部12の内周面には透明なガラス窓13が固定されている。この窓枠11の後面には左上隅部および右上隅部のそれぞれに位置してスピーカ14が固定されており、各スピーカ14の前方には網状のスピーカカバー15が配置されている。これら各スピーカカバー15は窓枠11に固定されたものであり、各スピーカ14が再生する効果音は前方のスピーカカバー15を通して放出される。窓枠11には各スピーカカバー15の下方に位置して2個のランプカバー16が固定されており、各ランプカバー16の後方には複数の電飾LED17(図3参照)が配置されている。これら各電飾LED17は窓枠11に固定されたものであり、各ランプカバー16は後方の電飾LED17が発光することに基づいて照明される。
前枠2には、図2に示すように、遊技盤18が装着されており、遊技盤18は窓枠11のガラス窓13により前方から覆われている。この遊技盤18の前面には外レール19および内レール20が固定されている。これら外レール19および内レール20相互間には円弧状の発射通路21が形成されており、打球槌10が弾いた遊技球は発射通路21を通して遊技領域22内に放出される。この遊技領域22内には複数の障害釘23が固定されており、遊技領域22内に放出された遊技球は障害釘23に当りながら遊技領域22内を落下する。この遊技領域22は外レール19および内レール20によって囲まれた領域のうち発射通路21を除く円形状の領域を称するものであり、遊技球が転動可能な最大範囲である転動領域に相当する。
遊技領域22内には、図2に示すように、始動口台板24が固定されており、始動口台板24には上特別図柄始動口25が固定されている。この上特別図柄始動口25は上面が開口するポケット状をなすものであり、遊技領域22内を転動する遊技球は上特別図柄始動口25内に上面から入賞可能にされている。この上特別図柄始動口25内には特別図柄始動センサ26(図3参照)が装着されており、上特別図柄始動口25内の特別図柄始動センサ26は上特別図柄始動口25内に遊技球が入賞したことを検出して特別図柄始動信号を出力する。この上特別図柄始動口25は始動口に相当するものである。
始動口台板24には、図2に示すように、下特別図柄始動口27が固定されている。この下特別図柄始動口27は左側面と上面と右側面のそれぞれが開口するものであり、上特別図柄始動口25の下方に配置されている。この下特別図柄始動口27には2枚の羽根板28のそれぞれが前後方向へ延びる軸29を中心に回動可能に装着されており、両羽根板28は共通の始動口ソレノイド30(図3参照)に連結されている。これら両羽根板28は始動口ソレノイド30が断電されることに基づいて垂直な縮小状態になるものであり、図2は両羽根板28を縮小状態で示している。これら両羽根板28の縮小状態では両羽根板28相互間の隙間が上特別図柄始動口25によって上方から遊技球が入賞不能に閉鎖され、下特別図柄始動口27の左側面が左方の羽根板28によって閉鎖され、下特別図柄始動口27の右側面が右方の羽根板28によって閉鎖され、遊技球が下特別図柄始動口27内に入賞することが不能になる。これら両羽根板28のそれぞれは始動口ソレノイド30が通電されることに基づいて相手側から離れた水平な拡大状態に軸29を中心に回動するものであり、両羽根板28の拡大状態では下特別図柄始動口27の左側部を落下する遊技球が左方の羽根板28によって捕捉されることに基づいて下特別図柄始動口27内に左側面から入賞可能になり、下特別図柄始動口27の右側部を落下する遊技球が右方の羽根板28によって捕捉されることに基づいて下特別図柄始動口27内に右側面から入賞可能になる。この下特別図柄始動口27内には特別図柄始動センサ26(図3参照)が装着されており、下特別図柄始動口27内の特別図柄始動センサ26は遊技球が下特別図柄始動口27内に入賞したことを検出して特別図柄始動信号を出力する。この下特別図柄始動口27は始動口に相当するものである。
遊技領域22内には、図2に示すように、普通図柄始動ゲート31が固定されている。この普通図柄始動ゲート31は上面および下面のそれぞれが開口するコ字枠状をなすものであり、遊技領域22内を転動する遊技球は普通図柄始動ゲート31内に上面から進入し、普通図柄始動ゲート31内に進入した遊技球は普通図柄始動ゲート31内を下面から脱出する。この普通図柄始動ゲート31内には普通図柄始動センサ32(図3参照)が装着されており、普通図柄始動センサ32は遊技球が普通図柄始動ゲート31内を通過したことを検出して普通図柄始動信号を出力する。
遊技領域22内には、図2に示すように、入賞口台板33が固定されており、入賞口台板33には前面が開口する四角筒状の特別入賞口が固定されている。この特別入賞口内にはカウントセンサ34(図3参照)が装着されており、カウントセンサ34は遊技球が特別入賞口内に入賞したことを検出してカウント信号を出力する。入賞口台板33には、図2に示すように、扉35が下端部の水平な軸を中心に回動可能に装着されている。この扉35は特別入賞口ソレノイド36(図3参照)に連結されており、特別入賞口ソレノイド36の断電状態では扉35が垂直状態に回動することに基づいて特別入賞口の前面を遊技球が入賞不能に閉鎖し、特別入賞口ソレノイド36の通電状態では扉35が前方へ倒れた水平状態に回動することに基づいて特別入賞口の前面を遊技球が入賞可能に開放する。即ち、特別入賞口は遊技球が入賞不能な閉鎖状態および遊技球が入賞可能な開放状態に切換わるものであり、可変入賞口に相当する。
入賞口台板33には、図2に示すように、特別図柄表示器37が固定されている。この特別図柄表示器37はLED表示器から構成されたものであり、特別図柄表示器37には特別図柄が表示される。遊技領域22内には表示台枠39が固定されており、表示台枠39には装飾図柄表示器40が固定されている。この装飾図柄表示器40は特別図柄表示器37に比べて大きな表示領域を有するカラー液晶表示器から構成されたものであり、装飾図柄表示器40には装飾図柄が表示される。この装飾図柄は左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素の3列の組合せ図柄から構成されたものであり、大当りおよび外れを識別する識別図柄に相当する。表示台枠39には普通図柄表示器41が装着されており、普通図柄表示器41は当りLED42および外れLED43から構成されている。尚、装飾図柄表示器40は図柄表示器に相当するものである。
図3のメイン制御回路50は遊技内容を制御する最上位の制御手段であり、CPU51とROM52とRAM53を有している。このメイン制御回路50のROM52には制御プログラムおよび制御データが記録されており、CPU51はRAM53をワークエリアとしてROM52の制御プログラムおよび制御データに基づいて制御動作を実行する。出力回路54は各特別図柄始動センサ26からの特別図柄始動信号と普通図柄始動センサ32からの普通図柄始動信号とカウントセンサ34からのカウント信号のそれぞれを波形成形してメイン制御回路50に出力するものであり、メイン制御回路50は出力回路54からの特別図柄始動信号およびカウント信号のいずれかを検出することに基づいて賞球コマンドを設定する。タイマ回路55はメイン制御回路50に一定の時間間隔(4msec)でパルス信号を出力するものであり、メイン制御回路50はタイマ回路55からのパルス信号を検出する毎にタイマ割込処理を実行する。
ソレノイド回路56は始動口ソレノイド30を通断電するものであり、メイン制御回路50はソレノイド回路56を駆動制御することに基づいて下特別図柄始動口27の両羽根板28を拡縮操作する。ソレノイド回路57は特別入賞口ソレノイド36を通断電するものであり、メイン制御回路50はソレノイド回路57を駆動制御することに基づいて特別入賞口の扉35を開閉操作する。LED回路58は特別図柄表示器37に特別図柄を表示するものであり、メイン制御回路50はLED回路58を駆動制御することに基づいて特別図柄表示器37の表示内容を制御する。LED回路59は普通図柄表示器41の当りLED42および外れLED43のそれぞれをオンオフするものであり、メイン制御回路50はLED回路59を駆動制御することに基づいて当りLED42および外れLED43のそれぞれを点滅させる。このメイン制御回路50は当落判定手段と第1のモード切換手段と第2のモード切換手段と可変情報選択手段のそれぞれに相当するものである。
払出制御回路60は賞品球の払出動作を制御するものであり、CPU61とROM62とRAM63を有している。この払出制御回路60のROM62には制御プログラムおよび制御データが記録されており、CPU61はRAM63をワークエリアとしてROM62の制御プログラムおよび制御データに基づいて賞品球の払出動作を実行する。この払出制御回路60はメイン制御回路50から賞球コマンドが送信されるものであり、賞球コマンドを検出することに基づいて駆動信号を設定する。モータ回路64は払出制御回路60から駆動信号の設定結果が与えられるものであり、払出制御回路60からの駆動信号に基づいて払出モータ65を駆動する。この払出モータ65は遊技球を上皿5内に賞品球として払出す賞球払出装置の駆動源に相当するものであり、上皿5内には払出モータ65が駆動することに基づいて賞球コマンドに応じた個数の賞品球が払出される。
演出制御回路70は装飾図柄遊技の演出内容を総括的に制御するものであり、CPU71とROM72とRAM73を有している。この演出制御回路70のROM72には制御プログラムおよび制御データが記録されており、CPU71はRAM73をワークエリアとしてROM72の制御プログラムおよび制御データに基づいて処理動作を実行する。この演出制御回路70はメイン制御回路50からコマンドが送信されるものであり、メイン制御回路50からのコマンドを検出することに基づいてコマンドを設定する。タイマ回路74は演出制御回路70に一定の時間間隔(4msec)でパルス信号を出力するものであり、演出制御回路70はタイマ回路74からのパルス信号を検出する毎にタイマ割込処理を実行する。この演出制御回路70は図柄設定手段に相当するものである。
図柄制御回路80はCPU81とROM82とRAM83とVDP84とVROM85とVRAM86を有している。この図柄制御回路80のCPU81は演出制御回路70からのコマンドに基づいて制御データを設定し、制御データの設定結果に応じたビデオデータの再生をVDP84に指令するものであり、VDP84は指令内容に応じたビデオデータをVROM85から検出し、ビデオデータの検出結果に基づいて表示信号を生成する。このVDP84は表示信号の設定結果をLCD回路87に出力するものであり、LCD回路87はVDP84からの表示信号に応じた映像を装飾図柄表示器40に表示する。これら一連の動作はCPU81がROM82に記録された制御プログラムおよび制御データに基づいて実行するものであり、RAM83はCPU81のワークメモリとして機能する。この図柄制御回路80は図柄遊技手段と表示データ選択手段と演出映像表示手段のそれぞれに相当するものである。
音制御回路90はCPU91とROM92とRAM93を有している。この音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からのコマンドに応じた音データをROM92から検出し、音データの検出結果に基づいて音信号を生成してスピーカ回路94に出力するものであり、スピーカ回路94は音信号に応じた音を両スピーカ14から出力する。このCPU91の一連の動作はROM92に記録された制御プログラムおよび制御データに基づいて行われるものであり、RAM93はCPU91のワークメモリとして機能する。
電飾制御回路100はCPU101とROM102とRAM103を有している。この電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からのコマンドに応じた電飾データをROM102から検出し、電飾データの検出結果に基づいて電飾信号を生成してLED回路104に出力するものであり、LED回路104は複数の電飾LED17を電飾信号に応じた内容で発光させる。このCPU101の一連の動作はROM102に記録された制御プログラムおよび制御データに基づいて行われるものであり、RAM103はCPU101のワークメモリとして機能する。
[2]遊技機能の説明
[2−1]普通図柄遊技機能
遊技者が上皿5内に遊技球を投入して発射ハンドル8を回動操作すると、遊技盤18の遊技領域22内に遊技球が発射され、障害釘23に当りながら落下する。この遊技球が普通図柄始動ゲート31内を通過したときには普通図柄遊技が開始される。この普通図柄遊技は普通図柄表示器41の当りLED42および外れLED43のいずれかを設定時間だけ点灯するものであり、遊技者には当りLED42が点灯することに基づいて当りが報知され、外れLED43が点灯することに基づいて外れが報知される。
[2−2]当り遊技機能
普通図柄表示器41の当りLED42が点灯したときには当り遊技が開始される。この当り遊技は両羽根板28を拡大状態に回動操作し、下特別図柄始動口27内に遊技球が入賞することを許容する遊技者有利の状態を発生させるものであり、両羽根板28は拡大時間が上限値に到達するまで拡大状態に保持される。
[2−3]特別図柄遊技機能
遊技球が上特別図柄始動口25内および下特別図柄始動口27内のいずれかに入賞したときには賞球払出装置から設定個数の遊技球が上皿5内に賞品球として払出され、特別図柄遊技が開始される。この特別図柄遊技は特別図柄表示器37に特別図柄を変動状態および変動停止状態で順に表示するものであり、特別図柄の変動停止時の態様には、図4に示すように、確変大当り1の態様と確変大当り2の態様と確変大当り3の態様と確変大当り4の態様と外れの態様の5種類が設定されている。
[2−4]大当り遊技機能
特別図柄表示器37に特別図柄が確変大当り1の態様〜確変大当り4の態様のいずれかで停止表示されたときには大当り遊技が開始される。この大当り遊技は特別入賞口を開放し、特別入賞口内に遊技球が入賞することを許容する遊技者有利の状態を発生させるものであり、特別入賞口は上限値(例えば10個)の遊技球が入賞する個数条件または開放時間が上限値(例えば30sec)に達する時間条件が満足されるまで開放状態に保持される。この特別入賞口の個数条件および時間条件を基準とする開閉動作は大当りラウンドと称されるものであり、大当りラウンドは固定的な設定回数(例えば15回)だけ繰返される。この大当りラウンドの繰返しは大当り遊技に相当するものであり、各回の大当りラウンド中には装飾図柄表示器40に大当り遊技を映像的に演出する大当りラウンド表示が行われ、両スピーカ14から大当り遊技を音的に演出する効果音が出力され、複数の電飾LED17が大当りラウンド表示の表示内容に応じて発光する。
[2−5]特別図柄遊技保留機能
特別図柄遊技を即座に開始できない特別図柄遊技中および大当り遊技中に遊技球が上特別図柄始動口25内および下特別図柄始動口27内のいずれかに入賞したときには特別図柄遊技が保留される。この特別図柄遊技の保留回数には上限値(例えば4回)が設定されており、保留回数が上限値に到達した状態で遊技球が上特別図柄始動口25内および下特別図柄始動口27内のいずれかに入賞したときには特別図柄遊技が保留されない。この特別図柄遊技が保留されない遊技球の入賞を無効な入賞と称し、特別図柄遊技が保留される入賞を有効な入賞と称する。
[2−6]装飾図柄遊技機能(図柄遊技機能)
遊技球が上特別図柄始動口25内および下特別図柄始動口27内のいずれかに入賞したときには特別図柄遊技に連動して装飾図柄遊技が開始される。この装飾図柄遊技は装飾図柄表示器40に映像を表示し、両スピーカ14から装飾図柄表示器40の映像に応じた効果音を出力し、複数の電飾LED17を装飾図柄表示器40の映像に応じて発光させることで組成されるものである。この装飾図柄遊技の映像は装飾図柄を変動状態および変動停止状態で順に表示し、装飾図柄の変動停止時の態様に基づいて大当りおよび外れの判定結果を遊技者に報知するものである。この装飾図柄の変動開始は特別図柄の変動開始に時間的に同期して行われるものであり、装飾図柄の変動停止は特別図柄の変動停止に時間的に同期して行われるものであり、特別図柄が外れの態様で変動停止するときには装飾図柄が完全外れの組合せおよび外れリーチの組合せのいずれかで変動停止し、特別図柄が確変大当り1の態様〜確変大当り4の態様のいずれかで変動停止するときには装飾図柄が大当りの組合せで変動停止する。
[2−7]確率変動機能
確率変動モードは大当りを確率変動モードの無効状態に比べて高い一定確率で判定する高確率モードを称する。この確率変動モードは装飾図柄が大当りの組合せ「111」「222」「333」「444」「555」「666」「777」「888」のいずれかで停止表示されることに基いて必ず有効化されるものであり、確率変動モードの有効状態で限度回数の装飾図柄遊技が実行されても装飾図柄が大当りの組合せとならないときには限度回数の装飾図柄遊技が終了した時点で無効化される。この確率変動モードの無効状態は通常確率モードに相当するものである。
[2−8]時短機能
時短モードは特別図柄遊技の所要時間および装飾図柄遊技の所要時間のそれぞれを時短モードの無効状態に比べて短縮するモードを称する。この時短モードは確率変動モードが有効状態から無効状態に切換えられることに基づいて有効化されるものであり、時短モードの有効状態で限度回数の装飾図柄遊技が実行されても装飾図柄が大当りの組合せとならないときには限度回数の装飾図柄遊技が終了した時点で無効化される。この時短モードの有効状態では普通図柄遊技での当りの判定確率が時短モードの無効状態に比べて高められ、当り遊技での両羽根板28の拡大時間が時短モードの無効状態に比べて延長される。この時短モードは時間短縮モードに相当するものであり、時間短縮モードの無効状態は通常時間モードに相当する。
[3]メイン制御回路50の内部処理
[3−1]メイン処理
メイン制御回路50のCPU51は電源が投入されると、図5のステップS1の電源投入処理でRAM53の全データを初期設定し、ステップS2でタイマ割込フラグの設定状態を判断する。このタイマ割込フラグはCPU51がタイマ回路55からのパルス信号を受信することに基づいてタイマ割込処理でオンするものであり、CPU51はステップS2でタイマ割込フラグのオンを検出したときにはステップS3へ移行し、タイマ割込フラグをオフする。
CPU51はステップS3でタイマ割込フラグをオフすると、ステップS4の入力処理〜ステップS7の普通図柄処理を順に実行する。このステップS7の普通図柄処理を終えたときにはステップS8の大当り判定処理〜ステップS13の大当り遊技処理をメイン制御フラグの設定状態に基づいて択一的に実行し、ステップS8の大当り判定処理〜ステップS13の大当り遊技処理のいずれかを終えたときにはステップS2に復帰する。このメイン制御フラグはステップS1の電源投入処理で大当り判定処理に初期設定されるものであり、CPU51はステップS2に復帰したときにはタイマ割込フラグのオンを新たに検出することに基づいてステップS3へ移行する。
[3−2]入力処理
図6はステップS4の入力処理の詳細を示すものであり、CPU51は図6のステップS21で出力回路54からの特別図柄始動信号の出力状態を判断する。ここで特別図柄始動信号がないことを判断したときにはステップS22で特別図柄始動信号フラグをオフし、特別図柄始動信号があることを判断したときにはステップS23で特別図柄始動信号フラグをオンする。即ち、遊技球が上特別図柄始動口25内および下特別図柄始動口27内のいずれかに入賞したときには出力回路54から特別図柄始動信号が出力され、特別図柄始動信号フラグがオンされる。
CPU51はステップS24で出力回路54からの普通図柄始動信号の出力状態を判断する。ここで普通図柄始動信号がないことを判断したときにはステップS25で普通図柄始動信号フラグをオフし、普通図柄始動信号があることを判断したときにはステップS26で普通図柄始動信号フラグをオンする。即ち、遊技球が普通図柄始動ゲート31内を通過したときには出力回路54から普通図柄始動信号が出力され、普通図柄始動信号フラグがオンされる。
[3−3]カウンタ更新処理
CPU51は図5のステップS5のカウンタ更新処理へ移行すると、ランダムカウンタR1〜R5の計測値のそれぞれに「1」を加算する。これらランダムカウンタR1〜R5の加算内容は次の通りである。
(1)ランダムカウンタR1は変動パターンを選択する乱数値に相当するものであり、図7に示すように、初期値「0」から上限値「100」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(2)ランダムカウンタR2は外れの判定時に判定結果を完全外れおよび外れリーチに振分ける乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「49」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(3)ランダムカウンタR3は大当りの発生の有無を抽選する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「1000」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(4)ランダムカウンタR4は大当りの判定時に特別図柄の種類を抽選する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「39」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(5)ランダムカウンタR5は当りの発生の有無を抽選する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「32」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
[3−4]データ取得処理
図8は図5のステップS6のデータ取得処理の詳細を示すものであり、CPU51は図8のステップS31で特別図柄始動信号フラグの設定状態を判断する。例えば遊技球が上特別図柄始動口25内および下特別図柄始動口27内のいずれかに入賞したときには図6の入力処理で特別図柄始動信号フラグがオンされている。この場合にはCPU51は図8のステップS31で特別図柄始動信号フラグのオンを判断し、ステップS32でランダムカウンタR1〜R4のそれぞれの計測値を取得する。
メイン制御回路50のRAM53には、図9に示すように、保留データエリア1〜保留データエリア4が設定されている。これら保留データエリア1〜保留データエリア4はいずれもランダムカウンタR1〜R4の取得結果を記録しておくものであり、CPU51は図8のステップS33へ移行したときには保留データエリア1にランダムカウンタR1〜R4が記録されているか否かを判断する。ここで保留データエリア1にランダムカウンタR1〜R4が記録されていないことを判断したときにはステップS34へ移行し、ランダムカウンタR1〜R4の取得結果を保留データエリア1に記録する。
CPU51はステップS33で保留データエリア1にランダムカウンタR1〜R4が記録されていることを判断すると、ステップS35で保留データエリア2にランダムカウンタR1〜R4が記録されているか否かを判断する。ここで保留データエリア2にランダムカウンタR1〜R4が記録されていないことを判断したときにはステップS36へ移行し、ランダムカウンタR1〜R4の取得結果を保留データエリア2に記録する。
CPU51はステップS35で保留データエリア2にランダムカウンタR1〜R4が記録されていることを判断すると、ステップS37で保留データエリア3にランダムカウンタR1〜R4が記録されているか否かを判断する。ここで保留データエリア3にランダムカウンタR1〜R4が記録されていないことを判断したときにはステップS38へ移行し、ランダムカウンタR1〜R4の取得結果を保留データエリア3に記録する。
CPU51はステップS37で保留データエリア3にランダムカウンタR1〜R4が記録されていることを判断すると、ステップS39で保留データエリア4にランダムカウンタR1〜R4が記録されているか否かを判断する。ここで保留データエリ4にランダムカウンタR1〜R4が記録されていないことを判断したときにはステップS40へ移行し、ランダムカウンタR1〜R4の取得結果を保留データエリア4に記録する。即ち、ランダムカウンタR1〜R4の記録数には上限値「4組」が設定されており、上限組のランダムカウンタR1〜R4がRAM53に記録されている状態で遊技球が上特別図柄始動口25内および下特別図柄始動口27内のいずれかに入賞したときにはステップS41でランダムカウンタR1〜R4の取得結果がクリアされ、遊技球が上特別図柄始動口25内および下特別図柄始動口27内のいずれかに入賞したことが無効化される。
[3−5]普通図柄処理
図10〜図12はステップS7の普通図柄処理の詳細を示すものであり、CPU51は図10のステップS51で普通図柄遊技フラグの設定状態を判断する。この普通図柄遊技フラグは普通図柄遊技の実行状態でオンされ、普通図柄遊技の停止状態でオフされるものであり、CPU51は普通図柄遊技の停止状態ではステップS51で普通図柄遊技フラグのオフを判断し、ステップS52で当り遊技フラグの設定状態を判断する。この当り遊技フラグは当り遊技の実行状態でオンされ、当り遊技の停止状態でオフされるものであり、CPU51は当り遊技の停止状態ではステップS52で当り遊技フラグのオフを判断してステップS53へ移行する。
CPU51はステップS53へ移行すると、普通図柄始動信号フラグの設定状態を判断する。例えば遊技球が普通図柄始動ゲート31内を通過したときには図6の入力処理で普通図柄始動信号フラグがオンされている。この場合にはCPU51は図10のステップS53で普通図柄始動信号フラグのオンを判断し、ステップS54でランダムカウンタR5の計測値を取得する。そして、ステップS55へ移行し、時短フラグの設定状態を判断する。この時短フラグは時短モードの有効状態でオンされ、時短モードの無効状態でオフされるものであり、CPU51は時短モードの有効状態では時短フラグのオンを判断してステップS56へ移行し、ROM52から32個の当り値「0〜31」を選択する。また、時短モードの無効状態では時短フラグのオフを判断してステップS57へ移行し、ROM52から2個の当り値「7〜8」を選択する。
CPU51は多数個の当り値または少数個の当り値を選択すると、ステップS58でランダムカウンタR5の取得結果を当り値の選択結果のそれぞれと比較する。ここでランダムカウンタR5の取得結果が当り値の選択結果のいずれかと同一であることを判断したときには当りと判定し、ステップS59で当りフラグをオンし、ステップS61で普通図柄遊技フラグをオンする。また、ランダムカウンタR5の取得結果が当り値の選択結果のいずれとも相違していることを判断したときには外れと判定し、ステップS60で当りフラグをオフし、ステップS61で普通図柄遊技フラグをオンする。即ち、時短モードの有効状態では当りが「32/33」の高確率で判定され、時短モードの無効状態では当りが「2/33」の低確率で判定される。
CPU51は普通図柄遊技フラグのオン状態ではステップS51で普通図柄遊技フラグのオンを判断し、ステップS62の普通図柄遊技処理へ移行する。図11はステップS62の普通図柄遊技処理の詳細を示すものであり、CPU51はステップS71でLED点灯フラグの設定状態を判断する。このLED点灯フラグは当りLED42および外れLED43のいずれかが点灯している場合にオンされ、当りLED42および外れLED43の双方が消灯している場合にオフされるものであり、CPU51はステップS71でLED点灯フラグのオフを判断したときにはステップS72へ移行する。
CPU51はステップS72へ移行すると、当りフラグの設定状態を判断する。ここで当りフラグのオンを判断したときにはステップS73でLED回路59に当りLED点灯信号を出力し、当りフラグのオフを判断したときにはステップS74でLED回路59に外れLED点灯信号を出力する。LED回路59は当りLED点灯信号が与えられたときには当りLED42を点灯することに基づいて遊技者に当りが判定されたことを報知し、外れLED点灯信号が与えられたときには外れLED43を点灯することに基づいて遊技者に外れが判定されたことを報知する。
CPU51は当りLED点灯信号または外れLED点灯信号を出力すると、ステップS75でROM52に予め記録された点灯時間「1.0sec」をタイマT1にセットする。この点灯時間は当りLED42または外れLED43の点灯時間であり、CPU51はステップS75でタイマT1に点灯時間をセットしたときにはステップS76へ移行してLED点灯フラグをオンする。
CPU51はLED点灯フラグのオン状態ではステップS71からステップS77へ移行し、タイマT1の計測値から単位時間ΔT(4mes)を減算する。この単位時間ΔTはメイン制御回路50のROM52に予め記録されたものであり、CPU51はタイマT1を減算することに基づいて当りLED42の残り点灯時間または外れLED43の残り点灯時間を更新する。
CPU51はステップS77でタイマT1を減算すると、ステップS78でタイマT1の減算結果をROM52に予め記録された下限値「0」と比較する。ここで「T1=0」を判断したときにはステップS79へ移行し、当りフラグの設定状態を判断する。例えば外れLED43の点灯状態ではステップS79で当りフラグのオフを判断し、ステップS80でLED回路59に外れLED消灯信号を出力する。そして、ステップS84でLED点灯フラグをオフし、ステップS85で普通図柄遊技フラグをオフする。外れLED消灯信号は外れLED43を消灯することを指令するものであり、LED回路59は外れLED消灯信号が与えられることに基づいて外れLED43を消灯する。
CPU51は当りLED42の点灯状態ではステップS79で当りフラグのオンを判断し、ステップS81で当り遊技フラグをオンする。そして、ステップS82で当りフラグをオフし、ステップS83でLED回路59に当りLED消灯信号を出力する。次にステップS84でLED点灯フラグをオフし、ステップS85で普通図柄遊技フラグをオフする。当りLED消灯信号は当りLED42を消灯することを指令するものであり、LED回路59は当りLED消灯信号が与えられることに基づいて当りLED42を消灯する。
CPU51は当り遊技フラグのオン状態では図10のステップS51で普通図柄遊技フラグのオフを判断し、ステップS52で当り遊技フラグのオンを判断し、ステップS63の当り遊技処理へ移行する。図12はステップS63の当り遊技処理の詳細を示すものであり、CPU51はステップS91で羽根板拡大フラグの設定状態を判断する。この羽根板拡大フラグは両羽根板28の拡大状態でオンされ、両羽根板28の縮小状態でオフされるものであり、CPU51は両羽根板28の縮小状態では羽根板拡大フラグのオフを判断してステップS91からS92へ移行する。
CPU51はステップS92へ移行すると、時短フラグの設定状態を判断する。ここで時短フラグがオンされていることを判断したときにはステップS93へ移行し、タイマT2に拡大時間「3.0sec」をセットする。また、時短フラグがオフされていることを判断したときにはステップS94へ移行し、タイマT2に拡大時間「0.8sec」をセットする。これら拡大時間「3.0sec」および「0.8sec」のそれぞれはメイン制御回路50のROM52に予め記録されたものであり、下始動口27の両羽根板28を拡大状態に保持する継続時間を示している。
CPU51はタイマT2に拡大時間をセットすると、ステップS95でソレノイド回路56に羽根板拡大信号を出力する。そして、ステップS96へ移行し、羽根板拡大フラグをオンする。この羽根板拡大信号は両羽根板28を拡大状態にすることを指令するものであり、ソレノイド回路56は羽根板拡大信号が与えられることに基づいて始動口ソレノイド30を駆動し、両羽根板28を拡大状態に回動操作することに基づいて下特別図柄始動口27を開放する。即ち、時短モードの有効状態では両羽根板28の拡大時間が長値に設定されることに基づいて下始動口27が長時間だけ開放され、時短モードの無効状態では両羽根板28の拡大時間が短値に設定されることに基づいて下始動口27が短時間だけ開放される。
CPU51は両羽根板28の拡大状態ではステップS91で羽根板拡大フラグのオンを判断し、ステップS97でタイマT2の計測値から単位時間ΔT(4msec)を減算する。この単位時間ΔTはメイン制御回路50のROM52に予め記録されたものであり、CPU51はステップS97でタイマT2を減算したときにはステップS98へ移行し、タイマT2の減算結果をROM52に予め記録された下限値「0」と比較する。
CPU51はステップS98で「T2=0」を判断すると、ステップS99でソレノイド回路56に羽根板縮小信号を出力する。そして、ステップS100で羽根板拡大フラグをオフし、ステップS101で当り遊技フラグをオフする。この羽根板縮小信号は両羽根板28を縮小状態にすることを指令するものであり、ソレノイド回路56は羽根板縮小信号が与えられることに基づいて始動口ソレノイド30を駆動停止し、両羽根板28を縮小状態に回動操作することに基づいて下特別図柄始動口27を閉鎖する。
[3−6]大当り判定処理
CPU51はメイン制御フラグが大当り判定処理にセットされていることを判断すると、図5のステップS7の普通図柄処理からステップS8の大当り判定処理へ移行する。図13および図14のそれぞれはステップS8の大当り判定処理の詳細を示すものであり、CPU51は図13のステップS111で保留データエリア1にランダムカウンタR1〜R4が記録されているか否かを判断する。ここで保留データエリア1にランダムカウンタR1〜R4が記録されていることを判断したときにはステップS112へ移行し、確率変動フラグの設定状態を判断する。この確率変動フラグは確率変動モードの設定状態を示すものであり、CPU51は確率変動モードの有効状態ではステップS112で確率変動フラグのオンを判断してステップS113へ移行し、確率変動モードの無効状態ではステップS112で確率変動フラグのオフを判断してステップS114へ移行する。
CPU51はステップS113へ移行すると、ROM52から11個の大当り値「7,77,107,207,307,407,507,607,707,807,907」を選択する。そして、ステップS115で保留データエリア1からランダムカウンタR3の取得結果を検出し、ランダムカウンタR3の検出結果を11個の大当り値「7〜907」のそれぞれと比較する。ここでランダムカウンタR3の検出結果が11個の大当り値「7〜907」のいずれかと同一であることを判断したときには大当りと判定し、ステップS116で大当りフラグをオンし、ステップS117で時短フラグをオフすることに基づいて時短モードを無効化する。また、ランダムカウンタR3の検出結果が11個の大当り値「7〜907」のいずれとも相違していることを判断したときには外れと判定し、図14のステップS135で大当りフラグをオフする。即ち、確率変動モードの有効状態では大当りが「11/1001」の高確率で判定される。
CPU51は図13のステップS114へ移行すると、ROM52から10個の大当り値「77,107,207,307,407,507,607,707,807,907」を選択する。そして、ステップS115で保留データエリア1からランダムカウンタR3の取得結果を検出し、ランダムカウンタR3の検出結果を10個の大当り値「77〜907」のそれぞれと比較する。ここでランダムカウンタR3の検出結果が10個の大当り値「71〜907」のいずれかと同一であることを判断したときには大当りと判定し、ステップS116で大当りフラグをオンし、ステップS117で時短フラグをオフすることに基づいて時短モードを無効化する。また、ランダムカウンタR3の検出結果が10個の大当り値「77〜907」のいずれとも相違していることを判断したときには外れと判定し、図14のステップS135で大当りフラグをオフする。即ち、確率変動モードの無効状態では大当りが「10/1001」の低確率で判定され、確率変動モードの有効状態では大当りが確率変動モードの無効状態に比べて10%だけ高く判定される。
CPU51は図13のステップS117で時短フラグをオフすると、ステップS118へ移行する。ここでRAM53の保留データエリア1からランダムカウンタR4の取得結果を検出し、ランダムカウンタR4の検出結果を判定値「0」および「9」のそれぞれと比較する。これら判定値「0」および「9」のそれぞれはメイン制御回路50のROM52に予め記録されたものであり、CPU51はステップS118で「0≦R4≦9」を判断したときにはステップS119へ移行し、特別図柄を確変大当りの1態様(図4参照)に設定する。そして、図13のステップS120で演出制御回路70に確変大当りコマンド1を送信し、ステップS121でROM52に予め記録された第1の確変継続回数「11」をカウンタN1にセットする。即ち、ステップS118で「0≦R4≦9」であることが判断されたときには確変大当り1であることが判定され、カウンタN1に確変大当り1の判定結果に応じた確変継続回数がセットされる。
CPU51はステップS118で「0≦R4≦9」ではないことを判断すると、ステップS122でランダムカウンタR4の検出結果を判定値「10」および「19」のそれぞれと比較する。これら判定値「10」および「19」のそれぞれはメイン制御回路50のROM52に予め記録されたものであり、CPU51はステップS122で「10≦R4≦19」を判断したときにはステップS123へ移行し、特別図柄を確変大当り2の態様(図4参照)に設定する。そして、図13のステップS124で演出制御回路70に確変大当りコマンド2を送信し、ステップS125でROM52に予め記録された第2の確変継続回数「101」をカウンタN1にセットする。即ち、ステップS122で「10≦R4≦19」であることが判断されたときには確変大当り2であることが判定され、カウンタN1に確変大当り2の判定結果に応じた確変継続回数がセットされる。
CPU51はステップS122で「10≦R4≦19」ではないことを判断すると、ステップS126でランダムカウンタR4の検出結果を判定値「20」および「29」のそれぞれと比較する。これら判定値「20」および「29」のそれぞれはメイン制御回路50のROM52に予め記録されたものであり、CPU51はステップS126で「20≦R4≦29」を判断したときにはステップS127へ移行し、特別図柄を確変大当り3の態様(図4参照)に設定する。そして、図13のステップS128で演出制御回路70に確変大当りコマンド3を送信し、ステップS129でROM52に予め記録された第3の確変継続回数「201」をカウンタN1にセットする。即ち、ステップS126で「20≦R4≦29」であることが判断されたときには確変大当り3であることが判定され、カウンタN1に確変大当り3の判定結果に応じた確変継続回数がセットされる。
CPU51はステップS126で「20≦R4≦29」ではないことを判断すると、ステップS130で特別図柄を確変大当り4の態様(図4参照)に設定する。そして、図13のステップS131で演出制御回路70に確変大当りコマンド4を送信し、ステップS132でROM52に予め記録された第4の確変継続回数「301」をカウンタN1にセットする。即ち、ステップS126で「20≦R4≦29」ではないことが判断されたときには確変大当り4であることが判定され、カウンタN1に確変大当り4の判定結果に応じた確変継続回数がセットされる。
CPU51はカウンタN1に確変継続回数をセットすると、ステップS133で確率変動フラグをオンすることに基づいて確率変動モードを有効化する。そして、ステップS134へ移行し、メイン制御フラグに変動パターン設定処理をセットする。即ち、ステップS115で大当りが判定されたときには確率変動モードが必ず有効化され、次回の特別図柄遊技から大当りが高確率で判定される。
CPU51は図14のステップS135で大当りフラグをオフすると、ステップS136で特別図柄を外れの態様(図4参照)に設定する。そして、図14のステップS137で保留データエリア1からランダムカウンタR2の取得結果を検出し、5個の外れリーチ値「0〜4」のそれぞれと比較する。これら5個の外れリーチ値「0〜4」はいずれもROM52に記録されたものであり、CPU51はステップS137でランダムカウンタR2の検出結果が5個の外れリーチ値「0〜4」のいずれかと同一であることを判断したときには外れリーチと判定し、ステップS138で外れリーチフラグをオンする。次に、ステップS139で演出制御回路70に外れリーチコマンドを送信し、図13のステップS134でメイン制御フラグに変動パターン設定処理をセットする。
CPU51は図14のステップS137でランダムカウンタR2の検出結果が5個の外れリーチ値「0〜4」のいずれとも相違していることを判断すると、完全外れと判定する。この場合にはステップS141で外れリーチフラグをオフし、ステップS142で演出制御回路70に完全外れコマンドを送信する。そして、図13のステップS134へ移行し、メイン制御フラグに変動パターン設定処理をセットする。
[3−7]変動パターン設定処理
CPU51はメイン制御フラグが変動パターン設定処理にセットされていることを検出すると、図5のステップS7の普通図柄処理からステップS9の変動パターン設定処理へ移行する。図15はステップS9の変動パターン設定処理の詳細を示すものであり、CPU51は図15のステップS151で大当りフラグの設定状態を判断する。例えば直前の大当り判定処理で確変大当り1〜確変大当り4のいずれかを判定したときにはステップS151で大当りフラグのオンを判断し、ステップS152へ移行する。
メイン制御回路50のROM52には大当り用の変動パターンテーブルと非時短外れ用の変動パターンテーブルと時短外れ用の変動パターンテーブルが記録されている。これら各変動パターンテーブルはランダムカウンタR1と変動パターンと変動表示時間の相関関係を示すものであり、CPU51はステップS152へ移行したときにはROM52から大当り用の変動パターンテーブルを選択する。
図16は大当り用の変動パターンテーブルの記録内容を示すものである。この大当り用の変動パターンテーブルには変動パターンP1〜P4が設定されており、CPU51は図15のステップS152で大当り用の変動パターンテーブルを選択したときにはステップS158で保留データエリア1からランダムカウンタR1の取得結果を検出し、大当り用の変動パターンテーブルからランダムカウンタR1の検出結果に応じた大当り用の変動パターンを選択する。そして、ステップS159へ移行し、大当り用の変動パターンテーブルから変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間を選択する。例えばランダムカウンタR1の検出結果が「40」であるときには変動パターンP1が選択され、変動パターンの選択結果がP1であるときには変動表示時間「16.0sec」が選択される。
CPU51は直前の大当り判定処理で外れリーチまたは完全外れを判定したときには図15のステップS151で大当りフラグのオフを判断し、ステップS153で時短フラグの設定状態を判断する。例えば時短モードの無効状態ではステップS153で時短フラグのオフを判断し、ステップS154でROM52から非時短外れ用の変動パターンテーブルを選択する。そして、ステップS158で保留データエリア1からランダムカウンタR1の取得結果を検出し、非時短外れ用の変動パターンテーブルから非時短外れ用の変動パターンを選択する。
図17は非時短外れ用の変動パターンテーブルの記録内容を示すものであり、非時短外れ用の変動パターンテーブルには大当り用の変動パターンテーブルとは相違する変動パターンP5〜P9が設定されている。変動パターンP5〜P8のそれぞれは時短モードの無効状態で外れリーチが判定されたときに選択対象となる非時短外れリーチ用のものであり、CPU51は時短モードの無効状態で外れリーチを判定したときには大当りフラグのオフおよび外れリーチフラグのオンを順に判断し、図15のステップS158で変動パターンP5〜P8のうちからランダムカウンタR1の検出結果に応じたものを選択する。そして、ステップS159へ移行し、非時短外れ用の変動パターンテーブルから変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間を選択する。例えばランダムカウンタR1の検出結果が「40」であるときには変動パターンP7が選択され、変動パターンの選択結果がP7であるときには変動表示時間「10.0sec」が選択される。
変動パターンP9は時短モードの無効状態で完全外れが判定されたときに選択対象となる非時短完全外れ用のものであり、CPU51は時短モードの無効状態で完全外れを判定したときには大当りフラグのオフおよび外れリーチフラグのオフを順に判断し、ステップS158でランダムカウンタR1の検出結果に拘らず非時短完全外れ用の変動パターンP9を選択する。そして、ステップS159へ移行し、非時短外れ用の変動パターンテーブルから変動パターンP9に応じた変動表示時間「4.0sec」を選択する。
CPU51は時短モードの有効状態では図15のステップS153で時短フラグのオンを判断し、ステップS156でROM52から時短外れ用の変動パターンテーブルを選択する。そして、ステップS158で保留データエリア1からランダムカウンタR1の取得結果を検出し、時短外れ用の変動パターンテーブルから時短外れ用の変動パターンを選択する。
図18は時短外れ用の変動パターンテーブルの記録内容を示すものであり、時短外れ用の変動パターンテーブルには大当り用の変動パターンテーブルおよび非時短外れ用の変動パターンテーブルのいずれとも相違する変動パターンP10〜P14が設定されている。変動パターンP10〜P13は時短モードの有効状態で外れリーチが判定されたときに選択対象となる時短外れリーチ用のものであり、CPU51は時短モードの有効状態で外れリーチを判定したときには大当りフラグのオフおよび外れリーチフラグのオンを順に判断し、図15のステップS158で変動パターンP10〜P13のうちからランダムカウンタR1の検出結果に応じたものを選択する。そして、ステップS159へ移行し、時短外れ用の変動パターンテーブルから変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間を選択する。例えばランダムカウンタR1の検出結果が「10」であるときには変動パターンP10が選択され、変動パターンの選択結果がP10であるときには変動表示時間「10.0sec」が選択される。図18の変動パターンP14は時短モードの有効状態で完全外れが判定されたときに選択対象となる時短完全外れ用のものであり、CPU51は時短モードの有効状態で完全外れを判定したときには大当りフラグのオフおよび外れリーチフラグのオフを順に判断し、図15のステップS158でランダムカウンタR1の検出結果に拘らず変動パターンP14を選択する。そして、ステップS159へ移行し、時短外れ用の変動パターンテーブルから変動パターンP14に応じた変動表示時間「1.0sec」を選択する。
大当り用の変動パターンP1〜P4と非時短外れリーチ用の変動パターンP5〜P8と時短外れリーチ用の変動パターンP10〜P13のそれぞれは物語調のリーチ演出を発生させるものであり、非時短完全外れ用の変動パターンP9および時短完全外れ用の変動パターンP14のそれぞれは物語調のリーチ演出を発生させないものである。非時短完全外れ用の変動パターンP9は時短モードの無効状態で最も高確率で選択されるものであり、時短完全外れ用の変動パターンP14は時短モードの有効状態で最も高確率で選択されるものであり、時短完全外れ用の変動パターンP14は残りの変動パターンP1〜P13のそれぞれに比べて変動表示時間が短く設定されている。即ち、時短モードの有効状態では変動表示時間が最短である時短完全外れ用の変動パターンP14が最高確率で選択されるので、特別図柄遊技の所要時間および装飾図柄遊技の所要時間のそれぞれが時短モードの無効状態に比べて平均的に短くなる。
CPU51は図15のステップS159で変動表示時間を選択すると、ステップS160で変動パターンの選択結果を変動パターンコマンドとして演出制御回路70に送信する。そして、ステップS161で変動表示時間の選択結果をタイマT3にセットし、ステップS162で保留データエリア1に記録されているランダムカウンタR1〜R4をクリアする。
CPU51はステップS162で保留データエリア1のランダムカウンタR1〜R4をクリアすると、ステップS163で保留データエリア2の記録データを保留データエリア1にシフトし、ステップS164で保留データエリア3の記録データを保留データエリア2にシフトする。そして、ステップS165で保留データエリア4の記録データを保留データエリア3にシフトし、ステップS166でメイン制御フラグに特別図柄変動開始処理をセットする。これら保留データエリア1〜保留データエリア4のそれぞれはランダムカウンタR1等が格納されていない状態でデフォルトデータが記録されるものであり、保留データエリア2〜保留データエリア4にランダムカウンタR1等が記録されているときにはステップS163〜ステップS165のそれぞれでランダムカウンタR1等がシフトされ、ランダムカウンタR1等が格納されていないときにはデフォルトデータがシフトされる。
[3−8]特別図柄変動開始処理
CPU51はメイン制御フラグが特別図柄変動開始処理にセットされていることを検出すると、図5のステップS7の普通図柄処理からステップS10の特別図柄変動開始処理へ移行する。図19はステップS10の特別図柄変動開始処理の詳細を示すものであり、CPU51は図19のステップS171でLED回路58に特別図柄変動開始信号を出力する。すると、LED回路58は特別図柄変動開始信号を検出することに同期して特別図柄の変動表示を開始する。この特別図柄の変動表示は特別図柄を「確変大当り1の態様」→「確変大当り2の態様」→「確変大当り3の態様」→「確変大当り4の態様」→「外れの態様」→「確変大当り1の態様」→「確変大当り2の態様」・・・の設定順序で循環的に可変表示するものである。
CPU51はステップS171で特別図柄変動開始信号を出力すると、ステップS172で演出制御回路70に装飾図柄遊技開始コマンドを送信する。そして、ステップS173へ移行し、メイン制御フラグに特別図柄変動停止処理をセットする。この装飾図柄遊技開始コマンドは装飾図柄遊技の開始指令に相当するものであり、演出制御回路70は装飾図柄遊技開始コマンドを受信することに基づいて装飾図柄遊技の映像的な演出を開始することを図柄制御回路80に指示し、装飾図柄遊技の音的な演出を開始することを音制御回路90に指示し、装飾図柄遊技の電飾的な演出を開始することを電飾制御回路100に指示する。
[3−9]特別図柄変動停止処理
CPU51はメイン制御フラグが特別図柄変動停止処理にセットされていることを検出すると、図5のステップS7の普通図柄処理からステップS11の特別図柄変動停止処理へ移行する。図20はステップS11の特別図柄変動停止処理の詳細を示すものであり、CPU51は図20のステップS181でタイマT3の計測値から設定値ΔT(4msec)を減算することに基づいて特別図柄遊技の残り時間を更新する。そして、ステップS182へ移行し、タイマT3の減算結果を「0」と比較する。この特別図柄遊技は装飾図柄遊技に時間的に同期して行われるものであり、特別図柄遊技の残り時間は装飾図柄遊技の残り時間と同一である。
CPU51はステップS182でタイマT3の減算結果が「0」であることを検出すると、特別図柄遊技の終了を判断する。そして、ステップS183へ移行し、LED回路58に特別図柄変動停止信号を出力する。この特別図柄変動停止信号は特別図柄の変動表示を大当り判定処理の選択結果で停止することを指示するものであり、大当り判定処理で確変大当り1が判定されたときには特別図柄が図4の確変大当り1の態様で停止表示され、大当り判定処理で確変大当り2が判定されたときには特別図柄が図4の確変大当り2の態様で停止表示され、大当り判定処理で確変大当り3が判定されたときには特別図柄が図4の確変大当り3の態様で停止表示され、大当り判定処理で確変大当り4が判定されたときには特別図柄が図4の確変大当り4の態様で停止表示され、大当り判定処理で外れリーチおよび完全外れのいずれかが判定されたときには特別図柄が図4の外れの態様で停止表示される。
CPU51は図20のステップS183でLED回路58に特別図柄変動停止信号を出力すると、ステップS184で演出制御回路70に装飾図柄遊技停止コマンドを送信する。この装飾図柄遊技停止コマンドは装飾図柄遊技の停止指令に相当するものであり、演出制御回路70は装飾図柄遊技停止コマンドを検出することに基づいて装飾図柄遊技の映像的な演出を停止することを図柄制御回路80に指示し、装飾図柄遊技の音的な演出を停止することを音制御回路90に指示し、装飾図柄遊技の電飾的な演出を停止することを電飾制御回路100に指示する。即ち、装飾図柄遊技は特別図柄の変動開始に同期して始まり、特別図柄の変動停止に同期して終わるものであり、特別図柄の変動表示時間は装飾図柄遊技の所要時間に相当する。
CPU51はステップS184で装飾図柄遊技停止コマンドを送信すると、ステップS185で確率変動フラグの設定状態を判断する。例えば確率変動モードの有効状態では確率変動フラグのオンを判断し、ステップS186でカウンタN1の計測値から「1」を減算することに基づいて確率変動モードが無効化されるまので特別図柄遊技および装飾図柄遊技のそれぞれの残り継続回数を更新する。そして、ステップS187へ移行し、カウンタN1の減算結果をROM52に予め記録された下限値「0」と比較する。
CPU51はステップS187で「N1=0」を判断すると、ステップS188で確率変動フラグをオフすることに基づいて確率変動モードを無効化し、ステップS189で時短フラグをオンすることに基づいて時短モードを有効化する。そして、ステップS190でカウンタN2に時短継続回数「100」をセットし、ステップS195へ移行する。この時短継続回数はメイン制御回路50のROM52に予め記録されたものであり、時短モードが無効化されるまので特別図柄遊技および装飾図柄遊技の残り継続回数を示している。即ち、特別図柄遊技および装飾図柄遊技のそれぞれがカウンタN1の初期設定回数だけ実行されても大当りが判定されなかったときには確率変動モードに換えて時短モードが有効化され、確変大当り1〜確変大当り4のいずれが判定されていたときであってもカウンタN2に共通の継続回数「100」がセットされる。
CPU51はステップS185で確率変動フラグがオフされていることを判断すると、ステップS191で時短フラグの設定状態を判断する。例えば時短モードの有効状態では時短フラグのオンを判断し、ステップS192でカウンタN2の計測値から「1」を減算することに基づいて時短モードが無効化されるまでの特別図柄遊技および装飾図柄遊技のそれぞれの残り継続回数を更新する。そして、ステップS193へ移行し、カウンタN2の減算結果をROM52に予め記録された下限値「0」と比較する。ここで「N2=0」を判断したときにはステップS194で時短フラグをオフすることに基づいて時短モードを無効化し、ステップS195へ移行する。即ち、特別図柄遊技および装飾図柄遊技のそれぞれがカウンタN2の初期設定回数だけ実行されても大当りが判定されなかったときには時短モードが無効化される。
CPU51はステップS195へ移行すると、タイマT4にウェイト時間「2.0sec」をセットする。そして、ステップS196へ移行し、メイン制御フラグにウェイト処理をセットする。このウェイト時間はメイン制御回路50のROM52に予め記録されたものであり、特別図柄遊技および装飾図柄遊技のそれぞれが保留されているときには今回の特別図柄遊技および今回の装飾図柄遊技のそれぞれが終了してからウェイト時間が経過した時点で新たな特別図柄遊技および新たな装飾図柄遊技のそれぞれが開始される。
[3−10]ウェイト処理
CPU51はメイン制御フラグがウェイト処理にセットされていることを検出すると、図5のステップS7の普通図柄処理からステップS12のウェイト処理へ移行する。図21はステップS12のウェイト処理の詳細を示すものであり、CPU51は図21のステップS201でタイマT4の計測値からROM52に予め記録された設定値ΔT(4msec)を減算することに基づいて残りウェイト時間を更新する。そして、ステップS202へ移行し、タイマT4の減算結果をROM52に予め記録された下限値「0」と比較する。
CPU51はステップS202でタイマT4の減算結果が「0」であることを検出すると、ステップS203で大当りフラグの設定状態を判断する。ここで大当りフラグのオフを判断したときにはステップS204へ移行し、メイン制御フラグに大当り判定処理をセットする。そして、ステップS205で大当りフラグをオフし、ステップS206で外れリーチフラグをオフする。
CPU51はステップS203で大当りフラグのオンを判断すると、ステップS207でメイン制御フラグに大当り遊技処理をセットする。そして、ステップS208で演出制御回路70に大当り遊技開始コマンドを送信し、ステップS205で大当りフラグをオフし、ステップS206で外れリーチフラグをオフする。この大当り遊技開始コマンドは大当り遊技の演出開始指令に相当するものであり、演出制御回路70は大当り遊技開始コマンドを検出することに基づいて大当り遊技の映像的な演出を開始することを図柄制御回路80に指示し、大当り遊技の音的な演出を開始することを音制御回路90に指示し、大当り遊技の電飾的な演出を開始することを電飾制御回路100に指示する。
[3−11]大当り遊技処理
CPU51はメイン制御フラグが大当り遊技処理にセットされていることを検出すると、図5のステップS7の普通図柄処理からステップS13の大当り遊技処理へ移行する。図22はステップS13の大当り遊技処理の詳細を示すものであり、CPU51はステップS211で大当りラウンド処理を実行する。この大当りラウンド処理は特別入賞口を開放する遊技者有利の状態を生成するものであり、特別入賞口内に上限値(10個)の遊技球が入賞したり、または、特別入賞口の開放時間が上限値(30sec)に達することに基づいて終了する。この大当りラウンド処理はROM52に予め決められ記録された上限値(15回)だけ繰返されるものであり、CPU51はステップS212へ移行したときには大当りラウンドの繰返し回数Rを上限値「15」と比較する。
CPU51はステップS212で「R=15」を判断すると、ステップS213で演出制御回路70に大当り遊技停止コマンドを送信する。そして、ステップS214へ移行し、メイン制御フラグを大当り判定処理にセットする。この大当り遊技停止コマンドは大当り遊技の演出停止指令に相当するものであり、演出制御回路70は大当り遊技停止コマンドを検出することに基づいて大当り遊技の映像的な演出を停止することを図柄制御回路80に指示し、大当り遊技の音的な演出を停止することを音制御回路90に指示し、大当り遊技の電飾的な演出を停止することを電飾制御回路100に指示する。
[4]演出制御回路70の内部処理
[4−1]メイン処理
演出制御回路70のCPU71は電源が投入されると、図23のステップS301の電源投入処理でRAM73の全データを初期設定する。そして、ステップS302へ移行し、タイマ割込フラグの設定状態を判断する。このタイマ割込フラグはCPU71がタイマ回路74からのパルス信号を受信することに基いてタイマ割込処理でオンするものであり、CPU71はステップS302でタイマ割込フラグのオフを検出したときにはステップS303のカウンタ更新処理1へ移行し、ステップS302でタイマ割込フラグのオンを検出したときにはステップS304へ移行する。このステップS304でタイマ割込フラグをオフし、ステップS305のカウンタ更新処理2およびステップS306のコマンド処理を順に実行する。
[4−2]INT割込処理
演出制御回路70のCPU71はメイン制御回路50からのストローブ信号(INT信号)を受信すると、INT割込処理を起動する。このストローブ信号はメイン制御回路50がコマンドと共に送信するものであり、CPU71はINT割込処理を起動したときには図24のステップS311でコマンドを受信し、ステップS312でコマンドの受信結果をRAM73に記録する。そして、ステップS313へ移行し、コマンド処理フラグをコマンドの受信結果に応じてセットする。このコマンド処理フラグはステップS301の電源投入処理でコマンド待ち処理に初期設定されるものであり、図25はメイン制御回路50から送信されるコマンドの種類とコマンド処理フラグの設定内容との関係を示している。
CPU71はメイン制御回路50からの確変大当りコマンド1と確変大当りコマンド2と確変大当りコマンド3と確変大当りコマンド4と外れリーチコマンドと完全外れコマンドのいずれかを受信したときにはコマンド処理フラグを当落コマンド処理にセットし、変動パターンコマンドを受信したときにはコマンド処理フラグを変動パターンコマンド処理にセットし、装飾図柄遊技開始コマンドを受信したときにはコマンド処理フラグを装飾図柄遊技開始コマンド処理にセットする。また、装飾図柄遊技停止コマンドを受信したときにはコマンド処理フラグを装飾図柄遊技停止コマンド処理にセットし、大当り遊技開始コマンドを受信したときにはコマンド処理フラグを大当り遊技開始コマンド処理にセットし、大当り遊技停止コマンドを受信したときにはコマンド処理フラグを大当り遊技停止コマンド処理にセットする。
[4−3]カウンタ更新処理1
図26はステップS303のカウンタ更新処理1の詳細を示すものであり、CPU71は図26のステップS321でランダムカウンタR11の現在の計測値に「1」を加算する。このランダムカウンタR11は装飾図柄の各列の図柄要素を設定するためのものであり、3桁のカウンタから構成されている。このランダムカウンタR11の1桁目は、図27に示すように、「0」から「7」に加算された後に「0」に戻して循環的に加算され、2桁目は1桁目が「7」から「0」に加算される桁上げ毎に「1」だけ加算され、3桁目は2桁目が「7」から「0」に加算される桁上げ毎に「1」だけ加算される。
CPU71は図26のステップS321でランダムカウンタR11を更新すると、ステップS322でランダムカウンタR11の更新結果の1桁目と3桁目とを比較する。ここで両者が相違していることを検出したときにはステップS323へ移行し、ランダムカウンタR11の更新結果をRAM73の完全外れ図柄エリアに格納する。即ち、完全外れ図柄エリアは、図27に示すように、左列および右列が相違する完全外れ図柄の基礎データが格納されるものであり、完全外れ図柄エリアの格納データは次回のステップS323で更新される。
CPU71は図26のステップS322でランダムカウンタR11の1桁目と3桁目とが同一であることを検出すると、ステップS324でランダムカウンタR11の1桁目と2桁目を比較する。ここで両者が相違していることを検出したときにはステップS325へ移行し、ランダムカウンタR11の更新結果をRAM73の外れリーチ図柄エリアに格納する。即ち、外れリーチ図柄エリアは、図27に示すように、左列および右列が同一で中列が相違する外れリーチ図柄の基礎データが格納されるものであり、外れリーチ図柄エリアの格納データは次回のステップS325で更新される。
[4−4]カウンタ更新処理2
CPU71は図23のステップS305のカウンタ更新処理2へ移行すると、ランダムカウンタR12の計測値とランダムカウンタR13の計測値とランダムカウンタR14の計測値のそれぞれに「1」を加算する。ランダムカウンタR12大当り図柄を抽選する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「7」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。ランダムカウンタR13は時短モードが有効化されることを予告するか否かを抽選する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「40」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。ランダムカウンタR14は演出パターンコマンドを抽選する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「50」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される
[4−5]コマンド処理
図28は図23のステップS306のコマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71はステップS306のコマンド処理では図28のステップS331のコマンド待ち処理〜ステップS337の大当り遊技停止コマンド処理をコマンド処理フラグの設定状態に基いて択一的に実行する。
[4−5−1]コマンド待ち処理
CPU71はコマンド処理フラグがコマンド待ち処理にセットされていることを検出すると、図28のステップS331のコマンド待ち処理を経て図23のステップS302に復帰する。このコマンド待ち処理はメイン制御回路50からのコマンドを待つ処理であり、実質的な処理動作が行われない。
[4−5−2]当落コマンド処理
メイン制御回路50が図13および図14それぞれの大当り判定処理で演出制御回路70に確変大当りコマンド1と確変大当りコマンド2と確変大当りコマンド3と確変大当りコマンド4と外れリーチコマンドと完全外れコマンドのいずれかを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から当落コマンド処理に書き換える。このコマンド処理フラグが当落コマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図28のコマンド処理でステップS332の当落コマンド処理を実行する。
図29はステップS332の当落コマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71はステップS341でRAM73からコマンドの受信結果を検出する。そして、ステップS342へ移行し、コマンドの検出結果を確変大当りコマンド1と比較する。ここでコマンドの検出結果が確変大当りコマンド1であることを判断したときにはステップS343へ移行し、確率変動モードフラグをオンする。この確率変動モードフラグはメイン制御回路50が確率変動モードを有効化することに同期してオンされ、メイン制御回路50が確率変動モードを無効化することに同期してオフされるものであり、図23のステップS301の電源投入処理でオフ状態に初期設定される。
CPU71は図29のステップS343で確率変動モードフラグをオンすると、ステップS344でカウンタN11に確変継続回数「11」をセットする。この確変継続回数は演出制御回路70のROM72に予め記録されたものであり、メイン制御回路50が確変大当り1を判定したときに図13のステップS121でカウンタN1にセットする確変継続回数と同一値に設定されている。
CPU71は図29のステップS342でコマンドの検出結果が確変大当りコマンド1と相違していることを判断すると、ステップS345でコマンドの検出結果を確変大当りコマンド2と比較する。ここでコマンドの検出結果が確変大当りコマンド2であることを判断したときにはステップS346へ移行し、確率変動モードフラグをオンする。そして、ステップS347へ移行し、カウンタN11に確変継続回数「101」をセットする。この確変継続回数は演出制御回路70のROM72に予め記録されたものであり、メイン制御回路50が確変大当り2を判定したときに図13のステップS125でカウンタN1にセットする確変継続回数と同一値に設定されている。
CPU71は図29のステップS345でコマンドの検出結果が確変大当りコマンド2と相違していることを判断すると、ステップS348でコマンドの検出結果を確変大当りコマンド3と比較する。ここでコマンドの検出結果が確変大当りコマンド3であることを判断したときにはステップS349へ移行し、確率変動モードフラグをオンする。そして、ステップS350へ移行し、カウンタN11に確変継続回数「201」をセットする。この確変継続回数は演出制御回路70のROM72に予め記録されたものであり、メイン制御回路50が確変大当り3を判定したときに図13のステップS129でカウンタN1にセットする確変継続回数と同一値に設定されている。
CPU71は図29のステップS348でコマンドの検出結果が確変大当りコマンド3と相違していることを判断すると、ステップS351でコマンドの検出結果を確変大当りコマンド4と比較する。ここでコマンドの検出結果が確変大当りコマンド4であることを判断したときにはステップS352へ移行し、確率変動モードフラグをオンする。そして、ステップS353へ移行し、カウンタN11に確変継続回数「301」をセットする。この確変継続回数は演出制御回路70のROM72に予め記録されたものであり、メイン制御回路50が確変大当り4を判定したときに図13のステップS132でカウンタN1にセットする確変継続回数と同一値に設定されている。
CPU71はステップS344とS347とS350とS353のいずれかでカウンタN11をセットすると、ステップS354で装飾図柄を大当りの組合せに設定する。図30は演出制御回路70のROM72に記録された大当り図柄テーブルを示すものである。この大当り図柄テーブルにはランダムカウンタR12および図柄要素相互間の対応関係が記録されており、CPU71は図29のステップS354でランダムカウンタR12の計測値を取得し、図30の大当り図柄テーブルからランダムカウンタR12の取得結果に応じた図柄要素を選択し、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれを図柄要素の選択結果に設定する。例えばランダムカウンタR12の取得結果が「5」であるときには図柄要素「6」が選択され、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれが共通の「6」に設定され、装飾図柄が大当りの組合せ「666」に設定される。この大当り図柄テーブルには図柄要素として「1」〜「8」の8種類が設定されており、メイン制御回路50が確変大当り1〜確変大当り4のいずれかを判定したときには装飾図柄が「111」「222」「333」「444」「555」「666」「777」「888」のいずれかの大当りの組合せに設定される。即ち、装飾図柄は確変大当り1〜確変大当り4のいずれが判定されたときであっても同一の大当りの組合せに設定されるものであり、装飾図柄遊技で左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素の3列が停止表示された状態で3列の図柄要素の組合せから確変大当り1〜確変大当り4を相互に識別することは不能にされている。
CPU71はステップS351でコマンドの検出結果が確変大当りコマンド4と相違していることを判断すると、ステップS355でコマンドの検出結果を外れリーチコマンドと比較する。ここでコマンドの検出結果が外れリーチコマンドであることを判断したときにはステップS356へ移行し、RAM73の外れリーチ図柄エリアからランダムカウンタR11の計測値を取得する。そして、ランダムカウンタR11の検出結果の3桁目と2桁目と1桁目のそれぞれに「1」を加算し、左列の図柄要素を3桁目の加算結果に設定し、中列の図柄要素を2桁目の加算結果に設定し、右列の図柄要素を1桁目の加算結果に設定する。例えばランダムカウンタR11の3桁目が「1」であるときには左列の図柄要素が「2」に設定され、ランダムカウンタR11の2桁目が「0」であるときには中列の図柄要素が「1」に設定され、ランダムカウンタR11の1桁目が「1」であるときには右列の図柄要素が「2」に設定され、装飾図柄が外れリーチの組合せ「212」に設定される。
CPU71は図29のステップS355でコマンドの検出結果が外れリーチコマンドと相違していることを判断すると、完全外れコマンドであると判断する。この場合にはステップS357へ移行し、RAM73の完全外れ図柄エリアからランダムカウンタR11の計測値を取得する。そして、ランダムカウンタR11の検出結果の3桁目と2桁目と1桁目のそれぞれに「1」を加算し、左列の図柄要素を3桁目の加算結果に設定し、中列の図柄要素を2桁目の加算結果に設定し、右列の図柄要素を1桁目の加算結果に設定する。例えばランダムカウンタR11の3桁目が「1」であるときには左列の図柄要素が「2」に設定され、ランダムカウンタR11の2桁目が「7」であるときには中列の図柄要素が「8」に設定され、ランダムカウンタR11の1桁目が「3」であるときには右列の図柄要素が「4」に設定され、装飾図柄が完全外れの組合せ「284」に設定される。
CPU71は装飾図柄を大当りの組合せと外れリーチの組合せと完全外れの組合せのいずれかに設定すると、図29のステップS358でRAM73に記録されているコマンドの受信結果(確変大当りコマンド1〜確変大当りコマンド4,外れリーチコマンド,完全外れコマンド)をクリアする。そして、ステップS359で左列の図柄要素の設定結果と中列の図柄要素の設定結果と右列の図柄要素の設定結果のそれぞれを図柄制御回路80に送信し、ステップS360でコマンド処理フラグにコマンド待ち処理をセットする。
[4−5−3]変動パターンコマンド処理
メイン制御回路50が図15の変動パターン設定処理で演出制御回路70に変動パターンコマンドを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から変動パターンコマンド処理に書き換える。このコマンド処理フラグが変動パターンコマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図28のコマンド処理でステップS333の変動パターンコマンド処理を実行する。図31はステップS333の変動パターンコマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71は図31のステップS361でRAM73から変動パターンコマンドの受信結果を検出し、ステップS362へ移行する。
CPU71はステップS362へ移行すると、カウンタN11の計測値をROM72に予め記録された判定値「1」および「9」のそれぞれと比較する。ここでカウンタN11は時短モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り継続回数を示すものであり、CPU71はステップS362で「1≦N11≦9」ではないことを判断したときにはステップS363でROM72から演出パターンテーブル1を選択し、ステップS362で「1≦N11≦9」であることを判断したときにはステップS364でROM72から演出パターンテーブル2を選択する。
演出パターンテーブル1〜2のそれぞれは、図32に示すように、変動パターンコマンドとランダムカウンタR14と演出パターンコマンドの相関関係を示すものであり、非時短外れ用の変動パターンコマンドP5〜P8のそれぞれには2種類の演出パターンコマンドが設定されている。演出パターンコマンドC51とC61とC71とC81のそれぞれは時短モードが獲得される物語調のリーチ演出を発生させるものであり、演出パターンテーブル2では変動パターンコマンドP5が設定されたときの演出パターンコマンドC51の選択確率が演出パターンテーブル1に比べて高く設定され、演出パターンテーブル2では変動パターンコマンドP6が設定されたときの演出パターンコマンドC61の選択確率が演出パターンテーブル1に比べて高く設定され、演出パターンテーブル2では変動パターンコマンドP7が設定されたときの演出パターンコマンドC71の選択確率が演出パターンテーブル1に比べて高く設定され、演出パターンテーブル2では変動パターンコマンドP8が設定されたときの演出パターンコマンドC81の選択確率が演出パターンテーブル1に比べて高く設定されている。
CPU71は図31のステップS365へ移行すると、ランダムカウンタR14の計測値を取得する。そして、演出パターンテーブルの選択結果から変動パターンコマンドの受信結果およびランダムカウンタR14の取得結果に応じた演出パターンコマンドを選択する。そして、ステップS366へ移行し、図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100のそれぞれに演出パターンコマンドの選択結果を送信する。例えば変動パターンコマンドP1の受信時には演出パターンテーブル1〜2のいずれが選択されているときであってもランダムカウンタR14に拘らず演出パターンコマンドC1が選択され、図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100のそれぞれに演出パターンコマンドC1が送信される。
図柄制御回路80のVROM85には、図33に示すように、複数のビデオデータが記録されている。これら各ビデオデータには演出パターンコマンドC1〜C14のいずれかが割付けられており、図柄制御回路80のCPU81は演出パターンコマンドC1〜C14のいずれかを受信したときには複数のビデオデータのうちから演出パターンコマンドの受信結果に応じた種類を選択し、VDP84にビデオデータの種類の選択結果を送信する。すると、VDP84はCPU81の選択結果に応じたビデオデータをVROM85から検出し、ビデオデータの検出結果を解凍してVRAM86に記録する。
各ビデオデータの解凍結果はメイン制御回路50から装飾図柄遊技開始コマンドが送信されることに同期して再生開始され、メイン制御回路50から装飾図柄遊技停止コマンドが送信されることに同期して再生停止されるものであり、各ビデオデータの再生時間は装飾図柄遊技開始コマンドが送信されてから装飾図柄遊技停止コマンドが送信されるまでの所要時間である変動表示時間と同一値に設定されている。例えばビデオデータV1は演出制御回路70が演出パターンコマンドC1を設定したときに選択されるものであり、演出パターンコマンドC1はメイン制御回路50が変動パターンP1を設定したときに選択される。このビデオデータV1の再生時間は変動パターンP1の変動表示時間と同一値「16.0sec」に設定されている。
音制御回路90のROM92には装飾図柄遊技用の複数の音データが記録されている。これら各音データには演出パターンコマンドC1〜C14のいずれかが割付けられており、音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からの演出パターンコマンドを受信したときには演出パターンコマンドの受信結果に応じた音データをROM92から検出し、音データの検出結果を解凍してRAM93に記録する。電飾制御回路100のROM102には装飾図柄遊技用の複数の電飾データが記録されている。これら各電飾データには演出パターンコマンドC1〜C14のいずれかが割付けられており、電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からの演出パターンコマンドを受信したときには演出パターンコマンドの受信結果に応じた電飾データをROM102から検出し、電飾データの検出結果をRAM103に記録する。
CPU71は図31のステップS366で演出パターンコマンドの選択結果を送信すると、ステップS367で時短予告フラグの設定状態を判断する。この時短予告フラグは時短モードの有効化を予告することが判定されている状態でオンされ、時短モードの有効化を予告することが判定されていない状態でオフされるものであり、CPU71はステップS367で時短予告フラグがオンされていることを判断したときにはステップS368へ移行し、変動パターンコマンドの受信結果を大当り用のP1〜P4のそれぞれと比較する。ここで変動パターンコマンドの受信結果が大当り用のP1〜P4のいずれかと同一であることを判断したときにはステップS369へ移行し、時短予告フラグを無効化する。即ち、時短モードの有効化を予告することが判定されているときであっても今回の装飾図柄遊技で装飾図柄が大当りの組合せとなるときには時短モードの有効化が予告されない。
CPU71はステップS367で時短予告フラグがオフされていることを判断すると、ステップS370で変動パターンコマンドの受信結果を大当り用のP1〜P4のそれぞれと比較する。ここで変動パターンコマンドの受信結果が大当り用のP1〜P4のいずれとも相違していることを判断したときにはステップS371へ移行し、確率変動モードフラグの設定状態を判断する。例えば確率変動モードの有効状態ではステップS371で確率変動モードフラグのオンを判断し、ステップS372へ移行する。
CPU71はステップS372へ移行すると、カウンタN11の計測値をROM72に予め記録された時短直前値「5」および「1」のそれぞれと比較する。ここで「1≦N11≦5」ではないことを判断したときにはステップS373へ移行し、ROM72から1個の予告判定値「7」を選択する。そして、ステップS374でランダムカウンタR13の計測値を取得し、ステップS375でランダムカウンタR13の取得結果を予告判定値の選択結果「7」と比較する。
CPU71はステップS375でランダムカウンタR13の取得結果が予告判定値「7」と同一であることを判断すると、ステップS376でROM72に予め記録された予告回数「1」をカウンタN12にセットする。この予告回数「1」は時短モードが有効化されることを今回の装飾図柄遊技に限って予告することを示すものであり、CPU71はステップS376でカウンタN12に予告回数をセットしたときにはステップS381へ移行し、時短予告フラグをオンする。即ち、時短モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り継続回数が「6回」以上ある状態で時短モードの有効化を予告することが判定されたときには原則的に予告が単発的に行われる。
CPU71はステップS372で「1≦N11≦5」であることを判断すると、ステップS377でROM72から5個の予告判定値「6」〜「10」を選択する。そして、ステップS378でランダムカウンタR13の計測値を取得し、ステップS379でランダムカウンタR13の取得結果を5個の予告判定値「6」〜「10」のそれぞれと比較する。ここでランダムカウンタR13の取得結果が5個の予告判定値「6」〜「10」のいずれかと同一であることを判断したときにはステップS380へ移行し、カウンタN11の計測値を取得する。このカウンタN11の計測値は時短モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り継続回数を示すものであり、CPU71はステップS380でカウンタN11の取得結果をカウンタN12にセットし、ステップS381で時短予告フラグをオンする。即ち、時短モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り継続回数が「2回」〜「5回」のいずれかの状態で時短モードの有効化を予告することが判定されたときには時短モードが実際に有効化されるまで予告が連続的に行われる。
CPU71はステップS382へ移行すると、RAM73に記録されている変動パターンコマンドの受信結果をクリアする。そして、ステップS383へ移行し、コマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
[4−5−4]装飾図柄遊技開始コマンド処理
メイン制御回路50が図19の特別図柄変動開始処理で演出制御回路70に装飾図柄遊技開始コマンドを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から装飾図柄遊技開始コマンド処理に書換える。このコマンド処理フラグが装飾図柄遊技開始コマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図28のコマンド処理でステップS334の装飾図柄遊技開始コマンド処理を実行する。図34はステップS334の装飾図柄遊技開始コマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71は図34のステップS391で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100のそれぞれに装飾図柄遊技開始コマンドを送信する。そして、ステップS392へ移行し、RAM73に記録されている装飾図柄遊技開始コマンドをクリアする。
装飾図柄遊技開始コマンドは装飾図柄遊技を開始するスタートコマンドに相当するものであり、図柄制御回路80のCPU81は装飾図柄遊技開始コマンドを受信したときにはVDP84にスタートコマンドを送信する。すると、VDP84はVRAM86に記録されているビデオデータの解凍結果を再生することに基づいて装飾図柄表示器40にビデオデータに応じた背景の映像を表示し、ビデオデータにキャラクタデータを重ねることに基づいて装飾図柄の各列の図柄要素を変動状態および変動停止状態で順に表示する。
図35はVDP84が装飾図柄表示器40に表示する装飾図柄遊技の映像の一例を示すものであり、VDP84はCPU81からのスタートコマンドを受信したときには、図35の(a)に示すように、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれを同時に変動表示する。この変動表示とは縦一列に並ぶ「1」〜「8」の8種の図柄要素を縦方向に表示範囲が移動するようにスクロール表示するものであり、各列の図柄要素は上から下へ移動しながら「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「1」…の順序で循環的に変化する。
装飾図柄の停止表示は、図35の(b)〜(e)に示すように、VDP84が(1)左列の図柄要素(2)右列の図柄要素(3)中列の図柄要素の順序で行うものであり、VDP84は最終の中列の図柄要素がビデオデータの再生時間内で変動停止するように左列の図柄要素の停止タイミング〜中列の図柄要素の停止タイミングのそれぞれを設定する。これら左列の図柄要素の停止表示と右列の図柄要素の停止表示と中列の図柄要素の停止表示のそれぞれはVDP84が演出制御回路70の設定結果で行うものであり、装飾図柄は3列の変動表示を開始してから変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間内で3列が全て停止表示され、遊技者には大当りおよび外れのいずれが発生したかが装飾図柄の変動停止状態での組合せによって報知される。
電飾制御回路100のCPU101は装飾図柄遊技開始コマンドを受信すると、RAM103に記録されている電飾データの解凍結果を再生することに基づいて複数の電飾LED17を電飾データに応じたパターンで点滅させる。音制御回路90のCPU91は装飾図柄遊技開始コマンドを受信すると、RAM93に記録されている音データの解凍結果を再生することに基づいて両スピーカ14から音データに応じた効果音を出力する。
CPU71は図34のステップS392で装飾図柄遊技開始コマンドをクリアすると、ステップS393で時短予告フラグの設定状態を判断する。ここで時短予告フラグがオフされていることを判断したときにはステップS399へ移行し、コマンド処理フラグにコマンド待ち処理をセットする。
CPU71はステップS393で時短予告フラグがオンされていることを判断すると、ステップS394で図柄制御回路80に時短予告コマンドを送信する。すると、図柄制御回路80のCPU81を通してVDP84に時短予告コマンドが送信され、VDP84が時短予告コマンドを受信することに基づいて装飾図柄表示器40に時短予告の映像として「時短モード突入?」の図柄を表示する。図35の(e)は時短予告の映像を示すものである。この時短予告の映像はビデオデータにキャラクタデータを重ねることで表示されるものであり、時短予告の映像の表示タイミングは最終の中列の図柄要素が停止表示される直前に設定されている。
CPU71は図34のステップS394で時短予告コマンドを送信すると、ステップS395でカウンタN12の計測値から「1」を減算することに基づいて時短予告の残り回数を更新する。そして、ステップS396へ移行し、カウンタN12の減算結果をROM72に予め記録された限度値「0」と比較する。ここで「N12=0」を検出したときにはステップS397で時短予告フラグをオフし、ステップS398でコマンド処理フラグにコマンド待ち処理をセットする。このカウンタN12の計測値は時短モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り継続回数を示しており、図31の変動パターンコマンド処理でカウンタN12が「2」〜「5」のいずれかに初期設定されたときには時短モードが実際に有効化されるまで各回の装飾図柄遊技で時短予告の映像が連続的に出現する。
[4−5−5]装飾図柄遊技停止コマンド処理
メイン制御回路50が図20の特別図柄変動停止処理で演出制御回路70に装飾図柄遊技停止コマンドを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から装飾図柄遊技停止コマンド処理に書き換える。このコマンド処理フラグが装飾図柄遊技停止コマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図28のコマンド処理でステップS335の装飾図柄遊技停止コマンド処理を実行する。
図36はステップS335の装飾図柄遊技停止コマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71は図36のステップS401で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100のそれぞれに装飾図柄遊技停止コマンドを送信し、ステップS402でRAM73に記録されている装飾図柄遊技停止コマンドをクリアする。この装飾図柄遊技停止コマンドは装飾図柄遊技の停止を指令するエンドコマンドに相当するものであり、図柄制御回路80のCPU81は演出制御回路70からの装飾図柄遊技停止コマンドを受信したときにはVDP84に装飾図柄遊技用のビデオデータの再生停止を指令し、VDP84は再生停止が指令されることに基づいて装飾図柄遊技用のビデオデータの再生処理を停止する。音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からの装飾図柄遊技停止コマンドを受信したときには装飾図柄遊技用の音データの再生処理を停止し、電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からの装飾図柄遊技停止コマンドを受信したときには装飾図柄遊技用の電飾データの再生処理を停止する。
CPU71はステップS402で装飾図柄遊技停止コマンドをクリアすると、ステップS403で確率変動モードフラグの設定状態を判断する。ここで確率変動モードフラグがオフされていることを判断したときにはステップS407へ移行し、コマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
CPU71はステップS403で確率変動モードフラグがオンされていることを判断すると、ステップS404でカウンタN11の計測値から「1」を減算することに基づいて時短モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り継続回数を更新する。そして、ステップS405へ移行し、カウンタN11の減算結果をROM72に予め記録された下限値「0」と比較する。ここで「N11=0」を判断したときにはステップS406で確率変動モードフラグをオフすることに基づいて確率変動モードが無効化されたことを記録し、ステップS407でコマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
[4−5−6]大当り遊技開始コマンド処理
メイン制御回路50が図21のウェイト止処理で演出制御回路70に大当り遊技開始コマンドを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から大当り遊技開始コマンド処理に書き換える。このコマンド処理フラグが大当り遊技開始コマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図28のコマンド処理でステップS336の大当り遊技開始コマンド処理を実行する。
図37はステップS336の大当り遊技開始コマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71は図37のステップS411で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100のそれぞれに大当り遊技開始コマンドを送信する。そして、ステップS412でRAM73に記録されている大当り遊技開始コマンドをクリアし、ステップS413でコマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
大当り遊技開始コマンドは大当り遊技を装飾する演出を開始することを指令するものであり、図柄制御回路80のCPU81は大当り遊技開始コマンドを受信したときにはVDP84に大当り遊技用のビデオデータを再生することを指令し、VDP84は大当り遊技用のビデオデータを再生することに基づいて装飾図柄表示器40に大当り遊技用の演出映像を表示する。音制御回路90のCPU91は大当り遊技開始コマンドを受信したときにはROM92から大当り遊技用の音データを選択し、大当り遊技用の音データを再生することに基づいて両スピーカ14から大当り遊技用の効果音を出力する。電飾制御回路100のCPU101は大当り遊技開始コマンドを受信したときにはROM102から大当り遊技用の電飾データを選択し、大当り遊技用の電飾データを再生することに基づいて複数の電飾LED17を大当り遊技用の電飾パターンで点滅させる。
[4−5−7]大当り遊技停止コマンド処理
メイン制御回路50が図22の大当り遊技処理で演出制御回路70に大当り遊技停止コマンドを送信したときには演出制御回路70のCPU71がコマンド処理フラグをコマンド待ち処理から大当り遊技停止コマンド処理に書き換える。このコマンド処理フラグが大当り遊技停止コマンド処理にセットされた状態ではCPU71は図28のコマンド処理でステップS337の大当り遊技停止コマンド処理を実行する。図38はステップS337の大当り遊技停止コマンド処理の詳細を示すものであり、CPU71は図38のステップS421で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100のそれぞれに大当り遊技停止コマンドを送信する。そして、ステップS422でRAM73に記録されているメイン制御回路50からの大当り遊技停止コマンドをクリアし、ステップS423でコマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
図柄制御回路80のCPU81は大当り遊技停止コマンドを受信したときにはVDP84に大当り遊技用のビデオデータの再生停止を指令し、VDP84は再生停止が指令されることに基づいて大当り遊技用のビデオデータの再生処理を停止する。音制御回路90のCPU91は大当り遊技停止コマンドを受信したときには大当り遊技用の音データの再生処理を停止し、電飾制御回路100のCPU101は大当り遊技停止コマンドを受信したときには大当り遊技用の電飾データの再生処理を停止する。
[5]図柄制御回路80の内部処理
図柄制御回路80のVDP84はCPU81からのスタートコマンドを受信すると、ビデオデータの解凍結果を再生することに基づいて装飾図柄表示器40に背景映像を表示する。図33のビデオデータV1・V2・V3・V4・V50・V51・V60・V61・V70・V71・V80・V81・V9のそれぞれは時間短縮モードが始まる前の確率変動モードの有効状態および時間短縮モードが終わった後の確率変動モードの無効状態で共通に使用されるものであり、時間短縮モードが始まる前の確率変動モードの有効状態および時間短縮モードが終わった後の確率変動モードの無効状態では各列の図柄要素が共通の非時短用の背景映像の前方に表示される。図33のビデオデータV10・V11・V12・V13・V14のそれぞれは時間短縮モードが有効化されている状態で専用に使用されるものであり、時間短縮モードの有効状態では時間短縮モードの無効状態では使用されないビデオデータV10・V11・V12・V13・V14のいずれかに基づいて時間短縮モードの有効状態では表示されない時短用の背景映像が表示される。
図39は図柄制御回路80のVDP84がビデオデータV51の解凍結果を再生することに基づいて装飾図柄表示器40に表示する非時短用の背景映像を示すものである。このビデオデータV51の再生時には城の前方にお姫様の図柄121およびお殿様の図柄122が表示され、お殿様の図柄122がお姫様の図柄121に「時短」の図柄123を差出して求婚し、お姫様の図柄121が「時短」の図柄123を受取って求婚を受けるリーチ演出1の映像が表示される。このリーチ演出1の映像はリーチ状態で表示されるものであり、リーチ状態とは左列の図柄要素および右列の図柄要素が相互に同一の数字で停止表示された途中状態を称する。図39は図柄制御回路80のVDP84がビデオデータV50の解凍結果を再生することに基づいて装飾図柄表示器40に表示する映像も示している。この場合にはお殿様の図柄122がお姫様の図柄121に花束の図柄124を差出して求婚し、お姫様の図柄121が花束の図柄124を受取らずに求婚を断るリーチ演出1の映像が表示される。
ビデオデータV50は演出制御回路70が演出パターンコマンドC50を選択することに基づいて再生されるものであり、ビデオデータV51は演出制御回路70が演出パターンコマンドC51を選択することに基づいて再生されるものである。この演出パターンコマンドC51の選択確率は、図32の(a)に示すように、演出パターンテーブル1では演出パターンコマンドC50の選択確率に比べて低く設定され、図32の(b)に示すように、演出パターンテーブル2では演出パターンコマンドC50の選択確率に比べて高く設定されている。この演出パターンテーブル2は、図31に示すように、時短モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り継続回数N11が「1回〜9回」の範囲内にあるときに使用されるものであり、時短モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り継続回数N11が「1回〜9回」の範囲内にあるときには時短モードが有効化される演出内容のリーチ演出1の映像が高確率で発生し、時短モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り継続回数N11が「1回〜9回」の範囲内にないときには時短モードが有効化される演出内容のリーチ演出1の映像が低確率で発生する。
ビデオデータV51とV61とV71とV81のそれぞれは時短モードが有効化される演出内容のリーチ演出の映像を表示するものである。これらビデオデータV51〜V81のそれぞれの選択確率は演出パターンテーブル2で高く設定され、演出パターンテーブル1で低く設定されており、時短モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り継続回数N11が「1回〜9回」の範囲内にあるときには時短モードが有効化される演出内容のビデオデータV51〜V81のそれぞれが高確率で再生され、時短モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り継続回数N11が「1回〜9回」の範囲内にないときには時短モードが有効化される演出内容のビデオデータV51〜V81のそれぞれが低確率で再生される。
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
大当りが判定されたときには確率変動モードが必ず有効化され、確率変動モードの継続回数が選択される。この確率変動モードの有効状態では時間短縮モードが無効化されており、装飾図柄遊技の映像が通常の所要時間で非時短用の背景の映像と共に表示される。この確率変動モードの有効状態で継続回数の選択結果に応じた回数の装飾図柄遊技が行われても装飾図柄が大当りの組合せとならないときには確率変動モードが無効化され、確率変動モードが無効化されることに同期して時間短縮モードが有効化される。従って、装飾図柄が大当りの組合せになってから可変的な継続回数が経過した後に装飾図柄遊技の映像が短縮された所要時間で時短用の背景の映像と共に表示されるようになるので、遊技者は時間短縮モードが大当りの発生を契機とせずに突然に発生したように感じる。この構成の場合、装飾図柄遊技が実行される毎にカウンタN11を更新し、カウンタN11の更新結果を「0」と比較する程度の処理で時間短縮モードを突然に発生させることができる。このため、大当りの判定処理に時間短縮モードの判定処理を加えた新たなプロセスを始めから開発する必要がなくなるので、時間短縮モードが突然に発生したように遊技者に感じさせることができる新たな製品を短時間で開発することができる。
確率変動モードの有効状態での大当り確率を確率変動モードの無効状態での大当り確率に比べて「10%」だけ高く設定した。このため、確率変動モードが有効化されているか否かを遊技者が大当り確率から感覚的に識別することが困難になるので、時間短縮モードが確率変動モードに起因することなく突然に始まった印象が強まる。しかも、時間短縮モードの設定状態で限度回数「100」の装飾図柄遊技が行われても装飾図柄が大当りの組合せとならないときには確率変動モードが無効化されたまま時間短縮モードが無効化され、装飾図柄遊技の映像が通常の所要時間で非時短用の背景の映像と共に表示される。このため、時間短縮モードが始まる前の確率変動モードの有効状態および時間短縮モードが終了した後の確率変動モードの無効状態で共通の非時短用の背景映像が表示されるので、遊技者に時間短縮モードが突然に始まって突然に終わった印象を与えることができる。
装飾図柄遊技の映像の表示中に時短予告を行うことに基づいて時間短縮モードが有効化されることを遊技者に事前に報知した。この場合には時間短縮モードが有効化されるタイミングが大当りの判定時点で予め決まっているので、今回の装飾図柄遊技および保留された装飾図柄遊技だけではなく、大当りが判定された時点から時間短縮モードが有効化される正確な情報を遊技者に事前に提供することができる。しかも、正確な時短予告を複数回の装飾図柄遊技で連続的に行うことができるので、遊技の趣向性が向上する。
確率変動モードの残り継続回数が多いときには演出パターンテーブル1を選択し、演出パターンテーブル1から演出パターンコマンドC51等を低確率で選択した。これに対して確率変動モードの残り継続回数が少ないときには演出パターンテーブル2を選択し、演出パターンテーブル2から演出パターンコマンドC51等を高確率で選択した。このため、時間短縮モードが有効化されるまでに多数回の装飾図柄遊技を行う必要があるときには時間短縮モードが有効化される内容のリーチ演出が低確率で表示され、少数回の装飾図柄遊技で時間短縮モードが有効化されるときには時間短縮モードが有効化される内容のリーチ演出が高確率で表示されるようになるので、遊技者が演出パターンコマンドC51等に応じた特定演出の出現頻度から時間短縮モードが有効化されるタイミングを感覚的に把握できるようになる。
上記実施例1においては、時間短縮モードが有効化される直前の装飾図柄遊技でメイン制御回路50から演出制御回路70に特定の変動パターンコマンドを必ず送信し、演出制御回路70が特定の変動パターンコマンドを受信することに基づいて時間短縮モードが有効化される演出内容の特定の演出パターンコマンドを必ず選択するように構成しても良い。
上記実施例1においては、演出制御回路70から図柄制御回路80に時短予告コマンドを送信するときにカウンタN12の計測値を送信し、図柄制御回路80がメッセージ「時短モード突入?」と共にメッセージ「残りN12回」を表示することで時間短縮モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り回数を報知する構成としても良い。
上記実施例1においては、メイン制御回路50から演出制御回路70にカウンタN1の計測値を送信し、演出制御回路70がカウンタN1の受信結果に基づいて時間短縮モードが有効化されるまでの装飾図柄遊技の残り回数を検出する構成としても良い。
上記実施例1においては、時間短縮モードの有効状態および時間短縮モードの無効状態で当りの判定確率を相互に同一に設定し、両羽根板28の拡大時間のみを相違させても良い。
上記実施例1においては、時間短縮モードの有効状態および時間短縮モードの無効状態で両羽根板28の拡大時間を相互に同一に設定し、当りの判定確率のみを相違させても良い。
上記実施例1においては、時間短縮モードの有効状態で大当りが判定されたときには専用の複数の変動パターンのうちから変動パターンを選択し、専用の変動パターンに基づいて非時短用のビデオデータとは異なる映像を表示する時短用のビデオデータを選択して再生する構成としても良い。